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医療情報73

医療情報72
20130915~

花粉症 夜悪化の仕組み解明

読売新聞 2013年9月27日(金) 配信
 花粉症などのアレルギー疾患について、症状の出方が時間帯によって異なるメカニズムを、山梨大医学部の中尾篤人教授(免疫学)の研究チームが解明した。
 目や鼻、皮膚などの免疫細胞が、アレルギー反応を引き起こす物質の分泌量を、時間帯によって調整しているという内容で、マウスを使った実験で分かった。日本時間の24日、米国の学会誌の電子版に掲載された。
 中尾教授は、鼻炎、ぜんそく、じんましんなどの症状が夜間から朝方に悪化することが多いのは、体内時計が関係しているとの説を2011年に発表。その詳細なメカニズムを研究してきた。
 研究によると、体内時計は全身に存在する「クロック」というたんぱく質が関係するが、そのうち目の粘膜や鼻腔(びくう)内などの免疫細胞内にあるクロックが、アレルギー症状を悪化させる。クロックの働きが昼間は弱く夜間は強いため、昼よりも夜の方が症状がひどくなるのだという。
 中尾教授は「点鼻薬や目薬の成分の中に、クロックの働きを弱めるような物質を加えられれば、眠気などの副作用の少ない新アレルギー薬の開発につながる」と期待を寄せ、現在、新薬開発に向けた研究も行っているという。

平均余命の「格差」拡大 世界の50歳女性でWHO

共同通信社 2013年9月30日(月) 配信
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は27日までに、世界の50歳女性の平均余命に関する報告書をまとめた。各国とも年々長くなる傾向がみられる一方、所得の高い国と低い国との間で余命の「格差」が広がっていると警告、対策を急ぐよう促した。
 報告書によると、50代以上の女性の主な死因は高所得国、中低所得国にかかわらず心臓血管の疾患とがん。50歳女性の平均余命は1985年から2012年にかけ、各国とも着実に延びている。
 しかしWHOによると、メキシコやアフリカ諸国など中低所得国ではその間、平均で25・8年から28・3年に2・5年延びたのに対し、日本や欧米諸国など高所得国では31・0年から35・0年に4・0年増加。例外はあるものの、高所得国の方が延びが大きい傾向がみられた。
 例えば、日本では32・6年から38・0年に5・4年延びたが、メキシコでは29・2年から30・8年へと1・6年の低い延びにとどまっている。
 高所得国では疾病の予防や治療の進歩など対策が進み、心臓血管の疾患や一部のがんによる死者が激減しているが、中低所得国では多くの人が資金不足で適切な治療が受けられないなど対策が不十分なままなのが原因だとしている。
 報告書は、今後も中低所得国で適切な対策が講じられなければ「格差はさらに広がる」と警告、高所得国の教訓から学ぶべきだと指摘した。
 具体的には、がんなどの早期の検査受診や高血圧の管理、肥満や高コレステロールの予防徹底などを、低コストで可能な方策として推奨した。

メタボも骨折も予防 富山の病院、全国初の試み

北日本新聞 2013年9月30日(月) 配信
 あさひ総合病院(朝日町泊、東山考一院長)がメタボリック症候群をチェックする特定健診に骨粗しょう症の検査を独自に取り入れ、早期発見・治療に成果を挙げている。全国初の取り組みで、従来の骨粗しょう症単独の検診に比べて受診率は倍増。高齢化に伴って患者の増加が見込まれる中、骨折が原因で介護が必要になる人を減少させる効果が期待されている。
 日本骨粗鬆(しょう)症学会(東京)によると、国内の骨粗しょう症の患者数は推計1300万人。10人に1人が患っている計算で、がんや糖尿病などと並ぶ国民病と言える。しかし、自覚症状のない「沈黙の病気」のため実際に治療を受けている人は全体の20~30%で、骨折して初めて気付くケースが多い。市町村が40歳以上の女性を対象に実施している検診の受診率も全国平均で約5%にとどまり、早期発見が課題になっている。
 65歳以上の高齢者の人口比率が36・9%(ことし4月時点)と、県内で最も高齢化が進んでいる朝日町は、従来から骨粗しょう症の検診に力を入れてきたが、それでも受診率は20%前後と伸び悩んでいた。そこで2008年に始まり「メタボ健診」として注目を集めた特定健診に、骨粗しょう症の検査を加えることにした。翌09年から開始した。
 検査にはWHO(世界保健機関)が開発した評価方法を採用した。「身長・体重」「両親の骨折歴」「喫煙習慣の有無」「一日のアルコール摂取量」といった簡単な問診だけで骨粗しょう症の危険度を判別できる方法で、費用や人員の負担を増やすことなく実施できた。昨年は特定健診の対象となる40~74歳の5490人のうち、約40%の2004人が受診。従来の検診に比べて受診率は倍増した。
 受診率が高まったことで早期発見が可能になり、適切な治療や生活習慣の改善につなげられるようになった。昨年の特定健診で骨粗しょう症の前段階に当たる「骨量減少症」と判定された朝日町泊の主婦、水島光代さん(70)は「健康には気を付けていたのでショックだった。早めに気付くことができて良かった」と話す。今のところ薬による治療は必要なく、日ごろから運動して体力が落ちないように心掛けているという。
 高齢者の骨折は骨粗しょう症だけでなく、運動機能の低下も伴って起きるため、同病院では昨年から両脚の筋力と、全身の身体能力が落ちるロコモティブシンドローム(運動器症候群)のチェックも加えた。低下が認められた人には、運動教室への参加を勧めている。
 これらの取り組みは骨粗しょう症対策の優れた事例として、10月11~13日に大阪で開かれる日本骨粗鬆症学会で報告される。取り組みを主導してきた中藤真一副院長は「日本全体が超高齢化社会に向かう中、朝日町が骨粗しょう症予防のモデルになるよう全国に発信してきたい」と話している。

iPS細胞 サルの脳で自家移植 パーキンソン病へ応用期待 京大

毎日新聞社 2013年9月27日(金) 配信
iPS細胞:サルの脳で自家移植 パーキンソン病へ応用期待--京大
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使ったパーキンソン病治療法を研究している京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授(神経再生医学)らのグループは26日、サルのiPS細胞から作製した神経細胞を同じサルの脳に自家移植したところ、拒絶反応が起きないことを確認したと発表した。パーキンソン病患者のiPS細胞から作製した神経細胞を脳に自家移植する治療法の確立につながる成果で、27日付の米科学誌「ステムセル・リポーツ」に掲載される。
 パーキンソン病は神経伝達物質ドーパミンを作る脳内の神経細胞が減り、手足が震えたりこわばったりする難病。薬で症状は改善できるが、神経細胞の減少自体を食い止めることはできない。高橋教授らの研究は、理化学研究所の網膜色素変性症研究などと並び、科学技術振興機構が選定したiPS細胞による再生医療事業の一つ。
 グループはカニクイザルのiPS細胞から作ったドーパミン神経細胞を元のサルと別のサルに約100万個ずつ移植し、免疫抑制剤を与えず3カ月間観察。元のサルへの自家移植は拒絶反応はほとんどなく、移植した細胞のうち2・8%が生着した。一方、別のサルへの移植では体内の異物を攻撃するリンパ球が集まるなどの拒絶反応が起き、生着率も自家移植の約半分だった。高橋教授は「自家移植の有効性を、より臨床に近い状況で確認できた。2015年度中には臨床研究に入りたい」と話している。【榊原雅晴】

生体肺移植 世界初の中葉移植 3歳男児が退院

毎日新聞社 2013年9月27日(金) 配信
生体肺移植:世界初の中葉移植 3歳男児が退院
 岡山大病院(岡山市北区)で7月、30歳代の母親から右肺の中葉(ちゅうよう)部分の生体肺移植手術を受けた3歳の男児が26日、同病院を退院した。中葉の生体移植手術の成功は世界初だった。経過は順調で、男児は病院外を散歩したり食事したりできるほどに回復、母親は「元気になってよかった。日本中の応援してくれた皆さんに、ありがとうと言いたいです」と喜びをかみしめている。
 執刀医の大藤剛宏医師が今月撮影した動画には、大好きな消防車を見に消防署へ行ったり、川に石を投げて遊ぶ姿が映っていた。
 男児は1歳で骨髄移植を受け、肺が免疫不全を起こし、手術が必要な状態だった。今回の手術は、世界でも成功例がなかったが、母親は「助かる可能性があるなら手術を受けたい」と考えたという。
 母親は退院前に「小さな体でよく頑張ったなと思います。私も(ドナーとして)手術したので、苦しさが分かる」と、ホッとした表情を浮かべた。入院生活が長かった男児が、酸素のチューブをつけずに遊んだりできることがうれしいという。

11病院で副作用専門治療 子宮頸がんワクチン

共同通信社 2013年9月27日(金) 配信
 接種後に原因不明の痛みやしびれなどの副作用が報告されている子宮頸(けい)がんワクチンで、厚生労働省研究班(代表・牛田享宏(うしだ・たかひろ)愛知医大教授)は26日までに、東京大病院など全国11病院で専門治療に当たることを決めた。
 既に患者の受け入れ態勢は整っており「ワクチン接種後、2~4週間が過ぎても痛みやしびれなどが続いた人は受診してほしい」としている。受診には主治医の紹介状が必要となる。
 ワクチンと副作用の関係は不明だが、11病院では痛みの緩和にとどまらず、整形外科、麻酔科、精神科などの医師らで専門チームを作り、心身両面の問題に対応する。
 患者の症状や治療状況などの情報を集め、別の厚労省研究班が原因究明に役立てる。
 子宮頸がんワクチンは国内では2009年に承認。今年4月から予防接種法に基づく定期接種となったが、接種した人が筋肉、関節などの激しい痛みやしびれを訴えるケースが相次いだ。厚労省は6月、接種を積極的に呼び掛けることを中止。痛みの頻度や接種との関連を調べている。
※子宮頸(けい)がんワクチン
 子宮の入り口付近にできる子宮頸がんの主な原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンで、HPVの7割を占めるタイプの感染予防に効果がある。筋肉注射で接種する。20~30代の若い患者の急増を受け、4月以降、小学6年から高校1年相当の女子を対象として原則無料の定期接種となった。原因不明の痛みやけいれんなど副作用が疑われる報告が相次いだため、厚生労働省は6月、ワクチンの接種を積極的に呼び掛けるのを一時中止するよう、全国の自治体に勧告した。

「緊急事態」には至らず MERS感染でWHO

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は25日、新型肺炎(SARS)を引き起こすウイルスと同じ仲間であるコロナウイルスの新種「中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス」に関する3回目の緊急委員会を開き、前回の7月に続いて感染状況は「国際的な公衆衛生上の緊急事態」には至っていないと判断した。
 渡航制限などにつながる警戒水準の引き上げは行わない。ただ、世界中のイスラム教徒がサウジアラビアの聖地メッカに集まる「大巡礼(ハッジ)」が10月に予定されており、多数の巡礼者がいる国を中心に、感染拡大防止に向けた対策を強化することでも一致した。
 WHOのフクダ事務局長補は記者会見で「感染状況は依然として極めて深刻だ」と述べ、引き続き注視していく方針を強調した。
 WHOの20日時点のまとめでは、報告のあった感染例は130で、うち58人が死亡した。

白血病薬でB型肝炎再発 米FDA、警告表示強化

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 【ワシントン・ロイター=共同】米食品医薬品局は25日、血液や骨の悪性腫瘍である慢性リンパ性白血病(CLL)などの治療薬として使われている英製薬大手グラクソ・スミスクラインのアルゼラとスイス製薬大手ロシュのリツキサンがB型肝炎を再発させる恐れがより明確になったとし、警告レベルを最も深刻な副作用が生じる場合に適用する「黒枠警告」へと引き上げたことを明らかにした。
 アルゼラとリツキサンは米国で2009年と10年に、他の抗がん剤が効かないCLL患者を対象に、B型肝炎再発の副作用があるとのラベル表示を義務付けた上でそれぞれ販売が認可された。しかし両薬の投与を受けた患者のなかにB型肝炎が再発するケースが相次ぎ、死者も出ている。
 FDAは医師に対し、B型肝炎の既往歴がある患者に薬を投与する場合にはこれまで以上に注意するよう勧告を出した。

母乳育児で肥満予防 岡山大がデータ分析

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 母乳で育った子どもの方が、粉ミルクを与えたケースより肥満になるリスクが低いことを厚生労働省のデータ分析で明らかにしたと、岡山大の山川路代(やまかわ・みちよ)研究員らのグループが25日、発表した。成果は米医学誌の電子版に掲載された。
 これまでの海外の研究には、母乳育児と肥満予防との関連性を認めた事例と、否定的な結果の両方がある。山川研究員は「われわれの調査は既存の研究よりもサンプル数が多い。今後、母乳育児が肥満を予防するという見方が強まるだろう」と話している。
 グループは厚労省が収集した「21世紀出生児縦断調査」を用いて約3万人のデータを分析。生後6~7カ月まで母乳だけで育った子どもと粉ミルクだけの子どもを、肥満度を表す体格指数(BMI)に注目し比較した。
 粉ミルクに比べ、母乳の方が7歳時点で太りすぎになるリスクが約15%、肥満リスクも45%少なかった。8歳時点でも同様の結果が見られた。
 厚労省の縦断調査は、子どもの成長変化を調べて少子化政策などに役立てるため2001年から実施。一定期間に生まれた子ども約5万人に、子どもの生活や家族の状況に関する調査票を周期的に送っている。
※米医学誌はJAMAPediatrics

ノーベル賞に大隅氏予想 水島、細野両氏も

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 米情報会社トムソン・ロイターは25日、論文の引用回数の調査などに基づいて予想したノーベル賞の有力候補者28人を発表した。日本人では医学生理学賞に大隅良典(おおすみ・よしのり)・東京工業大特任教授(68)と水島昇(みずしま・のぼる)・東京大教授(47)を、物理学賞に細野秀雄(ほその・ひでお)・東京工業大教授(60)の計3人を選んだ。
 大隅、水島両氏は、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)での研究を通じて、細胞の内部で異常なタンパク質などのごみを分解する「オートファジー(自食作用)」と呼ばれる現象の仕組みを解明した。
 細野氏は、鉄を主な成分とする化合物が、冷却すると電気抵抗がゼロになる超電導になることを発見。鉄は超電導になりにくいという常識を覆した。
 同社のデータベースから、各分野で論文引用数が上位0・1%に入る研究者から選定。2002年から昨年までに日本人16人を含む183人を候補に挙げ、うち27人がノーベル賞を受賞した。
 今年のノーベル賞は10月7日の医学生理学賞を皮切りに発表される。

曇りや雨続くと増加 鉄道自殺、予防に活用も

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 日照時間が少ない曇りや雨の日が連続した後に鉄道自殺や未遂が増加する傾向があることを、京都大と滋賀医大のチームが明らかにし、25日発表した。
 チームは、自殺が増える日を予測して踏切や駅をパトロールしたり、光を浴びると症状が改善するうつ病治療用の高照度白色光などをホームや車両につけたりすることで、自殺予防に役立つ可能性があるとしている。
 鉄道自殺が最も多い東京、神奈川、大阪の3都府県で、2002年からの5年間に、自殺や自殺未遂が理由で鉄道の運休や30分以上の遅れが発生した日の直前の日照時間を調べた。
 すると、曇りや雨の日が3日間連続した直後の日は、途中で晴れの日が1日以上あった場合に比べ、自殺や自殺未遂による運休や遅れが増える傾向があった。曇りや雨の日が7日間続いた直後の日で調べると、その傾向が強まった。当日の天気との関連は見られなかった。
 滋賀医大の角谷寛(かどたに・ひろし)特任教授は「当日の天気よりも、直前の数日間太陽光を浴びないことの方が、感情の落ち込みやうつ症状に影響を与えているのではないか」と話す。成果は海外の専門誌に発表した。
※海外の専門誌はジャーナル・オブ・アフェクティブ・ディスオーダーズ

難病「HAM」の根治療法開発 白血病薬活用、臨床へ

西日本新聞 2013年9月26日(木) 配信
 九州に多い神経難病、脊髄症(HAM)の患者に白血病用として昨年発売された新薬を投与し、血液中の感染細胞をほぼ死滅させて症状の進行を止める治療法を、聖マリアンナ医科大の山野嘉久准教授(神経内科)の研究グループが開発した。厚生労働省は「病気を完全に治す根治療法になりうる」と判断し、本年度予算から1億1837万円の研究費助成を決めた。2019年ごろの薬事承認を目指し、14年1月にも臨床試験を始める。
 山野准教授によると、治療に使う新薬は、HAMと同じくウイルスHTLV1が原因の難治性血液がん・成人T細胞白血病(ATL)の治療用として、製薬会社「協和発酵キリン」(東京)が開発した「抗CCR4抗体KW‐0761」(商品名・ポテリジオ)。ATL治療に使う量の1000分の3程度に薄め、患者に注射で投与する。
 十数人のHAM患者から採取した血液にそれぞれポテリジオを投入する試験管実験では、すべての試験管で血液中の感染細胞が大幅に減少した。再び増殖したり、HAM患者に特有の炎症を引き起こしたりする反応も抑えられた。
 順調に進めば14年1月から2年間、安全性や有効な投与量を確認する臨床試験を始める。薬事承認の審査期間を通常に比べて短縮する特例措置により、5~6年後の実用化を目指す。
 ポテリジオは、がん化した細胞だけを狙い撃つ新型抗がん剤「分子標的薬」の一種で、正常な細胞まで破壊してしまう従来の抗がん剤に比べて副作用の心配が少ない。今回の治療法はさらに低濃度で投与するため、重篤な副作用が生じる恐れは低いという。
 山野准教授は「HAM患者は感染から発症までの期間が長く、発症前に投与すれば、将来的には発症予防薬としても有望だ。安全性に配慮しつつ、実用化を進めたい」と話している。
◆画期的な研究成果だ
 HAMに詳しい今村病院分院(鹿児島市)の宇都宮與(あたえ)院長の話 HAMは根本的な治療法が未確立で、非常に画期的な研究成果だ。患者に悪さをしているT‐HAM細胞をやっつけて症状の進行を止めることができれば、リハビリによって身体機能を回復させることも可能になる。臨床試験で副作用が少ないことがはっきりすれば、発症予防薬となる可能性も秘めている。

厚労省、製薬会社調査へ 論文操作、誇大広告の疑い バルサルタン 臨床試験疑惑

毎日新聞社 2013年9月26日(木) 配信
バルサルタン:臨床試験疑惑 厚労省、製薬会社調査へ 論文操作、誇大広告の疑い
 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、厚生労働省はデータが操作された試験論文を宣伝に使ったのは誇大広告を禁じた薬事法に違反する疑いがあるとして、同法に基づき製薬会社ノバルティスファーマ(東京都港区)に対する調査に乗り出す方針を固めた。同社関係者から事情を聴き、必要があれば立ち入り検査も実施する。データ操作の故意性や、ノ社社員らの関与の有無が焦点になる。30日に開かれる同省の検討委員会の中間報告を待って本格的な調査に乗り出す。
 薬事法は、医薬品を多くの人に使用させるために、意図的に虚偽や誇大な表現を使った広告を出すことを禁じている。違反した場合は2年以下の懲役か200万円以下の罰金が科せられる。製薬会社には製造販売許可の取り消しや業務停止などの行政処分もある。
 バルサルタンについては、東京慈恵会医大や京都府立医大など5大学が臨床試験を実施。慈恵医大と府立医大の論文はバルサルタンに脳卒中などを減らす効果があるという内容で試験規模も大きく、ノ社の宣伝に使われた。両大学は今年7月、「解析データが操作されていた」と発表。ノ社の社員(5月に退職)が肩書を伏せてデータ解析に関与したことを明らかにした。
 ノ社は「社員がデータを操作した証拠はない」と関与を否定している。だが、厚労省は誤った論文が宣伝に使われた点を重視。ノ社社員や幹部らが売り上げを伸ばすことを目的にデータ操作に関与していなかったかどうか解明する必要があると判断した。【桐野耕一】

微小カプセルで脳腫瘍治療 東大チーム、マウスで実験

共同通信社 2013年9月26日(木) 配信
 抗がん剤を入れた小さな高分子のカプセルを注射し、膠芽腫(こうがしゅ)という悪性脳腫瘍の増殖を抑えるマウス実験に成功したと、東京大の片岡一則(かたおか・かずのり)教授、三浦裕(みうら・ゆたか)助教らのチームが25日発表した。
 脳の血管を構成する細胞はきつく結合していて血中の物質を簡単には外に出さない。薬を血中に投与しても、血管の外にある腫瘍にまでは届きにくく、大きな治療効果が期待できなかった。
 チームは今回、腫瘍と、それを取り巻く血管細胞の表面だけにある特定の分子にくっつく直径30ナノメートル(ナノは10億分の1)ほどのカプセルを作製。人の膠芽腫を頭に移植したマウスの静脈に投与した。
 カプセルは腫瘍の血管の壁にくっついて通り抜け、血管の外に脱出。その後、腫瘍細胞に入って薬を放出した。抗がん剤だけを投与した場合に比べて大幅に増殖を抑えることができたという。
 膠芽腫に対しては現在、手術や放射線、抗がん剤を組み合わせて対処しているが、治療は困難で、有効な新しい治療法が待たれている。
 成果は米化学会が発行するナノテクノロジー専門誌に掲載された。
※専門誌は9月12日付「ACSナノ」(電子版)

女性も飲酒増で脳卒中 国内初の大規模調査結果

共同通信社 2013年9月25日(水) 配信
 ビール大瓶を毎日1本以上に相当するお酒を飲む女性は、時々しか飲まない女性に比べて、脳卒中になるリスクが約1・5~2倍高いなどとする大規模調査結果を、大阪大や国立がん研究センターが25日発表した。
 多量の飲酒が脳卒中の発症リスクを高めるとの調査結果は男性についてはあったが、国内で女性を対象にした調査は初めてという。
 国内9保健所管内に住む40~69歳の健康な女性約4万7千人を平均17年間追跡し、飲酒量と脳卒中や心筋梗塞などの発症との関係を調べた。
 その結果、月1~3回の「時々飲む」とした人に比べて、1日平均日本酒なら1合以上2合未満、ビール大瓶なら1本以上2本未満に相当する量のお酒を飲む人は脳卒中になるリスクは1・55倍、1日平均日本酒2合以上またはビール2本以上では2・30倍、それぞれ高かった。
 脳卒中のうちでも特に脳内出血のリスクが顕著で、1日日本酒2合以上(ビール大瓶2本以上)飲む人で2・85倍になった。心筋梗塞では発症者が少なく、はっきりした傾向がみられなかった。
 調査結果をまとめた大阪大の池原賢代(いけはら・さとよ)特任助教(公衆衛生学)は「女性の飲酒機会が増えているが、健康維持のためには、1日に日本酒1合未満、ビールなら大瓶1本未満に節酒するのが望ましい」と話している。

女性選手の無月経や疲労骨折 健康調査 全国規模、産科婦人科学会が初

毎日新聞社 2013年9月25日(水) 配信
健康調査:女性選手の無月経や疲労骨折 全国規模、産科婦人科学会が初
 女性のスポーツ選手に起こりやすい無月経や疲労骨折などの健康問題について、日本産科婦人科学会は、選手と指導者を対象とした初の全国的なアンケート調査を実施することを決めた。発生状況を把握するほか、指導者らの認識、対応策も調べ、選手のQOL(生活の質)向上につなげる方針だ。
 女性選手は、激しいトレーニングによる体脂肪の減少やストレスによって、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が減りやすい。その結果、月経不順や無月経が起きるほか、エストロゲンに骨を守る役割もあるため、骨粗しょう症を招き、疲労骨折につながるという。トレーニングによっては、選手生命の短縮や、将来の不妊のリスクを高めるため、選手の一生に関わる問題といえる。このため同学会は「女性アスリートのヘルスケア小委員会」を設置、「安心して競技を続けたり、産婦人科を受診したりできるようにしたい」と説明する。【須田桃子】

HIV感染者数、世界で減少…予防対策が効果

読売新聞 2013年9月24日(火) 配信
 【ジュネーブ=石黒穣】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は23日、エイズウイルス(HIV)の感染状況に関する報告を発表した。
 世界全体の感染者数の減少傾向がはっきりと表れ、予防対策や治療薬の普及が効果を上げていることが示された。
 2012年の1年間に世界全体で新たに感染した人は約230万人で、国連エイズ特別総会で対策強化が宣言された01年(約340万人)より3割減少した。14歳以下の子供では、12年に新規感染した人数は約26万人で、01年からほぼ半減した。
 エイズが原因で12年に死亡した人は約160万人で、ピークの05年(約230万人)から3割減った。一方、12年時点の感染者総数は約3500万人で、このうち7割をサハラ砂漠以南のアフリカの感染者が占めた。

健康食品4割、薬効低下 ダイエット関連で顕著 厚労省研究班

共同通信社 2013年9月24日(火) 配信
 市販されている健康食品の約4割に、体内で薬や毒物の成分を分解、排出する「薬物代謝酵素」の働きを促す作用があり、医薬品の効き目を低下させるとの結果を厚生労働省研究班が21日までにまとめた。
 特にハーブやウコンの成分を含んだダイエット関連の商品は薬効低下が顕著で、研究代表者の永田清(ながた・きよし)東北薬科大教授は「健康食品に副作用がないとの先入観は誤りで、医薬品の効果を弱めたり、逆に強めたりするものもある。飲み合わせには注意が必要だ」と指摘している。
 研究班は2010~11年度、各地の薬局約100店舗を対象に健康食品の販売状況を調査。取り扱いがあった243品目のうち約200品目について、医薬品への影響をみるため順次実験を行い、12年度に結果を集計した。
 実験ではヒトの肝臓を模した培養細胞を作り、健康食品の抽出成分を吸収させて反応を観察。細胞内の薬物代謝酵素のうち、医薬品成分を分解する際に働く「CYP(シップ)3A4」「CYP1A1」の2種類の酵素が活性化するか調べた。
 その結果、この2種類の酵素のいずれか、または両方を活発に働かせる健康食品が、総合ビタミン剤も含めて約80品目に上り、医薬品成分が効力を十分発揮する前に分解される傾向があることが分かった。薬効が弱まると考えられる医薬品の種類は、睡眠薬、降圧剤、抗うつ薬、免疫抑制剤など。
 同じウコン含有製品でも「黒ウコン」「春秋ウコン」のようにさまざまな種類があり、酵素活性化作用がどの程度あるかは各商品でばらつきがみられた。原材料の産地や製造方法などで違いが出ている可能性がある。
 永田教授は「健康食品が薬の効果にどのような影響を及ぼすのか、国がデータベース化して情報提供する仕組みを作るべきだ」としている。
※健康食品
 栄養補給や健康増進などを目的とする食品の総称。法的な定義はなく、通常の食品と同様に広く流通している。錠剤やカプセル状のサプリメントなどのほか、ウエハースのような菓子や飲料などさまざまな形態の商品があり、全体の市場規模は2兆円ともいわれる。医薬品と違い効能や効果を表示することはできないが、国の審査を受け、有効性や安全性が認められた特定保健用食品(トクホ)などは「おなかの調子を整える」といった一定の効果を表示できる。
※薬物代謝酵素
 体内に入った薬物や毒物などを分解、排出するための酵素。肝臓に最も多く存在する。臨床で使用される医薬品の約9割の代謝に関わる酵素がチトクロームP450で「CYP(シップ)」と呼ばれる。ヒトの体内で働く主なCYPは約10種類あり、アミノ酸配列などによって数字とアルファベットを組み合わせて表記される。その中でCYP3A4は、半数の医薬品の代謝に関わっている。

川崎病、罹患率最高に

共同通信社 2013年9月24日(火) 配信
 主に乳幼児がかかる原因不明の病気「川崎病」の4歳以下の罹患(りかん)率(人口10万人当たりの患者発生率)が2012年に264・8人となり、1970年の全国調査開始以来最高となった。日本川崎病研究センター(東京)がまとめた。
 新たな患者は1万3917人で、58%が男児。患者の発生は1月に多かったという。
 川崎病は全身の血管に炎症が起こり、発熱や結膜の充血などの症状が現れる。後遺症として心臓の冠動脈にこぶが残り、心筋梗塞などを引き起こすことがある。原因不明だが、感染症との関連が疑われている。最近では1986年に全国規模の流行があり、いったん減少したが、90年代半ばから再び増加傾向にある。

「体に良い」立証へ…和食と健康1万人調査

読売新聞 2013年9月22日(日) 配信
 政府は2014年度から全国の約1万人を対象に、食生活と健康との関係について、初めての大規模調査に乗り出す。
 脂分が少なく、生活習慣病を防ぐとされる日本食の効果を3年間かけて立証したい考えだ。
 調査は、主に中高年から高齢者世代を対象に、季節ごとに数週間ずつ毎日の食事内容を記録してもらい、採血や血圧測定などで健康状態も調べる。
 集まったデータは、日本独特の食文化である「だし」や「魚の干もの」、発酵食品のしょうゆ、みそなどの食材や、調理法ごとに分析する。食習慣の違いによる健康状態を調べるため、地域ごとの比較も行う方針だ。

朝に多い心筋梗塞、睡眠時無呼吸症候群が関係か

読売新聞 2013年9月22日(日) 配信
 心筋梗塞が朝方に起きやすいのは、寝ている間に呼吸がたびたび止まる睡眠時無呼吸症候群が関係している疑いがあるとの研究結果を、長崎市立市民病院の中島寛・循環器内科部長が21日、熊本市で開かれている日本心臓病学会で発表した。
 2006-11年に同病院で治療した心筋梗塞の患者に対し、発病から2週間後、睡眠時の呼吸や脳波などを測定。空気の通り道である気道が狭くなることで起きる閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断された216人と、診断されなかった72人について、6時間ごとの時間帯に心筋梗塞の発症率を調べた。
 その結果、無呼吸症候群の人は、午前6時-正午の発症率が38%と他の時間帯に比べて高く、「無呼吸」の程度が重い人の43%がこの時間帯に集中していた。無呼吸症候群でない人は、どの時間帯も25%前後と差がみられなかった。

「見張りリンパ節」検査で胃がん転移の有無判断

読売新聞 2013年9月21日(土) 配信
 胃がんの手術時に「センチネルリンパ節生検」という検査を行い、がんのリンパ節転移の有無をほぼ確実に判断できることを確認したと、慶応大外科の北川雄光教授らが発表した。
 転移を正確に見極めることで、切除範囲を減らし、後遺症の軽減につながる成果で、米医学誌に掲載された。
 センチネルリンパ節は、がんが転移する際に、がん細胞がリンパ管を通じて最初に流れ着くリンパ節のこと。センチネルは「見張り」を意味する。
 検査は、ごく微量の放射線を出す物質をがん病変部に注入。手術時に、この物質が到達したセンチネルリンパ節を探知機で特定し、病理検査でがんの有無を調べる。がんがなければ転移がないと判断し、切除範囲を最小限にとどめることが可能だ。

活動的集団にワクチン重点接種で効果 新型インフルエンザ

毎日新聞社 2013年9月20日(金) 配信
新型インフルエンザ:活動的集団にワクチン重点接種で効果
 新型インフルエンザなどのパンデミック(大流行)の際、会社員など活動的な集団にワクチンを優先して接種すると、高齢者を含む住民全体の感染予防に効果的とするシミュレーション結果を、統計数理研究所などのチームが発表した。スーパーコンピューターを使い、通勤など都市圏の一人一人の行動を考慮できる試算システムを開発した。19日付の米科学誌プロスワンに発表した。
 チームは、東京都近郊で人口122万人の都市を仮定。移動は鉄道を使う前提で、ワクチンの優先接種の効果を試算した。その結果、流行開始から1カ月間にワクチンを接種しない人が感染する割合を調べたところ、会社員に優先接種した場合は約7%だったが、在宅者を優先した場合は約30%に上った。

切開部、ピンポイント投射 がん手術向上、高知大

共同通信社 2013年9月19日(木) 配信
 切開位置をピンポイントで決め、画像を体に投射―。肺がん手術の精度を向上できるこんな技術を高知大医学部(高知県南国市)が開発し、19日記者会見して発表した。
 患者をコンピューター断層撮影(CT)して把握した病巣や骨などの場所から、最適な切開位置を割り出す仕組み。患者の胸に小さな穴を開け、体への負担が少ない胸腔(きょうくう)鏡手術と組み合わせ、既に30回実施しているという。
 この技術は、CTで得た患者の体の断面図を使い、専用ソフトで作ったがん組織や骨の画像に切開位置の表示を加え、プロジェクター(投影機)により体に映し出す。
 胸腔鏡手術は、胸に開けた小さな穴から、カメラが付いた胸腔鏡や電気メスを入れる手法。
 発案者の穴山貴嗣(あなやま・たかし)講師(呼吸器外科)によると、これまで胸腔鏡手術で胸を切開する位置は、体を触り、肋骨(ろっこつ)との相対的な関係などから確認していた。だが実際に切開すると、ずれが判明することもあった。今回の技術なら誤差は3ミリ未満に抑えられるという。
 穴山講師は「簡便、正確に切開できる。工夫を重ね、他の医療分野にも応用したい」とした。

大脳活動に異常発見 読み書き障害の病態解明

共同通信社 2013年9月19日(木) 配信
 知能は正常なのに、文字の読み書きに支障がある子どもの発達障害は大脳の2カ所の活動に異常があって起きていることを発見したと、国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)精神保健研究所の北洋輔(きた・ようすけ)研究員と稲垣真澄(いながき・ますみ)部長らが19日付の英科学誌ブレイン(電子版)に発表した。
 研究チームは「読み書き障害が本人の努力不足や環境で引き起こされるという偏見を解消する成果だ」としている。
 脳のどの部位が働いているかを画像で判定できる機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で、健常な成人30人、健常な子ども15人、読み書き障害と診断された子ども14人(9~15歳)を対象に、日本語の音韻処理をしている間の大脳活動を調べた。音韻処理とは、例えば「時計」という言葉を「と」「け」「い」に分解する脳機能を意味する。読み書き障害児はこの処理がうまくできない。
 読み書き障害児では、運動調節や認知、学習機能を担う大脳深部の基底核が、音韻処理をしていない時でも活動した。健常者の基底核は音韻処理のときだけ働き、それ以外は機能していなかった。
 また、言語理解に関わる大脳の左上側頭回(じょうそくとうかい)の前部が、健常な人では、音韻処理の能力が高いほど活動が認められるのに対し、読み書き障害児では活動が低下していた。
 稲垣部長は「大脳基底核の『過剰な働き』ともいえる異常は、アルファベットを使う欧米では指摘されていない。日本語圏の読み書き障害の病態を解く手掛かりになる」と話している。
※読み書き障害
 文字の読み書きが苦手な子どもの発達障害の一種。日本語圏で1~2%、アルファベットを使う言語圏で5~17%とされる。小学校低学年で顕在化するが、知的能力が正常で会話もでき、発見は遅れがちで、「やる気がない」「不真面目」と誤解されやすい。平仮名読み検査などで診断できる。脳神経の障害とみられているが、病態が分からず、特別支援学級での訓練法開発が課題になっている。

はしか国内「排除状態」…土着ウイルス消滅

読売新聞 2013年9月19日(木) 配信
 厚生労働省研究班(主任研究者=竹田誠・国立感染症研究所部長)は、麻疹(ましん)(はしか)について国内は「排除された状態になった」という見解をまとめた。
 乳幼児のワクチンの接種率が近年、95%と高く推移しているためとみられる。厚労省は報告書にまとめ、世界保健機関(WHO)の専門家会議に提出。2015年度までに排除認定を目指す。
 WHOによると、排除の定義は、国内で感染が1年以上続く土着のウイルスがないことなどがあげられる。患者は2008年に1万人以上出たが、10-11年は400人台、12年は290人余に減った。このうちウイルス遺伝子の検査をした2-3割の患者のデータを、研究班は分析した。
 その結果、10-12年はいずれも海外から持ち込まれた型で、感染は短期間で収まっていた。土着のウイルスは10年5月を最後に見つかっていない。こうしたことなどから研究班は排除状態と判断した。

認知症の原因物質、見えた!…海馬に「タウ」

読売新聞 2013年9月19日(木) 配信
 アルツハイマー病など認知症の原因物質の一つとみられるたんぱく質「タウ」が、患者の脳内に蓄積した様子を可視化することに成功したと、放射線医学総合研究所(千葉市)のチームが発表した。
 発症の早期発見や症状進行度の評価への応用が期待できるという。米科学誌ニューロン電子版に19日、掲載される。
 樋口真人(まこと)チームリーダー(神経科学)らのチームは、タウと結び付いて弱い放射線を出す、特殊な化学物質を開発。これを注射して、放射線を体外から測定すると、タウの蓄積した場所が浮かび上がった。
 この技術で検査したところ、アルツハイマー病の患者は、記憶をつかさどる「海馬」という領域にタウが蓄積していた。症状が進行した患者ほど、脳内の広い領域でタウが増加していた。アルツハイマー病とは別の認知症の患者も、タウが脳内に蓄積していた。

陽性で「中絶」5.7% 新出生前診断、岡山大報告

山陽新聞 2013年9月18日(水) 配信
 ダウン症などの胎児の染色体異常を血液で調べる新しい出生前診断について、岡山大が行った妊婦の意識調査の最終報告によると、検査が陽性だった場合に「中絶する」と答えた人は全体の5・7%で、6月末の中間報告の約6%とほぼ同じだった。確定診断に必要な「羊水検査などを受ける」は74%、「検査を受けず妊娠を続ける」は20・3%。同大は「今後の在り方を考える基礎資料にしてほしい」としている。
 新しい出生前診断は血液だけで簡便に行える半面、「命の選別」につながるとの指摘もあり、日本産科婦人科学会は対象を高齢妊婦らに限定。全国26病院が4月から順次、臨床研究として実施している。このうち岡山大病院は7月に開始し、今月14日現在、45組の夫婦が診断前に必須の遺伝カウンセリングを受けた。
 意識調査は、同大大学院保健学研究科の中塚幹也教授(生殖医療)らが3~6月、大阪府、広島、兵庫県内5病院に通う18~44歳の妊婦760人に実施。中間報告を経て、有効回答の557人分を集計した。
 陽性だった場合に羊水検査を受けず中絶するとした理由(複数回答)は「少しでも異常の可能性があるから」が59・4%でトップ。「(妊娠週が進んでからでは胎児が)かわいそう」が40・6%、「羊水検査は流産の可能性がある」は28・1%だった。
 同診断の仕組みについて認知度を探る質問で「採血して検査」という検査方法を知っていたのは74・9%。一方で「陽性でも羊水検査を受けなければ確定診断にならない」と理解していたのは34・5%にとどまった。陽性と判定された場合、精神的なケアを望む割合は65・1%だった。
 中塚教授は「ダウン症が陽性、イコール中絶とならないよう、専門医は遺伝カウンセリング時に正しい情報を伝えるべきだし、その後の精神的サポートが必要なことは言うまでもない」と指摘。「安易な命の選別につながらないよう、診断対象などについて議論を深め、体制を整えていくべきだ」としている。
 新しい出生前診断 妊婦の血液を採取し、胎児のDNA断片を解析することでダウン症と、呼吸障害などをもたらす計3種類の染色体異常を調べる検査。確定診断には精度がほぼ100%で、妊婦のおなかに針を刺して子宮内の羊水を採取、胎児細胞を調べる羊水検査が必要。新しい出生前診断は妊娠10週から可能で、羊水検査のような流産の危険性がない。陽性の場合、胎児がダウン症の可能性は35歳以上で80~95%だが、陰性の的中率は99%以上とされる。

アトピー 内服薬に道 京大、炎症抑える人工化合物確認

毎日新聞社 2013年9月18日(水) 配信
アトピー:内服薬に道 京大、炎症抑える人工化合物確認
 京都大医学部の椛島(かばしま)健治准教授(皮膚科学)らのグループは、異物侵入を防ぐ皮膚のバリアー機能を高めることでアトピー性皮膚炎を抑える効果が期待できる人工的な化合物を世界で初めて確認したことを、17日付の米国アレルギー専門誌に発表した。内服薬の開発に道を開くという。
 皮膚表面の角質層が荒れるなどバリアー機能が低下すると、ダニやハウスダストなどの異物が侵入。アレルギー反応で炎症が起き、アトピー性皮膚炎を発症する。
 近年、角質のもとになるたんぱく質「フィラグリン」を作る遺伝子に異常があると、アトピーになりやすいことが分かってきた。アトピー患者の約30%に遺伝子異常があるという。また、遺伝子異常がなくても、アトピー患者にはフィラグリンが少ないとされる。
 研究グループは1000種類以上の物質を、培養したヒトの表皮細胞に与える実験を繰り返した結果、「JTC801」という有機化合物がフィラグリン生成を増強させることを発見した。アトピー性皮膚炎になる体質のマウスを使い、生後6週間目以降、この物質を毎日飲ませるグループと、飲ませないグループを比較。飲むグループの症状が抑えられたことが確認できた。椛島准教授は「10年後をめどに実用化を目指す」と話している。【榊原雅晴】

「オペラで延命」のマウス実験でイグ・ノーベル賞を共同受賞した帝京大医学部准教授の新見正則さん 「時の人」

共同通信社 2013年9月18日(水) 配信
 「認めてくれる人たちがいる。やっていることは間違っていないんだと思えた」。着ぐるみでネズミに扮(ふん)した、共同受賞者でまな弟子の内山雅照(うちやま・まさてる)さん(31)、金相元(きん・そうげん)さん(34)と授賞式後、聴衆との記念撮影に応じながら満面の笑みを見せた。
 心臓移植したマウスにベルディのオペラ「椿姫」を聴かせると、聴かせない場合と比べて3倍以上も長生きした―。ユニークな着想と実験結果が評価され、ユーモラスな科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の「医学賞」を受賞した。
 英オックスフォード大に留学、マウスで無数の移植実験を行った1990年代。術後、実験室のどこに置くかによってマウスの生存日数に違いが出ることに気付いた。「術後の環境に原因があるんじゃないか」。実証のため、移植後のマウスに音楽のほか地下鉄や工事現場の音、雑音を聴かせて地道な実験を重ねた。
 オペラを聴かせたマウスでは、移植した心臓を拒絶する免疫反応を抑える細胞が増えた。人間でも同じことが起こるかは分からない。だが、脳に対するポジティブな刺激が"延命"に関わっている可能性はあると見る。
 「(人間の場合も)生きなきゃいけないと頑張る人は長く生き、自暴自棄になり諦めた人は早く死ぬという印象を臨床医は持っている。『病は気から』はうそではない」
 テレビ東京系の「主治医が見つかる診療所」にレギュラー出演。「家庭では歌って踊る楽しい人」と話す妻友江(ともえ)さん(51)、娘あずささん(9)と東京で暮らす。54歳。

保健分野での支援強化 首相、英医学誌に寄稿

共同通信社 2013年9月18日(水) 配信
 安倍晋三首相は英医学誌ランセットの9月14日号に寄稿し、発展途上国支援をめぐり、保健・医療分野でのサービスを向上させるための取り組みを強化していく方針を示した。外務省が17日発表した。
 寄稿では「全ての人々が基礎的な保健・医療サービスを受けられることを目指した包括的な対策が重要だ」と指摘した。
 その上で「日本は国民皆保険によって医療格差を減らし、医療費抑制を実現した」と強調。「わが国は自らの経験に基づき、国際社会が抱える課題解決に貢献する用意がある。国際保健外交はわれわれのビジョンと意志を実現するための重要な戦略だ」とした。

嗅覚乱しワインまずく 劣化物質の作用解明、阪大

共同通信社 2013年9月17日(火) 配信
 ワインがまずくなるのは、ワインからごく微量放出された劣化物質が鼻に入って嗅覚を乱し、においを感じさせなくするから―。こんな研究結果を大阪大と大和製缶(東京)のチームがまとめ、16日付米科学アカデミー紀要電子版に発表した。
 原因物質は、有機化合物の一種フェノールと塩素、カビにより作られる「TCA」と以前から分かっていたが、今回はその作用の仕組みを解明。果物や肉、酒類、野菜など、風味の落ちたさまざまな食べ物や飲み物にごく微量含まれることも突き止めており、チームは、品質劣化の検査法や保管法の改善に役立つと期待される、としている。
 においは、鼻ににおいの分子が入り、嗅細胞の先端にある線毛が興奮し、脳に信号が伝わるなどして感じられる。
 チームが、イモリの嗅細胞にTCAを加えたところ、細胞膜上でにおい分子を受け取る仕組みが働かなくなった。TCAを除去すると、働くようになった。TCAは、においを感じなくする他の薬品や強い香料よりも、低濃度で嗅覚を強く阻害した。ワインを飲んでもらう実験では、濃度が上がるほど、まずいと感じる人が増えた。
 大阪大大学院の竹内裕子(たけうち・ひろこ)助教(神経生理学)は「これまで風味がなくなるのは香りの分子が少なくなるためだと考えられてきた。飲食物中のTCAは一般的な測定機器では検知できないほど薄く、気付かれにくい存在だったが、品質向上に役立つだろう」としている。

「まだまだ元気です」 3度の食事、完食

共同通信社 2013年9月17日(火) 配信
 男性で国内最高齢となる百井盛(ももい・さかり)さん(110)は13日、東京都内の療養型の病院で報道陣の代表取材を受け、「格別悪いところもありませんので、長生きしたい」と元気に話した。
 百井さんは1日3度の食事を完食するなど、規則正しい生活を元気に送っている。同日は取材や、住民登録しているさいたま市の清水勇人(しみず・はやと)市長の表敬訪問を受け、モーニング姿で「長生きしたい」「大変名誉」などと話した。暗記している漢詩「長恨歌」を朗々と口にする場面もあった。
 さいたま市によると、7月末に市職員が訪問した際には、疲れた様子ひとつ見せず1時間近くにわたり応じた。
 補聴器を通して質問を聞き「特段悪いところもなく、まだまだ元気です」などとはっきりした口調で話す。時にはペンを書道の筆のように持ちながら、すらすらときれいな文字で筆談も。風邪が治った直後で車いすだったが、普段は手すりを使いながら自分で歩いているという。
 福島県南相馬市出身。農芸化学の教員として長年勤務し、福島県立塙(はなわ)高(現・塙工業高)の初代校長などを経て、約60年前にさいたま市へ移り、埼玉県立与野高の校長も務めた。読書が趣味で、「四書五経」など中国の古典に精通。自宅の蔵書は約2千冊に上る。
 好きな言葉は「春風を以(もっ)て人に接し、秋霜を以て自ら粛(つつし)む」。"春風のような和やかさで人に接し、秋霜の厳しさをもって自己を抑制する"との意味で、自らの信条という。
 煮魚や天ぷら、柿が好物で和菓子も口にする。楽しみは相撲や野球のテレビ観戦。「軸がしっかりした人」「柔軟に対応できる」というのが家族など周囲の評だ。

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