町田の鍼灸(ハリキュウ)マッサージの治療院です。肩こり、腰痛からギックリ腰寝違いなど痛みの改善あらゆる体の不調和、歪みの改善に努力しています。

医療情報107

医療情報106
20150301~

男性器移植手術に初成功 南ア、割礼失敗で失った男性

臨床 2015年3月15日(日)配信朝日新聞

 南アフリカの医療チームが世界で初めて男性器の移植に成功したと、ロイター通信などが13日伝えた。

 ロイターとAFP通信によると、患者は21歳の男性。3年前、性器の包皮を切り取る伝統的儀式「割礼」の失敗で失ったという。

 昨年12月、ケープタウンのタイガーバーグ病院とステレンボッシュ大学の研究の一環として手術があった。死亡した臓器提供者のものを9時間かけて移植。担当医によると排尿、生殖機能とも完全に回復しているという。

 ロイターによると、南アでは毎年約250人が割礼の失敗で男性器を失い、他にも9人が移植手術を待っているという。男性器の移植を巡っては、2006年に中国人の男性が試みたが、2週間後に「本人と家族の心理的な問題」を理由に医師が改めて切除したという。

難病:原因遺伝子修復 京大チームがiPS利用

臨床 2015年3月13日(金)配信毎日新聞社

難病:原因遺伝子修復 京大チームがiPS利用

 筋肉や腱(けん)などの組織の中に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の患者からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製し、FOPの原因遺伝子を修復することに、京都大iPS細胞研究所の戸口田淳也教授らのグループが世界で初めて成功した。修復前後のiPS細胞を比較することで、正確な病態解明や創薬につながることが期待される。論文は米科学誌「ステムセルズ」の電子版で12日、発表された。

 FOPは国内の患者数が40~70例のまれな病気。ACVR1という骨形成に関わる遺伝子の突然変異が原因であることまでは分かっているが、まだ有効な治療薬がない。

 研究グループは、FOPの患者由来のiPS細胞のACVR1の変異を、遺伝子改変技術を使って修復。修復したものと、していないものの双方のiPS細胞を軟骨組織へと変化させて比較したところ、修復した細胞の方が軟骨分化が少なく、遺伝子修復が病状の改善につながることが分かった。また、修復していない細胞では、特定の二つの遺伝子がより多く見られ、病気に関係していることも判明した。

 FOPの治療薬開発を願って体細胞を京大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授に提供した兵庫県明石市の市立明石商業高校2年、山本育海(いくみ)さん(17)は市役所で記者会見し、「研究は一歩進んでうれしいが、先生方にはこれからも頑張ってほしい」と期待を寄せた。【野口由紀、駒崎秀樹】

7人に期限切れワクチン 大阪・能勢町の医療機関

臨床 2015年3月13日(金)配信共同通信社

 大阪府能勢町は13日、予防接種を委託している町内の医療機関が、使用期限が切れたワクチンを1~31歳の7人に接種していたと発表した。接種日は昨年4月~今年3月で、最大で期限を約2カ月過ぎていた。町からの通報を受け医療機関が7人に確認したところ、健康被害はないという。

 町によると、ワクチンは4種混合(ジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオ)と、はしかと風疹の混合(MR)の2種類。1~6歳の男女が定期接種、女性(31)が任意接種だった。

 ワクチンが入っている袋などに記されている期限を医師らが接種の際に確認していなかった。

 町の保健師が、医療機関から提出された資料を町の台帳に記録していた際に気付いた。

喫煙削減、厳しい見通し 世界の目標達成度を予測

臨床 2015年3月13日(金)配信共同通信社

 東京大の渋谷健司(しぶや・けんじ)教授(国際保健政策学)らは13日、世界保健機関(WHO)加盟国が掲げる「2025年までに喫煙を10年比で3割減」との目標は多くの国で達成できそうにないとの予測を英医学誌ランセットに発表した。渋谷教授は「日本も達成できるかは不確かだ」と指摘している。

 各国がWHOに報告したデータから、1990~2010年の世界的な喫煙率の動向を分析した。30日間に1回以上喫煙した15歳以上の人の割合を調べると、00~10年の間に男性は173カ国中125カ国、女性は178カ国中155カ国と大半の国で減る傾向が見られた。

 しかし今後の予測では、25年に依然として11億人が喫煙しており、目標が達成できそうなのは男性が37カ国、女性が88カ国にとどまった。特にアフリカや中東で禁煙が進まない見通しとなった。

 研究チームが推定した日本の今年の喫煙率は男性35%、女性10%。これに対し目標は男性29%、女性8%で達成は不確実という。

 渋谷教授は「世界的に喫煙は今後も大きな問題になる。今こそたばこ対策の強化が求められる」と話している。

エボラ出血熱、死者1万人超す 西アフリカ3カ国

臨床 2015年3月13日(金)配信朝日新聞

 世界保健機関(WHO)は12日、西アフリカのシエラレオネとリベリア、ギニアの3カ国におけるエボラ出血熱の死者が1万4人に達した、と発表した。感染者は2万4350人。いずれも疑い例を含む。

 内訳は、シエラレオネが感染者1万1677人、死者3655人、リベリアが感染者9343人、死者4162人、ギニアが感染者3330人、死者2187人。

 すでに流行が収まっている国々では、11日のWHOの発表によると、別に、感染者が計35人、死者が計15人になっている。(ジュネーブ=松尾一郎)

ウイルス変異で大流行も H7N9型、研究者報告

臨床 2015年3月13日(金)配信共同通信社

 【ロンドン・ロイター=共同】中国で人への感染が拡大している鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)は、頻繁に変異しているため、効果的な対策が実施されなければ世界的大流行(パンデミック)が起きる可能性があるとする研究結果を、香港大学の科学者が主導する国際研究チームが11日、英科学誌ネイチャーに発表した。

 チームはH7N9型ウイルスの進化や感染経路を中国の5省15都市で追跡調査した。

 H7N9型の人への感染は2013年3月に始まり、いったん終息したかにみえたが、昨年末から今年初めにかけて再び増加。世界保健機関(WHO)の2月現在のデータによると、中国や台湾、香港、マレーシア、カナダで少なくとも571人が感染、うち212人が死亡している。

脂質吸収抑える物質 キノコから発見

臨床 2015年3月13日(金)配信共同通信社

 小腸でのコレステロール(脂質)吸収を抑える可能性がある物質を、国内で広く自生するクロサルノコシカケというキノコから発見したと京都大と静岡大、ファンケル(横浜市)のチームが12日、発表した。

 小腸での吸収の際に働くタンパク質を抑える高脂血症治療薬は既に存在するが、効き目に個人差があった。新たに「フォミロイドA」と名付けたこの物質は、同じタンパク質を標的にするが、作用の仕方が異なるため、今の薬が効きにくい人への新しい選択肢になると期待される。

 クロサルノコシカケの抽出物をラットに与えると、血中コレステロール値を下げられることを確認。人間の細胞を使った実験では、フォミロイドAが既存薬とは違う作用をすることが分かった。

 ファンケル総合研究所の千場智尋(ちば・ともひろ)研究員は「さらに研究を進め、健康増進に役立つ食品への利用を目指したい」と話している。

ライフスタイル:「眠らない国」に警鐘

臨床 2015年3月13日(金)配信毎日新聞社

くらしナビ・ライフスタイル:「眠らない国」に警鐘

 長時間労働、夜勤の増加、ストレスなどから日本人の睡眠時間は年々短くなり、世界でも1、2位を争う“眠らない国”になってきている。18日の「世界睡眠デー」を前に、日本人の睡眠について考えてみた。

 ●年間3兆円の損失

 就寝時間について継続的な調査データがある国民生活時間調査(NHK放送文化研究所)によると、「90%以上の人が就寝する時間」は、1941年には午後10時50分だったのが、年々遅くなり2000年には、午前1時になっている。

 09年の経済協力開発機構(OECD)のデータ=グラフ=では日本人の平均睡眠時間は7時間50分で、韓国に次いで世界第2位の短さ。よく寝ているフランスに比べると1時間も短い。

 国立精神・神経医療研究センターの精神生理研究部部長の三島和夫医師は「日本人全体が慢性的な睡眠不足に陥っている。そろそろ限界に近づいていると思う。社会全体の問題として考えなければならない」と警鐘を鳴らす。

 夜間に及ぶ残業、深夜勤務の増加、インターネットの普及、過剰な夜間照明などにより、生活時間が次第に夜型になっている。これに対し、朝の活動時間は変化がないため、必然的に睡眠時間が短くなってきている。

 「睡眠不足からくる集中力、パフォーマンスの低下、さらには交通事故や産業事故などにも関係しています」と三島さんは指摘する。経済的損失の推計が、年間約3兆円を超えるという数字もあるほどだ。

 また、労働者の約3割が夜勤に就いているが、こうした人たちは頭痛、消化器系の不調、がん、糖尿病や高血圧などといった生活習慣病のリスクが高くなっていることも見逃せない。

 ●生活の質が低下

 こうした睡眠習慣の夜型に加え、深刻な睡眠障害も増えている。製薬会社「MSD」が昨年夏、20~79歳の男女7827人を対象に「不眠に関する意識と実態調査」を行った。これによると、約4割に不眠症の疑いがあったという。

 不眠症とは「寝付きが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚め、ぐっすり眠った満足感がない」ことなどにより、さまざまな精神・身体症状が起き、QOL(生活の質)が低下することをいう。こうした症状が週3日、3カ月以上続くと「不眠症」と診断される。

 同調査で不眠症の疑いがあった人は、日中のパフォーマンスがそうでない人に比べ3割以上ダウンしていた。また、そのうち6割の人が睡眠不足などの自覚がなく、自覚があったとしても7割の人が専門医を受診していなかった。

 不眠症の原因は多様で複雑とされ、いまだにはっきりしていないが、最近「オレキシン」という神経伝達物質の影響が注目されている。この発見者の一人、筑波大国際統合睡眠医科学研究機構機構長の柳沢正史教授は「オレキシンは脳内の覚醒系を統合しているもの」と説明する。

 眠りのメカニズムと関係するものとして大きく三つの要素がある。起きていた時間に応じて必要な眠りを取り戻そうとする「睡眠恒常性」(ホメオスタシス)、夜の決まった時間になると眠くなる「体内時計リズム」、そしてオレキシンなどによる「覚醒システム」だ。

 覚醒システムは睡眠、覚醒それぞれに関わる二つの脳神経細胞のネットワークがバランスよく働くことで安眠を得られる。通常、覚醒システムの動きが弱まり、睡眠システムが優位になると眠くなる。この覚醒システムを統合するものとして、1996年にオレキシンが発見され、98年に公表された。このオレキシンの作用をブロックする新しい睡眠薬が昨年11月、海外に先駆け日本で発売された。

 「不眠症は、診断そのものや、原因の特定が難しいので、悩んでいる人は自己判断せず専門医に相談することが大切です」と柳沢教授はアドバイスする。

 ●「8時間」は無理

 また、不眠症の患者の多くは「ないものねだり」をしていると三島医師は指摘する。「8時間ぐっすり眠りたい」という呪縛があるが、そもそもこれは無理な話だという。年齢が高くなるにつれ、基礎代謝や、日中の活動量の低下などから長時間眠れなくなる。60代後半では6時間眠れば十分。ポイントはこの睡眠をどの時間帯でとるのかだ。午後5~10時は覚醒しやすい時間帯で、「睡眠禁止ゾーン」といわれている。

 「高齢者の多くは早い人で午後7時、普通でも8時、9時には布団に入って、眠れずもんもんとしている。こんな時間に寝たら、夜中に何度も起きたり、朝早く目が覚めたりするのは当たり前のこと」と三島医師は説明する。

 このため、睡眠指導として3点を禁止している。(1)早寝(2)布団に長時間いること(3)昼寝の3点だ。「これを守るだけで6時間ぐっすり眠れるようになる人は少なくありません」と三島さん。これに対し、睡眠不足に陥っている働き盛りの日本人は、最低でも布団に7時間いることが求められている。【小川節子】

(ひと)岩瀬愛子さん 緑内障を啓発するグリーンライトアップを仕掛けた

臨床 2015年3月13日(金)配信朝日新聞

 8日から14日まで、名古屋、札幌の両テレビ塔や東京・虎ノ門ヒルズが、緑色にライトアップされている。世界緑内障週間に合わせたキャンペーン。「早期発見で、失明の可能性は減らせる」とのメッセージを込めた。

 眼圧が高まるなどして視神経が傷つき、視野が狭まっていく緑内障。症状に気付きにくく、日本人が中途失明する原因の1位だ。

 幼い頃、大好きだった祖父が、その緑内障で苦しむ姿を見てきた。公園で砂に絵を描きながら、「目がよく見えないんだ」。

 祖父は70年前の東京大空襲で近所の人の避難を誘導中、突然目が痛み、見えなくなった。翌日、見えるようになったが、水面下で病状は進んでいた。実家のある岐阜県に戻り、大空襲から約10年後に眼科を受診。医師から「緑内障で手遅れ」と告げられたという。

 祖父のように苦しむ人を増やしたくない。眼科医の道をめざし、地元の岐阜大医学部に進んだ。

 岐阜県の多治見市民病院で働いていた約15年前、学会が同市で行った疫学調査の現地責任者を務めた。無作為に選んだ40歳以上の3千人を診察。20人に1人が緑内障でその9割が無自覚だとわかった。日本の緑内障の実態を明らかにした「多治見スタディ」として世界に知られる。「治すのは難しいが、進行を遅らせることはできる。1人でも早く見つけたい」

 (文・小渋晴子 写真・吉本美奈子)

     *

 いわせあいこ(60歳)

顔認識の仕組み解明 脳必要部位だけが機能

臨床 2015年3月12日(木)配信共同通信社

 自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)のチームは、人間が正常に他人の顔を認識する際、脳の必要な部位だけを働かせ、不要な領域の活動を抑えていることを突き止めた。人の顔が覚えられない脳機能障害「相貌失認」の治療に道を開くことが期待される。12日までに米科学誌で発表した。

 障害のない人でも、顔の写真を逆さまにしただけで顔と認識するのが困難になる。普通の向きの「正立顔」を見たときは、脳の神経細胞の「顔認識部位」だけが活発なのに対し、逆さまの「倒立顔」ではその周辺の物体を認識する神経細胞も同時に活動し、正常な識別を妨げていた。

 メンバーの松吉大輔(まつよし・だいすけ)・東大特任助教(神経認知科学)らが成人男女20人に約200人の倒立顔写真を見せ、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で脳の活動を測定した結果、判明した。

 松吉氏によると、顔を認識する際、右脳側頭葉にある数ミリ立方ほどの狭い範囲の神経細胞が働く。相貌失認は、顔認識部位を病気や事故で失ったことが原因となる一方、50人に1人の割合で先天的に発症する。

 注)米科学誌はジャーナル・オブ・ニューロサイエンス

尿1滴でがん発見 九州大など、特有のにおいを線虫嗅ぎ分け

臨床 2015年3月12日(木)配信西日本新聞

 九州大などの研究グループは11日、体長1ミリの線虫に人の尿のにおいを嗅がせ、高い精度でがんの有無を判定することに成功したと発表した。尿が1滴あれば、痛みもなく安価にがんの検査が可能になるという。日立製作所などと検査装置の開発を進めており、早期の実用化を目指す。11日付の米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。

 九大大学院理学研究院の広津崇亮助教(神経科学)と伊万里有田共立病院(佐賀県)の園田英人外科部長のグループによると、線虫は水中などに生息する微小な動物で、嗅覚が犬並みに優れている。がん患者と健常者の尿(1マイクロリットル)をそれぞれプレートの端に置き、中央に置いた100匹の線虫の動きを調べたところ、7~8割の線虫ががん患者の尿に集まり、健常者の尿からは逆に離れることから、がんのにおいに反応することが判明した。

 精度を確かめるため、242人(健常者218人、がん患者24人)の尿を採取してテストを実施。線虫はがん患者24人のうち23人に「陽性」の反応を示し、発見確率は95・8%だった。うち5人は採尿時点では、がんと診断されていなかった。初期の「ステージ0と1」のがんは、血液の成分を調べる腫瘍マーカーの発見確率が0~33%にとどまるが、線虫による検査では88%以上の確率で発見できたという。

 一方、健常者をがんと誤って判定する確率が5%あることなどから、精度の安定化が今後の課題という。広津助教は「早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんを含む十数種類のがんに線虫は反応した。特定のがんにだけ反応する線虫をつくることにも成功しており、将来的にはがんの種類の特定も可能になる」と話している。

 ■画期的な無痛検査

 ▼がん治療に詳しい田川市立病院(福岡県田川市)の鴻江俊治院長の話 腫瘍マーカーではがんの早期発見が難しかったが、今回の手法は早期発見にもつながり、痛みを伴わずに検査できる点で画期的。身体的、経済的にも負担が少なく、がん検診が変わる可能性がある。がんがないのに陽性反応が出る疑陽性や、がんがあるのにない反応が出る疑陰性をいかに減らせるかが今後の課題だろう。

    ◇      ◇

 ■サバ寄生虫から着想

 サバの寄生虫が胃のがん組織に集まっていたのは偶然なのか―。九州大などの研究グループが開発したユニークながん検査方法は、魚介類の生食によって多発する「アニサキス症」の症例がヒントになった。

 伊万里有田共立病院の園田英人外科部長は、嗅覚が鋭い犬を使って、がん患者の呼気からがんを判定する研究に取り組んでいた。だが、犬の体調などで精度にばらつきがあり、研究は行き詰まっていた。

 そんなとき、思い起こしたのが「サバを食べておなかが痛い」と来院した佐賀県内の男性のこと。サバに寄生する線虫類のアニサキス(体長1センチ)が胃の壁に食い付き、調べるとその周辺にがんがあった。

 「アニサキスが、がんに食い付いたのは偶然だろうか」。園田外科部長が過去の文献を調べたところ、アニサキスががん組織に潜入したケースは23例あった。「線虫はがんのにおいをたどっているのでは」との仮説を立て、線虫と嗅覚の専門家である九大の広津崇亮助教に連絡、2013年から共同研究を始めた。

 線虫によるがんの判定テストを行うと「こんなに当たるのか」と、最初は半信半疑だったという。この検査方法が実用化できれば、通常の健康診断や自宅で採取した尿1滴で判定が可能になる。1回の検査は数百円で済み、約1時間半で結果が出る見通しだ。園田外科部長は「がんの早期発見と、医療費の抑制にもつながる」と期待を寄せている。

エボラ判定を大幅短縮 長崎大と東芝、新試薬

臨床 2015年3月12日(木)配信共同通信社

 長崎大と東芝(東京)は11日、西アフリカで流行が続くエボラ出血熱に感染したかどうかの判定に要する時間を、現在の約1時間半から4分の1以下に短縮する新たな試薬を共同開発したと発表した。長崎市の大学で記者会見した安田二朗(やすだ・じろう)教授(ウイルス学)は「迅速な隔離や治療につながり、感染拡大を防止できる」と強調した。

 安田教授によると、試薬は酵素や化学物質で構成される液体。患者の血液などから抽出したリボ核酸(RNA)をこの液体に入れると、感染者の場合、エボラウイルスの遺伝子に反応が現れるため、感染の有無が判明する。

 判断方法はこれまでと同じだが、今回の試薬は温度を63度に保つと、RNA抽出から20分以内に反応を確認できる。63度で酵素の働きが活発化することに注目した。既存の試薬は温度の変更が必要で、判定までに時間がかかっている。

 安田教授は17日から2週間程度、ギニアの首都コナクリを訪れ、現地で感染が疑われる患者を新たな試薬で調べる。実用可能と確認できれば、世界保健機関(WHO)スタッフの使用や空港への配備など、普及を目指す。

独製子ども用補助人工心臓の早期承認へ要望書

臨床 2015年3月12日(木)配信読売新聞

 大阪大病院で心臓移植の待機中だった女児が今年1月に死亡したことを受け、日本移植学会や日本循環器学会などの13団体は11日、海外で唯一市販されている独社製の子ども用補助人工心臓の早期承認を求める要望書を、塩崎厚生労働相あてに提出した。

 要望書では、国内では小児の心臓移植提供者が極めて少ないため、待機中に使用する子ども用人工心臓が必須であるとし、現在審査中の独社製装置の早期導入を訴えている。さらに、承認後もメーカーが安定供給できるような配慮も求めた。阪大病院で移植を待っていた女児は、この装置が未承認だったこともあり、装着できなかった。

 要望書を取りまとめた補助人工心臓治療関連学会協議会代表の許俊鋭・東京都健康長寿医療センター副院長は「移植を待つ小児患者のため、関連学会の総意として、一日でも早い承認を求める」と話した。

がん遺伝情報で個別化医療 肺と消化器で開始

臨床 2015年3月11日(水)配信共同通信社

 国立がん研究センターは10日、大腸がんなどの消化器がんと肺がんの患者から採取したがん細胞の遺伝情報を調べ、それぞれの患者に合った「個別化医療」につなげる全国規模の取り組みを始めたと発表した。

 この取り組みは「スクラムジャパン」。全国約200の医療機関と、製薬会社10社が参加する。2月から患者の登録を始めた。2年間で4500人分のデータを集めることを目標としており、この手法を利用した診断法に健康保険の適用を目指すという。

 がん細胞は、体の細胞の遺伝子が生後に変異するなどして生じるが、どの遺伝子が変異したかによって、有効な治療薬が異なる。中には全体の1%程度しかない、まれな変異が原因となるタイプもあり、対策が求められていた。

 がんセンターによると、医療機関で採取した患者のがん細胞を、高速、大量に遺伝情報を解読できる「次世代シーケンサー」で解析。がんの原因となりうる約140個の遺伝子について変異を調べ、どの治療薬が有効かなどを検証する。

 治療薬が国内で未承認でも、治験が進められている場合は、患者に実施病院を紹介するという。

てんかん再発作の抑制に期待 九大グループが仕組み解明

臨床 2015年3月10日(火)配信西日本新聞

 脳内の海馬に存在する免疫細胞が、てんかん発作後に起こる異常な神経細胞の発生を抑制し、症状を緩和する仕組みを、九州大大学院医学研究院の中島欽一教授(神経科学)らの研究グループが解明した。9日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズの電子版に論文が掲載された。てんかん症状の再発作を抑える新たな治療法開発につながる成果という。

 てんかんは、けいれんや意識障害を伴う慢性神経疾患で、世界の患者数は5千万人超に上る。約3割の患者は既存の薬剤治療では効果が薄く、発作を繰り返す難治性。

 同大学院4年松田泰斗さんを中心とした研究グループは遺伝子操作したマウスを使い、免疫細胞の中にある自然免疫受容体(TLR9)が、てんかん発作によって変性した神経細胞から放出される自己DNAと結合することを突き止めた。DNAと結合後に炎症反応が起きるが、免疫細胞から放出される「炎症性サイトカイン」というタンパク質が神経幹細胞に働きかけ、てんかんの症状を引き起こす神経細胞の興奮状態を抑えるという。中島教授は「これまで、再発作防止には炎症反応を抑えるのが大事と考えられていたが、実は正常な脳機能の維持に必要だと分かった」と話している。

喫煙で脳にダメージか 「医療新世紀」

臨床 2015年3月10日(火)配信共同通信社

 記憶や思考などの機能を担う「大脳皮質」は喫煙でダメージを受けているかも―。そんな研究結果をカナダ・マギル大などのチームが発表した。

 大脳皮質は大脳表面にある厚さ数ミリの神経細胞の層。加齢に伴い薄くなることが知られている。

 認知症ではない高齢者約500人(平均年齢72・7歳)の脳を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影。大脳皮質の厚さと喫煙歴の関係を分析した。

 すると、大脳皮質は「たばこを吸ったことがない人」「かつて吸っていたがやめた人」「今も吸っている人」の順に、より薄くなる傾向がみられた。また禁煙すると、厚さが回復する可能性を示唆する結果も得られた。

結核菌 型すぐ判定 ゲノム120種類を網羅 国際医療センターがデータベース

臨床 2015年3月9日(月)配信毎日新聞社

結核菌:型すぐ判定 ゲノム120種類を網羅 国際医療センターがデータベース

 国立国際医療研究センター(東京都新宿区)が約120種類の結核菌のゲノム(全遺伝情報)を網羅し、世界のどこからでもオンラインで照合できるデータベースの運用を始めた。世界初の試みで、菌の詳細な型を迅速に判定でき、感染ルートの特定や効果の高い薬の処方に役立つという。

 最近の研究で、結核菌は時代とともに変化し、流行型が存在することも分かってきた。同センターは現時点で一般に公開されているものや独自に分析した結核菌約120種類のゲノムを集約し、データベースを作った。

 同センターの秋山徹・病原微生物学研究室長によると、菌の詳細な型が分かれば、感染源、感染ルートの分析に役立つが、これまでは型の照合に手間や費用がかかるため、患者からの聞き取りに頼っていた。薬への耐性を調べる際も、実験に約1カ月要した。今回公開したデータベースを使えば、約5分で型を照合できる。

 秋山室長は「結核が流行している海外からも利用してほしい」と話す。【藤野基文】

脳死移植で患者選定ミス 腎臓で、端末誤操作

臨床 2015年3月6日(金)配信共同通信社

 日本臓器移植ネットワークは5日、2~3月にかけて愛知県で実施された脳死移植で腎臓移植患者の選定ミスがあり、本来移植を受ける患者とは別の患者が移植を受けたと発表した。

 移植ネットの担当者がコンピューター端末の操作を誤り、免疫に関わる情報が反映されないまま移植候補者のリストを作成してしまったという。実際に移植を受けた女性の容体は順調だが、免疫の型の適合度が比較的低いため、移植ネットは拒絶反応が起こらないか注意深く経過観察するよう医療機関に依頼した。

 選定ミスがあったのは愛知医大病院で2月28日に脳死判定された50代女性の事例。女性が臓器提供の意思を示しており、3月2日に片方の腎臓が10代女性に移植された。

 順位を飛ばされた複数の待機患者がおり、移植ネットは本来移植を受けるはずだった患者に謝罪した。

 移植ネットは昨年11月に実施された脳死移植でも腎臓移植を受ける患者の選定で手続きミスがあったばかり。「選定のシステムを見直す」としている。

緒方、田知本遥は警告処分 柔道女子、風邪薬で欠場

臨床 2015年3月6日(金)配信共同通信社

 全日本柔道連盟(全柔連)は5日、東京都内で強化委員会を開き、ドーピング違反の恐れがある市販の風邪薬服用により、2月下旬のドイツでの国際大会を欠場した女子78キロ級の緒方亜香里(おがた・あかり)(了徳寺学園職)、同70キロ級の田知本遥(たちもと・はるか)(ALSOK)に警告処分を下した。

 ロンドン五輪代表の2人は世界選手権(8月・カザフスタン)代表選考会の全日本選抜体重別選手権(4月4、5日・福岡国際センター)には出場できる。日本女子の南條充寿(なんじょう・みつとし)監督は「二度と起きないように注意喚起していく」と厳しい表情で再発防止を誓った。同じミスを繰り返せば、強化委は強化指定除外や資格停止処分を科す方針。

 南條監督や4人のコーチ陣、2選手の所属チーム監督は注意処分となった。全柔連の山下泰裕(やました・やすひろ)副会長は「自己管理能力の欠如だが、指導者もやるべきことをやっていなかった」と連帯責任を強調した。

卵子の凍結保存考えて 小児がん元患者が訴え

臨床 2015年3月6日(金)配信共同通信社

 がんの治療を受ける前に卵子の凍結保存を考えて―。抗がん剤の影響で子どもをつくれなくなった元患者や、10年以上前に凍結保存した卵子で出産した女性が7日、神戸市で開かれる日本造血細胞移植学会の市民公開講座で、闘病や治療の経験を講演する。

 フリーライターの戸田梨恵(とだ・りえ)さん(37)は1987年、小学4年で白血病を発病。抗がん剤の投与で根治したと思ったが2006年に再発した。再び抗がん剤で治療した後、出産を考えて卵子の採取を試みたが、卵巣へのダメージが大きく、採卵はできなかった。

 08年には白血病が再々発した。抗がん剤が効かなくなり、弟(30)と妹(33)から白血球の型が合わない「ハプロ移植」という、生存率が3割未満と低い骨髄移植を受け、がんを克服した。

 昨年5月、戸田さんは仕事で知り合った男性と結婚。出産はもう諦めているが、「好きな人の子どもが持てるかもしれないという希望があればつらい治療を乗り切る力になる」と訴える。

 一方、愛知県に住む女性(30)は、血液のがん「悪性リンパ腫」を01年に発症。高校2年で採卵し卵子を12年間凍結保存した後、昨年夏に元気な男児をもうけた。

 民間の不妊治療施設でつくる学術団体「A―PART」は07年、血液がん患者の卵子を凍結保存する臨床研究を開始。これまでに200人以上が研究に参加している。

核融合の研究、放医研に統合 原子力研究開発機構

臨床 2015年3月6日(金)配信朝日新聞

 高速増殖原型炉「もんじゅ」の点検漏れを受けた日本原子力研究開発機構(本部・茨城県東海村)の組織見直しで文部科学省は、核融合研究部門などを放射線医学総合研究所(放医研・千葉市)に統合する方針を決めた。

 統合は来年4月の予定。統合後は放医研を「量子科学技術研究開発機構」に名称変更する。今国会に関連法の改正案を提出する。

 統合案によると、原子力機構で国際熱核融合実験炉(ITER)に関わる核融合部門や放射光やレーザー光などの量子ビームの研究者ら約460人を放医研に移管。茨城や青森などにある研究拠点の移転はなく、組織上の統合をする。原子力機構の職員は約1割強減の約3240人、量子科学技術研究開発機構は約900人になる。

 放医研が先行してきた重粒子線がん治療技術と、原子力機構の超伝導技術を組み合わせ、がん治療装置の小型化などの統合効果が期待できるとしている。

(患者を生きる:2743)その先へ 肺がん:4 脳に転移、別の薬へ

臨床 2015年3月6日(金)配信朝日新聞

 新しい肺がんの治療薬クリゾチニブの治験に参加した保育士の女性(39)は、病気になる前の生活に少しずつ戻っていった。以前の抗がん剤治療の副作用で抜けた髪の毛も戻った。2012年、2年ぶりに復職。家族での旅行も楽しめるまでに回復した。

 「復職だけでなく、何より家族と以前のような生活ができることがうれしかったです」

 クリゾチニブは、EML4―ALK融合遺伝子の変異が原因で起こる肺がんに効果が期待される分子標的薬。女性はこのタイプの肺がんだった。服薬後1、2時間は吐き気を催したが、これまでより体の負担は少なく感じたという。

 女性も参加した治験を経て、12年3月、国内で正式に承認され、公的医療保険の対象になった。その後も服薬を続けた。

 顔色もよく食欲もあり、体重はむしろ増えていた。病気を知っている知人らに「本当にがん?」と驚かれることも多かった。

 しかし、13年1月、異変があった。3週間に1度通っていた定期検査で、左前頭葉にひとつの悪性腫瘍(しゅよう)が見つかった。肺がんが脳に転移していた。

 がん研有明病院(東京都江東区)の呼吸器内科の西尾誠人部長は「がん細胞は、ほんとうにしぶといんです。よく効く薬が出てくると、耐性を作ってなんとか生き延びようとする。最近ではその追いかけっこが、1、2年のサイクルで続いています」と話す。

 女性は「ガンマナイフ」と呼ばれる放射線治療を受け、脳内のがんを治療した。転移後もクリゾチニブを飲み続けた場合の副作用がよく分からないため、転移がわかった段階で服薬は中止された。

 ただ、女性が幸運だったのは、次の新しい薬「LDK378」の治験が始まっていたことだ。クリゾチニブで治療していた患者のうち、がんが進行した場合に使われる分子標的薬で、米国ではすでに承認されている。日本を含む約30カ国の300を超える施設で治験が行われている。

 女性は、偽薬(プラセボ)を使わない方式の治験に参加することができた。13年3月4日、LDK378を使った治療を始めた。と言っても、白いカプセルを夜に三つ飲むだけである。

 ■ご意見・体験は、〈メール〉iryo―k@asahi.comへ。

     *

 「患者を生きる」は、有料の医療サイト・アピタル(http://apital.asahi.com/)で、まとめて読めます。

【福島】子ども24人セシウム減少…内部被曝調査

臨床 2015年3月6日(金)配信読売新聞

 県は、2011年度当時に15歳以下だった子どもを対象に実施している放射線内部被曝ひばくによる健康影響調査について、14年度の調査結果を公表した。調査した24人全員から放射性ヨウ素は検出されず、放射性セシウムも減少傾向にあるなど、健康への影響はほぼみられなかった。

 調査は、11年度に調査を希望した132人を対象に継続して実施している。今回は一関、奥州、平泉、金ヶ崎の4市町の24人が尿検査を受けた。

 県医療政策室によると、尿1リットル当たりの放射性セシウムは、2~3ベクレル未満と1ベクレル未満が1人ずついたが、残り22人は不検出だった。24人の11年度の調査結果では、不検出は1人のみで、最高6~7ベクレル未満の放射性セシウムが検出されていた。

 今回の調査結果を受け、県の有識者会議は「セシウムの量は年々低下し、参加者も減っている。今後の調査は必要ない」との見解を示した。県は「調査の協力者と相談し、継続の有無を検討していきたい」としている。

抗がん剤「運び屋」超微粒子…阪大グループ開発

臨床 2015年3月6日(金)配信読売新聞

 抗がん剤を患部に直接届ける「運び屋」として、世界最小となる直径約10ナノ・メートル(10万分の1ミリ・メートル)の超微粒子を開発したと、大阪大などの研究チームが発表した。

 薬剤をがん細胞まで素早く運ぶことができ、薬剤が少量でもがんの増殖を抑える効果が高いことをマウスの実験で確認。論文が5日、米電子版科学誌プロスワンに掲載される。

 治療効果のある遺伝子を薬剤としてがん細胞に導入する次世代の創薬研究が進められている中、がん細胞まで薬剤を運ぶ材料の開発が不可欠となっている。これまで直径100~30ナノ・メートルの微粒子が開発されていたが、チームは遺伝子導入用の化合物「炭酸アパタイト」を、超音波で直径10ナノ・メートル程度まで細かく砕き、超微粒子を作製。「スーパーアパタイト」と名付けた。

 薬剤を結合させたスーパーアパタイトを、がんのあるマウスの静脈に注射したところ、従来の微粒子と比べて高い抗がん効果を示した。

 がん組織の血管はもろいため、微粒子はその血管壁のすき間を通ってがん細胞のみに取り込まれると考えられている。また、スーパーアパタイトなどの微粒子は、がん細胞内で分解され、副作用は少ないという。チームの山本浩文・阪大准教授は「粒子が小さい方ががん細胞に到達しやすいとみられる。薬剤の運び屋として極めて有力で、がん以外にも応用が期待できる」と話した。

「パック型洗剤」菓子と誤り口に…嘔吐、入院も

臨床 2015年3月6日(金)配信読売新聞

 1回分の洗濯洗剤をフィルムに包んだ「パック型洗剤」を、子供がお菓子と誤って口にする事故などが多発している。

 日本中毒情報センター(茨城県つくば市)には、昨年4月から12月までに134件の情報が寄せられ、注意を呼びかけている。

 パック型洗剤は1個15~25グラムで、緑やピンク色をしており、水に溶けるフィルムで密封されている。洗剤の計量の手間が省け、欧米では粉末、液体に次ぐ「第3の洗剤」として普及。国内では輸入のほか、家庭用品大手の「P&G」(神戸市)が昨年4月から「ジェルボール」の名前で販売している。

 同センターによると、子供の事故は125件で、うち2歳以下が7割。残り9件は高齢者だった。子供が口にした事例は116件で、6割で嘔吐おうとなどの症状が見られ、入院したケースもあった。洗剤が子供の手の届く所にあるなどして事故につながっていた。

 同センターとは別に、消費者庁が公開した事故情報データバンクによると、東京都内で昨年11月1日、同様の洗剤をのみ込んだ2歳児が、急性薬物中毒の重症で搬送されている。

 P&Gによると、回収や形状の変更は予定していないという。「製品には子供の手の届かない所に保管するよう表記しており、使用上の注意を守れば問題はない。正しい使い方を発信していきたい」と話している。消費者庁は「事業者による注意喚起の努力を見守りながら、必要な対応を取っていきたい」としている。

タミフル原料生産、キノコ菌糸に青色LEDの刺激で

臨床 2015年3月5日(木)配信朝日新聞

 抗インフルエンザ薬「タミフル」の原料となるシキミ酸を、キノコのヒラタケの菌糸に青色LEDの光を当てて生産する技術を開発したと信州大教授らが発表した。シキミ酸は中国で生産されるトウシキミの実(八角)から抽出されているが、この技術で安価で安定的な製造が可能になるという。論文が英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に掲載された。

 信大農学部の小嶋政信教授らは、キノコ栽培に光を使う研究で、青色光で刺激するとシキミ酸が飛躍的に増加する現象を発見した。実験の結果、ヒラタケの菌糸に36時間、青色光の刺激を与えると、菌糸1キロあたり0・45グラムのシキミ酸ができることが分かった。

 シキミ酸は、八角から抽出すると1キロあたり30~80グラム程度が抽出されるが、収穫は年1回。ヒラタケは八角に比べて安価で、どこでも通年で製造できる。

 小嶋教授は「世界のどこにでもあるヒラタケを使い、屋内の工場で製造が可能な技術。実用化が容易なところが特長だ」と話している。(関根光夫)

体の時計つかさどる細胞 筑波大チームが特定

臨床 2015年3月5日(木)配信共同通信社

 睡眠や血圧、体温などを24時間周期で制御する「体内時計」のおおもととなる細胞を特定したと筑波大と米テキサス大のチームが5日、米科学誌電子版に発表した。

 時間を刻む分子は体のほぼ全ての細胞にあるが、それらの時刻を合わせ、統一的に管理する細胞を、脳の中心部にある視交叉(しこうさ)上核で特定したという。

 細胞は視交叉上核の細胞のうち、約4割を占めるが、どのような仕組みで体全体の時計を管理しているかはまだ分からない。チームの柳沢正史(やなぎさわ・まさし)筑波大教授は「仕組みが解明できれば、体のリズムに関連した病気の治療が可能になる」と話した。

 マウスを使った実験で、この細胞内で時間を刻む分子の働きを止めたり、動かしたりすると、全身の行動リズムがなくなったり、回復したりした。分子の働きを遅くすると全身の行動リズムも遅くなった。

 また、細胞から出る神経伝達物質を全て遮断すると体のリズムはなくなった。細胞は特徴的な神経伝達物質「ニューロメジンS」を作っているが、遺伝子操作でこの物質を産生できなくしても体のリズム管理はできた。このため、何か別の神経伝達物質が関係しているらしい。

 注)米科学誌はニューロン

糖類はスプーン6杯まで WHO、新指針を正式発表

臨床 2015年3月5日(木)配信共同通信社

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は4日、肥満や虫歯防止のため、砂糖などの糖類の1日当たり摂取量を総エネルギー摂取量の5%未満に抑えるのが望ましいとの新たな指針を正式に発表した。平均的な大人の場合、「5%」は砂糖約25グラム、ティースプーンでおよそ6杯分に相当するという。

 WHOは昨年3月、ほぼ同様の指針案を発表。その後、一般市民らから幅広く意見を聞いた結果、正式に指針として発表することになった。

 指針は、10%未満に抑えることを「強く勧告する」とした上で、さらに可能であれば5%未満に抑えることで「より健康に良い効果が得られる」とした。

 日本など各国の具体的な平均摂取量は不明だが、5%の基準は多くの先進国の摂取量を下回るとみられる。食品業界の反発も予想されそうだ。

 糖類は砂糖やシロップなどに含まれているほか、ケチャップのような意外なものにもたくさん「隠れている」として、WHOは注意するよう促している。

マラリア、薬の耐性獲得の仕組み解明…岡山大

臨床 2015年3月5日(木)配信読売新聞

 マラリア原虫が治療薬に対する耐性を獲得する仕組みを解明したと、岡山大の研究チームが発表した。

 原虫の消化器官に届いた薬を排出する、ポンプのような働きを持つたんぱく質の詳しい機能を世界で初めて確認。新たな治療薬の開発につながるといい、3日に米国の科学誌「米科学アカデミー紀要」電子版に掲載された。

 マラリアはハマダラ蚊などが運ぶ「マラリア原虫」が引き起こす感染症で、高熱や下痢、頭痛などの症状が出る。熱帯・亜熱帯地域では今も流行しており、年間約60万人以上が死亡し、3大感染病の一つに数えられている。日本でも海外での感染者が年間50~70人出ているという。

 血中に侵入したマラリア原虫は、消化器官に赤血球のヘモグロビンを取り込んで分解しながら栄養分に変える。その際、出てくる毒素を抑える機能を持つ。飲み薬のクロロキンには、その働きを弱める効果があったが、耐性がある原虫が現れていた。

 研究チームは、消化器官の表面にある「PfCRT」と呼ばれるたんぱく質に着目し、薬を排出して消化器官を守る働きをしていることを確認。耐性のある原虫は普通の原虫と比べ、約3倍の能力を持っていたことを実験で突き止めた。

 PfCRTは、アミノ酸など原虫が生きるのに必要な栄養物質も、消化器官から運んで体に取り込んでいることも判明。チームの森山芳則教授(生化学)は「PfCRTの機能を止める薬を開発すれば、マラリア原虫はクロロキンを排出できず、栄養失調にもなって死にやすくなる」としている。

 さらに、チームはPfCRTを大量に作る技術も開発。森山教授は「他の大学や企業などと連携し、たんぱく質にくっつくなどして働きを止める新薬開発を目指したい」としている。(冨浪俊一)

ミトコンドリア病 治療薬の候補開発、熊本大など

臨床 2015年3月4日(水)配信毎日新聞社

ミトコンドリア病:治療薬の候補開発、熊本大など

 ◇特定酵素の働き低下で発症

 遺伝性の難病「ミトコンドリア病」の発症の仕組みを解明し、治療薬の候補となる薬剤も開発したと、富沢一仁・熊本大教授(分子生理学)らの研究チームが4日、米科学誌セル・メタボリズム電子版で発表する。チームは「今後、動物実験を経て臨床試験を実施したい」としている。

 ミトコンドリア病は、細胞の中でエネルギーを作り出す小器官ミトコンドリアの働きが落ちることで起こる病気。全身の筋力や心機能の低下などさまざまな症状がある。特定の遺伝子の変異が原因だが、発症の詳しい仕組みは不明で、根本的な治療法もない。

 チームは、患者30人の血液細胞を分析。患者の細胞では、特定の酵素の働きが低下し、ミトコンドリアがエネルギーを作り出すのに必要なたんぱく質をうまく作れなくなっていることを突き止めた。酵素の働きが低下するほど、症状が重くなっていることも分かった。チームはすでに、この酵素の代わりになる薬剤を開発しており、マウスの細胞を使った実験では効果が確認できたという。

 ミトコンドリア病を巡っては、英議会が2月、病気を持つ女性の卵子から核を取り出して健康な女性の卵子に移植する「卵子核移植」を世界で初めて合法化し、話題になった。【須田桃子】

まばたきで喫煙依存診断 多いとなりにくい?大阪大

臨床 2015年3月3日(火)配信共同通信社

 ニコチン依存になりにくいのは、まばたきが多い人?―。喫煙でニコチン依存症になりやすいかどうかを、まばたきの回数から推測できる可能性があることを大阪大の中野珠実(なかの・たまみ)准教授(神経科学)が突き止め、2日付の英科学誌電子版に発表した。

 依存になりにくい傾向がある遺伝子の型を持つ人は、持たない人に比べてまばたきの数が多かった。中野准教授は「診断の指標として利用できるかもしれない」と話す。

 中野准教授は、ニコチンと結合する脳の「ニコチン受容体」を作り出す遺伝子に着目。これまでに、日本人の半数近くは、この遺伝子の1カ所で通常の配列と違う塩基に置き換わっており、アジア人では置換があると依存症になりにくい傾向があることが報告されている。

 置換がある約50人とない約60人に映画を5分間見せて実験したところ、ある人はまばたきの数が約3割多いことが判明した。

 まばたきの回数は個人差が大きく、1分間に数回の人もいれば40回以上の人もいる。

 注)英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ

皮膚増殖信号、花火のように拡大 京都大、仕組みの一端解明

臨床 2015年3月2日(月)配信京都新聞

 皮膚の細胞が増殖する仕組みの一端を、京都大医学研究科の松田道行教授や大学院生の平塚徹さんのグループが解明した。特定の細胞から増殖を促すシグナルが打ち上げ花火のように同心円状に広がっていた。皮膚がんなどの治療法の開発につながる成果という。

 細胞増殖の仕組みは、主に試験管内で調べられており、関連するタンパク質の種類などが明らかになってきている。一方、生体内の細胞間でどのように増殖のシグナルが伝わるかはよく分かっていなかった。

 グループは、細胞増殖で働く酵素ERKの活性の度合いを色の変化で識別できるよう遺伝子操作したマウスを使い、生体内を観察できる二光子顕微鏡で耳の表皮を観察した。その結果、少数の細胞でまずERKが活性化し、続いて周囲の細胞へと同心円状に活性が伝わっていた。

 さらに詳しく解析すると、表皮の細胞の表面上にあるタンパク質がERKの活性化によって分離。このタンパク質が隣り合う細胞に受け渡されることでシグナルが伝わっていることが分かった。

 この現象は、正常な皮膚では発生頻度が低く、表皮の増殖を促す薬剤を塗った皮膚では高いことも確認した。松田教授は「皮膚がんのような異常な細胞増殖を抑えるには、細胞間の情報の伝達に関わる分子を標的にすることも有効であることが示された」と話している。

実験データ10年保存を原則 学術会議が不正対応策

臨床 2015年3月2日(月)配信共同通信社

 STAP論文問題など研究不正が続発していることを受け、日本学術会議は27日、実験データは10年間、標本などの試料は5年間の保存を原則とする対応策をまとめた。文部科学省の研究不正に関するガイドラインの運用に際し、基本的な考え方となる見通し。

 対応策は、データの保存と開示は研究者の責務と指摘した。研究者が異動する際は、資料のバックアップを保存するよう求めた。

 論文の著者となるためには「論文の最終版を承認し、内容について説明できること」が必要と明記。論文の二重投稿や、著者の扱いについては、研究分野ごとに規定を定めて公表するべきだとしている。

 研究機関は、全ての研究者を対象に、研究倫理教育を少なくとも5年ごとに定期的に受講させることが必要とした。

エボラ熱感染「95%減少」 オバマ氏、成果を強調

臨床 2015年3月2日(月)配信共同通信社

 【ワシントン共同】オバマ米大統領は27日、ホワイトハウスでリベリアのサーリーフ大統領と会談した。会談前の共同記者会見でオバマ氏は、リベリア国内のエボラ出血熱の感染者が「ピーク時と比べて95%減少した」と述べ、これまでの対策が成果を挙げていると強調した。

 「子どもたちは学校に戻り始め、ビジネスも再開された」と指摘。サーリーフ氏の指導力や米国など国際社会の協力で対策は「驚くべき進歩を遂げた」と評価した。

 同時に「リベリアの隣国、ギニアやシエラレオネでは後れを取っている」と述べ、西アフリカでの感染阻止に向け引き続き支援する考えを表明した。

 サーリーフ氏は、米軍が感染拡大を阻止するため、リベリアに部隊を派遣したことについて「米国はリベリア国民の味方だという力強いメッセージになった」と述べ、謝意を表明した。

受精卵検査の拡大決定 着床前スクリーニングの臨床研究 日産婦、6~10施設指定へ

臨床 2015年3月1日(日)配信朝日新聞

 体外受精させた受精卵のすべての染色体を調べ、異常がないものを子宮に戻す「着床前スクリーニング」について、日本産科婦人科学会(日産婦)は28日、臨床研究として実施することを正式に決めた。体外受精を実施する6~10施設と検査施設を指定し、「できるだけ早く開始したい」としている。

 学会の理事会が、具体的な実施方法を含めた臨床研究案を承認した。

 臨床研究は、子どもを得る確率を高める効果が、この検査にあるのか確かめることが目的。染色体の異常は流産の原因になることが多い。すべての染色体を見て本数が通常と異なっていないか調べ、異常が見つかった受精卵は子宮に戻さない。ただ、生まれてくる可能性があるダウン症やクラインフェルター症候群などを起こす異常も含まれる。

 期間は3年間。体外受精で3回以上妊娠しなかった夫婦や、流産を2回以上した夫婦を対象とする。希望する夫婦を無作為に、検査を受ける300組と受けない300組に分け、妊娠率や流産率を比較する。検査の実施前にどちらの組になったかを通知する。夫婦は参加を取りやめることもできる。体外受精や検査の費用は夫婦が負担する。

 実施する6~10施設は、受精卵を扱う別の検査の実績をもとに学会が指定し、必要に応じて増やす予定。

 日産婦の指針は受精卵検査について、重い遺伝性の病気があったり、染色体の異常で流産を繰り返していたりする夫婦に限って、原因となる特定の遺伝子や染色体を調べることを認めている。全染色体を調べる着床前スクリーニングはこれまで認めていない。現時点では指針は変更しない。

 一般的な医療として導入するかについて、会見した学会の苛原(いらはら)稔・倫理委員長は「臨床研究で有用性が認められれば、倫理的な問題の議論と合わせて、最終的な判断をしたい」と述べた。

 ■6回流産を経験「妊娠前向きに」 難病患者の団体「命の選別進む」

 検査には期待と懸念の声がある。

 これまで6回の流産を経験した大阪市内の女性(43)は「同じ悲しみを繰り返したくない」と期待する。

 初めて妊娠したのは約10年前。7週目に検査で胎児の心拍を確認したが、その夜に自宅で流産した。怖くてしばらく動けなかった。翌日、病院で治療を受け、泣きながら帰宅した。

 その後も流産が続き、不育症の検査も受けたが、異常は見つからなかった。「妊娠がわかっても素直に喜べない。受精卵を調べてもらって『大丈夫ですよ』と言われれば、恐怖心が消えて前向きになれると思う」

 神経や筋肉の難病の人たちでつくる「神経筋疾患ネットワーク」は1月、この検査に反対する声明を日産婦に提出した。代表の見形信子さんは「受精卵検査がなし崩し的に広がり、今後いろいろな障害が対象になるかもしれない。命の選別を進めていくことになるのは不安です」と話している。(合田禄)

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional

「町田の鍼灸治療は成瀬鞍掛治療院 腰痛 ぎっくり腰 マッサージ 花粉症」更年期