町田の鍼灸(ハリキュウ)マッサージの治療院です。肩こり、腰痛からギックリ腰寝違いなど痛みの改善あらゆる体の不調和、歪みの改善に努力しています。

医療情報75

医療情報74
20131016~

生活習慣病防ぐ新薬剤 肥満マウスの寿命延ばす 人での応用も視野、東大

共同通信社 2013年10月31日(木) 配信
 糖尿病やメタボリック症候群などの生活習慣病を防ぐ薬剤を開発し、短命な肥満マウスの寿命を延ばすことに成功したと、東京大などのチームが30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 チームの門脇孝(かどわき・たかし)東京大教授(糖尿病学)は「肥満は糖尿病などの原因となり、がんや心臓病などのリスクを高める。この薬剤で生活習慣病を予防することで、健康長寿につながることが期待される」として、5年以内に人での臨床応用を始める意向を示した。
 脂肪を蓄えている脂肪細胞は「アディポネクチン」という善玉ホルモンを分泌。筋肉や肝臓の細胞が受容体と呼ばれるタンパク質でホルモンを受け取り、血糖値を下げたり、異常にたまった脂肪の消費を促進したりする。だが脂肪が増えすぎて肥満になると、ホルモンの分泌が減って糖尿病やメタボなどにつながることが知られていた。
 チームは、600万種類以上の化合物の中からホルモンと同じように受容体とくっつくものを探しだし「アディポロン」と命名。1日1回、マウスに飲ませたところ、脂肪肝が改善し、血糖値が下がる効果を確認した。
 遺伝子操作で肥満や糖尿病になりやすくした複数のマウスに高脂肪食を与えると、4カ月後に生き残ったマウスは3割だったが、高脂肪食に加えアディポロンを飲ませると7割が生き残り、生存率が大幅に改善した。
 アディポロンを飲ませたマウスは、長時間を走り続けられることも分かった。体重を減らす効果はないという。

来春の花粉、やや多め 近畿以西は特に注意

共同通信社 2013年10月31日(木) 配信
 気象情報会社ウェザーニューズ(千葉市)は30日、来春のスギとヒノキの花粉飛散量が、全国平均で平年(2008~13年の平均)より1割程度多いとする予想を発表した。近畿以西は平年より多い県が目立ち、特に注意が必要だ。
 飛散量が多かった今春に比べると、ほとんどの地域で少なく、関東は半分程度の見通し。同社は「油断はできない。来年2月以降、徐々に花粉が増えるので早めの対策を」としている。
 予想によると、北海道(シラカバ花粉)から関東は多くの県が平年並みで、東京都と神奈川県は平年の約8割。平年に比べて多いのは兵庫、鳥取、徳島、佐賀の各県で5割増。京都府と福岡県は4割増となっている。
 同社は、今夏は全国的に晴れて暑い日が多く、花粉を出す雄花の生育に適した条件だったと説明。一方、花粉は多い年と少ない年が交互に現れる傾向があり、来春は少ない年に当たるという。

SARS起源はコウモリ 中国チームが確認

共同通信社 2013年10月31日(木) 配信
 2002~03年に中国などで大流行した新型肺炎(SARS)のウイルスの起源がコウモリだったことを中国科学院などのチームが突き止め、30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 中国雲南省のキクガシラコウモリから、遺伝子の塩基配列がSARSウイルスとほとんど同じコロナウイルスを分離。コウモリから直接人へと感染する能力があることも確認した。
 SARS自体の流行は止まっているが、同じコロナウイルスで新種の中東呼吸器症候群(MERS)が拡大している。チームは「ウイルスがどこから来たのか突き止めたことは、今後の対策を考える上で重要だ」と指摘している。
 キクガシラコウモリは洞窟にすみ、中国などアジアに分布する。チームはコウモリのふん便から、SARSと塩基配列がほとんど同じ2種類のコロナウイルスの遺伝子を検出。うち1種類のウイルスを分離することに成功した。
 これまでもこのコウモリからはSARSによく似たコロナウイルスが検出されていたが、人の細胞への感染形態がSARSと異なり、起源とするには決め手を欠いていた。今回分離したウイルスは感染形態も同じで、SARSの直接の祖先だと結論づけた。
 SARSはタヌキやハクビシンからも検出され、これらの動物を中継して人への感染能力を獲得した可能性も指摘されていたが、チームは「コウモリから人へ効率的に感染できる」としている。

データ不一致どう判断 滋賀医大、降圧剤臨床研究

共同通信社 2013年10月31日(木) 配信
 製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の降圧剤ディオバン(一般名バルサルタン)を使った臨床研究で、発表された論文に使われた患者データと、カルテに記載されていた元の数値が一致しない部分があることが既に判明している滋賀医大は、詳細な調査結果を近く公表する。
 学内調査委員会のこれまでの調べでは、不一致の程度は平均で8~10%とされ、最終的な数値や不一致に対する見解が注目される。
 臨床研究は、滋賀医大病院長(副学長)を責任者に2003~06年に実施され、糖尿病を伴う高血圧患者を対象にディオバンに血圧を下げる以外に、腎臓保護効果があるかを検討した。研究にはノ社の当時の社員が関与し、実施期間に、ノ社は滋賀医大に対し6千万円を超す寄付をしている。
 ノ社の元社員が関与した京都府立医大、東京慈恵医大の各臨床研究ではデータ操作があったことが判明した。
 滋賀医大病院長は調査に対し「原因は入力ミスなどヒューマンエラーで、論文の結果に間違いはない」と答えたという。
 人為的ミスか、データ操作か注目が集まるが、滋賀医大関係者は「日本の臨床研究では10%ぐらいの誤差が出て当たり前と言われるが、それはおかしい。体質を改める必要がある。臨床研究のいいかげんさを克服しないと世界中の人に信用してもらえない」と話した。

受動喫煙でぜんそく悪化 米国の子ども健康調査

共同通信社 2013年10月31日(木) 配信
 【アトランタ(米ジョージア州)UPI=共同】受動喫煙により子どものぜんそくが悪化し、気管支炎や肺炎になるリスクが高まるとする調査結果を米疾病対策センター(CDC)関連統計機関の研究者が発表した。
 受動喫煙にさらされている子どもとそうでない子どものデータを比較分析し、受動喫煙にさらされた子どもにぜんそくが多いことが確認された。
 ぜんそくではない子どもの受動喫煙率は1999年の57%から2010年には44%に減少したが、ぜんそくの子どもの場合は99~02年で約58%、07~10年で54%と大きな変化が見られないという。
 研究者は「(受動喫煙の健康被害についての)メッセージが喫煙する両親に届いていない」と語った。

調整遺伝子の働き低下 統合失調症の神経活動

共同通信社 2013年10月30日(水) 配信
 統合失調症の患者の脳では、行動の計画や実行、記憶といった認知機能に関わる神経活動を調整する遺伝子の働きが低下していることを発見したと、金沢大などのチームが30日付の米医学誌電子版に発表した。
 この遺伝子から作られるタンパク質が減って、神経活動がうまく調整されないとみられるという。チームの橋本隆紀(はしもと・たかのり)金沢大准教授は「この遺伝子を働かせることで、認知機能を改善させる治療法の開発につながる可能性がある」としている。
 認知機能を担う大脳の部分には「パルブアルブミン陽性細胞」と呼ばれる細胞があり、周囲の神経細胞の活動を調整している。陽性細胞の働きで周囲の神経がまとまって活動するようになり、効率的に情報を処理できるようになる。一方で統合失調症では、陽性細胞の働きが低下し、神経活動に乱れが起こることが知られている。
 チームは、陽性細胞の表面にあり、細胞内外の物質が行き来する通路を作る「KCNS3」というタンパク質に注目。遺族の同意で提供された脳を保存している米国の脳バンクを利用し、患者の脳を健常者のものと比べたところ、陽性細胞でKCNS3を作る遺伝子の働きは4割低下していた。
 KCNS3が十分に作られないことで陽性細胞が働かず、周囲の神経がばらばらに動き、情報処理が混乱していると考えられるという。
※米医学誌はAmerican Journal of Psychiatry

肺がん患者に特徴的DNA 浜松医大・華表助教ら発見

静岡新聞 2013年10月30日(水) 配信
 浜松医科大(浜松市東区)の腫瘍病理学講座の華表友暁(かひょう・ともあき)助教と椙村春彦教授らは29日までに、たばこを吸わない肺がん患者に特徴的なDNAの塩基配列を突き止めた。英国・オックスフォード大出版部の雑誌「カルシノジェネシス」オンライン版に掲載された。
 肺がんの中でも非喫煙者の割合が比較的高いとされる肺腺がんは、日本を含む東アジア諸国に患者が多く、その原因は世界の多くの研究者の関心を集め、遺伝的要因も疑われている。華表助教らはこれに着目し、肺腺がん患者と健康な人で、塩基配列に違いがあるかどうかを調べた。
 浜松地域(同大付属病院、聖隷三方原病院、磐田市立総合病院)と愛知県(県立がんセンター)で60歳以上の非喫煙女性に被験者を募って採血し、遺伝情報を分析した。その結果、肺腺がん患者は健康な人より、DNA配列の中に、「ある特定の約千個の塩基からなる配列」がある頻度が約2倍多かった。
 この結果から、この配列を持つ人が肺腺がんにかかるリスクが2倍になると推定される。「ほかにも関連する遺伝子が分かれば、さらに高い確率でリスクが分かる」と華表助教。こうした情報が、病気の早期発見、治療につながるとしてさらに研究を深める方針だ。

子宮の力で胎児育つ 生殖医療に役立つと期待

共同通信社 2013年10月29日(火) 配信
 母体の胎児は、子宮内膜からの圧力により、正常に発生し成長することを大阪府立母子保健総合医療センター研究所や京都大などのチームがマウスで突き止め、28日付の米科学誌デベロップメンタルセルに発表した。
 子宮が栄養や酸素の補給以外の働きを持つことを示した初の成果としている。
 流産に子宮内膜の圧力が関係している可能性もあり、同研究所病因病態部門の松尾勲(まつお・いさお)部長は「子宮内膜の状態を整えることで流産を抑えられるかもしれない」と話した。不育症の検査、治療や、人工子宮など生殖医療技術の開発にも役立つという。
 哺乳類の受精卵は着床後、子宮内膜に包み込まれ、縦長に成長し、「遠位臓側内胚葉」という細胞群ができることで頭の向きが決まり、正常に成長する。
 チームはマウスで、着床直後の子宮内膜が胎児に圧力をかけていることを発見。着床直後に胎児を取り出し、さまざまな圧力で成長させた。
 すると、子宮内膜と同程度の約23キロパスカル以上で、遠位臓側内胚葉が形成されたが、圧力が弱いと形成されず胎児の成長は止まった。松尾部長によると、約23キロパスカルはゼリーと同じぐらいの硬さ。

5~7年後も4割に痛み 乳がん手術で欧調査

共同通信社 2013年10月29日(火) 配信
 乳がんの手術を受けてから5~7年という長い時間が過ぎても、4割近い女性が持続性の痛みを感じていることが、デンマークの研究で明らかになった。
 手術後にも痛みが続くケースがあることは知られているが、5年以上の長期にわたって追跡した研究は少ない。乳がん治療後の生存期間は延びており、痛みについても長期的な経過を明らかにし、対策を探る必要性が高まってきた。
 コペンハーゲン大の研究チームは、デンマークで2005~06年に、がんで片側の乳房に手術を受けた女性を対象に、08年と12年の2回、痛みについてアンケート。両方に回答した2411人について分析した。手術後の経過期間は5~7年、年齢は33~77歳だった。
 痛みの有無や程度を、手術を受けたのと同じ側の胸や腕など計4カ所について尋ねた結果、37%が1カ所以上に何らかの痛みがあると答えた。
 痛みの程度を0~10まで11段階で表現してもらい「弱い・中程度・強い」に分けたところ「弱い痛み」が最も多かった。また回答者の50%が「知覚の異常がある」と答えた。
 08年に痛みがあった人の割合は45%だったので、4年間で8ポイント減ったことになる。
 一方で08年には痛みを訴えていなかったのに、12年に「痛みあり」と答えた人が15%いた。原因ははっきりしないが、チームは時間の経過で痛みがこのように変化することは注目に値するとしている。
 研究は英医学誌BMJ(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)に発表された。

難病の筋ジストロフィーで新治療 神戸大病院

神戸新聞 2013年10月29日(火) 配信
 神戸大医学部(神戸市中央区)は28日、遺伝子の異常で筋肉が衰える難病の筋ジストロフィー(筋ジス)に対し、新しい治療法の臨床試験(治験)を近く付属病院で始めると発表した。肺炎などの治療薬として使われてきた抗生物質を使い、筋肉を保つタンパク質の合成を促す方法で、治験は世界初。2014年度までに計21人の参加を計画し、効果が確認されれば医薬品としての承認を目指す。
 対象は筋ジスで最も多い「デュシェンヌ型」で、男児約3500人に1人が発症する。遺伝子異常でタンパク質「ジストロフィン」が作れず筋肉の萎縮が進むが、根治法は確立されていない。
 神戸大大学院医学研究科の竹島泰弘特命教授らは、国産の抗生物質「アルベカシン硫酸塩」に着目。マウスや患者の筋細胞でジストロフィンを合成する効果を確認した。治験は国立精神・神経医療研究センター(東京)と共同実施する。
 デュシェンヌ型は遺伝子異常の原因別でさらに細かく分かれ、今回の治療法は約2割の患者に効果がある可能性がある。竹島特命教授は「別の原因に対する治療法でも、治験に向け準備を進めている。さまざまな治療法を確立させ、より多くの患者を治したい」と話す。
 同研究科小児科学分野TEL078・382・6090
(金井恒幸)

致死性の炎症関与 京大教授らたんぱく質を特定

読売新聞 2013年10月26日(土) 配信
 出血性ショックや感染症による死亡率を高める「全身性炎症反応症候群(SIRS)」に関係するたんぱく質を特定したと、京都大の藤田潤教授と米国の共同研究チームが発表した。このたんぱく質の働きを抑える物質(抗体)をラットに投与した実験で、死亡率が下がった。医学誌ネイチャー・メディシン電子版に論文が掲載された。
 SIRSは外傷や細菌感染などで起き、多臓器不全の一歩手前の状態。国内の大学病院で集中治療を受けた患者や救急患者の6割近くが発症し、うち2割が死亡するという統計がある。SIRSが起きない場合、死亡率は2%程度に抑えられるとされる。
 研究チームは、交通事故や大きな手術で出血性ショックを起こした人の血液から、CIRPというたんぱく質を検出。大量出血でショック状態にしたラットにCIRPの抗体を投与すると、10日後の死亡率が15%に抑えられた。抗体の代わりに生理食塩水などを与えたラットは6割が死んだ。
 また、重い感染症を起こしたラットでは、何も与えなかった場合は10日後に6割が死んだが、抗体は死亡率を22%に抑えた。
 藤田教授によると、今後、米国側でCIRPの抗体を基にした治療薬の開発を進める予定だという。

インスリンペンをリコール デンマークの製薬企業

共同通信社 2013年10月28日(月) 配信
 【コペンハーゲンDPA=共同】デンマークの製薬企業、ノボノルディスクは25日、欧州13カ国で糖尿病患者が利用している注射用インスリンペン3万本をリコールすると発表した。
 同社は、該当するインスリンペンが「インスリン効力の仕様に合致せず、患者の血糖値が予想以上に高くなり、あるいは低くなる可能性がある」としている。
 同社とロンドンに本部がある欧州医薬品庁が発表する該当ペンのナンバーリストと有効期限を点検するよう、ペンを利用する患者に勧告が出された。該当ペンであれば、交換するために医師と相談するよう要請されている。

ワクチン接種率が急上昇 米、新型インフル流行後に

共同通信社 2013年10月28日(月) 配信
 【アトランタ(米ジョージア州)UPI=共同】米疾病対策センター(CDC)の研究チームは26日、米国の生後6カ月から17歳までの子どものインフルエンザ予防ワクチンの接種率が2007年~08年の31%から、2011~12年には57%へと急上昇したことを明らかにした。
 2009年のいわゆる新型インフルエンザ(H1N1型)の流行を機に、警戒感が強まったことが裏付けられており、18歳以上の成人の接種率も2007年~98年の33%から2011~12年には38・3%に上昇した。
 しかしCDCによると、子どもから成人までの全体接種率は、目標とされる70%を大幅に下回る水準にとどまっているという。

鳥インフルワクチン株開発 中国、予防に効果か

共同通信社 2013年10月28日(月) 配信
 【上海共同】中国中央テレビによると、中国浙江省の浙江大学医学院付属第1病院と香港大学などは26日までに、鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)のワクチン製造に必要なワクチン株の開発に成功した。今後、実際にワクチンが生産されれば、感染拡大防止につながる可能性がある。
 同ウイルスは3月末に中国で初めて確認されて以降、感染が拡大。その後沈静化したが、今月15日と23日に浙江省で相次いで新たに確認された。感染者は台湾の1人も含めて138人となり、うち45人が死亡している。
 中央テレビによると、開発に成功したワクチン株は全ての検査を終え、ワクチンメーカーに提供できる状態にあるという。
 新華社電によると、北京の専門家は「H7N9型鳥インフルエンザウイルスはまだ、人から人への十分な感染力を備えておらず、今のところ大規模流行の可能性は低いが、散発的に感染が発生する」との見方を示した。

高血圧学会も調査へ 降圧剤の臨床研究

共同通信社 2013年10月28日(月) 配信
 ノバルティスファーマ(東京)の降圧剤ディオバンを使った臨床研究のデータ操作問題で、日本高血圧学会の倫理委員会は25日に大阪市で開いた総会で、京都府立医大など5大学の研究の事実関係を調査する方針を示した。
 京都府立医大の研究については、事務局を務めた医師や統計解析をしたノ社の元社員から聞き取りを行う方向。ただ、研究責任者の松原弘明(まつばら・ひろあき)元教授は8日に退会届を提出し学会も受理したため、今後、除名などの処分が下せない可能性が高い。
 また総会では、再発防止策を検討する委員会の設置を報告。臨床研究に必要な能力を専門医認定の要件にする考えも示した。
 5大学は京都府立医大のほか、千葉大、東京慈恵医大、名古屋大、滋賀医大。

夜間のアレルギー解明 山梨大、発症の調整に道

共同通信社 2013年10月28日(月) 配信
 花粉症やぜんそくなどのアレルギー症状が夜や朝にひどくなる傾向にあるのは、免疫細胞「マスト細胞」内の遺伝子が夜間から朝方に活発化するためであることを、山梨大医学部の中尾篤人(なかお・あつひと)教授(免疫学)の研究チームが突き止めた。
 遺伝子の働きを薬で抑制すれば症状の出る時間帯を調整でき、治療への応用が期待される。
 研究によると、この遺伝子は「時計遺伝子」と呼ばれ、マスト細胞内で振動してリズムを刻んでいる。日中に落ち着き夜間に活発になる遺伝子の活動に応じて、マスト細胞が花粉やダニの死骸などのアレルギー原因物質に反応する度合いを自ら調節していることが分かった。
 鼻づまりやくしゃみなどの症状は、原因物質が体内に入ってマスト細胞から化学物質ヒスタミンが放出され、粘膜や呼吸器に影響するため起きる。これまではヒスタミンの作用を薬で抑える治療法が一般的だったが、中尾教授は「時計遺伝子の活発化を薬で抑えることができれば、ヒスタミンの量を少なくすることが可能だ」と強調する。
 NPO法人「アトピッ子地球の子ネットワーク」(東京)の赤城智美(あかぎ・ともみ)事務局長は「幼児は深夜にぜんそくが出ることがよくあるが、夜間では対応できる病院が少ない。症状が出る時間を日中にできれば不安が減るだろう」と話している。
 研究論文は米国アレルギー臨床免疫学会誌(電子版)に載った。

多剤耐性結核菌」感染、世界で17万人死亡

読売新聞 2013年10月25日(金) 配信
 【ジュネーブ=石黒穣】世界保健機関(WHO)は23日、2012年に世界全体で結核にかかった患者が860万人に上ったとする推計を発表した。
 このうち130万人が死亡したという。また、結核治療薬が効きにくい「多剤耐性結核菌」感染者は45万人を数え、うち17万人が死亡した。
 WHOによると、結核感染者が全体として減少傾向にある中で、多剤耐性結核菌感染による死者が4年前より2万人増えた。WHOは、多剤耐性結核菌への対応の不備は「公衆衛生上の危機」にあたると警告し、治療薬の供給体制などを緊急に整える必要があると強調している。

新生児のHIV完治 米チーム、医学誌に報告

共同通信社 2013年10月25日(金) 配信
 【ワシントン共同】生後30時間で抗ウイルス薬投与を始めたことで、母親から感染した新生児のエイズウイルス(HIV)が消滅した事例を、米ジョンズ・ホプキンス大のチームが24日までに米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告した。
 この事例は3月に学会で発表され、エイズ撲滅につながる初の子どもの完治例として注目された。チームは引き続き経過を見守るとともに、この手法の有効性を確かめるための新たな研究を検討している。
 新生児は米南部ミシシッピ州で生まれ、1歳半で投薬を中断したが、2歳半の時点で症状はなくウイルスも未検出。一部の専門家からは新生児が本当にHIVに感染していたのか疑う声も出たが、チームは今回の報告で、子宮内でのHIV感染を裏付けるデータを示した。
 投薬は、母親からの感染リスクが高かったため標準的な感染検査結果を待たずに開始。これがウイルスの活動を抑えて高い治療効果につながったとチームはみている。

被ばく線量低減を NYで国連報告者

共同通信社 2013年10月25日(金) 配信
 【ニューヨーク共同】国連人権理事会の健康問題に関する特別報告者、アナンド・グローバー氏は24日、ニューヨークで講演し「低線量被ばくとがん発症率増加の関係は十分に解明されていない」として、東京電力福島第1原発事故後の被災者の年間被ばく線量は1ミリシーベルト未満とすべきだとの考えをあらためて強調した。
 一般人が年間に受ける被ばく線量は通常は1ミリシーベルトが上限だが、国際放射線防護委員会(ICRP)は、緊急時は20~100ミリシーベルト以下にするよう勧告している。
 グローバー氏は5月、避難区域を設ける基準を厳格化し、年間被ばく線量を1ミリシーベルト未満にするよう求める報告書を公表。日本政府は事故後、年間20ミリシーベルトを基準に避難区域を設定しているが、ICRPの「国際的に受け入れられた」勧告に基づく適切な措置だと反論している。
 グローバー氏は講演で「被ばく線量(の基準)が緊急時には(20ミリシーベルトに)急上昇するなどということがなぜ可能なのか。健康を享受する権利は守られなければならない」と語り、日本政府に善処を求めた。
 グローバー氏はインド出身で、エイズ問題に注力してきた弁護士。昨年秋には福島県などを訪れ、被災状況を調査した。

肺維持装置初使用「提供者に報い 命つなげた」…岡山大病院

読売新聞 2013年10月25日(金) 配信
 臓器提供者から摘出された肺の機能を、移植前に回復させる体外臓器維持装置が、23日に国内で初めて使われた岡山大病院(岡山市北区)の脳死肺移植。
 手術終了後の同日夜に病院であった記者会見で、執刀医の大藤剛宏准教授は「提供される臓器が少ない日本で、一つとして無駄に出来ない。提供された全ての肺を使えるよう、技術を磨きたい」と装置の可能性に期待した。
 肺は、提供者が脳死になるまでに水がたまる肺水腫になったり、たんが詰まったりして状態が悪くなり、他の臓器に比べて移植を断念することが多い。
 装置を使った手術は欧米ですでに導入されており、大藤准教授が2006年のスウェーデン留学後、ノウハウを蓄積。動物実験など研究を重ね、11年に同大学倫理委員会で実施の承認を取り付けた。今年9月下旬には、手術室で模擬訓練を実施。装置の使用手順など最終の確認をし、臓器提供者を待っていた。
 装置は、つないだ肺に血液に似た特殊な液体を循環させながら、必要な抗生物質など薬剤の投与が可能。摘出した肺だけを装置につないでいることから、高濃度の薬剤を使用しても他の臓器に影響を与えることがなく、肺の中につまった血栓やたんの除去も容易という。
 23日の移植は、午前11時に医師30人態勢で始めた。東京都内で前日に脳死と判定された30歳代の女性提供者の肺は、機能が著しく低下しており、装置の使用が必要と判断。装置に約1時間半つないだところ、摘出時の2倍にまで機能が回復した。
 両肺のうち、装置で治療効果が見られなかった左下葉を切除し、リンパ脈管筋腫症で呼吸不全の進む四国地方の30歳代女性に移植された。女性は約10時間かかった手術後まもなく、自発呼吸を始めたという。経過は順調で、早ければ2~3か月で退院できる。
 大藤准教授は記者会見で、提供を受けた肺について「移植を実施している他の6病院が提供を断ったため、順番が回ってきた。通常では断念せざるを得ないほど機能が低く、装置がなければ断っていた」と語った。そのうえで、「『使える可能性は残っているのではないか』と提供を受け、手を加えることで一つの命がつながれた。提供者やその家族の思いに報いることが出来た」とした。
 今回は約1時間半の使用だったが、同病院では今後、より良い状態にしたうえでの移植を目指し、長時間使用による効果なども検証する予定にしている。(安田弘司)

長寿遺伝子が成長を抑制 神戸大がラット実験で発見

神戸新聞 2013年10月24日(木) 配信
 長寿に関わるとして世界的に注目される遺伝子「サーチュイン」が体の成長を抑制することを、神戸大大学院医学研究科のグループが発見した。同遺伝子が、成長より、生存のためのエネルギー生産を優先させることが原因。この働きを促す健康補助食品は広く利用されているが、グループは「子どもの成長を止める恐れもある。年齢や状況に応じた摂取を」と呼び掛ける。
 サーチュインは栄養不良時によく働き、エネルギー生産や細胞の修復を促し、寿命を延ばすとされる。赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」がこの働きを高めるとされ、国内外で健康補助食品として販売されている。
 同研究科糖尿病・内分泌内科学部門の高橋裕講師と山本雅昭医学研究員らが、ラット(比較的大型のネズミ)の肝臓細胞にある成長因子「IGF1(アイジーエフワン)」に着目。成長ホルモンを投与するとIGF1は増えるが、サーチュインを働かせるとIGF1は増えなくなった。マウスの体内ではサーチュインの働きを止めるとIGF1は増えた。
 摂取カロリーが減るとサーチュインが成長を抑えるとみられる。
 研究成果は米科学アカデミー紀要電子版に掲載。低身長など成長障害の解明や治療薬開発につながる可能性もある。高橋講師は「傷の回復にもIGF1が必要。けがのときは、サーチュインの働きを促す食品は控えた方がいいかもしれない」と話す。(金井恒幸)

細菌侵入目印 阪大グループ、察知する仕組み解明

毎日新聞社 2013年10月22日(火) 配信
細菌侵入:目印 阪大グループ、察知する仕組み解明
 細胞内の不用物を取り除く小器官「オートファゴソーム」が細菌の侵入を察知する仕組みを解明したとして、大阪大の吉森保教授(細胞生物学)のグループの論文が米科学誌「ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー」電子版に掲載された。細胞内の別の小器官に生じる異常が目印になっているという。細胞内に不用なたんぱく質がたまって起きる糖尿病や動脈硬化の予防、治療法の開発につながる成果とされる。【斎藤広子】
 オートファゴソームは、細胞内にたまった古いたんぱく質や侵入した細菌を包み込んで分解する。免疫機能と似ているが、免疫細胞が血液に侵入した細菌などを分解するのに対し、オートファゴソームは細胞内への侵入に対応する。必要に応じて現れ、役目を終えると消えるが、たんぱく質がたまったことや細菌の侵入を察知する仕組みは分かっていなかった。
 吉森教授らは、細菌が細胞に侵入すると、栄養を取り込む小器官「エンドソーム」が壊されることに注目。培養したヒトの細胞を使い、エンドソームが自動的に壊れるように細工して観察した結果、細菌が侵入しなくても、エンドソームに穴が開くとオートファゴソームが現れることが分かった。吉森教授らは、細菌の侵入の有無にかかわらず、エンドソームが壊れることをきっかけにオートファゴソームが現れると判断した。
 吉森教授は「オートファゴソームを自在に出現させることができれば、生活習慣病の予防や治療などにつながる可能性がある」と話す。
 細胞内部で不用なたんぱく質を分解する現象は「オートファジー(自食作用)」と呼ばれ、この仕組みを解明した研究者らがノーベル賞の有力候補に挙がるなど、注目を集める研究分野となっている。

国内論文引用しない可能性 降圧剤データ操作問題

共同通信社 2013年10月23日(水) 配信
 製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の降圧剤ディオバン(一般名バルサルタン)を使った国内での臨床研究でデータ操作などが判明している問題で、日本高血圧学会は23日大阪市内で記者会見し、作成中の2014年版高血圧治療ガイドラインについて、ディオバン関連の国内の研究論文は一切引用しない可能性があると明らかにした。
 ガイドライン作成委員会委員長の島本和明(しまもと・かずあき)・札幌医大学長は記者会見で「少なくとも、疑義があるものは一切採用しない」と述べた。
 この問題ではこれまでに、京都府立医大、東京慈恵医大の各臨床研究でデータ操作があったほか、滋賀医大で行われた臨床研究では、論文に使われた患者データと、カルテに記載されていた元の数値が一致しない部分が複数あることが判明。これらにはいずれもノ社の当時の社員が関与していた。
 09年版のガイドラインには東京慈恵医大の論文を引用していたが、論文の撤回を受け、引用部分を削除していた。

子どもの遺伝予測に特許 デザイナーベビーと批判 米企業に倫理専門家

共同通信社 2013年10月21日(月) 配信
 【ワシントン共同】両親の唾液などに含まれるわずかな遺伝子情報を解析し、生まれてくる子どもの目の色や背の高さ、がんなどの病気になるリスクを予測する手法の特許が19日までに米国で認められた。
 生命倫理の専門家は、予測を利用して提供者などから精子や卵子を選ぶと、望ましい特徴を持つ子どもを生む「デザイナーベビー」につながりかねないと批判。特許を持つ米カリフォルニア州の遺伝子検査会社「23アンドミー」は「遺伝子と健康に関する理解を高めるのが狙い。子どもを選別する生殖医療に応用するつもりはない」と説明している。
 特許は2009年に同社が米特許商標庁に申請し、今年9月24日付で認められた。同社は唾液に含まれる遺伝子配列のわずかな違いを分析して病気のリスクなど240項目を予測する事業を実施。依頼者が自分とパートナー候補者の唾液サンプルを同社に送ると、生まれる子どもの目の色や運動能力に関わる筋肉のタイプ、乳がんや大腸がんの発症リスクなどを確率的に予測する。
 特許についてベルギー・ゲント大の生命倫理の専門家は、今月3日付の英科学誌ネイチャー電子版で「受精卵診断は定着しつつあるが、子どもの遺伝的特徴を選別することは倫理的な問題が大きい」と批判。予測の信頼性や特許審査プロセスにも疑問を示した。
 23アンドミーは特許取得後、当初は産婦人科クリニックなどで望ましい精子や卵子を選ぶ可能性も視野に入れていたことを認めた上で「当時とは状況が大きく変わった。現在の遺伝子予測を越えた事業に乗り出すつもりはない」との声明を発表している。
※デザイナーベビー
 受精卵を選別したり遺伝子操作を加えたりして、容姿や能力など親が望む特徴を持って生まれる赤ちゃん。卵子と精子を体外で受精させる体外受精や、遺伝子の異常を調べる遺伝子解析などの技術の進展で現実味を帯びてきた。生命を商品のように扱うのは倫理的に問題だとの批判がある。重い遺伝病を避ける目的では、異常のない受精卵を選んで子宮に戻す受精卵診断が1990年代から実施されている。

マラリアのワクチン申請へ 英大手、承認なら世界初

共同通信社 2013年10月22日(火) 配信
 【ジュネーブ共同】アフリカの子どもを中心に年間60万人以上が死亡するマラリアについて、英製薬大手グラクソ・スミスクラインは21日までに、臨床試験で一定の成果が得られたとして、来年にもワクチンの承認を申請する方針を発表した。実用化されれば世界初のケースとなり、マラリア被害の劇的改善へ期待が高まっている。
 臨床試験はケニアやガーナなどアフリカ7カ国で1万5千人以上を対象に実施。生後5~17カ月の乳幼児にワクチンを接種したところ、18カ月後の時点で、ワクチンを接種しなかった乳幼児に比べてマラリアに感染するリスクが46%減った。ただ生後6~12週間の乳児の場合は、減少率が27%にとどまった。
 同社はワクチンを2014年に欧州連合(EU)の専門機関、欧州医薬品庁に申請する予定。早ければ15年に世界保健機関(WHO)がワクチンの使用を推奨する可能性があるという。
 世界各国のメディアからは「マラリアとの長い闘いにおける意義深い前進」(米紙ニューヨーク・タイムズ)などと期待の声が上がっている。
 マラリアはハマダラカが媒介するマラリア原虫による感染症。WHOによると、10年のマラリア患者数は約2億1900万人で、推定66万人が死亡。ワクチン開発が進められているが、まだ実用化されていない。

人の毛生やす実験に成功 米チーム、治療応用も

共同通信社 2013年10月22日(火) 配信
 【ワシントン共同】毛髪のもとになる「毛乳頭」と呼ばれる細胞を立体的に培養して人の毛を生やすことに、マウスを使った実験で成功したと米コロンビア大のチームが21日発表した。
 病気やけがなどで毛髪を失った人の治療に役立つと期待される。チームの研究者は「人での臨床試験はまだ先だが、将来は何百本かの毛髪提供を受けて大量の毛髪を再生することが可能になるかもしれない」としている。
 チームは、毛の根元の毛包という器官の中心にある毛乳頭細胞に着目。7人から提供を受けた細胞を増やしながら立体的に培養し、マウスの背に貼り付けた人の皮膚に移植すると、うち5人の組織から毛が生えた。遺伝子を調べるとマウスでなく人の毛であることも確認できた。
 同様な実験では、東京理科大のチームが2種類の幹細胞から毛包をつくってマウスの背中に人の毛を生やすことに成功している。コロンビア大の手法は毛乳頭だけを使うため単純なのが特徴だ。

運動に薬と同等の効果

共同通信社 2013年10月22日(火) 配信
 運動は薬と同じくらい冠動脈疾患や脳卒中などの予防に有効だとする研究結果を英国と米国の共同チームがまとめ、10月1日付の英医学誌BMJに発表した。
 チームは、冠動脈疾患と脳卒中、心不全、血糖値が高い「前糖尿病状態」に対する薬や運動の効果を調べた305の研究をまとめて分析し、薬と運動で死亡率に違いがあるかどうかを比べた。
 その結果、冠動脈疾患の再発予防と前糖尿病状態の予防については、薬と運動の効果に違いはなかった。脳卒中のリハビリ中の人への効果では運動の方が薬よりも有効との結果が出た。心不全では、利尿剤の方が運動よりも有効だった。

横浜市大が肥満への漢方薬効果を解明

神奈川新聞 2013年10月22日(火) 配信
 横浜市大医学部の研究チームは19日までに、内臓脂肪型肥満に対する漢方薬の改善効果を科学的に解明することに成功した。食欲増進ホルモンを低下させるメカニズムを世界で初めて発見、24日から開催される日本高血圧学会総会で発表する。
 肥満症はメタボリック症候群を経てさまざまな生活習慣病の原因になるが、治療は食事、運動療法による減量が中心で成功例が少ないのが実情。一方、漢方薬は日常診療で広く使用されているが、効能のメカニズムは大部分が不明。今回の研究成果によって、西洋医学の知見と組み合わせた統合医療が前進しそうだ。
 発見したのは田村功一准教授ら循環器・腎臓内科学の研究グループ。肥満症、動悸、肩凝りなど高血圧の随伴症状に効能・効果があり、医師が処方した場合には保険が適用される漢方薬「防風通聖散(つうしょうさん)」を対象に、厚生労働省の助成研究として2010年度から12年度まで効能・効果のメカニズム解明に取り組んできた。
 研究グループは、内臓脂肪型肥満、高血圧などの生活習慣病を発症させたマウスに防風通聖散を投与。体重、餌を食べる量、血圧、脂肪組織、糖脂質代謝に対する治療効果を検証した。
 試験観察では、脂肪を燃焼させる基礎代謝を担う褐色脂肪細胞が活性化した一方、皮下脂肪などの白色脂肪細胞の小型化が促進されることが分かった。血液検査では、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の低下、脂肪細胞から分泌される抗動脈硬化ホルモンの上昇も認められた。餌の摂取量が減少したことから、食欲抑制のメカニズムを解析したところ、食欲増進ホルモンのグレリンの血中濃度低下を確認。体重や食事量の増加、血圧上昇が継続して抑えられた。
 漢方薬は日常的な診療でさまざまな疾患に対して処方されており、厚労省が設置した「『統合医療』のあり方に関する検討会」は「食生活やストレスなど複合要因によって起こりうる疾患については、近代西洋医学だけでなく、漢方、健康食品など各種の民間療法が広く患者、国民に利用されている実態がある」との認識を示している。
 田村准教授は「肥満症は、薬品や手術による治療法もあるが、副作用などから適用はごく一部の重症患者に限られている。処方されることが多い漢方薬の作用メカニズムの一端が解明されたことで、西洋医学との併用によって効果的な治療につながる」としている。

「ヒト祖先は同一種」の新説…進化過程見直しも

読売新聞 2013年10月20日(日) 配信
 【ワシントン=中島達雄】これまで複数種がいたとされてきた、原人(ホモ・エレクトス)などの「初期ホモ(ヒト)属」と呼ばれる現代人の祖先が、実は同一種だったとする新説を、グルジア国立博物館や米ハーバード大の国際研究チームが18日付の米サイエンス誌に発表した。
 同国で2000年ごろから相次いで見つかった約180万年前の人骨の分析で判明した。
 初期ホモは、アフリカを出た最初の人類。種の分類の見直しは、私たち現代人の進化や拡散の考え方にも見直しを迫る。
 研究チームは、グルジアのドマニシ遺跡で見つかった5体の初期ホモの頭骨などを分析。5体と、約200万年前のアフリカにいた「ホモ・ハビリス」や「ホモ・ルドルフェンシス」は、同じホモ・エレクトスと結論した。5体の頭部や顔、歯などの個体差からみると、アフリカの2種との違いは別種と呼べるほど大きくないという。

糖尿病性腎症、仕組み解明…早期診断に道

読売新聞 2013年10月21日(月) 配信
 糖尿病で腎臓の機能が低下する糖尿病性腎症の新しい発症メカニズムを、慶応大学の伊藤裕教授(腎臓内分泌代謝内科)らのグループが解明したと発表した。
 病気の早期診断や発症予防に役立つと期待される。医学誌「ネイチャーメディシン」に21日、発表した。
 糖尿病の患者数は推計1000万人で、人工透析の最大の原因になっている。腎臓で血液を濾過(ろか)する糸球体という部分が傷つき、尿に微量のたんぱく質が漏れ出すのが、糖尿病性腎症の第1段階と考えられていた。
 研究グループはマウスの実験で、糖尿病になると糸球体が傷つく前に、尿を作る尿細管から糸球体に放出される「ニコチン酸モノヌクレオチド(NMN)」という物質の量が減ることを発見した。サーチュインという遺伝子の働きが、糖尿病で悪くなることが原因で、遺伝子改変で、糖尿病のマウスのサーチュインの働きを高めると、糖尿病性腎症の発症を防げた。この遺伝子は、運動やカロリー制限で活性化し、活性化すると寿命延長効果があるとされている。

点字や触図で歯科治療説明 神戸大と大阪大がシステム開発

神戸新聞 2013年10月21日(月) 配信
 神戸大医学部(神戸市中央区)と大阪大歯学部(大阪府吹田市)のチームが、視覚障害者を支援するため、歯の病気、治療状況を点字や手で触れられる「触図」によって表現するシステムを開発した。従来はボランティアなど第三者による文書の説明が必要だった。既に阪大歯学部付属病院(森崎市治郎院長)で利用を開始。全国的に普及させ、視覚障害者が歯科を受診しやすい環境づくりに役立てたいという。
 視覚障害者は全国で31万人に上るともいわれる。神戸大医学部付属病院はこれまで、視覚障害者向けに医療文書の自動点字翻訳システム「イーブレイル」を開発。インターネットを使った点字の自習システム、触れることで行き先が分かる「触地図」のシステム作りも進めてきた。
 ▼立体的に表現
 今回は、障害者の歯科治療に力を入れる阪大から依頼を受け、共同研究を開始。イーブレイルに「歯質」など計1638の歯科用語を追加するなどし、開発を実現させた。
 システムの名前は「デンタクト」。歯科医師が病名や病状、治療内容をパソコンに打ち込むと、自動で点字に翻訳され、歯垢(しこう)など汚れがある歯の場所を立体的に表現する触図ができる。印刷は立体コピー機を使用。利用者からは「分かりやすい」と好評を得ているという。日本デザイン振興会が主催する2013年度のグッドデザイン賞にも選ばれた。
 ▼法を先取り
 今年6月に成立した障害者差別解消法では、大学病院などの公的機関に対し、障害者への配慮義務が定められ、16年4月に施行予定。米国や英国では法律に基づき、視覚障害者に対して障害がない人と同様の情報提供を保障している。
 神戸大医学部付属病院医療情報部の高岡裕准教授は「法の成立で、障害者の情報格差を解消するシステムは一層必要となる。今後、障害者歯科を手掛ける大学病院などを中心に普及させたい」と話す。(金井恒幸)

終末期患者の延命、15病院が中止…読売調査

読売新聞 2013年10月21日(月) 配信
 全国53か所の救命救急センターが最近1年間で、回復の見込みがない終末期患者の人工呼吸器または人工心肺の中止を検討し、約3割にあたる15病院が実際に中止したことが読売新聞の調査で分かった。
 多くのセンターが延命措置の中止に慎重な姿勢を取る一方で、患者と家族の希望をくんで中止に踏み切る環境が一部の病院で整っている現状が明らかになった。
 調査は8月、生死に関わる最重症患者を受け入れる全国の救命救急センター262か所に対し、救命できなくなった患者の延命措置について尋ねるアンケートを実施、168病院(64%)から回答があった。
 人工呼吸器または人工心肺の延命措置を中止したのは、市立札幌病院、済生会滋賀県病院(栗東市)など15病院。中止した患者数は、人数を回答しなかった2病院を除く13病院の合計で32人だった。

臓器提供 家族、意思不明なら「承諾しない」5割 内閣府調査

毎日新聞社 2013年10月20日(日) 配信
臓器提供:家族、意思不明なら「承諾しない」5割--内閣府調査
 内閣府が19日発表した「臓器移植に関する世論調査」によると、脳死になった家族が臓器提供の意思表示をしていなかった場合、提供を承諾しないとした人は49・5%で、承諾するとした人の38・6%を上回った。一方で、書面で意向が示されていれば意思を尊重するとした人は87・0%と高かった。
 2010年に改正臓器移植法が施行され、本人が拒否していなければ、家族の承諾で臓器提供が可能になった。しかし、提供につながるかどうかは、本人の意思表示が鍵であることを示す結果となった。調査は法改正後初。
 意思表示カードや保険証、免許証の記入欄などに、臓器提供に関する意思表示をしている人は12・6%と少ない。法改正の認知度を尋ねると、家族承諾で提供が可能になったことを「知っていた」と答えたのは66・9%、15歳未満の子どもも提供できるようになったことも70・2%と高かった。
 ただ、臓器移植に「関心がある」と答えた人は57・8%で、前回08年の60・2%から減少。家族と移植の話をしたことがある人は36・5%と少数派だった。
 回答者自身が脳死と判定された場合、臓器提供をしたいとした人は43・1%で、08年の43・5%とほぼ同じだった。
 調査は8月、全国の成人3000人に面接で行い、1855人が回答した。概要は21日、内閣府の「世論調査」のサイトに掲載される。

タイに世界一長身の男性? 257センチ、ギネスの勧めも

共同通信社 2013年10月21日(月) 配信
 【バンコク共同】タイメディアによると、タイ東北部スリン県に世界一背が高い可能性のあるタイ人男性がいることが18日までに分かった。身長257センチとされ、トルコ人男性が持つ現在のギネス世界記録251センチを上回っている。
 男性は、ポンチャイ・サオシーさん(24)で、体重は約225キロ。17日にポンチャイさんの自宅を訪れた政府関係者によると、ホルモンが過剰に分泌されている可能性があるという。
 膝の痛みのため歩行が困難で、左目もよく見えないなど健康に問題があり、首都バンコクの病院での治療を検討している。
 タイ政府などによると、ポンチャイさんは16歳ごろから急激に成長し始めた。身長は現在も伸びているという。ギネス記録への申請を勧める声も出ているという。
 ギネス記録で現在、世界一長身のトルコ人男性はスルタン・コーセンさん。

アルツハイマー病 原因物質、除去の仕組み解明 「根本的治療のきっかけに」 熊大研究チーム

毎日新聞社 2013年10月18日(金) 配信
アルツハイマー病:原因物質、除去の仕組み解明 「根本的治療のきっかけに」--熊大研究チーム /熊本
 熊本大大学院生命科学研究部の伊藤慎悟助教(分子薬剤学)と大槻純男教授(分子生物学)らの研究チームが、アルツハイマー病の原因物質が脳から取り除かれる仕組みをマウスを使って解明した。アルツハイマー病の治療薬開発を目指して研究する伊藤助教らは「根本的な治療法を考えるきっかけになれば」と期待している。【取違剛】
 アルツハイマー病は認知症の最大の原因で、原因物質のアミロイドベータ(Aβ)が脳内に蓄積することで発症する。たまったAβを脳から取り除くことが症状の改善につながるが、その仕組みは分かっていなかった。
 今回の研究では、マウスの脳の血管から取り出した細胞を使ってAβを消失させる実験を繰り返した。約3年間かけて幾通りも条件を変えながら観察を重ね、脳内にあるインスリン分解酵素(IDE)という物質がAβを破壊したり、脳の外へ排出する働きをしていることを突き止めた。大槻教授は「どの物質が排出に関わっているのか、ずっと見つけられなかった。まさかIDEだったとは予想外だった」と話す。
 現在、アルツハイマー病の治療薬は症状の進行を遅らせる「アリセプト」と「メマリー」しかなく、根本的な治療方法はない。大槻教授は「今後はIDEを活性化させる化合物を見つけたい。十分な効果が得られて、人が飲んでも大丈夫な薬ができるにはまだ長い年月が必要だが、今回の成果をきっかけに一歩一歩前に進みたい」と話す。

食物アレルギー 卵、乳製品の過剰制限は逆効果 子供の症状悪化や栄養障害誘因も

毎日新聞社 2013年10月18日(金) 配信
食物アレルギー:卵、乳製品の過剰制限は逆効果 子供の症状悪化や栄養障害誘因も
 食物アレルギーを起こしやすい卵や乳製品などを子供が食べるのを過剰に制限した結果、アレルギーの悪化や栄養障害を起こす事例が出ていることが、複数の調査で分かった。保護者らがアレルギーの発症を過剰に恐れている実態があるようだ。19日から横浜市で開かれる日本小児アレルギー学会で発表される。
 東京都立小児総合医療センターでは、食物制限後にO脚などを発症した子供が、過去5年間に5人受診。うち4人に、栄養障害で骨が変形する「くる病」の症状を確認した。5人とも湿疹やアトピー性皮膚炎を治すために卵と乳製品を除去しており、魚も取らせていない例もあった。3人は保護者が自己判断しており、こうした食事の結果、ビタミンDが不足したとみられる。
 調査した清水麻由医師は「不必要だった食物除去で、逆に病気を生んでしまったが、親は『子供のため』と思っていた」と語る。
 東京都八王子市の松本勉医師の調査でも、アトピー性皮膚炎などを改善するため食物除去をしていた147人のうち、逆にアレルギー反応が強まった子が複数あり、うち2人は強いアナフィラキシーと呼ばれるアレルギー反応を起こしていた。明らかに皮膚炎が改善したのは10人だけだった。
 国立成育医療研究センターの大矢幸弘・アレルギー科医長は「最近は、こうした食物の摂取を遅らせる方がアレルギーを起こしやすくなるとの研究もある。食物除去は必要最低限にすべきだ」と訴えている。【田村佳子】

脳死者の膵島移植成功 60代から50代に、京大病院が国内初

毎日新聞社 2013年10月18日(金) 配信
脳死移植:脳死者の膵島移植成功 60代から50代に、京大病院が国内初
 京都大病院(京都市左京区)は18日、重い糖尿病の50代男性患者に対し、脳死者の膵島(すいとう)(ランゲルハンス島)を移植する手術を今月13日に実施し、成功したと発表した。術後の経過も順調という。心停止者からの膵島移植は京大病院でこれまで10人に実施されているが、脳死者からは国内で初めて。脳死移植の方が治療効果が高いとされる。
 京大病院によると、臓器提供者(ドナー)は北陸地方の60代女性。患者は22歳の時に体内でインスリンを全く分泌できない「1型糖尿病」を発症し、低血糖による発作を繰り返していた。
 膵島は膵臓の一部でインスリンを分泌する。膵臓から直径0・1~0・5ミリの膵島組織を取り出し、総体積で約10ミリリットルをカテーテル(管)を使って点滴の要領で肝臓の血管内に移植する。大がかりな手術は不要で、今回の手術も27分間で終えた。移植した膵島からインスリンが分泌されたことも確認したという。【榊原雅晴】

移植無理でも膵臓生かす 制度も整備

共同通信社 2013年10月18日(金) 配信
 脳死下の膵島(すいとう)移植が京都大病院で初めて行われた。膵臓全体では医学的に移植に適さない場合でも、膵島が取り出せれば、糖尿病患者らの生活改善に大きく役立つ。背景には、臓器提供者の思いを生かそうという流れと、制度整備が進んだことがある。
 心臓死からの膵島移植はこれまでも、一部保険が適用できる先進医療として認められていた。脳死の場合は全額自己負担となる可能性があったが、今年に入って先進医療と認められ、制度上、移植を受けやすくなった。
 脳死者からの膵臓移植はこれまでも実施されてきたが、提供者が高齢だったり肥満体だったりした場合、膵臓の血管が弱いため損傷しやすく、移植後に合併症が起きる危険性があるとして、避けられてきた。
 膵島移植に詳しい福島県立医大の穴沢貴行(あなざわ・たかゆき)助教は「医学的理由で移植を断念する例もあるが、膵島移植ならばできる場合もある。従来に増して、提供者の思いに応えることができるのではないか」と意義を強調した。

骨細胞、全身の健康守る 免疫強め脂肪保つ 神戸大、マウスで解明

共同通信社 2013年10月18日(金) 配信
 骨を形作る「骨細胞」が、免疫の力を強め、体全体の脂肪の量を適度に保つなど、健康に重要な役割を果たしていることを神戸大と北海道大のチームがマウスで明らかにし、17日付の米科学誌セルメタボリズム電子版に発表した。
 寝たきりの人や重力のかからない宇宙飛行士は骨の量が急速に減り、免疫低下やホルモンなどの代謝異常を来すことがあり、この原因解明につながる成果。
 骨細胞に運動や薬剤で刺激を与えて働きを強化すれば、老化で骨が弱ったり、免疫不全や脂質代謝異常を起こしたりした患者の治療に役立つ可能性がある。
 チームは全身の骨細胞にダメージを与えたマウスを作り、3週間観察した。すると、ダメージを与えていないマウスに比べ、血液中に含まれる免疫細胞のBリンパ球が約75%、Tリンパ球が約60%少なくなっており、脂肪も減って体重は約40%少なかった。
 Bリンパ球を育てる骨髄と、Tリンパ球を育てる胸腺の細胞が減っており、チームの佐藤真理(さとう・まり)・北海道大助教(骨代謝学)は「骨細胞はリンパ球が育つ環境に影響を与えている」と推測する。
 また、食欲をつかさどる脳の視床下部を壊した上で骨細胞にダメージを与えたマウスは、肝臓にだけ脂肪がたまった。
 佐藤助教は「骨細胞は脳に制御されながら、肝臓などあらゆる臓器をコントロールし、全身を健康に導く働きがあるとみられる」と話す。

ヒトの皮膚から軟骨細胞 iPS経ず直接作製、京大

共同通信社 2013年10月17日(木) 配信
 ヒトの皮膚細胞から、軟骨細胞の特徴を持つ細胞を作製することに京都大iPS細胞研究所の妻木範行(つまき・のりゆき)教授らのチームが成功し、米オンライン科学誌プロスワンに17日発表した。
 さまざまな組織や細胞になる能力がある人工多能性幹細胞(iPS細胞)は皮膚などの細胞から作る。今回はiPS細胞を経ず、皮膚の細胞に遺伝子を導入し、別の細胞を直接作製する「ダイレクト・リプログラミング」という手法。作製期間を短くでき、病気やけがで変性した軟骨の治療に役立つと期待される。
 チームは、iPS細胞作製に必要な「c―MYC」「KLF4」と、軟骨細胞に分化するのに必要な「SOX9」の三つの遺伝子を、ウイルスを使って新生児の皮膚細胞に導入。2週間以内に軟骨細胞の特徴を持つ細胞ができた。
 マウスの体内にこの細胞を移植すると、軟骨組織が形成され、腫瘍は見られなかった。
 移植に必要なだけの細胞を作るのにかかるのは約2カ月で、iPS細胞を経た場合のほぼ半分の期間という。
 妻木教授は「iPS細胞を経る手法に比べると、腫瘍になる可能性がある未分化の細胞がまざる恐れがない。ただ遺伝子導入にウイルスを使っているなど再生医療への応用には課題があり、克服したい」と話した。

エボラ出血熱の新治療法 カナダ人研究者が開発

共同通信社 2013年10月17日(木) 配信
【ワシントン新華社=共同】カナダの研究グループは16日、エボラ出血熱の感染3日後でも患者の死亡を防げる可能性がある治療法を開発したことを明らかにした。
 米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」の最新号に論文を発表した。
 グループは、実験で使用したカニクイザルとアカゲザルに3種類の特別な抗体と、ウイルス感染によって細胞内に自然に生成するウイルス抑制因子「インターフェロン・アルファ」を組み合わせて投与した。この結果、抗体がウイルスの生存期間に影響を及ぼし、再生能力も減少させることが分かったという。
 この治療法の成功率は感染後3日以内であればサルでは75%~100%という結果だった。エボラ出血熱による死亡率は極めて高い。
グループは、人間を対象にした第1次安全テストを、来年末か再来年初めから開始する予定。

当日広島入りでがん死増 原爆投下、残留放射線か

共同通信社 2013年10月17日(木) 配信
 原爆投下の当日に広島市に入った30~49歳の男性は、投下の3日後以降に入った男性よりも、がんで死亡するリスクが高かったことが17日、広島大原爆放射線医科学研究所の大谷敬子(おおたに・けいこ)助教らの解析で分かった。
 核爆発に伴い生成された放射性物質から発生した残留放射線による健康被害を示唆している。大きな影響はないとしていた日米共同の研究機関、放射線影響研究所の見解に反論する結果。
 大谷助教は「30~49歳の男性は爆心地付近で家族を捜し回ったり遺体を運んだりする役割を求められやすい年齢で、放射性物質を含んだ粉じんなどを吸い込み、残留放射線の影響を最も受けたと考えられる」と話す。
 研究は、原爆投下後2週間以内に爆心地から2キロ以内に入った「入市被爆者」のうち、データベースに登録されている男性2万8638人を1970~2011年まで追跡。白血病を除く固形がんによる死亡者4610人を年齢や入った日別に分類して統計解析した。
 比較したのは8月6日の投下当日と、残留放射線の影響がほぼなくなったと考えられる同月9日以降に入った男性。
 6日に入った30~49歳の男性の生存率は、同年齢で9日以降に入った人より低いとの結果が出た。具体的には、75歳時のがん死のリスクが、当時30歳だった男性で18%、40歳で40%高かった。
 放影研は残留放射線による被ばく線量について、「初期放射線量の推定誤差の範囲内」として、リスク算出に大きな影響はないとする見解を昨年12月に発表している。
 結果は、青森市で開催される日本放射線影響学会で20日に発表する。

岐阜大、ワクチン開発 狂犬病、途上国死者減少へ

岐阜新聞 2013年10月17日(木) 配信
 ◆安全性高め実用化試験
 岐阜大は、海外で発生が深刻な狂犬病を予防するため、犬用の新しい生ワクチンを開発、実用化に向けた試験を始めた。従来の生ワクチンより安全性が高いのが特徴。同大応用生物科学部人獣共通感染症学研究室の伊藤直人准教授(40)は「人の狂犬病予防には主な媒介動物である犬の予防接種が重要。早期に実用化して発展途上国での接種を促し、死者を減らしたい」としている。
 予防接種は、死滅させた狂犬病ウイルスを含む安全な不活化ワクチンを注射するのが一般的。生きた弱毒ウイルスを含む生ワクチンは、低コストで製造でき、経口投与が可能な半面、安全性に問題があるため、人の周りで生活する犬には使用されていない。
 従来の生ワクチンはウイルスを形成するN、P、M、G、Lの五つのタンパク質のうち、Gのアミノ酸の一つを入れ替えて弱毒化したウイルスを含んでいるが、動物の体内でこのアミノ酸が元に戻って強毒化し、狂犬病を起こすリスクがある。このため、海外ではキツネやアライグマなどの野生動物に使用が限定されている。
 同研究室では、Nタンパク質でもウイルスを弱毒化する二つのアミノ酸を発見。大腸菌を用いた遺伝子操作で弱毒変異させ、従来のGタンパク質の変異と組み合わせて生ワクチンの安全性を向上させた。
 従来型の生ワクチンのウイルスをマウスの脳で繰り返し増殖させた場合、強毒化したウイルスが出現し、100%のマウスが死んだのに対し、新ワクチンを用いると強毒化が著しく抑制され、全てのマウスが生存した。
 新たな生ワクチンは国内の製薬会社との共同研究で開発、特許を申請中。伊藤准教授は「安全性の問題が解決されれば、生ワクチンは理想的。途上国の野良犬対策で普及が期待できる」と話している。
 【狂犬病】ウイルス性の人獣共通感染症で、人はウイルスを保有する犬やキツネ、コウモリといった動物にかまれたり引っかかれたりしてできる傷口などから感染する。発症すると主に異常興奮やけいれん、攻撃的な行動が現れ、昏睡(こんすい)状態を経て死に至る。致死率はほぼ100%。国内では海外で犬にかまれて発症した例を除き、1957年以降発生していない。WHO(世界保健機関)によると海外ではアジア、アフリカを中心に年間3万5千人~5万人が狂犬病で死亡している。

炎症性腸疾患 群馬大チームが発症メカニズム解明

上毛新聞 2013年10月16日(水) 配信
 消化管に炎症を起こす「炎症性腸疾患」の発症メカニズムの一端を、群馬大先端科学研究指導者育成ユニット先端医学・生命科学研究チームの岩脇隆夫講師らが解明した。マウスによる実験で、発症に関わる細胞や遺伝子、タンパク質を特定した。国内では10万人以上の患者がいる難病で、治療や予防につながることが期待される。
 米ハーバード大、英ケンブリッジ大との共同研究で、成果は日本時間3日に英国の科学雑誌「ネイチャー」電子版に掲載された。
 同疾患は主に「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2疾患からなる。発症の原因は解明されておらず、根本的な治療法もない。
 今回の研究では、細胞内で不要なタンパク質などを分解する機能「オートファジー」と、細胞内の小胞体に異常な構造のタンパク質が蓄積した際の防御システム「小胞体ストレス応答」に着目した。これらの機能に関わる遺伝子を、腸上皮細胞で欠損させ働かなくしたところ、腸炎が発症することが判明。同細胞の一種で、病原微生物などから腸内環境を守る役割を担う「パネート細胞」が炎症を引き起こす起点として機能していることも突き止めた。
 岩脇講師は「オートファジーや小胞体ストレス応答の機能が弱っている人に対してそれを補う薬ができれば、発症を抑えたり治したりできる可能性がある。研究の成果を薬の開発につなげたい」としている。

遺伝子相違を秒単位で解析 がん早期発見に期待

共同通信社 2013年10月16日(水) 配信
 北陸先端科学技術大学院大(石川県能美市)の藤本健造(ふじもと・けんぞう)教授(生物有機化学)らの研究チームは15日、光を当てることにより秒単位で遺伝子配列の違いを見分ける方法を開発、コメの品種を特定する実証実験に成功したと発表した。月内にも米専門誌電子版で公開される。
 藤本教授は「がんにつながる遺伝子の変異の早期発見や、食品偽装の防止につながる可能性がある」としている。
 チームによると、遺伝子の塩基配列が1カ所だけ異なる「一塩基多型」により、食物の品種や個人の体質の違いが生じるほか、疾病リスクとも相関性があるとされている。これまでは酵素などを用いて最大24時間かけて一塩基多型の違いを調べており、チームは光を当てるだけの簡単な解析方法を目指していた。
 藤本教授らは今回、アキヒカリなどコメの品種ごとに、それぞれの遺伝子情報を読み込ませた液体状の試薬を開発した。その試薬にコメの遺伝子を混ぜて光を1秒間照射。その後、発光するかどうかで品種を秒単位で特定することに成功した。 これまでは、2本の鎖状の遺伝子を1本にまとめる手間がかかっていたが、藤本教授は「2本のまま解析できるようになり、時間短縮につながった」としている。
※米専門誌は「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー」

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional

「町田の鍼灸治療は成瀬鞍掛治療院 腰痛 ぎっくり腰 マッサージ 花粉症」更年期