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最新医療情報14

最新医療情報13

20110328~

IAEA勧告要請、安全委「国内判断問題なし」

2011年4月1日 提供:読売新聞
 国際原子力機関(IAEA)が、高濃度の放射性物質が土壌から検出された福島県飯舘村の住民に対し、避難勧告を検討するよう日本政府に促したことについて内閣府の原子力安全委員会は31日、「国内では総合的に判断しており、現状の判断に問題ない」という見解を示した。
 同委員会によると、日本では、空気中や摂取する飲食物に含まれる放射性物質の濃度などを測定し、人への影響を考慮しているという。代谷誠治委員は「我々は、人体に直接的に影響を与える所を評価しているので、より正確である」と説明した。
 一方、経済産業省原子力安全・保安院も31日、飯舘村での累積放射線量を試算した結果、「いま避難する必要性はない」との見解を示した。
 保安院は、文部科学省が同村付近で計測した大気中の放射線量を基に累積量を試算した結果、同村で地震発生から1日当たり8時間、屋外活動したとしても原子力安全委員会が示した基準値(累積50ミリ・シーベルト)の半分に達しないという。

新型、季節性に移行 インフルエンザで厚労省

2011年4月1日 提供:共同通信社
 2009年春に発生、世界的に大流行した新型インフルエンザについて、厚生労働省は31日、新型としての対策を終えたと発表した。4月からはA香港型などと同じ季節性インフルエンザとして扱う。
 新たな名称は「インフルエンザ(H1N1)2009」。新型の流行を受けて始めた重症者などの発生動向の把握は、来シーズンも簡素化した形で続ける予定という。
 09~10年は推計約2077万人がインフルエンザにかかり、ほとんどは新型で、ピークは秋という変則的な流行だった。10~11年は3月10日までの推計患者数は約962万人で、新型のほかA香港型の患者も多く、冬にピークを迎えるという例年並みの状況となった。このため専門家の部会で検討し、季節性への移行を決めた。

20キロ圏に数百~千の遺体か 「死亡後に被ばくの疑い」 収容や検視、見直し検討 火葬、土葬できない恐れ

2011年4月1日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で、政府が避難指示を出している原発から約20キロの圏内に、東日本大震災で亡くなった人の遺体が数百~千体あると推定されることが31日、警察当局への取材で分かった。27日には、原発から約5キロの福島県大熊町で見つかった遺体から高い放射線量を測定しており、警察関係者は「死亡後に放射性物質を浴びて被ばくした遺体もある」と指摘。警察当局は警察官が二次被ばくせずに遺体を収容する方法などの検討を始めた。当初は20キロ圏外に遺体を移して検視することも念頭に置いていたが、見直しを迫られそうだ。
 警察当局によると、高線量の放射線を浴びた遺体を収容する際、作業する部隊の隊員が二次被ばくする可能性がある。収容先となる遺体安置所などでも検視する警察官や医師、訪問する遺族らに被ばくの恐れが生じる。
 遺体は最終的に遺族か各市町村に引き渡すことになるが、火葬すると放射性物質を含んだ煙が拡散する恐れがあり、土葬の場合も土中や周辺に広がる状況が懸念される。
 警察当局は現場での除染や検視も検討しているが、関係者は「時間が経過して遺体が傷んでいるケースは、洗うことでさらに損傷が激しくなり問題だ」と指摘している。
 身元確認のため、遺体から爪だけを採取してDNA鑑定する方法もあるが、爪も除染する必要があり、かなりの手間と時間がかかるという。
 27日に、大熊町で見つかった遺体は、除染が必要な基準の一つである10万cpm(cpmは放射線量の単位)まで計ることができる測量計の針が、振り切れる状態だったという。このため福島県警の部隊は遺体の収容を断念している。
 被ばく医療の専門家は「放射線の値によって対策は異なり、放射線管理のプロが必要だ。洗浄車を現地に持って行き一体一体除染することも考えられる。遺族感情の面からもきちんと取り組むべき問題だ」としている。
 こうした事態を踏まえ、警察庁や福島県警は、専門家に意見を聞くなどして検視や収容の方法について慎重に検討する。

神奈川・受動喫煙防止条例 きょうから全面実施 飲食店などでも

2011年4月1日 提供:毎日新聞社
受動喫煙防止条例:きょうから全面実施 飲食店などでも /神奈川
 民間を含めた屋内施設での喫煙を規制する県の受動喫煙防止条例は1日、大規模な宿泊施設や飲食店など「第2種施設」への罰則の適用が始まり、全面施行される。県は啓発キャンペーンの実施を検討していたが、計画停電など東日本大震災の影響を踏まえて自粛し、機会を改める。
 条例は昨年4月に施行され、学校や病院など「第1種施設」を禁煙とし、小規模な飲食店やパチンコ店など「特例第2種施設」への規制は努力義務にとどめた。禁煙区域で吸った人は過料2000円、規制措置を怠った施設管理者は同2万円が科される。
 県は施設への個別訪問を続け、第2種施設については、2月末までに飲食店を中心に訪問した1万1731件の80・3%が対応済みだった。未対応の施設には改善指導している。県たばこ対策課の井出康夫課長は「条例への理解を深めてもらい、定着を図っていきたい」と話している。
 居酒屋などを展開する横浜市の会社は、第2種施設に該当する店で規制措置への対応を急いでいる。分煙にした場合、たばこの煙が禁煙区域に流れ込まないようにする「エアカーテン」の設置など1店舗当たりの設備投資額は20万円程度がかかるという。同社幹部は「不景気の中で条例に伴う設備投資は痛い」とこぼす。【木村健二】

地下水も基準の1万倍 海水のヨウ素、最高値 放射性物質の流出継続か 福島第1原発

2011年4月1日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で東京電力は31日夜、1号機のタービン建屋付近の地下水から、敷地境界で設定されている基準の約1万倍の放射性ヨウ素が検出されたと発表した。
 地下水で放射性物質が確認されたのは初めてで、汚染の拡大があらためて裏付けられた。東電は原因について「地面に降り注いだ放射性ヨウ素が雨水で地中にしみこんだ可能性が強い」と説明。「(地下経由で)海に流出した可能性は否定できない」としている。
 水を採取したのは地盤が緩まないように地下15メートルからくみ上げた水を排水する「サブドレーン」という設備。普段、放射性物質は検出されない。
 各号機のタービン建屋外の立て坑にたまっていた水に含まれる放射性物質の濃度も発表。2号機では1立方センチ当たり計約1200万ベクレルで、通常の運転中の炉水と比べ数万倍の高濃度だった。
 一方、経済産業省原子力安全・保安院は同日、1~4号機近くの放水口付近で30日午後に採取した海水から、法令で定める濃度限度の4385倍のヨウ素131が検出されたと発表した。これまでで最も高い数値。
 保安院は「ただちに健康に影響は出ない」としているが、原発からの放射性物質の流出が再び起きているとみて、沖合15キロの3カ所で新たに海水の採取と分析を行うなど、監視の強化を決めた。
 東電は31日も、原子炉などを冷却するための障害になっている、タービン建屋や立て坑のたまり水の排水作業を続けた。この日は冷却用の真水を積んだ米軍提供の台船1隻が原発の岸壁に接岸。近くの坂下ダムを利用した真水の供給を補う。
 1号機の立て坑のたまり水は別の貯水槽へ移送し、同日午前までに水位が約1メートル低下した。今後、水位を監視するカメラの設置や水に含まれる放射性物質の解析も進める。
 水の移送先は容量が限られており、新たな貯蔵場所の確保が急務。既設の重油タンクなどのほか、タンクの仮設、原発周辺にプールを造るなどの手段が検討されている。
 敷地内に落ちたちり状の放射性物質が拡散するのを防げるかどうか見るため、合成樹脂の試験散布を予定していたが、降雨により延期された。
 被ばく線量が緊急時の上限の100ミリシーベルトを超えた作業員は、31日に1人増えて計20人になった。厚生労働省は今回の事故対策に限り上限を250ミリシーベルトにしている。

現場の180人、線量計装着させず作業の日も

2011年4月1日 提供:読売新聞
 東京電力は31日夜、東日本巨大地震で被災した福島第一原子力発電所で、放射線量を測る線量計が不足し、復旧作業に従事する各チームの責任者だけに線量計を装着させ、作業にあたらせていたことを明らかにした。
 約180人が線量を測らずに作業していた日もあったという。東電は1日までに不足分を確保、作業工程に支障は出ないとしている。
 東電によると、同発電所には約5000個の線量計が配備されていたが、津波に流されるなどし、320個しか使えなくなった。
 被災後、同発電所では、多い日で約500人が作業していたため、東電では、全員に線量計を装着させるという従来の内規を変更。▽作業場所の線量が事前に把握できる▽1日あたりの総線量が10ミリ・シーベルト以下--などの条件を満たし、チームが同じ作業をするという前提で各チームの責任者の計測だけで、全員の線量を測ったことにしていた。
 しかし、作業員の間から不安の声が上がり、同社の柏崎刈羽原発(新潟県)などから420個を集めたという。すぐに確保できなかった理由について「(線量計の)充電器の設置場所の確保に手間取った」などと釈明している。
 海江田経済産業相は1日午前の閣議後会見で、「安全のため、基本的装備は不可欠。督促・注意をしっかり行う」と述べた。厚生労働省は「労働安全衛生法違反になる可能性がある。事実関係を調査したい」とし、経済産業省原子力安全・保安院も口頭で注意した。

3回連続下回れば解除 放射性物質の暫定基準値 JAが農家に無利子融資

2011年4月1日 提供:共同通信社
 政府は31日、福島第1原発事故の影響で暫定基準値を超える放射性物質が検出された野菜などの出荷停止について、その後の検査で3回連続で基準値を下回った場合に解除する方向で検討に入った。解除は都道府県単位ではなく、基準値を下回った地域ごとに行う。
 解除のルールを明確にし、農家の不安解消を狙う。出荷停止による損害は、東京電力が原子力損害賠償制度に沿って補償する方針だが、時間がかかるため、農林水産省は31日、JAグループが当面の生活資金を農家に無利子で融資すると発表した。風評被害が出ている農家も対象とする。
 出荷停止の解除ルールについて、農林水産省の筒井信隆副大臣は記者会見で「3回連続であれば、安定的に基準値を下回ったと言えるのではないか」と説明した。各地で観測される放射線量は、多くが3月中旬に過去最大の値を記録したが、その後はいずれも低下傾向が続いている。
 ただ原発事故の収束には時間がかかり、その間、放射性物質の飛散が続く可能性がある。このため、出荷停止の解除後に再び基準値を上回るなど状況が悪化すれば、再度の出荷停止も検討する。
 政府は食品衛生法上の暫定基準値を超える放射性物質が検出された福島の葉物野菜や牛の原乳、茨城、栃木、群馬のホウレンソウなどを出荷停止にしている。これまで解除の手続きが示されず、農家や自治体から「今後を見通せない」と不満の声が上がっていた。
 食品衛生を所管する厚生労働省は、解除の進め方を検討。農水省や専門家の意見も聞き、今回のルールで消費者の理解を得られると判断したもようだ。検査の間隔は、1週間以内とすることで調整している。
 現在の出荷停止は県単位で発動されているが、解除は市町村など日常的に使われる区分けに基づいて実施し、出荷停止の範囲を限定。基準値を超える放射性物質が検出されていない周辺地域の「風評被害」を抑える。

地下水を放射性物質検査 飲料業界が安全管理強化

2011年4月1日 提供:共同通信社
 ペットボトル入りのミネラル水などの原料として使う地下水について、清涼飲料メーカーで構成する全国清涼飲料工業会(東京)が自主的な放射性物質検査に乗り出したことが31日、分かった。
 東京都などで、水道水に乳児向けの基準を超える放射性物質が検出されたこともあり、清涼飲料の需要は急増。政府の要請もあり増産に取り組む飲料メーカーは、安全面でも管理をより強化し、消費者に安心感を持ってもらうのが目的。
 地下水は雨水などが長い時間をかけて地層を通ってつくられたもので、水道水に比べ安全性が高いとされる。しかし清涼飲料に使う場合、現行の食品衛生法では放射性物質の検査が義務付けられていない。
 検査は個別メーカーでは限界があり、福島第1原発事故が深刻化して以降、業界全体で取り組む必要があると判断。清涼飲料工業会は東京の民間専門機関に検査を依頼。北関東、南東北で加盟するメーカーの約40工場のほぼ全てで原料水を順次調べてもらう手はずを整えたという。
 当初は、福島や茨城など1都6県を含めた計約170の自治体に検査協力を打診したが、能力が不十分であることなどを理由にして多くの自治体から難色を示された。野菜などの検査に追われる政府からの協力のめども立たないため、独自に民間機関に依頼した。

暗中模索続く医師集め 秋田・このままでいいのか 医療/下

2011年4月1日 提供:毎日新聞社
このままでいいのか:医療/下 暗中模索続く医師集め /秋田
 ◇都市に集中する研修医
 JA秋田厚生連の湖東総合病院の相次ぐ医師退職などを受けて10年7月、病院のある八郎潟町と周辺町村、厚生連、県と住民代表が一堂に会した「湖東総合病院の医師確保対策を推進する協議会」が設けられた。
 八郎潟町の桜庭規祥副町長は初回の会議冒頭に「再編計画で建て替え方針は決まったものの、それで医師が来てくれるかというと難しい」と発言。協議会として医師募集を知らせるホームページの開設や、地元開業医への夜間の入院患者対応の支援要請などに取り組むと決めた。
 ただ関係者によると、ホームページは昨秋に開設してから情報があまり更新されず、閲覧者の反応もない。町村職員の親類や友人知人などあらゆるルートで医師を探したが、来てくれそうな医師はいなかったという。さらに厚生連が12月に入院病床を休止し、開業医への支援要請も不要になってしまった。
 ある自治体幹部は「病院の運営主体は厚生連で、我々に何の権限もない。医師確保の支援が精いっぱいだが、それで厚生連が動いてくれるわけでもない。なのに再編計画で赤字負担を割り当てられる」とこぼす。
   ■  ■
 地方の医師不足の一因に、研修医が自由に研修先を選べる04年度に始まった制度にあるとされる。
 研修医は臨床例が豊富な都市部の病院に集中。県によると秋田大医学部でも02年度の医局入局は57人、03年度は40人だったが、04年度の初期研修採用医師は29人、05年度はわずか8人。その後も十数人で推移し、医師派遣要請になかなか応じられない。
 さらに厚生連と秋田大医学部の意思疎通の不十分さを指摘する声もある。ある厚生連関係者は「秋田大は何かというとすぐ病院から医師を引き揚げようとする」と不満を漏らし、秋田大医学部関係者は「研修医をいきなりへき地に派遣しても力は付かない」と反論する。
 それでも昨年11月に秋田大と厚生連、県医師会などの関係者が一堂に会した県医療政策会議で両者が歩み寄った。茆原順一・秋田大付属病院長は「県全体の医療を担う使命感がある」と述べ、より多くの研修医を確保できるよう大学での研修内容見直しに言及。一方で付属病院と他の臨床研修病院で支払われる給与の差が大きいことを訴えた。
 秋田組合総合病院長などを務めた坂本哲也・秋田緑ケ丘病院統括顧問は「秋田大のこうした姿勢が伝わらず県全体の協力態勢が取れなかった。今後は情報発信に意を砕いてほしい」と応じた。
   ■  ■
 行政が運営主体となっている病院も、医師確保に奔走している。
 仙北市立田沢湖病院(佐々木英人院長)は06年、救急指定を取り下げた。常勤医3人のうち内科医1人が退職したためで、理由の一つに「救急対応による重労働」を挙げていた。
 残る市内の救急告示病院は市立角館総合病院のみ。田沢湖地区からは搬送に20分かかる。市担当者は「その間に亡くなった患者もいるようだ」と明かす。
 経営悪化で診療所化も検討された田沢湖病院だが、佐々木院長の提案で09年1月から重度障害者を受け入れて病床利用率を上げ、赤字を大幅に圧縮した。常勤医も1人増え再び3人となったが、それ以上の確保には至っていない。
 市長自ら秋田大や岩手医大、自治医科大を訪問して医師派遣を要請したが「他にも同じ状況の病院が多い」と断られた。民間の医師紹介サイトにも登録したが、条件が合いにくい。担当者は「勤務医は休暇の取得や家族の生活などを含めた環境を重視する。高い報酬を積めば来てくれるわけではない」と語る。
 そこで市は4月、病院事業管理者として地域医療に精通した他県の医師1人を配置。同病院と市立角館総合病院で週1回診察する他、自身の人脈を生かして医師確保を目指す。
   ■  ■
 文部科学省は10年度から、大学医学部卒業後の勤務地を指定する「地域枠」を設け、地方を中心に医師を増やす方針に転換した。ただ対象者が活躍するのはまだ先。湖東総合病院の地元自治体幹部は「地域枠の医師が来るまでどうするか、解決策はまったく見えない。右往左往、暗中模索している」とため息をついた。

長寿医療研究センターもの忘れセンター 入院部門、きょうスタート 愛知・大府

2011年4月1日 提供:毎日新聞社
長寿医療研究センターもの忘れセンター:入院部門、きょうスタート--大府 /愛知
 大府市の国立長寿医療研究センターもの忘れセンターの入院部門が1日、オープンする。30床あり、身体合併症や周辺症状の治療を行う。周辺症状が強い場合は大府病院と連携して対応する。
 もの忘れセンターは、県から初めて認知症疾患医療センターに指定されており、専門医療相談も1日から開始する。相談は、平日午前10時~午後3時、専用電話(0562・87・0827)。【三鬼治】

細胞の増殖と分化促進 再生医療応用も、鳥取大

2011年3月31日 提供:共同通信社
 胎児の心臓では特有のタンパク質が働き、心筋細胞の増殖に一定のブレーキをかけ、心筋への細胞分化を促進して増殖と分化の両方がバランス良く進むように制御していることを鳥取大の竹内隆(たけうち・たかし)教授(元三菱化学生命科学研究所)のチームが世界で初めて明らかにした。
 心筋細胞を再び増殖させる再生医療や、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から効率良く目的の細胞を作製するのに役立つ可能性がある。
 細胞は、特殊な機能を持つさまざまな細胞に分化していく。細胞の増殖が活発な時は分化が抑えられるが、分化が進むと増殖は抑えられる。だが胎児では成長に合わせた心臓のポンプ機能が必要なため、分化と増殖の両方が欠かせない。
 竹内教授らはマウスで、jumonjiというタンパク質が胎児の発生途中から働きはじめ、増殖を抑えつつ維持し、同時に分化を進めていることを解明した。成果は29日付の英・発生生物学専門誌デベロップメント(電子版)に掲載された。

精神疾患の社会負担11兆…過剰な投薬も影響?

2011年3月31日 提供:読売新聞
 精神疾患のために生じる医療費や労働力損失などの社会的コストが、年間11兆円に上ることが、順天堂大学などの調査で分かった。
 過剰な投薬など不適切な治療で病気が長引く患者も多く、コストを押し上げているとみられる。東日本巨大地震の影響でうつ病やストレス性疾患を患う人の増加が懸念されており、患者への早期で適切なケアはもちろん、精神医療のあり方も見直しが求められそうだ。
 調査は、同大医学部の横山和仁教授(衛生学)らが、厚生労働省の補助事業として実施。2008年度の統計資料などから〈1〉医療費の総額〈2〉うつ病で仕事が手に着かないなどの生産性低下による損失額〈3〉介護する家族の労働コスト--などを推計して合計。年間の社会的コストを最大で11兆3756億円と算出した。病気別の医療費で一番多かったのが幻覚や妄想が起きる統合失調症で1兆980億円。約80万人の患者がいるとされ、長期入院の人が多い。うつ病などの気分障害が、3101億円で続いた。

健康被害なら避難 土壌の放射性物質検出で

2011年3月31日 提供:共同通信社
 枝野幸男官房長官は31日午前の記者会見で、福島第1原発の北西約40キロにある避難区域外の福島県飯館村の土壌から、国際原子力機関(IAEA)の避難基準を上回る放射性物質が検出されたことを受け、必要性が生じた場合には、避難などの措置を検討する考えを示した。「長期的に健康に影響する可能性があれば、必要な対応をしたい」と述べた。
 ただ「現在はそのような状況ではない」と強調。「放射性物質の影響がどの程度の期間に及ぶのか、きちんと分析し、必要な措置が遅れないよう専門家に分析してもらっている」と説明し、モニタリングを強化する考えも示した。
 原発事故の収束に向けたロードマップ(行程表)に関し「できるだけ早くまとめたいが、どれぐらいの時間がかかるか、責任を持って言える段階にはない」と指摘。既に冷温停止状態になっている福島第2原発1~4号機の存廃については「社会的、科学的環境は原発ごとに違う。今は申し上げる段階ではない」と述べるにとどめた。

30キロ圏住民に定期健診…スリーマイル参考に

2011年3月31日 提供:読売新聞
 政府は31日、東京電力福島第一原子力発電所(福島県)の事故対策として、原発から30キロ・メートル圏内の全住民を対象に、定期健康診断を無料で実施する方向で検討に入った。
 放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)の協力を得て行う。
 日米両政府の高官や原子力専門家らが参加する連絡調整会議の下に新設された「医療・生活支援チーム」(担当・福山哲郎官房副長官)で具体的な実施方法を詰めている。チームの会合では、米国の放射線医学の専門家から、1979年に発生したスリーマイル島原発事故後の周辺住民の健康対策などについて、情報提供を受けている。
 政府は、20キロ・メートル圏内の住民に避難指示を出し、20-30キロ・メートル圏内には屋内退避を指示し、その後、自主避難を促している。だが、同圏内にはなお、1万人以上が残っていると見られている。

流出毒劇物に近づかないで 厚労省が注意喚起

2011年3月31日 提供:共同通信社
 厚生労働省は30日、東日本大震災による津波で太平洋沿岸の工場などで毒物や劇物が流出しているケースがあるとして、むやみに近づかないよう都道府県を通じて周辺住民らに注意喚起した。
 タンクなどからの流出に気付いた場合、近づいたり触ったりせず最寄りの保健所や警察、消防に連絡するよう呼び掛けている。厚労省は事業者にも、毒劇物を適切に管理できているかどうか確認を求めた。

IAEAの基準を「超過」 福島・飯館村の放射性物質 40キロ圏、対象区域外

2011年3月31日 提供:共同通信社
 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長(原子力安全担当)は30日の記者会見で、福島第1原発の北西約40キロの、避難区域外にある福島県飯館村の土壌から検出された放射性物質の数値がIAEAの避難基準を上回ったと指摘、状況を見定めるよう日本側に伝えたと明らかにした。日本側は既に調査に動いているという。
 IAEAは3月18日から26日にかけ、県内の複数の自治体で土壌中のセシウム137とヨウ素131が測定されたと説明。当局者によると、同村で検出された値は「IAEA基準の2倍」に相当したが、初期評価のため今後の追加調査が必要だという。2倍となったのが、どちらの放射性物質かには言及していない。
 日本の基準に基づき、村内の多くの地区は自主避難の対象外になっている。
 飯館村の水道水からはこれまで、大人の基準を大きく上回る放射性物質が検出された。一方、家畜の世話のため、村にとどまる住民もいる。
 IAEAは独自の基準を守るよう他国に求めたり指示したりする権限を持っておらず、当局者は日本の避難措置について「適切に機能している」と説明。フローリー氏も風雨や地形の影響で特に高い数値が検出された可能性があるとし、懸念が「地域全体に及ぶわけではない」と強調した。
 またIAEAは30日、シンガポール当局が日本産キャベツから貿易上の基準値を9倍上回るヨウ素131を検出したと発表した。

避難所トイレ4割に問題 被災者の感染症増加

2011年3月31日 提供:共同通信社
 東日本大震災で津波に襲われた宮城県の石巻、東松島両市と女川町にある避難所のうち約4割で、トイレの汚物処理が十分にできず、衛生状態が悪化していることが31日、石巻赤十字病院などの調査で分かった。
 感染症にかかる被災者も増加し、少なくとも約50人に下痢、約20人に嘔吐(おうと)の症状が出ている。同病院の石橋悟(いしばし・さとる)救急部長は「このままでは感染症が大流行する恐れがある」として、できるだけ早く仮設トイレの数を増やしたり、全国から被災地に大量のバキュームカーを送り込んだりする必要があると指摘している。
 石巻赤十字病院のほか、全国の日赤病院や大学病院、医師会の医療スタッフでつくる救護班が調査。学校や公民館など2市1町で把握できた計272カ所の避難所に巡回診療に行った際、トイレの状態を確認。うち何らかの問題があった避難所は107カ所に上った。
 施設にもともとあったトイレでも排水ができず下水があふれたり、新聞紙に用を足し、袋に入れて捨てたりしている所が目立った。水がないため、手を洗わないままの被災者も多い。
 石巻市内では二つある下水処理施設のうち、一つが水没してほぼ壊滅状態で、全面復旧の見通しは立っていない。
 仮設トイレがあってもバキュームカーの数が足りず、汚物があふれている所も。仮設トイレもなく、被災者が囲いだけ設けて新聞紙に用を足し、バケツにためているケースや、地中に穴を掘っている所もあった。
 165カ所は「問題なし」とされたが、流すことはできても断水のためプールの水をくんでいたり、食事や寝る場所と同じ場所に簡易トイレがあるなど、実際には十分とは言えない例もある。
 胃腸炎のほか、女性を中心にトイレの回数を減らしたためぼうこう炎になる人も増えている。石橋部長は「衛生状態を改善しなければ病気になる人は減らず、いつまでも通常の診療ができない。被災地で最も切実な問題だ」と話している。

医師の決断、再手術に成功 胃切除中に被災、応急処置

2011年3月31日 提供:共同通信社
 津波で孤立した宮城県の石巻市立病院で、手術中に被災しながら患部の応急処置で切り抜け、その後再手術を成功させた医師がいる。「最後まで責任を持つ」という思いが、患者の命を救った。
 11日に津波が病院を襲ったとき、外科部長の内山哲之(うちやま・てつゆき)さん(44)は男性患者の胃の摘出手術で切除を終えようとしていたところだった。自家発電装置は水没して故障。照明が消えたが、人工呼吸器はバックアップの電源でかろうじて動いた。手術の続行は危険と判断し、懐中電灯の光を頼りに、応急処置で腹部をふさいだ。
 電気と水が止まり、入院患者と家族、職員ら450人が孤立した。ラジオに耳を傾けても、被害情報に病院の名前が出てこない。「自分たちがこんな状況であることを誰も知らないのか」。絶望的な気持ちになった。
 非常食のある1階は浸水。泥水の中からレトルトご飯を探し出したが、分けられるのは1人2口ほど。近くで火災が起きて煙が立ちこめ、「死ぬかも」と思った。
 被災直後に一度だけ無線が通じ、市に病院の孤立を伝えたつもりだったが、市役所も浸水し、十分伝わっていなかった。13日には薬が底をつきかけ「直接行って助けを求めるしかない」と決意。事務次長の鷲見祐一(わしみ・ゆういち)さん(56)と腰まで水につかりながら約30分かけて市役所にたどり着いた。
 市役所から石巻赤十字病院に連絡し、13日昼ごろ災害派遣医療チーム(DMAT)のヘリで男性患者を同病院に移送。「自分の判断で手術を中断したから、最後まで見たい」と内山さん自ら再手術して成功した。「手術が無事終わったと聞いたときは、みんなで拍手した」と鷲見さん。他の入院患者も14日までに全員救助された。
 市立病院は閉鎖中。内山さんは現在、避難所で診察をする医師たちと石巻赤十字病院とのパイプ役として走り回っている。「持久戦になる。これからが大変だが、やるしかない」と決意を語った。

アレルギーの子に対応食品…支援団体が被災地に物資

2011年3月31日 提供:読売新聞
 東日本巨大地震の被災地で、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、ぜんそくなどのアレルギー疾患を持つ子どもは、避難生活でも、安全な食品やマスクの確保が必要だ。
 「避難所の毛布などのホコリで、発作や鼻水がひどくなった」「アレルギー対応の粉ミルクが手に入らない」--。宮城県多賀城市の「かくたこども&アレルギークリニック」には、窮状を訴え、避難所などから来る患者が増えている。
 同クリニック院長の角田和彦さんは、「粉じんや避難所のホコリ、動物の毛などで症状が重くなった患者もいる。風呂にも入れず、アレルギー対応食品も手に入らないなど厳しい環境だ」と話す。
 患者には、マスクで防衛し、犬猫などペットから離れるようアドバイス。自治体や炊き出しのボランティアには、「アレルギー患者にも配慮して、食料の配給や避難所の場所割りをして」と訴える。
 同クリニックは、支援団体やメーカーなどから送られたアレルギー対応食品や粉ミルク、マスクなどを配布している。ホームページ(http://homepage2.nifty.com/smark)で、物資のリストを掲載中だ。必要な人は来院してほしいという。
 アレルギー患者を支援するNPO法人「アトピッ子地球の子ネットワーク」(東京)は、宮城や岩手、福島県内の病院や避難所、アレルギー対応食品店などにマスクや食品などの物資を送っている。配布場所や入手方法の問い合わせは同法人(03・5948・7891、yoshizawa@atopicco.org)。
 NPO法人「アレルギー支援ネットワーク」(名古屋市)でも、食品などを宮城県や岩手県の市町村役場などに届けている。配布場所はホームページ(http://www.alle-net.com/bousai/touhoku_taiheiyo.html#kyoten)に掲載。問い合わせは同法人(052・485・5208)へ。

このままでいいのか:医療/中 高齢者に強い危機感

2011年3月31日 提供:毎日新聞社
このままでいいのか:医療/中 高齢者に強い危機感 /秋田
 ◇減り続ける勤務医
 馬場目川に沿って県道を東に進んだ山間部にある五城目町の杉沢集落。かつて林業で栄え、住民によると住宅も65軒ほどあった。それが現在は30軒程度。高齢化が進み、慢性疾患を抱えて通院する人も多い。
 80代後半の男性とその妻はいずれもこの集落で生まれ、男性は旧満州(現中国東北部)への徴兵やシベリア抑留を経て帰国し、結婚。林業に従事してきた。
 男性は両膝と胃が悪く整形外科などに、妻は眼科、整形外科、循環器内科に通う。他の住民と同様に、頼りにしているのは車で約20分のJA秋田厚生連が運営する湖東総合病院(八郎潟町・中鉢明彦院長)だ。
   ■  ■
 だが厚生連は09年11月にまとめた経営改善計画で「(同病院は)廃止が最も有効な選択肢」とした。
 常勤医は09年3月の21人から10年6月で7人になり、稼働病床数も約4分の1に激減。その後も医師減少に歯止めがかからず、2人いた内科医の1人が10年11月末に退職したため、入院病床を休止した。12月中に入院患者全員が転院し、現在は外来と訪問診療、平日日中の可能な限りの救急だけに対応。さらに2人が退職し、4月以降は常勤医がわずか3人となる。
 杉沢集落の男性の元には、秋田市などに住む子供たちが頻繁に訪ねてくる。それでも「なるべくここで元気に暮らしたい。秋田市の病院は遠く、湖東病院がなくなると困る」と訴えた。
   ■  ■
 「熱中症で意識障害があれば救急搬送が必要だが、湖東総合病院に運んでもらえるとは限らない」「秋田市まで救急搬送するにしても、患者が同時発生したり高速道路が渋滞すればどうなるのか」――。
 10年7月29日夜、五城目町の五城館に周辺住民ら約100人が集まった住民シンポジウム(湖東病院を守る住民の会主催)で、参加者から悲痛な訴えが相次いだ。
 秋田市や男鹿市などへ救急搬送した場合、所要時間は平均20~30分伸びるという。
 医師離れについて病院関係者は「厚生連の指摘を受け、勤務医が『病院の将来がない』と考えて引き揚げた」との見方を示す。
 一方で同病院に勤務経験のある医師は「患者や地元住民の一部に、病院や勤務医の悪評を言い立てる人がいた。こうした事情も医師退職の原因の一つ」と打ち明ける。
   ■  ■
 県は10年5月、高度医療を担う秋田組合総合病院(秋田市)と役割分担し、湖東総合病院を高齢者対応中心の外来と入院病床を設置する構想を明らかにした。同9月にまとめた再編計画案では、県や周辺自治体も負担して約24億7000万円で病棟などを改築し、医師11人程度・病床100床の規模を目標としている。
 ただ住民たちが強く求めている救急外来の常時再開について、計画案では「将来の目指すべき方向」にとどまる。住民団体「湖東病院を守る住民の会」の斉藤久治郎会長は危機感を募らせている。
 「秋田市内への救急搬送などが当たり前になり、住民の間ではあきらめムードさえ漂う。医師さえ集まれば入院も救急も再開できるのに」

筋萎縮性側索硬化症との闘い 山陰放送記者・谷田人司さん /島根

2011年3月31日 提供:毎日新聞社
追跡2011:筋萎縮性側索硬化症との闘い 山陰放送記者・谷田人司さん /島根
 ◇「生かされているなら役割がある」 社会による介護の充実に尽力
 ◇患者サロン開き“新聞”も
 全身の筋力が低下する進行性の難病・筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)を発症した山陰放送記者の谷田人司さん(49)=松江市=は在宅勤務をしながら、患者の療養環境改善のため、活動を続ける。東日本大震災では多くの命が失われた。一方で、症状が進み、人工呼吸器を付けながら「生かされている」自分を見つめ、「あれだけ多くの人が亡くなったのに私は生きている。生かされているなら役割がある。その一つが社会による介護の充実実現」と、活動への思いを強くしている。【御園生枝里】
 ■情報を共有
 がん患者が「がんサロン」で悩みや治療の情報を共有し合う姿を取材してきた谷田さんは、昨年9月、ALSなど神経難病患者の集まるサロンを開いた。第2木曜日に松江市上乃木の松江医療センターで開く「だんだんサロン松江」を皮切りに、第4土曜日に松江市西浜佐陀町の松江イングリッシュガーデンで「ホリデーサロン」、鳥取県の患者との連携も目指し、米子市の鳥取大医学部付属病院では「とっとりALSサロン米子」を開く。サロンの内容は「だんだんサロン松江だより」にまとめ、出席できない患者や医療・介護の関係者らにメールで送る。発行は鳥取の分も合わせて計16回となった。
 ■患者を訪問
 ALSという病名を告知された時の戸惑い。症状が進み、呼吸が困難になった時、人工呼吸器を付けるか付けないかの決断。ふさぎがちになり、サロンに出てくる気持ちになれない患者もいる。谷田さんは患者を訪問し、自分の体験や治療の情報などを伝える活動もしている。訪問により、ある男性は積極的に外出するようになったという。現在は同行する介護者の確保ができず、訪問が難しくなっている。
 ■自分で試し報告
 「たん吸引の回数が劇的に減り、生活の質が大幅に向上しました」。今年1月、自身が体験した「たんの自動吸引装置」の仕組みや使用法、感想をまとめ、患者仲間らにメールで配信した。「やってみたい」「参考になった」という反応があった。人の手による吸引での「苦しさや気道からの出血の恐れから開放された」といい、1日約20回行っていた吸引が3回程度に減った。「呼吸が楽でALSであることを忘れそう」と効果を実感している。また、バッテリー内蔵で長時間使える人工呼吸器を用い、介助者1人で外出できることなども紹介した。
 ■進行する症状
 症状は進行する。先月、立てなくなった。今月は左腕が上がらなくなった。ひじ掛けがないとキーボードは打てない。指の力も入らなくなり、携帯電話の操作はほぼできなくなった。でも「生かされている」。患者として、記者として、夫・父としての「役割を果たすべきかな」と考えている。
 もうすぐ桜が街を彩る季節。去年は患者2人とその家族で花見に出かけた。今年は4月2日に雲南市木次町で患者と家族の交流会を企画する。「患者が外に出る機会になり、家族間の交流の深まりも大きい」。問い合わせは谷田さん(taniyan@earth.ocn.ne.jp)。
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 ◇ご意見、ご感想募集
 この欄に対するご意見、ご感想を、郵送、ファクス、または電子メールでお寄せください。〒690-0886 松江市母衣町83-3 毎日新聞松江支局▽0852・27・1548▽matsue@mainichi.co.jp

山奥集落は“難民”状態 秋田・このままでいいのか 医療/上

2011年3月30日 提供:毎日新聞社
このままでいいのか:医療/上 山奥集落は“難民”状態 /秋田
 ◇「先考えると泣きたくなる」
 「血圧とコレステロールが高く、一度同時に上がって倒れたことがある。でも病院に行くのは、調子が良くなってから」。北秋田市阿仁地区(旧阿仁町)に住む70代の1人暮らしの女性はこう語る。
 近くにあった市立阿仁病院は09年10月、無床の診療所となった。病院時代に勤務していた医師が鷹巣地区に開業した医院がかかりつけで、自ら車を運転して通院する。知り合いに頼むとガソリン代や謝礼がかかるためだ。
 体調が悪くハンドルを握れないと、とりあえず自宅で寝込む。医院に行くのは症状が治まってから。「さまざまな面で不便さが増し、高齢化も進む。先のことを考えると泣きたくなる」
 救急医療にも不安がある。かつては阿仁病院で収容したり、容体によっては同病院で応急措置後に鷹巣地区のJA秋田厚生連北秋中央病院に運んだ。今は約30分かけて北秋田市民病院まで直接搬送する。
 「もっと山奥の集落は、さらに20~30分かかる。その間に患者が亡くなってしまうかもしれない。まさに“医療難民”だ」
   ■  ■
 同地区で1人暮らしをする別の70代の女性はヘルニアで、時折腰からつま先までしびれる。慢性的な肩こりや関節痛もあり、阿仁診療所と市民病院に通う。
 周囲にも高血圧を抱えていたり、腎疾患で人工透析が欠かせない高齢者が多い。子供が県外に出たため、多くは1人暮らし。最近は空き家も目立つ。
 「もう年なので、病気になっても高度な治療はいらない。今倒れても働き盛りの息子たちは帰って来られないので、病院よりも老人ホームに入りたい。寂しくなく安らかに死ねるなら、それでいい」。近くに特別養護老人ホームがあるが、入所まで2、3年かかるという。
 かつて銀山と林業で栄えた同地区だが、人口に占める65歳以上の割合が46・80%(1月末現在)と市内で最も高い。ある町内会長は「町内の18世帯のうち6世帯が1人暮らしの高齢者。仕事もなく、若者がいるのは市阿仁庁舎だけ。まるで旧阿仁町全体が限界集落のようだ」と語った。
   ■  ■
 旧鷹巣町の北秋中央病院、旧阿仁町の阿仁病院に旧森吉町の公立米内沢総合病院。同市では町村合併前から赤字解消のため機能を統合した新病院整備が計画され、阿仁病院を診療所化、北秋中央病院を廃止して10年4月に市民病院が開業した。
 だが通院や救急搬送で患者の負担は増えたうえ、医師数、稼働病床数は計画の半分。南北に広い市で唯一の救急告示病院でもある。工藤研二副院長は「当直を外科医、内科医1人ずつで備えるのが望ましいが、全科の医師1人ずつで回している。北秋中央病院時代から医師不足のまま移った状態」と話す。
 重症者が2人運び込まれると、非番の外科医を呼び出すこともある。日中に入院患者を診るのは、工藤副院長ら2人の内科医。患者の容体が急変すれば夜間でも対応する。勤務環境は厳しい。
   ■  ■
 療養病床60床が存続される計画だった公立米内沢総合病院も結局は無床の診療所になり、入院患者は市民病院に移ることになった。慢性的な赤字がかさみ、民間委託も検討されたが受け入れ先がなかった。
 病院近くに息子夫婦や孫と住む80代の男性は、糖尿病で市民病院までバスで通う。「不便だが、すでに医者が少なくなり、周りの症状が重い人は市民病院に入院している」とあきらめ顔だ。
 職員全員の分限免職方針に反発した労組は、免職の差し止めを求めて病院組合を秋田地裁に提訴。請求は棄却され、仙台高裁秋田支部に控訴した。
 提訴された際、市の担当者はこう語った。「医師がいないと、看護師も各種技師も雇用できない。国は10年後に地方の常勤医を増やすと言っているが、そんなに待てない」

香川・昨年12月手術の50代女性患者、急性の拒絶反応で臓器摘出

2011年3月30日 提供:毎日新聞社
脳死移植:昨年12月手術の50代女性患者、急性の拒絶反応で臓器摘出 /香川
 昨年12月に香川大医学部付属病院(三木町池戸)であった県内初の脳死移植で、同病院は29日、急性の拒絶反応のため移植したすい臓と腎臓を患者から摘出したと発表した。高知県の50代女性患者は、入院前の状態に戻り、25日に退院した。
 同病院によると、昨年12月18、19日、すい臓と腎臓を移植。経過は良好で、1月6日の生体検査でも拒絶反応は見られなかった。
 しかしその後、高熱や尿の量の減少など拒絶反応の症状が出たため、同27日に生体検査をしたところ、血管の内皮細胞に抗体ができ、臓器に血液が流れなくなる抗体関連型の拒絶反応が起こっていることがわかった。先月1日、開腹し、すい臓を見たところ、炎症と壊死している部分があったため摘出。同7日に腎臓も摘出した。
 同型の拒絶反応は、同病院のこれまで75例ほどの腎移植で1例しかない、まれな症例。
 執刀医は「せっかくの臓器をうまく利用できず残念だが、判断が遅れると、取り返しのつかないことになる」と苦しい胸の内を明かした。【吉田卓矢】

千葉など6県は検出されず 基準上回る放射性物質

2011年3月30日 提供:共同通信社
 厚生労働省は29日、千葉、新潟、長野、群馬、山形、神奈川の各県産の農水産物から食品衛生法の暫定基準値を上回る放射性物質は検出されなかったと発表した。
 千葉県の検査ではチョウセンハマグリ、ブリ、スズキの水産物3品目から放射性セシウムは検出されなかった。新潟県が検査したホウレンソウ、コマツナ、イチゴの農産物3品目、山形県が検査したイチゴからも放射性物質は出なかった。
 長野県は県内3カ所で採取したホウレンソウを検査したが、放射性物質は検出されなかった。24日の検査で基準値を大きく下回る放射性ヨウ素とセシウムが検出されたため、県が農林水産省に依頼して検査を続けていた。原乳は前回、検出されなかったため検査から外れた。
 群馬県は、出荷停止となっているホウレンソウ、カキナに加え、トマトなど計8品目を検査。露地栽培のホウレンソウ、カキナから最大で1キログラム当たり380ベクレルのセシウム(基準値500ベクレル)、330ベクレルのヨウ素(同2千ベクレル)を検出したが、基準値を下回った。ハウス栽培のトマト、ウド、ナスからは出なかった。
 神奈川県の検査によると、豚肉、ナマコ、ゴマサバ、カタクチイワシからセシウムは検出されなかった。牛の原乳からは2・1ベクレルのヨウ素を検出したが、基準値を大幅に下回った。

理学療法士らの派遣要請 厚労省が業界団体に

2011年3月30日 提供:共同通信社
 厚生労働省は30日、東日本大震災を受け、体が不自由な人たちにマッサージをしたり、リハビリを指導したりする理学療法士や視能訓練士について、被災自治体から要請があった場合、速やかに現地に派遣するよう、日本理学療法士協会など4団体に協力を要請した。
 震災発生から2週間以上が経過。狭い避難所で、同じ姿勢で座り続けることで起きるエコノミークラス症候群や高齢者に多い膝(しつ)関節痛、神経痛を訴える被災者の増加が懸念されるための措置。

検査証明なく入所一時拒む 原発30キロ圏の70代女性 神奈川の介護施設 過剰反応、ほかにも複数

2011年3月30日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で、避難、屋内退避の指示が出ている半径30キロ圏内に住んでいた女性が、避難先の神奈川県内で70代の母親を介護施設に入所させようとした際、放射性物質の有無を調べる「スクリーニング」を受けた証明書類などがないとして、入所を一時断られていたことが29日、福島県への取材で分かった。
 福島県は、ほかにも県外に避難した数人が、スクリーニングの証明書がないことを理由に病院などから受け入れを拒まれた事例を確認。放射性物質に対する過剰な反応が各地に広がっている実態が浮き彫りになった。
 福島県は13日から、県内各地で被災者に対するスクリーニングを実施。27日までに延べ約9万9千人が検査を受けたが、健康への影響が懸念されるケースはないという。
 厚生労働省は29日、福島県からの避難者であるとの理由だけで受け入れを拒否するなど過剰な反応を取らないよう、全国の介護施設に要請した。
 同県によると、女性と母親が住んでいた楢葉町は、全域が「避難区域」「屋内退避区域」とされた半径30キロ圏内に含まれる。2人は当初避難したいわき市内で16日にスクリーニングを受けたが、その段階では証明書が発行されていなかった。
 その後、神奈川県内の親族宅に身を寄せ、女性は母親を預けようと近くの介護施設を訪問したが「検査済みの証明書がなければ受け入れられない」と拒否された。女性は福島県に電話で証明書の発行を依頼。別の日に電子メールに添付して送付された証明書を施設に提示、入所が認められた。
 神奈川県は「この事例は把握していないが、スクリーニング証明書を入所の条件とするのは好ましくない。関係団体などに、条件としないよう指導を徹底する」としている。一方、福島県は「証明書がないと被災者が受け入れてもらえない現実がある」として、17日から始めた発行を今後も続ける構えだ。
※スクリーニング
 スクリーニング 原子力災害が発生した場合などに、周辺地域の住民らの人体表面に放射性物質が付いていないかどうかを調べる検査。サーベイ・メーターと呼ばれる放射線測定機を使い、頭、両肩、両腕など体の上部から足の裏まで全身を、服の上から1センチ程度離して計測する。放射性物質は頭髪や肘、手のほか、靴の裏などに付着しやすいが、基準値を上回った場合でも、服を着替えたり、髪や手を洗ったりすれば、落とすことができる。

正しい知識と判断が不可欠 「冷静対応を」と関係団体

2011年3月30日 提供:共同通信社
 「正しい知識と、冷静な判断を」。スクリーニングをめぐる混乱が続いている。福島第1原発周辺の住民が、検査済みの"証明書"がないとして、福島県外の施設でも入所を拒否される事態が表面化。誤った認識に基づく周囲の過剰な反応に、国や関係団体から冷静な対応を求める声が上がっている。
 13日から検査を続ける福島県では、27日までに延べ約9万9千人が検査を受けたが、除染が必要だったのはわずか99人。いずれも、健康への影響はまったくないという。
 全日本病院協会の猪口正孝(いのくち・まさたか)災害対策本部副本部長は「現時点で、診療した医療従事者や、ほかの患者らの健康に悪影響が出るようなことはあり得ない」。協会は、避難や屋内退避の区域を含め、福島県を出た患者の受け入れ先となる全国約800の医療機関をリストにまとめた。「治療などのために被ばくの程度を調べることはあるかもしれないが、検査の証明書を受け入れの条件にすることはない」と強調する。
 「検査は、避難区域や屋内退避区域の内外の住民を安心させるためのものなのに、逆の反応を招いている。医療機関や福祉施設で働く人は正しい知識を持って対処すべきだ」。全国老人保健施設協会の三根浩一郎(みね・こういちろう)常務理事は指摘する。
 厚生労働省は、医療関係団体や宿泊施設に、証明書を受け入れ条件にしないよう通知していたが、29日になって全国の介護施設にも過剰反応を控えるよう要請。三根常務理事は「当初から高齢者を受け入れる施設に通知すべきだった」。
 一方、厚労省は、介護施設が正当な理由なく入所を拒否するのは省令で禁じられているとし、担当者は「あってはならないこと」としている。

“証明書”条件はおかしい 識者談話

2011年3月30日 提供:共同通信社
 山下俊一(やました・しゅんいち)・長崎大大学院教授(被ばく医療学)の話 福島第1原発の避難区域や屋内退避区域から避難した住民には少量の被ばくはあるかもしれないが、健康に影響が出たり、他者への害になったりするようなことは全くない。証明書(介護施設などの)受け入れの条件になること自体がおかしい。偏見や差別は絶対にやめてほしい。

イスラエル政府の医療チーム活躍 宮城・南三陸に診療所

2011年3月30日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:イスラエル政府の医療チーム活躍 宮城・南三陸に診療所
 宮城県南三陸町の避難所に29日、イスラエル政府の医療チームが診療所を設置し、診察を始めた。東日本大震災で、日本が海外政府の医療チームを受け入れるのは初めて。
 同町では全医療機関が津波の被害を受け、大半の医療機器が使用できなくなった。厚生労働省は、大災害時には外国人医師による医療行為も許容されるという見解を示し、被災県に連絡している。
 イスラエル軍の医師や看護師ら計約60人は、町スポーツ交流村の避難所前にプレハブの仮設診療所6棟を設置。日本人医師の指導を受けながら、エックス線検査や血液検査、分娩(ぶんべん)など、幅広い診療を行う。他の避難所への訪問診療も行う。
 最初にエックス線検査を受けた佐藤仁町長は「町内では9000人以上が避難所生活を送っている。大きな助けになる」とあいさつ。オフィル・コヘン医療チーム隊長は「被害は想像以上。幅広い診療を行い、少しでも力になりたい」と語った。【茶谷亮】

造血幹細胞の保存を 原発作業員に呼び掛け

2011年3月30日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発の事故を受け、虎の門病院(東京都港区)は29日、放射線の大量被ばくに備え「造血幹細胞」を保存する態勢を整えたとして、原発で作業する社員らに細胞の事前採取を呼び掛けた。
 造血幹細胞は血液中の赤血球、白血球、血小板など血液細胞をつくる。被ばくで造血機能を失った場合、点滴で造血幹細胞を移植し、機能を回復させられる。血液をつくる器官「骨髄」を第三者から移植することもできるが、拒絶反応や合併症の懸念があり、自身の造血幹細胞を移植するのが望ましい。
 造血幹細胞をあらかじめ採取し凍結保存する方法で4、5日の入院が必要。谷口修一(たにぐち・しゅういち)血液内科部長は「原発では今後何が起こるか分からず、備えが重要だ」と話した。最前線の作業員ら50~100人分の準備を進めており、国にも既に提言、原発関係者から相談も寄せられているという。
 国立がん研究センター(東京都中央区)も同様に、造血幹細胞の保存を勧めている。

甲状腺がん、深刻被害なし 米学者、日本政府に苦言も

2011年3月30日 提供:共同通信社
 【ニューヨーク共同】29日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、福島第1原発事故の影響について、年月を経て甲状腺がんの発生があり得るが、事故との関係を統計的に証明するには少なすぎる数にとどまるとの専門家の意見を伝えた。深刻な健康被害が出るとはいえないとしている。一方、日本政府の説明への苦言も紹介した。
 この専門家はコロンビア大で放射線の人体への影響を研究、CTスキャン規制強化などを求めているデービッド・ブレナー博士(57)。がんになる恐れがあるのは放射性ヨウ素に汚染された牛乳、水、農産物を摂取した子供だという。
 政府の情報公開については「良い仕事をしていると思うが常にではない」と指摘。情報遅れのほか、牛乳や野菜から放射性ヨウ素が発見され、当初安全だと説明したときには驚いたといい、「これらを食べるリスクを冒す必要はない」とした。
 この日の同紙は別の記事で、福島の事故をきっかけにした米国の原発の安全性論議も伝えた。
 石炭火力発電所の公害による死者は、原発事故の死者より多いとの意見を「米中枢同時テロの世界貿易センタービル崩壊に注目する必要はなく、道路横断中に死ぬ人の方が多いというようなもの」と指摘。リスクを正しく計測する方法はなく、個人の感じ方の問題でもあるとの研究者の意見を紹介した。

ストレス引き金、たこつぼ型心筋症に注意 中高年女性で多発

2011年3月30日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:ストレス引き金、たこつぼ型心筋症に注意 中高年女性で多発
 ◇医師「相談を」
 東日本大震災の被災地で、ストレスが引き金となる心臓病「たこつぼ型心筋症」の発生が懸念されている。
 放置すると心不全にもつながる病気で、04年の新潟県中越地震後には20~30人が急に発症したとされる。胸の痛みや圧迫感、息苦しさがあり、血流不足によるだるさも伴う。特に中高年女性がかかりやすいという。
 今回の震災でも既に数例の情報が日本循環器学会に寄せられており、専門医は「胸の痛みや息苦しさを感じたら、すぐに医師に相談して」と呼びかけている。
 たこつぼ型心筋症は、心臓から血液を送り出す際、左心室の下部が収縮せず上部だけが過剰に動き、正常に送り出せなくなる病気。左心室の下部だけがたこつぼのような形に膨らむことから病名がついた。
 詳しい原因は不明だが、災害以外でも身内の不幸や仕事上の問題などで不安や緊張を抱えた人が発症しており、ストレスとの関連が指摘されている。90年、世界で初めて日本で症例が報告された。
 発症した場合は入院治療が必要。症状が進んで心不全や不整脈などが出ている場合は利尿薬や抗不整脈薬などの対症療法を受ける。1カ月ほどで退院できる。
 国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)の横山広行・心臓血管内科特任部長(心臓救急)によると、国内の死亡例はないが、放置して心不全を何度も起こすと死亡する可能性もある。横山さんは「避難所生活の長期化でストレスがたまり、これから患者が増える恐れもある。特にお年寄りは周りに気を使いがちだが、異常を感じたら我慢しないでほしい」と注意を促す。
 診断が難しいため、国循や日本心臓病学会が現地の医師らの相談に応じている。【林田七恵】

暫定基準値の妥当性議論 食安委、放射性物質で

2011年3月30日 提供:共同通信社
 内閣府の食品安全委員会は29日、放射性物質に関する食品衛生法の暫定基準値について、現状のままでよいかどうかを評価する会合を前日に引き続き開いた。農水産物などから検出されている放射性セシウムについて、暫定基準値が妥当かどうかを議論した。
 暫定基準値は、福島第1原発事故を受けて政府が食安委の議論を経ずに急きょ設定した。このため食安委は22日から、暫定値の妥当性について協議。安全性の確保が論点となる一方、生産者からは「厳しすぎる」との不満が出ている。
 放射性ヨウ素については、食安委は28日の会合で「暫定基準値の根拠となる数値は相当な安全性が見込まれる」との意見をまとめている。

放射性物質の暫定規制値、食品や水は現状維持で

2011年3月29日 提供:読売新聞
 食品や水に含まれる放射性物質の暫定規制値について検討している内閣府の食品安全委員会は29日、放射性ヨウ素と同セシウムについて、現状維持を妥当とする内容の答申をまとめた。
 これを受け、厚生労働省は、正式な規制値を策定する。出荷制限対象となった自治体は、「暫定規制値は厳しすぎる」として見直しを求めているが、同省内では「変更すると混乱を招く」との意見も強く、現状維持の可能性が高まった。
 食品衛生法の暫定規制値は、国際放射線防護委員会などが示す基準を根拠に、震災後に急きょ設けられた。
 厚労省が、暫定規制値を決める際に基準としているヨウ素の人体への影響は年間50ミリ・シーベルト以下で、セシウムは5ミリ・シーベルト以下。これを食品ごとに放射能の強さに換算した値(ベクレル)が、現行の規制値となっている。
 答申では、いずれの基準についても「相当の安全性がある」と判断して、現状維持を妥当とした。ただ、セシウムについては、別の国際基準が定めている10ミリ・シーベルトまで緩和しても「不適切とする根拠はない」として、見直しの余地を残した。

表面についている放射線物質をシャワーなどで流したら、軽減できないのですかね。

作成費の遺族負担は不要 死体検案書で厚労省

2011年3月30日 提供:共同通信社
 厚生労働省は29日、東日本大震災の犠牲者の埋葬に必要な「死体検案書」について、岩手、宮城、福島の3県に対し、作成費用は公費負担となることから遺族に請求しないよう、医師らに周知徹底を図ることを求めた。
 検案書の費用は通常は遺族負担だが、今回は災害救助法が適用されるため公費負担。だが被災地では、検案書を作成した医師に遺族が費用を支払う例がみられたとの指摘もあり、医師らに請求しないよう徹底する。
 既に遺族が支払った場合は、領収書で確認した上で費用を返還する。

プルトニウム検出の意味は 「Q&A」

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発の敷地内の土壌から、毒性の極めて強いプルトニウムが検出された。どんな意味があるのだろう。
 Q プルトニウムの特徴は。
 A 人体への影響が極めて大きいアルファ線を出し、呼吸などで体内に入ると骨や肺に沈着して、強い発がん性を帯びるため非常に厄介だ。同位体のうち、代表的なプルトニウム239の半減期は約2万4千年と非常に長く、体内に入ると放射線を出し続け、排出されにくい。核分裂を起こし膨大なエネルギーを出すため、核兵器の材料にもなる。
 Q アルファ線とは。
 A 透過力が弱く、空気中では3センチも進めず、水も通り抜けられない。しかし、人体に入ったときの影響力はヨウ素などから出るガンマ線の約20倍とも言われている。
 Q 健康への影響は。
 A 今回検出されたうち、事故の影響と考えられるプルトニウム238の濃度は、2地点のうちの高い方で土壌1キロ当たり0・54ベクレル。東電は「通常の土壌中の濃度と同じ。人体に問題になるものではない」と説明している。経済産業省原子力安全・保安院や専門家も、ただちに健康に影響はないとの見解だ。
 Q どこまで放出されているのか。
 A プルトニウムは重い元素であり、遠くには飛びにくいと考えられている。ただ、今回は原子炉建屋の外でも高濃度の放射性物質が検出されており、専門家は「動向をチェックすることが必要だ」と指摘。東電は今後も土壌を定期的に採取して調べるとしている。
 Q 今回の事故でこれまでに検出されたヨウ素やセシウムとはどう違うのか。
 A 気体となって放出されるヨウ素やセシウムと違い、プルトニウムは沸点が約3232度と非常に高く、気体状になる前に溶け出したと考えられる。これは、損傷した燃料そのものが水に混ざって外に出ている可能性があることを意味し、より深刻な状況になったといえる。
 Q どこから出てきたのか。
 A 3号機ではプルトニウムにウランを混ぜた混合酸化物(MOX)を燃料にするプルサーマルを実施しているので、ここから出た可能性がある。ただ、プルトニウムは原子炉内でウラン燃料が中性子を吸収すると生成されるため、ほかの号機の燃料にも含まれている。現時点では出所の特定は難しい。
 Q 今後の対策は。
 A これ以上放出が続かないようにしなければならない。燃料が損傷するのを抑えるため、原子炉や使用済み燃料プールの冷却をこれまで以上に強化し、封じ込めることが求められる。

スリーマイル事故の14万倍 福島事故の放射性物質 深刻度は6と米団体

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発の事故で放出された放射性物質の量は、1979年に発生した米国のスリーマイルアイランド(TMI)原発事故で放出された量の14万~19万倍に上るとの試算を米国の市民団体、エネルギー環境調査研究所(IEER)のグループが29日までにまとめた。
 IEERのアージャン・マキジャニ所長は「事故の深刻度の国際評価尺度で、TMI事故と同じレベル5だとする日本の公式見解は、幻想としか思えず、多くの誤解を招くものだ」と批判。評価尺度はより深刻なレベル6に当たると指摘した。
 IEERによると、事故でこれまでに環境中に放出されたヨウ素131の量は240万キュリー(1キュリーは370億ベクレル)と推定され、これだけでTMI事故の放出量の14万倍。これに加えて、放射性のセシウム134とセシウム137が計50万キュリー程度放出されたとみられ、合わせると放出量は19万倍に達する。
 IEERによると、放射性のヨウ素もセシウムの量も旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で放出された量の10%程度。だが、チェルノブイリ事故の放出源は原子炉1基だけだったのに対し、福島の事故の場合、三つの原子炉と四つの使用済み燃料プールが放出源になったとみられ、半減期が約30年と長く、体内に取り込まれやすいセシウム137の量も多いため、環境への影響が長く続くことが懸念される。
 マキジャニ所長は「日本政府は、事故の実態を市民によりよく理解させるため評価をレベル6に引き上げ、これまで放出された放射性物質の量や、今後予想される放出量などを詳細に公表すべきだ」としている。

敷地内土壌でプルトニウム 「人体に問題ないレベル」 たまり水あふれた状況なし 福島第1原発事故

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東日本大震災で被災した福島第1原発の敷地内の土壌から、半減期が極めて長く毒性の強い放射性物質プルトニウムが微量ながら検出された。東京電力が28日深夜、発表した。一部は今回の事故で損傷を受けた核燃料から出た可能性がある。
 放射性ヨウ素やセシウムは原発敷地内や周辺の海水から検出されていたが、プルトニウム検出は初。米国や旧ソ連などによる過去の大気圏内核実験に伴って日本で観測されたのと同様のレベルで、東電は「人体に問題となるものではない」としている。
 経済産業省原子力安全・保安院は「高温で発生し重さもある。それが出るくらい燃料が損傷し、本来の閉じ込め機能を突破した。事故の重大性、深刻さを表している」との見方を示した。
 1~3号機のタービン建屋地下に、高濃度の放射性物質を含む水がたまっていたのに続き、建屋の外のトンネルとつながる立て坑にも高い線量の水があることが判明。保安院は29日、立て坑の水が海にあふれた状況は確認されていないが、地下水の状況を含め継続的に調査するよう東電に指示したことを明らかにした。1~3号機の11カ所の立て坑で扉がいずれもなくなっていた。
 こうした水の排出は大きな課題だが、解決のめどは立っていない。東電は建屋のたまり水排出に向けた作業を続けた。
 枝野幸男官房長官は、原子炉を冷やすため注水を続ける一方で汚染水が漏れている状況に関し「燃料棒が高熱になって空だきとなるのは優先的に阻止しなければならない」と述べ、注水作業を重視する考えを強調した。
 またプルトニウムが検出され、2号機建屋内に高濃度の放射性物質を含む水がたまっていることから「燃料棒が一定程度溶融したと思われることを裏付けるものだ」と、2号機の燃料棒の一部が溶融しているとの認識を示した。
 プルトニウムは敷地の5カ所で21、22日に採取した土壌から、3種類の同位体が検出された。今回の事故が原因とみられるのは、うち2カ所から検出されたプルトニウム238で、濃度は土壌1キロ当たり0・54ベクレル、0・18ベクレル。国内で通常検出される値は最大で0・15ベクレル程度という。ほかの3カ所は過去の核実験の影響と推定された。
 3号機は地震当時、使用済み燃料に含まれるプルトニウムを利用するプルサーマル発電をしていた。プルトニウムは原子炉でウラン燃料が中性子を吸収してでき、他号機の燃料などにも含まれ、今回検出されたものがどの燃料から出たかは分からないという。
 プルトニウムは核兵器にも使われる。体内に取り込むと発がんの危険性が高まる。東電の武藤栄(むとう・さかえ)副社長は放出の範囲について「どこまで到達したか調べるのは簡単ではない」と述べた。
 保安院によると、1~4号機の放水口付近の海水から、26日午後には濃度限度の約1850倍のヨウ素131を検出したがその後減少、28日午後は約28倍だった。

敷地内土壌にプルトニウム 核燃料から放出の可能性 建屋外でも高い線量の水 圧力容器破損の恐れ 福島第1原発事故

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は28日、原発敷地内の土壌5カ所からプルトニウムを検出したと発表した。今回の事故で核燃料から放出された可能性があるとしている。濃度は過去に行われた核実験の際に、日本で検出されたのと同レベル。「通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題になるものではない」としている。今後、敷地内と周辺の環境モニタリングを強化する。
 一方、1~3号機の建屋地下から海側に延びるトンネルと、地上につながる立て坑に水がたまり、2号機外の立て坑では毎時千ミリシーベルト以上の高い放射線量が検出された。
 この線量は、15分で今回の作業員の被ばく線量の上限である250ミリシーベルトを超える。30分でリンパ球が減少、4時間程で半数の人が30日以内に死亡するとされる。
 各号機のタービン建屋内でも汚染した水が見つかっており、特に2号機は毎時千ミリシーベルト以上、通常の炉心の水の約10万倍と高濃度。原子力安全委員会の班目春樹(まだらめ・はるき)委員長は2号機について「原子炉圧力容器が破損した可能性と、周囲から漏れている可能性がある」と述べた。
 東電によると、水が確認されたのは27日午後3時半~4時ごろ。公表まで丸1日以上かかり、安全委員会が連絡を受けたのも28日夕と、通報や情報公開が遅れた。
 トンネルには冷却用の海水を引き込む配管や電線が通る。1~3号機の立て坑は深さ約16~26メートル。いずれも上端近くまで水がたまっていた。1号機の水の放射線量は毎時0・4ミリシーベルト。3号機はがれきで測定不能。2号機の立て坑内の空気中も毎時100~300ミリシーベルトと高い線量だった。海までの距離は約55~70メートル。東電は海の汚染につながった可能性もあるとしている。
 経済産業省原子力安全・保安院は引き続き注水による炉心冷却を優先する考えを示した。
 圧力容器の破損については東電が28日未明、配管などに穴が開いた可能性に初めて言及。保安院は否定的だが「あらゆる可能性を念頭に置く」とした。
 原子力安全委は2号機について「溶融した燃料と接触した原子炉格納容器内の水が直接流出した」との見方。2号機以外は格納容器外に出た蒸気が凝集した可能性を指摘。安全委は菅直人首相に向け、防止策や監視強化を求める助言案をまとめた。
 東電は28日も1号機の建屋内の水をポンプで復水器に回収する作業を継続。2、3号機は復水器が満水で、復水器内の水を別のタンクに移すのを検討。真水を原子炉に注入して冷却するポンプを外部電源で動かすため、2号機に続いて1、3号機の準備工事を進めた。使用済み燃料プールには29日にも配管を通じて真水を注入する。枝野幸男官房長官は「当面は今のやり方で原子炉や燃料プールを冷やし続けるのは可能だ」とした。
 東電は27日、2号機建屋内の水の濃度を通常の炉心水の約1千万倍と誤って発表し、28日に約10万倍の1立方センチ当たり1900万ベクレルと訂正した。保安院は東電に口頭で再発防止を指示した。

被ばく作業員3人が退院 局所線量2千~3千ミリシーベルト

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発3号機で高線量の放射線に被ばくし、放射線医学総合研究所(千葉市)で検査を受けていた作業員3人が28日、退院した。
 放医研は同日午後、中山文明(なかやま・ふみあき)緊急被ばく医療センター主任研究員らが記者会見。足のくるぶしから下の皮膚に局所被ばくした2人について、25日の搬送時に2千~6千ミリシーベルトとの見方を示した線量が、2千~3千ミリシーベルトだったと明らかにした。
 放医研によると、2人の皮膚に目立った症状はなく、数日後に再度診察するなど、経過観察を続ける。2~3週間で皮膚が赤くなる可能性もあるが、自然に治癒する。
 大気中の放射性物質を吸い込んだとみられる内部被ばくも確認されたが、全身で173~180ミリシーベルトとされる外部被ばくを考慮しても、被ばく線量は緊急時の限度とされる250ミリシーベルトを下回り、健康に影響はないとしている。
 退院した作業員3人のうちの1人は放医研を通じて「被ばくを受けて心配したが、専門機関で診断を受けて安心した」とのコメントを出した。
 3人は20~30代で、関電工とその下請け会社の男性作業員。24日に3号機のタービン建屋地下で作業中に被ばくした。

福島第1原発事故 「造血幹細胞」の採取保存が可能 がんセンター提言

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:福島第1原発事故 「造血幹細胞」の採取保存が可能 がんセンター提言
 国立がん研究センターの嘉山孝正理事長らが28日、会見し、事故があった東京電力福島第1原発の作業員が大量に被ばくした場合に備え、センターとして作業員の造血幹細胞を採取・保存することが可能だと提言した。
 大量被ばくでは、血液を作る骨髄の造血幹細胞が破壊され、死に至ることがある。他人の幹細胞を移植した場合に心配される深刻な拒絶反応を、本人の幹細胞を使用することで予防することが期待できる。採取には入院が必要で、3、4日かかるものの、嘉山理事長は「事前に自分の血液から幹細胞を取り出して凍結保存しておけば、被ばく後の治療に役立つ」と提案した。
 また、祖父江友孝・がん対策情報センターがん情報・統計部長ら4人の専門家が「広島や長崎の被ばく者10万人の解析や旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の研究報告から判断して、子供の甲状腺がんも含めて、100ミリシーベルト以下では、がん増加を示すデータはない。健康への影響を心配する必要はない」との見解を述べた。
 一方、虎の門病院(東京都港区)の谷口修一・血液内科部長らが28日、官邸を訪れ、作業員の造血幹細胞の事前採取・保存を仙谷由人官房副長官に要請した。谷口氏によると現場へ作業員を派遣している東電の下請け会社が、2人分の事前採取を要請しているという。【小島正美、青木純】

群馬・前橋赤十字病院 計画停電、対象外に

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:計画停電 前橋赤十字病院、対象外に /群馬
 東京電力群馬支店は28日、前橋市朝日町3の前橋赤十字病院を計画停電の対象から外すと発表した。人命救助に直接かかわる救急病院などを対象外にするよう国などから要請を受けたため。これに伴い、同病院と同じ変電所を経由している周辺地域でも停電が実施されなくなる。
 同病院は県内唯一の高度救命救急センターで、重篤な救急患者の受け入れが多く、計画停電では第5グループBに属していた。【鈴木敦子】
 停電対象外になる地域は、すべて前橋市内で次の通り。
 【地域全域が対象外】天川大島町3▽石関町▽女屋町▽上長磯町▽西片貝町3・4▽野中町▽東上野町▽東片貝町▽堀之下町
 【地域の一部が対象外】朝日町2・3・4▽天川大島町▽天川大島町1・2▽江木町▽荻窪町▽上泉町▽上大島町▽亀泉町▽小島田町▽五代町▽下大島町▽下沖町▽下長磯町▽城東町5▽堤町▽西片貝町1・2・5▽端気町▽本町3▽三河町2▽三俣町1・2・3

健康被害の心配なし がんセンターが緊急会見 福島第1原発事故受け

2011年3月29日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で、周辺地域で通常より高い放射線や放射性物質が観測、検出されていることについて、国立がん研究センターの嘉山孝正(かやま・たかまさ)理事長らが28日午後、緊急記者会見を開き「原発で作業を行っている人以外、ほとんど問題がない。正しい知識に基づいた冷静な行動を取ってほしい」と平静を保つよう求めた。
 ▽喫煙と同じ
 自然の放射線以外で、一般の人が被ばくしても問題にならない1年間の量は1ミリシーベルト。今回の原発事故ではまず、一般の人がこれだけ被ばくすることは、現時点で考えにくいという。
 実際は1ミリシーベルトもかなり余裕をみた数字だ。同センターがん対策情報センターの祖父江友孝(そぶえ・ともたか)がん情報・統計部長によると、広島や長崎の被爆者でも、一度に浴びた量が200ミリシーベルト以下だと、白血病やがんの発症との関係ははっきり確認できないという。祖父江部長は「時間をかけて被ばくした場合の影響は、さらに少なくなる」とした。
 逆に成人が一度に千ミリシーベルトを被ばくすると、がんの発症リスクが1・6倍に上昇するが、これは非喫煙者と比べた場合の喫煙者に生じる危険性と同レベルだという。
 同センター中央病院の伊丹純(いたみ・じゅん)・放射線治療科長は「福島第1原発から放出されている放射性物質の量は、1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原発事故よりも少ない」と指摘。
 最も重い急性放射線症候群となった作業員は、4千~6千ミリシーベルトの被ばくをした134人で、被ばくが原因で死亡したのは、そのうち28人だけ。全体で数十万人が現場で作業に当たったが、千ミリ以上被ばくした人に限って、白血病などにかかる割合の上昇が示唆されたという。
 ▽ヨウ素対策が大事
 20年間の追跡調査の結果によると、チェルノブイリ事故で周辺住民が受けた深刻な健康被害は、ほぼ放射性ヨウ素による被ばくに限られる。その影響で発生した甲状腺がんの多くは、ヨウ素剤服用で防げたはずで、当時のソ連では一律にヨウ素剤は配布されなかったが、配られた地域では発生率は低かった。
 ヨウ素剤服用のタイミングについて伊丹科長は「一度に100ミリシーベルトの被ばくが予測される前6時間もしくは、被ばく後3時間以内」と説明。発症までに長い時間がかかることなどから、40歳以上の人はそもそも服用の必要がないという。
 放射性ヨウ素による健康被害は若いほど、特に乳児に対して大きい。東京都水道局の浄水場では22日に、水道水1キログラム当たり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出、乳児の基準100ベクレルを超えた。だがこれは216リットルを飲むと、1ミリシーベルトの被ばくを受けるという量。伊丹科長は「実生活で問題になる量ではなく、ヨウ素剤が必要となるような被ばくでもない」とした。
 「心配なのは、原発で作業をする人」と嘉山理事長。造血機能が低下する恐れもあるので、将来に備え「事前に自分の末梢(まっしょう)血幹細胞を保存することを提案する」とした。

イミダペプチド 鶏胸肉に含有、疲労を軽減

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
ヘルシーリポート:イミダペプチド 鶏胸肉に含有、疲労を軽減
 疲れを残さないためには日ごろ何をすればよいか。そんなテーマで食と健康について考えるシンポジウム「鶏肉に秘められたパワー・イミダペプチドへの期待」が今月3日、東京都内であった。社団法人日本食鳥協会(芳賀仁会長)が国産食肉情報提供体制・知識普及事業(独立行政法人・農畜産業振興機構補助事業)として開催。疲労の研究で知られる梶本修身・大阪市立大疲労医学講座教授の研究成果など、興味深い話の連続だった。【小島正美】
 ◇継続摂取1週間後から、7割が効果実感/アンチエージングにも「期待」
 渡り鳥はなぜ1万キロ以上も疲れることなく飛べるのだろう。秘密の一つが、胸の筋肉に豊富に蓄えられているたんぱく質「イミダゾールジペプチド(略してイミダペプチド)」。梶本教授によると、イミダペプチドには疲れを生じにくくさせる効果があり、鶏の胸肉をはじめ、海を回遊するマグロやカツオの尾びれにも多いという。
 人間にも同じような効果があるのだろうか。梶本教授らはイミダペプチドドリンクを開発した日本予防医薬(大阪府)の協力を得て、試験を実施した。
 健康な成人17人を2群に分け、一方には鶏肉から抽出したイミダペプチド(200ミリグラム)ドリンク、もう一方には偽のドリンク(プラセボ)をそれぞれ4週間飲んでもらった。その後、自転車をこぐテストを行って10秒間の最大回転数の変化を調べたところ、偽ドリンクを飲んだグループは徐々にペダルの回転数が減っていったのに対し、本物のドリンクを飲んだ方は途中で回転数が落ちた後に回復し、7時間半後でも30分後の回転数を上回った。
 全国の医師約70人が協力した大規模な試験もある。疲労を感じている207人を三つのグループに分けて(1)イミダペプチド200ミリグラム(ドリンク)(2)同400ミリグラム(3)偽ドリンク――をそれぞれ8週間飲んでもらい、日々の疲労をどれくらい自覚するかをテストした。その結果、本物のドリンクを飲んだ人たちは、飲み始めて2週間後から徐々に疲労感が緩和されていったという。
 ■眼精疲労防止にも有効
 なぜイミダペプチドを摂取すると疲労回復が早いのか。
 日常生活や運動などで細胞が活動すると活性酸素が生じ、細胞を酸化させたり傷つけたりする。こうして起きる細胞機能の低下が疲労の正体だ。長く走ると、活性酸素は筋細胞だけでなく、呼吸や心拍数などをコントロールする自律神経をつかさどる脳神経細胞まで傷つけてしまう。
 イミダペプチドには細胞の酸化を抑え、細胞の傷を抑える働きがある。同じような抗酸化物質は他にも多くあるが、イミダペプチドの最大の特長は、脳内の自律神経の中枢でも抗疲労効果を発揮することだという。
 人間の脳と主な骨格筋には、イミダペプチドを合成する酵素が豊富にある。食べ物から摂取したイミダペプチドはいったん体内でアミノ酸に分解されるが、脳内に元々ある酵素によって再合成され、最も消耗の激しい自律神経の中枢で抗酸化力を発揮し、疲労を抑制する。
 現代人の多くが悩む眼精疲労の防止にも、有効なことが分かってきた。眼精疲労や肩こり、冷え性なども、元は自律神経の機能低下が一因であるため、イミダペプチドが効果を発揮するわけだ。
 また、疲労の負荷で上昇する血液や尿中の疲労マーカー(TGFβや8―イソプロスタンなど)も抑えることが科学的に実証されている。
 梶本教授は「自律神経に働くので、肉体疲労だけでなく、デスクワークなど精神的な疲労にも効果がある」と話す。さらに「疲労と老化は全く同じメカニズムで起こるため、アンチエージングにも期待できる」と強調する。
 では、どれくらいの量を摂取すればよいのか。過去の研究結果によると、望ましいのは1日200ミリグラム程度。鶏の胸肉なら約100グラムでよい。毎日継続して摂取すれば、1週間後から7割以上の人が効果を実感できるという。
 さらに、ビタミンCと一緒に摂取すると抗疲労効果がより早く表れるといい、「アセロラ、イチゴ、ミカンなどと組み合わせて取ると効果的です」と梶本教授。
 鶏の胸肉やささみは料理しにくいイメージがある。シンポジウムに出席した河谷彰子・管理栄養士は調理法の一つとして、「日本酒、しょうゆ、ハチミツ、すりおろしニンニクの液にささみを浸してからソテーにすれば、北京ダックのような食感でおいしい」とすすめていた。
 ■疲労と疲労感の違い
 疲労をためこまないためには、「疲労」と「疲労感」の違いも知っておきたい。
 疲れていても、コーヒーなどでカフェインを取ったり、アルコールを飲んで高揚感に浸ると疲れを感じないことが多い。しかし、これは疲労を隠しているだけで、なくなっているわけではない。
 イミダペプチドの特長は、疲労そのものを軽減するところにある。とはいえ、イミダペプチドをただ摂取していればよいというのではなく、「よく眠る」「ぬるめの風呂に入る」「毎日疲れない程度に体を軽く動かす」など、ストレスを残さない生活術も大切だ。

不安が判断力を奪う 香山リカのココロの万華鏡

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:不安が判断力を奪う /東京
 地震や津波に加えて、原発の被害が拡大している。震災で家がなくなったわけではないのに、地元を離れて避難しなければならない人たちの無念さは、どれほどのものであろう。
 首都圏でも「乳児には水道水を飲ませないで」という呼びかけが行われ、多くの人が不安を感じている。診察室には早くも、「手を洗っても洗っても放射性物質がついている気がして」「水道水でいれたお茶を飲んだら吐き気がした」などと訴える人が訪れ始めている。「呼吸するだけで放射能に汚染されるのでは」と深い呼吸を控えているうちに、胸が苦しくなりパニック状態に陥った人もいた。
 おそらくそれらは“気のせい”なのだが、だからといって軽く考えることはできない。場合によっては、本当に体調に変化が生じ、仕事や生活に支障が出てくることもある。
 「こうなったらどうしよう」と悪いことを先取りして感じる「不安」は、私たちにとって最大の敵だ。気持ちを萎縮させ、冷静な判断ができなくなり、動きを止めたり衝動に走らせたりする。考えようによっては、実際に起きている困難以上に有害だともいえるのだ。
 先日、被災地の方と直接、話をする機会があった。「東京では水道水を怖れる人がミネラルウオーターの買い占めている」と話すと、「こっちは水道が復旧しただけで大喜びなのに」と言われた。
 たしかに、原発の状況は予断を許さず、今後、長期にわたって大気や土壌の汚染が続くことが懸念される。しかし、いま被災地を支えなければならない人たちまでが、不安からパニック状態に陥り、自分の生活を送ることさえできなくなる、というのは大きな問題だ。
 原発の問題は、これからも目を見張り、耳をすまして注意を続けたい。ただ、ひとつ、覚えておいてほしいことがある。それは、いったん「不安」にとりつかれると、それは雪だるま式に増大し続け、私たちから思考力や判断力を奪ってしまう可能性がある、ということだ。「私の感じている『不安』は、必要以上に膨れすぎてはいないか」と、常に自分に問いかけて冷静さを取り戻す必要がある。
 「水道水を飲んでよいかどうかという前に、その水がまだ出ないのだ」と言っている人たちも、いまだに被災地には大勢いる。そのことを心にとめながら、事態の推移を見守り、自分の態度を決めていきたい。

新型インフルエンザで4人死亡、ほかに6人感染 メキシコ北部チワワ州

2011年3月29日 提供:共同通信社
 [シウダフアレス(メキシコ)AP=共同]米国と国境を接するメキシコ北部チワワ州のドゥアルテ知事は27日、州都チワワで新型インフルエンザ(H1N1型)に感染して女性1人が死亡、国境沿いの中心都市シウダフアレスでも警官2人と女性1人が死亡したと述べた。ほかに6人が感染しているという。
 知事によると、チワワで死亡した女性は米テキサス州への旅行から帰宅後に発病した。米南部のテキサス、ニューメキシコ両州では新型インフルエンザが流行している。
 メキシコのコルドバ保健相は最近、季節性のインフルエンザ患者が増加しているが、新型インフルエンザではないと述べていた。

日米両政府、原発対応で医療など四つの検討・作業チーム

2011年3月29日 提供:読売新聞
 日米両政府が東京電力福島第一原子力発電所事故への対応で連携を強化するため、合同の連絡調整会議を創設し、その下に課題ごとの検討・作業チームを新設したことが28日、明らかになった。
 日米双方の政府高官や原子力専門家、自衛隊、米軍のほか、東電や原発関連企業も参加し、日米同盟を背景に総力戦の態勢を築く狙いがある。
 検討・作業チームは、〈1〉放射性物質の拡散を防ぐため、早急な取り組みが必要な「放射性物質遮蔽」〈2〉中期的に原発を安定化させる「核燃料棒処理」〈3〉長期の対策となる「原発廃炉」〈4〉住民の健康管理など「医療・生活支援」--の四つだ。「医療」以外の3チームはすでに発足しており、「医療」チームも近く設けられる。細野豪志首相補佐官が4チームの取り組みを総括する。

呼ばれたら必ず診る 自身も被災、亡き父の信条実践 宮城・石巻

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:呼ばれたら必ず診る 自身も被災、亡き父の信条実践--宮城・石巻
 大地震の直後、宮城県石巻市の避難所で被災者と向き合ったとき、地元診療所の内科医、佐藤純さん(60)は、同じく医師だった父の言葉を思い出した。「患者に呼ばれたら、医者として診ないわけにいかない」。診療所は津波に流され、自宅も水につかった。自身も被災者として厳しい生活を送る。それでも診療を続けるのは、亡き父の言葉に背きたくないからだ。
 「変わりはない。大丈夫だね」。330人が避難した県立石巻高校。佐藤さんが声をかけると、体調不良を訴える被災者の表情が和らいだ。津波で機能不全になった石巻市立病院から転進した医師、看護師とともに保健室で診察する。
 父清佶(せいきち)さんが1950年に開業し、兄、弟、義弟と4人で運営する二つの医院は全壊と半壊。佐藤さんは壊れた車から聴診器と血圧計の入った往診カバンだけを持ち出し、避難所になった市内の幼稚園に身を寄せた。
 「先生」。その晩、薬はおろか水も電気もない幼稚園で、体調を崩した被災者に声をかけられた。だれもが疲れ切っていた。いったい医師として何ができるのか。思い悩んだとき、父のことを思い出した。
 「呼ばれたら、必ず診る」が信条の清佶さんは24時間、患者と向き合った。日中は医院で診察し、夜間に急患の呼び出しがあれば往診に出かけていく。茶の間に腰を下ろすと、つかの間のうたた寝をしていた。無理がたたったのか、57歳で亡くなった。3人の息子はそんな父に憧れた。
 未曽有の大震災を前に「内科医のできることは少なかった」と佐藤さん。避難所の幼稚園から毎日、「職場」の石巻高校まで通うが、そこには今も満足な治療機器がない。しかし、丁寧に症状を聞き、声をかけるだけで安心する患者もいる。
 全国から差し伸べられた手で支援体制は少しずつ整い始めたが、復興の長い道のりを切り開くのは地元の人々だ。佐藤さんは「このまちで生きる人たちに最後まで寄り添う。それが町医者としての務めです」と言った。【水戸健一】

イスラエル隊、診療開始…震災特例「第1号」

2011年3月29日 提供:読売新聞
 イスラエル軍の緊急医療支援隊が29日、東日本巨大地震で被災した宮城県南三陸町で、住民の診療を始めた。
 国は今回の地震で、日本の医師免許のない医師が被災地で医療行為を行うことを特例的に認め、政府間ベースで初の外国人医師支援チームの受け入れとなる。
 同町沼田の総合運動場敷地内に仮設診療所を設置。医師14人、看護師7人などで構成し、内科のほか、耳鼻科、婦人科など幅広い診療科を備える。通訳は11人の日本人語学ボランティアが担う。足の不自由な住民らには、車での送り迎えも予定しているという。
 オフィール・マロム隊長(46)は「大きな被害のなかにあっても秩序を持って立ち向かう日本国民の姿に感動している。被災地の住民のためになる活動をしたい」と話している。同部隊の活動は約2週間を予定している。

移動型総合病院、福島・いわきで始まる 避難所回り診察

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:移動型総合病院、いわきで始まる 避難所回り診察 /福島
 内科や心身医療科など県立医大の専門医がチームを組んで避難所を回る「移動型総合病院」が28日、いわき市で始まった。市内には福島第1原発事故による避難者も多く、長引く避難生活に対応できるように、お年寄りらの健康状態を見守る。
 同医大によると、看護師らも加わった1組約10人の専門チームが3グループ体制で、市内60カ所の避難所を来週末までに回る。
 県立小名浜高校に避難した女性(64)は「夜眠れない」と訴えた。内科や耳鼻科の医師らが体の具合を調べたり、新たな薬を処方した。内科医の待井宏文医師(36)は「まずは避難所の現状把握から始めたい。集団生活による感染症予防や精神的ケアにも気をつけ、長期的に取り組む」と話した。【森禎行】

「私たちはここに残る」 比女性、白河で介護続ける

2011年3月29日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故を受けて在日外国人の「日本脱出」の動きが続く中、死者12人が出た福島県白河市にある特別養護老人ホーム「小峰苑」では、4人のフィリピン人介護士候補が「お年寄りを見捨てて去れない」と働き続けている。フィリピンの地元メディアも「介護のヒロイン」などと彼女らをたたえている。
 4人はルソン島中部ヌエバビスカヤ州出身の看護師メルセデス・アキノさん(27)、同島バギオ市出身の元NGOスタッフのジュリエット・トバイさん(27)ら。一昨年から昨年にかけて日本との経済連携協定(EPA)に基づいて来日した。
 アキノさんによると、故国の家族からは毎日のように「フィリピンに帰って来て」と叫ぶように電話がかかってくるが、「お年寄りがここにいる限り残る」と決めている。「おばあちゃんたちからチョコレートをもらったり、日本語の勉強用のノートをもらったりとすごく親切にしてもらっている。地震も原発も怖いけど私たちだけ帰国はできない」と話す。
 フィリピンでは高齢者を敬う習慣が根強く残っており、小峰苑によると、献身的な介護ぶりは「入所者にも非常に評判がいい」という。
 彼女たちはフィリピンのテレビ局ABS-CBNのニュースにもネット中継で登場し、フィリピンの視聴者にも感銘を与えた。
 彼女たちの悩みは日本語の勉強。日本で働き続けるには介護福祉士国家試験に合格しなければならないが「漢字がとても難しいし、今は勉強する余裕もない」。
 EPAによって来日したフィリピン人介護士候補は、来年から試験を受けるが、今年2月に行われた看護師試験では、フィリピン人候補113人のうち1人しか合格できなかった。(共同)

マニュアル「役に立たず」 気仙沼市医師会

2011年3月29日 提供:共同通信社
 宮城県の気仙沼市医師会は昨年10月、近い将来の発生が確実視されていた宮城県沖地震に備え、市と連携した対応マニュアルを策定したばかりだった。今回の震災はその想定をはるかに上回り、「何の役にも立たなかった」(医師会事務局)のが実情だった。
 マニュアルでは、震度5以上の地震が発生した場合、医療機関が電話やファクスなどで施設の被害状況や診療が可能かどうかを医師会に知らせる手はずになっていた。
 しかし、停電などで通信機能が失われたばかりでなく、医師の多くが避難所暮らしを余儀なくされ、医師会職員が避難所を回り、安否確認をしなければならない状況だった。市災害対策本部に入り、連絡調整に当たるはずだった医師会副会長も被災して動きが取れなかった。
 壊滅的被害を受けた南三陸町も医師会の管轄地域だが、町内にいる医師の誰とも連絡が取れず、道路ががれきで埋まって同町に入ることも無理だった。
 医師会などに配備していた衛星電話は電池が切れた後は停電で充電できず、新たな問題も浮かび上がった。
 マニュアルは約2年かけて作成した。「想定外の震災で役に立たなかったが、基本的な考え方が間違っているわけでない」と事務局。今回の経験を踏まえ今後、つくり直す方針だ。

福島県へ保健師派遣要請 原発事故でためらう例も

2011年3月29日 提供:共同通信社
 厚生労働省は28日、東日本大震災の被災地への保健師派遣で、福島県への派遣数がわずかにとどまっているとして、全国の自治体に同県への派遣を要請したと発表した。
 福島第1原発事故の影響で派遣をちゅうちょしている自治体が多いとみられるが、厚労省では、派遣先は原発の半径30キロ圏外で健康被害などの問題はないとしている。
 要請は27日付。福島県知事から派遣増員の要望を受けた。
 保健師は避難所などを巡回、健康相談や感染症予防対策に当たる。厚労省によると、27日現在、宮城県で76、岩手県で35のチームが活動しているが、福島県ではわずか2チームのみ。

[災害医療] 福島県への保健師等の派遣について再検討を依頼

2011年3月29日 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)
福島県内への保健師等の派遣について(依頼)(3/27付 事務連絡)《厚労省》
  厚生労働省は3月27日に、福島県内への保健師等の派遣を依頼する事務連絡を行った。これは、福島県知事から厚生労働大臣に対して、福島県への保健師等派遣の増員について要望を受けたもの。
  現在、岩手県・宮城県・福島県・仙台市(以下「被災県」)からの求めに応じて、被災県への保健師等の派遣調整を行い、それぞれの被災県において、 27-49の派遣チームが活動を行っている。しかし、福島県への派遣はわずか2チームで、他県に比べはるかに少ない現状である。この原因は、福島第一原子力発電所の事故にあると想像されるが、「派遣を要望している地域は、福島第一原子力発電所から半径30km以上離れている地域であり、避難・屋内退避指示区域外である」とし、福島県への保健師等の派遣を依頼している(p1参照)。
(その1:0.1M)
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同日の記事
2011年3月29日号(WICレポート 3/28-4/1)
厚生政策情報センター

放射線量高く、収容できない遺体…10キロ圏内

2011年3月28日 提供:読売新聞
 警察庁は28日、福島県警が、東京電力福島第一原子力発電所の半径10キロ圏内で27日に発見した遺体について、遺体表面の放射線量が高く収容ができなかったことを明らかにした。
 今後の対応を検討している。
 同庁によると、10キロ圏内の大熊町に遺体があるとの情報があり、同県警が27日朝、防護服を着用した機動隊員ら15人を出動させた。その結果、原発から約5キロ離れた屋外で1遺体を発見したが、遺体表面の放射線量が、全身の除染が必要となる基準を超えていた。このため、「搬送する警察官や、遺体安置所の医師らが被曝(ひばく)する危険性が高い」(警察庁幹部)として近くの建物に安置するにとどめた。
 同県警は同原発の事故後、半径20キロ圏内での遺体の捜索を中断している。ただ、10-20キロ圏内では防護服を着用した上、避難をしていない住民の説得やパトロールを行っている。

長期支援必要に 島根・浜田の診療所長・斉藤さん、延べ200人診療

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:長期支援必要に 浜田の診療所長・斉藤さん、延べ200人診療 /島根
 東日本大震災で被災した宮城県石巻市で医療活動をしてきた仙台市出身で国民健康保険あさひ診療所長(浜田市旭町)の斉藤稔哲さん(43)が28日、浜田市役所で活動を報告し、「支援はこれからが本番。長期に渡る必要がある」と語った。
 斉藤さんは今回の被災地で働いた経験があり、県医師会から派遣された。20日朝から24日夜まで石巻市立渡波中学の吹奏楽の楽器を置く部屋を診療拠点にして活動。延べ200人を診療した。
 避難所になっている同中も2階に津波が達したが、到着したときは外傷治療より糖尿病や高血圧など普段診療所で行っている「地域医療のニーズが高かった」と話した。持ち込んだ高血圧用の薬は使い切ったという。また、活動場所の指定が二転三転し「困っている人がどこにいるかの情報を届ける司令塔役が必要だし、調整機能がすごく重要」と指摘。報告を聴いた宇津徹男市長は「参考になることがたくさんある」、稲葉裕男総務部長は「市の防災計画を見直す」と話した。【大西康裕】

長期避難、持病も悪化 今後の課題、富山県庁で報告

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:長期避難、持病も悪化 今後の課題、県庁で報告 /富山
 ◇医療支援第1次派遣隊「見守り継続的に」
 東日本大震災の被災地を支援するため、県は医師や保健師を交代で岩手県や宮城県に派遣し、医療活動や健康調査を続けている。富山に戻ってきた第1次派遣隊の医師らが25日、県庁で開かれた被災地支援対策本部会議に出席。避難所の様子や浮かび上がってきた今後の課題などについて報告した。
 報告したのは、第1次医療救護班のメンバーで県立中央病院の新納英樹医師と、第1次保健師チームのメンバーで県砺波厚生センターの向野勝美保健師。
 親納医師を含む看護師や薬剤師ら計10人の医療救護班は今月17~22日、岩手県釜石市内の7カ所の避難所で診察などの支援活動をした。診察した延べ240人の被災者の多くは、風邪や腸炎を患っていた。また普段服用している薬が切れたため、持病の高血圧や糖尿病が悪化している人も多かったという。
 避難所には、全国から医療救護班が駆けつけたが、多くは短期間で撤収したという。富山県の医療救護班は人員を交代させながら活動を継続しており、新納医師は「避難所生活の長期化が予想されるので、富山県のような支援が全国に広がることを願う」と語った。
 向野保健師ら4人のチームは、今月16~21日、宮城県気仙沼市の気仙沼高校で被災者の心身のケアにあたった。同校では被災者自ら炊き出しを行い、自然発生的に生まれたリーダーのもとで、皆が協力して集団生活を送っていたという。
 向野保健師らは分担して避難所を巡り、延べ540人から健康や避難所生活への不安などについて相談に応じた。向野保健師は「被災者からは『見守ってくれて安心した』と信頼してもらえた。今後も健康相談など継続的な支援が必要」と述べた。
 県は、第4次の医療救護班と保健師チームを気仙沼市へそれぞれ派遣。避難所での支援活動を継続している。【岩嶋悟】

救急搬送受け入れ 消防・医療に共通規則 神奈川県協議会基準案

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
救急搬送受け入れ:消防・医療に共通規則--県協議会基準案 /神奈川
 救急搬送の受け入れのあり方を話し合ってきた県の協議会(会長=近藤正樹・県医師会副会長)は28日、傷病者の搬送と受け入れの実施基準案を松沢成文知事に提出した。消防機関と医療機関の間の共通ルールを設定したのが特徴。県は今月中に実施基準をまとめ、周知期間を経て運用を始める方針だ。
 実施基準は、09年10月の改正消防法の施行で都道府県に策定が義務付けられた。背景には、奈良県や東京都で急患の妊婦の受け入れ先が見つからず、社会問題化したこともある。基準案は、傷病者の状況に応じて搬送先の候補となる医療機関のリストの作成を提言。重症度や緊急度を踏まえて最短時間で向かえる医療機関に搬送することを原則にしている。【木村健二】

「こころのケア」で支援 全国の専門チーム、岩手・沿岸被災地で活動

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:「こころのケア」で支援 全国の専門チーム、沿岸被災地で活動 /岩手
 ◇地域機能回復へ「つなぎ役」
 被災者の精神的ケアを専門とする「こころのケアチーム」が県内で活動を始めた。国立病院や都道府県が精神科医、心理療法士らで独自に編成し、国を通じて派遣される。第一陣の12チームが大船渡市、陸前高田市、宮古市などで、地域の精神医療機能が回復するまでの「つなぎ役」を果たす。23日に宮古入りした国立病院機構琉球病院のチームも避難所を巡り、被災者の話に耳を傾けている。【安藤いく子】
 琉球チームが拠点にする宮古地区合同庁舎1階ロビー。24日午後7時過ぎ、メモ帳を手に心理療法士の野村れいかさんが待ち受けていたリーダーの村上優院長(61)に報告した。
 「気になる子がいます」。避難所で片頭痛を訴えていた男子中学生のことだ。村上院長は「震災への恐怖、将来への不安が体に表れているのかもしれない。明日も行こう」と応じた。片頭痛は治ったという中学生は翌日、吐き気を訴えた。野村さんは「見守っていかなければ」と話す。
 琉球チームの構成は精神科医1人、看護師3人、精神保健福祉士と心理療法士各1人の計6人。合同庁舎内の会議室に寝袋を持ち込み、他の復興支援者らと雑魚寝だ。毎日午前7時半、朝食を取りながら打ち合わせをし、午前9時に出発する。26日までに市内約60カ所の避難所のうち5カ所を計11回訪問した。
 村上院長は被災者一人一人に「血圧を測ります」と最初に語りかける。被災から間もない時期に生々しい体験を思い起こさせるのは良くないという。被災者が語り始めても、「そうなんだ」と深く聞かず、受け流すように心掛けている。
 中学生が吐き気を訴えた25日、市街地から遠い別の避難所も回った。津波で家と一緒に常用の精神安定剤を流された女性がいた。無事だった車は燃料不足で使えず、主治医の診察を受けられない。避難後の2週間、不眠を訴える女性の精神状態は不安定だった。村上院長は「移動手段が確保されるまで投薬を続けていく」と、つなぎの役割を説明する。
 村上院長のチームは2週間で同僚のチームと交代する。短期間で被災者と信頼関係を築くことの難しさも含め、ケアチームの活動だけでは不十分だと感じている。26日朝、合同庁舎ロビーで出発準備に忙しいスタッフを見つめながら静かに話した。「私たちのような外部の医療従事者が去った後にどうサポートするのか。地域の医師不足解消から始めなければ、この災害には太刀打ちできない」

過密避難所、感染症に注意 南三陸、医師「消毒を」

2011年3月29日 提供:共同通信社
 人口約1万8千人の半数が津波で家を失うなどし、避難生活を送る宮城県南三陸町。約1500人が身を寄せ、町最大の避難所になっている総合体育館で医療ボランティアとして活動した大阪大の浜口重人(はまぐち・しげと)医師(34)=呼吸器内科=は、現地の衛生状況悪化を懸念、感染症への警戒を呼び掛けている。
 浜口医師は避難所の現状について「1人が結核になったら大量感染が出てもおかしくない。それぐらい危機的な状況」と指摘。「正直できることは限られるが、マスク着用と小まめなアルコール消毒は、避難所に出入りする全員が徹底してほしい」と訴えた。
 南三陸町では水道や電気、ガスなどのライフラインが断たれたまま。約50カ所ある避難所の中には、数日おきに仮設の風呂に入れるところもあるが、衛生面の対応は不十分。マスクや消毒液は確保されているが、住民からは下着を洗うための洗剤や、せっけんが欲しいとの声も出ている。
 総合体育館では、住民が廊下などに集まり、段ボールの仕切りを置いて生活。こうした過密な状況では、感染症が一度起きると爆発的に広がる恐れがある。
 浜口医師は「感染症予防の側面からも被災地域以外への移住、移動を検討してほしい」とアドバイス。町は宮城県大崎市などに約3400人分の避難所を確保、住民に移動を提案している。

状況分からず混乱も 「落ち着ける場所を」 認知症女性死亡

2011年3月29日 提供:共同通信社
 東日本大震災で被災し、福島県から新潟県に避難していた認知症の女性(62)が亡くなった。家族とともに避難所を転々とし、道に迷った末の凍死とみられる。認知症の人が大きな災害や避難生活に直面すると、自分の置かれている状況が分からなくなり、混乱することが多い。専門家は、施設に移したり、避難所の中でもできるだけ落ち着ける場所で過ごせるようにする対策が必要と指摘している。
 若年性認知症に詳しいゆきぐに大和病院(新潟県南魚沼市)の宮永和夫(みやなが・かずお)院長によると、認知症患者は環境の変化で普通の人以上に大きなストレスを感じ、パニックを起こしやすいという。徘徊(はいかい)がひどくなる、落ち着かなくなるといった症状が進む。
 宮永院長は、特別養護老人ホームや老人保健施設など専門職がいる施設に移すのが最善とした上で「無理な場合は、本人が知っている人と一緒に、明るく暖かい落ち着ける場所で安心して過ごせるようにすることが必要だ。災害時に認知症や障害者など弱い立場の人を避難させるルール作りも大切」と話す。
 「認知症の人と家族の会」(京都市)によると、阪神大震災では避難所で患者が歩き回り、家族が周囲から非難される例が目立ったという。避難所にいられなくなり、壊れた家に戻る人もいたが、今回は火災や津波で家を失った人がはるかに多いとみられる。避難生活は長期化が予想され、状況は深刻だ。
 福祉関係者によると、今回の震災直後、多くの被災者が遠くに暮らす家族の元に駆け込んだが、突然始まった多人数の生活に、お互いストレスが高まり、ぎくしゃくした雰囲気になった例が出始めているという。
 災害時でなくても、故郷の自宅で暮らす1人暮らしの親を心配し、子どもが自分の家に引き取ったとたん、一気に症状が進むという傾向も指摘されている。環境の変化に対応できないためとみられている。
 「認知症の人は、周囲の不安を敏感に感じ取り症状がひどくなる。穏やかに接することができるよう家族も息抜きを」。認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子(ながた・くみこ)研究部副部長はこう提案し「周りの人にできるだけ声を掛け、もし本人がいなくなったら、一人ではなく、周囲の人と一緒に探して」と呼び掛けている。

寝たきり患者救った直後…津波にのまれる

2011年3月29日 提供:読売新聞
「正看護師」の夢、無念
 津波が迫り、寝たきりの患者を2階に避難させていた最中、自分は波にのまれて命を落とした准看護師の女性がいた。
 身を賭して患者を救った彼女に、正看護師の国家試験合格の報が届き、「夢に向かい、新たなスタートが切れる春になったはずなのに」と、同僚らは涙を隠せないでいる。
 女性は、宮城県名取市の岡部医院で訪問看護を担当していた遊佐郁(かおる)さん(43)。11日午後、医院から車で30分ほどの亘理町荒浜に住む患者宅に向かう途中、巨大地震に遭遇した。筋萎縮性側索硬化症(ALS)で体の自由がきかない60歳の女性患者の身を案じ、急いで車を走らせて到着。度重なる余震にベッドの上で震えていた女性に覆いかぶさって守り、経過をメールで報告していたが、「家の中の物はほとんど倒れたが、患者さんは無事」との通信を最後に消息を絶った。
 遊佐さんが見つかったのは、1週間後。心配して捜し回っていた同僚と親類が、遺体安置所で確認した。命を救われた患者の夫の話によると、遊佐さんと2人で患者を2階に上げようとしているうちに水かさが急に増し、かもいにつかまっていた彼女の手が突然消え、水にのみこまれたという。
 将来、充実した認知症ケアを行う施設を作るのが夢だったという遊佐さん。そのためには正看護師の国家資格が必要と、休日夜間も勉強に励んでいた。医院のイベント係も引き受け、患者からの信頼も厚かった。合格は、初チャレンジの結果を遊佐さんと楽しみにしていた同僚が、受験番号を調べて、発表日の25日にネット上で確認した。
 28日、医院では、遊佐さんの写真と刷りだした合格番号表を飾った臨時の“祭壇”を作り、お経をあげて別れを惜しんだ。その後、発見された場所に赴き、花を手向けた。岡部健院長は「不器用で、人一倍の頑張り屋さんだった。念願の合格の知らせを聞かせてやりたかった。彼女の生き方をずっと心に刻んでおきたい」と、唇をかみしめた。(本田麻由美)

首都圏でも震災ストレス 余震、悲惨な映像で不安に 医師ネット調査

2011年3月29日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:首都圏でも震災ストレス 余震、悲惨な映像で不安に--医師ネット調査
 東日本大震災で、直接大きな被害を受けていない東京近郊でも、高血圧やうつ、不眠症などの持病を持つ患者の症状が悪化する傾向があることが、病院検索サイトを運営する「QLife」(東京都、山内善行社長)の調査で明らかになった。傾向は子供よりも成人の患者に多くみられ、成人では女性や高齢者に多いという特徴もあった。【八田浩輔】
 今月24~25日、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の1都5県で無作為に抽出した開業医と勤務医計252人を対象にインターネットで調査を実施した。「過去10日間で震災に関連すると思われる『心因的な病状悪化』が見られる患者」の有無を尋ねたところ、55%が「ある」と回答。このうち、症状が悪化した成人患者の性差に言及した医師(83件)の回答では、73%が「女性が多い」と指摘し、22%が「男女差なし」と答えた。年代別では高齢者ほど傾向が高かった。一方、小児患者に顕著な特徴はみられなかった。
 また、症例別では不眠32%▽めまい22%▽血圧上昇14%▽うつ症状の悪化7%――の順に多く、「定期受診している人全員が普段より血圧が20~30ほど高かった」(群馬・病院)、「阪神大震災の被災者で、今回の地震で当時のことを思い出しパニック発作を発症」(東京・病院)などの報告もあった。
 さらに、34%の医療機関で「強い不安の訴え」があり、向精神薬の処方が増えた。不安の原因として「余震」(19・8%)や「悲惨な映像が繰り返される」(13・5%)などが挙がった。
 東日本大震災を巡っては、人気ロックバンド「スピッツ」のボーカル、草野マサムネさんが、震災や原発事故報道などに起因した急性ストレス障害と診断され、ツアー公演の延期が公表されている。

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