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医療情報68

医療情報67

20130701~

ミカンキジラミと共生する細菌 細胞分裂抑える毒作る がん新薬開発期待

読売新聞 7月12日(金) 配信
 豊橋技術科学大学の中鉢淳准教授(42)を中心とする研究グループが、かんきつ類の害虫、ミカンキジラミ(キジラミ科)が体内にある器官に細胞の分裂・増殖を阻害する毒を作る細菌を共生させ、天敵から身を守っているという研究結果を米専門誌の電子版に掲載した。(榊原宗一)
 今回の研究でプロフテラと名付けたこの細菌は、ミカンキジラミだけにすみつき、雌の体内で卵ができる時に「感染」。自活能力はなく、毒を作ることだけに特化して少なくとも数千万年前からミカンキジラミの体内で世代を重ねてきたと考えられる。こうした防衛機能を目的とした共生はこれまで不安定な関係と考えられ、宿主生物と完全に一体化した共生関係が確認されたのは世界で初めて。研究成果は11日付の米国生物学専門誌「カレントバイオロジー」電子版に掲載された。
 ミカンキジラミはアブラムシやウンカの仲間の昆虫で、かんきつ類の樹皮に針状の口を刺し樹液を吸う。この際、別の病原菌を媒介し、果実が売り物にならなくなるだけでなく数年以内に木を枯らしてしまうことから、世界的な農業害虫とされている。アジアの熱帯・亜熱帯地域に分布し、中東や南北アメリカに侵入、日本でも南西諸島から北上し、九州本土へ拡大しつつあり、対策が急がれている。
 中鉢准教授らのグループは、ミカンキジラミの腹部にあるバクテリオームという器官にすんでいるプロフテラとカルソネラの2種の細菌に着目。全遺伝情報を解読したところ、いずれもその総量が極めて少なく、単一機能に特化した共生菌とわかった。プロフテラが作る化学物質はディアフォリンと名付けられ、細胞の分裂、増殖を抑える作用を持つことが判明。今後の研究で、がんを抑える新薬の開発が期待されるという。
 またカルソネラは2種類の必須アミノ酸を作ることもわかった。これらの共生関係を壊す薬剤や、ディアフォリンが効かない天敵昆虫を開発すれば、ミカンキジラミを防除できると期待され、同グループが研究を進めている。

炎症防ぐ腸内細菌 投与で治療の可能性も

共同通信社 7月11日(木) 配信
 人の腸で過剰な免疫の働きを抑え、炎症を防いでいる腸内細菌17種類を特定したと、東京大の服部正平(はっとり・まさひら)教授や理化学研究所の本田賢也(ほんだ・けんや)チームリーダーらが10日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 免疫の働き過ぎで起きる潰瘍性大腸炎やクローン病の患者では、これらの細菌の多くが減っていることも確認した。細菌を投与することで病気を治療できる可能性もあるという。
 研究チームは、体内の免疫反応を抑える「制御性T細胞」に着目。このT細胞を増やす効果のある細菌を調べるため、無菌状態で飼育したマウスに健康な人の便を注入する実験を繰り返し、17種類を絞り込んだ。いずれも「クロストリジウム属菌」というグループの細菌とみられ、これらをマウスに投与すると下痢や腸炎が治まった。
 海外では、腸炎や感染症の患者に他人の便を注入し、腸内細菌のバランスを立て直す治療が試みられているが、必要のない菌まで注入してしまう。今回、腸炎の治療効果が期待される細菌が特定でき、安全で効果的な治療法につながる可能性があるという。

たばこ死者、年間6百万人 WHO統計

共同通信社 7月11日(木) 配信
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は10日、喫煙による死者が世界で年間600万人に上り、対策が強化されなければ、2030年までに年間死者が800万人に達する可能性があるとの統計を発表した。
 WHOは「たばこの広告や販売促進を禁止することこそが、有効な対策だ」と指摘。オーストラリアは既に国内で販売するたばこの箱から企業ロゴやイメージカラーなどの宣伝を一掃する規制を施行しており、WHOはこうした施策の導入を加盟国に呼び掛けた。
 統計によると、日本は成人の喫煙率が11年現在で20%。たばこ税率はオーストラリアが60%なのに対し、日本は64%だが、禁煙区域の設定や健康への影響に関する警告など、他の対策が欧米諸国などに比べて大幅に遅れている。
 成人の喫煙率に関しては、先進国の中でオーストリアの44%が際立っている。
 たばこは肺がんや心臓血管の疾患などの原因になるとされる。

デング熱の抗体開発 日タイ合同研究チーム

共同通信社 7月11日(木) 配信
 【バンコク共同】大阪大やタイのマヒドン大などの合同研究チームは10日、蚊が媒介する熱帯病であるデング熱の効果的な治療薬実現につながる成分「抗デングウイルスヒト型モノクローナル抗体」の開発に成功したと発表した。
 デング熱は高熱などの症状が現れ、熱帯地域で年間5千万人が感染し、重症患者数は25万人に上るとされる。だが、対症療法のみで治療薬はないのが現状で、今後の治療薬開発が期待される。
 研究は、国際協力機構(JICA)と科学技術振興機構(JST)が計約5億7千万円を拠出し、2009年から4年間行われた。
 大阪大の生田和良(いくた・かずよし)教授らによると、デング熱の患者から約180の抗体を取り出し、その中から4タイプのウイルス全てに強く反応する三つを選んで、動物実験などでデータを集めた。
 日本で特許を申請済みで、インドの製薬会社などが研究結果に興味を示しており、製品化を目指す可能性があるという。

感染しやすく遺伝子変異 中国のH7N9型ウイルス

共同通信社 7月11日(木) 配信
 中国で感染者が相次いだH7N9型の鳥インフルエンザウイルスは、哺乳類に感染して増殖しやすいように、遺伝子の一部が変異していることを東京大の河岡義裕(かわおか・よしひろ)教授や渡辺登喜子(わたなべ・ときこ)客員研究員らが突き止め、10日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 このウイルスが、人に感染するのに重要な変異を既に持っていることを示すという。河岡教授は「人から人へと効率良くうつるようになると、世界に大きな被害をもたらす可能性が高い」と話している。
 研究チームは、中国の患者から採取したウイルスと、カモから採取したウイルスを使って実験。イタチの仲間の哺乳類フェレットにそれぞれ感染させ、別のかごのフェレットにうつるかどうかを調べた。その結果、カモからのウイルスがうつったフェレットはいなかったが、患者からのウイルスはくしゃみなどの飛沫(ひまつ)により3匹中、1匹のフェレットにうつった。
 うつされたフェレットのウイルスを調べると、細胞に取り付きやすいように遺伝子が変異していた。このほか、人の細胞にも取り付きやすい特徴があった。
 日本国内で500人分の血液を調べたところ、全員がH7N9型ウイルスへの抗体を持っていないことも判明した。

後遺症、再施術が15% 7割は「満足」団体初調査 性別適合手術

共同通信社 7月11日(木) 配信
 心と体の性が一致しない性同一性障害がある人々の団体が実施した、性別適合手術の実態調査で、国内や海外で手術を受けた105人の約70%にあたる73人が「手術に満足」と回答した一方、術後に「重篤な障害が発生した」「再手術が必要となった」と回答していた人も約15%の16人いたことが10日、分かった。
 性別適合手術をすれば戸籍変更ができるようになることを定めた性同一性障害特例法が成立して今月で10年。GID(性同一性障害)学会によると、海外の病院の受診者を含む調査は初めてで、手術の実態の一端が明らかになった。専門家は「手術ごとに内容が異なるので、16人が多いか少ないかは一概に言えない」としている。
 調査をしたのは「日本性同一性障害と共に生きる人々の会」。昨年5月、東京都新宿区の診療所「湊川クリニック」(廃止)で乳房切除手術を受けた20代の女性が死亡したことを受け昨年8~10月、団体のホームページなどを通じて実施。1995~2012年に手術を受けた、国内に住む22~80歳が回答した。
 回答結果によると医療機関の内訳は国内の大学病院が14人、国内のクリニックが34人、タイの病院が42人などで、国内、海外両方の施設で手術を受けている場合もある。直近の3年間に手術を受けた人は、受けた人全体の約半数。
 術後に「重篤な障害が発生した」と回答したのは5人で、腸閉塞(へいそく)や排尿障害など。手術を受けた医療機関は海外の病院が2人、国内の小規模クリニックが2人。1人は国内の複数のクリニックや病院だった。
 手術後に女性から戸籍変更した30代の男性は、国内のクリニックで手術を受けたが、排尿障害が残った。調査に対し「とにかく痛みがつらかった」「手術前にもっと十分な説明をしてほしかった」と回答した。
 司法統計などによると、性別適合手術をして戸籍を変更した人は04~12年で3584人。
※性同一性障害
 心と体の性が一致しない障害。当事者は自分の体に不快感を抱き、心の性に従って生きたいと願う。原因は未解明だが胎児期のホルモン異常などの説がある。治療にはカウンセリングやホルモン療法のほか、性器の切除や形成をする性別適合手術などがある。20歳以上の未婚者で性別適合手術を受けているなどの条件を満たせば、家庭裁判所に性別変更を請求できるとする性同一性障害特例法が2003年7月に成立、04年から施行された。

胸部大動脈硬化に伴う脳梗塞のメカニズムを解明 東北大

河北新報 7月11日(木) 配信
 東北大大学院医学系研究科の橋本潤一郎准教授(中心血圧)らの研究グループは10日までに、胸部の大動脈硬化に伴う脳梗塞発症のメカニズムを解明した。大動脈硬化が進むと頭部方向への血液の逆流が増加し、胸部大動脈内の脂質の塊が脳まで運ばれ、梗塞を引き起こすとみられる。
 脳卒中患者の20%は、大動脈内にプラークという脂質の塊がはがれやすい状態で存在する。健康な人でも心臓収縮で血液の一部が逆流することが知られていたが、これまであまり注目されていなかった。
 研究グループは、東北大病院の高血圧外来に訪れた患者約300人の胸部下行(かこう)大動脈の血圧を超音波で検査した。
 その結果、心臓の拡張期に下行大動脈から頸(けい)動脈に向かって血液が逆流する現象を確認した。大動脈が硬化した高血圧患者ほど、逆流の比率が高いことも明らかになった。逆流の際に大動脈のプラークがはがれ、脳に運ばれるという。
 脳梗塞は脳内の太い動脈がふさがって起き、脳動脈や頸動脈内のプラーク、心房内の血栓の流出が原因となる。しかし、これらの原因を伴わずに発症するケースも多く、原因不明と診断される場合も少なくなかった。
 橋本准教授は「大動脈の硬化が進んだ高血圧患者は、血中コレステロールを下げたり血栓を防いだりする薬を処方する治療が必要だ」と話す。

小型サル、盲腸で"味見" 発酵や細菌コントロールか

共同通信社 7月10日(水) 配信
 南米にすむ小型のサル「マーモセット」は、舌と同じくらい敏感に盲腸で味を感知していることを京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)と岐阜大などのチームが明らかにし、英科学誌電子版に10日発表した。
 マーモセットは樹液や樹脂を食べ、盲腸で発酵させて栄養を取る特殊な食性を持つ。霊長研の今井啓雄(いまい・ひろお)准教授は「盲腸の味覚を使い、消化しにくい樹液や樹脂の発酵の度合いや発酵に必要な腸内細菌をコントロールしているのかもしれない」としている。
 ヒトやマウスなどが胃や小腸、大腸で味を感知し、ホルモンを分泌するなどして食欲や血糖値を調整していることは分かっているが、盲腸では初めて。
 チームは、マーモセットの一種「コモンマーモセット」の盲腸の細胞を分析。苦味を感じる受け皿となるタンパク質「TAS2R」が検出されたほか、味覚を伝達するタンパク質が含まれることを確かめた。
 ニホンザルやヒヒなどでも調べたが、これらのタンパク質は盲腸にはほとんど見られなかった。
 今井准教授は「舌以外にある味覚がどんな役割を果たしているか、詳しく解明する手掛かりになる」としている。
※英科学誌はバイオロジーレターズ

微量がん調べ再発判定 大阪大、早期治療に導入へ

共同通信社 7月10日(水) 配信
 病原体の侵入などを防ぐ「リンパ節」に含まれるごく微量のがん細胞を調べることで、大腸がんの再発や転移のリスクを判定できることを大阪大の山本浩文(やまもと・ひろふみ)准教授(消化器外科)らのチームが解明し、10日発表した。
 大腸がん患者約300人を調査した結果、がん細胞の量が多いと、転移や再発の確率が高まることが判明。大きなリンパ節転移がなくても、再発リスクの高い患者を判別でき、抗がん剤などを使った早期の予防や治療につながると期待される。
 チームは2001~05年に、大阪府と兵庫県の計約20病院で大腸がんの切除手術を受けた患者約300人のリンパ節を検査。がん細胞の量に応じ、患者を約100人ずつ、3グループに分けた。
 治癒の目安となる5年間にわたり患者を調査したところ、細胞量の多いグループは再発率が27・4%で最も高く、中間のグループは17%、少ないグループは6・6%で、量が多いほど再発率が高かった。
 チームによると、顕微鏡を使った病理検査によりリンパ節転移がないと診断された「第2病期」の大腸がん患者の新たな検査方法として、大阪大病院(大阪府吹田市)で秋から本格導入する予定。第2病期の患者の再発率は約15~20%という。
 山本准教授は「第2病期の患者さんでもリスクの高い人はいる。予防や治療の目安にしたい」と話している。

「アスタキサンチン」血糖値抑制手助け 石木准教授ら解明

北日本新聞 7月10日(水) 配信
 富山大医学部第一内科の石木学診療准教授らの糖尿病研究グループが、ホタルイカやサケ科の魚に多く含まれる抗酸化物質「アスタキサンチン」に血糖値を下げるインスリンの働きを高める作用があることを突き止めた。ラットの細胞を使った実験で、インスリンの効き目が最大1・5倍になり、細胞への糖の吸収が増えた。アスタキサンチンは既にサプリメントとして市販されており、臨床実験でヒトへの効果が実証されれば早期の実用化が期待できる。(社会部・浜田泰輔)
 糖尿病は過食や運動不足で体内の活性酸素が増えることが主な原因とされる。活性酸素はインスリンの働きを抑え、血液中の糖が代謝のために細胞に取り込まれるのを妨げる。近年の研究で果物や野菜、魚介類に含まれる抗酸化物質が活性酸素を除去し、糖尿病の予防に有効なことが明らかになってきた。しかし、抗酸化物質は数万種類もあるとされ、個別の効果や作用のメカニズムは詳しく分かっていなかった。
 石木准教授らは、ビタミンEの約千倍の抗酸化作用があるとしてサプリメントや化粧品に活用され、ホタルイカやマスなど県民に身近な食材に多く含まれるアスタキサンチンに着目。糖尿病治療への可能性を研究してきた。
 その結果、アスタキサンチンにインスリンの作用改善に高い効果があることを発見した。培養液に入れたラットの筋細胞にアスタキサンチンを加える実験で、何もしていない場合に比べて細胞に取り込まれる糖が3~5割増えることを確認。
 また、アスタキサンチンが活性酸素を除去してインスリンの働きを高め、糖の吸収に欠かせない特殊なタンパク質を調節しているメカニズムも明らかにした。
 研究成果は米内分泌学会発行の科学誌「エンドクリノロジー」電子版に掲載された。糖尿病について詳しい金沢大の太田嗣人准教授(内分泌代謝学)は「アスタキサンチンの新しい作用と、その詳細なメカニズムを解明した点で注目すべき研究」と評価。研究を指導した富山大医学部第一内科の戸邉一之教授は「身近な食材で安全に糖尿病を治療できる可能性を示したことも意義深い」と指摘する。
 石木准教授らは現在、マウスを使った実験を進めており、既に細胞実験と同様の結果が確認され始めているという。石木准教授は「今後はヒトへの効果や安全性を実証し、早期の実用化を目指したい」と話している。
◆活性酸素◆
 酸素が化学反応を引き起こしやすい化合物に変化したものの総称。健康な状態では細胞内の酵素で分解されるが、生活習慣の乱れなどによって大量に発生すると、がんや動脈硬化といったさまざまな病気の原因になる。紫外線を浴びた肌で増えることも知られ、しみやくすみを招く。

鳥類や昆虫に異常も 原発事故の生物影響

共同通信社 7月10日(水) 配信
 【シカゴ共同】東京電力福島第1原発事故に伴って放出された放射性物質が、生物に及ぼす影響について考える国際分子生物進化学会のシンポジウムが8日、米シカゴで開かれた。日米の研究者らが、ツバメなどの鳥類やチョウなどの昆虫に異常が起きている可能性があると指摘し、さらに詳しい調査の必要性を訴えた。
 米サウスカロライナ大のティモシー・ムソー教授は、1986年のチェルノブイリ原発事故後に、ツバメなどの羽毛の一部が白くなるほか、体に腫瘍ができるなどの異常が起きたと報告。
 日本の研究者と協力して福島第1原発事故の影響も調べているムソー教授は、原発周辺で鳥類の個体数が減る一方で、羽毛の一部が白いものや、腫瘍がある鳥が見つかったとの情報があると明かし、放射線との関連を調べる必要があるとした。
 琉球大の大瀧丈二(おおたき・じょうじ)准教授は、福島周辺で採取したチョウの一種「ヤマトシジミ」の遺伝子や形態に異常が見つかったことを報告。昆虫は一般に低線量被ばくに強いとされるが、実験室で幼虫に放射性物質が付着した葉を食べさせると成長段階で異常が起きて死ぬことを明らかにした。

風疹流行ピーク越えか 「油断しないで」と厚労省

共同通信社 7月10日(水) 配信
 国立感染症研究所は9日、全国で6月24~30日の1週間に新たに確認された風疹患者は359人だったとする速報値を発表した。5月中旬以降は速報値で毎週500人を上回り続けていたことから、流行はピークを越えた可能性が高い。
 ただ大阪(90人)や東京(68人)など都市部を中心にいまだに多くの患者が発生しており、厚生労働省結核感染症課は「流行地域から患者の少なかった地域に広がっていく恐れは依然としてあり、油断しないでほしい」と注意喚起している。
 都道府県別で患者数が多かったのは大阪、東京のほかは神奈川(24人)、兵庫(24人)、京都(21人)、福岡(16人)など。今年の累積患者数は1万1991人となり、昨年1年間の5倍を超えた。
 風疹は妊娠した女性が感染すると胎児が心臓病や難聴などの「先天性風疹症候群」になる恐れがあることから、流行の広がった今年は任意接種の希望者が急増。そのためワクチン不足が懸念されている。

筋ジス治療に可能性 遺伝子異常抑える化合物

共同通信社 7月10日(水) 配信
 筋肉が収縮し、握った手が開きにくくなるなどの症状が出る「筋強直性ジストロフィー」の原因となる遺伝子の働きの異常を抑える化合物をマウスで発見したと、東京大の石浦章一(いしうら・しょういち)教授(生化学)らが9日、発表した。治療薬開発につながる可能性があるという。
 この病気は筋肉の働きに異常が現れる筋ジストロフィーの一種で、患者は日本人10万人に5人程度。成人の筋肉疾患では最も患者が多いとされる。特定の遺伝子で、タンパク質を作る過程に異常が起きることが原因とみられている。
 チームは、約400種類の化合物を調べ、このうち抗がん剤に使われる化合物「マニュマイシンA」が、タンパク質合成の異常を抑えることを発見した。筋強直性ジストロフィーを起こすようにしたマウスに投与したところ、異常が3分の1程度に減った。
 人とマウスでは、原因となる遺伝子にわずかな違いがあるため、チームは人でもこの化合物が有効か確かめる。石浦教授は「全ての症状を改善できるわけではないが、筋肉の強直を軽減できる可能性がある」と話した。

手足口病、九州で流行

読売新聞 7月10日(水) 配信
 乳幼児などの口の中や手足に水ほうができる「手足口病」の患者が急増していることが、国立感染症研究所のまとめで9日わかった。
 多くは軽症で自然に治るが、今年は脳炎など重症化の恐れがある型のウイルスが原因の場合もあり、同研究所は「急にぐったりとした場合などは、すぐ医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。
 同研究所によると、全国約3000か所の小児科で感染が確認された患者は6月下旬の1週間で1施設あたり平均3・4人で、5月上旬から8週連続で増えた。昨年同期の5・8倍で、この10年で最多だった2011年に次ぐ水準となっている。
 地域別では、佐賀県で12・3人、大分県で12・2人と九州で流行しているほか、中国地方や中部、関東地方でも感染が広がっている。
 手足口病はエンテロウイルスの感染が原因で発症するが、今年は髄膜炎や脳炎を引き起こす恐れのある「EV71型」が約2割を占める。患者の水ほうへの接触などでうつるため、予防には手洗いが大切という。

神経難病HAMの仕組み解明 聖マリアンナ医大 新薬開発へ前進

西日本新聞 7月9日(火) 配信
 厚生労働省の指定難病で、九州に感染者が多いウイルスHTLV1を原因とした神経難病の脊髄症(HAM)の発症から進行までのメカニズムを、聖マリアンナ医科大の山野嘉久准教授(神経内科)のグループが世界で初めて解明した。9日付の英科学誌ブレイン電子版で発表する。「CXCL10」というタンパク質が発症と症状悪化のかぎを握っていると突き止めた。研究室レベルでの実験では、炎症の慢性化を抑えることにも成功し、新薬開発が期待される。
 HAMのメカニズムはこれまで未解明だったため根本的な治療法はなく、症状を和らげるためのステロイド剤投与など、対症療法しかなかった。
 山野准教授によると、CXCL10は異常が起きた細胞から出るタンパク質の一種で、HAM患者の脊髄に多量に発生することを発見した。
 ウイルス感染をきっかけに、脊髄の中の細胞から生み出されたCXCL10が、さらにウイルス感染したリンパ球を血液から脊髄に引き込んで神経を破壊。それによって脊髄の細胞が刺激され、新たなCXCL10が発生する悪循環が起きて炎症が慢性化し、まひなどの症状を引き起こしていることが分かったという。
 患者から採取した血液にCXCL10の作用を阻む抗体を投入した実験では、炎症の慢性化を止めることに成功した。
 山野准教授は「CXCL10が炎症慢性化の主軸と解明できたことで、(正常な細胞を傷つけず特定の分子を狙い撃つ)分子標的薬の開発につながる」と話し、HTLV1関連疾患に詳しい今村病院分院(鹿児島市)の宇都宮與(あたえ)院長は「非常に意義のある成果。分子標的治療ができれば進行を止められる可能性がある」と期待している。
 【ワードBOX】HAM(HTLV1関連脊髄症)
 国内感染者が推計100万人を超すHTLV1ウイルスが、血液中のリンパ球に感染して脊髄に慢性の炎症を起こす疾患。つえや車椅子が必要になる下半身まひと排尿・排便障害が主な症状で、進行すると寝たきりになる。国内患者数は推定約3千人。半数程度が九州在住者で、かつては九州の風土病と誤解された。HTLV1は、難治性の血液がん・成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスでもある。

誘発剤で多胎妊娠、年1000件…4割が飲み薬

読売新聞 7月8日(月) 配信
 排卵誘発剤を用いた一般的な不妊治療での双子や三つ子の多胎妊娠が、2011年1年間に少なくとも約1000件あり、うち約4割が、飲み薬の排卵誘発剤によるものだったことが、日本産科婦人科学会(日産婦)による初の実態調査でわかった。
 飲み薬は、注射薬よりも多胎妊娠の可能性が低いが、簡単で多くの患者に使われていることが件数の多い理由とみられる。
 調査は、昨年1月、全国産婦人科(5783施設)にアンケートし、3571施設が回答(回答率62%)した。排卵誘発剤を用いた不妊治療での多胎妊娠は、計1046件あった。注射薬が629件で、飲み薬が417件だった。
 多胎妊娠は、出産の危険が高まる。日産婦は、高度な不妊治療である体外受精では、子宮に戻す受精卵の数を1-2個に制限している。一方、排卵誘発剤を使った不妊治療には規制はない。飲み薬は一般の産科でも広く処方されている。

高齢男性、高い感染率 新種コロナウイルス

共同通信社 7月8日(月) 配信
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長補は5日、新型肺炎(SARS)を引き起こすウイルスと同じ仲間であるコロナウイルスの新種「中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス」に関しジュネーブで記者会見し、高齢者、特に男性の感染率が高いと明らかにした。
 5日までにWHOに報告があった感染確認例は79人で、うち42人が死亡。サウジアラビアなど中東、北アフリカ、英国など欧州で感染が確認され、特に免疫不全の高齢者が死亡するケースが多いという。
 SARSのような院内感染は今のところ限定的だが、家族間での感染も確認されており、依然として「人から人への継続的な感染」に注意が必要としている。

熱中症の搬送848人 1人死亡、三重で37度 都心で初の猛暑日

共同通信社 7月8日(月) 配信
 日本列島は7日、東日本と西日本の太平洋側の晴れた地点を中心に気温が上昇した。熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人が相次ぎ、共同通信の集計では46都道府県で少なくとも848人に上った。愛媛県四国中央市では外出中の男性(50)が死亡した。
 気象庁によると、三重県尾鷲市で37・0度を記録。東京都心(大手町)でも今年初めて35度以上の猛暑日となる35・4度を観測するなど関東、東海などの27地点で猛暑日となった。全国の観測地点927の半分以上が30度以上の真夏日だった。
 8日も高温が続くとして、気象庁は関東甲信、東海、近畿、中国地方、沖縄に「高温注意情報」を発表した。さいたま、東京、名古屋、京都などで猛暑日を予想。熱中症への注意を呼び掛けた。
 各地の警察や消防によると、さいたま市岩槻区の中学校グラウンドで野球の練習試合中に中学生10人を搬送。青森県と鳥取県ではマラソン大会の参加者が運ばれた。茨城県では高校野球の応援に来ていた女子高生6人が搬送された。
 気象庁によると、最高気温が高かった主な地点は茨城県笠間市36・2度、岐阜県多治見市36・1度、埼玉県越谷市35・9度、同県鳩山町35・8度、東京都練馬区と群馬県館林市35・7度。館林市などは連日の猛暑日となった。
 北海道、東北でも気温が上がり、北海道の池田町33・9度、帯広市33・6度、釧路市32・7度などは平年より10度以上高かった。岩手県釜石市も33・2度で、平年を9・6度上回った。

フラッシュバックに効果か 千葉大が臨床研究へ 脳卒中の既存薬

共同通信社 7月8日(月) 配信
 つらい記憶が繰り返し突然よみがえる心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状の一つ「フラッシュバック」を減らすのに脳卒中の後遺症を改善する既存薬が役立つ可能性が高いとして、千葉大の研究チームが効果を確かめる臨床研究を8月にも始めることが、6日分かった。同大の審査委員会が6月中旬、臨床研究に大筋で合意した。
 東日本大震災のような災害や、虐待、事故が原因で発症するPTSDでは、投薬で抑うつ症状などは改善する場合が多いものの、フラッシュバックには十分な効果がない。チームの橋本謙二(はしもと・けんじ)教授(神経科学)は「薬の効果を証明した上で、世界初の正式なフラッシュバック治療薬として普及させられるよう製薬企業に働き掛けたい」と話す。
 薬は脳出血や脳梗塞後のめまいを防ぐセロクラール(一般名イフェンプロジル酒石酸塩)。国内では30年以上前から飲み薬として使われており、重大な副作用は報告されていない。
 この薬の脳の興奮を抑える作用がフラッシュバックを改善する可能性があるとして、米子医療生活協同組合「米子診療所」(鳥取)や千葉大がここ数年、性的虐待や暴力を受けるなどしてPTSDを発症した女性患者6人へ試験投与。40代女性は1日に2、3回だった発生頻度が8週間後までに週1~4回に減るなど、6人とも症状が大幅に改善したという。
 新しく実施する臨床研究では、PTSDと診断された13~18歳の男女計40人を2グループに分けて一方にセロクラール、もう一方に偽薬を投与する。グループ間のフラッシュバックの頻度や不安症状などの改善度を比較し、薬の効果を厳密に確かめる。早ければ8月にも研究を開始し、3年以内に結果をまとめる。
 フラッシュバックの治療薬をめぐっては、一部の薬で睡眠中に悪夢を見る回数を減らす効果があるとの海外の報告が知られているが、普及に結びついているものはない。
※フラッシュバック
 犯罪や災害、戦争など生命の危機を伴う体験を引き金に発症する心的外傷後ストレス障害(PTSD)の主な症状の一つ。強いショックを受けた時の記憶が前触れなく鮮明によみがえる状態が続く。表面上はPTSDを克服したようにみえる患者でも、不安や恐怖の繰り返しで何年も苦しむことがある。通常は心理療法や抗うつ薬による薬物療法で治療を試みるが、専門家の間では効果や安全性に対して疑問の声もあり、統一した治療方法は確立されていない。

白血病移行の原因を発見 骨髄異形成症候群で京都大

共同通信社 7月8日(月) 配信
 血液の幹細胞に異常が生じるがんの一種「骨髄異形成症候群」(MDS)の症状が悪化し、急性白血病に移行する原因となる遺伝子の変異を京都大、名古屋大、東京大の研究チームが突き止め、8日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。このタイプの白血病を早期に発見する検査手法の開発につながる成果だという。
 MDSを発症すると貧血や免疫力低下といった症状が出る。推計では国内に数万人の患者がおり、発症から数年で死亡率の高い急性骨髄性白血病に移行する恐れがある。
 チームによると、MDSなどから急性骨髄性白血病に移行した患者のがん細胞を調べると、約17%の患者で細胞増殖を制御する「SETBP1」という遺伝子に変異があった。同じ患者でも、MDSの症状が軽度の段階では変異が確認できなかったことから、白血病になったのは、血液の幹細胞でこの遺伝子に変異が起きたことが引き金だったと考えられるという。
 チームの小川誠司(おがわ・せいし)・京都大教授(分子病理学)は「定期的な血液検査で遺伝子変異のタイミングを監視すれば、抗がん剤の投与や骨髄移植といった治療方針を早期に計画できるようになるのではないか」と話している。

喫煙男性、海藻など摂取多いと肺がんリスク増 含有のヒ素影響

毎日新聞社 7月5日(金) 配信
肺がん:喫煙男性、海藻など摂取多いとリスク増 含有のヒ素影響
 海藻や魚介類にわずかに含まれる「ヒ素」の摂取量が多く、喫煙する男性は肺がんのリスクが高まるとの分析結果を、国立がん研究センターなどのチームが5日発表した。喫煙しない男性は、摂取量が多いほどリスクが下がった。チームは「肺がん予防にはまず禁煙」と呼びかけている。
 ヒ素は国際がん研究機関により発がん物質に分類される。ただし、ヒ素を多く含む海藻などには、がん化を防ぐ抗酸化作用も認められている。
 チームは食生活を通したヒ素の摂取とがんの関連に着目。9府県の45~74歳の男女9万378人を約11年間追跡した結果、7002人が何らかのがんを発症した。
 食習慣から推計したヒ素の摂取量に応じて比較したところ、男性の肺がんだけに関連が見られた。中でも喫煙男性は摂取量が多いほど肺がんリスクが高く、非喫煙男性は逆に低くなった。
 ヒ素に汚染された井戸水などを大量に摂取すると肺がんリスクが高まることは知られていたが、食生活で取り込むヒ素との関連が明らかになったのは初めて。同センターの沢田典絵・予防研究グループ室長は「喫煙者はヒ素を体外に排出する働きが低下し、毒性が肺に影響した可能性がある。一方、非喫煙者は海藻などが持つ抗酸化作用の恩恵を受けているのではないか」と分析する。【大場あい】

大腸がん、高確率で判別 新手法の血液検査 三重大など

伊勢新聞 7月5日(金) 配信
 三重大(津市)は三日、同大大学院医学系研究科の問山裕二助教らの研究グループが、血液検査により大腸がん患者を高い確率で判別できることを発見したと発表した。米国の病院との共同研究で、先月十九日、米医学誌に論文が掲載された。
 大腸がんの検診方法としては、便に血が混じっているかどうかを調べる便潜血検査や血液を調べる腫瘍マーカーの検査が使われている。だが、いずれの方法も大腸がんかどうかを正確に診断するのは難しく、検査の信頼度について課題があったという。
 研究グループは、大腸がんや大腸ポリープの組織から、「マイクロRNA―21」と呼ばれる微小のRNA(リボ核酸)が血液中に分泌されていることを発見。
 日本人二百八十二人の血液中の血清を調べたところ、「マイクロRNA―21」が健康な人と比べて、大腸ポリープ患者は約二倍、大腸がん患者は約五倍になった。この血液検査で、大腸ポリープ患者を82%の確率で、大腸がん患者を92%の確率で診断できたという。
 問山助教は「極めて高い確率で診断できる上、簡単で短時間の測定が可能。大腸がん検診に優れている」と述べ、実用化に期待を示した。

末梢血幹細胞採取:成分漏れ出す仕組み解明、岡山・神戸大チーム

毎日新聞社 7月4日(木) 配信
 骨髄移植の際、ドナー(提供者)に全身麻酔や骨髄穿刺(せんし)をしなくていい「末梢(まっしょう)血幹細胞採取」という方法の導入が増えてきた。岡山大と神戸大の共同研究チームは、白血球を増やす効果のある「G―CSF」製剤をドナーに注射すると、骨の中の「骨(こつ)細胞」などが弱まり、骨髄の成分(造血幹細胞)が血液に漏れ出すという、この採取方法が可能となる仕組みを解明したと発表した。ドナーの負担がより少ない方法の開発などに生かせるという。
 骨髄移植は、ドナーの骨に針を刺して骨髄を直接採取する方法が一般的だが、全身麻酔などの負担が大きい。末梢血幹細胞採取は、製剤の注射後、血液中に出てきた造血幹細胞を採血すればいいが、なぜ血液中に出てくるかの仕組みはよく分かっていなかった。
 チームは、マウスに製剤を投与して変化を観察。骨を構成する細胞の約9割を占め、無数の突起で他の細胞とネットワークを作っている骨細胞が投与後に弱り、突起が減ったり短くなったりすることを確認した。さらに、骨を作り出す骨芽(こつが)細胞の働きも鈍くなり、付近の造血幹細胞が血液中に漏れ出すことが分かった。こうした変化には交感神経系の作用が考えられるという。
 末梢血幹細胞採取では、ドナーに骨が痛む副作用があると指摘されている。
 今回の成果について、メンバーで岡山大大学院医歯薬学総合研究科の浅田騰(のぼる)医師(35)は「副作用を軽くする方法につながるかもしれない」と説明している。成果は米科学誌「セル・ステムセル」に掲載された。【五十嵐朋子】

腎移植の経済評価に着手

毎日新聞社 7月4日(木) 配信
 腎移植の効果を経済的な側面から分析する取り組みを、移植医らの研究グループが今年度から始めた。高原史郎・日本移植学会理事長は「移植医療の価値を『見える化』し、より多くの人に理解を深めてもらうきっかけにしたい」と説明している。
 実施するのは「腎移植の臨床経済評価研究会」(代表、相川厚・東邦大教授)。大阪大、東京女子医大など7施設で腎移植を受ける440人を目標に登録。3年かけ、移植後の健康状態や費用などのデータを蓄積する。「生活の質」を考慮して費用対効果を算出し、血液透析など腎不全患者に対する他の治療法とも比較する。
 海外では透析より移植の方が経済的利点が大きいとの報告があるが、国内ではまだほとんど研究がないという。高原理事長は「将来的には、生体ドナー(臓器提供者)の手術後の健康状態なども分析の対象にしたい」と話す。【大場あい】

制御側の脳部位も活発化 麻薬投与後、快感を促進

共同通信社 7月4日(木) 配信
 麻薬を慢性的に摂取すると、脳内の快感をつかさどる神経回路を制御する部位も活発化することを北海道大大学院薬学研究院の金田勝幸(かねだ・かつゆき)准教授(神経薬理学)らの研究グループが突き止め、4日付の欧州の学会誌に発表した。この部位を対象にした薬物依存の治療法が開発される可能性があると説明している。
 研究グループによると、反応があったのは生命の維持に重要な脳幹にある、背外側被蓋核(はいがいそくひがいかく)と呼ばれる神経細胞の集まり。快感をつかさどる脳内報酬系という神経回路を制御する働きをしている。
 ラットに5日間、コカインを投与した後、背外側被蓋核の神経細胞に流れる電流を記録したところ、投与していない別のラットの細胞より活発に活動していた。
 これまでの研究では、薬物摂取によって脳内報酬系が過剰に活動して薬物依存につながるとされてきた。今回の研究は、制御する側の背外側被蓋核でも神経細胞の活動が活発になり、快感をさらに促進していると結論付けている。
 金田准教授は「人間は快感を得るためにやる気を出す。脳内報酬系と連動した背外側被蓋核の活動を調べれば、薬物依存だけでなく、やる気が出るメカニズムの解明にもつながるかもしれない」としている。
※学会誌名は「European Journal of Neuroscience」

治療応用に道筋 戦略さまざま研究進む

共同通信社 7月4日(木) 配信
 体を構成するさまざまな細胞を作り出せるiPS細胞だが、作った細胞をばらばらのまま体内に入れても目標の臓器にはほとんど定着せず、臓器移植のような治療効果は望めない。横浜市立大チームが開発した小さな肝臓の作製法は、解決に向け一つの道筋を示した。
 細胞を大量、安価に作る技術の開発が課題だが、肝臓だけでなく腎臓の作製も「同様の発想でできる可能性がある」(谷口英樹(たにぐち・ひでき)教授)という。
 細胞をまとめて移植する方法は各地で研究が進む。iPS細胞を使った初の臨床研究を年内にも始める理化学研究所の高橋政代(たかはし・まさよ)プロジェクトリーダーは、加齢黄斑変性という目の病気を治療するため、網膜の細胞をシート状に成形して移植する戦略を採っている。
 理研の笹井芳樹(ささい・よしき)グループディレクターは、細胞を集めると、自然に立体的な組織を作る性質を利用。胎児期に現れる目のもとの「眼杯(がんぱい)」を作るのに成功した。網膜色素変性という病気の治療への応用を目指す。
 東京大の中内啓光(なかうち・ひろみつ)教授は、人のiPS細胞を混ぜたブタの受精卵を作り、人間の膵臓(すいぞう)を持ったブタを誕生させることを計画。膵臓を糖尿病治療に利用することを狙う。この研究を国の研究指針で認めるべきか、議論が進んでいる。

乳がん転移抑える遺伝子 大阪大発見、薬剤開発に

共同通信社 7月4日(木) 配信
 乳がんが周りの組織に広がる浸潤や転移を抑える遺伝子「Monad(モナド)」を、大阪大大学院歯学研究科などのチームが発見し、米オンライン科学誌プロスワンに4日発表した。
 乳がん細胞は、増殖や転移を促すタンパク質を自ら作るが、モナドはこのタンパク質の分解に関与することが分かった。
 佐伯万騎男(さえき・まきお)講師は「新たな抗がん剤を開発できる可能性がある」としている。
 これまで佐伯講師らは、浸潤力の強い乳がん細胞で、モナド遺伝子が作るタンパク質を増やすと、浸潤力が失われることを解明していた。
 今回、乳がんが転移した患者と、転移しなかった患者、各約100人のがん細胞を比較した結果、転移した患者では、モナドタンパク質が少ないことが判明。佐伯講師らは、モナドを増やせる化合物を探している。
 患者の正常細胞の方が、がん細胞よりも、モナドタンパク質の量は多かった。佐伯講師によると、モナドは正常な細胞で多く作られ、悪性度の高いがん細胞ほど、量が少ない。モナドが減る仕組みは不明という。
 チームによると、乳がんは治療後に20~30%で転移、再発が見られ、根治が難しい。

歯がないと記憶力低下 アルツハイマー病マウス

共同通信社 7月4日(木) 配信
 奥歯のないマウスは、記憶力が低下するなどアルツハイマー病の症状が悪化しやすいとの実験結果を広島大や名古屋市立大、奥羽大のチームがまとめ3日、発表した。
 人の調査でも、歯がないことがアルツハイマー病になるリスクを高めるとされており、チームは「実験で証明できた」としている。
 チームは、遺伝子操作でアルツハイマー病にしたマウス17匹で実験。暗い部屋に入ると電気ショックを受けると覚えさせた後に、うち10匹の奥歯の臼歯を抜き、かみ合わせをできなくした。
 4カ月後に実験すると、歯のあるマウスは全て暗い部屋に入らなかったが、歯を抜いたマウスは6匹が部屋に入ってしまい、学習して記憶する力が低下しているとの結果になった。さらに歯を抜いたマウスは、記憶をつかさどる脳の海馬という部位の神経細胞が大きく減っていた。
 ただ、人は奥歯で食物をすりつぶして食べるが、マウスが餌を食べるのに使うのは主に前歯。奥歯を抜いたマウスが、人のどのような状態に相当するかは分からないという。
 チームの赤川安正(あかがわ・やすまさ)奥羽大学長は「歯があれば発症を抑えられるとは言えないが、症状の軽減につながるかもしれない。今後メカニズムを明らかにしたい」としている。

骨髄移植でHIV消滅か 米で新たに2例確認

共同通信社 7月4日(木) 配信
 【クアラルンプール共同】米国でリンパ腫の治療のための骨髄移植を受けた男性患者2人の体内から、感染していたエイズウイルス(HIV)が消滅したようだと、ハーバード大の研究者が3日、マレーシアの首都クアラルンプールで開かれた国際エイズ会議で報告した。ロイター通信などが報じた。
 HIVが完全に消滅したかは確認できていないが、1人目の患者は、HIVを抑制するための抗レトロウイルス薬の投与を4カ月近く、2人目は2カ月近く中断しているという。
 同様の例では、2007年にドイツで白血病のため骨髄移植を受けた男性の体内からHIVが消えたことがあるが、HIVへの耐性があるとされる特殊な骨髄の遺伝子を持つドナーからの移植だった。
 今回の患者2人のように通常のドナーからの骨髄移植でHIVが消滅するのは初めてといい、専門家は「HIV撲滅の研究は新たな領域に入ろうとしている」と期待している。

第一三共降圧剤に警告 米食品医薬品局

共同通信社 7月4日(木) 配信
 【ワシントン共同】ロイター通信によると、米食品医薬品局(FDA)は3日、第一三共の高血圧症治療剤(降圧剤)ベニカーなどが、慢性的な下痢や著しい体重減少をもたらす可能性があるとの警告を発表した。
 服用を続けると数カ月から数年で腸疾患にかかる恐れがあるとしている。警告対象となったのはベニカーのほか、ベニカーHCT、エイゾール、トライベンゾール。
 ベニカーは日本では「オルメテック」との商品名で処方されている。
第一三共降圧剤に警告 米食品医薬品局
共同通信社 7月4日(木) 配信
 【ワシントン共同】ロイター通信によると、米食品医薬品局(FDA)は3日、第一三共の高血圧症治療剤(降圧剤)ベニカーなどが、慢性的な下痢や著しい体重減少をもたらす可能性があるとの警告を発表した。
 服用を続けると数カ月から数年で腸疾患にかかる恐れがあるとしている。警告対象となったのはベニカーのほか、ベニカーHCT、エイゾール、トライベンゾール。
 ベニカーは日本では「オルメテック」との商品名で処方されている。

薬による小腸損傷解明 大阪市大、治療に期待

共同通信社 7月4日(木) 配信
 痛み止めや解熱に服用するアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の副作用で起きることがある小腸の損傷は、特定のタンパク質により引き起こされるとする研究成果を大阪市立大大学院医学研究科の渡辺俊雄(わたなべ・としお)准教授のチームが3日までにまとめた。
 タンパク質は関節リウマチの発症や進行に関わるTNFα(アルファ)で、この働きを抑えることで、治療法開発につながると期待される。
 チームは、NSAIDを長期服用しているリウマチ患者95人にカプセル内視鏡による小腸検査を実施。リウマチの治療薬としてTNF阻害剤を投与されている人は、小腸損傷の重症化リスクが約4分の1になることが分かった。今後は重症者にTNF阻害剤を投与し、有効性を本格的に検証したいとしている。
 薬剤性の胃腸損傷では潰瘍のほか、重症の場合は出血や腸壁に穴が開き、死亡することもある。損傷を治すには薬を中断するしかないが、脳梗塞や心筋梗塞の予防でNSAIDを飲んでいる人では難しかった。
 渡辺准教授は「TNF阻害剤は高価。新薬を開発するなど、安い治療法を確立させたい」と話す。成果は英消化器専門誌電子版に掲載された。
※英消化器専門誌は「ガット」

iPS細胞で横浜市立大が肝臓のもと作製、新治療法応用に期待

毎日新聞社 7月4日(木) 配信
 さまざまな種類の細胞になりうるヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、肝臓のもととなる「小さな肝臓」を作り、マウスの体内で機能させることに世界で初めて成功したと、横浜市立大の谷口英樹教授(再生医学)の研究チームが発表した。臓器移植に代わる新たな治療法として応用できる可能性があるという。4日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載される。
 これまでiPS細胞から肝臓の細胞は作られているが、体内で機能させるには立体構造を作ることが必要だった。
 谷口教授らは、ヒトのiPS細胞を肝臓の細胞になる直前の「内胚葉(ないはいよう)細胞」に成長させ、血管を作る細胞や細胞同士をつなぐ細胞と一緒に培養した。その結果、培養皿の中で細胞が自然に5ミリほどの球状に集まり、血管がある小さな肝臓ができたという。
 この肝臓をマウスの体内に移植したところ、ヒトの肝臓でしか作られないたんぱく質などがマウスの血液から確認された。さらに、薬剤で肝不全にしたマウスに移植した結果、30日後の生存率は、移植しない場合の約30%から90%以上に高まったという。
 今後、大人より必要な細胞が少なくてすむ子どもの肝臓病治療に向けた研究を進め、10年以内に臨床研究を目指すという。谷口教授は「小さな肝臓を大量に作って移植し、体内で成熟させる方法で臨床応用したい。それにはiPS細胞の安全性の評価も必要だ」と話す。【斎藤有香】

治験データ改ざん 肥満薬、不正疑い カルテ、身長低く記載 大阪の病院

毎日新聞社 7月1日(月) 配信
治験データ改ざん:肥満薬、不正疑い カルテ、身長低く記載--大阪の病院
 ◇小林製薬、申請取り下げ
 肥満症治療の市販薬の開発で、大阪市西成区の医療法人大鵬会・千本(せんぼん)病院が実施した臨床試験(治験)のデータに改ざんの疑いがあることが30日、分かった。治験には病院職員6人が参加し、うち4人の身長が実際より低く記載されるなどしていた。治験条件に合わせるため、被験者を肥満に見せるよう偽装した疑いがある。開発した小林製薬(本社・大阪市中央区)は今年3月、国への承認申請を取り下げる事態になった。【重石岳史、松井聡】
 同社によると、治験は2010年4月~11年3月、薬の効果と副作用など安全性の確認を目的に、千本病院と契約して実施。計画では、身長と体重で肥満度をみる体格指数(BMI)が「25以上35未満」の72人を対象に、1日3回4錠ずつ毎日服用、4週間ごとに身長と体重、腹囲を計測、血液も検査する。千本病院に依頼したのは、治験施設支援会社、サイトサポート・インスティテュート(SSI、本社・東京都)から紹介されたからだという。
 治験終了後の11年11月、小林製薬は市販薬として製造販売の承認を国に申請。しかし、12年9月、報道機関の取材でデータに疑義がある可能性を把握、申請を取り下げたという。
 同社が確認したところ、被験者には病院職員も参加していたほか、10年6月の治験のカルテや症例報告書では、参加した職員4人の身長が、同時期の健康診断の記録より約4~10センチ、低く記されていた。結果、4人のBMIは健康診断では23・44~26・61だったのが、28・34~30・35まで上がったという。1人は60キロだった体重が、治験では70キロとされていた。
 同社が、治験の責任医師だった千本病院の当時の内科部長に聞いたところ、「身長を測ったのはSSIのスタッフ。私はカルテに転記しただけ」などと説明したという。同社によると、治験は当時の院長も補佐したという。
 千本病院によると、当時の内科部長と院長は昨秋、退職。病院は30日、「被験者の身長に事実と反する記載があったことは認識している。退職した2人の医師が行ったことで、十分な経緯が把握できていない。真実の解明に努めたい」とのコメントを出した。SSIの本社や大阪オフィスは30日、不在だった。
 BMIは、国際的に肥満度を示すために使われている指標。体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割って算出し、日本肥満学会の判定基準では「25以上」を肥満とする。小林製薬は病院側に被験者のBMIが偏らないよう要請していた。
 同社広報部は「病院とSSI、医師の3者に対し、真相究明を求める。法的手段も辞さない」と話した。
 ◇新成分は安全確認必要
 臨床試験は、新しい薬や治療法が実際に患者で使えるか、効果や安全性を人体で確認する試験。新薬の承認の場合、治験と呼ばれる。
 薬事法によると、医師の処方箋が必要な医薬品も、ドラッグストアなどで販売される市販薬も厚生労働相の承認が必要。既に承認済みの医薬品と同じ成分を市販薬として販売する場合、治験は必要ないが、未承認の新たな成分を含む場合、薬事法で承認申請に治験データの添付が義務づけられている。今回の肥満症治療の市販薬の場合、未承認の新たな成分を含んでいたために治験が必要だった。
 小林製薬によると、今回の肥満薬は、同社にとって初めて治験が必要な医薬品だった。治験に伴う費用は千本病院などに支払い済みだという。医療機関の職員が被験者になることは法律では禁じられていないが、厚生労働省の省令は、被験者の選定は倫理的な観点などに十分考慮することとしている。【斎藤広子、江口一】

乳児難病の原因タンパク質の構造解明 京大、診断や治療期待

京都新聞 7月1日(月) 配信
 骨格異常や呼吸障害などで多くが乳児期に死亡する難病「肢根型点状軟骨異形成症1型」(RCDP1)の発症に関わるタンパク質の立体構造を、京都大薬学研究科の加藤博明教授や潘東青研究員らのグループが解明した。治療法の開発につながる成果で、英科学誌ネイチャー・ストラクチュアル・アンド・モルキュラーバイオロジーで1日発表する。
 RCDP1は、細胞内の小器官の一つペルオキシソームの異常が原因で10万人に1人が発症する。ペルオキシソームは、エネルギー産生のために長鎖脂肪酸を分解しており、分解に必要な酵素を取り込むタンパク質Pex7の機能異常でRCDP1になる。
 グループは、Pex7と、Pex7と協調して働くタンパク質Pex21、酵素の三つの複合体を結晶にしてエックス線で立体構造を解析した。Pex7とPex21でつくる「鍵穴」に、酵素の一部分が「鍵」となってはまることで、酵素が取り込まれることが分かった。
 加藤教授は「鍵を開けやすくすることで治療につながる可能性がある。酵素が取り込めなくなる変異の種類も分かったので、RCDP1のより正しい診断ができる」と話している。

京大、初のiPS臨床へ パーキンソン病で移植

京都新聞 7月1日(月) 配信
 京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授は29日、iPS(人工多能性幹)細胞から作った神経細胞をパーキンソン病患者に移植する臨床研究を、2015年度内に実施を目指すことを明らかにした。安全性を高めた手法の計画を来年度にも国に申請する予定で、医療応用への期待がさらに高まりそうだ。
■15年度実施目指す
 同日、大阪市内で開かれた日本弁理士会近畿支部主催のiPS細胞に関する講演会で述べた。実施されれば、京大で初のiPS細胞の臨床研究になる。
 パーキンソン病は、神経伝達物質ドーパミンを作る神経細胞が減ることで発症する。国内に約14万人の患者がいるが、根本的な治療法はない。
 高橋教授のグループの計画は、iPS細胞からドーパミンを作る神経細胞を作製、患者の脳に移植して機能の回復を図る。病気を再現したカニクイザルへの移植実験で症状の改善を確認している。
 高橋教授は「臨床研究のためのプロトコル(手順)はほぼ確立、来年度中に(研究所や国への)申請したい」と述べた。安全で効果的な治療には良質のドーパミン神経細胞を選んで移植する必要があるが、「(細胞を)純化する技術はほぼ完成しつつある」とした。
 iPS細胞を使った世界初の臨床研究として、理化学研究所(神戸市)が滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性という目の病気への移植治療を計画。厚生労働省の審査委員会で承認され、来年夏にも実施される見込み。

寝る前スマホは眠りに悪い?居眠り学生急増

読売新聞 7月1日(月) 配信
 夜に寝床でスマートフォン(高機能携帯電話)をよく使う学生は、大学の講義中に居眠りをしやすいという研究結果を、大阪バイオメディカル専門学校の吉村道孝講師(臨床心理学)が日本睡眠学会で発表した。
 寝床では目とスマホの距離が近く、液晶画面から出る青色光(ブルーライト)が眠りの質に悪影響を与えている可能性があるという。
 研究は大学生337人を対象に、消灯後にスマホを使う頻度と睡眠の内容を尋ねた。消灯後にスマホを使う回数で、学生を「週4日以下」「週5日以上」に分けた場合、夜の睡眠時間に差はなかった。しかし「週4日以下」の学生が、1週間で講義中に合計1時間以上の居眠りをする割合が7・1%だったのに対し、「週5日以上」の学生は17・0%と、倍以上に増えた。

免疫力の「若返り」手助け、たんぱく質を発見

読売新聞 6月29日(土) 配信
 免疫力の「若返り」を手助けするたんぱく質を動物実験で発見したと、大阪大などの研究チームが発表した。
 加齢による免疫力低下の予防や治療につながる可能性があるという。米専門誌「イミュニティー」電子版に掲載された。
 免疫細胞などを生み出す大本になる「造血幹細胞」は、老化とともに免疫を担うリンパ球を作る能力を失っていくが、詳しい仕組みはよく分かっていない。
 チームの横田貴史・大阪大助教らは、マウスの造血幹細胞で、加齢とともに「Satb1」というたんぱく質が減少していることを確認。人間で20歳代にあたるマウスの造血幹細胞で、このたんぱく質を通常の20-10倍作るよう遺伝子操作を行ったところ、リンパ球の生成が約100倍に増えた。人間の70歳代にあたるマウスでも、通常の約3倍に増えた。横田助教は「感染症に対する高齢者の免疫力を高める技術開発などにつながれば」と話している。

3歳児に母の肺の一部移植 岡山大病院、中葉は世界初

共同通信社 7月1日(月) 配信
 岡山大病院で1日、肺の病気の男児(3)=関西地方=に、母親の右肺の中葉部分を摘出して移植する生体肺移植手術が始まった。病院によると、成功すれば生体による中葉移植は世界初で、国内最年少の肺移植患者になるという。手術が全て終わるのは2日未明の予定。
 左肺は上葉と下葉に、右肺は上葉と中葉、下葉に区分されている。通常の生体移植は肺活量が多く、肺全体の形に似ている下葉を移植する。しかし、幼児の場合には下葉ではサイズが大き過ぎるため、肺の中で最も小さい中葉を移植することにした。サイズが合う幼児ドナー(臓器提供者)が現れる可能性も低かった。
 担当の大藤剛宏(おおとう・たかひろ)准教授によると、男児は約2年前に白血病治療で骨髄移植を受けたが、移植された細胞が患者の体を異物と認識して攻撃するGVHD(移植片対宿主病)を肺で発症。肺機能が低下し、酸素吸入をしていた。
 中葉は、通常使用する下葉とは形や血管などの位置関係も異なり、サイズも小さいため、難易度が高い手術とされてきた。大藤准教授は「中葉移植が可能になれば、今まで移植ができなかった乳幼児を助けることができる」とした。

ダウン症対象、初の治験 日常生活能力の低下抑える 8月にも、認知症薬で

共同通信社 7月1日(月) 配信
 青年期以降のダウン症の人の一部に見られる、日常生活を営む能力の低下を抑えることを目指した初めての臨床試験(治験)を、製薬会社エーザイが8月にも始めることが29日、分かった。ダウン症の人の生活の質を改善することができるか検証する。
 エーザイによると、試験に使うのは、アルツハイマー病の治療薬として同社が1999年から販売している「アリセプト」(一般名ドネペジル塩酸塩)。神経の間の情報伝達を改善する。
 試験では、動作が緩慢になったり、会話が少なく閉じこもりがちになったり、睡眠障害が出るなどした15~39歳のダウン症の人に1日1回飲んでもらう。数十人を対象に安全性と有効性を確かめるのが主な目的で、3~4年かかる見通し。
 その後、厚生労働省に対象疾患の適応拡大を申請できるか、追加の試験が必要になるかは未定という。当初は全国の10程度の病院で始める。同社は病院名を公表していない。
 試験は、2011年に厚労省の研究班がまとめた報告書などを参考にした。中学卒業後のダウン症の人たちに対するアンケートで、日常生活を送る能力が低下して介護が必要になった人が約23%、うち介護があっても日常生活が非常に困難な人が約6%いた。
 また、アリセプトの投与がダウン症の人の生活の質の改善に役立つ可能性も示されたという。
 ダウン症の成人では、アルツハイマー病の原因と疑われているアミロイドタンパク質が早い時期から脳に蓄積するとの指摘がある。
※ダウン症
 遺伝情報を伝える22対の常染色体のうち、21番目の染色体が本来の2本よりも1本多いために発症する先天異常。母親の出産年齢とともに発症率が高まり、全体としては約800~千人に1人の割合で生まれる。筋力が弱く、心臓疾患や知的な発達に遅れを伴うことが多い。知的障害の程度は幅広く、性格は陽気で、コミュニケーション能力にたけている人もいる。

腸内細菌 ノロウイルス捕捉を確認 北大研究チーム、米医学誌に掲載

毎日新聞社 6月29日(土) 配信
腸内細菌:ノロウイルス捕捉を確認 北大研究チーム、米医学誌に掲載
 ヒトの腸内にいる常在菌の一つが感染性胃腸炎の原因となるノロウイルスを識別して捕捉することを突き止めたと、北海道大などの研究チームが発表した。ウイルスの除去手法の開発につながると期待される。26日付の米医学誌ジャーナル・オブ・バイロロジーのオンライン版に掲載された。
 ノロウイルスは、腸管で増殖して嘔吐(おうと)、下痢などを起こす。佐野大輔・北大准教授(水質変換工学)によると最近の研究でノロウイルスが血液型を決める抗原に吸着することが判明。チームはこの性質に着目し、健康な人の便の中の菌を小腸内に近い環境で培養し、この抗原に似た物質を分泌する「SENG―6」という菌を探し出した。
 さらに電子顕微鏡で観察し、SENG―6が分泌した物質にノロウイルスが大量に結合していることを確認した。佐野准教授は「細菌を使って下水処理の際にノロウイルスを除去できる新手法を開発できれば、自然環境への拡散を防げるのではないか。予防する食品の開発にも役立つだろう」としている。【大場あい】

薄毛女性 4人に1人、額から 東京の医師、2300人調査

毎日新聞社 6月28日(金) 配信
薄毛女性:4人に1人、額から 東京の医師、2300人調査
 薄毛に悩む女性の4人に1人が、男性と同じように薄毛が額から始まっていることが、女性専門の発毛外来があるAACクリニック銀座(東京都中央区)の浜中聡子医師の調査で分かった。男性は額から薄毛になる人が多いのに対し、女性は頭頂部から薄くなるとされ、国際的な薄毛の診断も頭頂部が基準だ。浜中医師は「医師が統一見解を持つためにも、実情に即した基準が必要だ」と話す。28日、横浜市で開かれた日本抗加齢医学会で発表した。
 調査は2007年4月から約5年間、クリニックを訪れた19~77歳の女性2333人を分析した。
 頭部を12部位に分け、各部位の薄毛の程度を3段階で点数化。脱毛部位が似ている21グループの進行パターンを検討した。この結果、頭頂部から薄くなるタイプが1083人(46・4%)で最も多かったが、前頭部を中心に薄毛が進むタイプ(女性男性型脱毛症)が581人(24・9%)、側頭部から薄くなるタイプは301人(12・9%)と続いた。薄毛でない人は325人、全ての部位が薄い人は43人だった。
 女性の薄毛の診断基準は、頭頂部で判断する「ルードヴィヒ分類」が主流だが、前頭部や側頭部の進行度は反映していない。
 浜中医師は「男性の薄毛は男性ホルモンから作られた物質が関わることが多く、治療法も開発されているが、女性は出産や更年期などでホルモン分泌の変化が大きく、原因がはっきりしない」と話している。【榊真理子】

乳がん検診「要精密検査」も心理的負担に

読売新聞 6月28日(金) 配信
 乳がん検診で「要精密検査」とされて受診した人の7割が「不安・抑うつ状態」になっていたことが、聖路加国際病院の北野敦子医師(腫瘍内科)らの調査でわかった。
 精密検査でがんが見つかる人は約1割で、多くは実際にはがんではないにもかかわらず、大きな心理的負担を感じていた。浜松市で27日から開かれている日本乳癌学会で発表した。
 調査は乳がん検診で要精密検査と告げられ、2012年3-10月に同院を受診した女性320人に対し、不安・抑うつ状態を調べるアンケートを実施し、312人(回答率97・5%)が答えた。
 42点満点で、不安・抑うつ状態とされる8点以上の人が約7割(221人)に上った。平均は11・1点で、ほかの様々ながんで治療中の患者に聞いた別の研究での平均値(8・7点)よりも高かった。

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