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医療情報61

医療情報60

20130216~

「リレンザ」で3人がショック、1人死亡

読売新聞 2月27日(水) 配信
 抗インフルエンザ薬の一つ「リレンザ」を2009-12年に使った患者3人がアレルギー性ショックを起こし、このうち1人が死亡したと、厚生労働省が27日発表した。
 薬の添付文書の副作用欄に「ショック」を書き加え、患者を十分に観察するよう医師に求めた。
 厚労省によると、死亡したのは30歳代の女性。12年、家族がインフルエンザに感染したため、医療機関で予防のために吸入したが、数分後に呼吸困難となり、間もなく死亡した。気管支ぜんそくの発症歴があり、当日は発熱や感染性胃腸炎の症状があった。
 09年には、インフルエンザと診断された10歳代の女性が、リレンザを吸入した6時間半後、一時的に意識を失った。もう1人は10歳代の男性で、同年、一時的に呼吸困難となった。

腎臓保護に硫化水素…「アミノ酸」で効果的

読売新聞 2月28日(木) 配信
 毒ガスとして知られる硫化水素が、体内で生成され腎臓や脳などの組織の保護機能を担っている--。
 そんな研究が国立精神・神経医療研究センター(NCNP)で進んでいる。同センター神経薬理研究部の木村英雄部長らの研究グループは、硫化水素が体内でより効率よく生成される新たな経路を発見し、1月22日、英国のオンライン科学誌に掲載された。
 硫化水素が哺乳類の脳に存在することは、1989年にカナダの研究者により初めて発表された。この報告をきっかけに、当時、米カリフォルニア州の研究所にいた木村部長が、ラットの脳で硫化水素が生成され、海馬での記憶増強に関わっていることを突き止めた。
 現在進めている研究で、木村部長のグループは、腎機能に障害を持つマウスに、D-システインというアミノ酸を与えたところ、腎臓で硫化水素が生成され、症状が著しく軽減したことを発見した。
 これまで、体内でL-システインと呼ばれるアミノ酸から硫化水素が生成されることはわかっていたが、D-システインは、腎臓内でL-システインよりも80倍効率よく硫化水素を生成し、しかも副作用が少ないこともわかった。
 腎不全の重症化を防止し、人工透析の導入を遅らせる治療薬は世界的にもまだない。現在、L-システインを使った新薬開発が、オランダで進んでおり、昨年末に治験の最終段階が終了している。D-システインの臨床試験が始まれば、より有効な新薬開発への期待が高まる。
 すでに、カナダの腎臓移植の研究者から木村部長らの研究グループに共同研究の打診があったという。木村部長は「今後研究が進めば、慢性の腎不全や糖尿病による腎機能低下の治療薬、さらに移植される腎臓の保護薬としても応用できるはず」と自信を見せる。
 この成果について、硫化水素が心筋細胞の老化を抑えることを九州大の研究グループと共に解明した熊本大大学院の赤池孝章教授は「新しい経路が発見されたことで、(腎不全など)臓器の障害に対して、予防的な治療につながる価値の高い研究だ」と評価している。

4割が自覚症状なく受診 がん患者、厚労省が調査

共同通信社 2月27日(水) 配信
 病院でがんと診断された外来患者の約4割は、受診の時点で自覚症状がなかったことが、27日までの厚生労働省の調査で分かった。
 健康診断や人間ドックをきっかけに受診し、がんが見つかったケースが多く、同省の担当者は「がん治療の基本は早期発見。自主的に健康診断を受けることの重要性を示すデータだ」としている。同省がこうしたデータを公表するのは初めてという。
 全国500病院を対象に2011年10月に実施した「受療行動調査」の結果のうち、がん以外も含めた病名が分かる外来患者約3万1千人の回答を分析した。
 がんと診断された外来患者のうち41・5%が「自覚症状がなかった」と回答、「自覚症状があった」は48・1%だった。
 自覚症状がないのに受診した理由(複数回答)は「健康診断や人間ドックで(詳しい検査を受けるよう)指摘された」が最も多く、半数近くを占めた。次いで「他の医療機関で受診を勧められた」「(明確な自覚症状はなかったが)病気ではないかと不安に思った」が続いた。
 がんの部位別で自覚症状がなかった人の割合は、気管・気管支・肺がん54・9%、前立腺がん53・8%、胃がん49・9%、乳がん37・2%だった。

選手40%に月経周期異常 妊娠、出産でシンポジウム

共同通信社 2月27日(水) 配信
 女性スポーツ選手の妊娠や出産をテーマにしたシンポジウムが26日、東京都内で開かれ、国立スポーツ科学センター(JISS)が2011年4月から12年5月までに683選手を対象に実施した調査で、約40%に無月経や月経不順などの月経周期異常があったことが報告された。
 無月経は厳しい練習や減量で脂肪が減ることなどで起きるという。不妊症のリスクが高まったり、疲労骨折の原因になったりするため放置は禁物で、JISSの土肥美智子(どひ・みちこ)研究員は「こちらから健康診断の場などで、選手に異常がないかを積極的に問いかけていくことが必要。指導者も啓発したい」と述べた。

「ええ感じや」114歳、女性世界最高齢と認定

読売新聞 2月27日(水) 配信
 ギネス・ワールド・レコーズ社から世界最高齢の認定証を受け取った大川ミサヲさん(中央)(27日午前11時41分、大阪市東住吉区で)=吉野拓也撮影 大阪市東住吉区の大川ミサヲさん(114)が女性の世界最高齢に認定され、入所する特別養護老人ホーム「くれない」(同区)で27日、ギネス・ワールド・レコーズ社(英国)から認定証を授与された。
 大川さんは、同社日本支社の小川エリカ代表から施設内のホールで認定証を受け取り、「うれしいです。ええ感じや」と顔をほころばせた。
 大川さんはこの日午前7時頃に起床し、ロールパンと白菜の煮物、ゼリーを完食。自分で車いすを動かして施設内を散歩するなど、授与式までの時間は普段通りに過ごしていたという。
 大川さんは3月5日に115歳の誕生日を迎える。現在の世界最高齢は、京都府京丹後市の木村次郎右衛門さん(1897年4月19日生まれ)の115歳。

血液細胞で食欲抑制 滋賀医大、摂食障害治療に

共同通信社 2月27日(水) 配信
 血液細胞が脳内の食欲をコントロールする中枢に移動して働くことで、食欲を抑制している仕組みを滋賀医科大の小島秀人(こじま・ひでと)准教授のチームが解明した。成果は26日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。
 小島准教授によると、これまで脂肪や胃の細胞による食欲調節の仕組みは分かっていたが、血液細胞の働きによるものが明らかになったのは初めて。拒食症や過食症など摂食障害の治療につながる可能性があるという。
 研究ではマウスを使い、血液細胞が脳の視床下部にある神経組織に入り込んで、摂食を抑える働きを持つタンパク質「脳由来神経栄養因子」(BDNF)を分泌していることを突き止めた。
 血液細胞でBDNFを作れないよう遺伝的に変化させたマウスは摂食量が増えて肥満になったが、BDNFを作れるように回復させると摂食量が減ることを確認した。
 小島准教授は「BDNFの遺伝子は統合失調症やアルツハイマー病などとの関連も報告されており、血液細胞の働きを解析することで、これらの疾患の新たな治療にもつながれば」としている。

チンパンジーも顔色見る 京大確認、心の進化解明に

共同通信社 2月27日(水) 配信
 チンパンジーは、ほかのチンパンジーがおびえたり興奮したりしていると、その表情を素早く察知して強い関心を示す能力があるとみられることを京都大や東京大、林原類人猿研究センター(岡山県)のチームが実験で初めて明らかにした。
 ヒトが他者の顔色をうかがうのと同様の高度なコミュニケーション能力を持つとチームは分析。霊長類の心の進化を解明するのに重要な成果としており、26日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に発表した。
 実験では、11歳の雌に、数頭のチンパンジーがナッツ割りや毛づくろい、休息するなどくつろいでいる写真12枚と、口を大きく開けたり歯をむき出しにしたりして感情をあらわにした3枚をまぜながら、モニターで0・8秒ずつ80回見せた。
 各回に脳波測定した結果、感情をあらわにした写真を見た0・2秒後以降に脳の神経回路の一部が活発に働いていた。
 実際にどう感じているのかは不明だが、ヒトでの同様の研究でも同じような反応が出たとの報告があり、平常時とは違う情報処理が脳でなされ、特別な注意が向けられたとチームはみている。
 写真を見ている時の表情はどの写真でも同じだった。
 チンパンジーが音声や接触によりコミュニケーションを図ることは以前から知られていた。チームの平田聡(ひらた・さとし)京大特定准教授は「他者の表情に反応する能力は危険を察知し、環境に適応するのに有利」と話している。

SFTSウイルス ダニ感染死、5人に 05年秋に長崎の60代男性

毎日新聞社 2月26日(火) 配信
SFTSウイルス:ダニ感染死、5人に 05年秋に長崎の60代男性
 ダニが媒介する新種の感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、厚生労働省は26日、長崎県の60代男性が05年秋に感染し死亡していたと発表した。国内の死亡確認は5人目。
 厚労省や同県によると、男性は血液中の白血球や血小板数が低下し、約10日後に死亡した。当時は原因不明とされたが、感染症を疑った医師が血液を冷凍保存していた。検出されたウイルスはこれまでの4人とほぼ同じで、国内で感染したとみられる。【井崎憲】

脳が都合良く錯覚 放医研、部位を特定

共同通信社 2月26日(火) 配信
 「自分は平均より優れている」と都合良く錯覚する脳の仕組みを解明したと、放射線医学総合研究所(千葉市)のチームが25日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。認知をつかさどる特定の部位の働き具合が関与しているという。
 この自己肯定は「優越の錯覚」と呼ばれ、未来に希望を持ち目標に向かうために重要な心の働きとされているが、抑うつ的な人ほど錯覚が弱く、自分自身を現実的に捉えるとされる。
 山田真希子(やまだ・まきこ)主任研究員は「うつ病の診断法や、この部位を狙った新たな治療法の開発につながる可能性がある」としている。
 チームは20~30代の男性24人に「正直」「温厚」「怒りっぽい」のような性格を表す言葉について、平均的な人と比べての自己評価を質問。多くの人が、自らを「平均より約2割優れている」と認識していた。その中でも、うつの指標となる絶望感の強い人ほど、自らを低く評価していた。
 さらに、陽電子放射断層撮影(PET)装置などを使い、脳の活動を計測。認知をつかさどる前頭葉の一部と、そこにつながる部位の間で、神経伝達物質ドーパミンの量の少ない人ほど、より現実的に認知するようになり、優越感が抑えられていた。

過剰な免疫反応、メタボと関連…阪大グループ

読売新聞 2月25日(月) 配信
 体内で免疫反応が過剰に働くことが、慢性関節リウマチといった自己免疫疾患だけでなく、メタボリック症候群やアルツハイマー病など幅広い病気の発症に関わっている可能性があると、大阪大の平野俊夫学長、村上正晃・准教授らの研究グループが、米科学誌セル・リポーツに発表した。新しい治療法の開発につながる成果という。
 細胞はウイルスや細菌に感染すると、インターロイキン6(IL6)というたんぱく質を放出し、病原体と戦う免疫細胞を呼び集める。本来は一時的な反応だが、IL6の放出が止まらず、正常な細胞まで攻撃させる場合があり、それが自己免疫疾患につながると考えられている。
 グループはマウスの培養細胞を使って、全遺伝子の7割にあたる約1万6000個の遺伝子の機能を一つずつ停止し、どの遺伝子がIL6を活性化するのかを調べる実験を行い、約1000個が関与していることを発見した。これらを人間の遺伝子データベースと照合した結果、人とマウス共通の約800個が、糖尿病などにつながるメタボリック症候群やアルツハイマー病、多発性硬化症などの発症に関与していた。
 平野学長は「病気の仕組みを総合的に理解し、効果的で副作用が少ない治療法を開発するきっかけになるだろう」と話している。

糖尿病 運動で死亡リスク2分の1 「血糖値改善、ストレス発散」 厚労省研究班

毎日新聞社 2月25日(月) 配信
糖尿病:運動で死亡リスク2分の1 「血糖値改善、ストレス発散」--厚労省研究班
 日ごろ熱心に運動している糖尿病患者は、ほとんどしない人に比べて死亡の危険性がほぼ半分に下がることが、厚生労働省研究班(主任研究者=曽根博仁・新潟大教授)の大規模調査で判明した。研究班は「食事に比べ運動指導はあまり実施されていないが、大きな効果があることが分かった」と分析している。調査結果は欧州糖尿病学会誌(電子版)に掲載される。
 生活習慣が原因で発症する2型糖尿病の男女1702人(40~70歳)を約8年間、追跡調査した。運動量に応じて「多い」「少ない」「中程度」の3群に分け、脳卒中の発症、死亡などを比べた。
 運動量が「多い」群は、時速6キロのウオーキングに換算すると1日平均1時間10分、水泳では同30~40分程度の運動量。「少ない」群は、仕事や日常生活の活動以外、ほとんど運動していなかった。
 調査の結果、「多い」群の患者が脳卒中を起こす危険性は、「少ない」群の約6割、他の病気も含め死亡する危険性は5割程度にとどまっていた。曽根教授は「運動は血糖値や血圧を改善させるほか、ストレス軽減効果もあるのかもしれない」と話している。【永山悦子】

早歩き30分、死亡半減 糖尿病患者を8年間追跡

共同通信社 2月25日(月) 配信
 毎日30分以上の早歩きに相当する運動をしている2型糖尿病の患者は、ほとんど運動しない患者に比べて死亡の危険性がほぼ半分だったとの研究結果を、厚生労働省研究班(代表、曽根博仁・新潟大教授)が24日までにまとめた。
 40~70歳の患者約1700人を8年間追跡。脳卒中発症のリスクも半減した。効果は年齢や性別に関係なく、食事療法や薬に比べ軽視されがちな運動の重要性を示した。
 曽根教授は「運動は血糖値やコレステロール値の改善以外に、心理的ストレスを軽減している可能性がある。患者さんの取り組みをもっと支援するべきだ」と話している。欧州糖尿病学会誌に近く発表する。
 研究班は、仕事や日常生活以外にどんな運動をしているかを尋ね、種類や時間から1週間当たりの運動量を推計、3グループに分け比較した。
 その結果、運動量が多いグループは、少ないグループに比べ、死亡リスクが51%、脳卒中の発症リスクは45%、それぞれ低かった。心筋梗塞などではこうした傾向は見られなかった。
 運動量の計算に用いたのは「メッツ」という国際的な単位。多いグループの運動量は時速5・6キロで毎日30分以上歩くのに相当。少ないグループは特別な運動はほとんどしないのに相当する。

乳がん再発、生活改善で防ぐ…2千人を調査へ

読売新聞 2月23日(土) 配信
 ふだんの生活で、どんな点に気をつければ、乳がん再発を防げるかを探る研究が今月、岡山大病院(岡山市)を中心に中四国の19の医療機関で始まった。
 今後10年間で乳がん経験者2000人の生活習慣を調べ、予防に適したモデルケースを作る計画だ。
 岡山大病院のほか、広島市民病院(広島市)、松江赤十字病院(松江市)、四国がんセンター(松山市)、高知大病院(高知県南国市)などが参加。
 乳がんは国内で年間約5万人が発症。最初に診断された時のがんの進行度によっては、治療後の再発率は3割以上になるという。
 岡山大病院によると、生活習慣が発症要因の一つとされるが、再発との関連の研究はほとんどない。乳がん経験者には「安心して暮らすにはどうすればいいか」と心配したり、本や雑誌で再発との関連が指摘された食品を取らなかったりする人が少なくないという。

薬物依存、向精神薬が2位に 覚醒剤に次ぎ 国立研究センター、10年調査

毎日新聞社 2月22日(金) 配信
薬物依存:向精神薬が2位に 覚醒剤に次ぎ--国立研究センター、10年調査
 薬物依存症の原因として、精神科の医療機関などで処方される向精神薬が急増し、シンナーなど有機溶剤を初めて上回ったことが、国立精神・神経医療研究センター(東京都)の調査で分かった。覚醒剤に次ぐ2位で、乱用の対象が「捕まらない薬」にシフトしつつあることを示した。同センターは「従来の司法だけの対応では限界がある」として、依存症対策の拠点となる精神保健福祉センターの態勢強化を訴えている。
 国立精神・神経医療研究センターは1987年から2年に1度、精神科病床がある全国の医療施設を対象にアンケートを実施(94年から偶数年に変更)。10年は全国1612施設に同年9~10月に関わった患者の原因薬物などを尋ねた。回答があった1021施設(63・3%)の有効症例671を分析し、このほど結果がまとまった。
 それによると、薬物依存症の原因で最多の覚醒剤は53・8%(361例)。次いで睡眠薬と抗不安薬を合わせた向精神薬が17・7%(119例)に上り、シンナーやトルエンなど有機溶剤は8・3%(56例)だった。
 向精神薬は96年の5・6%から徐々に増える傾向にあり、08年の13%から4・7ポイント増加した。【江刺正嘉】
 ◇患者の治療拠点 早急な整備必要
 処方薬による薬物依存の急増という新たな問題が浮上したことで注目されるのが、依存症対策を担う全国69の精神保健福祉センターの役割だ。回復に有効な「認知行動療法」を依存症患者に受けさせ、正常な社会生活を送るためのマネジメントを担う施設として期待されているが、その態勢は十分とは言えない。
 再犯率の高い薬物事犯を減らすため、法務省が関連法案を今国会に提出する方針の「刑の一部執行猶予制度」でも、センターは依存症の治療拠点の一つに想定されている。だが、毎日新聞が全施設に実施したアンケートでは、7割超の52施設が「対応不可能」と回答。45施設が理由に「人員不足」を挙げ、42施設は国による人員確保や専門研修などの態勢整備を求めた。
 今回の調査を担当した国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦・診断治療開発研究室長は「依存症からの脱却には認知行動療法を継続的に受けさせることが重要だ。精神保健福祉センターの態勢を早急に整える必要がある」と話している。

アレルギー 「火付け役」が火消し 東京医科歯科大チーム解明、新たな治療法に道

毎日新聞社 2月22日(金) 配信
アレルギー:「火付け役」が火消し 東京医科歯科大チーム解明、新たな治療法に道
 アトピー性皮膚炎やぜんそくなどのアレルギーを悪化させる「火付け役」と考えられていた原因物質が、逆に炎症を抑制する「火消し役」に変わる仕組みを、東京医科歯科大の烏山(からすやま)一教授(免疫アレルギー学)のチームがマウスの実験で発見したと発表した。アレルギー疾患の新たな治療法の開発が期待できる。21日付の米科学誌イミュニティ(電子版)に掲載された。
 アレルギーは本来有害ではない花粉などを敵だと思い、白血球などの免疫反応が過剰になって炎症が起こる現象。しかし、アレルギー性炎症を抑制・終了させる仕組みは十分解明されておらず、治療の大半は対症療法となっている。
 チームは、慢性アレルギー炎症を起こしたマウスの耳の細胞で、さまざまな種類の白血球の動きを調べた。その結果、細胞内で炎症を起こす白血球の「炎症性単球」が別の白血球の指令を受けて、アレルギー物質を取り込んで壊す「火消し役」に変わっていることが判明した。【斎藤有香】

細胞の分解異常で脳の病気 横浜市大、原因遺伝子特定

共同通信社 2月25日(月) 配信
 横浜市立大の松本直通(まつもと・なおみち)教授(遺伝学)らの共同研究チームが、知的障害を起こすまれな脳の病気の原因となる遺伝子を特定し、25日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。
 この遺伝子は細胞内の不要なタンパク質を分解するオートファジー(自食作用)と呼ばれる現象に関わっており、自食作用の異常が知的障害を引き起こす可能性があるという。
 チームは大脳が萎縮し知的障害を伴う脳の病気「SENDA」と診断された患者5人の遺伝情報を調べ、全員に、遺伝子「WDR45」に変異があることを見つけた。
 この遺伝子は細胞の自食作用に関わるタンパク質を作っていて、患者の細胞では働きが低下していた。
 自食作用はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患に関係するとされている。松本教授は「自食作用の異常が知的障害を引き起こしている可能性があることが分かった。自食作用を対象にした治療法の研究を進めたい」と話している。

アルツハイマー iPS細胞を使い分類

毎日新聞社 2月22日(金) 配信
アルツハイマー:iPS細胞を使い分類
 京都大iPS細胞研究所と長崎大の研究グループは21日、高齢者のアルツハイマー病患者から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)を解析し、原因物質が細胞内部に蓄積するタイプがあることを初めて実証したと発表した。アルツハイマー病の原因や治療法は明確に分かっていないが、iPS細胞を使って体外で再現することで、より有効な治療法を選択できる可能性が高まったという。22日付の米科学誌「セル・ステムセル」に掲載された。
 アルツハイマー病は脳内の神経細胞の隙間(すきま、間質)に「アミロイドベータ」(Aβ)と呼ばれるたんぱく質の塊が蓄積することで起きるとされる。遺伝子異常が大きな要因の若年性患者の場合は、遺伝子解析によってAβが細胞内に蓄積するタイプがあることが分かっていたが、グループは高齢者にも細胞内にAβが蓄積するケースがあることを確認した。

6年連続で千人上回る HIV感染で12年速報値

共同通信社 2月25日(月) 配信
 厚生労働省のエイズ動向委員会は22日、2012年に新たにエイズウイルス(HIV)感染が判明した人は過去6番目に多い1001人で、07年から6年連続で千人を上回ったとする速報値を発表した。
 感染に気付かないままエイズを発症した患者は445人で過去3番目。HIV感染者とエイズ患者の国内報告数は、初めてエイズ患者が確認された1985年以来、計2万人を超えて計2万1422人となった。
 一方、12年に保健所などが受けた相談件数は過去8番目の約15万3千件で、4年連続の減少だった。相談件数の減少について、委員長の岩本愛吉(いわもと・あいきち)・東京大教授は「社会のHIVへの関心が低下している恐れがある」と懸念を示した。

死亡報告相次ぐ感染症 「冷静な対応を」と専門家 マダニ媒介ウイルスで4人死亡

共同通信社 2月25日(月) 配信
 マダニが媒介するウイルスが引き起こす感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死者が国内で初めて確認され、これまでに計4人の死亡例の報告が相次いだ。厚生労働省は感染症法に基づく報告義務の対象に指定、検査体制を整えて感染の実態把握に努める。専門家は流行が急拡大しているわけではないとして、冷静な対応を呼び掛けている。
 ▽中国で集団発生
 SFTSは2009年に中国で集団発生し、存在が知られるようになった。患者は血液中の血小板や白血球が減少し、38度以上の発熱や吐き気、血便といった症状が出る。しばらく原因不明だったものの、11年にウイルスが見つかり感染症と判明した。
 国内では昨年秋に山口県の成人女性がSFTSで死亡していたと厚労省が今年1月に発表。広島、愛媛、宮崎でも昨年に死亡した患者の血液検体からウイルスの遺伝子が見つかった。このほか大分を含め複数の疑い例があり、遺伝子検査の結果待ちという。
 ▽過去に調査なく
 SFTSウイルスを媒介するのは、春から秋にかけて野山で動物の血を吸うマダニと考えられている。中国ではフタトゲチマダニという種からウイルスが見つかった。患者の多い中国ではかなりの数の死者が出ているもようだが、推定致死率は10~30%と幅がある。最近は十数%との見方が強まってきた。
 国立感染症研究所の西條政幸(さいじょう・まさゆき)ウイルス第1部長は「農村部での発生が中心の感染症なので、広い中国では情報が集まりにくい」と説明する。
 日本の状況もほとんど分かっていない。これまでの4件はすべて西日本で発生していたが、マダニは東日本にも分布している。日本のマダニを対象にしたこのウイルスの調査は過去になく、どの程度まん延しているか不明だ。
 厚労省は、日本脳炎や狂犬病などと同じく、国民の健康に影響を与える恐れのある4類感染症に指定した。各都道府県に、感染の疑いがある患者の情報提供を要請。3月中にもウイルス検査を全国にある地方衛生研究所の一部で実施できるよう検査体制を整備する。春以降には、マダニのウイルス保有状況や野生動物への感染の有無など、実態解明に向けた調査を始める方針だ。
 ▽昔から存在か
 注目が集まるSFTSだが、専門家は事態を冷静に受け止めている。4人の血液検体から見つかったウイルスの遺伝子配列は中国のものとは異なっており、日本にもともと存在するウイルスや病気が明らかになったと考えられるためだ。
 西條部長によると、SFTSを症状だけで他の病気と区別することは難しい。昔から患者はいたものの、風邪と混同するなどして見過ごされていた可能性が高いという。
 西條部長は「患者が急に出てきたように見えるのは診断可能になったため。過剰な心配は無用だ」と訴えている。

DHAがアルツハイマー抑制…京大iPS研究所

読売新聞 2月22日(金) 配信
 認知症の中で最も多いアルツハイマー病患者から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、青魚などに多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」が同病の発症予防に役立つ可能性があることを確認したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久准教授らのチームが発表した。
 イワシなどの青魚を食事でとることとの関係はこの研究では不明だが、新薬の開発などにつながる成果。22日付の米科学誌セル・ステムセルに掲載される。
 アルツハイマー病患者の脳内では、Aβ(アミロイドベータ)と呼ばれるたんぱく質の「ゴミ」が過剰に蓄積することで、「細胞内ストレス」という有害な現象が起きて神経細胞が死滅し、記憶障害などを引き起こすことが知られている。
 研究チームは、50代~70代の男女の患者計4人の皮膚からiPS細胞を作製。それを神経細胞に変化させ、Aβが細胞内外に過剰に蓄積した病態を再現した。
 このうち、細胞内にAβが蓄積した2人の細胞に低濃度のDHAを投与した場合と、投与しなかった場合とで、2週間後に死滅した細胞の割合をそれぞれ比較。その結果、DHA投与の場合、細胞死の割合は15%で、投与しなかった場合は2倍以上の32%だった。

炎症抑える新たな仕組み アトピー治療の糸口にも

共同通信社 2月22日(金) 配信
 アレルギーで起きた炎症が治まる際、炎症の火付け役の細胞が火消し役に変化する現象をマウスの実験で発見したと、東京医科歯科大の烏山一(からすやま・はじめ)教授(免疫アレルギー学)と金沢大の向田直史(むかいだ・なおふみ)教授(病態生理学)らのグループが21日、米科学誌イミュニティに発表した。
 アトピー性皮膚炎やぜんそくなどのアレルギー疾患ではこの仕組みに不具合が起きている可能性があり、今回の発見は病気の理解や治療開発の糸口になると期待される。
 チームは、マウスの耳に慢性アレルギー炎症を起こし、さまざまな種類の白血球の動きを調べた。その結果、原因物質が皮膚組織に入ると、その部分に集まって炎症を起こす炎症性単球という白血球が、別の白血球から指令を受け、炎症を抑える性質を持つ2型マクロファージという白血球に変わることが分かった。
 体には、異物を排除しようとして炎症を起こす仕組みと、炎症がひどくなりすぎて皮膚を壊さないようブレーキをかける仕組みがある。これらのバランスの崩れがアレルギーを悪化させる一因と考えられるという。

原因遺伝子、新たに発見 先天性血小板減少症

共同通信社 2月22日(金) 配信
 生まれながらに止血機能が悪く、出血しやすくなる「先天性血小板減少症」の原因遺伝子を新たに発見したと、国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センターの国島伸治(くにしま・しんじ)分子診断研究室長(分子病態学)らの研究チームが米学会誌電子版2月21日号に発表した。
 先天性血小板減少症の原因遺伝子はいくつか判明しているが、それに当てはまらない半数の患者は原因が分からず、難病指定されている別の病気と誤診されることもあるという。国島室長は「病態の解明や新しい治療法の確立、正しい診断につながる可能性がある」としている。
 研究チームは、患者13家族の血液から遺伝子を採取し、特殊な方法で解析した結果、6家族でACTN1という遺伝子に変異が見つかった。
 さらに、骨髄に存在する巨核球という細胞を使って血小板をつくり出す実験をマウスで行うと、正常な巨核球では血小板が均一な大きさで多数できたが、ACTN1の変異遺伝子を入れた巨核球では大きさがまばらで数も半分ほどしかできなかったという。
 国島室長は「ACTN1自体の働きも詳しく調べ、正常に血小板を作り出す仕組みを解明したい」と話している。
※米学会誌は「アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・ジェネティクス」

理研ベンチャーと特許契約 iPSから網膜

共同通信社 2月22日(金) 配信
 京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授が開発した人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製技術に関する特許を管理するiPSアカデミアジャパン(京都市)は21日までに、日本網膜研究所(福岡市)と特許使用のライセンス契約を結んだ。
 網膜の病気を治療するため、患者の皮膚や血液から、iPS細胞を作ることが認められた。有効期限は少なくとも2026年まで。
 日本網膜研究所は理化学研究所のベンチャー企業。理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代(たかはし・まさよ)プロジェクトリーダーらによる世界初のiPS細胞を使った網膜の再生治療の臨床研究実施に向け、準備を進めるため設立された。
 アカデミア社は、京大などの知的財産を管理している。

病原ウイルスを切断 増殖を抑制、岡山大

共同通信社 2月22日(金) 配信
 子宮頸(けい)がんを引き起こすウイルスのDNAを、人工的な酵素を"はさみ"にして切断し、増殖を抑制することに岡山大大学院自然科学研究科の世良貴史(せら・たかし)教授(タンパク質工学)らのグループが成功、21日発表した。DNAウイルスの感染で起きるさまざまな疾患の予防に応用できるとしている。
 成果は米オンライン科学誌に掲載された。
 研究では、特定のDNA配列に結合するようにした人工のタンパク質に、DNAを切断する酵素を融合して「人工制限酵素」を作製。ヒトの細胞の中に入れると、ヒトパピローマウイルス(HPV)の環状になったDNAに結合して特定部位で切断し、HPVの増殖が通常の4%まで抑えられた。
 世良教授は「ウイルスが体内に侵入しても、増えなければ病気にはならない。この手法を使えば、新種のウイルスでもDNA配列の一部が分かれば切断でき、抗ウイルス剤として利用しやすい」と話している。
※米オンライン科学誌はプロスワン

バルサルタン 降圧剤論文撤回 学会が再調査要請、京都府医大に不信

毎日新聞社 2月20日(水) 配信
バルサルタン:降圧剤論文撤回 学会が再調査要請、京都府医大に不信
 京都府立医大のチームによる降圧剤「バルサルタン」に関する臨床試験の論文3本が、「重大な問題がある」との指摘を受け撤回された問題で、日本循環器学会が吉川敏一・同大学長に対し再調査を求めていたことが20日分かった。大学側は今年1月、捏造(ねつぞう)などの不正を否定する調査結果を学会に出していたが、学会は納得せず不信感を抱いている。
 問題になっているのは松原弘明教授(55)が責任著者を務め、09~12年に日欧の2学会誌に掲載された3論文。患者約3000人で血圧を下げる効果などが確かめられたとする内容だ。昨年末、3本中2本を掲載した日本循環器学会が「深刻な誤りが多数ある」として撤回を決めるとともに、学長に事実関係を調査するよう依頼した。
 しかし大学は調査委員会を作らず、学内の3教授に調査を指示。「心拍数など計12件にデータの間違いがあったが、論文の結論に影響を及ぼさない」との見解を学会に報告し、松原研究室のホームページにも同じ内容の声明文を掲載した。
 学会はこれに対し、永井良三代表理事と下川宏明・編集委員長の連名で2月15日付の書面を吉川学長に郵送した。(1)調査委員会を設け、詳細で公正な調査をする(2)結論が出るまで、松原教授の声明文をホームページから削除する――ことを要請している。
 毎日新聞の取材に、学会側は「あまりにもデータ解析のミスが多く、医学論文として成立していないうえ、調査期間も短い。大学の社会的責任が問われる」と説明。大学は「対応を今後検討したい」とコメントを出した。
 バルサルタンの薬の売り上げは薬価ベースで年1000億円以上。多くの高血圧患者が服用している。【河内敏康、八田浩輔】

脳に病変、事故リスク大 情報処理力が低下 関連を初確認、高知工科大

共同通信社 2月21日(木) 配信
 大脳で神経線維や血管が集まる白質に隙間ができ血の流れが悪くなる「白質病変」が左右の脳にある人は、車を運転中に交差点で事故を起こすリスクが高いとの研究結果を、高知工科大の朴啓彰(パク・ケチャン)客員教授のチームがまとめ、21日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。
 朴客員教授は「交差点での運転には高い情報処理能力が必要。白質病変により、能力が低下するのが事故の原因ではないか」としており、病変の程度に応じ運転指導するなど、事故防止に役立つ可能性がある。チームは、白質病変と交通事故の関連性を示したのは世界で初めてとしている。
 チームは脳ドックで磁気共鳴画像装置(MRI)による脳検査を受けた21~87歳の健康な男女3930人に、過去10年に交通事故を起こしたことがあるかやその形態をアンケート。
 白質病変の有無と事故歴を解析した結果、左右の脳に軽微な白質病変がある人が交差点内で衝突・追突事故を起こすリスクは、病変がない人の約3・4倍だった。
 一方、病変が重度の場合、リスクは約2・5倍と低下。この点について朴客員教授は、病変が軽微な時に事故を起こすなどして運転能力が落ちていると自覚し、注意して運転するようになったのではないかとみている。
 駐車場内の物損事故や、交差点以外での追突事故ではリスクは高まらず、「車の動きが遅いこと、追突はうっかりミスもあるためと推測される」(朴客員教授)とした。軽微な病変が片方の脳にだけある場合も高リスクにはならなかった。
 白質病変が広範囲になると認知症や脳卒中になりやすいとされるが、今回の調査対象者には病変による症状はなかった。
※白質病変
 加齢や動脈硬化などにより、大脳の白質内の微細な血管が消失してできた隙間で、血の流れが不十分な部位と考えられている。高知工科大チームによると、軽微なものを含めると、健康な中高年の約30%に見られるとのデータがある。糖尿病や高血圧、高脂血症、メタボリック症候群のほか、喫煙習慣のある人に伴う病変として知られる。

新種ウイルスで英男性死亡 6例目、家族から感染か

共同通信社 2月20日(水) 配信
 【ロンドン共同】ロイター通信によると、英保健当局者は19日、英国人男性が、新型肺炎(SARS)を引き起こすウイルスと同じ仲間であるコロナウイルスの新種に感染し、死亡したと明らかにした。世界中で新種ウイルスによる死者は6人になった。
 BBC放送などによると、死亡したのは中部バーミンガムの病院に入院していた男性。中東やパキスタンに渡航歴のある家族からの感染が疑われているという。
 英保健当局は「ウイルスは人から人へ感染するとみられるが、通常の環境での感染リスクは低い」としている。
 新種ウイルスの感染例は、この男性も含めヨルダンやカタールなど世界で12例確認されている。

ブタの膵臓再生に成功…ヒトへの応用には課題

読売新聞 2月19日(火) 配信
 遺伝子操作で膵臓(すいぞう)をできなくしたブタの胚に、正常なブタの胚の細胞を注入し、膵臓を持ったブタを誕生させることに成功したと、東京大、明治大などの研究グループが発表した。
 将来は人間の臓器再生を目指す研究だという。米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
 明治大の長嶋比呂志(ひろし)教授らによると、まず遺伝子操作で膵臓を持たないブタを作った。その細胞から作った胚に、正常なブタの胚の細胞を注入。これを他のブタの体内に移して育てたところ、膵臓を持つブタが生まれた。膵臓は正常なブタの細胞でできており、発育や血糖値も正常なことが確かめられたという。
 研究を総括する中内啓光(ひろみつ)・東京大教授は「人間の臓器を大型動物で再生する目標が見えてきた」と話した。
 ただし、国の指針は、倫理上の問題などで、人の細胞を注入した受精卵などを動物の胎内に移植・着床させることを禁じている。中内教授らは「国に指針の見直しを働きかけており、それが無理なら国外での研究も検討したい」と話した。

年間の発症率1・07%  50歳以上の帯状疱疹 小豆島の疫学調査で判明

共同通信社 2月19日(火) 配信
 ほとんどの人が幼児期かかる水痘(水ぼうそう)。その原因ウイルスは水痘が治った後も脊髄近くの神経節と呼ばれる部分に潜んでいる。加齢や疲れ、ストレスなどで免疫機能が低下するとウイルスは再び暴れ出し、水疱(すいほう)(水ぶくれ)や激しい痛みが特徴の「帯状疱疹(ほうしん)」を引き起こす。日本人では50歳以上の帯状疱疹の年間発症率は1・07%で、免疫力が低い人は高い人に比べ5・6倍発症しやすいことが、香川県の小豆島で行われた厚生労働省研究班の大規模な疫学調査で分かった。
 ▽激烈な痛み
 帯状疱疹では、最初に体の左右どちらかに「ピリピリ、チクチク」とした痛みやかゆみ、感覚異常が生じる。やがて同じ場所に赤い発疹や小さな水疱が帯状に現れる。神経節に潜伏していた「水痘・帯状疱疹ウイルス」が再び増殖を始め、神経を伝わって皮膚に到達するために起きる症状だ。
 水疱はうみがたまった膿疱(のうほう)やただれになることもあるが、数週間で改善し乾いてくる。通常、皮膚症状が良くなるころには痛みもなくなる。
 だが、患者によっては痛みが長く残ることがある。「焼けるような」「電気が走るような」などと形容される激烈な痛みは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼ばれる。ウイルスの攻撃で神経がひどく傷ついた場合に起きる厄介な後遺症だ。
 誰でも発症の可能性がある帯状疱疹だが、発症率や詳しい発症の仕組みなどは不明だった。研究班は地元医師会や自治会の協力を得て、小豆島の50歳以上の住民約1万2千人を2009年から3年間追跡調査した。
 ▽皮内検査
 「島は人口の出入りが少なく追跡しやすい。50歳以上が対象なのは、この年代から発症が増え始めるため」と、主任研究者で医薬基盤研究所(大阪)の理事長を務める山西弘一(やまにし・こういち)さん(ウイルス学)は解説する。
 月1回、登録者全員に電話で発疹や痛みの有無などを聞き取るほか、うち約5700人には水痘の抗原を腕に注射して、発赤の大きさからウイルスに対する免疫力の強さを調べる「皮内検査」を実施、その後の発症との関係を探った。
 調査の結果、3年間の発症者は396人で、年間発症率は1・07%。70歳以上は70歳未満に比べ1・53倍、女性は男性に比べ1・51倍発症しやすいことが分かった。
 皮内検査では、発赤の長径が10ミリ未満の陰性者は、10ミリ以上の陽性者に比べ5・6倍発症しやすく、長径が5ミリ未満の人は5ミリ以上の人に比べ、PHNのリスクが14・3倍も高まることが判明。つまり、ウイルスに対する免疫が低いほど、発症も重症化もしやすいことが明らかになった。
 ▽ワクチン開発
 「皮内検査で陰性の人が陽性になるようなワクチンを開発すれば帯状疱疹は予防できる」と山西さん。実は、小児用水痘ワクチンを高齢者に接種すると、陰性を陽性に変えられることが既に確認されているという。「今後大人で治験を行えば、水痘ワクチンを帯状疱疹ワクチンとして早期に使えるようにできるはず」と山西さんは期待する。
 横浜市にある杉田皮フ科クリニックの杉田泰之(すぎた・やすゆき)院長によると、現在、帯状疱疹の治療では抗ウイルス薬が用いられ、必要に応じ鎮痛剤も併用される。しかしPHNになると、従来の鎮痛剤では対処できないことも多い。
 2010年、痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出を抑える新薬プレガバリン(一般名)が登場した。「これまで対処できなかった痛みにも有効」(杉田さん)で、欧米では第1選択薬となっている。一方、ふらつきや眠気などの副作用が出やすく、杉田さんは「安易に高齢者や車の運転をする人に処方すると転倒や事故の危険がある。慎重に使うべきだ」と指摘する。(共同=赤坂達也)

ダニ媒介ウイルスの死者、4人に…疑い例9件

読売新聞 2月19日(火) 配信
 野山にいるマダニを介して感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスによる死者が国内でも相次いでいる問題で、厚生労働省は19日、広島県で昨年夏に死亡した成人男性も同ウイルスによって死亡していたと発表した。
 国内で確認された死亡例は4件目。同省には、同ウイルスで死亡や重篤な状態に陥った可能性のある疑い例が新たに5件寄せられているといい、「分析待ち」の疑い例は9件となった。
 今回、新たに確認された広島の男性は、昨夏に発症。38度以上の熱や吐血、血小板の減少などがあり、約10日後に死亡した。国立感染症研究所が男性の血を検査したところ、SFTSウイルスの遺伝子が検出された。遺伝子型は山口県の死亡例で検出されたものとほぼ同じで、国内で感染した可能性が高いという。

世界で4850万組が不妊  WHOなどが推計

共同通信社 2月19日(火) 配信
 子どもが欲しいのに持てない不妊のカップルは2010年現在、世界で約4850万組に上り、発生率は20年前とあまり変わっていないとの推計を、世界保健機関(WHO)などの研究チームがまとめた。国際医学誌プロスメディシンに論文を発表した。
 先進国と発展途上国を広くカバーした不妊率の調査は珍しい。チームは計277種類の保健統計などを基に、190の国と地域の不妊率を、2010年と1990年について推計した。
 チームは不妊を「子どもを望んでいるのに、5年間出産に至っていない状態」と定義。医療現場でよく使われる不妊の定義よりも対象期間が長いが、データが不十分な途上国についても先進国とまとめて分析できるよう工夫した結果だ。子どもがまったくできない通常の不妊のほか、出産経験はあるが次の子ができない、いわゆる「2人目不妊」にも着目した。
 世界全体で、10年は子どもを望む20~44歳の女性の1・9%が不妊と推計された。カップル数にして約4850万組に相当する。不妊が多い地域は北アフリカ・中東(2・6%)、少ないのは中南米(1・5%)。2人目不妊は10・5%だった。
 90年は通常の不妊が2・0%、2人目不妊は10・2%。20年間で世界全体も地域別にも大きな変化はなかったが、例外はサハラ以南のアフリカと南アジアでの通常の不妊率の減少。10年は90年に比べ、それぞれ0・8ポイント、0・6ポイント減っていた。いずれも、性感染症対策に力を入れた結果、良い影響が出た可能性が考えられるとチームは分析している。

脳機能解明目指し10年計画 米政権、来月にも表明

共同通信社 2月19日(火) 配信
 【ニューヨーク共同】オバマ米政権が、人間の脳の機能解明を目指す長期プロジェクトを立ち上げる方針であることが18日、分かった。神経科学者らが携わり、10年に及ぶ研究となる見通しで、アルツハイマー病やパーキンソン病の解明につながることが期待される。同日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。
 政権が3月にも表明する。プロジェクト名は「脳活動マップ」。脳の神経細胞に関する研究を前進させ、人間の知覚や行動、意識に関する知見を深めることが目的で、人工知能の開発に進歩をもたらす可能性もある。
 世界の研究者が共同で人間のゲノム(全遺伝情報)解読に挑んだ国際プロジェクト「ヒトゲノム計画」に匹敵する予算規模になるとの見方もある。1月には政府機関や研究者、民間企業のマイクロソフトやグーグルの代表者らが、新たなプロジェクトの技術的側面について検討する会合を開いたという。

「子に事実伝える」15% 提供精子利用の人工授精 割合増、慶応大病院 52%は「告知しない」

共同通信社 2月18日(月) 配信
 男性不妊のため第三者から精子提供を受ける非配偶者間人工授精(AID)を希望し、実施拠点となっている慶応大病院で受診した夫婦112組を対象に厚生労働省研究班が実施した調査の結果、15%が「生まれてくる子にAIDの事実を伝える」との考えを示したことが15日、分かった。
 調査は2010年8月~11年12月に実施し「告知しない」が52%を占めたものの、告知に肯定的な夫婦の割合は08年度の同種調査より増え、意識の変化が浮かんだ。
 近年、提供精子で生まれた人たちが告知の大切さや出自を知る権利を訴える活動をしており、変化の背景にあるとみられる。今後、精子提供者の情報開示をめぐる議論にも一石を投じそうだ。
 AIDは国内で60年以上の歴史があり、1万人以上が誕生したとされる。日本産科婦人科学会によると、10年には13医療機関で600組以上の夫婦がAIDを受け、53人の子どもが生まれた。
 調査は慶応大病院を初診で訪れた、子どもがいない夫婦の治療開始前のカウンセリング時に実施。看護師が30分から1時間程度の聞き取りをした。
 子どもにAIDのことを「告知する」としたのは17組(15%)。理由は「夫婦で話し合った」「両親や身内に相談して理解してもらっている」「(かかりつけの)医師から勧められた」「自助グループなどの勉強会で考えさせられた」など。
 「悩んでいる」32組(29%)、「いつか話す」2組(2%)と合わせると、全体の4割以上が告知を意識していた。
 一方「告知しない」は58組(52%)。子どもが誰に話すか分からず「AIDを他人に知られたくない」などが理由。「告知という問題を考えたことがない」という夫婦は3組(3%)だった。
 研究班が08年度に実施した調査では、実際に子どもができた夫婦を対象に、夫と妻に別々に意見を聞いた。「将来子どもに伝えるつもり」と答えたのは夫が26人中2人(8%)、妻が28人中2人(7%)だった。
 研究班の久慈直昭(くじ・なおあき)慶応大講師は、当事者夫婦の意識の変化について「AIDで生まれた人たちの声がインターネットや、男性不妊に悩む人の自助グループで紹介されることが多くなり、治療に入る前に得られる情報が増えてきたためではないか」と話した。
※非配偶者間人工授精(AID)
 無精子症などの病気で男性不妊に悩む夫婦を対象に、実施されている生殖補助医療。ボランティア男性が匿名で提供した精子を凍結保存し、人工授精が行われるため、生まれる子どもと父親の間には血のつながりがない。国内では1948年に慶応大病院が初めて実施、49年に最初の子どもが生まれた。正確な統計はないが、これまで国内で1万人以上が生まれたとされる。日本産科婦人科学会の集計によると、2010年には13医療機関で639人に計2264回の人工授精が実施された。うち慶応大病院は299人で47%、人工授精回数は1195回で53%を占めた。

がん細胞:「非対称分裂」撮影、埼玉県立がんセンター臨床腫瘍研究所

毎日新聞社 2月17日(日) 配信
がん細胞:「非対称分裂」撮影--県立がんセンター臨床腫瘍研究所・金子統括参与ら /埼玉
 ◇再発・転移治療に役立つ
 県立がんセンター臨床腫瘍研究所(伊奈町)の金子安比古(やすひこ)統括参与(66)と泉秀樹研究員(46)のグループが、がん細胞が「非対称分裂」をする様子の撮影に成功した。泉研究員は「非対称分裂を治療で調節することができれば、再発・転移するがんを治療できる」としている。研究成果は総合科学雑誌「米国科学アカデミー紀要」に昨年10月掲載された。【西田真季子】
 研究グループによると、今回撮影に成功したのは、がん細胞の中でも抗がん剤や放射線に抵抗性が高い「がん幹細胞」とみられる。この幹細胞が「非対称分裂」で不均一な細胞群を生み出し、その中に薬が効きにくい細胞が残り、がん再発を起こすと考えられてきた。今回の撮影で、非対称分裂が画像で裏付けられた。
 小児がんの一つである「神経芽腫」の培養細胞を使って、両氏が11年夏ごろに撮影した。医師としてがん治療を研究する金子統括参与とショウジョウバエなどを使って細胞分裂を研究していた泉研究員が同じチームになることで、撮影が実現した。
 両氏は今後、小児がんだけでなく大人のがんでも非対称分裂が見られるか観察を続けるという。

チンパンジー、1から19を順番に記憶…世界初

読売新聞 2月15日(金) 配信
 【ボストン(米マサチューセッツ州)=中島達雄】チンパンジーが2桁の数字についてもその順序を記憶できると、京都大霊長類研究所の松沢哲郎教授らが14日、米ボストンで開会中の世界最大の科学者団体「米科学振興協会」の年次総会で発表した。
 チンパンジーが1桁の数字の順序を記憶できることは、これまでの松沢教授らの研究でわかっていた。しかし、2種類の数字が並ぶ10以上の数字の順序については、記憶できるのかどうか、知られていなかった。
  12歳のオスのアユムに、コンピューターの画面で1~19の数字を覚えさせた後、これらの数字を不規則に表示。小さい数字から順番に触れて、消していくテストを何度も繰り返した。その結果、1から19まで、正確に順序よく消すことが毎回できたとしている。
 松沢教授は、「2桁の数字の順序については、今回は19までしか試していないが、20以上の数も今後確かめていきたい」と話している。

埋め込み人工眼を承認 米FDA、網膜変性症に

共同通信社 2月15日(金) 配信
 【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は14日、小型カメラがとらえた映像情報を眼球の奥に埋め込んだ電極に無線送信し、失われた視力の一部を回復する人工眼を米国で初めて医療機器として承認した。
 遺伝子異常などで視細胞が徐々に光を感じなくなる「網膜色素変性症」が対象。症状が進んでほとんど物が見えなくなった25歳以上の患者に適用される。
 物がはっきり見えるまでには回復しないが、症状に応じて物体の輪郭や明暗、動きが判別できるようになると期待される。FDAは「患者が日常生活を送る助けになる可能性がある」としている。
 人工眼は、米カリフォルニア州の医療機器会社セカンドサイト社が開発した「アーガス2」。眼鏡に取り付けた1個の小型カメラと、携帯型の映像処理装置、映像情報を電気刺激に変える埋め込み型の人工網膜で構成する。同社によると欧州ではすでに承認されている。
 30人が参加した臨床研究では一定の視力回復がみられたが、うち11人に2年後までに結膜のただれや、網膜剥離、手術の傷痕が開くなどの副作用が出た。FDAの審査パネルは承認に先立ち「患者の利益がリスクを上回る」と評価していた。

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