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医療情報99

医療情報98

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エボラ熱症状、遺伝子で差 日本人研究者らマウス実験

共同通信社 2014年10月31日(金) 配信

 【ワシントン共同】エボラ出血熱のウイルスに感染すると激しい症状を示して死ぬマウスと、死なずに回復するマウスとを比べると、肝臓や脾臓(ひぞう)で遺伝子の働きが異なっていることが分かったと、米ワシントン大の奥村敦(おくむら・あつし)研究員や米国立アレルギー感染症研究所のチームが米科学誌サイエンス電子版に30日発表した。

 遺伝子は血管の修復や免疫機能に関係する「Tie1」や「Tek」で、出血症状を抑える作用があるらしい。西アフリカのエボラ熱流行でも人によって出血症状に大きな差があり、個人の遺伝子の違いが一因とみられる。奥村さんは「人の症状の違いを解析する手掛かりになりそうだ。薬で遺伝子の働きを補うことができれば重症患者の治療にも役立つ」と話している。

 チームは2系統の実験用マウスをエボラウイルスに感染させて臓器で働く遺伝子を分析。食欲減退などの症状が出るが死なない系統のマウスでは、血管再生やウイルスを攻撃する白血球の活動を促す二つの遺伝子が活発に働いていた。出血症状を示して死ぬマウスの系統では、これらの遺伝子の働きが低かった。

 奥村さんは今回の遺伝子を標的にした薬の開発に向けた研究を始める。エボラ熱研究ではサルなどのモデル動物があるが、倫理的問題や扱いにくいなどの課題がある。チームは数百種類のマウス系統を使ってエボラ熱に関係する遺伝子を網羅的に特定することを目指している。

iPSで心筋を大量生産へ 効率的新薬開発に期待

共同通信社 2014年10月31日(金) 配信

 京都大とタカラバイオ(大津市)は30日、新薬の副作用試験に利用するため、人の心筋細胞を人工多能性幹細胞(iPS細胞)から誘導し、大量生産する技術の開発に乗り出すと発表した。他に2社が参加。新薬の効率的な開発に役立つという。

 京大iPS細胞研究所の山下潤(やました・じゅん)教授らが開発した、心筋細胞を効率的に誘導する手法を受け継ぎ、タカラバイオが製造ラインを整備、来年度にも主に製薬会社向けの販売開始を目指す。

 心筋細胞は、新薬開発の臨床試験(治験)に入る前段階で安全性を確認する試験に使う。拍動する心筋の培養細胞に薬の候補物質を投与し、物質が不整脈を引き起こす恐れがあるかどうかを検証する。

 タカラバイオによると、治験で副作用がみつかり新薬開発が中止となるケースのうち、約20%は心臓に対するもの。問題のある新薬候補を治験に入る前に発見できれば、新薬開発にかかる時間と費用の大幅削減が可能になる。

 すでに米企業がiPS細胞由来の心筋細胞を製品化しているが、製品間の品質差が大きく、利用した際の試験の精度に限界がある。京大チームはiPS細胞に誘導物質を加えるタイミングを工夫するなどし、心筋細胞の質を均一にすることに成功。タカラバイオはこの手法を応用する。

患者の細胞で心不全治療 テルモ、厚労省に承認申請

共同通信社 2014年10月31日(金) 配信

 医療機器メーカーのテルモは31日、心不全患者の太ももから筋肉のもとになる細胞を取り出し、培養して治療に使用する「細胞シート」の製造販売の承認を、厚生労働省に申請したと発表した。このシートを患者の心臓に貼ると、既存の心筋と一緒に働き、機能回復が期待できるという。

 テルモは2007年に細胞シート開発に着手。患者の細胞を使うため、拒絶反応がないのが特長といい、同社は「今回の申請が承認されれば世界初の心筋再生医療製品になる」と説明している。

 厚労省は1~2年かけて承認するかどうかを判断する見通し。

人工心肺使わず同時手術 心臓で国内初、負担減

共同通信社 2014年10月31日(金) 配信

 働きが悪くなった心臓の大動脈弁を、カテーテルで送り込んだ人工弁と置き換える手術と、人工心肺装置を使わず心臓を動かしたまま、狭くなった冠動脈に別の血管で迂回(うかい)路を作るバイパス手術を同時に行い成功したと国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が30日、発表した。同時実施は国内初としている。

 センターによると8~9月、60~90代の男女3人で実施。いずれも、大動脈弁が硬くなり血液を送り出しにくくなる大動脈弁狭窄(きょうさく)症と、冠動脈が複数箇所で狭くなったり詰まったりする症状を併発していた。大動脈弁狭窄症の半数近くで冠動脈の病変も起きるという。

 併発した患者では胸を開いて弁を取り換え、同時にバイパス手術をする方法が主流。人工心肺装置を使い長時間かかるため、負担が大きかった。

 センターは、人工心肺装置を使わない「オフポンプ冠動脈バイパス手術」と「経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)」を同時に実施。胸を開いて冠動脈の迂回路を作り、心臓上部の大動脈からカテーテルを入れて人工弁と置き換えた。

 小林順二郎(こばやし・じゅんじろう)心臓血管外科部門長は「患者のリスクが少なく、退院時期も早められる」と話した。

岡山大)抗がん剤:がん細胞狙い打ちに カプセルで効率よく運搬、岡山大、岡山理科大など開発成功

毎日新聞社 2014年10月30日(木) 配信

抗がん剤:がん細胞狙い打ちに カプセルで効率よく運搬 目印認識、副作用も軽減 岡山大、岡山理科大など開発成功 /岡山

 岡山大の妹尾昌治教授(生物工学)、岡山理科大の浜田博喜教授(生物化学)らの研究グループは、さまざまながんの治療に使われる抗がん剤「パクリタキセル」を小さな人工カプセルに封じ込め、がん細胞内に効率よく送り込む技術の開発に成功した。カプセルにはがん細胞を認識する抗体を付けており、がんの進行だけでなく抗がん剤の副作用も抑えられる、と期待されている。【原田悠自】

 パクリタキセルは、乳がんや肺がんなどに対する代表的な抗がん剤として1990年代から使われている。だが、水にほとんど溶けず、ひまし油とエタノールに溶かさなければならない。また、吐き気や脱毛などの副作用も伴うという。

 こうした問題を受け、研究チームは、抗がん剤にブドウ糖の分子を付けることで、水に溶けやすくなるよう加工。加工された抗がん剤を、人工脂質膜の「リポソーム」という球状カプセルに封じ込めることに成功した。

 この脂質膜は、水に溶けるものしか入れられない特性を持ち、直径約100ナノメートル(ナノは10億分の1)と小さい。そのため、毛細血管が詰まるなどといった心配もないという。さらに、研究チームは、この膜の表面にがん細胞を見分ける抗体物質を付けることで、がん細胞だけを標的にできるようにした。

 ヒトの大腸がん細胞を移植したマウスで実験したところ、通常のマウスはがんが成長し、1カ月以内に全て死んだ。一方、抗がん剤入りのカプセルを投与したマウスは、致死量相当分を投与しても、半数が3カ月間生き延び、がんも大きくなっていなかったという。

 妹尾教授は「カプセルを過剰に投与すると、肝臓を介して胆汁として腸管へ排出される。そのため、カプセルに封じ込められた抗がん剤も分解・排せつされ、副作用を抑えられる」。浜田教授は「他の抗がん剤にも応用すれば、抗がん剤で苦しむ多くの人々を救う画期的なシステムになるはず」と話している。

米隔離措置で「萎縮」 国際団体、看護師は外出

共同通信社 2014年10月31日(金) 配信

 【ニューヨーク共同】エボラ出血熱が流行する西アフリカで医療活動を進める国境なき医師団(MSF)は30日、ロイター通信に寄せた声明で、米国の各州が導入した自宅からの外出禁止など強制隔離措置は医療関係者を「萎縮」させていると指摘、撤回を求めた。

 シエラレオネでMSFの活動に加わり米国に戻った後、病院での隔離や自宅からの外出禁止が続く女性看護師ケイシ・ヒコックスさんは30日、東部メーン州の自宅から州の指示を無視して公然と外出した。

 声明によると、MSFはニューヨーク州などが掲げる21日間の自宅外出禁止措置を考慮して、活動期間の短縮も検討し始めた。メンバーの中には隔離を嫌って、欧州などに立ち寄り日数を消化してから米国に向かおうとするケースも出始めている。

 ヒコックスさんはエボラ熱の検査で陰性を示し、今のところ感染を疑わせる症状もない。「隔離は不当」と訴えてきた。AP通信によると、ルパージュ州知事は、公共の場に近寄らない条件で散歩やジョギングを認める妥協案を示したが、ヒコックスさん側が拒否した。

点鼻薬でアスペルガー改善 臨床試験、東大などが開始へ

朝日新聞 2014年10月31日(金) 配信

 脳から出るホルモンの一種を鼻の粘膜から吸収させ、アスペルガー症候群などを改善させる臨床研究を、東京大、金沢大、福井大、名古屋大などの研究グループが11月中旬に始める。31日から、臨床研究に参加する人を募る。

 対象となるのは、アスペルガー症候群などの「自閉スペクトラム症」の人。自閉スペクトラム症は、表情や声色から他人の気持ちが読み取れなかったり、自分の感情を抑えられなかったりして、社会にうまく適応できないことがある。男性に多く、80人に1人程度の割合でいるとされる。

 オキシトシンというホルモンは、相手の表情などから感情がわかりやすくなる効果があると言われている。臨床研究では、18歳以上55歳未満の男性約120人を募り、効果を調べる。

 オキシトシンを点鼻するグループと偽薬を点鼻するグループに分けて1日2回点鼻して7週間使い、心理テストや医師の診断で効果や持続時間などを比べる。臨床研究の参加基準などの詳しい情報は31日、東京大のサイト「自閉スペクトラム症へのオキシトシン経鼻スプレーの臨床試験」に公開される。(鍛治信太郎)

支援の医師らは「英雄」 オバマ氏、エボラ熱で

共同通信社 2014年10月30日(木) 配信

 【ワシントン共同】オバマ米大統領は29日、西アフリカで人道支援活動中にエボラ出血熱に感染し回復した医師ケント・ブラントリーさんら医療関係者をホワイトハウスに招き、「彼らはアメリカンヒーローだ」と称賛した。

 オバマ氏は、西アフリカでの流行を止めない限り今後も米国内で感染例が出ると指摘。使命感を持った医師や看護師が現地で医療活動を行うことが、国内の安全につながると強調した。

 また「彼らは威厳と尊敬をもって扱われるのにふさわしい」と訴え、一部の州が帰国した医療関係者を強制隔離する措置を打ち出したことを批判した。

エボラ陰性の男性が退院 2度目の検査も検出されず

朝日新聞 2014年10月30日(木) 配信

 厚生労働省は30日、エボラ出血熱が流行するリベリアに滞在し、羽田空港で発熱症状があった40代男性が、国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)を30日未明に退院したと発表した。29日にあった国立感染症研究所での2度目の検査でもエボラウイルスが検出されず、健康状態も良好なため、厚労省はエボラ出血熱ではないと最終判断し、隔離を解除した。

エボラ熱、感染者1万3703人に 報告例の追加で急増

朝日新聞 2014年10月30日(木) 配信

 世界保健機関(WHO)は29日、西アフリカで大流行中のエボラ出血熱に関して、疑い例も含め感染者数が1万3703人に上っていると発表した。死者数は、前回25日発表より2人減って4920人になった。医療従事者の感染者数は521人に達し、半数超の272人が死亡しているという。

 感染者数は前回25日の発表時点では1万141人だった数字が、一気に3500人あまり増えた。29日に会見したWHOのエイルワード事務局長補は「新しい感染例だけでなく過去の感染例について報告があればそれも加えることもあり、数字が跳ね上がることがある」と説明した。これまで各国が報告していなかった感染例が多数あり、急増したものとみられる。

 死者数が減少したのは、これまでのデータに誤りがあったことが分かり、修正したためだという。リベリアでの死者数がこれまでよりも292人少なかった一方、シエラレオネとギニアでは死者数が計290人増えたという。

 エイルワード氏は29日、リベリアでの感染拡大のスピードが減速しつつあるとの見方を示した。現地で「安全で迅速な埋葬の強化」が進んでいることが主な理由だという。

 国別では、リベリアの感染者数は6535人、死者数は2413人でいずれも最多を記録。シエラレオネは感染者数が5235人で死者数1500人、ギニアは感染者数1906人で死者数997人だった。その他の死者数は、ナイジェリア8人、米国1人、マリ1人だった。(ジュネーブ=松尾一郎)

目のiPS細胞移植、順調に経過…手術担当医

読売新聞 2014年10月30日(木) 配信

 目の難病患者に世界初のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた移植手術を行った、先端医療センター病院(神戸市)の栗本康夫・眼科統括部長(53)が29日、読売新聞などの取材に応じた。

 栗本部長は、患者の経過について「順調でほっとしている」と述べたうえで、すでに2人目の患者を選び、手術に向けて細胞の培養を進めていることも明らかにした。

 手術は、理化学研究所の高橋政代・プロジェクトリーダーらが進める臨床研究として行われた。1例目の患者は、網膜細胞が傷つく「加齢黄斑おうはん変性」を長年患う兵庫県在住の70歳代女性で、9月12日、女性のiPS細胞から作った「網膜色素上皮」の細胞シートを右目に移植した。女性は「手術直後から明るく見える。思い切って手術を受けて良かった」と話しているという。

気を抜けない水際対策 全入国者に滞在歴確認 「表層深層」国内で初のエボラ熱感染疑い

共同通信社 2014年10月29日(水) 配信

 西アフリカで猛威を振るい、米国でも検疫をすり抜けた感染者への対応に苦慮しているエボラ出血熱で、日本でも初の感染が疑われる例が報告され、検査で陰性と判定された。今回は、全入国者に流行国での滞在歴がないか確認するという水際対策が機能することを示した形だが、疑い例が現れる状況は続き、気を抜くことはできそうにない。

 ▽マニュアル通り

 「ほぼマニュアル通りの対応ができ、検疫や税関、入管、警察の連携に混乱はなかった」―。エボラ熱感染が疑われた外国籍の男性が陰性と判定された28日、水際対策を担った羽田空港の関係者は胸をなで下ろした。

 リベリアに滞在していたカナダ国籍の男性ジャーナリストは27日午後3時35分ごろ、ロンドン発の全日空便で羽田空港に到着した。男性は入国の際に空港内のポスターや放送での呼び掛けに対して、流行国に滞在していたと申告。体温を測ったら37・8度あったため、警察車両の先導で国立国際医療研究センター(東京都新宿区)に搬送し、隔離病室で経過観察する措置がとられた。

 ▽緊急参集も

 27日夜の段階で政府は、男性は患者とは接触しておらず、嘔吐(おうと)や吐血など特有の症状もないとの情報を得たため「陽性の可能性は1%もない」(政府関係者)と分析していたが、陽性と判定された場合には、菅義偉官房長官や塩崎恭久厚生労働相ら関係閣僚が首相官邸に緊急参集して対応を協議し、厚労相が1時間以内に記者会見を開き国民に説明するとの段取りを整えた。また、全日空便に同乗していた乗客乗員約200人全員の健康状態の確認を迫られ、混乱が起きる恐れもあった。

 全入国者に流行国での滞在歴を確認する対策は24日に始めたばかり。きっかけは今月中旬に沖縄県の病院から報告された事例だった。

 事情を知る国立感染症研究所によると、西アフリカのリベリアに出張で約10カ月滞在した沖縄県の60代男性が、帰国10日目に発熱、高度な対応ができる指定医療機関ではなく、かかりつけの医院を訪れた。

 医師は抗菌薬を処方したが体調は回復せず、男性は別の病院を受診。病院では男性のリベリア滞在を把握したが、特別な感染対策はせず対応したという。

 ▽肝を冷やす

 結局、男性はマラリアと判明したが、感染研の大石和徳(おおいし・かずのり)感染症疫学センター長は「医療機関側には西アフリカからの帰国後の発熱に対する認識が全くなかった。対応した事務員や看護師、当直医は防護服を着ていなかったし、検体も普通に扱っていた。もしエボラだったら...」と振り返る。

 この一件に肝を冷やした厚労省は、全入国者に滞在歴の確認を始めると同時に、滞在歴のある人には21日間、体温や体調の異変がないかを1日2回検疫所に報告するよう義務付ける対策を導入した。流行が深刻なギニア、リベリア、シエラレオネと行き来する日本人は年間300人程度と少ないが、空港や港での警戒は厳しさを増した。

 政府は、今後も疑い例は報告される事態は起きるとみているが、この段階で公表することに慎重な姿勢だ。厚労省幹部は「疑い例を調べて本当のエボラだったというのは10件に1件程度だろう。検査前の疑い例公表にはメリット、デメリット両方あり、バランスをとるのが難しい」と話している。

塩分とりすぎの慢性腎臓病、高血圧治療薬が有効

読売新聞 2014年10月29日(水) 配信

 塩分を過剰にとっている慢性腎臓病患者に対し、高血圧の治療薬の一種が有効だと、東京大の藤田敏郎名誉教授らのグループが発表した。

 従来の治療法と併用すると、病気の進行度の指標となる尿中のたんぱく質が減る。英医学誌に28日、論文が掲載された。

 この治療薬は、腎臓での塩分の再吸収を促し、血圧を上げるホルモン「アルドステロン」の働きを抑える。

 研究グループは、慢性腎臓病患者314人を、従来の薬に加えてこの治療薬を飲むグループと、偽薬を飲むグループに分け、尿中のたんぱく質の変化を調べた。

 偽薬を飲むグループでは約1年後も変化が見られなかったが、治療薬を飲んだグループでは、尿中のたんぱく質が減った。慢性腎臓病患者に推奨される1日の塩分摂取量の約1・5倍に当たる9・4グラム以上をとっていた127人に限ると、約20%も減少した。

医療従事者5千人が必要 エボラ熱で世銀総裁

共同通信社 2014年10月29日(水) 配信

 【ナイロビ共同】西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱対策について、世界銀行のキム総裁は28日、訪問先のエチオピアで「新たに5千人以上の医療従事者を確保する必要がある」との見通しを明らかにした。AP通信が伝えた。

 キム総裁は「いろいろな場所で(エボラ熱への)恐怖が高まっている中、どこでこれだけの多くの医療従事者を見つけられるか心配している」と懸念を示した。

 キム総裁は国連の潘基文(バン・キムン)事務総長、アフリカ連合(AU)のズマ委員長と共にエチオピアを訪れている。

不正防止へ罰則強化 財務省が理研改革提言

共同通信社 2014年10月28日(火) 配信

 財務省は27日、STAP細胞問題を起こした理化学研究所に対し、研究不正防止に向けた罰則強化などの改革案を提言した。研究倫理の教育を徹底するため、必要な研修を受講しない職員に、実験室への立ち入り禁止や研究費申請の一時停止措置を取るよう求めた。

 経営監視体制の強化や予算執行の効率化も促した。理研が外部有識者を交えて審議する「運営会議」の評価結果を予算配分に反映させ、これに反する場合はセンター長の解任も含めた対応を要請した。

 こうした改革案は、27日に開いた財政制度等審議会の会合で示した。理研に対しては、2014年度予算で運営費交付金など国費約780億円を計上している。

予防ワクチン導入へ加速 エボラ熱、課題も山積

共同通信社 2014年10月28日(火) 配信

 西アフリカを中心に流行し感染者が1万人を超えたエボラ出血熱の予防ワクチン早期導入に向けた動きが加速している。世界保健機関(WHO)は来年6月までに数十万人分、同年末までに数百万人分の準備を目指しているが、ワクチンの安全性や効果は未確認で、課題は山積みだ。

 「ワクチンはエボラ熱流行の形勢を一変させる可能性がある」。WHOのキーニー事務局長補は24日、ジュネーブでの記者会見で、感染が拡大の一途をたどる西アフリカでのワクチン導入に強い期待を示した。

 導入が想定されているのは英製薬大手グラクソ・スミスクラインと米国立衛生研究所(NIH)が開発するワクチンと、カナダ政府開発のワクチンの2種類。

 いずれもサルの実験では高い効果を確認。既に人を対象とした臨床試験が始まっている。今年12月には西アフリカでの試験的投与を開始する見通しだ。

 エボラ熱はこれまでサハラ砂漠以南のアフリカの限られた地域で小規模な流行が散発的に起きるにとどまっていたため製薬業界の関心は低く、ワクチンや治療薬は開発されてこなかった。

 しかし今回の流行により関心が急上昇。米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)もワクチン開発に着手、来年1月から人を対象とした臨床試験を始める。来年5月までに25万人分を準備するという。

 WHOによるとロシアも3種類のワクチンを開発中で、早期に臨床試験が行える見通しだ。

 ロイター通信によると、欧州連合(EU)欧州委員会などはエボラ熱のワクチン開発に2億ユーロ(約274億円)を投じる計画を立てている。

 国際社会がワクチン開発を急ぐ背景には、感染拡大が予想以上に加速していることへの危機感がある。

 WHOの25日発表の集計によると、エボラ熱の感染者は23日までに疑い例を含め1万141人。死者は5千人に迫っている。最近は1週間~10日程度で千人前後増加。12月上旬には1週間当たりの新たな感染者数が5千~1万人に膨らむ恐れも指摘されている。

 しかし、多くの住民に集団予防接種が可能な段階までワクチンの量産が見込めるのは、現状では早くても来年7月以降となる可能性が高い。

 ワクチンの安全性や効果についても確証がない。キーニー氏は記者会見で「ワクチンは(問題を容易に解決できる)『特効薬』などではない」とも強調、過度な期待にくぎを刺した。(ジュネーブ共同=田中寛)

全入国者に滞在国確認 医師の診察、健康監視

共同通信社 2014年10月28日(火) 配信

 エボラ出血熱の疑いがある患者を早期に発見しようと、厚生労働省は検疫を実施している国内30空港で全入国者に対する滞在国の確認を始めていた。西アフリカの流行地から日本への直行便はないが、滞在した人が欧州や中東を経由して日本に入ることが考えられるためだ。

 エボラ熱は一般に、ウイルス感染から最大21日の潜伏期間を経て、突然の発熱や頭痛などの症状が出る。日本の空港ではサーモグラフィーを使って到着した人の体温を測定。ギニア、リベリア、シエラレオネ、コンゴに滞在した場合は申告するよう求めている。

 滞在が確認されると、必要に応じて医師が診察。38度以上の熱や頭痛などがあり、21日以内にエボラ熱患者の体液や、ウイルスを持っている可能性のあるコウモリなどに触れたことがあれば、検疫法に基づき隔離する。

 西アフリカに滞在した人には国内の連絡先を確かめ、最大21日間、朝夕の1日2回、体温などの健康状態の報告を求める。

 今回の男性は熱は37・8度だったが、塩崎恭久厚労相は「万一のことを考えた」と話した。

首相、エボラ熱対策を指示 検疫徹底、二次感染防止 検査男性は陰性 初の関係閣僚会議

共同通信社 2014年10月28日(火) 配信

 政府は28日午前、エボラ出血熱の海外での拡大を受けて国内対策強化のため初の関係閣僚会議を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は「関係機関と緊密に連携し、検疫の徹底、迅速な初動検査、二次感染の防止に万全を期してほしい」と指示した。西アフリカに滞在歴があり、羽田空港で発熱がみられたカナダ国籍の男性ジャーナリストは同日未明の血液検査でエボラウイルスが検出されず、陰性と判定された。

 エボラ熱は西アフリカで流行が止まらず、米国やスペインにも飛び火した。27日には国内で初めて疑い例が出るなど、水際対策や国内での拡大阻止が差し迫った課題になっている。

 会議の冒頭、塩崎恭久厚生労働相が、感染が疑われた事案を報告。「検査をしても発症後3日程度は陽性の結果が出ないことがあることから、引き続き入院していただき健康観察を行う」と説明した。

 政府は28日、内閣官房に対策室、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。首相は「迅速、的確な情報提供で国民の安心、安全の確保に全力で努めてほしい」と厚労相ら関係閣僚に求めた。

 ウイルスが検出されなかった男性は熱も平熱に下がったという。しかし、感染していた場合、発症直後はウイルスが検出されないこともあるため、念のため入院先の国立国際医療研究センター(東京都新宿区)の隔離病室で経過観察を続ける。

 男性はリベリアに8月18日から約2カ月間、エボラ熱の取材で滞在。10日ほど前に西アフリカを出て、ベルギーなどを経由し、ロンドン発の全日空便で27日午後、羽田空港に着いた。検疫で滞在歴を申告し、37・8度の熱が判明し、国立国際医療研究センターに搬送された。

 センターが男性から血液を採取し、国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵村山市)でウイルスの遺伝子が含まれていないか調べていた。

##村山の施設は、住民の反対で、血液検査以上のことができない状態です。

心臓病 細胞除き弁移植 阪大病院成功 男性、拒絶反応回避

毎日新聞社 2014年10月27日(月) 配信

心臓病:細胞除き弁移植 阪大病院成功 男性、拒絶反応回避

 大阪大病院は27日、生まれつき心臓の弁に異常がある男性会社員(35)=東大阪市=に、細胞を取り除いてコラーゲンなどの「骨格」だけにした他人の弁を移植することに国内で初めて成功したと発表した。他人の細胞を移植すると拒絶反応を起こすが、薬剤などを使って脱細胞化と呼ばれる処理をした。男性は同日中に退院する予定。【斎藤広子、畠山哲郎】

 手術は今月中旬に実施された。執刀した澤芳樹教授らによると、男性はファロー四徴症(しちょうしょう)という病気。肺動脈弁が生まれつき狭く、2歳の時に弁を広げる手術を受けた。弁移植を受けなければ不整脈などで突然死の恐れもあったが、今回の手術で長期間、安定する見通し。

 心臓弁の移植は一般的に、金属で作った機械弁や豚や牛の弁から作る生体弁などの人工弁が使われる。しかし、機械弁は血栓症を起こす危険性が高く、動物の生体弁も移植後5~10年で機能不全になり、何度も手術が必要になるとされる。

 同病院によると、脱細胞化処理により他人の細胞を取り除いた弁を使うと、たんぱく質などから成る骨格の内部に患者自身の細胞が入り込み、自分の組織のようになって長期間の定着が期待できるという。心臓弁の脱細胞化処理はヨーロッパで臨床試験(治験)中で、独ハノーバー大はこれまで120例の手術を実施、最長で12年間再手術せず済んでいる。

 今回使用した弁は直径29ミリ、長さ2センチの円筒形。ドイツの組織保存バンクから弁の提供を受け、ドイツのベンチャー企業が脱細胞化の処理をした。

 患者の男性は同日、病院で記者会見し、「日常生活に支障はなかったが、時々、心臓が苦しくなった。従来の方法では弁を替えるために将来何回も手術を受けなければいけないことに不安があり、新しい方法にかけてみようと思った」と話した。

白血病研究に不適切関与 ブリストル社が報告書

共同通信社 2014年10月28日(火) 配信

 製薬会社ブリストル・マイヤーズ(東京)は27日、自社の慢性骨髄性白血病の治療薬「スプリセル(一般名ダサチニブ)」に関する東京大などの臨床研究で、研究計画の作成などに社員が不適切に関与し「国の倫理指針に違反する疑いが強い」とする第三者機関報告書を公表した。

 報告書によると、社員が研究計画の下書きを作成し、計5千万円の寄付をするなど、準備段階から労務提供や経済的支援をした。一方で研究計画書には「製薬会社からの資金提供はない」などと記載し、患者にも説明がなかったとみられる。

 ブ社役員は研究への社員の関与を認識しており、組織的だった。報告書は「臨床研究をシェア獲得の手段に利用した側面は否定できない」と指摘した。副作用の報告義務違反や、患者に関する情報を不正に入手する個人情報保護法違反などはなかったという。

 臨床研究は、未治療の白血病患者にスプリセルを投与し、1年後の効果を調べるもので、東大などが参加し2011年に始まった。東大が製薬会社ノバルティスファーマの白血病治療薬の問題を調べる過程で、ブ社も臨床研究に不適切に関与していたことが発覚し、研究はことし5月、中止された。

 ブ社は「ご迷惑、ご心配をお掛けし深くおわびする」とのコメントを発表した。

がん医療ナビゲーターを創設 熊本などでモデル事業に着手

熊本日日新聞 2014年10月27日(月) 配信

 日本癌[がん]治療学会は、がん患者・家族に診療情報を提供したり、相談に応じたりする「がん医療ネットワークナビゲーター」の認定制度を創設した。熊本、福岡、群馬の3県でモデル事業に着手、全国で2万人の認定を目指す。学会理事で同制度を担当するがん診療連携委員会委員長の片渕秀隆・熊本大大学院教授に制度の狙いなどを聞いた。

 ―ナビゲーター制度の目的は何ですか。

 「がん患者さんが抱える問題として、医療情報の不足、高額医療費の支払いへの不安、精神的な寄り添いの不足などが挙げられる。こうした面で、患者さんや家族を支える人がなかなかいないのが現状。患者さんの孤立化を防ぐ必要がある」

 ―具体的な役割は。

 「ナビゲーターは、がん医療を受けるために必要な情報や生活に関する適切な助言・提案・支援をするために十分な知識と素養を習得した人材として養成する。二次医療圏(保健所管轄)をカバーするがん診療連携拠点病院では、がん相談支援センター設置が義務付けられているが、相談員は不足している。ナビゲーターは、拠点病院の相談支援業務を補完し、がん情報の提供のみに特化した人材となる。治療などの医療実務は行わない」

 ―どのような人が認定の対象ですか。

 「医療従事者や介護職などの有資格者はもちろん、がんサロンや患者会に関わっている人、さらに患者さん自身も候補になり得る。セミナーや『eラーニングシステム』などで所定の科目を修め、認定研修施設での実地研修を受けることなどを認定の条件としている」

 ―なぜ熊本がモデル事業に選ばれたのですか。

 「熊本は、がん患者さんと医療機関の間で診療情報を共有する地域連携パス『私のカルテ』を整備するなど、がん診療連携が進んでいることが高く評価された。本年度は、がんの基本的な知識を学んでもらい、2015年度に実地研修をする。16年の春には第1期生が医療・福祉現場で活躍してほしい」

 「12月7日午前9時から熊本市の県民交流館パレアで初めて開く教育研修セミナーでは、基本知識に関する講演のほか、ナビゲーターの活動を想定した模擬演技も披露する」 ―今後の見通しは。

 「制度はやっと船出したところ。モデル事業の効果を見極めて、人材を育成、維持していく体制づくりを進め、全国にナビゲーターを育成したい」

米政権が強制隔離撤回促す エボラ熱、人権侵害批判も

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 【ワシントン共同】西アフリカでエボラ出血熱患者の治療に当たった医療関係者を、帰国後に21日間強制隔離する措置に踏み切った米国の一部の州に対し、オバマ政権が「非科学的で拙速」だとして措置の撤回を促していることが分かった。ニューヨーク・タイムズ紙電子版が26日伝えた。

 シエラレオネから24日帰国し、ニュージャージー州で隔離された女性看護師は、CNNテレビとの電話で「全く容認できない極端な措置で、基本的人権の侵害と感じた」と非難。弁護士は法的措置に訴える考えを表明するなど、強制隔離への批判が高まってきた。

 同紙によると、オバマ政権はニューヨーク、ニュージャージー両州の知事に措置の撤回を促した。強制隔離によって、ボランティアで現地に赴く医療関係者が減少することや、現地での米軍部隊展開に影響することを懸念している。

 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長はNBCテレビの番組で、医療関係者について、帰国後に厳格な経過観察をしており、隔離する必要はないと強調。感染が確認されたニューヨークの男性医師のケースでも「一般の人への感染リスクはほぼゼロだ」と語った。

 またファウチ所長は、現在の最優先課題はアフリカでの感染拡大阻止だと指摘し、過酷な現場から戻った医師らには「英雄として、敬意を持って接しなければならない」と述べた。

 隔離された女性看護師や感染した男性医師が活動していた国境なき医師団(MSF)は声明で、帰国した医師らが「公正に処遇される権利」を尊重すべきだと訴えた。

マリのエボラ感染女児死亡 緊急事態とWHO

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 【ナイロビ共同】ロイター通信によると、西アフリカ・マリの保健当局者は24日、国内で初めてエボラ出血熱の感染者と確認された女児(2)が同日死亡したと明らかにした。

 女児は発症した状態でバスで移動しており、周囲に感染が拡大した恐れがある。世界保健機関(WHO)はマリの状況を「緊急事態」として、現地に専門家を派遣し、ほかに感染者がいないかどうか警戒。女児の母親がギニアでエボラ熱に似た症状で死亡したとの報道があり、真偽を確認中としている。

 WHOなどによると、女児は19日に祖母に連れられギニアから入国。ギニアにいた当時から鼻の出血が始まっていた。

 保健当局は女児と接触した43人を特定し、健康状態を調べている。
マリのエボラ感染女児死亡 緊急事態とWHO

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 【ナイロビ共同】ロイター通信によると、西アフリカ・マリの保健当局者は24日、国内で初めてエボラ出血熱の感染者と確認された女児(2)が同日死亡したと明らかにした。

 女児は発症した状態でバスで移動しており、周囲に感染が拡大した恐れがある。世界保健機関(WHO)はマリの状況を「緊急事態」として、現地に専門家を派遣し、ほかに感染者がいないかどうか警戒。女児の母親がギニアでエボラ熱に似た症状で死亡したとの報道があり、真偽を確認中としている。

 WHOなどによると、女児は19日に祖母に連れられギニアから入国。ギニアにいた当時から鼻の出血が始まっていた。

 保健当局は女児と接触した43人を特定し、健康状態を調べている。

社会は冷静な対応を 病む人助けるのが医療 東京都保健医療公社豊島病院医長 足立拓也 識者評論「エボラ出血熱」

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 今年7月、世界保健機関の短期専門家としてシエラレオネの病院で多数のエボラ出血熱患者を診療した。一家が全滅して1人だけ生き残った子ども、姉と兄の目前で息を引き取った3人きょうだいの幼い弟、患者のケア中に感染して痛みに耐えながら自分の病院で亡くなった看護師など、現地の人々の痛みと苦しみは筆舌に尽くしがたい。

 エボラ出血熱に関し、あまり報道されない点を指摘しておきたい。

 第一に、この病気は親切な人がかかりやすい病気である。エボラウイルスは、重症化した患者の嘔吐(おうと)物、下痢便、血液を介して伝播(でんぱ)する。無症状の人や会ったかどうかも思い出せない人からの感染を恐れる必要はない。

 感染を避ける方法はそれほど難しくない。見るからに具合の悪そうな人から距離を置き、関わらないことである。ただしこれは「困ったときには助け合う」という人間らしい根源的な価値観と相反する行為でもある。

 体調を崩した家族を見捨てることなどできないし、重症患者が病院に運び込まれたとき、それなりの倫理観を持った医師や看護師は、患者を放置することはしない。西アフリカ3カ国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)で感染の連鎖が止まらない根本的な理由はここにある。

 第二に、開発中の新薬は、患者の救命に役立つ潜在的可能性はあるものの、それによって新たな感染を防げるわけではない。

 エボラ出血熱対策の柱は接触者追跡である。新たな発病者が分かったとき、接触者を洗い出して最大潜伏期間の21日間、健康観察を行い、もし接触者が発病したら早期に隔離する。これは感染連鎖を遮断し流行を封じ込めるための、地道ではあるが最も効果的な手法である。

 第三に、西アフリカで流行が続く限り、日本国内に感染者が入国する可能性も続く。従って、日本のエボラ対策支援は、流行国の最前線に集中させるべきである。国内の対策も急務ではあるが、グローバル化時代の感染症対策は、国内では完結しない。

 仮に国内で疑わしい患者が出た場合、エボラ出血熱と一見似た症状の病気は幾つかあり、診断確定まで数日かかるかもしれないし、当初は疑われたが実は違ったということが繰り返されるかもしれない。

 この病気の二次感染の恐れがあるのは家族や医療従事者など少数に限られるため、一般市民は普段の生活を続けて問題はない。医療機関は治療に専念し、保健所は接触者追跡を進める一方で、社会は浮足立つ必要はない。

 医療の目的は、病める人を助けることにあり、エボラ出血熱の診療においてもそれは変わることはない。

   ×   ×

 あだち・たくや 70年東京生まれ、東京大医学部卒。横浜市立市民病院勤務などを経て12年から豊島病院感染症内科医長(現職)。専門は熱帯病、感染症全般。

乳がん患者を陽子線治療へ 福井県病院、初の臨床試験

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 福井県立病院は24日、水素の原子核をがん患部にピンポイントで当てる陽子線治療について、全国で初めて乳がん患者の臨床試験を始めると発表した。試験対象者を受け入れ、患者が見つかり次第開始する。

 同病院の陽子線がん治療センターによると、乳がんは患部の固定が難しく、これまで陽子線の治療は困難とされていた。下着メーカー「ワコール」の人間科学研究所に、乳房を固定する専用ブラジャーの開発を依頼。さらに患者をうつぶせにして治療する台などと併用することで、正確な照射が可能になったという。

 対象者の主な条件は、60歳以上の初期の乳がん患者で、リンパ節転移、手術や抗がん剤治療の経験がないことなど。

 山本和高(やまもと・かずたか)センター長は「乳房にメスを入れるのが嫌だったり、合併症で手術が受けられなかったりする人への治療方法になるかもしれない」と期待する。

 陽子線治療は、エックス線などの従来の放射線治療と異なり、がん病巣をピンポイントで破壊でき、周囲の正常な組織への影響が少ないという。

 同センターは2011年に開所。560人を超える肺や肝臓などのがん患者を治療してきた。

培養筋肉で指の動き 人工関節を曲げ伸ばし

共同通信社 2014年10月27日(月) 配信

 細胞を培養して作った筋肉を人工関節に取り付け、指のように曲げ伸ばすことに成功したと東京大の竹内昌治(たけうち・しょうじ)教授らのチームが24日、発表した。

 失われた筋肉を補う再生医療への応用が期待される成果。竹内教授は「筋肉で自然な動きをするロボットの開発にもつながる」と話している。

 チームは、ラットの筋肉の細胞をゼリー状のシートに入れ、シートを重ねて培養。長さ約8ミリで約1・5ミリの厚さがある立体的な筋肉組織を作った。

 長さ約2センチの人工関節の両側に筋肉を取り付け、電気刺激で片方ずつ交互に縮ませると、スムーズに曲げ伸ばしできた。

 筋肉で人工関節を動かすと、これまでは約2時間で筋肉が縮んで硬直してしまうのが欠点だった。今回は、二つの筋肉が互いに引っ張り合うため、硬直しにくく2日後も動いた。ただ何回も繰り返し動かすと、筋肉に疲れがたまり、動きが悪くなるという。

 成果は26日から米国で開かれる国際会議で発表する。

肝炎薬 ソブリアード服用後、3人死亡 厚労省が注意喚起

毎日新聞社 2014年10月25日(土) 配信

肝炎薬:ソブリアード服用後、3人死亡 厚労省が注意喚起

 厚生労働省は24日、C型肝炎の治療薬「ソブリアードカプセル(一般名シメプレビルナトリウム)」を服用した患者3人が死亡し、薬との因果関係が否定できないとして、薬の添付文書の改訂を、製造販売元のヤンセンファーマ(東京都)に指示した。医療関係者向けに注意喚起文書を配布することも求めた。

 厚労省によると、ソブリアードを投与すると、血液中のヘモグロビンが分解されてできる「ビリルビン」が増え、肝臓や腎臓の機能障害が進む可能性があり、40~60代の男女3人が、服用後に肝不全や腎不全で死亡した。このため、添付文書に、血中ビリルビン値の持続的な上昇など異常がある場合、投与を中止するよう警告する文言の記載を求めた。

 ソブリアードはC型肝炎ウイルスの増殖を抑える薬で、別の2剤と併せて使われる。インターフェロンが効きにくい患者に効果が期待できることから注目され、2013年12月~今年9月末に約1万8900人が使用している。

 厚労省は、服用者に目や皮膚が黄色くなったり、尿の色が濃くなったりした場合、すぐに受診するよう呼び掛けている。【金秀蓮】

エボラ出血熱 全入国者調査へ 流行4カ国滞在の有無 全国30空港

毎日新聞社 2014年10月24日(金) 配信

エボラ出血熱:全入国者調査へ 流行4カ国滞在の有無--全国30空港

 アフリカで感染拡大が続くエボラ出血熱への検疫を強化するため、厚生労働省と法務省は24日、国際線のある全国30空港のすべての入国者に対し、流行4カ国に滞在歴がないか確認することを決めた。入国管理局の職員が入国手続きでパスポートの記録を調べる際に確認し、滞在歴があれば検疫所に申告するよう求める。24日から各空港で順次運用を始める。

 エボラ出血熱の潜伏期間は最長21日とされる。厚労省は8月以降、到着前21日以内に流行国に滞在した人は検疫所に申告するよう要請。流行国の国籍のパスポートを所持する人は入管と協力して検疫してきた。さらに流行国以外の国籍の入国者にも検疫を徹底する必要があると判断し法務省に協力を要請した。

 厚労省によると、30空港の入国者は2013年で計約2800万人。入国管理局の職員は入国手続きの際、ギニア、リベリア、シエラレオネ、コンゴ民主共和国の4カ国に過去21日以内に滞在歴がないか日本語や英語、フランス語、中国語、アラビア語などで質問を書いた用紙を見せて確認する。ナイジェリアはエボラ熱の感染が終息したため検疫対象から外した。

 また、厚労省は24日、エボラ熱など「1類感染症」の受け入れ態勢のない医療機関に対し、発熱で受診した患者は流行国に滞在歴がないか確認し、滞在歴があれば直ちに保健所に連絡するよう通知することを決めた。日本医師会も24日に同様の通知を出し、滞在歴があれば2次感染の恐れがあるため採血などは行わないよう求める。【桐野耕一】

エボラ出血熱 日本も未承認薬許容

毎日新聞社 2014年10月25日(土) 配信

エボラ出血熱:日本も未承認薬許容

 エボラ出血熱の感染が拡大しているのを受け、厚生労働省は24日、患者を国内で治療する際の医療態勢や治療方法を検討する専門家会議を初めて開催した。エボラ熱の治療法が確立していない現状では未承認薬の使用も許容されるとの見解をまとめ、富山化学工業(東京都新宿区)の「ファビピラビル」(商品名「アビガン」)の使用を認めることで合意した。

 アビガンは新型インフルエンザの治療薬として今年3月に承認されている。重い副作用が出る危険性もあるが、エボラ熱に対してマウスの実験で有効性を示すデータがあるという。海外で4人の患者に投与され、他の未承認薬とあわせて投与された2人の症状が改善している。未承認薬には他にもエボラ熱の治療に使用されたものが複数あるが、現在、国内で入手可能な薬はアビガンだけという。アビガンは、国内に2万人分の備蓄がある。

 この日の会議では、未承認薬の使用は患者や家族への同意が必要との指摘や、流行国で実施されている血清療法は日本では困難との見解も示された。【桐野耕一】

マリでエボラ熱初確認 ギニアから入国の女児

共同通信社 2014年10月24日(金) 配信

 【ナイロビ共同】西アフリカ・マリのコネ保健相は23日、同国西部カイで女児(2)がエボラ出血熱に感染していることを確認したと発表した。ロイター通信などが伝えた。マリで感染者が確認されるのは初めて。女児は最近、エボラ熱が流行する隣国ギニアから入国したという。

 エボラ熱はリベリア、シエラレオネ、ギニアを中心に拡大し、感染者が確認されたのはマリで8カ国目。ナイジェリアとセネガルでは今月に終息が宣言されたが、米国とスペインにも感染が飛び火していて、世界各国はエボラ熱への警戒感を強めていた。

 保健省関係者によると、女児の母親は数週間前にギニアで死亡し、親族が女児をマリに連れてきた。首都バマコにも10日間滞在したという。

 コネ氏は国営テレビに「早急に治療したおかげで女児の状態は改善している」と述べ、女児との接触者を特定し、健康状態を調べていると明らかにした。

 世界保健機関(WHO)によると、エボラ熱の感染者は疑い例を含めて19日までに9936人に上り、うち4877人が死亡した。

エボラ熱死者4877人に WHO、感染者1万人迫る

共同通信社 2014年10月24日(金) 配信

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は22日、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱の感染者(疑い例を含む)が19日までに米国、スペインを含む計7カ国で9936人に達し、うち4877人が死亡したと発表した。感染者が1万人、死者は5千人に迫った。

 7カ国のうちセネガルとナイジェリアで流行が終息したが、リベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国では依然として感染が広がっている。

 17日発表の前回集計より感染者が720人、死者が322人増加した。国別の死者はリベリアが2705人、シエラレオネ1259人、ギニア904人、ナイジェリア8人、米国1人。

 22日発表の集計によると、19日までに疑い例も含めて各国で医療従事者計443人が感染し、244人が死亡。医療関係者の安全確保が急務であることをあらためて示した。

 WHOは23日、エボラ出血熱が流行する西アフリカ3カ国に対し、空港や港、主要な国境検問所から出国する全ての人を対象に実施している感染の有無に関する検査を強化するよう勧告する声明を出した。

 8月にエボラ熱感染について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言したWHOは22日に3回目の緊急委員会を開き、状況はなお深刻で依然として緊急事態にあると判断した。

 しかし渡航や貿易の全面規制は「感染国を孤立させ、経済に悪影響を及ぼす」として不必要との判断を引き続き示した。

NYでエボラ陽性反応…ギニア帰りの男性医師

読売新聞 2014年10月24日(金) 配信

 【ニューヨーク=広瀬英治】ニューヨーク州のクオモ知事とニューヨーク市のデブラシオ市長は、23日記者会見し、西アフリカのギニアでエボラ出血熱の治療活動に参加して帰国した米国人男性医師(33)から、ニューヨークの病院でエボラ出血熱の陽性反応が確認されたと明らかにした。

 確定診断で感染と発症が確認されれば、米最大の都市ニューヨークで初めてのケースとなる。

 医師は「国境なき医師団」の一員としてギニアで活動した後、今月17日にニューヨークに戻った。22日夜にはニューヨークで、地下鉄に乗ってボウリング場に出かけていた。23日朝から発熱など感染の兆候が表れ、すぐに隔離施設を整えた市内の病院に収容された。医師はニューヨークでコロンビア大関連の病院に勤めているが、ギニアからの帰国後、勤務に就いたことはなかった。

##なんで危険な状態の意識が低いのですかね。潜伏期間に、出歩くなんて考えられない。

エボラ熱、身構える中国 「時間の問題」と専門家

共同通信社 2014年10月24日(金) 配信

 【北京共同】中国がエボラ出血熱発生に身構えている。アフリカには近年の投資ブームを受け100万人以上の中国人が居住、中国では広東省広州だけで20万人超のアフリカ人が滞在。アフリカとの人的交流は盛んで「発生は時間の問題」(医療専門家)とみられている。

 米ノースイースタン大の研究チームは、アジアでエボラ熱発生リスクの高い国として中国を指摘。中国疾病予防コントロールセンターの高福(こう・ふく)副主任は中国メディアに対し「アフリカでエボラ熱を制圧できなければ中国で発生する恐れは大きい。時間の問題だ」と述べた。

 一般市民の間の不安も拡大、当局はうわさの打ち消しに躍起となっている。浙江省寧波ではナイジェリア男性の「感染確認」の偽情報が流れ、広東省深☆では別の感染症と取り違えたエボラ熱発生のうわさが拡大、同市医療当局が「市民の間にパニックが起きている」と認めた。

 不安が根強いのは、2003年の新型肺炎(SARS)流行の際に当局が情報を隠蔽(いんぺい)、被害が拡大した苦い記憶があるためだ。「今回も政府が隠すのではないか」と疑う声がネットなどに出ている。

 国家衛生計画出産委員会は20日、検疫強化や医療現場での医薬品準備などを求める通知を各省・自治区などの衛生当局に出し、エボラ熱対策に万全を期すよう求めた。

 中国商務省によると、感染が深刻な西アフリカ3カ国には2万人近くの中国人が居住している。

 注)☆は土ヘンに川

iPS細胞 心臓組織、ラットに移植 心筋・血管細胞、シート状に 京大が成功

毎日新聞社 2014年10月23日(木) 配信

iPS細胞:心臓組織、ラットに移植 心筋・血管細胞、シート状に 京大が成功

 京都大iPS細胞研究所の山下潤教授は22日、心筋や血管の細胞がシート状に並んだ「心臓組織シート」をヒトiPS細胞から作り、心筋梗塞(こうそく)状態にしたラットの心臓に移植して心機能を改善させることに成功したと発表した。研究が進めば、重い心臓病の有望な治療法となる可能性がある。オンライン科学誌サイエンティフィック・リポーツに同日、掲載された。

 重症の心筋症患者の心臓は筋肉細胞が失われ、心臓の機能が低下している。根本的な治療は心臓移植しかなく、iPS細胞などから心筋を作って移植する再生医療への期待が高まっている。これまでバラバラの細胞を心臓に直接注入して移植する方法などが試みられたが、定着率が低いことが課題だった。

 研究グループはヒトiPS細胞を変化させ、心筋細胞(約72%)と血管内皮細胞(約6%)、血管壁細胞(約20%)からなる細胞シートの作製に成功した。グループによると、心筋細胞だけではなく、血管の細胞もiPS細胞から作製し、シート状に形成したのは初めてという。

 人工的に心筋梗塞の状態にしたラットの心臓にこのシートを3枚重ねて張り付けると、1カ月後に心機能は約1・6倍に改善。移植部分に血管が新たに作られ、移植した心筋細胞が多く残っていたという。

 人への応用には、豚やサルで有効性や安全性を確認する必要がある。大阪大も既に、iPS細胞を使って別の方法で心筋シートを作り、心臓病治療につなげる研究を進めている。山下教授は「(阪大などの方法の)次の世代の治療法として応用できるのではないか」と話している。【根本毅】

新たな結核患者900万人 13年、WHO報告書

共同通信社 2014年10月23日(木) 配信

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は22日、結核に関する2014年版報告書を発表し、13年に世界で新たに結核に罹患(りかん)した患者が推定900万人、結核による死者が150万人に上ったと明らかにした。

 12年に比べて新規患者が40万人、死者が20万人増えたが、いくつかの国が今回新たに統計に含まれたためという。

 報告書は、結核による死亡率が1990年比で推定45%低下したと指摘、結核の治療が世界的に効果を示しているとの見方を強調した。

 一方、新規患者のうち、約12%に当たる推定110万人がエイズウイルス(HIV)感染者で、結核とHIVの二重感染は依然として深刻な状況となっている。

 また、主要な治療薬が効かなくなる多剤耐性結核の感染者は13年に推定で48万人に達し、WHOは警戒を続けるよう呼び掛けている。

エボラ熱で院内講習会 指定機関の都立墨東病院

共同通信社 2014年10月23日(木) 配信

 国内でエボラ出血熱の患者発生に備えるため、東京都立墨東病院(墨田区)は22日、流行地の西アフリカで支援活動をした国立国際医療研究センター(新宿区)の加藤康幸(かとう・やすゆき)医師を招き、院内向けの講習会を開いた。

 墨東病院は、感染症法に基づきエボラ熱患者を受け入れる全国45指定医療機関の一つ。加藤医師は「防護服を着用せずに診療した時に感染が多い」と、着用と訓練の徹底を呼び掛けた。

 加藤医師は今年5月と8月にリベリアへ派遣された。同国の患者のうち約10%は医療従事者だったとのデータを示し「感染は夜間に集中していた。眠くなって集中力が低下し、ミスが起きた」と分析した。

 のどに管を入れる気管挿管など特別な場合に、患者の体液に直接触れた覚えがなくても感染した事例が少数あることを紹介。「(空気中を漂う細かい粒子状の)エーロゾルによる感染もあり得る」と注意喚起した。

 講習に参加した感染症担当の船木曜子(ふなき・ようこ)看護長は「不安を少しでも減らすために訓練を重ねたい」と話した。

 墨東病院は講習会に先立ち、エボラ熱などの感染症患者を隔離する2床の病室のある専用病棟を報道陣に公開した。

がん治療薬の効果確認 米シカゴ大の中村教授ら

共同通信社 2014年10月23日(木) 配信

 【ワシントン共同】開発中のがん治療薬が、特定のタンパク質の働きを邪魔して肺がん細胞を消滅させる効果があるのをマウス実験で確かめたと、米シカゴ大の中村祐輔(なかむら・ゆうすけ)教授らのチームが22日、米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。

 このタンパク質は乳がんなどさまざまながん細胞の増殖を促していることが知られている。中村教授は「マウス実験でもこれほど効果があるのは珍しい」としており、来年秋にも人に投与した際の安全性を確かめるための臨床試験をシカゴ大で開始する予定だ。

 この治療薬は、川崎市のバイオベンチャー「オンコセラピー・サイエンス」が開発した「OTS964」。同社は中村教授の研究を受けた分子標的治療薬を開発している。

 チームは、悪性度が高い人の肺がん細胞をマウスに移植。ある程度の大きさまで増殖させた後で薬を投与すると、がん細胞が縮小して約4週間後にはほとんど消滅した。薬には副作用もあるが、投与方法を工夫することで軽減できるとチームはみている。

来春にもワクチン25万人分 エボラ熱でJ&J計画

共同通信社 2014年10月23日(木) 配信

 【ニューヨーク共同】米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は22日、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱のワクチン開発を加速するため、来年1月から人を対象とした治験を始めると発表した。保健当局が安全性を確認すれば、来年5月までに25万人分のワクチンを準備できる計画だ。

 治験に利用するのは、J&Jがデンマークのバイオ企業、ババリアン・ノルディックと共同で開発中のワクチン。米国立衛生研究所(NIH)による臨床前の試験段階では、有効性を確認しているという。

 J&Jは開発促進のため、最大2億ドル(210億円)を用意する。治験のために欧州や米国、アフリカでボランティアを募るという。

 米メディアによると、英製薬大手グラクソ・スミスクラインのアンドリュー・ウィティ最高経営責任者(CEO)も22日、年内のワクチンの出荷が可能との見通しを明らかにした。

 世界保健機関(WHO)の発表によると、エボラ出血熱の死亡者数は5千人に迫っている。

封じ込めに「4~6カ月」 エボラ熱で国際赤十字幹部

共同通信社 2014年10月23日(木) 配信

 【北京共同】国際赤十字社・赤新月社連盟(本部・ジュネーブ)のシィ事務総長は22日、北京で記者会見し、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱について「きちんとした患者の隔離や治療が行われれば、4~6カ月で(流行拡大を)封じ込めることができる」との見方を示した。

 事務総長は、米国内で感染が深刻な国からの渡航禁止を求める声が上がっていることなどを念頭に、これらの国々を孤立させることは「解決策にはならない」と指摘。「流行の中心地で感染を封じ込める努力」に各国が加わることが重要だと訴えた。

 日本の取り組みについては、機器の提供や医療関係者の訓練を行っていると評価。来週訪日して日本政府関係者と今後の支援策などを話し合う予定だと明らかにした。

鼻細胞移植で半身まひ回復 英医療チーム、世界初

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【ロンドン共同】英BBC放送は21日、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン大の医療チームが、ナイフで刺されたのが原因で下半身不随となった男性(40)の損傷した脊髄に鼻の神経細胞を移植する治療法を開発、手術の結果、男性は歩行可能なまでに回復したと報じた。BBCによると、この治療法は世界初で、脊髄損傷に苦しむ人々に朗報となる可能性がある。

 男性は2010年に背中をナイフで刺される事件で下半身がまひした。同大のチームは、男性の鼻の内部にあるにおいの神経細胞を採取し培養、かかとから採取した神経細胞とともに、脊髄の欠損した部分に移植した。

 移植された鼻の神経細胞は自己複製機能が高いとされ、移植された部分の刺激が脊髄細胞の再生を促し、機能を回復させた。

 男性は手術から2年後には補助器具を使っての歩行が可能になった上、排せつや性的機能にも回復の兆候がみられるという。男性は「体の感覚が戻るというのは、まるで生まれ変わったようだ」と喜んでいる。

エボラ熱で緊急委開催へ WHO、渡航制限検討も

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は21日、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱の感染について、専門家らによる3回目の緊急委員会を22日に開くことを明らかにした。

 米国に飛び火したことから空路での感染拡大への懸念が高まっており、渡航制限の是非についても検討する可能性がある。

 8月と9月に開かれた緊急委では、渡航や貿易の全面規制は「感染国を孤立させ、経済に悪影響を及ぼす」として不必要との判断を下していた。

 しかしその後、リベリアから空路で米国に入ったリベリア人男性がエボラ熱で死亡。米国内などから渡航制限を求める声が出ている。

 WHO報道官は22日、ジュネーブで記者団に「(緊急委では)国際的な感染拡大を防ぐため、新たな勧告が必要かどうかを評価する」と述べた。

 WHOは8月、エボラ熱の感染について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言。今月22日の緊急委では、引き続き緊急事態にあるかどうかも判断する。

15分でエボラ熱検査 フランスが開発

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【パリ共同】フランス原子力庁(CEA)は21日、エボラ出血熱に感染しているかどうかを15分以内で調べられる検査薬を開発したと発表した。近く製品化される。フランス公共ラジオが伝えた。

 検査薬は手のひらに収まる大きさで、血液や尿などを使って調べる。発熱などの症状が出ている場合にウイルスの有無が分かる。CEAは「感染が拡大している地域で素早く初歩的な検査が可能になる」としている。

 現在、エボラ熱への感染を調べるためには、検体を研究所まで搬送する必要があり、検査自体にも、最短で2時間15分~2時間半かかる。

 CEAは8月中旬から検査薬の開発に取り組んだ。フランスは国防省主導で核兵器や生物兵器、化学兵器などの脅威に対応する研究を省庁横断で行う制度を2005年に導入。CEAはザイール(現コンゴ)で流行したエボラ熱ウイルスの研究をしていた。

ノロウイルスにも効果か 日本のインフル薬、英研究

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【ロンドン共同】富士フイルムホールディングス傘下の富山化学工業が開発し、エボラ出血熱への効果があるとされるインフルエンザ治療薬「ファビピラビル」(販売名・アビガン錠)について、英ケンブリッジ大の研究チームは21日、ノロウイルス対策にも効果がある可能性があるとする論文を発表した。ロイター通信が伝えた。

 研究はまだ初期段階ながら、マウスを使った実験では、ファビピラビルの投与によってノロウイルスの減少が見られたほか、検出されなくなったケースもあったという。投与によりウイルスが自己破壊のプロセスに入り、減少につながるとしている。

 ファビピラビルにはウイルス増殖に必要なタンパク質の機能を抑える効果がある。エボラ熱対策では、フランスの国立保健医療研究所が西アフリカ・ギニアで感染者に投与し効果を調べる試験を11月中旬から開始すると発表するなど、その効用に対する期待が高まっている。

ギニアで日本の薬を試験 エボラ熱、仏医療チーム

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 【パリ共同】フランスの国立保健医療研究所は21日、西アフリカ・ギニアでエボラ出血熱の感染者に日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬を投与し、効用などを調べる試験を11月中旬から開始すると発表した。

 薬は、富山化学工業(東京)開発のファビピラビル(販売名・アビガン錠)。フランスではエボラ熱に感染した女性看護師がファビピラビルなどを投与されて治癒。その効果に注目が集まっていた。

 同研究所のミュルグ副所長はファビピラビルの試験について「最初の対象者は少数。年内には結果を得たい」と話した。エボラ熱への効用や一定量以上を投与した場合の人体への影響などを調べるという。

 同研究所はファビピラビルが「大量生産できる態勢で、副作用への懸念が少ない」ことなどに注目し、9月末の時点で、11月にギニアで感染者に実験投与する計画を明らかにしていた。

 エボラ熱に感染して治癒したのは、国境なき医師団のボランティアとしてリベリアで活動していたフランス人の女性看護師。パリ郊外の病院に搬送され、ファビピラビルと米国製、カナダ製の合計3種類の薬を投与された。

 ※ファビピラビル

 富士フイルムのグループ企業、富山化学工業が開発したインフルエンザ治療薬で、今年3月に日本国内で承認された。販売名はアビガン錠。ウイルス増殖に必要なタンパク質の機能を抑える効果がある。エボラ出血熱に対する承認は得られていないが、エボラウイルスを感染させたマウスに投与すると治療効果が見られたとの論文が発表されている。9月初めにフランス政府機関の要請を受けて同国に提供、エボラ熱に感染したフランス人の女性看護師に投与された。

破壊すると血糖値低下 タンパク質、糖尿病治療に

共同通信社 2014年10月22日(水) 配信

 体内で物質の輸送に関わる特定のタンパク質を破壊すると、インスリンの効果が高まり、血糖値が低下することを岡山大や九州大のチームがマウスを使って明らかにし、21日付の英科学誌電子版に発表した。

 インスリンが不足したり働きが悪くなったりして血糖値が上がって起きる糖尿病の新たな治療薬の開発に役立つという。

 タンパク質は「VNUT」で、人にもある。インスリンが出る量を少なくし、インスリンを効きにくくもする分子(ATP)を、細胞内の小胞に運び蓄える働きを持つ。 チームが、VNUTの遺伝子を破壊し、マウスの体内でVNUTができないようにすると、ATPが小胞に蓄積されず細胞の外に放出もされないため、インスリンが出る量は抑制されず、インスリンの効果も高かった。その結果、血糖値が低下した。マウスの健康状態にも影響はなかったという。

 チームの表弘志(おもて・ひろし)岡山大准教授(分子生命薬品科学)は「VNUTの働きを阻害する薬ができれば、血糖値をコントロールできるようになる」と話す。

 注)英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ

関節症性乾癬は皮膚症状が誘発 高知大がマウスで病態再現

高知新聞 2014年10月21日(火) 配信

 皮膚症状に続いて、手足の指や腰などの関節に炎症が起こる「関節症性乾癬(かんせん)」について、皮膚症状が関節症状を誘発する病態を、高知大学医学部の佐野栄紀教授、山本真有子助教らのチームがマウス実験で再現した。皮膚症状と関節症状との関連を調べる研究は例がなく、佐野教授らは「関節症状の予防法や治療法の開発につなげたい」と話している。

 乾癬は慢性の皮膚疾患で、国内の患者数は20万~40万人と推定されている。約9割を占めるのが、皮膚の表面が赤く盛り上がり、乾燥した角質が剥がれ落ちる「尋常性乾癬」。1~2割が、手足の指や腰、膝、かかとなどの関節が腫れ、変形する重症の「関節症性乾癬」を発症する。

 乾癬の発症原因は明らかになっていないが、遺伝的な要因や、何らかの原因で起こる免疫反応の異常が考えられている。関節症性乾癬患者の8割が先に尋常性乾癬を発症しているが、皮膚症状と関節症状との関連はこれまで分かっていなかった。

 佐野教授らは、生後1年程度で関節炎を発症するように遺伝子操作したマウスと、乾癬の皮膚症状を起こすように遺伝子操作したマウスを交配させ、その子マウスを観察。足先に皮膚症状が起こり、爪や指が変形するなど、関節症性乾癬に似た症状を初めて実験的に再現した。

 皮膚症状は早いマウスでは生後3週間から出現。皮膚症状が強い部分ほど、その下の関節の変形の進行も早かったことから、佐野教授らは指先の骨と爪をつなぐ組織(付着部)に注目。「関節症性乾癬でしばしば見られる皮膚に近い骨や爪と腱(けん)の付着部などから始まる関節炎は、皮膚の炎症が波及した結果、起こるのではないか」と分析した。この結果をまとめた論文が、9月30日付の米国と欧州の研究皮膚科学会誌オンライン版に掲載された。

エボラ熱流行国からの入国、検疫強化を指示 厚労相

朝日新聞 2014年10月21日(火) 配信

 世界的な流行が懸念されているエボラ出血熱について、塩崎恭久・厚生労働相は21日の閣議後会見で、流行国からの入国者の検疫強化を指示したことを明らかにした。西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国に渡航・滞在した人について、朝夕2回の体温など健康状態を3週間にわたり検疫所に報告するよう求める。全国の検疫所に同日付で通知する方針。

 これまでは、3カ国にナイジェリア、コンゴ(旧ザイール)を加えたエボラ出血熱発生の5カ国で、患者やコウモリなどに接触した人に健康報告を求めていた。滞在しただけの人には自己管理を促す健康カードを配り、報告までは求めていなかった。

エボラ熱防護服で指針改定 米CDC、51人感染なし

共同通信社 2014年10月21日(火) 配信

 【ワシントン共同】米テキサス州ダラスの病院で女性看護師が相次いでエボラ出血熱に感染したのを受け、米疾病対策センター(CDC)は20日、エボラ熱が疑われる患者を治療する際に、医師や看護師らに肌が露出しないタイプの防護服を着用するよう求める新たな指針を発表した。

 首や頭の一部が露出する防護服の使用も場合に応じて認めていた従来の指針を改定し、感染防御策が不十分だったことを認めた形。集中治療室などで激しく嘔吐(おうと)する患者と繰り返し接触することを想定しており、日本など他の先進国の治療態勢にも影響を与えそうだ。

 一方、テキサス州の保健当局は同日、感染元となったリベリア人男性が先月28日にダラスの病院に隔離される前に接触した51人に、エボラ熱感染の恐れがなくなったと発表した。発症までの潜伏期間を最大に見積もった21日を経過しても発熱などがなかったため。CDCのフリーデン所長は「男性の隔離前の接触者はすべて健康監視から解放された」と述べた。

 新たな指針では、顔全体を覆うマスクやフード、ガウンなどを使い、肌が露出しないようにする。脱ぐ際に誤って表面に付いた体液に触れないよう別の人がチェックするほか、患者に接触する治療チームの人数を最小限にすることも求める。

 51人には男性と同じアパートで暮らしていて隔離措置が取られた近親者4人も含まれる。隔離後に男性と接触した医療スタッフや、感染した2人の看護師の接触者については、CDCや地元保健当局が健康状態を引き続き観察中。対象はテキサス州で約120人、オハイオ州で約150人だが、多くは発症前に看護師の一人と同じ航空機に乗るなどした人たちで感染リスクは低いとみられる。

##本当に大丈夫なのですかね。
もしも、アメリカで大量発祥したら、日本もその難から逃れられないだろう。防疫体制も不十分だ。

エボラ熱ワクチン発送 カナダ、WHOに

共同通信社 2014年10月21日(火) 配信

 【ニューヨーク共同】カナダは20日、エボラ出血熱の拡大阻止に向け、世界保健機関(WHO)に実験段階のワクチン800本分の発送を始めた。カナダのメディアが伝えた。

 不測の事態に備え三つに分けて送る。人体への影響を確認するため、米国の研究施設で治験が進んでいる。WHOはワクチンをどう使うか具体的な検討に入った。

 このワクチンは「VSV―EBOV」と呼ばれる。実験段階では、感染予防と感染後の治療の両方で効果があったとされる。

ディオバン問題で虚偽説明の千葉大教授を戒告

読売新聞 2014年10月20日(月) 配信

 高血圧治療薬「ディオバン」の臨床研究データの改ざん問題で、千葉大は20日、大学の信用を傷つけたとして、同大薬学研究院の高野博之教授を戒告処分とした。

 発表によると、教授は研究データの統計解析をノバルティスファーマ社の元社員に依頼するよう大学院生に指示していたにもかかわらず、同大の調査委員会に「研究グループ自らが統計解析した」と虚偽の説明を行い、調査の混乱と長期化を招いた。

 調査委は、今年7月にまとめた最終報告で、論文の責任著者の小室一成・東京大教授(当時は千葉大)についても、東大側に処分を求めるように促している。

 千葉大は20日、研究不正の再発防止策も発表。学長をトップに、研究に不適切な点があれば、研究の停止を命令できる全学的な統括組織を新設する。大学病院も、臨床研究を目的とした企業からの奨学寄付金の受け入れを禁止する。

エボラ熱対応、インフル薬量産 富士フイルム、30万人分の錠剤

朝日新聞 2014年10月21日(火) 配信

 富士フイルムは20日、エボラ出血熱に感染した患者に緊急的に使われているインフルエンザ治療薬「アビガン」を追加生産する、と発表した。感染がさらに広がった場合に備えて、約30万人分を錠剤にするという。

 アビガンは富士フイルム傘下の富山化学工業が開発した。日本では3月にインフルエンザの薬として承認され、ほかの治療薬では効果が十分でない場合などに政府の要請で生産することになっている。エボラ熱では未承認の薬だが、今回の感染の広がりを受けて世界保健機関(WHO)がエボラ熱にも効く可能性があるとして患者への投与を容認した。9月以降にフランスやドイツなど欧州4カ国で患者に投与され、このうちフランス人の女性1人が退院した。

 生産は11月半ばから富山市内の工場で始める。アフリカ西部のギニアで、同じ11月半ばにエボラ熱患者に対するアビガンの臨床試験が始まる予定で、富士フイルムは錠剤を現地の患者に無償で提供する方針だ。

関節リウマチ発症に関係のタンパク質を特定 京都大と大阪大のグループ

京都新聞 2014年10月20日(月) 配信

 関節リウマチの発症に関係する体内のタンパク質を京都大再生医科学研究所の伊藤能永助教と大阪大の坂口志文教授らのグループが初めて特定した。関節リウマチの新たな治療法の開発につながる成果で、米科学誌サイエンスで17日に発表する。

 関節リウマチは、免疫反応で働くT細胞が体内のタンパク質を外敵と認識して炎症性物質を放出し、関節が傷つく病気。このタンパク質の正体はよく分かっていなかった。

 グループは、関節リウマチを発症するマウスから、炎症性物質を出すT細胞を選び取ることに成功。このT細胞が、体のあらゆる組織に存在するタンパク質RPL23Aを外敵と認識していることを突き止めた。関節リウマチの患者の約17%で、この仕組みが該当していた。

 現在、関節リウマチの治療では、炎症性物質の働きを抑える薬などが用いられているが、感染症にかかりやすくなる副作用がある。伊藤助教は「RPL23Aを認識したT細胞だけを狙って抑えることができれば、副作用の少ない治療法として期待できる。RPL23A以外の引き金となるタンパク質も見つけたい」と話している。

たばこ需要削減へ増税勧告 規制条約の締約国会議

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 【モスクワ共同】たばこによる健康被害の低減を目指す世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」の第6回締約国会議が18日まで、モスクワで6日間の日程で開かれ、たばこの需要を減らすため、たばこへの税を上げるよう各国に勧告するガイドラインを採択した。

 ガイドラインは各国が取り組むべき施策を提示したもので、法的拘束力はないが、日本も締約国として対応が求められそうだ。ただ、たばこ業界からの激しい反発も予想される。

 ガイドラインはたばこの増税について、若年層が喫煙を始めるのを防ぐ上で特に重要だと指摘している。

 また市場が急拡大している「電子たばこ」について、場合によって禁止や規制の措置を取るよう各国に勧告する決定も採択された。決定は、電子たばこの宣伝の禁止や規制も検討するよう各国に促した。 禁煙が広がり逆風のたばこ業界は、売り上げの落ち込みをカバーしようと電子たばこに力を注いでいるが、健康へのリスクが否定できないとして厳しい規制を求める声が強まっている。 たばこ規制枠組み条約は2005年2月に発効。日本は04年6月に批准した。現在の締約国は179カ国・地域。

 WHOは、喫煙による死者が世界で年間600万人に上り、対策が強化されなければ、30年までに年間死者が800万人に達する可能性があると警告している。

 ※たばこ規制枠組み条約

 2003年5月、世界保健機関(WHO)総会で採択され05年2月発効。日本は04年6月に批准。現在の締約国は179カ国・地域。米国やスイスなどは批准していない。条約の内容は(1)他人の煙にさらされる受動喫煙の防止措置を取る(2)主要な表示面の30%以上を健康被害の警告表示に充てる(3)広告、販売促進の禁止または制限(4)未成年者への販売を禁止するための効果的な方法を取る―など。

血糖値調整、グルタミン酸関与 新たな糖尿病薬開発に期待 神戸大チーム解明

毎日新聞社 2014年10月20日(月) 配信

血糖値:調整、グルタミン酸関与 新たな糖尿病薬開発に期待 神戸大チーム解明

 体内の血糖値を調整するホルモン「インスリン」の分泌に関わる新たな仕組みを突き止めたと、清野進・神戸大教授(分子代謝医学)らの研究チームが米科学誌セル・リポーツ電子版に発表した。新しい糖尿病治療薬開発につながる可能性があるという。

 チームは、マウスやラットを使い、膵臓(すいぞう)のインスリンを分泌する細胞内で、血糖値の上昇に伴ってグルタミン酸が作られることを発見した。さらにエサを食べた後に小腸から分泌されるホルモンのインクレチンが膵臓の細胞に達すると、それをきっかけにグルタミン酸が細胞内のインスリンを蓄えた袋(分泌顆粒(かりゅう))に取り込まれ、インスリン分泌を促すことが分かった。

 現在、主流の薬の一つは、インクレチンの作用を利用している。このタイプの薬は血糖値を下げすぎる恐れが小さいと注目され、使用患者は国内で約300万人に達するが、効かない患者も少なくないという。

 清野教授は「(グルタミン酸を介した)この仕組みを利用すれば、インクレチン関連薬が効きにくい患者向けの新薬が開発できるかもしれない」と話す。【永山悦子】

子育てでママの脳に変化 特有の声に敏感反応

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 赤ちゃんを育てている母親は、乳児に話し掛けるような高い声で「ふわふわ」「ざらざら」など触覚に関する言葉を聞くと、養育経験のない女性に比べ脳が敏感に反応することを京都大のチームが発見し、17日付の英科学誌電子版に発表した。

 チームの明和政子(みょうわ・まさこ)教授(発達科学)は「赤ちゃんとの触れ合いが母親の脳にも影響を与えていることが確かめられた。スキンシップなどの養育経験が親に与える影響について、さらに研究を進めたい」と話した。

 母親は養育中、赤ちゃんの体に触れたり、よく話し掛けたりする。こうしたスキンシップは赤ちゃんの学習機会や母子の関係づくりに重要とされるが、養育する側への影響はよく分かっていなかった。

 チームは、1歳半~2歳児の母親17人と、養育経験のない女性17人に、紙やすりやぬいぐるみなどの素材に触れた後、触覚に関する言葉を乳児に話し掛けるような高い音声で聞いてもらう実験を実施。素材の手触りと言葉が一致する場合と、一致しない場合で脳波を調べ、脳の活動状況を見た。

 その結果、母親では、どちらの条件でも、養育経験のない女性に比べ、音声に敏感に反応した。一致しない場合の方が、より脳活動は活発で、明和教授は「不一致による違和感で反応が強くなっているのではないか」と推測している。

 ※英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ

エボラ熱死者4555人に WHO、感染拡大続く

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 【モスクワ共同】世界保健機関(WHO)は17日、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱の感染者(疑い例を含む)が14日までに米国、スペインを含む計7カ国で9216人に達し、4555人が死亡したと発表した。リベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国では依然として感染が拡大している。

 15日発表の前回集計より感染者が219人、死者は62人増えた。国別の死者はリベリアが2484人、シエラレオネ1200人、ギニア862人、ナイジェリア8人、米国1人。WHOの国別集計は感染確認や疑いの診断がなされた場所を基準としている。

 WHOは17日、セネガルでのエボラ熱の流行が終息したと正式に宣言した。同国では8月下旬以降、新たな感染者は出ていなかった。

 ナイジェリアについては死者数や感染者数に変動がなく、WHOは20日に終結宣言するとみられている。

エボラ感染看護師が快方に、日本の薬投与と報道

読売新聞 2014年10月20日(月) 配信

 【パリ=三井美奈】スペイン政府は19日、エボラ出血熱に感染し、マドリードの病院に隔離入院していた看護師が快方に向かっていると発表した。

 ウイルス検査で陰性の結果が出たためで、近く再検査を行う予定としている。

 政府は治療に使った薬を明らかにしていないが、スペイン紙エル・ムンドは、富士フイルムホールディングスのグループ会社が開発した抗インフルエンザ薬「アビガン」が投与されたと報じた。この看護師は、西アフリカでエボラ出血熱に感染し、マドリードの病院に入院した神父の治療団の一員で、今月6日に感染が確認された。

 「アビガン」はエボラ出血熱の治療薬としては未承認だが、フランスやドイツで治療に使用された。仏では今月初め、この薬を投与された患者が治癒し、退院している。

「見誤った」WHO猛省 エボラ熱で内部文書

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 【ワシントン共同】世界保健機関(WHO)は、エボラ出血熱対策について「関与したほぼ全員が、(流行拡大の)簡単な予兆を見誤った」などと指摘、無能な職員や官僚的な組織体質から初動に失敗、感染拡大を食い止められなかったと猛省する内部文書をまとめた。米AP通信が18日までに報じた。

 APによると文書は、医療システムが機能していない西アフリカのような地域では、伝統的な感染症の封じ込め対策は通用しないことをWHOの専門家は当初から認識すべきだったと指摘。

 アフリカ各国にある出先事務所のトップは、地域を統括するアフリカ地域事務局長による「政治的な動機」で人選されており、同地域事務局長とWHO本体のチャン事務局長との意思疎通もないとした。

 エボラ熱ウイルスの発見者の一人である外部の専門家はAPにアフリカのWHO事務所は「何もしておらず、全く無能だ」と一蹴。今年7月には緊急事態を宣言し、兵員の派遣などをするべきだったと批判した。

感染生存者が幼児を世話 エボラ熱でユニセフ

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 【ニューヨーク共同】国連児童基金(ユニセフ)で危機管理の広報担当を務めるクロウ氏が17日、国連本部で記者会見し、エボラ出血熱に感染し生き延びた人々に研修を受けさせ、感染が疑われる幼児らの世話役を務めてもらう取り組みを始めると述べた。

 一度感染した人の体内にはエボラ熱ウイルスへの免疫ができることを踏まえたもので、リベリアとシエラレオネで数十人が既に研修を受けたという。

 エボラ熱に感染した家族などと接触した幼児は潜伏期間が過ぎるまでの間、隔離される。免疫のある生存者たちはこの間、感染を恐れることなく、幼児の世話に当たることができるとして、クロウ氏は「非常に強力な(人的)資源だ」と述べた。

2人目の感染を確認 米ダラスの看護師

共同通信社 2014年10月20日(月) 配信

 【ワシントン共同】米疾病対策センター(CDC)は17日、南部テキサス州ダラスの病院の女性看護師がエボラ出血熱に感染しているのを正式に確認したと発表した。

 米国内で起きた感染としては同じ病院に勤務する別の看護師に続く2例目で、女性はアンバー・ビンソンさん(29)。発熱後、15日に同州の保健機関の検査で陽性を示し、CDCが確認検査していた。現在、ジョージア州内の病院で隔離治療を受けている。

 12日に感染が確認された1例目の女性看護師と同様に、米国に渡航後死亡したリベリア人男性の治療を通じて体液に触れたとみられる。

 ビンソンさんは10~13日にテキサス州から中西部オハイオ州に航空機で旅行していたため、乗り合わせた乗客の一部が保健当局による健康監視の対象になるなどの騒ぎになっている。

 一方、アーネスト米大統領報道官は、オバマ大統領がエボラ熱対策を統括する調整官として、バイデン副大統領の元首席補佐官である弁護士のロン・クレイン氏を任命したことを明らかにした。

 米政府は17日、連邦緊急事態管理局(FEMA)とホワイトハウスの高官らをダラスで関係機関間の調整に当たらせることも決めた。

 女性看護師2人がエボラ熱に感染したことを受け、封じ込めを指揮してきたCDCへの批判が強まっている。

 2人は防護服を着ていたが、ウイルスを含む体液に誤って触れたらしい。下院の公聴会では、野党共和党の議員らが「防護服を着ていたのに感染したのは防護手続きに問題があるからではないか」とCDCのフリーデン所長を問い詰めた。

 フリーデン氏は「感染につながる可能性があるいくつかの要因を特定しつつある」と証言。当初に防護服の使い方が人によってばらつきがあり、一貫した安全管理態勢がなかったとの問題点を挙げた上で「病院はCDCの防護手続きを守ろうとしていた」と弁護した。

WHO内部文書、エボラ初期対応失敗認める AP報道

朝日新聞 2014年10月19日(日) 配信

 4500人超が死亡するなど西アフリカで大流行中のエボラ出血熱について、世界保健機関(WHO)が感染拡大初期の対応失敗を認める内部文書を作成していた、とAP通信が18日までに報じた。

 AP通信によると、内部文書は、WHOが大流行を食い止められなかった要因として「無能な職員」「官僚主義」「信頼出来る情報の不足」などを挙げ、「ほぼすべての関係者」が爆発的大流行の「兆候を見逃した」としている。

 WHOは同日声明を出し、内部文書の流出を認めた上で「当事者が事実確認を済ませていない」などとし、まずはエボラ出血熱の封じ込めに専念し、過去の対応の調査は終息後に行う意向を示した。(ジュネーブ=松尾一郎)

エボラ出血熱 病院の職員、船舶旅行に 検体扱った可能性

毎日新聞社 2014年10月18日(土) 配信

エボラ出血熱:病院の職員、船舶旅行に 検体扱った可能性

 【ワシントン及川正也】米国務省のサキ報道官は17日、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性が入院していた米テキサス州ダラスの病院職員が12日から知人と大型客船で旅行していると発表した。職員は死亡男性と直接接触することはなかったが、男性を治療する際に採取した体液などの検体を扱った可能性があるという。

 職員は6日から自分で体温などを計測しているが、異常はなく、乗船している医師が職員の体調は良好で発症の兆候は現時点でないと報告してきている。

 国務省は客船の旅程や乗客数を明らかにしていないが、米メディアなどによると、カリブ海のベリーズの海域を航行している。

エボラ出血熱 発症後に搭乗か 陽性反応5日前 米看護師、航空機に

毎日新聞社 2014年10月18日(土) 配信

エボラ出血熱:発症後に搭乗か 陽性反応5日前 米看護師、航空機に

 【ワシントン及川正也】米テキサス州ダラスの病院でエボラ出血熱のために死亡したリベリア人男性の治療に関わり、エボラ熱に陽性反応を示したことが15日に明らかにされた女性看護師アンバー・ビンソンさん(29)が、5日前の今月10日に発症していた可能性があることを米疾病対策センター(CDC)が16日に発表した。

 ビンソンさんは10日にダラスから実家があるオハイオ州クリーブランドに民間機で帰郷しており、CDCは航空機の乗客や、11日にビンソンさんが訪れたブライダルショップの来訪者らも調査対象とする検討を始めた。

 ビンソンさんは13日にクリーブランドからダラスに民間機で戻ったが、搭乗前に熱があったため、CDCに問い合わせていた。CDCは熱が規制値まで高くなかったため、搭乗を制止しなかった。

 ロイター通信によると、テキサス、オハイオ両州の学校計5校が16日に休校措置をとった。13日のダラス行きの航空機に生徒が乗り合わせるなどしていたことを重く見た。

 一方、CDCは他の人への感染の可能性は低いとしている。

エボラ出血熱 対応能力超えていた リベリアで治療、日赤和歌山医療センター・古宮医師が活動報告

毎日新聞社 2014年10月18日(土) 配信

エボラ出血熱:対応能力超えていた リベリアで治療、日赤和歌山医療センター・古宮医師が活動報告 /和歌山

 世界保健機関(WHO)の要請で、8~9月に西アフリカ・リベリアでエボラ出血熱の治療にあたった日本赤十字社和歌山医療センターの古宮伸洋医師(40)が和歌山市の同医療センターで記者会見し、「現地では病床が足りておらず、患者を隔離することもできていない。地域のコミュニティーで寝かされている患者から感染が拡大している」と説明した。【稲生陽】

 古宮医師は5月にも日本人医師として初めて入り、今回は8月下旬から約4週間、首都モンロビアの隔離病棟で病院職員を指導した。感染の疑いがある人や、引き取り手が現れづらい感染者の子どもも一緒に隔離されており、院内感染が起こり続けている可能性を指摘。「現場は全く余裕がない。院内の感染管理も全く行われていない。あらゆるレベルで対応能力を超えていた」と話した。

 また会見の後に取材に対して、「日本では対岸の火事のようだが、欧米ではもはや他人事ではない。日本でも感染拡大の確率はある」と警鐘を鳴らした。

全身覆わぬ防護服で治療 エボラ熱、米2次感染の看護師

朝日新聞 2014年10月18日(土) 配信

 米テキサス州の病院で、エボラ出血熱患者のリベリア人男性(8日死亡)の治療にあたった女性看護師2人が二次感染した問題で、男性が救急搬送された直後の2日間、看護師らが身につけた防護服が全身を完全に覆う現在のものより軽装だったことがわかった。

 ■3次感染疑い「陰性」 スペイン初期検査

 16日にあった米議会下院の公聴会で証言した病院のバーガ最高臨床責任者によると、男性は9月28日、発熱や嘔吐(おうと)、下痢などの症状が悪化して救急搬送された。病院側はこの時点でエボラ感染を疑い隔離するなどしたが、看護師らが全身を完全に覆う防護服を着用し始めたのは、エボラ感染が正式に確認された9月30日以降だったという。

 バーガ氏は「男性がエボラと診断されて、防護服をフル装備のものに格上げした」と述べた。ただ、防護服と感染の関係は現時点では不明との見方も示した。

 また、病院側は、米疾病対策センター(CDC)が作成したエボラ患者用の治療ガイドラインを医師や看護師らに配布するなどしたが、実際に患者の搬送を想定した訓練などは行っていなかったという。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、今回の二次感染を受けて、CDCはエボラ治療にあたる防護服の装備を手厚くするようガイドラインを改定した。習熟していないと着脱時などに汚染物質に触れる恐れがあるため、訓練や点検の徹底も呼びかけている。

 米国の看護師組合「全米看護師連合」は14日、病院の看護師の証言として、防護服は首の部分が覆われておらず、防御が不十分だったなどと指摘していた。

 一方、これまで西アフリカから戻った神父2人が死亡、看護に携わった女性(44)が二次感染して入院したスペインで、新たに4人に感染の疑いが浮上した。

 1人は、二次感染した女性の救急搬送にかかわった男性で「3次感染」の疑いが持たれていたが、スペイン政府は17日、初期検査の結果、4人とも「陰性」だったと発表した。ただ72時間後に改めて検査し、陰性を確認する必要があるとしている。

     ◇

 エボラ出血熱について、計53の国と国際機関が参加したアジア欧州会議(ASEM)首脳会合は、17日に採択した議長声明で「感染拡大は、世界規模の保健衛生と安全保障に対する深刻な脅威」との懸念を示し、国際社会にさらなる緊急対策を呼びかけた。

 (ワシントン=小林哲、マドリード=渡辺志帆、ミラノ=石田博士)

米、入国禁止の検討否定 エボラ熱対策で

共同通信社 2014年10月17日(金) 配信

 【ワシントン共同】アーネスト米大統領報道官は16日の記者会見で、エボラ出血熱の感染が深刻な西アフリカ3カ国からの入国禁止措置を求める声が米議会で強まっていることに対し、空港での検疫強化など必要な措置は実施しているとして禁止は「検討していない」と述べた。

 アーネスト氏は、入国を禁止すれば渡航歴の隠蔽(いんぺい)などを招き、エボラ熱対策を逆に難しくすることになると指摘した。

 米疾病対策センター(CDC)のフリーデン所長も同日の米下院エネルギー・商業委員会の公聴会で「エボラ熱から米国を守るには感染源を止める必要がある」と証言。西アフリカの流行を封じ込めるための人や物資の輸送に支障が出るため、渡航の禁止に否定的な考えを重ねて示した。

 下院の公聴会にはダラスの病院の関係者もテレビ会議で参加。男性が病院を訪れた際に誤診して隔離が2日遅れたことを謝罪した。男性の治療を通じて感染した看護師ニーナ・ファムさんは、ダラスの病院から高度な医療体制を備えた東部メリーランド州の国立衛生研究所(NIH)の施設に移送される。容体は良好という。

リウマチの引き金特定 免疫細胞が攻撃 京大、治療法開発に期待

共同通信社 2014年10月17日(金) 配信

 自分の体の一部を異物と見なして免疫細胞が攻撃し、関節や骨が破壊される「関節リウマチ」で、攻撃対象となるタンパク質を京都大の伊藤能永(いとう・よしなが)助教(免疫学)のチームがマウスを使って特定し、16日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 このタンパク質が引き金となってさまざまな破壊物質ができるとみられる。関節リウマチ患者の体内にも存在し攻撃の標的となっており、チームは予防法や新薬開発につながる可能性があるとしている。

 タンパク質は「RPL23A」。体に必要な物質の合成に関わっていることが知られていた。

 関節リウマチは指や膝の関節や骨が痛み、変形する自己免疫疾患。体内の異物を認識し、攻撃するよう指示する免疫細胞「T細胞」の一部が自分の体を異物と誤認するのが発症の一因とされる。

 チームは、関節リウマチのマウスを使い、T細胞により呼び寄せられ、異物への攻撃に関わる「抗体」という物質が、RPL23Aとだけ結合し、標的となっていることを明らかにした。

 患者374人を調査し、64人(約17%)がRPL23Aに反応する抗体を持っていることが分かり、患者でも発症原因とみられることを確かめた。

 チームは、特定のT細胞がRPL23Aを認識しており、そのT細胞の働きを弱めることで治療につなげたいとしている。

 ※関節リウマチ

 指や膝の関節内で炎症が起き、骨に痛みや変形が生じる疾患。貧血や微熱が伴うこともあり、初期には関節の腫れやこわばりが現れる。重症化すると軟骨や骨が破壊され、日常生活の動作に支障が出る。発症には遺伝や細菌感染などが関わっているとされるが、詳しい原因は不明。薬剤による治療などがある。決め手となる予防法は開発されていない。

スペインで3次感染か 女性看護師と接触し発熱

共同通信社 2014年10月17日(金) 配信

 スペイン保健省は17日までに、エボラ出血熱に感染した同国の女性看護師と接触していた人物が発熱し、入院したことを明らかにした。AP通信が報じた。この人物の感染が確認されれば、アフリカ以外で初の3次感染となる。

 看護師はマドリードのカルロス3世病院でエボラ熱患者を担当。10月6日に感染が確認された。発熱した人物はこれ以前に看護師と接触していたという。(共同)

ADHD薬の効果を把握することに成功 自治医大・中央大の研究グループ

下野新聞 2014年10月17日(金) 配信

 自治医大の門田行史講師(小児科学)らの共同研究グループは16日までに、発達障害の一つで、年齢不相応な不注意や衝動性、多動性を症状とする注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療薬の効果を、脳の検査で把握することに成功した。

 ADHDの診断や治療薬の効果の評価はこれまで行動観察が中心で、客観的な指標が求められていた。今回の検査法はADHDに関連する脳内の活動を可視化できるため、診断の裏付けとなり、個人の症状や薬の効き目に応じた治療につながると期待されている。

 共同研究チームは、特別な光を頭皮の上から脳に照射し、血流の変化により脳の活動を観察できる「光トポグラフィ」という装置に着目。ADHD児に治療薬を服用してもらい、行動を抑制する力や注意力を調べるゲームで脳の活動を検査した。

 比較対象のADHDでない子どもはゲーム中、行動や注意をつかさどる右前頭前野や右頭頂葉の血流が増えた。6~14歳のADHD児約50人は治療薬服用前のゲーム中は、この二つの部位の活動が見られなかったが、服用後は薬に応じて血流の増加が見られた。

 共同研究には中央大の檀一平太教授らが参加した。

原因不明、治療法なし 寝たきりの例も 慢性疲労症候群、実態を調査

北海道新聞 2014年10月17日(金) 配信

 突然、日常生活が難しくなるほどの強い倦怠(けんたい)感や疲労感に襲われ、その状態が続いたり繰り返したりする慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)《筋痛性脳脊髄炎(きんつうせいのうせきずいえん)》。原因不明で有効な治療法がなく、患者の実態も明らかになっていない。厚生労働省は本年度、患者の日常生活がどれくらい困難なのかを調べる実態調査を始めた。調査に協力する患者を募っている。

■調査班 協力患者を募集、支援拡大へ

 慢性疲労症候群は、倦怠感や疲労感と共に、微熱、頭痛、筋肉痛、脱力感、思考力や集中力の低下など多様な症状が長く続く。重症だと寝たきりの状態になる。国内の患者は推定で30万人。難病の医療費助成の対象外だ。

 調査は、厚労省から委託された聖マリアンナ医科大難病治療研究センター(川崎市)の遊道和雄(ゆうどうかずお)教授らが9月から始めた。対象は、医療機関で「慢性疲労症候群」と診断された人。調査票に記入し郵送してもらう。

 調査内容は、自力で病院を受診できるか、食事をどのようにとっているか、排便や排尿に介助が必要か―など。発症の経緯、現在の症状や受診先、就学や就労の状況も尋ねる。調査票に記入困難な人は、電話での聞き取り調査にも応じる。

 年内にも調査票の回収を終え、来年3月までに報告書をまとめる。支援やサービスの必要度を明らかにするほか、診断基準や治療指針の確立に役立てていく。

 患者団体のNPO法人筋痛性脳脊髄炎の会(東京)の篠原三恵子(しのはらみえこ)理事長は「困っている実態を訴え、国を動かし、一日も早く福祉サービスを受けられるようにしたい」、遊道教授も「社会の理解と支援を広げる大切な調査」と患者に調査への協力を呼びかけている。

 協力希望者は、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを、調査班の遊道教授まで(電)044・977・8111内線4029かメールyudo@marianna-u.ac.jpで連絡する。

■旭川の重症患者 「まるで泥沼のほふく前進」

 旭川市の臼井由紀(うすいゆき)さん(36)は、重い慢性疲労症候群で、一日中ほぼ横になる寝たきりの生活だ。「起きるのは食事の時とトイレくらい」。週1回の入浴や月1回の通院の後は決まって数日間は寝込んでしまう。

 「だるいというか、こわいというか、『疲労』とは違う感じ。とにかく寝そべりたい」「まるで泥沼のほふく前進か、重油まみれの水鳥みたい」とたとえる。

 腕に力が入らず箸が持てない時もある。考えながら話をするだけでも疲れる。「何を行うにもエネルギーが必要。行うと、疲れて寝込む。この繰り返しです」

 慢性疲労症候群と診断されたのは昨年6月。臼井さんは13年前に体験した体の痛みと高熱が発病のきっかけと考えている。熱は下がったが痛みは2年続いた。

 その後仕事に就いたが、力が入らない、動けない、記憶の障害など症状が悪化するたびに退職と転職を繰り返した。昨年寝たきりとなり、仕事を辞めた。

 この間、内科、脳神経外科、神経内科、整形外科、精神科など大病院を何度も受診したが原因は分からなかった。「道内に診断できる医師がほとんどいない。診断されぬまま寝込んでいる人もいるのではないか」

 今、10種類の薬を飲んでいる。さまざまな症状を和らげる薬だ。「せめて身の回りのことは自分でできるようになりたい」と願う。

 相談した役所の福祉担当者から「支援できることは何もない」と言われたことがある。「動けるのならば働きたい。でも、今は支援や家族の介助がないと生きるすべがないのです」

 臼井さんも実態調査に協力する。「この病気への理解と支援が広がり、道内に早期診断できるような拠点病院がほしい」と訴えた。

■道内の実態把握されず

 道内で慢性疲労症候群を診療している医師の話 道内に患者がどのくらいいて、誰が診ているか、全く把握されていないでしょう。診断や診療している医師はほとんどいないのではないか。だが患者の中には、慢性疲労症候群で調子が悪くて動けないのに、周囲に信じてもらえず、「怠け者」とか「仮病」と言われ、苦しんでいる人がいます。

医療従事者の安全確保急務 エボラ熱二次感染広がる

共同通信社 2014年10月17日(金) 配信

 エボラ出血熱の拡大で病院の看護師など医療従事者への二次感染が深刻化している。感染封じ込めには医療関係者の安全確保が急務だが、感染が広がるスピードに対策が追いついておらず、感染者が確認された国では政府の対応の遅れを批判する動きが出ている。

 世界保健機関(WHO)の15日の集計によると、エボラ熱の感染が深刻な西アフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニア、ナイジェリア4カ国でこれまでに計236人の医療従事者が死亡した。感染への恐怖から仕事を辞める人も多いという。

 リベリアでは労働条件向上を求めて医療従事者らのストライキも起きた。多くの関係者はストに加わらなかったが、医療従事者でつくる労働組合の幹部はロイター通信に対し、サーリーフ大統領が医療現場の職員に金銭を配ったり、ストに参加しないよう圧力をかけたりしたと批判した。

 エボラ熱患者を受け入れていた病院で女性看護師が院内感染したとみられるスペインでは、病院前で医療スタッフらが政府の対応の不備を批判して抗議行動。テキサス州の病院で女性看護師の感染が確認された米国でも、感染防護策が不備だったと看護師の労働組合が病院側を非難するなど、医療関係者の不満が高まっている。(ジュネーブ共同=田中寛)

「エボラ防護手順ない」、米看護師、訴え痛切 同室に他の患者

毎日新聞社 2014年10月16日(木) 配信

エボラ出血熱:防護手順ない 米看護師、訴え痛切 同室に他の患者

 【ワシントン和田浩明】米国の看護師組合「全米看護師連合」は14日、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性を担当した看護師の感染が判明した米テキサス州の病院について「適切な予防措置が取られていなかった」と発表した。同病院の複数の看護師からの聞き取りに基づく指摘で、死亡患者は症状が出ていたが数時間も他の患者と同じ区画に置かれ、初期段階で使われた防護服は首の部分がカバーされていなかったという。組合幹部は「感染した看護師は防護手順を守らなかったと批判されたが、手順そのものが存在しなかった」と指摘している。

 この病院の看護師らは組合員ではないが、内情について告発してきたという。

 組合によると、死亡患者は搬送時に救急治療室に数時間置かれ、その間に少なくとも7人の他の患者が同じエリアにいた。死亡患者の治療を担当していた看護師は、他の患者の看護も続けていた。エボラ治療に関する事前セミナーも必修ではなかったという。

 また、死亡患者の担当看護師に支給された防護服は首の部分がカバーされておらず、テープで留めなければならなかった。AP通信によると、この患者は「激しい下痢や嘔吐(おうと)」などの症状を示していたという。

 病院側は「患者と職員の安全は我々の最大の優先事項で、さまざまな安全対策を実施している」などとする声明を出した。

 組合は15日、オバマ大統領宛ての書簡で、大統領権限による統一的な感染予防措置の実施を全国の医療機関に命じるよう求めた。

膝のけが、治療短縮に新手法 金沢大チーム、脂肪幹細胞を移植

北国新聞 2014年10月16日(木) 配信

 金大医学系機能再建学(整形外科学)は15日までに、激しいスポーツで起きやすい膝の前十字靱帯(じんたい)と半月板のけがについて、骨や軟骨に分化する能力を持った脂肪幹細胞を損傷部位に移植すると、欠けた組織を再生したり、修復するまでの時間が早まる効果があることを動物実験で確認した。前十字靱帯や半月板のけがは本格的に運動できるようになるまで半年以上かかることもあり、治療法が確立されれば復帰までの期間を短縮できる可能性がある。

 脂肪幹細胞を用いた膝の外傷治療と研究は、金大附属病院スポーツ整形外科グループの中瀬順介助教=ツエーゲン金沢チームドクター=が中心となって行っている。臨床応用に向け、より詳細な研究と安全性の確認を進めている。

 膝を支える前十字靱帯の断裂は、サッカー、バスケットボール、ハンドボール、ラグビーなど特に激しい動きを伴う競技で起こりやすい。プロスポーツ選手にも多く、選手生命を左右することもある。

 根本的に治すには体の別の腱(けん)を移植して骨にくっつくまで待つしかなく、復帰まで半年はかかるとされる。しかし、研究チームが行った動物実験で、移植した腱と骨の接合部分に脂肪幹細胞を注入したところ、3カ月程度で骨と腱が固着した。

 損傷した半月板の治療実験では、欠けた部分に脂肪幹細胞を埋め込んだところ、半月板組織が再生した。今後は、半月板縫合術の成績向上や適応拡大を視野に研究を進めていく予定だ。

 研究は、2014年度の日本学術振興会の科学技術研究費補助金(科研費)に採択された。

 金大医学系機能再建学の土屋弘行教授は「前十字靱帯の断裂と半月板の損傷は、膝のスポーツ外傷の中でも特に多い。選手生命に関わることもあるだけに、この治療を確立することの意味は大きい」と話した。

 日本整形外科学会認定スポーツ医で特定医療法人社団勝木会(小松市)の勝木保夫理事長は「前十字靱帯や半月板の損傷は治療に時間がかかるため、患者にとってロスが大きい。研究の成果が治療の短縮に結び付けば、競技復帰を目指すスポーツ選手や一般の患者にも恩恵がある。発展を期待したい」と話した。

 前十字靱帯 大腿骨(だいたいこつ)の後方から脛骨(けいこつ)の前方をつなぐ靭帯で、膝の安定性を保つ役割を担う。血液の流れが悪い部分に位置するため、自然治癒することはほとんどない。損傷・断裂した場合、スポーツ復帰するには手術が必要となる。

 半月板 膝の関節の内側と外側に一つずつある三日月形の軟骨組織。運動などによる衝撃を和らげるクッションの役割を果たす。跳躍を繰り返すなど過剰な圧力がかかった場合に損傷することがある。

エボラ対策加速を指示 首相、対米連携訴え 防護服や救急車で貢献

共同通信社 2014年10月16日(木) 配信

 安倍晋三首相は15日のオバマ米大統領との電話会談でエボラ出血熱対策への結束を確認したのを受け、外務省幹部に具体的な支援を加速させるよう指示した。オバマ氏が神経をとがらせる感染拡大の阻止に貢献し、対米連携と国際的課題への取り組みを訴える狙い。米ニューヨークで9月に表明した計4千万ドル(約43億円)の支援金の使途確定や防護服約50万着の供与などを進める方針だ。

 電話会談で、首相は日米協議が難航する環太平洋連携協定(TPP)交渉でも早期妥結を目指す姿勢を鮮明にした。会談後、官邸で記者団にオバマ氏と交渉推進で一致したと説明した上で「しっかりと国益を守っていきたい。新しい経済圏に向けて日本も責任を果たしていきたい」と語った。

 一方、岸田文雄外相は15日午後、ケリー米国務長官と約20分間電話で会談し、エボラ出血熱の感染拡大防止に向けて日米で緊密に協力していくことで一致した。岸田氏は「今後ともあらゆる支援を加速化していく」と強調した。

 エボラ熱対策をめぐり、日本政府は資金支援などのほかに、感染が広がる西アフリカ向けの救急車の供与や医療従事者の派遣、未承認薬の富山化学工業(東京)開発のファビピラビル(販売名・アビガン錠)の提供を検討している。

##ずいぶん悠長ですね。
日本の防護体制は、全くできていない危ない状態だ。培養検査もできない状態で、看護者の教育も徹底できているのか怪しいものだ。

エボラ出血熱 国内検査に懸念 危険ウイルス扱えず、感染判断は困難

毎日新聞社 2014年10月16日(木) 配信

エボラ出血熱:国内検査に懸念 危険ウイルス扱えず、感染判断は困難

 エボラ出血熱への対策が国際的な課題となっているにもかかわらず、日本では感染が疑われる患者が見つかってもウイルスを調べる体制が整っておらず、確実な診断ができないことに懸念が広がっている。危険性が高いウイルスを扱う能力を備えた施設はあるが、制度上、取り扱いが許されていないためだ。厚生労働省の担当者は「現状では感染の疑いの有無までしか調べられない」という。

 国は、ウイルスの危険度を4段階に分類し、危険度の段階に応じて扱える施設を定めている。エボラウイルスは最も危険度が高く、最高レベルの設備を有した施設でなくては扱うことができないことになっている。この制度は、世界保健機関(WHO)がウイルスの危険度「バイオセーフティーレベル」(BSL)から定めた4段階の施設基準に準じている。

 厚労省によると、日本では約30年前、最高レベル(BSL4相当)の設備が国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵村山市)と理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)に整えられたが、地元住民の同意が得られないなどの理由から、現在も最高レベルでの運用は許可されていない。

 このため、仮にエボラ出血熱の可能性がある患者が見つかった場合、感染研村山庁舎で患者の血液や尿、のどから採取した粘膜などを検査するが、ウイルスを取り出したり、培養したりすることは許可されておらず、確実に感染しているとの判断はできない。

 日本学術会議のメンバーとして今年3月、BSL4施設の必要性を提言した江崎孝行・岐阜大教授(病原微生物学)は「今は特効薬がなく、効果があるのか分からない薬を患者に投与している。ウイルスを培養できればいきなり人体に投与しなくても薬の効果を研究できる」と施設の重要性を指摘する。

 感染研ウイルス第1部の西條政幸部長も、ウイルスの感染能力の有無やウイルスがどこから来たのかを調べるには、ウイルスの培養が必要という。ただ、西條部長は「万一、エボラ出血熱が国内に入ってきても準備態勢は整えてあり、制限はあるが対応はできる」と話す。【藤野基文】

iPS細胞で肌若返り成功 コーセー

朝日新聞 2014年10月16日(木) 配信

 コーセーは15日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、67歳の日本人男性の肌の細胞を、同じ人の36歳時点の肌とほぼ同じ状態に若返らせることに成功したと発表した。同じ人から1980年以降、定期的に提供を受けていた、36~67歳の五つの異なる年齢の肌の細胞を、京大のiPS細胞研究所でiPS細胞にした。同社が分析したところ、老化の指標となる染色体の状態は五つのすべての年代で回復し、67歳時点のものも36歳時点とほぼ同じ状態になった。まだ基礎研究の段階だが、将来的には、オーダーメード化粧品の開発にもつながるという。

エボラ熱、米感染2人目か 「未曽有の状況」に危機感

共同通信社 2014年10月16日(木) 配信

 【ワシントン、ニューヨーク共同】米テキサス州の保健当局は15日、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性の治療に従事した同州ダラスの病院の女性職員がエボラ熱に陽性反応を示したと発表した。同病院では別の女性看護師の院内感染が判明しており、米疾病対策センター(CDC)の検査で感染が確認されれば、米国内で感染したのは2人目となる。

 国連エボラ緊急対応支援団(UNMEER)のバンベリー代表は14日、国連安全保障理事会の会合で西アフリカでの感染拡大について「エボラ熱を今食い止めなければ、対処計画もない未曽有の状況に直面することになってしまう」と語り、強い危機感を表明した。

 女性職員は14日に発熱の症状を訴え、直ちに隔離された。リベリア人男性の治療に関わった女性看護師の感染が12日に確認された後、CDCが健康状態を監視していた76人のうちの1人。

 CDCは、この女性職員が発熱前日の13日に国内線航空機に搭乗していたと発表。乗客132人の健康状態を調べる。

 地元当局者は15日の記者会見で、感染者がさらに増える恐れがあることを認め「きわめて現実的な可能性だ」と語った。

 CDCは看護師らが防護マスクや手袋を外す際に誤って体液に触れた可能性があるとみている。

 全米の看護師でつくる労働組合は米メディアに対し、この病院で使っていた防護服は首回りが露出していたほか、リベリア人男性に接触したスタッフが別の患者の治療に関わるなど感染防護策に問題があったと批判した。

 米メディアによると、女性職員のアパートでは15日未明から防護服に身を包んだ保健当局者らが除染作業を行った。

 バンベリー氏は、12月上旬までに感染者の70%を治療施設に収容し、死者の埋葬も70%は二次感染を起こさず安全に行える態勢づくりが課題だと指摘した。

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