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医療情報78

医療情報77
20131201~

軟骨増やすタンパク質 広島大発見、関節症治療に

共同通信社 2013年12月13日(金) 配信
 軟骨細胞を増殖させるタンパク質を広島大大学院の今泉和則(いまいずみ・かずのり)教授と斎藤敦(さいとう・あつし)助教らのチームが発見し、13日付の米科学誌モレキュラーセル電子版に発表した。
 タンパク質は「BBF2H7」で、関節の軟骨がすり減る変形性関節症の治療薬開発につながることが期待される。
 チームが、このタンパク質を作れないようにしたマウスを調べると、ほとんど軟骨ができていないことが判明。軟骨細胞内にあるタンパク質の一部が外に出て別の物質と結合すると、軟骨細胞に作用して増殖が起きることが分かった。
 関節の軟骨は骨のクッションの役割を果たすが、加齢や肥満で減少すると骨が直接ぶつかり合うなどして痛む、変形性関節症となる。チームによると、国内の推計患者は700万人以上。
 鎮痛薬投与や、手術で骨がぶつからないようにするのが一般的な対処法だが、今泉教授は「タンパク質の投与で軟骨細胞を増殖させれば、軟骨の再生能力を高められる可能性がある」と話している。

iPS細胞から腎臓組織 病気解明や移植目指す

共同通信社 2013年12月13日(金) 配信
 人間の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から立体的な腎臓の組織を作ることに成功したと、熊本大の西中村隆一(にしなかむら・りゅういち)教授と大学院生の太口敦博(たぐち・あつひろ)さんらが12日付の米科学誌セル・ステム・セル電子版に発表した。
 血液をこして老廃物を尿として排出する腎臓は構造が複雑で、作るのが最も難しい臓器の一つ。今回できたのは、妊娠3カ月ごろの胎児にある尿を作り始める前の腎臓に当たる。今後は尿を作る腎臓に成熟させる技術を開発し、病気の仕組みを調べる研究や移植医療に役立てたいとしている。
 太口さんらはまず、マウスの胎児の中で腎臓ができる過程を調べ、腎臓の大部分が、下半身の元になる体軸幹細胞からできていることを明らかにした。その上で、受精卵に近い状態の細胞から体軸幹細胞を経て腎臓の細胞を作るには、いつ、どんなタンパク質を与えればよいかを突き止めた。
 これを応用してiPS細胞を試験管内で培養すると、血液をこす「糸球体」と、必要な物質を再び取り込むための「尿細管」を数十組含んだ2ミリ程度の大きさの組織が20日余りでできた。
 ただ、現時点ではこれ以上育てることはできていない。より大きな組織を作る方法や、腎臓からぼうこうへ尿を送る尿管などが必要だが、目標達成には10年以上かかるかもしれないとしている。

英で認知症対策サミット 研究費の大幅増合意 基金創設も検討

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 【ロンドン共同】高齢化に伴う認知症の人の増加を世界共通の課題と捉えて国際的な対策を進めようと、初の「主要国(G8)認知症サミット」が11日、ロンドンで開かれた。2025年までに治療法などを特定することを目指し、各国共同で研究費を大幅に増やすことで合意した。
 共同声明には、認知症対策の技術開発や研究を進めるための基金創設を検討する方針も盛り込まれた。世界保健機関(WHO)によると、認知症の人は世界で推計約3600万人。
 サミットは今年のG8議長国である英国のキャメロン首相が認知症対策の重要性を訴え、開催を決めた。G8各国の閣僚級や製薬会社、研究者、市民団体などのほか、認知症の当事者も参加。日本からは土屋品子(つちや・しなこ)厚生労働副大臣らが出席した。
 土屋副大臣は開幕に先立ち「日本は認知症の先進国。うまくいかなかった政策を含めて経験を提供し、意識を共有したい」と述べ、会議では早期診断の促進などを柱に今年4月から始めた5カ年計画「オレンジプラン」などについて説明した。
 研究費増加については、各国が2年に1度、金額を報告し合う。基金は民間からの拠出を想定し、資金集めなどの活動をする「特使」を英国が任命する。
 各国の研究内容について情報開示を進め、データを共有するほか、国際的な共同研究に向け行動計画を定める。
 サミットに続く国際会議を来年、英国、カナダなどが開き、日本も認知症の介護や予防の新しいモデルづくりに関する会議を予定。次回サミットは15年2月に米国で開く。

日本が積極主導を 英、負担増に危機感

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 【ロンドン共同】英国が認知症をテーマにG8サミットを開いた背景には、世界的な高齢化に伴い、認知症が社会・経済への大きな負担になるとの強い危機感がある。日本は今回のサミットでは政府全体でアピールする姿勢に欠けた。世界一の長寿国としてもっと積極的に国際社会をリードすべきだ。
 世界保健機関(WHO)によると、認知症の人の治療や介護などに伴う経済負担は全世界で年間約6040億ドル(約62兆円)。患者数は2050年には現在の約3倍の1億1540万人に達する見通しだ。
 キャメロン英首相はサミットに先立ち、認知症が本人にも家族にも大きな苦悩をもたらすことを強調した。15年までに認知症の研究予算を倍増させている途上だが、25年にはさらにその倍に増やす方針を明らかにした。
 一方、日本は最近の歴代政権が成長戦略の重要分野として医療・介護を挙げていながら、副大臣が出席した厚生労働省のみでの対応にとどまった。
 日本政府内からは「資金集めをしたい英国のパフォーマンス」との冷めた見方もあったが、研究開発に相応の資金が必要なのは事実。現場での介護の質向上や、生活に密着した認知症予防はもちろん重要だが、国際競争の点からも日本は貪欲に高齢化最先進国としての立場を生かすべきだ。

毎日コーヒー、肝機能改善 ドリップ限定、大阪市大

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 肝炎や肝硬変といったC型慢性肝疾患の患者で毎日1杯以上のドリップコーヒーを飲む人は、肝臓の機能が改善するとの研究結果を大阪市立大のチームがまとめ、11日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。
 肝硬変への移行を減らし、肝がんの発生を予防する効果も期待できる。
 大阪市立大病院を受診した20~80代の患者376人で、肝細胞が壊れると上昇する「アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)」という酵素量の変化と、コーヒーを飲む頻度を比較した。
 ドリップコーヒーを1杯以上飲んでいた人は、飲んでいない人に比べ、1年後のALT値が正常値を維持していたり、低下したりした人が多かった。量を飲めば飲むほど、効果が上がっていた。
 理由は不明だが、缶コーヒーや、インスタント、カフェインが入っていないコーヒーを飲んでいた人では、効果があまりなかった。
 研究チームの佐々木八千代(ささき・やちよ)准教授(老年看護学)は「肝炎は10~20年で肝硬変に移行するとされており、さらに長期的な調査をしたい」と話した。これまでに、同じチームの大藤(おおふじ)さとこ講師(公衆衛生学)がコーヒーに肝がんの発生を抑える効果があるとの研究成果を発表していた。

330万人の命救う マラリア対策でWHO報告

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は11日、世界のマラリア対策に関する報告書を発表、2000年から12年にかけて、マラリア対策で推定330万人の命が救われたと指摘した。マラリアとの闘いは「大きく前進している」と評価している。
 報告書によると、マラリアによる死亡率はこの間に約45%低下。マラリア対策の国際的な資金援助額は00年に1億ドル(約102億円)未満だったのが、12年には20億ドル近くに急増した。
 12年のマラリアの症例は世界全体で推定2億700万件。同年のマラリアによる死者は推定約62万7千人。
 WHOのチャン事務局長は「蚊に刺されることでこれほど多くの人が命を落としている事実は、21世紀最大の悲劇の一つだ」として、一層の取り組みを各国に促した。

家畜の抗生剤使用抑制 米FDA、耐性菌防止で

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は11日、家畜への抗生物質の使用を抑制するよう関係業界に求める対策を発表した。薬剤に耐性を持つ菌ができる温床となって人に健康被害を及ぼすのを防ぐのが狙い。最終的には人の感染症に有効な抗生物質の家畜への使用全廃を目指す。
 対策では、動物向け医薬品を製造する企業に対し、牛や豚、鶏などの成長を早めたり、少ないえさで体重を増やしたりする目的で抗生物質を使わないよう添付説明書に明記を求める。家畜の病気を治す場合でも獣医師の処方を得ることを推奨する。
 薬剤耐性菌は免疫力が落ちた高齢者や患者の間で集団感染を引き起こし、薬が効かないため重症化して死亡する例もある。米国では抗生物質の8割が人でなく家畜に使われていると推計され、家畜の体内でできた耐性菌が食品や自然環境を通じて人に伝わる危険が指摘されている。

卵子 「若返り」技術で受精 「染色体置き換え」で 医薬基盤研などのチーム

毎日新聞社 2013年12月12日(木) 配信
卵子:「若返り」技術で受精 「染色体置き換え」で 医薬基盤研などのチーム
 独立行政法人「医薬基盤研究所」などの研究チームが、ヒトの卵子から染色体だけ取り出して、別の卵子の染色体と置き換え、体外受精技術によって受精させることに成功した。この技術を応用すると、高齢女性の卵子の染色体を、染色体を抜き取った別の若い女性の卵子に入れる「卵子の若返り」が可能になる。若返った卵子でできた受精卵を子宮に戻せば、高齢女性も妊娠できる可能性が高まる。【河内敏康】
 専門誌「リプロダクティブ・バイオメディシン」(電子版)に発表した。生物の遺伝情報を担う染色体は、卵子の核の中にある。卵子の老化は、卵子の核外にある細胞質が加齢に伴い変質することが原因で、妊娠しづらくなる。そこで若い女性の卵子の細胞質を利用し、核は高齢女性の遺伝情報を受け継がせるのが、染色体の置き換え技術だ。
 従来の手法では、染色体を抜き取る際、細胞質に含まれるミトコンドリアDNA(デオキシリボ核酸)も一緒に取り出され、別の卵子に移植された。異常なミトコンドリアDNAが起こす難病「ミトコンドリア病」の遺伝を確実に防ぐためにも、染色体だけを抽出する技術が必要だった。
 山海直・同研究所主任研究員、永井クリニック(埼玉県)の大月純子博士らのチームは、未熟なヒトの卵子を培養する途中、一時的に卵子の核内に散らばっていた染色体が塊になることに着目。不妊治療患者の同意を得て、治療に使えなかった未熟な卵子を培養、直径5~6マイクロメートルの極細の針を使って染色体が集まった塊を取り出した。極細の針のため、ミトコンドリアDNAは含まれないとみられる。
 染色体を取り出した25個のうち13個が、別の卵子の染色体との置き換えに成功、3個は精子と受精した。
 大月博士は「良好な卵子を使い、移植技術を向上させれば、受精率を上げることは可能」と話す。一方、受精卵には、精子、卵子の染色体、細胞質のミトコンドリアDNA――という3者の遺伝情報が受け継がれるため、治療に使うには、倫理的な課題も浮上しそうだ。

千葉大調査「不正なし」 中間報告17日公表 バルサルタン 臨床試験疑惑

毎日新聞社 2013年12月12日(木) 配信 [#z0aaa292]
バルサルタン:臨床試験疑惑 千葉大調査「不正なし」 中間報告17日公表
 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、千葉大の調査委員会が同大チームによる臨床試験について、「故意のデータ操作はなかった」とする中間報告をまとめたことが、大学関係者への取材で分かった。17日に公表する。
 同大は5月に調査委を設置。試験対象の高血圧患者の症例データとカルテを、大学と第三者機関とでそれぞれ照合すると共に、試験関係者に事情聴取していた。
 関係者によると、第三者機関の照合は続いているため、中間報告は大学の調査を基にする。それによると、データの不一致が複数あったが、大学幹部は取材に「故意のデータ操作ではなかったと考えている」と説明した。
 試験には、製薬会社ノバルティスファーマの社員(退職)が関わっていた。ノ社の調査では、社員は研究体制などで助言したが、千葉大の研究者との人間関係に亀裂が生じ、試験自体にはほとんど関与しなかったとされ、試験用のデータベースにアクセスした証拠も見つからなかった。【田中裕之】

子宮頸がんワクチンで体調変化、45%…鎌倉市

読売新聞 2013年12月11日(水) 配信
 神奈川県鎌倉市は11日、市内で子宮頸(けい)がんワクチンを接種した市内の小学6年-高校1年の女子生徒3060人を対象に、体調変化の有無について調べた結果を発表した。
 回答した1795人のうち、818人(45・6%)に体調変化があり、11人が症状が継続している実態が明らかになった。
 調査対象は2010年9月-今年8月に、任意もしくは定期でワクチンを接種した女子生徒。10月に調査表を郵送し、11月22日までに回収した1795人分について、11日の市議会委員会で結果を公表した。
 体調変化があったと回答したのは818人。このうち、1回目の接種後は15人、2回目は51人、3回目は752人だった。症状(重複回答)は、接種部位の「痛み・かゆみ」が659人で一番多く、「腫れ・赤み」493人、「だるさ・疲労感・脱力感」162人と続いた。

製薬社員、所属示さず論文 子宮頸がんワクチン

共同通信社 2013年12月12日(木) 配信
 子宮頸(けい)がんワクチンを販売する製薬会社グラクソ・スミスクライン(GSK)の社員が、同社の所属を示さず、講師を務めていた東京女子医大の肩書のみを記してワクチン接種の有用性を紹介する論文を発表していたことが11日、分かった。
 社員は論文を発表した2009年9月当時、医薬品の費用対効果を評価する部署の課長だったが、著者の利害関係を適切に示していなかった。GSKは「当時は明確な社内ルールがなかったが、きちんと会社の名前も明記すべきだった」とコメントしている。
 論文は、ワクチンを接種すると、費用を考慮しても、発症や死亡を抑えることによる経済的利益が期待できるなどとした内容。09年9月に雑誌「厚生の指標」に掲載された。GSKのワクチン「サーバリックス」は09年10月に承認され、12月に発売された。社員は10年に退社した。
 ワクチンはその後、原則無料で受けられる国の定期接種の対象となった。接種推進の是非を検討する厚生労働省の作業班が11年に出した報告書では、費用対効果の分析の一つとして紹介された。
 ワクチンは小学6年から高校1年相当の女子を対象に今年4月から定期接種が始まった。しかし、接種後に原因不明の痛みなどを訴える報告が相次ぎ、厚生労働省は6月、接種を積極的に呼び掛けるのを一時中止するよう自治体に勧告した。

新型肺炎より克服困難 大気汚染で中国専門家

共同通信社 2013年12月11日(水) 配信
 【北京共同】新型肺炎(SARS)など感染症治療の第一人者で、中国政府系研究機関、中国工程院の鍾南山(しょう・なんざん)医師は、中国の広い地域で深刻化している大気汚染について「10年前に大流行した新型肺炎と比べ、克服にはより長い期間と困難さを伴う」と述べた。10日までに中国メディアの取材に応じた。
 鍾氏は「現在、人間の死因の8割は慢性疾患。大気汚染はそのほぼ全ての疾患を悪化させる。多臓器疾患にかかり、死に至るケースも発生している」と指摘した。
 また「早産率が明らかに増加し、子供の発育も遅くなっている」と述べ、大気汚染の深刻化に伴い、次世代への悪影響が出ているとした。
 現状を改善するためには、政府、企業、民衆の「全社会による努力」が不可欠だと強調。国内総生産(GDP)の成長に偏重している政策の見直しが急務だと訴えた。

耐性ウイルスも感染力維持 H7N9型、治療に課題

共同通信社 2013年12月11日(水) 配信
 【ワシントン共同】治療薬タミフルが効きにくいH7N9型鳥インフルエンザウイルスは、薬が効くウイルスと同程度の感染力や病原性を維持しているとする研究結果を、米マウント・サイナイ医大のチームが英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に10日発表した。
 一部の季節性ウイルスは遺伝子変異でタミフル耐性を持つと感染力が落ちることが知られているが、H7N9型には異なる性質がありそうだ。冬を迎えて再び感染が相次ぐ中国でも耐性ウイルスは少数しか見つかっていないが、今後感染例が増えると重症患者の治療や感染拡大を防ぐのが難しくなる可能性がある。
 別の治療薬ザナミビルやペラミビルは耐性ウイルスに一定の効き目があった。チームは「緊急を要する患者には別の治療薬が届くまでの間、タミフルの大量投与で乗り切るなどの工夫が必要になるかもしれない」としている。
 チームは、上海で見つかった耐性ウイルスの遺伝子と、耐性を持たないウイルスの遺伝子を組み換えて実験。いずれも人の呼吸器の培養細胞で盛んに増殖したほか、マウスやモルモットを使った感染実験で、くしゃみなどを介した感染の広がりや症状の重さが耐性ウイルスと通常のウイルスで変わらないことを確かめた。

副作用は軽微で一時的 禁煙補助製品で米研究者

共同通信社 2013年12月11日(水) 配信
 【ワシントン新華社=共同】米心臓協会(AHA)を中心とする研究チームは9日、禁煙を助けるニコチンガムやニコチンパッチ、禁煙治療薬などの副作用に関する各種臨床試験結果を分析し、副作用は軽微であると発表。結果をAHAの刊行物「サーキュレーション」に掲載した。
 従来、禁煙中の人がたばこを吸いたくなった場合、ニコチンガムとニコチンパッチの両方を同時に使用するとその効果は増大するが、どちらかを単独で使用するよりも不整脈が出るなど副作用も大きいといわれていた。
 AHAの研究チームは既に発表された3万0508人対象の63の臨床試験結果を分析した結果、不整脈や心拍数の増加はみられるものの症状は軽微で一時的なことが判明したという。

澄んだ目保つ物質特定 角膜の治療薬開発に

共同通信社 2013年12月10日(火) 配信
 目の角膜を透明に保っているタンパク質を京都府立医大と同志社大などのチームがマウスを使って初めて特定し、9日付の米科学誌電子版に発表した。
 黒目の部分に当たる角膜の透明性は視覚の維持に必要で、爆発事故の熱や薬品により起きる目の外傷や、薬の副作用で角膜が濁るスティーブンス・ジョンソン症候群など角膜疾患の治療薬開発につながる成果という。
 チームは遺伝子解析により、ヒトの角膜上皮の幹細胞でタンパク質「LRIG1」が特に活発に働いていることを発見。
 機能を調べるため、このタンパク質が作れないようにしたマウスで、角膜の状態を観察した。すると6カ月後には目に炎症が起きて角膜が濁り始め、最終的に失明した。
 さらに調べると、LRIG1は「STAT3」という別のタンパク質の働きを抑えることで、炎症を抑え、角膜を透明に保っていることが判明。マウスの濁った角膜に、STAT3の阻害剤を点眼すると透明性を取り戻した。
 同志社大生命医科学部の中村隆宏(なかむら・たかひろ)准教授は「LRIG1はいわば角膜のガードマン。iPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜を作り再生医療に利用する際にも、角膜の役割を果たすかどうか確かめる指標になるのではないか」と話している。
※米科学誌はジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション

米の脳卒中死、23%減 「公衆衛生最大の業績」

共同通信社 2013年12月10日(火) 配信
 【チャールストン(米サウスカロライナ州)UPI=共同】米国の脳卒中協会はこのほど、1999~2009年の脳卒中および心臓の血管疾患による死者が、それぞれ23%、33%減少したことを明らかにした。
 サウスカロライナ医科大のラックランド教授(疫学)は、禁煙プログラム、血圧降下対策、糖尿病とコレステロール異常の治療向上によって達成されたと指摘し、「これは20、21世紀を通じて公衆衛生の最も偉大な業績だ」と評価した。
 詳細は米国の心臓協会発行の雑誌「脳卒中」に掲載された。

乳幼児に重い肺炎「RSウイルス」が流行

読売新聞 2013年12月9日(月) 配信
 乳幼児に重い肺炎などを引き起こす「RSウイルス」の患者数がこの時期としては集計データのある2003年以降、最多となっていることが、国立感染症研究所のまとめで分かった。
 同研究所が全国約3000か所の小児科からの報告を集計したところ、先月20日前後の1週間あたりの患者数は4092人。11月としては03年以降で最多で、03-12年の同期平均の2・6倍となった。地域別では大阪府、北海道、愛知県、東京都で患者が多い。
 RSウイルスは、大人が感染すると軽い風邪で済むことが多いが、1歳未満で感染すると肺炎や気管支炎を起こしやすい。流行のピークは例年、12月から翌年1月まで続き、今後さらに感染者が増える可能性もある。

骨髄移植でHIV消えず 米国の男性患者2人

共同通信社 2013年12月9日(月) 配信
 【ワシントン共同】リンパ腫治療のため骨髄移植を受けた後でエイズウイルス(HIV)が体内から消えたとされた男性患者2人について、米ハーバード大などのチームは6日、HIVが再び検出されたため抗ウイルス治療を再開したことを明らかにした。英科学誌ネイチャー電子版が伝えた。
 2人の症例は7月にマレーシアで学会発表され、2007年にドイツで骨髄移植後にHIVが消滅した男性に続くと期待されていた。チームは「HIVの根が私たちの理解以上に深くしぶといことが分かった」としている。
 チームによると、1人は投薬をやめた8カ月後、もう1人は3カ月後に再びHIVが検出された。2人とも現在の健康状態は良好という。
 最近ではこの2人とは別に、生後30時間で投薬を始めて母親から感染したHIVが完治した新生児の例がある。

代理出産禁止を 法整備に向け産科学会

共同通信社 2013年12月9日(月) 配信
 日本産科婦人科学会は7日、受精卵を第三者の子宮に入れて出産してもらう代理出産を法律で原則禁止すべきだとの意見をまとめたことを定例記者会見で明らかにした。生殖医療に関する法整備を検討している自民党プロジェクトチームからの審議要請を受け、従来方針に変わらないことを確認した。
 一方、女性に生まれつき子宮がない場合などに限って臨床研究として行う余地を残すかどうかは「国会で慎重な議論をしてほしい」とした。
 法律の規制対象は、代理出産のほか、第三者から卵子や精子の提供を受けて実施する体外受精などに限定すべきだとした。現在広く行われている夫婦間の人工授精や体外受精は、今まで通り学会の自主規制に任せるよう求めている。
 同学会はまた、がん治療で卵巣機能が失われる女性患者の卵子凍結保存に関する会告(ガイドライン)案を策定、実施施設などの規定を盛り込んだ。将来の妊娠に備えた健康な女性の卵子凍結については「医療行為ではない」とし、ガイドラインは作らない。ただ、社会に広まる可能性があるため、実施時の適切な説明や件数の報告などを会員に要請する方針。
 卵子凍結は日本生殖医学会が11月に指針をまとめ、産科婦人科学会にも対応を求めていた。

携帯多用が学力低下と関連 米大学調査、不安症状も

共同通信社 2013年12月9日(月) 配信
 【ケント(米オハイオ州)UPI=共同】米ケント州立大学(中西部オハイオ州)の研究チームは6日、学生による携帯電話の頻繁な利用が、学力や幸福感の低下、不安症状と関連があるとの調査結果を発表した。
 研究チームは同校の学部学生500人以上を対象に毎日の携帯電話の使用状況を記録し、各人の不安感や日々の生活の満足度、および成績との関連について臨床的に測定し、その結果を米学術誌コンピューターズ・イン・ヒューマン・ビヘイビアに掲載した。

野菜中心で自殺半減 成人9万人の食事調査

共同通信社 2013年12月9日(月) 配信
 野菜や大豆、海草、キノコなど健康的な食生活を送る人は、そうでない人に比べて自殺をするリスクが半分になるとの調査結果を、国立国際医療研究センターなどのチームが9日発表した。
 40~69歳の男女約9万人を対象に、食事の傾向を調査、平均で8・6年追跡した。この間に249人が自殺した。
 対象者に134種類の食品や飲み物をどれぐらいの頻度で摂取するかを尋ねると、食事のパターンが(1)野菜や大豆などの「健康型」(2)肉やパンやジュースなどの「欧米型」(3)ご飯やみそ汁といった「日本食」に分けられることが分かった。
 「健康型」の食事をする傾向の強さに応じて対象者を四つのグループに分け、自殺との関連を調べると、傾向が最も強いグループは最も弱いグループと比較し、自殺のリスクが5割少ないことが分かった。「欧米型」や「日本食」でも同様の分析をしたが、こうした差はなかった。
 過去の研究では葉酸やビタミンCなどがうつを予防するとの結果があり、「健康的な食品」はこれらの栄養素を多く含むために自殺が少なかった可能性があるという。
 病歴など食事以外の影響も考慮して調整したが、食事の好みが変化したかどうかや、家族の自殺歴などは調べておらず、調査に限界もあるとしている。

善玉コレステロール抑制遺伝子、肥満に影響 京大講師ら発表

京都新聞 2013年12月9日(月) 配信
 善玉コレステロール(HDL)の生成を抑えている遺伝子が肥満の原因になる脂肪酸の合成も抑制していることを、京都大医学研究科の尾野亘講師と堀江貴裕助教らのグループが見つけた。安全な動脈硬化の治療薬の開発につながる成果で、英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」で発表した。
 尾野講師らは、遺伝子RNAの一種(miRNA33)を抑制すると、血中の善玉コレステロールが増えることを見つけている。このRNAを阻害する薬剤は動脈硬化の治療薬として期待されているが、どんな副作用があるかはよく分かっていない。
 尾野講師らはマウスでRNAをなくすと、肥満になることを実験で見つけた。肥満や脂肪肝の原因になる脂肪酸の合成が進んでいたことから、脂肪酸の合成を抑制する働きがあることが分かった。
 尾野講師は「動脈硬化の治療薬としてRNAを阻害する薬剤だけを用いると、肥満や脂肪肝になる可能性が高い。脂肪酸の合成を抑える薬剤も必要になるだろう」と話している。

卵子凍結保存 報告義務 医療前提で日産婦指針案

毎日新聞社 2013年12月8日(日) 配信
卵子凍結保存:報告義務 医療前提で日産婦指針案
 日本産科婦人科学会(日産婦)は7日、がんや白血病などの治療によって卵巣機能が低下する恐れのある女性患者が、将来の妊娠に備えて実施する卵子や卵巣組織の凍結保存について、実施施設に報告を義務付ける会告(指針)案を発表した。関係学会との調整などを経て、来春以降の総会で決定する。また、健康な女性が将来の不妊に備える卵子凍結については、医療行為として認めず、注意点のみをまとめることにした。
 指針案では、卵子採取が治療に影響を及ぼさないよう、病気の主治医の了解を得ることや、凍結卵子を使った体外受精で出産できる確率や問題点を患者に説明すること、患者が未成年の場合は成人後に改めて保存継続の同意を文書で得ることなどを求めた。実施施設は、日産婦に生殖補助医療実施施設として登録し、生殖医療専門医が常勤していることを条件とし、実施状況の報告を義務付けた。
 健康な女性の卵子凍結については「医療とは考えにくい」として学会員が必ず順守すべき指針は作らない。ただし、実施した女性が不利益を被らないよう、実施にあたっての注意点をまとめる。【須田桃子】

iPS細胞 大量赤血球細胞 輸血用、安定供給に光 京大研究所

毎日新聞社 2013年12月6日(金) 配信
iPS細胞:大量赤血球細胞 輸血用、安定供給に光--京大研究所
 京都大iPS細胞研究所の江藤浩之教授(幹細胞生物学)らの研究グループは5日、ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)と胚性幹細胞(ES細胞)から、赤血球のもとになる細胞(前駆細胞)を大量に作り出す技術を開発したと発表した。安定的な赤血球の輸血供給システムの確立につながる可能性があるという。6日付の米科学誌「ステムセル・リポーツ」電子版に掲載される。
 研究グループによると、血液疾患の患者には献血から作った血液製剤の輸血が欠かせないが、献血提供者は少子高齢化などの影響で減少しており、赤血球を大量に作る技術の確立が期待されている。
 研究グループは、ヒトのiPS細胞とES細胞に特定の2種類の遺伝子を入れ、赤血球の前駆細胞を作り出すことに成功した。これらを培養すると、6カ月以上にわたって増殖を続けた。更に放射線照射で貧血状態にしたマウスに、この前駆細胞を注入したところ、一部が血液中で赤血球として循環したことを確認できた。
 ただ、今回の実験では前駆細胞から赤血球に変化した割合は1%以下にとどまった。江藤教授は「最終段階の赤血球まで安定的に分化させるため技術を改良したい」とコメントした。【堀智行】

インフル流行の兆し 定点報告、6週連続で増

共同通信社 2013年12月9日(月) 配信
 インフルエンザが流行の兆しを見せている。国立感染症研究所は6日、全国約5千の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1日までの1週間で1医療機関当たり0・44人になり、6週連続で増加したと発表した。
 全国的な流行開始の指標は1・00人。流行シーズンを目前に控え、厚生労働省結核感染症課は「かからない、うつさないために、まめに手洗いやうがいをし、マスクをしてほしい」と注意を呼び掛けている。
 感染研によると、11月25日~12月1日に報告のあった患者数は2153人。都道府県別で1医療機関当たりの患者数が多かったのは佐賀(2・08人)、鹿児島(1・42人)、岩手(1・36人)、沖縄(1・12人)、北海道(1・05人)の順だった。入院した患者は41人で、10歳未満と70代以上で3分の1を占めた。検出されたウイルスは、A香港型が最も多かった。
 インフルエンザは例年12月から3月ごろまで流行。感染すると38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が現れる。子どもはまれに急性脳症、高齢者は肺炎などの重症になることがある。ワクチンは接種から効果が出るまでに2週間程度かかるという。

名大、データ操作否定 中間報告発表へ バルサルタン 臨床試験疑惑

毎日新聞社 2013年12月9日(月) 配信
バルサルタン:臨床試験疑惑 名大、データ操作否定 中間報告発表へ
 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、名古屋大の学内調査委員会が、同大チームによる臨床試験では不正なデータ操作はなかったとする中間報告をまとめ、近く発表することが分かった。
 名大は6月に本格的調査を開始。名大病院でカルテを保管していた141の症例について、カルテと解析データを照合した。関係者によると、数件の「転記ミス」があったものの、恣意(しい)的改ざんはなかったという。資料が残っていた他の病院での305症例についても照合作業を行っている。
 一方、論文には薬の販売元のノバルティスファーマの社員(既に退職)が統計解析の専門家として試験に加わった事実が記されておらず、委員会で経緯を調べている。ノバルティスからの奨学寄付金については記述されていた。
 名大の試験は2004~10年に46病院で実施。主に糖尿病と高血圧の疑いがある患者1150人を対象に、バルサルタンまたは他社の降圧剤を服用させた。「心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などの発生を抑える効果で差はなかったが、心不全による入院はバルサルタンを使った患者の方が少なかった」と結論付け、12年に米専門誌に発表していた。【花岡洋二】

大腸の内視鏡検診、受診者のがん死亡率 大幅減

読売新聞 2013年12月6日(金) 配信
 大腸がんの内視鏡検診を受けた人は、受けなかった人よりも、大腸がんの死亡率が大幅に減ることが米ハーバード大学の西原玲子研究員らの分析でわかった。米ニューイングランド医学誌に掲載された。
 西原研究員らは、米国の医療従事者約8万9000人を対象に、1988年から2008年まで2年ごとに大腸の内視鏡検診を受けたか質問、12年まで追跡調査した。このうち1815人が大腸がんになり、474人が大腸がんで死亡した。
 大腸内視鏡検診を受けた人は、受けなかった人に比べ、大腸がんで死亡する危険性が68%低かった。直腸やS状結腸など大腸がんの約7割が発症する「遠位性」の大腸がんでは82%も少なかった。
 検診では一定以上の大きさのポリープが見つかると同時に切除するため、ポリープを切除した人は切除しなかった人に比べ、大腸がんの発症自体も43%少なかった。
 ただし、大腸がん内視鏡検査は数千~1万人に1人の確率で腸に穴が開き、10万人に1人程度死亡する危険がある。
 国立がん研究センターの斎藤博・検診研究部長は「技術が確かな大腸内視鏡の専門医による検査を個人的に受けることは大いに勧められる。ただ、通常の検診として行った場合、発生する不利益についての十分な情報はまだない。検診可能な医療機関も限られているため、現時点で大腸がん検診に組み込むのは時期尚早だ」と話している。

iPS細胞のストック開始 日本人の2割、適用可能--京大作製

毎日新聞社 2013年12月5日(木) 配信
iPS細胞:ストック開始 日本人の2割、適用可能--京大作製
 京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)は4日、複数種類のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を事前に作製し、再生医療に利用する「iPS細胞ストック(備蓄)事業」で、第1号のiPS細胞を作製したと発表した。移植時に拒絶反応を起こしにくい特別な白血球型(HLA型)の日本人から細胞の提供を受け、日本人の20%に適用できるという。来年度中に大阪大や慶応大などの研究機関に臨床研究用として提供する予定。
 同研究所によると、今回の細胞は今年夏に作製した。現在、遺伝子に傷がついていないかなど品質や安全性の検査中。
 患者本人の細胞からiPS細胞を作製すれば拒絶反応はないが、多額の費用と半年以上の作製期間が必要。再生医療に広く活用するため、同研究所は、日本赤十字社などと連携して拒絶反応を起こしにくいHLA型の提供者を探していた。今回、京都大病院から提供者の紹介を受けた。
 同研究所は2022年度末までに、日本人の80%に適用できるストックにすることを目標にしている。【斎藤広子】

血流障害に新治療法 国循、バージャー病

共同通信社 2013年12月6日(金) 配信
 手足の動脈が細くなったり、血栓ができたりして血流が滞る難病「バージャー病」の新たな治療法を、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が開発した。極細のカテーテル(細い管)を血管に通し、血流を再開させる方法で、これまでに6例を実施。血行不良のため生じた壊疽(えそ)が完治するなど、患者の経過は良好という。
 バージャー病は血流が滞ることで、痛みや壊疽が引き起こされる。40代以下の喫煙者で発症しやすく、国内の患者は約1万人。禁煙や血流をよくする薬の服用、流れがいい血管同士をつなげる血管バイパス術といった対症療法はあるが、確立した治療法はなかった。
 新治療法は1・5~2・5ミリの手足の動脈を通るような極細で摩擦が小さいカテーテルが開発されたため、実現した。動脈硬化の患者への治療で、同様の処置をする機会も増えたため、医師の技術も培われてきた。
 国循は昨年9月に30代女性に、11月には60代男性に、ふさがった足の動脈にカテーテルを通し、バルーンという器具で血管を広げる治療を実施。痛みが緩和され、壊疽した部位が完治した。ほか4人にも同様の治療をし、症状が改善した。
 河原田修身(かわらだ・おさみ)血管内科医長は「新しい治療オプションとして提示できるのではないか」と話した。

高齢の雌、不安減る マウスで実験、筑波大

共同通信社 2013年12月6日(金) 配信
 さまざまなホルモンを分泌する副腎皮質の細胞の数が増加した高齢の雌マウスは、遺伝子の働きによって、不安に対してより落ち着いた行動をとることが分かったと筑波大の研究チームが5日、発表した。
 柳沢正史(やなぎさわ・まさし)教授は「人でも同じことが起こっていれば、うつ病など精神疾患の創薬に応用できるかもしれない」と話している。
 チームは、副腎皮質の被膜内側の細胞数が、加齢とともに増加することに着目。被膜内側の細胞数が増えたマウスは、細胞内で脳内モルヒネ遺伝子が活発に働き、ストレスに対処するホルモンの1日の濃度変化が大きくなっていることを突き止めた。一方、雄は遺伝子が働きにくく、濃度の変化はみられなかった。
 50センチ四方のスペースにマウスを入れると、通常のマウスは不安を感じて隅に行きたがるが、被膜内側の細胞が多い生後6カ月の高齢の雌は中心部に出てくるなど、落ち着いていたという。

赤血球のもと、大量生産 iPSから京大 輸血安定供給に

共同通信社 2013年12月6日(金) 配信
 体のさまざまな細胞や組織になるヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、赤血球のもとになる細胞を大量に作製し、そこから赤血球を作る方法を京都大iPS細胞研究所や東京大などのチームが開発し、5日付の米科学誌電子版に発表した。
 チームによると、血液中で酸素を運ぶ赤血球は献血で集められ、白血病や難病の再生不良性貧血などの血液疾患のほか、手術を受ける患者への輸血に用いられるが、少子高齢化などから今後不足する可能性がある。もとになる細胞はほぼ無限に増殖するため赤血球の安定供給につながる成果としている。
 チームは、iPS細胞と同様の能力を持つ胚性幹細胞(ES細胞)でも成功した。
 チームは、赤血球が作られる過程に関与する二つの遺伝子「cMYC」と「BCLXL」をiPS細胞に組み込んだ上、化合物を使って働きを強めると、赤血球のもとになる細胞ができた。
 この細胞は6カ月以上増殖を続け、その後二つの遺伝子の働きをストップさせると赤血球へと変化を始めた。この細胞は酸素を運ぶ機能を持ち、マウスに投与すると一部が体内で循環し、成熟した赤血球になっていることが分かった。
 今回の手法は、これまでに別のチームが開発したものより生体に近い仕組みで作製でき、安全性が高いとしている。
 iPS細胞研究所の江藤浩之(えとう・こうじ)教授は「今後、成熟した赤血球になる効率を上げるように手法を改良できれば、赤血球の安定供給が可能になるだろう」としている。
※赤血球
 血液成分の一つで、円盤の両面がくぼんだような形の細胞。肺で酸素を取り込み、体中に運ぶ役割を担う。ヒトを含むほとんどの哺乳類の赤血球には細胞核がないため、細胞分裂で増殖することはできない。骨髄で作られ、大きさは約千分の8ミリ、寿命は120日程度。成人の血液1ミリリットル中には通常450万~500万個あり、血液成分の約4割を占める。
※米科学誌はステム・セル・リポーツ

備蓄へiPS作製スタート 京大、再生医療に

共同通信社 2013年12月5日(木) 配信
 京都大iPS細胞研究所は4日、再生医療や臨床研究用の「iPS細胞ストック」に備蓄する人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製作業を始めたことを明らかにした。安全性や目的の細胞に変化する能力などの検証を進め、2014年度中には、研究機関への提供を始めたいとしている。
 iPS細胞から、体のさまざまな細胞や組織を作り移植する際、患者自身の細胞からiPS細胞を作製すると、拒絶反応は起こらないとされるが、時間や費用がかかる。
 そこで拒絶反応が起こりにくい特殊な細胞の型(HLA型)を持った健康な人の血液からiPS細胞を作って凍結保存しておき、必要に応じて迅速、安価に供給できるようにするのが、ストック構築の狙いだ。
 同研究所は京大病院や日本赤十字社などと連携し、提供者を募っており、今回は京大病院から紹介された提供者の血液からiPS細胞を作った。
 安全性などが確認されれば備蓄し、大阪大や理化学研究所、慶応大などiPS細胞を使った再生医療の臨床研究を目指す機関に提供する予定。
 同研究所医療応用推進室の高須直子(たかす・なおこ)室長は「備蓄に向けたiPS細胞の作製に着手できたのはすごいことだと思っている。今後も順調に計画が進むことを願っている」と話した。

酔い止め薬に骨伸長効果 低身長症の治療へ期待も

共同通信社 2013年12月5日(木) 配信
 名古屋大大学院医学系研究科の鬼頭浩史(きとう・ひろし)准教授(整形外科学)*らのグループは、乗り物の酔い止め薬に使われる「メクロジン」に、骨の伸長促進作用があることを突き止め、4日に米オンライン科学誌プロスワンで発表した。
 成人でも120~130センチと極端な低身長をもたらす難病、軟骨無形成症の治療に応用できる可能性がある。安全性が確認され長く使用されてきた薬であり、早期の臨床治験も期待できるという。
 鬼頭准教授によると、軟骨無形成症は遺伝子の突然変異により、1万5千人に1人ほどの割合で生まれる。骨の成長を抑制する受容体「FGFR3(エフジーエフアールスリー)」が過剰に活性化して発症し、低身長だけでなく脊柱管狭窄(きょうさく)症など重篤な症状ももたらす。
 グループは、かぜ薬や痛み止めなど認可済みの医薬品1186種を、ラットの軟骨由来の細胞に順に添加。メクロジンにFGFR3の作用を抑える効果があることを発見した。
 実際に胎生期のマウスから採取した骨へ添加する実験では、骨の伸長促進効果を確認。病気でなく体質的に身長の低い人でも、FGFR3を制御して骨を伸ばし、身長を高くできる可能性もあるという。
 軟骨無形成症の治療では、手術で骨を折って伸ばす方法は患者の体への負担が大きく、ホルモン治療は効果が薄いなど、根本的な治療法がないのが現状だという。
 メクロジンを治療に使う場合、成長期での継続的な投与が必要となる。グループは今後、動物実験で長期利用の安全性や、有効な投与濃度などを確認する。鬼頭准教授は「動物実験を経て、早期の臨床試験にもつなげられる可能性がある」と期待している。

オランダ製AEDに欠陥 米FDAが警告

共同通信社 2013年12月5日(木) 配信
 【ワシントンAP=共同】米食品医薬品局(FDA)は3日、オランダの家電・医療機器大手フィリップスが販売している心臓に電気ショックを送るための自動体外式除細動器(AED)が、緊急時に必要な電気ショックを送れない可能性があると警告した。
 同社は昨年9月、電気部品の抵抗器に不具合があるとして、製品の「ハートスタート」3機種のリコール(無料の回収・修理)を発表した。
 3機種はハートスタートFRxとHS1(家庭用など2機種)で、2005~12年に約70万台が販売されたという。
 FDAは3月、メーカー各社に改善点を勧告した新たな指針を出した。フィリップスによると、いまのところ患者からの被害報告はないという。

元東大教授が論文撤回…分子生物学会、不正確認

読売新聞 2013年12月5日(木) 配信
 日本分子生物学会(理事長・大隅典子東北大教授)は4日、同学会の英文誌に2004-08年に掲載された論文4本を、著者の加藤茂明・東京大学分子細胞生物学研究所元教授(2012年3月辞職)らが撤回したことを明らかにした。
 加藤元教授の研究チームは、東大の調査で今年7月、論文43本に画像の改ざんや捏造(ねつぞう)が見つかっていた。このうち同誌に載っていた4本について、加藤元教授から学会誌に撤回の申し出があり、編集担当者の調査でも、同じ画像を加工して使い回すなどの不正を確認したという。女性ホルモンの働きなどに関する研究だった。

心臓肥大 不整脈や心不全、遺伝子解析で確認 新技術導入、環境整備が課題 金沢大など研究グループ

毎日新聞社 2013年12月4日(水) 配信
心臓肥大:不整脈や心不全、遺伝子解析で確認 新技術導入、環境整備が課題--金沢大など研究グループ /石川
 金沢大などの研究グループは3日、心臓肥大の患者のうち、特定のタンパク質の遺伝子に異常がある人は、不整脈や心不全を起こしやすいことを確認したと発表した。成果は米国の医学専門誌に掲載された。心臓肥大患者の診断に遺伝子解析を利用することで、病状悪化の予測や、的確な治療法選択への貢献が期待されるという。
 グループは、同大付属病院の藤田崇志助教や、同大の山岸正和教授ら。論文は米医学専門誌(電子版)に掲載された。
 心臓肥大は、高血圧で負荷がかかるなどして心臓の筋肉(心筋)が厚くなった状態。血液を送り出す力が低下したり、血液の流れが悪くなったりなどし、悪化すると不整脈や心不全、突然死などを引き起こす。
 肥大の原因は高血圧以外に、心筋自体の異常や不明な症例があり、その大半は遺伝性の「肥大型心筋症」とみられていたが、患者の遺伝子解析例は少なかった。
 研究グループは同大や北海道大、鹿児島大など7研究機関を通じ、18~80歳代の男女計256人の心臓肥大患者の遺伝子を解析。さらに、1年間で不整脈や心不全など深刻な病状が発症する割合を調べた。高血圧が原因の患者のうち、深刻な病状を発症したのは5%だったのに対し、心筋を収縮させるタンパク質の遺伝子に異常がある患者では15%に上った。高血圧も遺伝子異常もない患者では5%にとどまった。
 グループの山岸教授は「心臓肥大患者の診断への、遺伝子解析の重要性が明らかになった」と指摘。その上で、「遺伝子解析が可能な施設は限られる。新技術導入などで、より多くの患者が解析を受けられる環境の整備が必要だ」としている。【横田美晴】

障害者条約を承認 差別禁止、社会参加促す

共同通信社 2013年12月4日(水) 配信
 障害者への差別を禁じ、社会参加を促進する「障害者権利条約」の締結案件が4日の参院本会議で可決、承認された。日本の条約署名は2007年9月だったが、障害者差別解消法など国内法整備を先行させたため、国会承認まで約6年を要した。
 条約は、健常者と平等な権利を障害者に保障するのが目的で、社会参加に必要な措置を取るよう締約国に求めている。公共、民間の別を問わず、施設内で点字やスロープを整備しなければ「合理的配慮に欠けた差別」とみなされる。
 外務省によると12月現在、137カ国と欧州連合(EU)が締結済み。

千人のゲノム解読を完了 東北大、医学研究に活用

共同通信社 2013年12月2日(月) 配信
 東北大は29日、健康な人千人のゲノム(全遺伝情報)を解読したと発表した。日本人の標準的な遺伝的体質を示す最大規模のデータで、病気の原因や仕組みの解明に役立てたい考えだ。研究者向けに公開する。
 ゲノムは1人に約30億対ある塩基の配列で、わずかな違い(変異)が髪や目の色、特定の病気へのかかりやすさといった個人差に関係している。大規模な解析をしたことで、希少な変異を中心に約1500万種類を新たに発見できた。これまで分かっていたのは約1300万種類だった。
 データを遺伝病の人のゲノムと比較することで病気の原因となる変異を特定したり、食生活などのアンケートと合わせてがんや糖尿病にどんな習慣や体質が関与しているかを調べたりできる。
 新しい医療の開発などを通じて東日本大震災の被災地の復興を図る「東北メディカル・メガバンク計画」の一環。住民から参加を募り、主に宮城県に住む成人から血液の提供を受け、今年5月から解読を進めていた。

がんの鍵物質、働き解明 薬剤開発に期待、京大

共同通信社 2013年12月2日(月) 配信
 がんを引き起こす鍵となっている酵素が働く仕組みを、京都大の岩田想(いわた・そう)教授(構造生物学)のチームが突き止め、1日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 この酵素は「Rce1」で、さまざまな種類のがんを誘発するタンパク質「Ras」の働きを助けている。今回の成果により、新たながん治療薬の開発につながるとしている。
 チームによると、Rasは細胞を異常増殖させてがんを引き起こしている。膵臓(すいぞう)がんの約9割、大腸がんの約4割で一因となり、白血病や肺がん、乳がんなどにも関与するとされる。
 チームは独自技術でRce1の分子を規則正しく並べ、品質の良い結晶にすることに成功した。
 結晶をエックス線で撮影し、Rce1が持つくぼみ部分にRasの一部分を取り込んで切断することで、Rasが働きやすくなることを確認。くぼみ部分の構造も詳細に分かった。
 岩田教授は「構造が分かったことで、くぼみに先に結合するなどしてRce1やRasの働きを阻害する化合物を探すことができ、幅広いがんに効く薬剤となる可能性がある」と話している。

筋ジス患者にステロイド有効

読売新聞 2013年12月2日(月) 配信
 東京都小平市の国立精神・神経医療研究センターの研究グループが、全身の筋肉が衰える難病・筋ジストロフィーの患者の歩行能力の維持に、ステロイド剤の服用が効果的であることをデータ面で裏付けることに成功した。
 ステロイド剤投与の有効性は海外の研究で確認されていたが、国内で確認されたのは今回が初めてという。同グループは今後さらに調査を進め、効果的な使用量や副作用について研究を進める方針だ。
 確認したのは、同研究センターのトランスレーショナル・メディカルセンター長の武田伸一氏や同センター早期・探索的臨床試験室長の木村円(えん)氏らの研究グループ。全国の筋ジス患者の治療歴や運動機能が登録された患者登録システム「Remudy(レムディ)」を活用した。
 研究グループは、運動の負担から筋肉を守るたんぱく質、ジストロフィンが作れないデュシェンヌ型筋ジスの患者を対象に、レムディに登録された562人のステロイド剤投与の履歴と歩行能力の関係を調査。その結果、約4割がステロイド剤投与を受けており、歩行能力を維持できる期間は、投与を受けた患者グループが投与を受けなかった患者グループより、11か月長いことがわかった。
 研究グループによると、欧米では、ステロイド剤投与が「筋力を増強し運動能力を改善させる」などとした研究結果が出ているが、国内ではこれまで、有効性についての大規模な研究は行われてこなかったという。
 国内の筋ジス患者は推計5000人程度で、「ステロイド剤投与による治療はあまり普及していない」(研究グループ)という。木村氏は「今回、ステロイド治療の有効性が示されたことで、治療の選択肢として考える医師や患者が増えることが期待される」としている。

「唾液で病気の体質判定」キットに販売中止命令

読売新聞 2013年12月2日(月) 配信
 【ワシントン=中島達雄】米食品医薬品局(FDA)は、病気になりやすい体質を唾液で判定するという遺伝子検査キットを販売する「23アンドミー」(本社・カリフォルニア州)に対し、「医療機器の承認を得ておらず、連邦食品医薬品化粧品法に違反する」として、承認まで販売中止を命じる警告書を送ったことを明らかにした。
 誤った判定が、乳房の予防切除など不要な手術につながる恐れを指摘した。キットは日本でも輸入代行や販売を行う業者がある。
 同社のウェブサイトによると、検査キットを99ドル(約1万円)で買い、自分で唾液を採って送ると、同社が遺伝子の特徴を分析する。糖尿病や心臓病、乳がんになりやすいかどうかなど、240種類以上の健康情報を調べるという。

#この間、アメリカ女優が遺伝情報で、乳がんのリスクが高いと乳房を切除しましたが、その後検査する人が増えているとか。

三重大 肥満遺伝子を発見 脂肪抑制、新薬開発に期待

伊勢新聞 2013年12月2日(月) 配信
 【津】肥満に関係する新たな遺伝子を小魚やマウスでの実験で発見したと、三重大医学系研究科の田中利男教授(薬理学)と島田康人助教(同)らのグループが29日、発表した。肥満を抑制する治療や新薬開発への応用が期待される。
 グループは体長3センチほどのゼブラフィッシュと人間に共通して、内臓脂肪に比例して増える肥満遺伝子「MXD3」があることを実験で突き止めた。
 その上で、通常の5倍の餌を食べさせたゼブラフィッシュに、MXD3の働きを抑える核酸を投与したところ、体重を3割、内臓脂肪を5―6割抑制するなどの効果が見られた。マウスの細胞実験でも脂肪細胞の成長を抑える結果が得られた。
 日本の肥満人口は2300万人とされ、肥満をなくすことで医療費など1兆3500億円を節約できるという。
 田中教授は「MXD3と肥満との関係性が初めてつながった。今後の診断や治療、新薬開発への道ができた」と話している。

新出生前診断で3人中絶 岩手医大付属病院

岩手日報 2013年12月2日(月) 配信
 妊婦の血液から、ダウン症など胎児の染色体疾患の有無を調べる新出生前診断で、4月の診断開始から9月までに岩手医大付属病院(盛岡市)で受診した県内外の妊婦48人のうち、疾患があると最終的に確定した3人全員が胎児を中絶したことが30日、分かった。
 盛岡市内で同日開かれた「いわて遺伝診療研究会」(代表幹事・福島明宗岩手医大医学部教授)で、診断を担当した福島教授が説明した。診断を受けた妊婦48人の平均年齢は38・4歳。うち3人が染色体疾患の可能性がある「陽性」と判定され、その後の羊水検査で疾患があると確定し、いずれも中絶を選択した。
 疾患内訳は▽18番染色体の異常で呼吸障害などが起きる「18トリソミー」が2人▽21番染色体の異常でダウン症になる「21トリソミー」が1人―だった。
 母体保護法は中絶について、妊婦の身体的な理由や経済的な理由から健康を著しく害する恐れがある場合など限定。胎児に障害があるという理由での中絶は認められていない。
 3人の中絶理由について、福島教授は「プライバシーもあり詳しく話せない」とした上で「経済的理由などから、苦渋の選択をされた」としている。

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