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医療情報91

医療情報90
20140616~

血液の難病、新薬開発進まず…治験が難航

読売新聞 2014年6月30日(月) 配信

 体内で血が異常に固まりやすくなり、脳梗塞や腎不全を起こす「血栓性血小板減少性紫斑病」の新薬の開発が難航している。

 患者が少ないため、薬事承認を得る臨床試験(治験)に参加する患者の獲得が進まないからだ。有望な薬が使えないと命が救えないと、医師は危機感を募らせている。

 同病の年間の発症者は約400人。主な治療は血液3リットルを毎日入れ替える血漿(けっしょう)交換療法だが、治らない患者も1-2割いる。一時良くなっても、3-5割が再発する。悪性リンパ腫の治療薬リツキシマブが、原因を作る悪い免疫細胞を取り除くことが分かり、海外では9割以上が治っている。

 しかし国内では使用を認められておらず、難治・再発患者に対するリツキシマブの治験を、埼玉医大教授の宮川義隆さんが厚生労働省と計画。今年1月から、13病院で6人の患者の募集が始まった。

 しかし、現在まで参加の同意を得た患者は埼玉県と北九州市の3人。短期間で悪化することもあり、血液専門医に連絡が入らないためとみられる。

 治験は12月末で終わり、6人に達しない場合、薬事承認の可能性がなくなる。宮川さんは「治療が難しい患者・家族、医師は情報を寄せて」と呼びかけている。事務局は埼玉医大((電)049・276・1111)。

睡眠薬常用、目にダメージ…神経過敏でけいれん

読売新聞 2014年6月30日(月) 配信

 睡眠薬や抗不安薬を長期服用すると、脳の中央にある視床が過度に興奮し、まぶたのけいれんや目のまぶしさ、痛みなどを伴う眼瞼(がんけん)けいれんが引き起こされ、服薬をやめても視床の興奮が続く例があることが、神経眼科医らの調査で分かった。脳研究の国際的な学術誌電子版に論文が掲載された。

 三島総合病院(静岡県三島市)の鈴木幸久眼科部長と東京医科歯科大の清澤源弘臨床教授らが11年前から調査を開始。不眠症などでベンゾジアゼピン系や類似の睡眠薬、抗不安薬を長く服用し、眼瞼けいれんを発症した患者21人(服薬期間の平均は約4年)を対象とした。服薬を2週間以上中断してもらい、薬の直接的な影響を除き、ポジトロン断層法と呼ばれる画像検査で脳の活性度を調べた。

 その結果、服薬中の発症患者は、全身の感覚情報を大脳に中継する視床が健康な人よりも激しく活動していた。薬の影響で、視床の神経細胞の興奮を抑える働きが鈍り、神経が過敏になって目の症状が引き起こされたとみられる。

不眠症状「三重苦」が37%…入眠時・夜間・早朝に

読売新聞 2014年6月30日(月) 配信

 寝付きが悪いと不眠症状を訴える人の47%は夜中に目覚める悩みも持っており、朝も早く目覚めてしまう「三重苦」の人も37%いるという調査結果を、大分大の兼板佳孝教授(公衆衛生)がまとめた。徳島市で来月3日から開かれる日本睡眠学会で発表する。

 調査は全国から無作為で抽出した20歳以上の4820人を対象に、不眠症状について面接調査を行い2614人から回答を得た。

 寝付きが悪いと入眠障害を訴えたのは9・8%。夜間覚醒は7・1%、早朝覚醒は6・7%だった。

 入眠障害と夜間覚醒の二つを訴えたのは4・6%、入眠障害と夜間覚醒、早朝覚醒の三つすべてを訴える人も3・6%で、複数の症状を訴える人が多い実態が明らかになった。

 日本人は外国人に比べて、寝付かれない時に、寝酒に頼る人が多い。兼板教授らの以前の調査で、週1回以上寝酒を飲む人は男性48%、女性18%いた。しかし、寝酒は入眠を促す反面、睡眠の質を下げてしまう。

 兼板教授は「複数の不眠症状を訴える人が予想以上に多かった。寝酒に頼るのが原因かもしれない。夜間よく眠るには、昼間の運動などが効果的」と話す。

細胞の老化などに関係 テロメア修復仕組みを解明

神戸新聞 2014年6月30日(月) 配信

 染色体の末端にあり、その長短が細胞の寿命や老化に深く関係する部位「テロメア」について、長さを抑制する仕組みを、関西学院大理工学部(兵庫県三田市)の田中克典教授らのグループが初めて明らかにした。抗がん剤の開発などにつながる可能性もあり、このほど米国科学アカデミー紀要に掲載された。

 通常の細胞は、分裂のたびにテロメアが少しずつ短縮、一定の長さになると細胞が寿命を迎え、分裂をやめる。一方、生殖細胞やがん細胞では、テロメラーゼと呼ばれる酵素が働き、長さを保つようテロメアを修復。一種の「不死状態」であることが知られている。

 ただ修復の際、テロメアを伸ばしすぎず、元の長さに収める仕組みは不明で、田中教授らは常にテロメラーゼが働く酵母菌を使って実験した。元の長さまで修復が進むと、SUMO(スモ)というタンパク質が、テロメアに付着している別のタンパク質と結合。テロメラーゼをはじき飛ばし、修復を止めることを明らかにした。

 テロメアは、細胞の老化やがん化に関係することから注目され、2009年のノーベル医学生理学賞の受賞分野になった。田中教授によると、酵母菌とヒトではテロメアがよく似ており、判明した仕組みがヒトのがん細胞などにも当てはまる可能性があるという。

 田中教授は「テロメア修復の“ブレーキ役”がヒトでも明らかになれば、治療への応用も期待できる」と話す。(武藤邦生)

飲酒習慣なくても脂肪肝炎 発症に関わるたんぱく質特定

朝日新聞 2014年6月28日(土) 配信

 飲酒の習慣がないのにアルコール性肝炎と同じような症状になり、肝硬変や肝がんに進むことがある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症にかかわるたんぱく質を、北海道大のチームがマウスで見つけた。発症の予防につながる可能性がある。米専門誌の電子版で発表した。

 北大の尾崎倫孝教授(消化器外科学)らは、過食で太らせた脂肪肝マウスと正常なマウスの肝臓をそれぞれ7割切除し、強いストレスを与えた。すると、脂肪肝マウスは強い肝機能障害が起きた。この肝臓を調べると、「p62」というたんぱく質の量が正常なマウスに比べて著しく少なく、一方で肝細胞を攻撃するたんぱく質が増えていた。肝機能障害が起きる前でも調べたところ、脂肪肝ではp62がもともと少ないことがわかった。

 脂肪肝マウスにあらかじめp62の遺伝子を入れた上で肝臓を切除したところ、入れずに切除した場合に比べて、GPTやGOTなどの肝機能値の悪化が2割ほど防げたという。尾崎教授は「p62を肝炎予防に活用できる可能性がある」といい、ヒトの肝臓での研究を進めるという。

 国内では酒を飲まないのに脂肪肝になる人は推定1千万~2千万人おり、その1割がNASHに進むとされる。NASHの10~20%が10年ほどかかって肝硬変となり、数%はがんになるとされる。(熊井洋美)

新出生前診断113人中絶 異常確定の97% 1年で7740人受診

共同通信社 2014年6月30日(月) 配信

 妊婦の血液で胎児のダウン症などの染色体異常を調べる新出生前診断を実施している病院グループは27日、昨年4月の導入開始から1年間で7740人が受診し、113人が中絶したとの集計結果を明らかにした。内訳は、羊水検査などの確定診断で異常が確実になった113人の97%に当たる110人と、陽性判定後に確定診断を受けずに中絶した2人、陽性との判定を知る前に中絶した1人。

 国内37医療機関の実績を集計、近畿大(大阪府東大阪市)で開かれた日本遺伝カウンセリング学会で発表した。

 検査を受けた7740人の平均年齢は38歳。陽性判定は142人で、確定診断に進んだ126人のうち異常が判明したのは113人、異常がない「偽陽性」も13人あった。確定した113人のうち中絶を選択したのは110人と大半を占め、妊娠継続を選んだ人もごくわずかいた。

 大半が中絶を選んだことについて、データを集計した病院グループの関沢明彦(せきざわ・あきひこ)・昭和大教授は「妊婦は悩みに悩んで、やむなく選択をした。安易に中絶していると考えるのは間違いだ」と述べた。確定診断前に中絶した2人に関して関沢教授らは、1人は胎児の形態異常、もう1人は妊婦の強い意思があったと説明した。

 陰性判定は7594人。経過が判明している1638人のうち、実際には異常があった「偽陰性」も1人いた。陰性判定が的中する率は99・9%と高かったが、100%ではなかった。

 新出生前診断は、染色体異常の赤ちゃんの妊娠歴や、出産時に35歳以上の高齢妊婦を対象に、血液の採取で胎児の3種類の染色体異常を高い精度で判定する。陽性判定の場合、確定診断にはおなかに針を刺して羊水を採取する羊水検査などが必要となる。

 ※新出生前診断

 妊婦の血液に含まれるDNA断片を解析し、胎児の3種類の染色体異常を高い精度で調べる検査。21番染色体に異常があるダウン症、心臓疾患などを伴う13番と18番の染色体異常(13トリソミー、18トリソミー)を判定する。陰性の的中率は99%以上と高いが、陽性と判定された場合、例えばダウン症である確率は35歳で80%、40歳で94%などと幅があり、確定診断には羊水検査などが必要。日本医学会が認定する医療機関で2013年4月に始まった。

体内時計を24時間に調整 ピリオドタンパク質

共同通信社 2014年6月30日(月) 配信

 哺乳類の細胞内にある「ピリオドタンパク質」が、体内時計の周期を約24時間に調整する働きを持つことを、山口大と佐賀大のチームが明らかにした。成果は5月、米科学誌セル・リポーツ電子版に掲載された。

 体内時計は約1日周期で睡眠や覚醒などのリズムを生み出す機構。日の出や日没に合わせ、効率良く健康な生活を送るのに欠かせない。

 これまでに、細胞内の遺伝子の働きを活発にする活性化タンパク質と、その働きを抑える抑制タンパク質が交互に化学反応を起こし、体内のリズムが生まれることが分かっていた。

 山口大時間学研究所の明石真(あかし・まこと)教授によると、化学反応の時間だけでは24時間より短いため、別の要因が周期を延ばしていると考えられていた。

 チームは、マウスの細胞を使った実験で、ピリオドタンパク質が抑制タンパク質の化学反応を遅らせ、周期を延ばすことで24時間周期を保っていることを突き止めた。

 チームによると、ピリオドタンパク質が体内時計に影響を与えることは分かっていたが、詳細な働きは不明だった。

研究者には暗号化データ 元社員だけ操作可能か 別論文も立件検討

共同通信社 2014年6月30日(月) 配信

 ノバルティスファーマの降圧剤ディオバンの臨床研究データ改ざん事件で、京都府立医大の研究チームからデータ管理を請け負った個人業者が、チームの研究者には暗号化して操作できないデータファイルを送っていたことが29日、関係者への取材で分かった。一方、データ解析を担当したノ社の元社員白橋伸雄(しらはし・のぶお)容疑者(63)=薬事法の誇大広告容疑で逮捕=には暗号化せずに送信していたことも判明。東京地検特捜部は白橋容疑者だけがデータを改ざんできたとみている。

 白橋容疑者は逮捕容疑となった2011年の論文だけでなく、研究チームが12年に公表した論文のデータ改ざんにも関与していた可能性があることも関係者の話で判明。特捜部は誤った図表を12年の論文に掲載させた誇大広告容疑での立件を視野に捜査している。

 京都府立医大の研究チームは04年、ディオバンと他の降圧剤のどちらが脳や心臓の病気発症を抑える効果があるのかを比較する臨床研究を始めた。ディオバンの方が脳卒中などを減らせると指摘した09年の主要論文のほか、肥満などの高血圧患者にも効果があるとした関連論文を11~12年に発表した。

 関係者によると、データ管理業者はノ社の前身会社で同僚だった白橋容疑者から「症例を審査する第三者委員会で使うので送ってほしい」と依頼され、病院の医師が入力した患者のデータをメールで送信。研究者には暗号化したデータを送っていた。研究者の依頼で解除する予定だったが、依頼はなかったという。白橋容疑者は第三者委員会の資料を作成していた。

 特捜部は今月11日、脳卒中の発生数などのデータを操作したほか、虚偽の数値を使った図表を11年発表の論文に掲載させた疑いで白橋容疑者を逮捕した。

京都府立医大の論文発表、ノバルティスが費用を負担

朝日新聞 2014年6月28日(土) 配信

 製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンに関する論文不正事件で、京都府立医大の研究チームが研究成果を開業医らに説明した複数の会合の費用を、ノバ社がほぼすべて負担していたことが関係者への取材で分かった。会合では改ざんの疑いがある論文が配布されていた。開業医は患者にどの薬を処方するか選択する立場で、ノバ社が論文を薬の「広告」として使っていた形だ。

 東京地検特捜部は、薬事法違反(虚偽記述・広告)容疑で逮捕したノバ社元社員の白橋伸雄容疑者(63)について、逮捕容疑となった2011年の論文とは別の関連論文でもデータを改ざんしていた疑いがあるとみて捜査。ノバ社の会社としての関与についても実態解明を進めている。

 問題の研究は「医師主導の臨床研究」とされていたが、研究の主要な部分は白橋元社員に事実上「丸投げ」されていた。府立医大の研究チームは09年8月、「ディオバンは血圧を下げるだけでなく、脳卒中などを防ぐ効果もある」とする結論を発表した。

 関係者によると、この発表後、「研究会」と称し、全国各地で開業医や大学病院の医師らに研究内容を説明するための会合が開かれた。この際、開業医らの交通費などはノバ社が負担。高級ホテルが会場となることも多かったという。

 説明会では、府立医大の医師らがスライドなどを使って、研究の成果を発表。英文の論文や、和訳した論文が参加者に配布された。医学専門誌に掲載された論文をこうした説明会などで配布する場合、出版社に代金を支払う必要があるが、この費用もノバ社が負担していたという。

 配布した論文は計十数万部にのぼる。通常は1部あたり千円程度を出版社に支払うため、論文を配布する費用だけでも数千万円以上を負担した計算だ。

「ゼプリオン」死亡、医師向け緊急講演行う

読売新聞 2014年6月28日(土) 配信

 統合失調症治療薬「ゼプリオン」の市販後、半年間に患者32人が死亡した問題を受け、日本精神神経学会は27日、横浜市で開催中の学術総会で医師向けの緊急教育講演を行った。

 講師を務めた山梨県立北病院の藤井康男院長は、死亡例に突然死が多いことを指摘。「ゼプリオンの調査で今回のような数が明らかになったことを重く受け止め、今後、他の薬でも正確な調査を行う必要がある」と訴えた。

 また、ゼプリオンの使用前や使用中に適切な検査を行うことや、患者への副作用リスクの説明などを求めた。

ロボット歩行器を初認可 米FDA、脊髄損傷に

共同通信社 2014年6月27日(金) 配信

 【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は26日、脊髄損傷で下半身に軽度のまひがある人が装着して歩くのを助けるロボット歩行器の販売を初めて認可した。

 イスラエルやドイツ、米国に拠点を置くアルゴ・メディカル・テクノロジーズが開発した「リウォーク」。患者は自分の腰から脚の外側にかけて取り付けた人工の脚を手元のリモコンで操作し、歩いたり腰掛けたりする動作を補助する。体のバランスが取れ、つえを使って移動できるなど比較的軽いまひの人が対象。背中のリュックサックに入ったコンピューターとバッテリーで作動する。

 FDAは「リハビリや介助と併せ、脊髄損傷のある人の運動能力を高めるのに役立つ」としている。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国には約20万人の脊髄損傷患者がおり、下半身に重度または軽度のまひがあるという。

ALS治療に2戦略 細胞移植と薬剤探索

共同通信社 2014年6月27日(金) 配信

 運動神経が徐々に衰える筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対して、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った二つの治療戦略が研究されている。iPS細胞から神経細胞を作って移植する方法と、iPS細胞から病気を再現して、症状を改善させる薬剤を見つける方法だ。

 今回の京都大の研究では、一つ目の戦略を採用。運動神経細胞そのものではないが、神経のネットワーク活動を支える細胞を移植し、マウスの寿命延長に成功した。今後の細胞移植研究の進展が期待される。

 運動神経細胞そのものを移植できれば大きな機能回復につながると考えられているが、移植しても細胞が死んで機能しなかったとの報告もあり、適切な移植方法の開発は今後の課題とされる。

 二つ目の戦略では、ALS患者のiPS細胞から神経細胞を作り、実験室で病気を発症させて治療薬の候補を加え、経過を観察する。これまでに京都大の同じチームが「アナカルジン酸」という物質が治療薬の素材になり得ることを発見している。

ALSマウスの寿命延長 iPS使い京大、治療に道 神経維持細胞を移植

共同通信社 2014年6月27日(金) 配信

 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経細胞を維持する細胞を作り、全身の神経が徐々に侵され筋肉が動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」のマウスに移植して、寿命を約10日間延ばすことに成功したと京都大の井上治久(いのうえ・はるひさ)教授(幹細胞医学)のチームが26日発表した。有効な治療法が見つかっていないALSに、iPS細胞を使う再生医療が有用である可能性を示す成果で、26日付の米科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に掲載された。

 ALSの進行には、神経細胞のネットワーク維持や栄養供給に関わる「グリア細胞」と呼ばれる細胞が異常になることが関与しているとされる。

 チームはALSのマウス24匹の脊髄に、iPS細胞から作った、グリア細胞に変化する細胞を1匹当たり約8万個移植。

 細胞移植をしなかったALSマウス24匹の平均生存期間は150日だったが、移植をしたマウスは162日に延びた。

 移植した細胞は、ほとんど全てがグリア細胞の一種である「アストロサイト」に変化し、神経細胞の維持に必要なタンパク質ができていることも確かめた。iPS細胞の利用で発生が指摘される腫瘍の形成は見られなかった。

 チームによると、マウスの10日間は人の数カ月から半年間に当たるが、単純な日数換算は難しいという。

 ALS治療では細胞移植が有望とされるが、移植用細胞の安定確保が課題。皮膚などの細胞に遺伝子を導入して作製するiPS細胞はさまざまな細胞になる能力を持つため、細胞の供給源として期待されている。

 井上教授は「今後は、iPS細胞から作った運動神経細胞と一緒に移植して、どのような効果があるのか研究したい」と話している。

 ※筋萎縮性側索硬化症(ALS)

 筋肉を動かす神経が徐々に侵され、全身の筋肉が動かなくなり歩行や呼吸、食事が困難になる厚生労働省指定の難病。通常、体の感覚や知能、内臓機能などは保たれる。人工呼吸器による生命の維持が必要になることが多い。詳しい原因は分かっておらず、有効な治療法は確立されていない。

 ※人工多能性幹細胞(iPS細胞)

 皮膚や血液など特定の機能を持つ細胞に数種類の遺伝子を導入し、受精卵のようにさまざまな細胞や組織に変化する能力を持たせた細胞。培養条件を変えることで心臓や神経など特定の細胞に変化させることができる。がん化の恐れなど課題もあるが、病気やけがで機能を失った組織や臓器を修復する再生医療や創薬への応用が期待されている。京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授が開発し、2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した。

ストレス発熱の脳回路解明 ラット実験、京大

共同通信社 2014年6月27日(金) 配信

 人やラットは心理的なストレスを受けた際、身体能力を上げようとして体温を上昇させる―。哺乳類に見られるこうした生理反応を起こす脳の神経回路の一端を、京都大のチームがラットの実験で解明し、26日付の米科学誌セル・メタボリズム電子版に発表した。

 チームの中村和弘(なかむら・かずひろ)准教授(生理学)は「解熱剤が効きにくいストレス性の発熱の治療や、ストレスが原因で起こる病気のメカニズムを明らかにしたい」と話す。

 ラットでは、心理的ストレスを受けると、背中側に密集する褐色脂肪細胞で熱が生じることが確認されている。

 チームは、ラットが体の大きなラットから攻撃されストレスを与えられると、信号が脳内の視床下部という部位から発信され、延髄を経由して、褐色脂肪細胞に到達することを発見。視床下部や延髄からの信号が伝わらないようにすると、ラットにストレスを与えても、褐色脂肪細胞で熱が発生しないことを突き止めた。

 褐色脂肪細胞は、成人では鎖骨上部や首の辺りにある。

 多くの哺乳類では心理的なストレスを受けると体温や脈拍、血圧が上昇するとされるが、発熱の詳しい脳内メカニズムは分かっていなかった。

抗がん剤の汚染対策を 医師や看護師が協議会

共同通信社 2014年6月27日(金) 配信

 抗がん剤を取り扱う医療従事者の健康被害を防ごうと医師や看護師、薬剤師らが「抗がん剤曝露(ばくろ)対策協議会」を設立し、26日、危険性に関する啓発や汚染対策などの活動方針を公表した。

 抗がん剤は主に点滴で投与され、がん細胞だけでなく正常な細胞に対しても強い毒性がある。点滴液の交換時や患者の排せつ物の処理の際に触れたり揮発物を吸い込んだりして体内に入り、健康被害を起こす恐れが指摘されている。海外では看護師の血液中の白血球でDNA損傷が増えたとの報告もあるという。

 協議会は薬液が外部に漏れにくい器具を使用したり、ガウンや手袋の着用を徹底したりするなどの対策を呼び掛けていく。病棟の汚染状況や健康被害の実態調査もしたいとしている。

 抗がん剤の運搬や投与を担当することの多い看護師に対策の必要性が十分に知られていないという。協議会の理事長の垣添忠生(かきぞえ・ただお)国立がん研究センター名誉総長は「在宅医療で抗がん剤を使うケースも増え、家族が薬剤にさらされることもある。医療従事者に限らず、対策の意識を高めていきたい」と話した。

自殺や事故リスク10倍、脳卒中発症から5年以内で

毎日新聞社 2014年6月27日(金) 配信

脳卒中:発症から5年以内、自殺や事故リスク10倍

 脳卒中を発症した人は、5年以内に自殺や不慮の事故で死亡するリスクが約10倍に増えるとの調査結果を、国立がん研究センターの研究チームがまとめた。海外に、脳卒中から1年以内はうつ病にかかるリスクが高まるとの研究結果があるが、自殺や事故死との関係を調べたのは初めて。

 1990年から約20年間、8県の約9万3000人(調査開始時40~69歳)の健康状態を追跡調査した。期間中に512人が自殺し、うち22人は脳卒中を発症していた。発症しなかった人と比べると、発症から5年以内は自殺の危険性が約10倍に上った。5年以降は差がなかった。

 また、交通事故や転落、転倒などの「外因死」で亡くなった728人の分析でも、脳卒中から5年以内のリスクは約10倍になった。

 分析した国立精神・神経医療研究センターの山内貴史研究員は「脳卒中はまひや言語障害が残ることが多く、発症から数年間は心理的なストレスが大きいと考えられる。事故死が多いのも、後遺症と関係があるのではないか。リハビリ中の精神面のケアが大切だ」と話す。

 厚生労働省によると、脳卒中を含む脳血管障害の患者は国内に約120万人。死亡率は下がっている一方、後遺症が残った患者の社会復帰が課題になっている。【清水健二】

小保方氏実験、動画などで厳格監視の考え--理研センター長

毎日新聞社 2014年6月26日(木) 配信

万能細胞:STAP論文問題 検証計画、小保方氏実験なら厳格監視--理研センター長

 STAP細胞の検証実験について、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の竹市雅俊センター長は25日、小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダー自身の手による実験が実現した場合、ビデオでの監視など厳格な管理下で実施するとの計画の概要を、毎日新聞の取材に明らかにした。竹市氏は「疑惑は決定打にはなっていない。STAP細胞があったかどうか、小保方さん自身の実験で見極めたい」と本人参加の意義を述べた。

 また、竹市氏は現在CDB内のチームが進めている検証実験に既に小保方氏が立ち会い、実験には直接携わらないで助言していることについて、その頻度は「主治医の許可があるとき」と説明した。

 小保方氏の実験参加については、下村博文・文部科学相が支持しているほか、理研の野依良治理事長も「(参加しなければ)決着はつかない」との意向を示している。今後、理研理事会が可否を判断するとみられる。

 正式に参加が決定し、小保方氏によってSTAP細胞とみられる細胞ができた場合、(1)竹市氏らの立ち会いや実験全体をビデオで監視、部屋の出入りや細胞培養装置も鍵で管理するなどの条件で再度実験内容を確認(2)小保方氏に習った理研スタッフが独自に再現(3)理研外部の研究グループにも参加を求める――などの手順を明らかにした。一方、小保方氏が1年以内に作製できなければ、プロジェクトを終了するという。現在の検証実験では、STAP細胞は弱酸性の液体にマウスのリンパ球を浸して作り、マウス実験でさまざまな組織になる万能性を確認することを成功の条件としている。

 日本分子生物学会理事の篠原彰・大阪大教授は「既に立ち会っているとは驚きだ。未公表での立ち会いは公正さを損なう。まず検証実験の進捗(しんちょく)状況や立ち会う理由を公表すべきだ。小保方氏も、論文の疑義への説明を果たさないまま、実験参加など次のステップに進むべきではない」と話す。【須田桃子】

STAP細胞、ES説深まる 遺伝情報一致せず

朝日新聞 2014年6月26日(木) 配信

 STAP細胞はES細胞ではないかとの疑惑が強まっている。元になったマウスの細胞、そこからつくったとされるSTAP細胞、さらに手を加えたSTAP幹細胞は本来、同じ遺伝情報を持っているはずなのに、実際には異なっていた。論文共著者が16日に発表した遺伝子解析の結果を整理してみた。

 

 万能細胞などの実験では、特定の細胞を追跡するため、緑色に光るたんぱく質の遺伝子を染色体に組み込んだマウスが使われることがある。遺伝子が染色体に入る位置は、作製時によって違ってくる。今回、この遺伝子の位置が目印となって新しい事実がわかってきた。

 ■15番と18番

 STAP論文の共著者である若山照彦・山梨大教授の会見では、第三者機関に依頼していたSTAP幹細胞の遺伝子解析の結果が示された。若山氏の説明によると、理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)のチームリーダーだった2012年、研究室で飼育していたマウスを、当時、客員研究員だった小保方晴子ユニットリーダーに渡した。

 小保方氏がこのマウスの細胞からSTAP細胞をつくり、若山氏はその細胞を増殖できるようにしたSTAP幹細胞を作製。STAP幹細胞は両氏がそれぞれ共有してきた。STAP細胞とされるものは残っていない。

 遺伝子解析の結果、若山研究室で飼育していたマウスは、目印の遺伝子が18番染色体にあった。しかし、12年1月末から翌2月初めにかけてつくったSTAP幹細胞は15番だった。目印の位置が異なるのは、このSTAP幹細胞が若山研究室には存在しないマウスからつくられたことになる、と若山氏は主張している。

 同じ15番に目印がある細胞は、CDBの小保方研究室の冷凍庫に保管されていた。理研広報室によると、「ES細胞」を表すラベルの容器の中に入っていた。この細胞がES細胞である可能性や、STAP細胞として若山氏に渡った可能性も考えられる。CDBは、15番に目印のあるES細胞やマウスが、CDB内にあったかどうかを調べている。

 ■異なる種類

 一方、12年9月につくったSTAP幹細胞は、若山研究室のマウスと同じ18番に目印はあった。しかし、今度はマウスの種類が、提供したマウスとは違っていた。若山研究室ではその少し前、このSTAP幹細胞と同じ種類で18番染色体に目印のあるマウスからES細胞をつくり、小保方氏にも渡したという。小保方研究室にあったES細胞を示す容器には、18番に目印のある細胞もあった。

 これは、若山研究室が作製したES細胞とSTAP幹細胞、小保方研究室の容器にあった細胞が同じ可能性を示しているが、確認はされていない。

 これまで明らかになっている遺伝子解析の結果では、STAP細胞がなかったと言うことはできない。

 小保方氏側は、マウスも細胞も若山研究室からしか入手していないとしており、遺伝情報の相違などが生じた原因は、STAP幹細胞をつくった若山氏側にある可能性を示唆している。

 ■整合性ない染色体異常も

 STAP細胞の遺伝子データは、小保方氏らがネット上に公開している。そのデータを調べた研究者からも、ES細胞の可能性が指摘されている。

 理研統合生命医科学研究センターの遠藤高帆・上級研究員の解析によると、正常なら2本で対になっている8番目の染色体が3本ある「トリソミー」という異常がSTAP細胞で見られた。この異常があるとマウスは通常生まれることができない。

 作製に使ったマウスには異常がなく、できたSTAP細胞に異常が生じる可能性は考えにくい。トリソミーは増殖中にでき、STAP細胞は増殖しないとされているためだ。ES細胞は増殖中にトリソミーになるケースがあることが知られている。

 (鍛治信太郎)

認知症研究、不適切な修正 東大調査、改ざんは認めず

共同通信社 2014年6月25日(水) 配信

 アルツハイマー病の大規模な臨床研究(J―ADNI)で不適切なデータ管理が指摘された問題で東京大は24日、「研究者間で考えが共有されないなど体制が不完全なまま開始され、データの不適切な修正があった」との調査結果を発表した。

 修正履歴を確認できる状態になっていたことから「悪意のある改ざんとは断定できない」と判断。指摘のあったデータは今後、第三者の専門家で構成する委員会で詳細に検討し、研究結果を公表すべきだとした。

 調査によると、製薬会社からの出向者を含む患者情報の管理担当者が、各参加施設にデータ修正を指示していた。修正の判断は、主任研究者の岩坪威(いわつぼ・たけし)東大教授と管理担当者のやりとりだけで決めていたとみられ、研究者間での専門的な協議を経ていなかった。

 研究には国内の38施設が参加し、アルツハイマー病の発症に向かう過程で脳に起きる変化を調べていた。国や企業から計30億円を超える研究費が拠出されている。

白血病薬研究に重大過失 製薬社員の不適切関与6件 東大調査委、最終報告

共同通信社 2014年6月25日(水) 配信

 製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の白血病治療薬に関する臨床研究問題で、東京大の調査委員会は24日、医師が患者のアンケートをノ社側に渡したのは個人情報保護法や国の倫理指針に違反し「重大な過失があった」とする最終報告を公表した。関係者の処分を検討する。

 問題になったのは、ノ社が販売する薬タシグナなどの副作用に関する「SIGN(サイン)」研究で、東大病院血液・腫瘍内科の黒川峰夫(くろかわ・みねお)教授が責任者を務めている。調査ではこのほか、ノ社の薬を使った別の臨床研究4件と、製薬会社ブリストル・マイヤーズ(東京)の白血病治療薬に関する研究1件で、販売元の社員が研究計画を作成するなど不適切な関与をしていたことが判明、6件とも中止が決まった。個人情報の漏えいは3件、計300人分以上が確認された。

 東大病院は、ノ社の寄付金受け入れや、ノ社の薬が関係する研究を取りやめる対応を始めた。黒川教授は「皆さまに多大なご心配、ご迷惑をおかけした」と謝罪のコメントを出した。

 東大病院はSIGN研究に関する3月の中間報告で、医師が主体で行う研究だと患者に説明したのに反してノ社社員が企画段階から深く関与したり、医師側は患者情報の書かれたアンケートを全てノ社側に渡したりしていたと明らかにした。

 SIGN研究の問題をめぐっては4月、ノ社の二之宮義泰(にのみや・よしやす)社長ら役員が引責退任している。

 ※ノバルティスファーマの不正問題

 製薬会社ノバルティスファーマ(東京)が販売する降圧剤ディオバンを使って京都府立医大など5大学が実施した臨床研究で、昨年データ操作が発覚。研究論文が薬の宣伝に使われ、東京地検特捜部はデータ解析に関与した元社員をことし6月、薬事法違反(誇大広告)容疑で逮捕した。これとは別に、ノ社の白血病治療薬タシグナに関する東京大病院などの臨床研究で、社員が患者アンケートを回収するなどの組織的関与があったことが判明。社外委員会は、社員が入手した副作用情報を厚生労働省に伝えておらず、薬事法違反に当たる恐れがあると指摘した。

小児ネフローゼに新治療 抗がん剤が有効、神戸大

共同通信社 2014年6月24日(火) 配信

 有効な治療法がない腎臓病の一つ「小児難治性ネフローゼ症候群」に、抗がん剤の一種が有効であることを神戸大、岡山大、和歌山県立医科大などのチームが、全国9施設で行った治験で突き止めた。成果は23日付の英医学誌ランセット電子版に発表した。

 ネフローゼは、多くのタンパク質が尿と一緒に流れ出てしまうため、血液中のタンパク質が減り、顔や足がむくむ病気。詳しい原因は不明で、現在、治療に使われているステロイドの副作用に苦しむ子どもも多い。

 チームの飯島一誠(いいじま・かづもと)神戸大教授(小児科学)によると、抗がん剤は、一部の悪性リンパ腫に有効な「リツキシマブ」。投与した患者と、投与しなかった患者のグループについて1年間の効果を比べた結果、投与したグループはネフローゼが再発しにくく、重い副作用はほとんどなかったという。

 製薬会社が、ネフローゼ治療に対する承認を申請中。飯島教授は「完治は難しいが、ステロイドの投与を抑えることができ、安全な治療法につながりそうだ」と話す。

エボラ熱の拡大阻止困難 活動限界と国境なき医師団

共同通信社 2014年6月24日(火) 配信

 【ジュネーブDPA=共同】国際医療団体「国境なき医師団(MSF)」は23日、西アフリカで流行するエボラ出血熱について、感染拡大のスピードが速く阻止することが極めて困難な状況になったと明らかにした。

 MSF幹部は、患者の発生地域は60カ所に及び、全ての地域にスタッフを派遣することは難しく「(MSFの活動は)限界に達した」と述べた。MSFはこの地域で患者の治療に当たっている唯一の医療組織という。

 世界保健機関(WHO)によると、エボラ出血熱の感染者はギニア、シエラレオネ、リベリアの3カ国でこれまでに528人確認され、死者は337人に達した。

 MSFは、感染は西アフリカ全域に広がりつつあるとして、WHOや各国政府に対応を強化するよう呼び掛けた。

高血圧学会、現行緩和せず 人間ドック新基準の波紋/下

毎日新聞社 2014年6月22日(日) 配信

人間ドック新基準の波紋:/下 高血圧学会、現行緩和せず /新潟

 ◇降圧剤服用「脳卒中予防効果聞いて」 何が大事か、患者が判断

 日本人間ドック学会などが作った「新基準範囲」には、血圧についても強い批判が出ている。一方で「現行基準は厳し過ぎ」と言う医師もいる。また新範囲作成の背景には「現行基準では医療費がかさみ過ぎ」との問題意識があった。これらの批判や意見、背景の医療費事情を紹介する。

 高血圧学会は「(新範囲の)血圧値『正常』の一部には(現行基準の)『要再検査』『要治療』が含まれている」と声明を出した。

 同学会の診断基準は「最高血圧140以上か最低血圧90以上」だが、新範囲では最高147、最低94までが「健康」になる。

 同学会で基準作りの責任者だった島本和明・札幌医大学長は「(新範囲のように)“高齢で元気な人”の血圧値を基準にすると、その年齢まで生き残った人たちだけを見ている可能性があり危険」と批判し、現行基準を緩和するつもりはないという。

 それでも「すぐ薬で治療」ではない。同学会の治療ガイドラインは高血圧の診断から数日~3カ月以内の服薬開始を勧めるが、島本さんは「この期間でないとダメという証拠はない。以前は半年以内の服薬を勧めていた。医師と患者が話し合う余地はある」と明言した。LDLコレステロール同様、健康と病気の境を分ける決め手はない、とも。

 柴田博・日本応用老年学会理事長は新範囲を「英断」と評価し「高齢者の血圧が高いのは臓器への血流を保つため。どこまで下げるかは一律でなく患者一人一人について考えるべきだ」と語る。さらに「高血圧学会は脳卒中、動脈硬化学会は心筋梗塞(こうそく)だけを考えている。がんなど全死因を考えて基準を作るべきだ」と訴える。

 名郷直樹・武蔵国分寺公園クリニック院長は「降圧剤の使用は最高血圧160以上が目安」との見解だ。それ以下、140~159の人が脳卒中になる率は年齢などで違うが、例えば年0・3%なら薬を飲めば0・2%に減る程度という。

 そして「患者の事情次第で、家族の介護役で絶対に脳卒中になりたくないなら薬を飲めばよいし、薬代よりおいしい食事との考えもある。薬を飲む場合、飲まない場合の発症率を医師に聞き判断してほしい」と語る。

 血圧やコレステロールの薬は生涯飲む人も多い。何が大事かじっくり考え、医師と相談するのがよさそうだ。【高木昭午】

 ◇2兆円超医療費「削減」 がん治療無料化も

 高血圧や高コレステロールに関係する医療費は高額だ。厚生労働省の「国民栄養調査」などによると、コレステロール降下薬を飲んでいる人は全国で約1100万人おり、服用率は70代女性で31%に達する。薬代は年間約3500億円。大櫛(おおぐし)陽一・東海大名誉教授(医療統計学)は「診察代などを含め、医療費は最大で年間1兆3000億円」と試算する。他に、薬は飲んでいないがLDLコレステロールが現行基準以上の人が約2000万人いる。

 一方、降圧剤の服用者は約2200万人で、70代では過半数が飲んでいる。医療費は最低でも年間約1兆9000億円。別に病院外薬局での薬代が数千億円あり、合計は軽く2兆円を超す。薬なしの人も含め患者は推定4300万人だ。

 仮に新範囲を正常とすれば患者は激減し、医療費は大櫛さんの試算で2兆円以上減る。「5000億円で全国のがん患者の医療費を自己負担無料にできる」(濃沼(こいぬま)信夫・東北薬科大教授)との試算もあり医療を揺るがす大問題だ。

解体提言に反論集約 理研センター有志 「事実誤認多い」

共同通信社 2014年6月23日(月) 配信

 STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の改革委員会が、小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏が所属する理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の解体を提言したことに対し、センターの研究者有志が「事実誤認が多い」として意見や反論の集約を始めたことが20日、理研関係者への取材で分かった。

 センター内部だけでなく国内外の研究者にも、提言への対応について意見を求め、結果は竹市雅俊(たけいち・まさとし)センター長を通じ理研理事会に提出する方針。

 12日発表された改革委の提言は、聞き取り調査や、センターの自己点検検証委員会がまとめた報告書などを基に策定。小保方氏を採用した経緯や問題の背景にセンターの組織的な欠陥があったと指摘し、解体と竹市センター長ら上層部の交代を求めた。

 これに対し、センター内部から「提言と自己点検検証委員会の報告書では、事実に食い違う点がある。改革委は、採用に関わった幹部に聞き取りをしておらず、調査は不十分」などの声が上がり、意見をとりまとめることが決まった。

 理研関係者によると、(1)改革委はセンターに一度も訪れず、大半のグループディレクターに聴取をしていない(2)小保方氏の採用が最初からほぼ決まっていたとの指摘は間違い(3)人工多能性幹細胞(iPS細胞)研究をしのぐ成果を獲得したいとの強い動機が採用につながった事実はない―との意見が集まっている。

 自己点検に関わったセンターの林茂生(はやし・しげお)グループディレクターは「厳しい提言だが、受け止めなくてはならない」と前置きした上で「過去の実績やほかの研究について評価することなく、解体と結論付けるのには飛躍がある」と話した。

 提言後には、センターの西川伸一(にしかわ・しんいち)特別顧問が「自由に発言するため」と辞表を提出した。竹市センター長は進退を明らかにしていない。

背景に「短期的評価主義」 STAP問題アンケート

共同通信社 2014年6月23日(月) 配信

 STAP細胞の論文問題が起きた背景に「短期的な成果を求める評価主義」があると見ている研究関係者の多いことが20日、茨城県つくば市の研究者らで構成する労働組合の調査で明らかになった。

 つくば市や東京などの計19研究機関の研究者や職員にアンケートし、約千人から回答を得た。理化学研究所は含まれていない。

 問題の背景を、選択肢から選んでもらったところ「短期的な評価主義」とした回答が30%を占めた。次いで「若手研究者教育の不備」が16%、「研究者間のコミュニケーション不足」が14%だった。対策として「雇用の安定」を求める回答が多かった。

 自由記述の欄には「理研幹部の姿勢は無責任」と対応のまずさを批判する声のほか「研究に付き物の試行錯誤が受け入れられなくなりそうで困惑している」「著名な科学誌に論文が掲載されると、鬼の首を取ったようになることが問題」などの意見があった。

 アンケートはつくば市で20日に開かれた会合で発表。参加者からは「研究は効率では語れない。失敗することも仕事だと社会に認めてもらわないといけない」と、研究職を短期間の任期で採用する制度を問題視する声も上がった。

エボラ出血熱、新段階に 国境なき医師団が訴え

共同通信社 2014年6月23日(月) 配信

 【ダカール(セネガル)AP=共同】国際緊急医療援助団体「国境なき医師団」ベルギー支部のバート・ジャンセンズ氏は20日、西アフリカで流行しているエボラ出血熱の感染者が再び増加する段階に入り、防止することが極めて困難な情勢になったと述べた。

 世界保健機関(WHO)によるとギニアで最初に発生したエボラ出血熱によりこれまで330人以上が死亡。感染者はいったん減ったが、最近、リベリアの首都モンロビアで初の感染死亡者が確認されるなど再び増えている。

 ジャンセンズ氏は「エボラ出血熱の第2波が訪れており、今後も死者が増え、このままでは史上最悪の規模になる」と述べ、WHOに対し感染経路の特定するため現地にもっと多くの専門家を派遣するよう訴えた。

人工網膜 視力回復に光 2018年めどに実用化 大阪大

読売新聞 2014年6月23日(月) 配信

 網膜の異常で失明した患者の目に、電極チップなどで作った「人工網膜」を植え込み、視力の回復を図る臨床研究が大阪大で進められている。1例目の患者は、白色の物体の輪郭がぼんやりとだが分かるようになり、今月、2例目の手術も行った。4年後をめどに医療機器として国の承認を得たいという。(竹内芳朗)

 ◇49の電極で刺激

 この臨床研究は、阪大の不二門尚ふじかどたかし教授、神田寛行助教らのチームが、遺伝性の難病「網膜色素変性症」の患者3人を対象に昨年7月から始めた。患者は国内で約3万人いるとされ、緑内障、糖尿病に次いで中途失明の原因の第3位だ。

 人が目にした映像は、目の奥にある網膜の視細胞の働きで電気信号に変換され、脳の視覚野に伝わって〈見える〉ようになる。だが、網膜色素変性症になると、視細胞が徐々に消失し、電気信号が伝わらなくなって見えにくくなり、失明する。

 臨床研究では、網膜内にわずかに残る神経細胞を電気で刺激し、光を感じ取れるようにする。そのための手術として、患者の片方の目の網膜の外側にあたる強膜に刺激電極のチップ(5ミリ・メートル四方)を入れ、眼球内に微弱電流を流す。

 その電流が眼球内に埋め込まれた帰還電極に当たり、はね返ってきた電流が網膜内の神経細胞を刺激、視覚野に情報を伝えるという仕組みだ。

 こうした手術の後、患者はCCDカメラを内蔵した眼鏡をかける。目の代わりとなるカメラで撮影された映像は、体外の小型装置でいったん電気信号に変換され、側頭部に植え込まれた受信機を通じて、電極チップに伝わる。

 チップには、49個の小さな電極がついており、例えば、白色のタオルをカメラがとらえたら、タオルの形になるよう、電極が微弱電流を流し、その電流が帰還電極を経て網膜内の神経細胞を刺激、視覚野にタオルという情報が伝えられる。

 ◇白色判別できた

 不二門教授らは4年前、6人の失明患者に、同様の手法で臨床研究を行い、5人が光を認識できた。

 その際のチップの電極は9個だったが、今回は映像情報をより多く取り入れられるよう、電極数を5倍以上に増やした。さらに特殊な物質でチップを覆い、耐久性も向上、電極を体内に入れておく期間を従来の1か月から1年へと延ばした。

 網膜色素変性症で8年前にほとんど光を失った大阪府東大阪市の女性(64)は、今年1月に阪大病院で臨床研究に参加し、右目に電極を入れる手術を受けた。「それまでほぼ灰色の世界だったが、白い色への反応が良くなった。タオルや電球の位置がぼんやりと見えるようになった」と喜ぶ。

 暗いパソコン画面上に白色の正方形を表示して、場所を指し示すテストでも、正解率が手術前の10%から50%へと上がってきた。字が読めるまでには至っていないが、「いずれ読めるようになれば」と期待する。

 阪大チームは今月19日に2人目の患者に同様の手術を実施。今後、視力の回復効果や安全性を確かめる。3人目を終えた後、1~2年後にはさらに多くの患者を対象に治験を行い、2018年頃の実用化を目指す。

 不二門教授は「実用化までに、患者が自力で歩いたり、身の回りのことが出来たりするなど、自立した生活を送れるような人工網膜にしたい」と話す。

 ◇日本以外でも開発?

 Q 電極チップを目に植え込む人工網膜の開発は、日本以外でも行われているのか。

 A 米国やドイツが先行している。すでに治験まで進み、一定の視力回復効果が確認されている。

 Q 技術面で違いはあるのか。

 A 米国、ドイツは網膜に極めて近い場所にチップを植え込むため、網膜を傷つける恐れがある。一方、阪大のチップは、網膜の外側にある強膜に植え込むため、網膜を傷つける恐れが低い。

 Q 日本では、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って人工網膜の開発を進めているが。

 A 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代・プロジェクトリーダーらが、iPS細胞から網膜の視細胞を作り、網膜色素変性症の患者に移植する臨床研究を5年後をめどに始めると発表している。すでに動物を用いた基礎研究を進めている。

 この前に、高橋リーダーらは、iPS細胞から「網膜色素上皮」と呼ばれる細胞を作り、目の難病「加齢黄斑変性」の患者に移植する手術を年内にも行う予定だ。

武田も臨床研究に深く関与 降圧剤、有利な結果導く 調査報告「公正さに疑念」 「研究不信」

共同通信社 2014年6月23日(月) 配信

 武田薬品工業の降圧剤ブロプレスを使った医師主導臨床研究の経緯を調査した第三者機関の法律事務所は20日、同社が統計解析の項目追加などを研究者側に働き掛け、ブロプレスに有利な結果を導くなど、研究の公正さに疑念を招きかねない関与を組織的に続けていたとの報告書を公表した。

 研究データの捏造(ねつぞう)や改ざん、薬事法違反の誇大広告はなかったとした。長谷川閑史(はせがわ・やすちか)社長は「関係者に深くおわびする」と謝罪、経営責任や関係者の処分については法令順守担当の委員会の審議を待つと話した。

 臨床研究は2001年に京都大、大阪大、慶応大などが始めた「CASE―J」。ブロプレスと別の薬を投与した高血圧症の患者で、脳や心臓などの病気の発症に差があるか比べたが、差はなかったとの結果を06年の国際学会で発表した。

 報告書によると、武田薬品は1999年の発売後、売り上げ向上のために研究の実現に動いた。研究者側に37億5千万円を寄付して実質的スポンサーとなり、企画段階から学会発表まで一貫して支援した。04年に脳や心臓の病気など主要な結果が有利にならない可能性を把握すると、糖尿病の新規発症という新しい解析項目を追加させた。

 その項目でも「差がない」との結果だと知ると、解釈の修正を求め、有利な結果を導いた。解析を担当した講師の所属講座には200万円を寄付した。ただ同社は「働き掛けは不適切だったが、結果的に正しい解析となった」と主張している。

 同社は、長く服用を続けた場合にブロプレスの方が病気の発症を抑えるかのようなグラフを広告で使っていた。ただ、報告書では、意図的な修正はなく、医師の判断に影響を与えたとも言えず、薬事法違反の誇大広告はなかったと判断した。

 一方、関与の過程で把握した患者2人の重篤な副作用情報を国に報告しておらず、薬事法違反の可能性があるとした。

 ※武田薬品の降圧剤問題

 武田薬品工業の降圧剤ブロプレスの広告に不適切なグラフが使われたとされる問題。京都大、大阪大、慶応大などのチームが2001~05年にブロプレスを使って実施した医師主導の臨床研究「CASE―J」の論文のグラフと、同社の広告のグラフが異なると専門家が指摘して発覚した。日本製薬工業協会は規約で広告には論文データを使うよう定めている。しかし同社は、チームが08年に米心臓協会の医学誌に論文を発表した後も、06年の国際高血圧学会で発表されたデータを使用していた。ブロプレスは1999年の発売後、13年度までに約1兆5600億円を売り上げた。

拒絶反応なく膵島移植 京大、糖尿病ラット治療

共同通信社 2014年6月20日(金) 配信

 血糖値を調整するインスリンを出す組織「膵島(すいとう)」が働かなくなった糖尿病のラットの皮下に、血管を作るタンパク質を埋め込み、その部位に膵島を移植すると、拒絶反応を起こさずに治療できたと京都大のチームが19日、発表した。

 糖尿病の治療には、膵島を肝臓に移植する方法があるが、部位が体内の奥深くであることや拒絶反応の問題があり、治療は難しいとされる。

 チームの岩田博夫(いわた・ひろお)教授(高分子化学)は「人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って人の膵島を作る技術もある。今回の手法が人に応用できるか検討したい」と話した。

 チームは、ラット16匹の背中の皮下に、血管を作るタンパク質を含んだ直径約4ミリ、長さ約2・5センチのゼリー状物質を二つ挿入。血管の成長が進んだ後に物質を取り出し、別のラットの膵島を移植したところ、拒絶反応が起こらず機能した。ほとんど全てのラットで血糖値が正常になった。

 皮下に移植するため、膵島に異常があっても、容易に取り出せる利点もあるとしている。

 岩田教授は「拒絶反応が起こらない詳しい仕組みは不明だが、早急に解明したい」と話した。

 成果は米科学誌電子版に掲載された。

 ※米科学誌はアメリカン・ジャーナル・オブ・トランスプランテーション

富士山登頂、子どもの55%が高山病症状 半数が断念

朝日新聞 2014年6月20日(金) 配信

 富士山に登った子ども245人を調べたところ、その半数に急性高山病の症状が確認されたと日本旅行医学会が19日、調査結果を公表した。前夜に高い地点で宿泊した子どもほど、発症者は多かった。不眠などの睡眠障害も高地に泊まった子の方が多かったという。

 調査は2012年、13年の8月に各3日間行った。富士山の5合目まで下りてきた245人(5~12歳)に、頭痛に加え吐き気、めまいなどの急性高山病症状の有無を尋ねた。55%の子に症状があり、50%の子が登頂を断念していた。

 前夜の宿泊地点が6合目より上だった子では63%が発症。一方、5合目より下では37%だった。ヒマラヤなど日数をかけて登る場合は、徐々に高度に慣らしていく方がよいとされるが、理由ははっきりしないものの、1泊2日などが多い富士山登山ではあてはまらない可能性があるという。

 富士山は昨年、世界遺産に登録された。7月に山開きを控え、多くの登山者が見込まれる。調査を担当した篠塚規・専務理事は「子ども連れで富士山登頂を目指す場合は、無理をしないでほしい」と話す。(武田耕太)

自閉症スペクトラム傾向を能のMRIで犯別、福井大など

毎日新聞社 2014年6月19日(木) 配信

自閉症スペクトラム:傾向、脳のMRIで判別--福井大など

 自閉症やアスペルガー障害などを含む発達障害で、言葉の遅れや他者の理解などに支障がある「自閉症スペクトラム障害」(ASD)の傾向があるかどうかを、MRI(磁気共鳴画像化装置)の画像で判別する方法を福井大などの研究チームが開発した。18日発表した。現在ASDの診断は、医師が患者の状態を見て臨床的に決めているが、この方法を使えば、より早期に発見して適切な治療につなげられる可能性があるという。

 同大子どものこころの発達研究センターの小坂浩隆特命准教授らは、16~40歳のASDの男性19人と、そうでない男性21人の脳をMRIを使って8分弱ずつ撮影。平均的な画像を両者の間で比べて脳の活動の違いを調べた。すると、自己反省や他人の考えを推測する際に働く「内側前頭前野」と「後部帯状回」が、ASDの人たちでは連動して活動しにくい傾向があることが確認できた。【村山豪】

食生活改善で認知症予防、久山町での疫学調査解析

毎日新聞社 2014年6月19日(木) 配信

くらしナビ・医療・健康:食生活改善で認知症予防 福岡県久山町での疫学調査解析

 認知症の予防に有効な食事パターンがある――。九州大が福岡県久山町で進める疫学調査「久山町研究」の解析から明らかになってきた。解析した九大久山町研究室学術研究員の小沢未央さん(30)は「運動や食生活を改善することが認知症の予防に重要」と指摘する。

 久山町は福岡市の東に隣接し、人口8339人(1日現在)の町だ。住民の年齢、職業構成は半世紀前から全国平均とほとんど変わらない。このため日本人の標準的なデータが得られるとして九大は同町に研究室を設置し、1961年から生活習慣病の疫学調査を積み重ねてきた。疫学調査とは、地域や特定の集団を対象に、病気の発生と要因の関連性を、統計的に明らかにすることだ。

 ●米控えめで発症抑制

 認知症に関する調査を始めたのは85年。同研究室が60歳以上の高齢者1193人を対象に17年間収集したデータを解析したところ、高齢者が生涯に認知症になる確率は約55%に上った。

 認知症の症状が出ていない60~80歳の計1006人の食事内容を17年間、追跡調査。そのうち計271人が認知症になり(うちアルツハイマー病144人、脳血管性認知症88人)、小沢さんは米、パン、麺、芋類、大豆、みそなどの摂取量と認知症の発症の関連を調べた。

 その結果、野菜▽牛乳・乳製品▽大豆・大豆製品――などの摂取量が多く、米を控えめにする食事パターンが認知症の発症を抑えていることが判明した。さらに、これらの食品摂取量との関係から認知症予防の影響度を数値化した=表。

 米は「減らすとよい」との結果になったが、米だけで調べると認知症の発症と関連はなかった。小沢さんは「一定の摂取カロリーの中で、米の摂取量が多くなると、野菜などおかずの量が減り、発症の危険度が上がるのではないか」と分析する。

 ●乳製品の効果確認

 また、「増やすとよい」となった牛乳・乳製品の成分と摂取量を検証したところ、牛乳・乳製品に含まれるカルシウムやマグネシウムに予防効果があることが分かった。またアルツハイマー病の原因物質の一つと考えられている酸化代謝物「ホモシステイン酸」を下げる作用のあるビタミンB12が豊富に含まれ、アルツハイマー病を含む認知症の発症率が下がったという。

 久山町研究の主任研究者、清原裕(ゆたか)教授(環境医学)は「認知症は治療法が確立しておらず、予防薬もない。疫学調査で認知症の実態を把握し、危険因子をさらに明らかにして予防につなげたい」と話す。【関東晋慈】

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 ◇久山町研究

 久山町の40歳以上の住民を対象に「健康診断事業」として実施され、九大と地元の開業医が協力し医療相談、追跡調査を実施する。受診率は80%以上。町の協力で町外に転居した人にも協力を求め、追跡率は99%とされる。当初は脳卒中が研究の中心だったが、現在は認知症や糖尿病など生活習慣病全体に広がった。死亡後も80%以上の住民が解剖に応じて死因や病巣を確認しており、世界でも類を見ない疫学調査として知られる。認知症の場合も生前は専門医が診断し、死亡後も高い割合で病理解剖によって認知症を確認している。

STAP有無、結論まだ早い 理研再生研・竹市センター長インタビュー

朝日新聞 2014年6月20日(金) 配信

 STAP細胞論文の問題で、小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーが所属する理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB)の竹市雅俊センター長が16日、朝日新聞社の取材に応じた。STAP細胞の存在を揺るがす指摘が相次いでいるが、「結論を出すのはまだ早い」と述べた。提言されたCDBの解体については「解体ではなく、執行部を一新してやり直した方が、建設的な改革ができる」と訴えた。

 STAP細胞をめぐっては、別の万能細胞であるES細胞だったことを疑わせる遺伝子解析の結果が次々出ている。

 竹市氏は、STAP細胞として公開されている遺伝子データに、ES細胞を培養したときに生じることがある染色体異常が見つかったとの指摘について「解析自体は科学的に正しい」と認めた。その上で、「論文に掲載したデータの扱いが適切ではなかったため、遺伝子解析の根拠となった細胞が、どこから来た何の細胞だったのかなど未解明な点がまだ多い」として、STAP細胞の存在の有無は「まだ結論を出せない」と答えた。CDBは、保管している細胞などの遺伝子解析を続けているという。

 最終的な結論は「検証実験の結果を待つしかない」と語った。検証実験は、小保方氏と連絡を取り合って進められているとし、いずれ小保方さんに参加してもらう方針という。8月までには中間報告を出すとしている。

 CDBは、小保方氏のユニットリーダー採用にあたり、通常の手続きを省略した、と理研が設置した外部識者の改革委員会に批判された。竹市氏は「真摯(しんし)に受け止める。物理的な刺激によって様々な細胞に変化する能力をもつという面白さに衝撃を受け、客観的な能力の評価が不足した。反省している」と謝罪した。

 自身の進退は、若手研究者が研究を続けられる環境を確保する道筋を立ててから決めたいとした。

 改革委はCDBの解体も提言した。竹市氏は、幹部の担当領域が専門化して任せ切りになるなど「運営に問題があった」と認めた。ただ、大多数の研究者がSTAP問題と無関係で、国際的に評価されている研究も多いとし、「これまでの科学的貢献も評価して判断して欲しい」と話した。

 ■理研、決着つける責任 記者はこう見た

 「結論づけるのはまだ早い」という理研CDBの竹市雅俊センター長の発言は、理研内外からの指摘を受け止めながら、事実解明を進める難しさをうかがわせている。

 ES細胞を疑わせる解析結果が出てきているが、現時点ではいずれも状況証拠にすぎない。STAP細胞が存在しないという断定には至っていない。

 保管されている試料の遺伝子解析では、STAP細胞の有無を証明するのは困難とみられている。小保方晴子氏の細胞やデータの管理が悪く、論文作成に使った細胞の存在が不明瞭だからだ。CDBも、残った細胞の遺伝子解析を続けているが、結論が出るかどうかはっきりしない。

 最終的には、CDBで取り組んでいる再現実験にかかっている。誤った論文を世界に発信した理研には、科学的に決着をつけ、公表する責任がある。

 事実を突き止めるには一定の時間がかかるため、すぐに結論が出ないのはやむを得ない面もある。拙速に進めて、誤りを犯すことは許されない。(大岩ゆり)

 ■竹市雅俊・理研CDBセンター長の主な発言

 ◆若手研究者が研究を継続できる環境を整えた後で自身の進退を考える

 ◆CDBは解体ではなく、執行部を一新してやり直す方が建設的な改革が可能

 ◆STAP細胞の存在について結論を出すのはまだ早い

 ◆小保方氏にはいずれ再現実験に参加してもらう

肺炎球菌、0~4歳児の重症化半減 ワクチン助成効果?

朝日新聞 2014年6月19日(木) 配信

 肺炎球菌に感染し重症化する乳幼児が、2011年以降は半減している――。厚生労働省が全国から集めたデータを川崎医大(岡山県倉敷市)などが分析し、分かった。担当した研究者は、10年11月に始まった予防接種の公費助成の効果とみている。

 乳幼児が肺炎球菌に感染すると肺炎や中耳炎になるが、時に菌が髄液や血液に入り、重い全身症状を引き起こす。薬剤耐性菌も多く、予防が重要だ。

 川崎医大の山根一和(くにかず)講師(公衆衛生学)らは、全国約1300医療機関が参加している厚労省サーベイランス(JANIS)のデータを利用。08~12年の5年間ずっと検査部門に参加登録した101の医療機関から提出された血液と髄液で、肺炎球菌が見つかった重症患者数を調べた。

 その結果、08~10年の予防接種公費助成以前では、患者が年平均1210人だったのに対し、導入後の11年以降は年平均963人と2割減っていた。年齢別に見ると、助成対象外の5歳以上では大きな変動はないが、助成対象の0~4歳では平均416人から201人に半減していた。

 山根さんは「個別に接種の有無は調べていないので、個人の予防効果があるかどうかは分からないが、集団でみると、公費助成の社会的な効果は上がっていると考えられる」と話す。福岡市で開かれている日本感染症学会で19日午後、発表した。

 子どもの肺炎球菌ワクチンは13年春、予防接種法に基づく定期接種になった。(中村通子)

博士論文で盗用疑惑 岡山大に再審査勧告

共同通信社 2014年6月19日(木) 配信

 岡山大が2007年と10年に博士号を授与した元大学院生2人の博士論文に、他人の修士論文を盗用した疑いがあることが18日、大学関係者への取材で分かった。学内の予備調査委員会が、2人の論文を再審査するよう勧告した報告書をまとめ、大学側に提出した。

 岡山大は、勧告を受けたことを認めた上で「正式に調査しており、一切コメントできない」としている。

 大学関係者によると、2人の元大学院生は自然科学研究科と医歯薬学総合研究科にかつて在籍し、既に民間企業に就職している男性。2人の研究指導教員は医歯薬学総合研究科の元教授の男性で、現在は松山大薬学部の教授を務めている。

 内部告発を受けて調査を実施。報告書は、2人の博士論文が他人の修士論文の「一部と近似している」と記載。「他の論文の盗用の疑いがあるという指摘は、合理性がある」として再審査の必要があるとした。元教授についても「研究指導に問題があった可能性が推測され、何らかの調査が必要」としている。

 12年1月、別の大学院生の博士論文に不正の疑いが浮上したことをきっかけに、岡山大は過去の論文を調べ、翌2月に2人の盗用疑惑が発覚した。薬学部長の森山芳則(もりやま・よしのり)大学院教授らが13年11月、告発書を提出。予備調査委員会が今年4月に報告書を森田潔(もりた・きよし)学長に提出した。

脳解明 国の研究スタート マーモセット病気治療モデルに

読売新聞 2014年6月16日(月) 配信

 人に近い霊長類、マーモセットの脳神経回路の全体像を解明し、アルツハイマー病などの病気の治療法開発につなげる国の脳科学研究が今年度からスタートした。「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)」で、欧米の研究機関と連携し、今後10年で具体的な成果を上げたい考えだ。(秦重信)

 ◇霊長類で初

 脳は「人類最後のフロンティア」とも言われ、欧州連合(EU)、米国が昨年、相次いで網羅的な脳神経回路の研究を行う大型計画を発表。こうした動きに触発され、日本でも昨年から国が中心となって研究対象を検討してきた。

 慶応大の岡野栄之教授らの研究グループが、2009年にマーモセットの遺伝子改変に成功したことに着目。霊長類の遺伝子改変は世界で初めてで、革新脳では、この技術を生かして脳の病気のモデルをマーモセットで作っていくことと、光などを使って脳の中で起こる現象を観察する技術開発を進めていくことを、研究の2本柱に据えることにした。

 国はこうしたプロジェクトを行う中核拠点を公募し、理化学研究所脳科学総合研究センター(埼玉県和光市)を選定、今年度30億円の予算をつけた。プロジェクトリーダーとして岡野教授と同センターの宮脇敦史副センター長が就任した。

 マーモセットの研究を担う岡野リーダーによると、病気のモデル動物としてマーモセットを使う理由として、▽脳が8グラムほどで、網羅的な解析に向いている▽高次機能に関する脳の前頭前野が発達している▽家族で暮らし、人と社会行動性が似ている--を挙げた。

 ◇詳細な脳地図 

 アルツハイマー病では、ベータアミロイドというたんぱく質が脳内に過剰にたまることが分かっているが、すでに、このたんぱく質を過剰に生産する遺伝子改変マーモセットを作ることに成功している。岡野リーダーは「今後、最初に傷つく神経回路はどこか、脳がどのような状態になれば症状が出てくるかなどの解明を目指す」と説明。そのためにマーモセットの脳の構造と機能に関する詳細な「脳地図」を作成するという。

 脳地図を作るには、まず脳内の神経の配線を調べ尽くさなくてはならない。さらに、マーモセットが行動する際に脳のどの部分が興奮するかなどを計測、記録することが必要になる。これらの技術開発を、宮脇リーダーが中心となって行っていく。

 従来は、脳血流の変化を計測する機能的磁気共鳴画像(fMRI)で脳の活動パターンを読み取ったり、脳表面にたくさんの電極を置いて神経の電気的活動を解析したりする方法などがあるが、全体を詳しく見ることができるものは少ない。

 宮脇リーダーは、動物の脳を特別な薬剤で透明化し、蛍光色で印をつけた神経細胞を3次元的に浮かび上がらせる技術を持っている。「既存の技術を進化させるとともに、全く新しい技術の開発も視野に入れている」という。

 また、プロジェクトの二つの柱を支えるため、今夏から秋にかけて人の脳の病気などを研究しているグループと、技術開発を補完するグループが、参画することになっている。

  ◇欧米でも巨額の投資

 昨年からスタートした欧米の計画にも巨額の予算がついている。

 EUの計画では予算総額は10年間で約1500億円。マウスや人で、神経細胞のつながり方や脳情報の収集を行っていく。米国は、神経細胞が302個ある線虫という虫やショウジョウバエなどの脳の活動場所を詳細に示した「脳機能地図」を作成していく。計画期間は15年の予定で、今年度は年間約100億円を投じる予定だ。オバマ大統領は人の全遺伝情報解読プロジェクトの経済効果について「1ドルごとの投資に140ドルのリターンがあった」とし、脳研究への投資も有効だと説明している。

 日本は欧米との連携について、互いの研究で得た情報をデータベースで共有化することなどを考えている。

研究倫理の教科書作成 不正防止へ学術会議など

朝日新聞 2014年6月19日(木) 配信

 相次ぐ研究不正問題を受け、日本学術会議と日本学術振興会が共同で研究者向けの倫理教育の教科書づくりを進めている。倫理教育は所属機関や個人の取り組みに任され、欧米に比べた普及の遅れが指摘されていた。今夏までに完成させ、大学や研究機関に利用を促したいという。

 今年2月、有識者ら13人による協力者会議(座長=浅島誠・日本学術振興会理事)を設けて検討を始めた。人文社会系も含めた研究者が共通して使える教材をめざす。配布や利用の方法は今後検討する。

 これまで、国内向けの標準的な教材は少なかった。日本学術会議が昨年末にまとめた提言では、倫理教育で取り組むべき項目を列挙。これに従い、研究費の不正使用、論文の盗用、データ捏造(ねつぞう)などの防止や、研究に協力してくれた患者らの人権尊重、利害関係者との利益相反の注意などが盛り込まれる見通しだ。

 文部科学省の作業部会も昨年9月の報告書で、倫理教育や教材開発の重要性を指摘した。医学系では、信州大などが共同開発した教材が65大学・研究機関で使われている。(西川迅)

小保方氏の採用経緯、通常と違った 理研・林氏一問一答

神戸新聞 2014年6月18日(水) 配信

 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(再生研)の林茂生グループディレクターとの一問一答は次の通り。

 ‐理研改革委員会の提言は、再生研の「解体」を促した。

 「私の意見が組織を代表するものではないが、(再生研が)存続の危機だという認識はある。生ぬるい対応で納得が得られるとは思わない。ただし、改革委の提言は今回の事例(理研によるSTAP細胞論文の不正認定)を基にしており、設立から10年以上になる研究所自体のレビュー(評価)がされていない。過去に不正があったかどうかや、積み上げてきた研究成果などの認識なしに、(再生研が)『不正を生む構造的欠陥があった』『解体すべき』と断言するのはさすがに不当ではないか。誠実に研究している研究者が大勢いる」

 「一方で、私を含めた(再生研)執行部への指摘は受け止める。運営体制の再構築は考えないといけない」

 ‐改革委は「iPS細胞(人工多能性幹細胞)を凌駕(りょうが)する画期的な成果を獲得したいという(再生研の)強い動機があったと推測される」とし、さらに「成果主義の負の側面が一つの原因」と断じている。

 「改革委が、外部から理研を批判する立ち位置なのはよく分かる。ただ、(論文問題が起こった背景だけでなく)なぜこの組織が駄目なのかという(再生研への)聞き取り調査などは十分にはされていない。STAP論文問題への対応が、組織そのものの問題へと飛躍してしまっているように感じる」

 ‐提言は、小保方晴子氏の再生研への採用方法についても問題点を指摘している。林氏は人事委員会の一員でもある。

 「(選考の経緯が)通常と違ったのは事実。ただ、(小保方氏の採用ありきの)『出来レース』だったのではないかという指摘は違う。面接当日に採用を決めたことについて、人事委の中では異論も出たが、議論をした上で最終的には一致して決めた」

 「(小保方氏は)米ハーバード大から鳴り物入りで神戸に来て、研究のプレゼンテーション(発表)も優れていたと聞いている。優秀な研究者なんだろうという認識が、周囲にはあった」

 ‐普段の選考は英語による公開セミナーも行われるが、小保方氏の場合は秘密性保持のために省略された。

 「選考時に、小保方さん本人から研究内容を秘密にしてほしいとの要望を受け、人事委として認めた。非公開セミナーのみで選考した。原則は公開セミナーだが、同じ方法を採った事例は過去にもある。こうした例外対応をすべて排除したら、優秀な人材が集まってこないだろう。ただ、今回のことで言えば、研究内容を精査する機会の一つが減ったのは事実。十分に認識しないといけない」

 ‐実験ノートなどの研究データ管理の不備も指摘された。

 「(小保方氏の)実験ノートのチェックについては、若山さん(若山照彦山梨大教授)や笹井さん(笹井芳樹再生研副センター長)らの管理責任はある。(再生研全体の管理体制は)今後は厳しくならざるを得ないだろう。ただし、不祥事はどの組織でも起こる。管理強化だけでは問題をゼロにすることはできず、かつ、良い研究成果を出すという研究機関本来の目的さえも損なわれかねない」

 「今回のケースは特殊だと思う。(小保方氏の論文の問題を)見抜けなかった私たちの責任はあるが、管理教育を厳しくすることで今回のケースが防ぐことができたかというと、極めて困難だったのではないか。それでも、今思えば(STAP論文の問題点に)気付くチャンスはあった。採用面接を丁寧に行うこと、実験ノートを十分にチェックすること、(論文発表前の第三者による)再現実験によって論文を精査することなどだ」

 ‐今回は、問題発覚後の理研の対応も批判されている。

 「迅速にやっていれば、ここまで深刻にならなかったと悔やむ気持ちもある。批判は認め、受け入れる」

 「科学の世界は、研究の成果も失敗も研究者本人のもの。どういう処分をするのかは、個別に責任を判断するのが原則だ。組織自体の解体をもって責任を取らせるというのは、あまりに影響が大きい」

 ‐「解体」に対し、再生研内では不安の声などが出ているのか。

 「研究員からはそうした声もあり、憤慨する声もある。私たち執行部は別として、現場の研究者は『真剣に研究しているのに、なぜ巻き込まれるのか』というのが正直な気持ちだろう。今回のようなことで一つの研究所がなくなるなら、海外から『日本はそういう文化なのだ』と思われて良い人材が来なくなる。運営体制への批判を受け止めた上で、冷静に考えるべきだと思う」

若山氏の見解を全面否定 小保方氏コメント 「細胞の存在証明したい」 「研究不信」

共同通信社 2014年6月18日(水) 配信

 STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏(30)は18日、STAP幹細胞の作製で使われたマウスについて、若山照彦(わかやま・てるひこ)山梨大教授の研究室以外から入手したことはないとのコメントを発表し、若山氏の見解を全面否定した。代理人の三木秀夫(みき・ひでお)弁護士が大阪市内で明らかにした。

 論文共著者の若山氏は16日に記者会見し、保管していたSTAP幹細胞の解析結果を発表。若山氏が小保方氏に提供したマウスの細胞から作ったとされたSTAP細胞をもとにしたSTAP幹細胞を調べた結果、人工的に遺伝子を挿入した位置がもとのマウスと異なっていたり、別系統のマウスだったりした。若山氏は「研究室で使わないマウスの細胞でできていた」と述べた。

 若山氏は「STAP細胞があることを示す証拠はなかった」と話したが、小保方氏は「再現・検証実験に参加し、人為的な間違いが起きない環境で存在を証明することで説明責任を果たしたいと切望している」とした。

 また、理研は16日、小保方氏の研究室にあった「ES細胞」と表示された容器内の細胞の特徴が一部、若山氏が保管するSTAP幹細胞と同じだったとした。弁護団は「小保方氏は胚性幹細胞(ES細胞)を作成したことはない。研究室に保存されているのは、実験の比較のために若山氏の研究室から譲与されたものだ」とコメントした。

怖い歯周病菌、のむと内臓等にダメージ…立証か

読売新聞 2014年6月18日(水) 配信

 歯周病の原因となる細菌をのみ込むと腸内細菌が変化して様々な臓器や組織に炎症を起こすことが、新潟大大学院医歯学総合研究科の山崎和久教授(58)のグループの研究で明らかになった。

 歯周病が動脈硬化や糖尿病などのリスクを高めることは知られており、口腔こうくう内の衛生管理が全身の健康を保つことを裏付ける研究結果として注目されそうだ。

 これまでは、歯周病になった歯茎などの患部から細菌などが侵入し、全身を循環して血管や脂肪組織、肝臓などに炎症を起こすと考えられていたが、具体的な立証はされてこなかった。

 研究では、歯周病の原因菌の一つをマウスの口に投与したところ、腸内細菌のバランスが崩れ、腸壁の細胞の間に生じた隙間に悪玉菌が侵入した。これによって、悪玉菌の毒素が分解されずに腸から吸収され、血液を通して様々な臓器に広がることが証明された。

 これらの変化は、肥満や糖尿病でみられる特徴と似ているため、歯周病が全身に悪影響を及ぼすことの解明につながる可能性が高いという。

 山崎教授は「早い時期からの口腔管理が、将来的にメタボリックシンドロームなどのリスクを減らすことにつながる。新たな治療法の確立につながってくれれば」と話している。

脊髄損傷:新治療、肝細胞増殖因子を注射--慶大など

毎日新聞社 2014年6月17日(火) 配信 [#a3bb198c]

脊髄損傷:新治療、肝細胞増殖因子を注射--慶大など

 事故などで脊髄(せきずい)を損傷してから78時間以内に、神経を保護するたんぱく質を投与し、機能回復を目指す新薬の臨床試験(治験)を始めると、岡野栄之(ひでゆき)・慶応大教授(再生医学)とベンチャー企業「クリングルファーマ」(大阪府)のチームが16日発表した。国内で年間約5000人の新規患者の約8割で症状の改善を期待できるといい、安全性を確かめる。

 治験は月内に国内2カ所の病院で実施し、2016年10月まで続ける。対象は、重度の急性期患者48人。患者の同意を得て、2班に分けて神経細胞を保護する機能を持った「肝細胞増殖因子(HGF)」か疑似薬を腰から注射する。1週間ごとに計5回投与し、リハビリを続けながら機能回復の効果を比較する。

 脊髄損傷は外傷による損傷に加え、生き残った神経細胞も炎症で死滅し、運動機能や感覚がまひする。有効な治療薬はない。HGFは炎症を抑制したり、神経や血管の再生を促したりする効果がある。チームは、ラットやサルの仲間マーモセットの実験では、正常の8割程度まで機能が回復する効果を確認した。

 脊髄損傷の累積患者数は国内10万人以上。慶大の中村雅也准教授(整形外科)は「完全に神経が切れていない急性期患者の生活の質を改善する画期的な治療法になる」と話した。今後、慢性期の患者を対象に人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作る神経幹細胞の移植も目指している。

 HGFを使った治験では東北大や慶大が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者で始めている。脊髄損傷では、札幌医科大が今年1月、患者から採取した幹細胞を培養し、神経を再生する治験を始めた。今回の方法はがん化の恐れが低く、簡単な方法になると期待される。【千葉紀和】

STAP解析結果の要旨

共同通信社 2014年6月17日(火) 配信 [#o6b30f90]

 若山照彦(わかやま・てるひこ)山梨大教授が公表したSTAP幹細胞の解析結果の要旨は次の通り。

 一、解析した試料

 若山氏の研究室で「129/Sv」と「B6」という2系統のマウスを継続して育てていた。この2系統を掛け合わせて生まれた生後1週間のマウスを小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏に渡し、そこから作ったSTAP細胞を小保方氏から受け取り、若山氏はそれをもとに「FLS」というSTAP幹細胞を作って保存していた。他にも「129/Sv」から作った「AC129」など、いくつかの種類のSTAP幹細胞がある。

 解析対象はFLS(8株)、AC129(2株)などと、「129/Sv」と「B6」を掛け合わせたマウスから作った胚性幹細胞(ES細胞)。ES細胞は比較対照のため。

 「129/Sv」と「B6」には、緑色に光るGFPという遺伝子が1対(2本)導入されている。

 一、解析内容

 第三者機関が、STAP幹細胞のGFP遺伝子が挿入された染色体番号などを検査した。

 一、結果

 FLSは「129/Sv」と「B6」の掛け合わせだった。GFP遺伝子は15番染色体に入っていたが、ES細胞では18番染色体に入っていた。FLSのGFP遺伝子は1本だけだった。FLSはマウスの系統については矛盾はないが、GFP遺伝子の挿入部位、存在の仕方が異なり、若山研究室が提供したマウス由来ではない。

 AC129は、GFP遺伝子は18番染色体に入っていたが、「129/Sv」と「B6」を掛け合わせたマウスからのものだった。若山研究室が提供したマウス由来ではない。

##和歌山教授は、なぜ、そんな紛らわしいマウスを提供したのか。

小保方氏抜きで検証不可能 STAP細胞で文科相

共同通信社 2014年6月17日(火) 配信

 STAP細胞論文問題で下村博文文部科学相は17日、「(理化学研究所研究ユニットリーダーの)小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏がいなければSTAP細胞の検証をするというのはほぼ不可能に近い」と述べた。

 論文の共著者である若山照彦(わかやま・てるひこ)山梨大教授が16日、細胞の存在に否定的な解析結果を示したことに関連して発言した。

 さらに下村氏は「理研において小保方氏の活用を考えながら、STAP細胞を証明する努力をする必要がある」と指摘。理研の懲戒委員会が検討する処分については「(検証実験とは)分けて考えていくべきではないかと思う」と話した。

 若山教授は保管していたSTAP幹細胞を解析し、論文作成当時に小保方氏が実験を行っていた理研の若山研究室では使ったことがないマウスの細胞でできていたことを明らかにしている。

##論文もまともにかけない、倦怠の管理も、画像の管理もまともにできない人間が、研究者といえるのか。
そんな人間に、まともな研究ができるのか。

卵子保存、27%が肯定的 将来の妊娠に備え 岡山大グループ調査

共同通信社 2014年6月17日(火) 配信

 パートナーのいない女性が将来の妊娠に備えて自分の卵子を凍結保存することについて、岡山大の中塚幹也(なかつか・みきや)教授らのグループが成人男女を対象に、千人規模の意識調査を実施、回答者の約27%が肯定的に捉えているとの結果を16日までにまとめた。

 こうした社会的理由での凍結保存に否定的な人は70%を超えた。ただ、35歳以上の子どもがいない女性のグループでは肯定感が強い傾向がみられた。

 日本生殖医学会は昨年11月、健康な独身女性が将来の妊娠に備えて若いうちに卵子を凍結保存することを認めるガイドラインを決定。凍結保存を手掛ける施設も出ているが、出産の先送りにつながるとの懸念もある。

 中塚教授は「初婚の平均年齢が上がり、卵子の凍結保存に対する関心は高い。安全性や、適切な費用が明らかになれば今後、需要が高まる可能性はある」としている。

 調査は昨年7~9月、東京、愛知、大阪など8都府県に住む男女5972人に調査票を郵送して実施、1144人から有効回答を得た。男性は343人、女性は798人、性別不明3人。平均年齢は44・5歳だった。

 パートナーがいない女性が卵子や卵巣組織を凍結保存することについて「肯定的」「どちらかといえば肯定的」とした人は27・7%、仕事に打ち込むために女性が凍結保存することに同様の肯定感を示した人は24・2%。いずれも70%超の人が否定的に捉えていた。

 女性の回答を詳しく見ると、35~44歳で子どもがいない人のグループでは、パートナーがいないケースで肯定感を示した人が43・6%、仕事に打ち込むためのケースで38・2%と、全体より高い傾向があった。

 「がん患者が将来の妊娠に備えて」といった医学的理由の場合、肯定的な人の割合は全体の79・8%で、社会的理由の場合に比べて高かった。

 ※卵子の凍結保存

 排卵誘発剤で卵巣を刺激し、採取した卵子を凍結して保存する。体外受精など生殖医療の一環で研究が進められてきた。若いうちに卵子を保存し将来の妊娠に備えることができるほか、がんになった女性が放射線治療などによる不妊症リスクに備えて治療前に保存することもある。卵子は細胞膜が弱いため凍結保存が難しいとされてきたが、近年の技術の進歩で長期の保存が可能になった。

ヒト遺伝物質が善玉コレステロール阻害 京大講師ら解明

京都新聞 2014年6月17日(火) 配信

 動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールの合成をヒトの遺伝子に含まれる物質が妨げていることを京都大医学研究科の尾野亘講師らの研究グループがマウスの実験で突き止めた。動脈硬化を引き起こす生体内の仕組みの一端が分かり、治療法の開発につながる可能性があるという。英科学誌オンライン版で16日に発表した。

 善玉コレステロールは血管中のコレステロールを回収する役割があり、少なくなると動脈硬化を起こしやすくなる。ヒトはマウスに比べて善玉コレステロールが少ないという。 尾野講師らはヒトの体にあってマウスにはない物質として、中性脂肪の合成に関わる遺伝子に含まれる短いRNA(マイクロRNA―33b)に着目した。マウスの遺伝子に、このRNAを組み込むと、善玉コレステロールの量が35%減った。グループは、合成するタンパク質の働きが抑えられたとみている。

 尾野講師は「このRNAは、食料が手に入りにくかった時代には体内のコレステロールを維持するために重要だったのだろう。働きを抑制すれば、動脈硬化を治療することが期待できる」と話している。

「提供マウスと違う」 共著の若山氏 STAP細胞

朝日新聞 2014年6月17日(火) 配信

 STAP細胞論文の不正問題で、共著者の若山照彦・山梨大教授が16日、大学で会見を開き、理化学研究所の小保方晴子氏が若山研究室のマウスから作製したとしたSTAP細胞は、若山研究室には存在しないマウスからつくられていたことを明らかにした。STAP細胞とされていたものは、万能細胞の一つであるES細胞である疑いが強まった。

 若山教授は、小保方氏が作製したSTAP細胞からSTAP幹細胞をつくり、自身の研究室に保管していた。会見では、第三者機関に依頼したSTAP幹細胞の遺伝子解析の結果を発表した。STAP幹細胞は理研の発生・再生科学総合研究センター(CDB)にも保管されており、CDBは16日、解析した結果、若山教授の発表した遺伝子情報と一致したと発表した。

 STAP細胞は、若山教授がCDBでチームリーダーを務めていたころに、客員研究員だった小保方氏に若山研究室のマウスを提供し、小保方氏が作製したことになっていた。

 ところが、最初につくられ、論文に記載されたSTAP幹細胞は、若山研究室から提供したマウスとは系統が一致したものの、人工的に入れた遺伝子の特徴が違うなど、若山研究室では飼っていないマウス由来であることが確認された。

 一方、CDBにある小保方氏の研究室にはES細胞を示すラベルの貼られた複数の容器が保管されていた。関係者によると、CDBが容器の中にあった細胞を解析したところ、若山研究室のマウスとは違うものからつくられた細胞の遺伝子と特徴が一致したという。

 さらに、次につくった別のSTAP幹細胞が、若山研究室でつくったES細胞と遺伝子の特徴が一致していたこともわかった。このES細胞は学生から小保方氏に渡されていた。このES細胞は、小保方研究室にあったES細胞を示す別の容器に入っていた細胞と、遺伝子の特徴が一致した。

 若山教授は、CDBではマウスは厳しく管理されているが、「ポケットに入れて持ち込むことまで防げない」と述べた。また、小保方氏はマウスの交配はできないとし、STAP細胞とされるものがES細胞だった可能性を示唆した。若山教授は「STAP細胞があるという証拠はなくなり、存在を否定する結果が次々と出てきている。ただ、絶対にないと言い切ることはできない」と話した。

 

 ■若山教授の主な見解・主張

 ◇STAP細胞は若山研究室には存在しないマウスから作られた

 ◇STAP幹細胞の一部は、若山研究室で作ったES細胞と特徴が一致

 ◇STAP細胞が存在する証拠はなくなった

 ◇ES細胞でも、胎盤ができたような画像が撮れる

 〈+d〉デジタル版に一問一答

理研CDB特別顧問の西川氏、今月限りで辞任へ

朝日新聞 2014年6月14日(土) 配信

 理化学研究所の改革委員会から交代を求められた理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)の西川伸一特別顧問が、今月限りで辞任する意向を固めたことがわかった。改革委の提言書で「上層部から排除されるべきだ」とされたCDB幹部4人のうち、進退を明らかにしたのは初めて。

 西川氏は朝日新聞の取材に、「顧問という立場では理研の側にたって発言する必要がある。自由に発言する意味で辞めることにした。改革委の考えに賛同してのことではない」と説明した。

 改革委によると、西川氏は副センター長だった2012年、研究者の公募に際し、小保方晴子氏に応募するよう打診。ずさんな採用過程に加担したとして、竹市雅俊センター長らとともに「責任は極めて重い」と指摘された。

高齢者の医療負担増を検討 年度内に少子化対策大綱 政府の骨太方針素案

共同通信社 2014年6月12日(木) 配信

 政府が検討する経済財政運営の指針「骨太方針」の素案が11日判明した。医療費の膨張に歯止めをかけるため、高齢者による医療費の自己負担を増やすことを検討すると明記した。「もはやデフレ状況ではない」との景気認識を示し、デフレ脱却後の政策課題として人口減少問題への対応を強調。新たな少子化対策大綱を2014年度中に策定する方針を打ち出した。

 政府、与党でさらに調整し、今月下旬の閣議決定を目指す。

 素案では、少子高齢化で社会保障の支え手が減る中で医療保険制度を維持し、現役世代とのバランスを取るため、高齢者の医療費に関し「負担能力に応じた(自己)負担とする」ことを検討すると明記した。

 薬価改定の頻度を年1回に短縮することを検討することも盛り込んだ。薬価改定は現在、2年に1度実施しているが、甘利明経済再生担当相らは市場価格の下落に合わせてこまめに見直すべきだという考えを示している。ただ、厚生労働省や与党内には薬価引き下げへの警戒から反対意見が根強く、調整は難航しそうだ。

 人口減少問題に関しては、50年後に1億人程度を維持する目標を掲げた上で「少子化危機ともいうべき現状を突破していかなければならない」と指摘した。対策の方向性を定めた大綱を策定した上で、15年4月から子ども・子育て支援の新制度を導入するとした。

 焦点の法人税減税に関しては、政府、与党の詰めの協議が続いていることを踏まえ、素案段階では民間投資を促すため「法人税改革を推進する」と述べるにとどめた。

ルール違反306件 薬ネット販売サイト

共同通信社 2014年6月16日(月) 配信

 厚生労働省は13日、一般用医薬品のインターネット販売が解禁された12日に632店舗の販売サイトを確認し、店舗の写真を掲載していないなどルール違反のケースが延べ306件見つかったと明らかにした。改善を指導する。

 厚労省によると、ネット販売の届け出をしたのは5月末時点で1028店舗。一方、同省は5月末までに薬事法違反が疑われる35件のサイトを削除した。多くが海外に拠点があり、未承認の医薬品を広告するなどしていた。

 厚労省はホームページで正規サイトのURLや店舗名、所在地を掲載し、利用者が検索できるようにした。担当者は「信頼できる販売サイトから購入して」と呼び掛けている。

 ネット販売では、副作用リスクが高い薬は薬剤師が使用者の状態を確認して用法・用量などの情報を提供することや、販売サイトに所在地や許可番号、店舗の写真などを掲載することが改正薬事法で義務付けられた。

患者不在の不毛な議論 こんな制度はいらない 核心評論「混合診療拡大」

共同通信社 2014年6月16日(月) 配信

 安倍晋三首相は「患者申出療養」という新制度をつくり、混合診療を拡大すると表明した。成長戦略の一環で、政府の規制改革会議の答申に明記されたが、実際には制度創設の必要性は乏しい。

 保険診療と保険外の自由診療を併用する混合診療は原則禁止されている。効果の不確かな民間療法が広がったり、所得の違いによって受けられる医療の格差が生じたりするのを防ぐためだ。併用すると自由診療分だけでなく、保険診療分も患者の全額自己負担となる。

 ただ、海外で広く使われている薬が国内の承認の遅れで治療に使えない事例もあり、がん患者などから解決策を求める声が強かった。そこで2006年、限定的に混合診療を認める「保険外併用療養費制度」ができた。

 同制度は「評価療養」と「選定療養」の2類型。未承認の抗がん剤などを使う先進医療は評価療養に当たり、年々拡充されている。選定療養は差額ベッドのように快適性に関するものだ。評価療養の方は、将来の保険導入が前提になっている。

 政府は「患者申出療養」を第3の類型と位置付ける。しかし評価療養との違いがはっきりしない。厚生労働省は、審査期間が短縮され、患者の希望を反映できると説明するが、現行の評価療養の運用を改善すれば足りることだ。法改正して別の制度を設ける必然性は薄い。患者と医療機関が混乱するだけだ。

 また、審査の迅速化が求められるにしても、現在3~6カ月かけているのを6週間にまで短縮して、安全性や有効性を確保できるのか。専門家からも危ぶむ声がある。

 こんな不可思議な制度の提案に至った元凶は規制改革会議だ。患者と医師が合意すれば、各地の病院で幅広く混合診療を受けられる「選択療養」の構想を3月に打ち出した。実質的な混合診療の解禁案で、難病患者らの団体が猛反発した。患者が願うのは必要な医療が保険でカバーされることであり、混合診療の恒久化ではないからだ。

 これに対し規制改革会議は、構想実現でどんな症例の患者に恩恵があるのか具体的に示せなかった。患者のニーズを問われ、岡素之(おか・もとゆき)議長は「私の周りに3人はいる」と発言。政府関係者は頭を抱え込んだ。対象患者がイメージできないから製薬業界の関心も低い。

 同会議は「困難な病気と闘う患者のため」と強調しながら、患者団体からのヒアリングはしていない。公開ディスカッションが昨秋開かれたが、呼ばれたのは混合診療解禁派の医師たち。そのうちの1人は化学療法で患者を死亡させ、今年に入って業務上過失致死容疑で書類送検されている。

 他方、厚労省幹部は「ゼロ回答でなく、相手に花を持たせないと」と妥協案を探るばかり。首相官邸が職員人事を操る内閣人事局の発足をにらんだ、官僚の保身である。

 患者不在の不毛な議論。目新しいのは「患者申出」という名前だけ。こんな"新制度"が果たして必要だろうか。(共同通信編集委員 内田泰)

厚労相、東京女子医大を批判 禁止麻酔薬の投与問題で

朝日新聞 2014年6月13日(金) 配信

 東京女子医大病院で、使用禁止の麻酔薬を投与された小児患者が死亡した問題で、田村憲久厚生労働相は13日の閣議後会見で、学長らが学校法人の理事長らの退陣を要求していることについて、「中でいろいろやっているかは分かりませんが、まずは患者目線で対応して頂きたい」と話した。

 この問題を巡っては、2009~13年に麻酔薬「プロポフォール」を使用禁止の条件に反して小児患者63人に投与した後、12人が死亡したことが発覚。田村厚労相は「(薬との)因果関係は分かっていないようなので調べて頂きたい」と述べた。

 病院では今年2月、2歳男児が同様にプロポフォールを大量に投与されて急死。警視庁が業務上過失致死容疑で調べている。

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