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最新医療情報17

20110601~

「致死性骨異形成症」の病名変更検討を

2011年6月16日 提供:読売新聞
 先天的な骨の異常で出産直後に死亡するとされてきた難病の「致死性骨異形成症」について、人工呼吸器で1年以上生存する例が3割あり、「致死性」との病名は妥当でないと考える医師が少なくないことが、厚生労働省研究班(班長・沢井英明兵庫医大准教授)の調査でわかった。
 きょう16日から京都市で始まった遺伝医学合同学術集会で発表する。
 この病気の子供は胸の骨が正常に形成されず呼吸障害が生じる。2万-5万人に1人発症するとされる。
 研究班は、全国1156施設に、2005-10年に診た患者についてアンケートし、428施設(37%)から回答を得た。報告のあった51人の患者のうち、24人(47%)が60日以上生存し、うち16人(31%)が1年以上生存。23年生存している例も1人あった。
 医師352人に病名の妥当性について尋ねたところ、145人(41%)が「妥当でない」とし、「妥当」の50人(14%)の約3倍あった。沢井准教授は「病名は実態に即しておらず、変更を考えるべきだ」としている。

がん11種共通の促進たんぱく、九大グループ発見

2011年6月14日 提供:読売新聞
 九州大病院先端分子・細胞治療科の高橋淳講師(血液腫瘍内科学)や同大生体防御医学研究所の谷憲三朗所長らの研究グループは14日、ほとんどのがんに共通して存在し、がんの進行を後押しする働きがあるとみられる「腫瘍促進たんぱく」を発見したと発表した。一部のがんでは、こうしたたんぱくが見つかっているが、今回は11種類で確認されており、がんの早期発見や治療・予防につながる可能性があるという。
 英国の科学電子雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」に14日掲載された。
 高橋講師によると、肺がんや大腸がんなど7種類のがんの患者約170人を検査したところ、精巣以外ではほとんど検出されない特定のたんぱくが、がん細胞で異常に増加していることが分かった。
 このたんぱくには不必要になった細胞の細胞死を抑制する働きがある。こうした細胞ががん化しているとみられ、たんぱくを多く含むマウスで実験したところ、40匹のうち19匹が悪性リンパ腫、14匹が肝臓がんを発症した。異常増加は11種類のがんで確認され、日本人に発症するがんの約8割を網羅できるという。

体で覚えるなら休憩が大事…脳の仕組みを解明

2011年6月15日 提供:読売新聞
 ピアノや自転車など体を使って覚える「運動記憶」は、練習の合間の休憩中に小脳の表面で作られるたんぱく質の働きで、小脳の別の部位に移って定着することを、理化学研究所などが突き止めた。
 「学習には休憩が大事」という定説を科学的に証明した成果で、米神経科学会誌電子版に15日発表した。
 人の名前など知識の記憶は海馬や大脳皮質に刻まれる。運動記憶は小脳で維持されるが、どのように身に着くのかは不明だった。
 理研の永雄(ながお)総一チームリーダーらは、左右に動くボードをマウスに見せて、眼球を動かす実験を実施。休憩を挟んで運動したマウスは1日後もほぼ同じ運動ができたが、休憩しないマウスは半分程度忘れており、休憩の有無で運動記憶の定着に差が出た。

男女産み分けアジアで顕著 国連推計、差別が助長

2011年6月15日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】国連児童基金(ユニセフ)や世界保健機関(WHO)などは14日、中国などアジア諸国の一部で生物学上の統計とはかけ離れた男女の出生比率が確認されるとして「女性に対する差別が産み分けを助長している」と懸念する報告書を発表した。
 報告書によると、中国では1982年の男児出生が女児の1・07倍だったのに対し、2005年には1・2倍に。農村部だけでなく都市部でも男女比の不均衡が目立つ。第2子、第3子になると、2倍を超える地域もあった。生物学的には1・02~1・06倍が通常とされる。インドでも、男児が1・3倍の地域があった。
 労働力として男児を欲しがる傾向があるほか、社会に女性差別の意識が根付いており、出生前診断で女児と判明した段階で中絶するケースがあるとみられる。

『こんな「健康食品」はいらない!』=若村育子・著

2011年6月14日 提供:毎日新聞社
BOOK:『こんな「健康食品」はいらない!』=若村育子・著
 いわゆる健康食品は、3人に2人が利用しているといわれるが、実際にどの程度効果があるのかを知らずに食べている人が多い。消費生活アドバイザーの著者がコラーゲン、プロポリス、黒酢、ウコン、青汁など約30品目を取りあげ、安全性や品質、効果の程度を検証している。「人への試験で科学的な証拠に乏しいものが多く、誇大な表示にだまされてはいけない」と指摘している。(大和書房・だいわ文庫、735円)

病原虫の酵素が免疫抑制 トキソプラズマ、薬開発に

2011年6月14日 提供:共同通信社
 エイズやがん患者が感染するとけいれんなどを引き起こす「トキソプラズマ原虫」の持つ酵素が、病原体を排除する免疫機能を抑制することを大阪大免疫学フロンティア研究センターの竹田潔(たけだ・きよし)教授らのチームがマウスで解明し、13日付米医学誌(電子版)に発表した。
 免疫が低下する結果、トキソプラズマ症が発症しやすくなる。健常者はほぼ発症しないが、妊婦が初めて感染すると流産することもある。竹田教授は「酵素の働きを抑える薬剤開発につながる」としている。
 酵素はROP18。チームはROP18を持たない原虫を作製、マウス10匹に投与し、通常の原虫を投与したマウスと比べた。すると、通常の原虫ではマウスが9日後に全滅したのに対し、ROP18のない原虫では、9日後には全10匹が生き残り、20日後も4匹が残った。
 チームは、ATF6βというタンパク質が免疫機能を持つことを発見。ROP18がこのタンパク質を分解し免疫を低下させることも突き止めた。
 原虫は世界で数十億人、日本では数千万人が感染しているとの試算がある。チームの山本雅裕(やまもと・まさひろ)准教授は「原虫は免疫を抑制する他の酵素も持つ可能性があり、特定を進めたい」としている。
※トキソプラズマ症
 免疫が弱まっている人が、単細胞生物のトキソプラズマ原虫に感染して発症する寄生虫病。神経症状や歩行困難、肺炎などの症状が出る。感染した動物の生肉やネコのふんなどが感染源になるとされる。加熱などすれば原虫は死滅する。
※米医学誌はジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン

手足口病 乳幼児の感染症、愛知・豊橋市が流行警報 夏風邪の一種

2011年6月14日 提供:毎日新聞社
手足口病:乳幼児の感染症、豊橋市が流行警報--夏風邪の一種 /愛知
 豊橋市保健所は13日、夏風邪の一種で乳幼児の感染症「手足口病」の流行警報を発令した。6~12日の週に1医療機関当たりの患者数が、国の警報基準(5人)の倍以上の10・63人に達した。5月16~22日の週は2人だったが、その後、毎週増え続けているという。
 同保健所は、手洗いの徹底や感染者との密接な接触を避けるよう呼びかけている。【丸林康樹】

「こども園」を優先整備へ 被災地復興で政府方針 少子高齢化の先鞭モデル

2011年6月14日 提供:共同通信社
 政府は14日、東日本大震災の津波で甚大な被害があった岩手、宮城、福島の3県沿岸部を「医療・福祉モデル地区」とし、保育と教育を一体的に提供する「認定こども園」を優先整備する方針を固めた。地域子育ての拠点施設を充実させることで、過疎化が進む沿岸部の人口減に歯止めをかける狙い。政府の復興構想会議が今月末にまとめる第1次提言の街づくり案に反映させる。
 構想では沿岸被災地を「将来の少子高齢化の社会モデルの先鞭(せんべん)」とし、居住地区と一体的に医療・介護・福祉サービスを整備。過疎化対策では子育て支援とともに、ものづくりや農林水産加工業など地域産業の再生による雇用確保を推進する。
 モデル地区は20万人、5万人、1万人の3通りの規模を想定。1万人を基礎単位として、すべての地区に認定こども園や診療所など医療・介護、子育ての基本的な施設を整備する。
 こうした基礎単位が五つ集まった5万人規模の地域に地域病院や特別養護老人ホームも設け、20万人では拠点病院、ハローワークも設置する。
 子育て分野では、認定こども園と「放課後児童クラブ」などを地域子育て支援拠点として整備。延長保育や病気の子どもの一時預かりなど多機能化を図り、働いている親も安心して子どもを預けられるシステムを構築する。
 医療・福祉分野では、津波でカルテが流失した反省から、県庁所在地にある災害医療拠点病院に県内の病院・診療所の電子カルテをすべて保管できるデータセンターの整備も盛り込んだ。
 高齢者が自宅などで必要な医療や介護を受けられる「地域包括ケアシステム」も本格提供。沿岸部の医師不足解消の見通しが立たないため、高度医療を担う拠点病院と、地域の病院、診療所を結ぶ「遠隔医療システム」導入を前提に、ITを活用したネットワーク整備を図る。
※認定こども園
 待機児童の解消などを目的に2006年に設置された保育及び教育を一体的に提供する施設。親が働いているかどうかにかかわらず利用でき、地域における子育て支援を実施する機能を備えた保育所、幼稚園などが都道府県知事から認定される。11年度までに2千以上の設置を目指したが、順調に増えていない。政府は13年度をめどに「幼稚園」「保育所」「認定こども園」を、教育施設と福祉施設の性格を併せ持つ「こども園」として統合する案などを検討している。

子ども3万4千人に線量計 保護者不安で福島市 データ基に健康管理

2011年6月14日 提供:共同通信社
 福島第1原発の事故を受け、福島市が市内で就学している中学生までの子ども計約3万4千人に、被ばくした積算放射線量を計測する小型線量計を9月から配布する方針を決めたことが14日、同市への取材で分かった。
 福島市は人口約29万人で、市中心部は第1原発の北西約60キロ。市内に放射線量が高い地域があり、一部の小中学校は子どもの校庭利用を制限、保護者の放射線に対する不安が高まっている。市は子ども一人一人の被ばく線量を測定し、健康管理に生かす。
 福島市によると、線量計の配布対象は、保育園と幼稚園の園児と小中学校、特別支援学校の児童・生徒。保育園や幼稚園に通っていない乳幼児については、保護者の希望があれば配布する。
 線量計は医療関係者らが使っているバッジ型で、衣服などにつける。測定期間は9月から3カ月間の予定で、市が月に1度回収、医療機関と連携しながらデータを調べる。
 経費は約1億6千万円で、6月議会に追加補正予算案として提出、最終的には東電に賠償請求するとしている。
 福島県内では、町の一部が計画的避難区域となっている川俣町や、年間の積算線量が20ミリシーベルトを上回る恐れがある「ホットスポット」がある伊達市も、同様に小中学生や園児全員に線量計を配布し、被ばく線量を把握する方針を決めている。

入院期間の短縮実現  術後回復強化プロトコル 欧米で拡大、日本へも 「医療新世紀」

2011年6月14日 提供:共同通信社
 どんな管理をすれば手術後の患者の回復が早まり、入院期間を短縮できるのか。この問いに対する一つの答えとして「術後回復強化(ERAS)プロトコル」と呼ばれる手法が注目されている。有効性が確認された麻酔や輸液、栄養などの管理方法を組み合わせ、総合的に実践するもので、近年、欧米の先進的な医療機関で導入が拡大している。日本での普及は遅れているが、一部に積極的な施設も現れ始めた。
 ▽手術当日に歩行
 一昨年5月、大阪府済生会千里病院。病棟の廊下に、男性患者(76)と看護師らの談笑の輪が広がった。男性は前日、結腸がんで開腹手術を受けたばかり。痛み止めの麻酔薬を脊髄の硬膜外に持続注入する装置を首からぶら下げて、明るい表情で歩き回っていた。
 「痛くないですか」。太田博文(おおた・ひろふみ)消化器外科部長が心配して尋ねると、男性は「こんなこともできますよ」と言って両腕を左右に大きく振り、上体をひねって見せた。男性はこの日の朝食から、三分がゆを食べ始めた。
 昨年秋、直腸がんを腹腔(ふくくう)鏡手術で切除した女性(83)は、手術室から帰って約7時間後にベッドを離れ、両脇を抱えられながら病室内を歩行。さらに消灯までの2時間、椅子に座っておしゃべりを続け、翌朝には五分がゆも食べた。
 太田さんは「ここまで元気になるものかと驚かされた」と振り返る。
 ▽術前に炭水化物
 手術当日や翌日は、点滴の管をつながれてベッドで寝たきり。食事開始は4~5日後。それが従来のパターンだった。なぜ2人は、これほど早い回復を見せたのか。背景には、同病院が2008年2月に導入したERASプロトコルがある。
 ERASは、1990年代半ばにデンマークの医師が提唱した周術期(手術前から手術中、手術後まで)の管理方法だ。結腸、直腸などの大腸手術で発展し、海外では肝臓や膵臓(すいぞう)にも広がりつつある。太田さんは07年の英国留学の際に知り、帰国後すぐに試みた。
 「回復力を強め、術後を楽に過ごす。合併症の減少や入院期間の短縮を図り、経費を削減する。そのために、科学的に『良い』ことを総動員する」と太田さんは話す。
 例えば、従来の大腸手術では前日夕から絶食するが、飢餓状態で手術に臨むと血糖値が上がり、体の負担が大きくなることが報告されている。そこでERASでは、手術の6時間前までの食事を認めた上、2時間前に炭水化物を含む飲料を摂取するよう勧めている。
 ▽4日で退院可能
 また、手術後速やかに目覚めるように超短時間作用型の麻酔薬を使用。過剰な輸液は腸がむくんで食事が取れなかったり合併症を増やしたりするため避ける。術後は硬膜外麻酔などでしっかり痛みを取り、早期離床を図る―などを推奨する。
 千里病院では、導入から09年9月までに大腸がん手術71症例にERASを適用した。従来の方法による52例と成績(中央値)を比べると、ERASでの食事開始日は術後1日(従来は同5日)、最初の排ガスは同1日(同3日)、最初の排便は同2日(同4・5日)、手術後の入院日数は同12日(同19日)で明らかに短縮。一方、再手術や再入院、合併症などの発生率には差が無かった。
 実際の入院日数とは別に、排便や、五分がゆ以上の食事を退院条件とした場合、中央値は術後4日で、医学的には極めて早期に退院が可能になることも分かった。
 ただ、今後の普及には課題も多い。導入には麻酔医や看護師、栄養士など、職種を超えた院内の協力が不可欠。早期退院による病院経営への影響も検討する必要がある。
 「外科医が熱意を持って周囲を説得することが大切。患者さんの利益は大きいので、是非普及させたい」と太田さんは話す。(共同)

250ミリシーベルト超は8人に 新たに6人、上限超え 福島第1原発で作業員

2011年6月14日 提供:共同通信社
 東京電力は13日、福島第1原発で新たに6人の作業員が被ばく線量限度の250ミリシーベルトを超えた可能性が高いと発表、厚生労働省に報告した。ほかに2人が、限度の2倍を超える643ミリシーベルトと678ミリシーベルトを被ばくしたことが確定しており、計8人の上限超えがほぼ確実になった。
 東電が厚労省に報告したのは5月末までに測定した約2400人分のデータで、測定対象は3月に第1原発で作業した計約3700人。厚労省は「(調査の遅れは)極めて遺憾だ」と批判、20日までに全量を報告するよう指導した。
 東電によると、6人は東電の20代から50代の男性社員で、264・7~497・6ミリシーベルトを被ばくしたと評価された。健康上の問題が出ている人はいないという。中央制御室で作業したほか、計測機器の復旧をしたり、放射線の測定をしたりしていた。
 外部と内部を合わせた被ばく線量の1次評価で、確定値は出ていない。
 専門家によると、250ミリシーベルトは、一生の間にがんになるリスクが約1%高くなる数値という。
 被ばく線量限度の超過が増えていることについて、経済産業省の西山英彦(にしやま・ひでひこ)審議官(原子力安全・保安院担当)は記者会見で「極めて遺憾だ。東電には徹底した原因究明や、再発防止策の策定を指示していきたい」と述べた。原子炉等規制法違反の可能性があるとして、処分を検討している。
 東電によると、このほか被ばく線量が200ミリシーベルトを超えて250ミリシーベルト以下だったのは、東電社員4人、関連企業2人の計6人。100ミリシーベルトを超えて200ミリシーベルト以下は、東電社員78人、関連企業10人の計88人という。200ミリシーベルトを超えると、第1原発で作業をさせていない。
 東電は残りの作業員について、「反省して至急、内部被ばくの評価をしたい」としている。

「内部被ばくも調査を」 広島の協議会が提言

2011年6月14日 提供:共同通信社
 広島県内の病院や研究所でつくる「放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会」(HICARE、広島市)は13日、福島第1原発事故を受けて福島県が実施を決めた全県民の健康管理調査について「外部被ばくのみでなく、内部被ばくも視野に入れた調査が重要だ」などとする提言を発表した。
 14日に湯崎英彦(ゆざき・ひでひこ)知事が国に提出する。
 提言は、被爆地・広島の経験をもとに最大限協力するとアピール。調査の信頼性を得るために第三者機関の評価を受ける体制や、採取した血液などを長期管理する施設の設置などを求めた。
 同協議会の大久保利晃(おおくぼ・としてる)理事は「福島県に積極的に手を差し伸べたい」と述べた。

子供への影響に配慮を 学校の20ミリシーベルトは問題 崎山比早子さん

2011年6月14日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で放射線影響への懸念が高まる。放射線医学総合研究所の主任研究官などを務め、この問題に詳しい崎山比早子(さきやま・ひさこ)さんに聞いた。
  ×  ×
 ―放射線が生体に影響を与える仕組みは。
 「命は、たった一つの受精卵から始まり、受精卵が分裂・増殖と分化を繰り返し、大人になると約60兆個もの細胞になる。全ての細胞が同一の遺伝子(DNA)を受け継いで分裂していく。全身に1ミリシーベルトの被ばくをするということは、全ての細胞の核に平均1本の放射線が通ることを指す。放射線が核の中のDNAに当たると、DNAの鎖が切断される。細胞は傷を治そうとするが、修復過程で間違いを起こすと、がんの原因になる」
 ―子供への影響が懸念されているが。
 「子供は細胞が盛んに分裂しているため、放射線の障害を受けやすい。特に造血部や性腺など細胞分裂が盛んな部位ほど傷つきやすい。政府は計画的避難区域や校庭の活動制限の基準に年間20ミリシーベルトという線量を採用しているが、年齢による影響の差を考慮しない議論は論外だ。最近の米国での報告ではチェルノブイリ事故から25年後、当時胎児や幼児だった子が生殖年齢に達し、ベラルーシ、ウクライナ、ロシアで、不妊や流産など生殖系の異常が増えたと指摘されている」
 ―生活の留意点は。
 「食べ物による内部被ばくには特に注意が必要だ。放射線の影響などについて知りたいとの要請に応えて各地に出張して講演をしている。今やお母さんたちは、自分で調べて判断する力をつけ、子どもを守らなければならない」
 ―低線量の影響はないとの指摘もあるが。
 「『放射線被ばくに安全値はない』というのが国際的合意事項。5月20日に原子力安全委員会は『低線量放射線の健康影響について』という文書の中で、『100ミリシーベルトの被ばくは、がん死亡のリスクを0・55%上乗せする。それは(自然)変動の範囲内だ』と発表した。もし感染症など因果関係が明確なものであれば、大問題になるのに、なぜ、放射線だと平気でこのように言えるのか。0・55%を背負うのは若い世代だ」
 ―原子力開発をどうみるか。
 「日本では司法、立法、行政、マスコミと体制を挙げて原発を推進し、原爆、第五福竜丸、(茨城県東海村の)ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故などの歴史から学ばなかった。日本だけでなく、推進側はチェルノブイリ事故の影響をも過小評価している。中部電力浜岡原発は停止したが、危険な原子炉はほかにもある。さらにもう一カ所で事故が起きたらということを、自分の問題として想像してみるべきだ」
 ―女性へのメッセージを。
 「私は原発をすべて止めようと訴えているが、不便になっても命を選ぶというところまで価値観を切り替えるよう迫られている。命を育む女性として、うろたえている場合ではない、立ち上がってほしいと言いたい」
  ×  ×
 39年東京生まれ。マサチューセッツ工科大学研究員、放射線医学総合研究所主任研究官を歴任。現在、市民の立場から問題に取り組む「市民科学者」の育成を目指す市民団体「高木学校」のメンバー。

心のケアに津波資料館 記憶と向き合う場必要

2011年6月14日 提供:共同通信社
 東日本大震災の被災地、宮城県名取市に住む心療内科医の桑山紀彦(くわやま・のりひこ)さん(48)が「津波祈念資料館」の設立を目指し、津波の映像や証言を集めている。被災者が心的外傷後ストレス障害(PTSD)などから立ち直るには、津波の記憶を忘れるのではなく、記憶と向き合う必要があるといい、被災者の「心のケア」に役立てる目的だ。
 桑山さんは岐阜県出身。山形大学を卒業後、20年にわたって国内外の被災地や紛争地などで心のケアに携わってきた。
 2009年から名取市で開業しているが、5月に新たに訪れた患者は40人で、通常の5倍に達したという。
 桑山さんは津波の被災者について「自分の身に何が起きたのか語りたくても語れず、自分の中にため込んでしまう人が増えている」と分析する。
 PTSDになると、不眠や精神的不安のほか、心の傷となっている衝撃的なシーンを繰り返し思い描いてしまう。津波被災者がその状態を改善するには、地震発生から避難、その後の生活までを、その時々の感情も含めて連続して語れるようになるのが必要。
 資料館では、写真や動画などを見て当時の記憶を思い出し、自分の身に起きたことを語ってもらい、その証言をビデオで撮影する。桑山さんは「形として残すことで、記憶に折り合いをつけて前に進めるようになる。残した証言は他の被災者にとっても、自分もこう話して良いのだという見本になる」と語る。
 がれき処理なども徐々に進むが、桑山さんは「津波の名残はなくなっても記憶は消えない」と指摘。街は復興していくのに、自分だけ前に進めないまま取り残されていく感覚が被災者に残ってしまうこともあり「単に町を直すだけでなく、そこで暮らす人の心も復興させないとならない」と心のケアの重要性を訴えている。
 桑山さんが代表理事を務めるNPO法人「地球のステージ」で資料や証言を受け付けている。

20度から測れる電子体温計 「医療新世紀」

2011年6月14日 提供:共同通信社
 医療機器メーカーのテルモ(東京)は、20~45度の測定が可能な電子体温計「C206」を今月20日、医療機関向けに発売する。1万2600円。
 従来の一般的な電子体温計は32~42度が測定範囲。「低体温が測れる体温計が欲しい」という救急医療現場の声に応えて開発したという。
 低体温は、冷たい水や風などの低温環境にさらされて、体の深部の体温が極端に低下した場合に起きる。生存可能な体温(直腸温)の下限は25度前後とされるが、個人差が大きい。東日本大震災では水に漬かったり、がれきに長時間閉じ込められたりして低体温症になり、亡くなる人もいた。
 一方、40度を超えるような高体温は熱中症などが原因で起きる。

希少糖 メタボ対策に販売 きょう香川・三木の会社

2011年6月14日 提供:毎日新聞社
希少糖:メタボ対策に販売--きょう三木の会社 /香川
 自然界にわずかしかない「希少糖」の販売会社「レアスウィート」(三木町)は13日、希少糖を約15%含むシロップ「レアシュガースウィート」(24キロ入り、9600円)を14日から、県内の食品会社などに販売すると発表した。同製品を与えたマウスは、ブドウ糖や果糖からなる異性化糖を与えたマウスに比べて内臓脂肪が4割以上減るという実験結果もあり、メタボ対策などから注目を集めそうだ。
 「レアシュガースウィート」の原料はトウモロコシで、でんぷん加工会社「松谷化学工業」(兵庫県伊丹市)が製造する。初年度は年間50トン、約2000万円の売り上げを見込む。
 砂糖の代替品として期待され、昨年11月から、菓子製造会社や冷凍食品会社など、県内23社にサンプル提供したところ、「ケーキのしっとり感やもっちり感が長続きする」「加工しやすい」などと好評だったという。
 異性化糖など従来品の4倍ほどの価格だが、来年夏か秋ごろに宇多津町で同社の新工場が稼働すれば、年間1万トンの製造が可能で、価格も下げられるという。
 問い合わせは、同社(072・771・2052)。【吉田卓矢】

高血圧・心臓病は高齢で難聴になりやすい

2011年6月13日 提供:読売新聞
 65歳以上の高齢者で聴力に障害がある人は、全国で1500万人に上るとの推計を、国立長寿医療研究センターがまとめた。
 15日から都内で開かれる日本老年医学会で発表する。
 同センターは、愛知県内の40-80歳代の男女1171人を対象に、聴力を測定した。25デシベル以下の音声が聴こえない難聴者の割合は、50歳代で6%、60歳代で21%、70歳代で53%と、加齢に伴って急増。80歳代では79%に達した。総務省の人口統計をもとに全国の数を推計すると、65歳以上で計1500万人となった。
 1997-2000年の調査で耳の既往症がなく、聴力に障害のなかった465人の追跡調査も行った。10年経過して60歳代の3人に1人が難聴を発症する一方、70歳代でも4割が聴覚に異常がないままで、個人差が大きいことがわかった。高血圧や脳梗塞、心臓病の既往症があると難聴を発症する危険性が高かった。

ニコチンに食欲減退作用…でも、たばこは危険

2011年6月11日 提供:読売新聞
 【ワシントン=山田哲朗】たばこに含まれるニコチンが脳に作用し食欲を減退させる仕組みを、米エール大学医学部などの研究チームが解明し、10日付の米科学誌サイエンスで発表した。
 研究チームは、マウスを使った実験で、ニコチンが脳内の信号伝達にどのような影響を与えるかを調べた。その結果、ニコチンは、摂食に関わる視床下部にある「POMC」と呼ばれる神経細胞の回路を活性化させ、食欲を抑制する信号を多く発信させることが分かった。このため、喫煙者は食べる量が減り、体重も減る。
 研究チームは「多くの人が体重が増えるから禁煙しないと言う。残念ながら、喫煙で確かに体重は減る」としながらも、「喫煙で体重が減っても、がんや心臓病が増えるので危険」と指摘。「研究が進めば、このメカニズムを利用して肥満防止の新薬を開発することも可能」としている。

「住民に余分な被ばく」 小佐古元参与が批判 小児がん調査求める 助言チーム報告書判明

2011年6月13日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発事故で、政府の対応を批判して4月末に内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘(こさこ・としそう)東大教授(放射線安全学)が、辞任直前に菅直人首相に報告書を提出し、「不適切な初動」で放射性物質の拡散予測結果が十分に活用されず、住民に「余分な被ばく」を与えたと指摘していたことが10日、分かった。
 小佐古氏は報告書で首相官邸の指導力不足や原子力安全委員会の機能不全を挙げ初動を批判。「小児甲状腺がんの発症が予想される」ことから福島県と近県で「疫学調査が必須」としている。今後の検討事項として、被ばく者手帳の発給やメンタルケア対策を挙げた。
 報告書は非公式な「助言チーム」の活動をまとめた記録。政府内で事故収拾に携わった当事者が政府対応の問題点を分析しており、今後の事故検証で注目されそうだ。
 共同通信が入手した報告書「震災後、1カ月余の活動と今後に向けての提言」は小佐古氏が参与辞任を表明する2日前の4月27日付。それによると、3月16日に菅首相から参与に任じられた小佐古氏は、事故収束や公衆被ばくの対策が「講じられていなかった」ことから、政府内の専門家や与党議員らと「助言チーム」を同日立ち上げた。
 チームは「官邸了解の私的なもの」で、原子力委員会の近藤駿介(こんどう・しゅんすけ)委員長や小佐古氏の教え子で工学博士の空本誠喜衆院議員らが参加。60件以上の技術的な助言を行い、一部が採用された。だが「安全委からの協力をほとんどいただけなかったことは誠に残念」「(助言は)迅速かつ有効に活用されなかったものが多かった」としている。
 報告書は、文部科学省と原子力安全委が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)を有効利用できず「余分な被ばくを住民に与えるなどの事態を招いている」とし、安定ヨウ素剤服用など被ばく防止策にも支障が出たと非難した。
 住民の被ばくについて政府は今月7日、国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書で、福島県で20万人近くがスクリーニング検査を受け「問題のない結果だった」と強調。小児約千人の甲状腺被ばく調査でも低いレベルだったとしている。

異なる様式も病院間で共有 電子カルテのシステム稼働

2011年6月13日 提供:共同通信社
 NTT東日本と相沢病院(長野県松本市)は10日、様式の異なる電子カルテを地域の病院や診療所間で共有できるシステムの稼働を始めたと発表した。当面は相沢病院と周辺の8診療所の間で運用し、来年度以降は計100以上の病院や診療所、薬局を結ぶ。
 患者の同意を前提に過去の検査や投薬などの診察歴を確認でき、医師が病状を分析しやすくする。患者は複数の医療機関で同じ検査を受ける手間がなくなり、医療費も安くて済む。
 これまでも同じIT企業がシステムを提供する電子カルテの病院間の共有は可能だったが、新たなシステムは、異なる企業が提供する電子カルテの情報でも、時系列順に整理された形で閲覧できるのが特徴だ。
 相沢病院の相沢孝夫(あいざわ・たかお)理事長は「診療が専門化して高度化するほど、病院と診療所が協力しあって患者を治療することが必要になってくる。ここに住んでいて良かったと思えるような地域をつくっていきたい」と述べた。

被ばくは限度の2倍以上 福島第1原発の東電2社員 別の1人も上限超えか

2011年6月13日 提供:共同通信社
 経済産業省原子力安全・保安院は10日、福島第1原発で作業をしていた東京電力の社員2人が多量の被ばくをした問題で、30代男性の被ばく線量は678ミリシーベルト、40代男性は643ミリシーベルトに達したと発表した。いずれも今回の事故に限って設定された線量限度250ミリシーベルトの2倍以上。放射線医学総合研究所(千葉市)の分析で判明した。
 2人の健康状態について保安院は「放医研からは、現段階で入院や治療の必要はないと聞いているが、将来的に何らかの健康影響が出る恐れがあり、国としてフォローしていく必要がある」としている。
 2人は3、4号機の運転員。30代社員は外部被ばくが88ミリシーベルトで内部被ばくが590ミリシーベルト、40代社員は外部被ばくが103ミリシーベルトで内部被ばくが540ミリシーベルトだった。
 保安院はまた、他に50代の男性社員1人が上限を超える被ばくをした恐れがあることも明らかにした。この社員は3月11~14日に同原発内の中央制御室におり、14日には屋外でも作業していたという。放医研で健康診断を行うとともに、被ばく線量の確定を急ぐ。
 線量限度を超える被ばくが起きたことを受け、保安院は東電を厳重注意するとともに、原因究明と再発防止策を報告するよう指示。厚生労働省も労働安全衛生法に違反するとして、同社に是正勧告した。

ダウン症の書家支えた母 悲嘆の子育て乗り越え ダウン症の書家の娘を支える金沢泰子さん

2011年6月13日 提供:共同通信社
 新緑がまぶしい5月上旬、京都市の建仁寺。「ダウン症の書家」として知られる金沢翔子(かなざわ・しょうこ)さん(25)の書展が開かれた。力強く伸びやかな筆遣いに魅せられるファンも多い。傍らには母泰子(やすこ)さん(67)。同じダウン症の子を持つ親に、講演会などで「涙で育てず、希望を持って」とエールを送る。
 女の子が生まれたらバイオリニストに、男の子なら能楽師に。子育てに夢をふくらませていた直後、産後45日目に告げられた医師の言葉を泰子さんは受け入れられなかった。
 「人生で終身刑を宣告された」。当時の思いがぎっしりと詰まった日記には悲嘆に暮れた記述があふれる。仮死状態で生まれた翔子さんは、医師の交換輸血で一命を取り留めた。そのことにさえ「命を救うべきだったのか...」と苦悩した。
 「衰弱死を願って、ミルクを薄めたこともありました」
 揺れ動く心を静めてくれたのは、翔子さんが見せる愛くるしい笑顔ともみじのように小さな手だった。ともに過ごす時間が増え、「産んでよかったのかも」と、ようやく思えるようになった。泰子さんは「今思えば、望んだことじゃなかったから苦しかっただけ」と振り返る。
 1990年に東京都世田谷区の自宅で書道教室を開いた。5歳だった翔子さんにも「何か身に付けさせたい」と、筆を持たせた。2人で写経にも取り組んだが、熱が入った指導に耐えきれず、翔子さんが泣いてトイレに駆け込むこともあった。それでも、10歳の時には般若心経を完成させるまでに。
 20年にわたって厳しい指導を受けてきた翔子さん。ダウン症の書家として取り上げられることが増え、書道界の重鎮の後押しで、建仁寺や建長寺で個展を開けるまでになった。泰子さんは「まさか毎年、個展ができるなんて。一生に一度ぐらいだと思っていた」。
 ダウン症の影響で、筆や墨を一人で選んだり、辞書を引くことはできない。「私がいなくなったら、筆さえ持たなくなるかも」。心配はあるものの、「翔子なら大丈夫」と笑う。
 泰子さんは今、知的障害の子どもにも書道を教え、翔子さんを連れて講演に出掛ける。「身近にダウン症の子がいたら、初めから前向きな子育てができたかもしれない。涙で育てず、希望を持ってほしいと伝えたい」
※ダウン症候群
 21番目の染色体が本来の2本よりも1本多いために発症する遺伝子疾患。約700人に1人の割合で出生する。母親の出産年齢とともに発症率が高まり、根本的な治療法はない。知的障害の程度は幅広く、心疾患などの合併症を伴うこともある。性格は陽気で、コミュニケーション能力にたけているケースが多い。

欧州大腸菌、死者35人に 感染源、独産モヤシと特定

2011年6月13日 提供:共同通信社
 【ベルリン共同】欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツ保健当局は12日、同国の死者が4人増えて34人になったと発表した。スウェーデンの死者も含めると計35人。
 感染源については、ドイツ当局は同日までに、同国北部ニーダーザクセン州の農場で生産されたモヤシなどの発芽野菜から、今回問題となったO104と同じタイプの菌を検出し、感染源であると特定した。
 欧州連合(EU)のダリ欧州委員(保健・消費者保護担当)は「極めて重要な進展だ」と指摘。ロシアがEU全域からの生野菜の輸入を停止していることを踏まえ、この解除に期待を表明した。
 ただ、この農場の発芽野菜にO104の菌が、どのように混入したかなどは不明。ドイツ当局は農場を閉鎖し、さらに調査を進めている。

武田の糖尿病薬投与禁じる 仏、新規の患者対象

2011年6月13日 提供:共同通信社
 フランスの規制当局は10日までに、武田薬品工業の主力製品で、糖尿病治療薬「アクトス」について、新規の患者への投与を禁じる措置を決めた。既存の患者に対しては医師に相談なく服用をやめてはいけないとしている。武田薬品側が明らかにした。
 アクトスを服用している患者と服用していない患者に対する調査の結果、服用している患者の方が、ぼうこうがんになる率が高かったことに対応した。
 2011年3月期のアクトスの売上高は3879億円で、同社の連結売上高の約27%を占める。血糖値を下げる効果があり、世界約100カ国で販売中。欧州では00年に認可された。
 武田薬品は10日、フランス当局の今回の措置について日本の厚生労働省に報告したとしている。(共同)

専門家の検討会設置へ 線量データベースで厚労相

2011年6月10日 提供:共同通信社
 細川律夫厚生労働相は10日の記者会見で、福島第1原発の作業員の被ばく放射線量を管理するため、新設するデータベースに載せる項目や健康管理について議論する専門家の検討会を設置することを明らかにした。
 厚労相は作業員の健康について「長期的には、放射線を受ける値が大きければ当然(発病などの)リスクも考えられる。データベースを作って将来にわたってしっかり管理する」と話した。
 検討会のメンバーは放射線や公衆衛生、がんなどを専門とする医師が中心。6月中に議論を始める予定。

安全、高効率にiPS細胞 マウスで100%、京大

2011年6月9日 提供:共同通信社
 未受精卵や受精卵の初期段階で強く働く遺伝子「Glis1(グリスワン)」を導入することで、より安全な人工多能性幹細胞(iPS細胞)を効率よく作ることに京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授の研究チームらが成功し、9日付の英科学誌ネイチャーに発表した。マウスなら、作製効率はほぼ100%で「顕著な改善」という。
 山中教授は「グリスワンはiPS細胞の実用化に有利な性質を備えており、魔法の遺伝子」としている。
 体のさまざまな種類の細胞になれるiPS細胞は、山中教授が四つの遺伝子を導入して開発。このうち遺伝子「cMyc」を使うと、iPS細胞ががん化する不完全な細胞ができる恐れがある一方、cMycを除くと作製効率が極端に低下する問題があった。
 チームはcMycを除く三つの遺伝子とグリスワンを、マウスとヒトの線維芽細胞に導入。iPS細胞の作製効率は、cMycを含む従来の4遺伝子を使った場合よりも高くなった。
 グリスワンは不完全なiPS細胞の増殖を抑えるとみられ、チームの前川桃子(まえかわ・ももこ)助教は「完全なiPS細胞だけが増殖すると考えられる」とした。
 チームは、今回作ったiPS細胞がマウスの生体内で神経細胞や軟骨などに分化したことも確認した。産業技術総合研究所との共同研究。
※iPS細胞
 神経や筋肉、血液などさまざまな組織や細胞になる能力がある新型万能細胞。皮膚などの体細胞に外部から遺伝子を導入して作る。京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授が2006年にマウスで、07年にヒトで作製成功を発表した。事故や病気で失われた組織や細胞を回復する再生医療や新薬開発などでの利用が期待される。がん化の危険性があり、実用化に向けては安全性の向上が課題。

DNA解析装置の誤読解明 奈良先端大、精度向上に

2011年6月9日 提供:共同通信社
 世界各地に普及しているDNA解析装置「次世代シークエンサー」が、ゲノム(全遺伝情報)を構成する塩基配列を解析する際、特定の配列パターンで読み取りエラーを起こしやすいことを奈良先端科学技術大学院大の中村建介(なかむら・けんすけ)特任准教授(生物情報学)らが世界で初めて発見し、8日発表した。
 装置の弱点を知ることで、より正確にデータを分析することができるなど、精度向上や性能の改善につながる。
 この解析装置は米イルミナ社製。中国がパンダのDNA解読に導入するなど、広く使用されているが、もともと1%程度の確率で塩基配列を読み誤るといわれている。
 中村特任准教授によると、誤読パターンが分かることで、体質など生物の個体差を決める「一塩基多型」(SNP)が間違って検出されることを防ぎ、より確実に一塩基多型を特定することができる。
 中村特任准教授は、イルミナ社の装置で解析した細菌の配列データを分析。4種類の塩基"AGCT"の組み合わせのうち、"GGC"が連なった部分で読み取りミスが起こりやすいことを突き止めた。
 成果は英科学誌の電子版に発表した。
※発表した英科学雑誌はニュークレイック・アシッズ・リサーチ

欧州大腸菌、死者26人に 独当局「感染源まだ不明」

2011年6月9日 提供:共同通信社
 【ベルリン共同】欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツのバール保健相は8日の記者会見で、感染によるとみられる同国の死者が25人になったと発表した。スウェーデンの死者も含めると26人。
 感染源について、保健相は「特定できていない」と強調。ベルリンで開かれたドイツ当局の緊急会合に出席した欧州連合(EU)のダリ欧州委員(保健・消費者保護担当)は、ドイツと共に感染源の究明に全力を挙げる意向を表明した。
 感染源についてはドイツ州当局が5月下旬、スペイン産キュウリの疑いがあると公表したものの、その後「患者の菌とキュウリの菌は別種」と訂正。今月5日には、別のドイツ州当局がモヤシなど発芽野菜の可能性があると発表したが、特定には至っておらず、感染源の調査は難航している。
 このため、スペインをはじめ、ドイツなどでも野菜・果物の売り上げが急減。欧州各国やドイツの農業団体などで「ドイツ当局の危機管理は適切でない」との批判が強まっている。
 バール保健相は8日、感染源が特定できていないため、モヤシやトマト、キュウリなど生野菜を食べない方がよいとあらためて警告した。

世界の障害者10億人 WHO、世銀が初の報告書

2011年6月10日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)と世界銀行は9日、世界で10億人以上が何らかの障害を抱え、このうち日常生活や社会生活で著しい不自由を感じている人が最大で1億9千万人に上ると推定する報告書を発表した。世界的な障害者に関する報告書をまとめたのは初めて。
 WHOなどは2008年に発効した国連の障害者権利条約に基づき「全ての障害者が社会参加できるよう、あらゆる障壁を取り除くべきだ」と強調。バリアフリーなどの物理的な環境整備に加え、差別や偏見の撤廃を訴えている。
 報告書によると、経済協力開発機構(OECD)加盟国では、障害者の雇用率が44%で、障害のない人々の雇用率75%にはるかに及ばない。また、14歳までの子供の障害者は最大で1億5千万人と推定されているが、学校施設の不備や教師不足などの理由で、教育を受ける機会が妨げられているという。
 障害者権利条約には現在約100カ国が批准。日本は07年に署名したが、批准はしていない。

専門家の検討会設置へ 線量データベースで厚労相

2011年6月10日 提供:共同通信社
 細川律夫厚生労働相は10日の記者会見で、福島第1原発の作業員の被ばく放射線量を管理するため、新設するデータベースに載せる項目や健康管理について議論する専門家の検討会を設置することを明らかにした。
 厚労相は作業員の健康について「長期的には、放射線を受ける値が大きければ当然(発病などの)リスクも考えられる。データベースを作って将来にわたってしっかり管理する」と話した。
 検討会のメンバーは放射線や公衆衛生、がんなどを専門とする医師が中心。6月中に議論を始める予定。

22%が「障害」表記変更を 11年版白書

2011年6月10日 提供:共同通信社
 政府は10日午前の閣議で、2011年版「障害者施策の概況」(障害者白書)を決定した。障害のある人への意識調査で「障害」の表記を改めるべきだという意見は22%で、容認派の43%の半分程度だった。「害」の字が差別や偏見につながるとの指摘があるものの、新たに適切な呼称を見つけにくい現状が浮き彫りになっている。
 変更を求める人に、どのような表記にすべきか聞いたところ「障がい」が41%、戦前に用いられた「障碍(しょうがい)」は8%だった。内閣府によると、北海道や熊本県など少なくとも10道府県と5政令市では、自治体独自の政策や担当部署の呼び方などで「障がい」の表記が使われているという。
 政府の「障がい者制度改革推進本部」は14年をめどに、表記に関する一定の結論を出す方針。

震災時の救急態勢を調査へ 消防庁の検討会

2011年6月10日 提供:共同通信社
 総務省消防庁の「救急業務の在り方検討会」(座長・山本保博(やまもと・やすひろ)東京臨海病院院長)は9日、都内で2011年度の初会合を開き、東日本大震災での救急搬送や医療の課題を明らかにするため、現地調査を実施することを決めた。8月に結果をまとめ、来年1月に報告書を公表する。
 調査は、被災地での救急出動件数や搬送された人数、けがの程度などを取りまとめる。関係者への聞き取りも行う。
 この日の会合では、仙台市消防局が、地震発生から3日間は管内で平常時の2倍の1日約200人の救急搬送要請があったと報告。札幌市消防局は「現地に応援派遣された部隊と携帯がつながらない状況が数日続いた。今後の課題だ」と指摘した。大阪市消防局は「被災地が遠く、派遣した職員の交代が大変だった」と振り返った。

東京・稲城市立病院の電子カルテ、40診療所と共有 医療情報ネットワーク

2011年6月10日 提供:毎日新聞社
医療情報ネットワーク:稲城市立病院の電子カルテ、40診療所と共有 /東京
 ◇年度内に構築へ
 稲城市は9日、市立病院(290床、一條真琴院長)の電子カルテ情報を、インターネット回線を使って市内の約40の診療所と共有する「医療情報ネットワーク」を今年度内に構築すると発表した。同病院の診療情報を地域の診療所と共有することで、病院を退院した患者などが診療所でスムーズに医療を受けられるようにする狙い。10日開会の市議会に3549万円の関連予算案を提案する。
 同病院は07年から電子カルテ化を進め、09年3月に全面移行した。今回は、診療所のインターネットに接続している端末を使い、セキュリティーを確保した上で市立病院のシステムと結んで、診療所から市立病院の電子カルテや画像データを閲覧できるようにする。また、診療所の端末から市立病院の検査の予約もできるという。
 予算の半額は厚生労働省の「地域診療情報連携推進費補助金」で賄う予定。9日に会見した高橋勝浩市長は「地域完結型の医療を提供していきたい。診療所側が電子カルテを導入すれば、双方向で情報を共有することもできるので、今後の課題にしていきたい」と述べた。【松本惇】
〔都内版〕

厚労省研究班が髄液漏れ患者確認 100人中16人 保険適用へ前進

2011年6月8日 提供:毎日新聞社
髄液漏れ:厚労省研究班が患者確認 100人中16人 保険適用へ前進
 激しい頭痛などを引き起こす脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)について、07年度発足の厚生労働省研究班(代表、嘉山孝正・国立がん研究センター理事長)が、「髄液漏れの患者の存在が確認できた」とする中間報告書をまとめた。発症は極めてまれとされていたが、報告書は「頻度は低くない」と指摘した。MRI(磁気共鳴画像化装置)などの画像の判定基準や診断の進め方についても案をまとめており、今後関係学会の了承を得たいという。治療法の基準作りや保険適用に向けて大きく前進するとみられる。(3面にクローズアップ)
 報告書によると、研究班は「頭を高くしていると頭痛が始まったり、ひどくなる」患者100人を分析し、放射線科専門医がMRIなどの画像を判定。班会議を重ね、うち16人は「確実」に髄液が漏れており、17人は「疑いがある」とした。
 脳脊髄液減少症は、脳と脊髄の周囲を巡る脳脊髄液が漏れ、頭痛を招く。国内では00年以降、「交通事故被害者らの中にいるのに見落とされている」との指摘が出ていたが、「あり得ない」と否定する医学関係者がほとんどで、患者は医療機関を転々としたり、補償面で置き去りにされるなどしてきた。
 06年、日本脳神経外科学会の学術委員会が初めてシンポジウムのテーマに採用。学術委員会の委員長だった嘉山理事長(当時は山形大医学部長)が、医学分野の垣根を越えた診断のガイドライン作りに取り組むことを宣言した。
 研究班は日本脳神経外科▽日本整形外科▽日本神経▽日本頭痛▽日本脳神経外傷▽日本脊椎(せきつい)脊髄病▽日本脊髄障害医――の各学会からの代表と、放射線医学、疫学・統計学の専門家が参加している。【渡辺暖】

髄液漏れ、早期診断に光 患者存在「確認」厚労省研究班報告 クローズアップ2011

2011年6月8日 提供:毎日新聞社
クローズアップ2011:髄液漏れ、早期診断に光 患者存在「確認」厚労省研究班報告
 脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)に関する厚生労働省研究班の中間報告書は、髄液漏れの存在を認め、関心が高かった交通事故などの外傷による発症も「決してまれではない」とした。研究班には、脳神経外科や整形外科など関係する学会の代表が加わっており、診断基準が確定すれば、早期診断・早期治療体制の確立につながることが期待される。一方で司法の混乱を収束させることや、治療に際して保険適用を求める声も高まっている。【渡辺暖】
 ◇課題は後遺症救済
 研究班の代表の嘉山孝正・国立がん研究センター理事長は、取材に「班員の努力、協力で報告書ができ、ホッとしている。今後は治療の分野でも科学的な基準を作りたい」と話した。研究班は、患者の各種画像の判定基準や診断のフローチャート(流れ図)の各案について、各学会の了承を得る作業を進めており、まとまれば、髄液漏れの見逃しや過剰診断は無くなると見込む。
 研究班は「頭を高くしていると頭痛が始まったり、ひどくなる」患者100人を分析し、16人について髄液漏れが「確実」と判断した。いずれも頭痛が悪化するまでの時間は30分以内だった。発症原因は、外傷5例、腰への注射1例、重労働1例、原因なし9例だった。外傷5例の内訳は、交通事故2例、交通事故以外の頭頸(とうけい)部外傷2例、尻餅1例。「交通事故による発症の有無」などがこれまで裁判などで焦点になっていたが、研究班は「外傷が契機となるのは、決してまれではない」と認めた。
 髄液が漏れていると推定された部位は、頸椎(けいつい)5例、頸胸椎6例、胸椎3例、腰椎2例だった。
 報告書は、各種画像に関する判定基準(案)も提示。診断のフローチャート(案)では「頭を上げていると30分以内に頭痛が悪化する」患者について、頭部と脊髄をMRI(磁気共鳴画像化装置)で検査し、硬膜の状態などを確認し、両方かどちらかが判定基準に合致する「陽性」ならば、髄液漏れと見なす。陰性だった場合でも、造影剤を使った「ミエロCT」と呼ばれる検査や、微量の放射性元素で目印を付けた特殊な検査薬を使う「脳槽シンチ」で髄液漏れかを判断する。
 髄液漏れと交通事故との関係性を強く主張し、研究班にも加わった篠永正道・国際医療福祉大教授は「否定されてきた髄液漏れの基準ができたことで、事故の後遺症に苦しむ人の救済につながることを願うばかり」と話す。
 ◇損保、迫られる姿勢転換
 髄液漏れが社会的な注目を集める理由の一つは、補償を巡って患者と事故の加害者・損保業界側が対立し、多くの訴訟が起きていることだ。05年春に報道で訴訟が相次いでいることが表面化。その後、事故と発症との因果関係を認めた司法判断も数例が明らかになったが、多くの判決で患者側の主張が退けられているのが実態だ。
 最近になっても、損保業界側は「ごく特定の医療機関が診断するにすぎない疾患。医学的にまったくコンセンサスが得られていない。一度の治療で改善しないことの合理的な説明がない」(患者側が勝訴した3月の名古屋高裁判決文より)などと主張している。今回の報告書は、損保業界側の姿勢の転換も求めることになりそうだ。
 訴訟では、三つの診断基準が司法の判断基準に使われてきた。
 患者側は、診断に積極的な医師グループ「脳脊髄液減少症研究会」のガイドライン(07年)を基に髄液漏れを主張。これに対し、損保業界側は、国際頭痛学会の診断基準(04年)と日本脳神経外傷学会作業部会の診断基準(07年)を否定の根拠とする傾向にある。
 患者側の大きな障害の一つが、国際頭痛学会の診断基準が、この病について「(治療法として知られる)ブラッドパッチで72時間以内に頭痛が消失する」としていることだ。
 ブラッドパッチを受けた後も頭痛が消えず、後遺症への補償を求める患者は少なくないが、同学会の基準では「髄液漏れ」にはならない。
 患者側代理人の経験が多いある弁護士は「ブラッドパッチの効果が大きければ髄液漏れと認め、なかなか治らなければ認めないという司法判断が定着すると、後遺症への補償は認められないことになってしまう」と指摘。研究班が診断基準としなかったことを評価しつつ、「後遺症の基準も早くできてほしい」と話す。
 ◇患者「一刻も早く保険適用を」 治療1回20~30万円
 患者団体「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」(和歌山市)の中井宏代表は7日、厚生労働省で記者会見し「極めてまれだと言われてきた髄液漏れが、認められ、非常に大きな影響力がある。一刻も早く、治療の保険適用を実現してほしい」と訴えた。
 協会は02年に患者らが設立。当初は診察してくれる医師が少ないため、各地の医師会に働きかけたり、診察する医療機関をホームページで紹介するよう全国の自治体に要請してきた。
 その後、髄液漏れと診断される患者が増えるにつれ、患者団体の数も増えている。
 子供が学校内の事故で発症することもあり、文部科学省は06年、髄液漏れについて学校現場に注意を求めた。昨年4月には、厚労省が検査に保険適用を認めることを通知。長妻昭厚労相(当時)が12年度の診療報酬改定の際に、ブラッドパッチの保険適用を検討する方針も明らかにしている。
 ブラッドパッチは患者本人から採った血液を注射して漏れを止める。1回に20万~30万円程度かかるという。
 会見に同席した患者の川野亨さん(32)は「治療を受けるまではほとんど寝たきりで、働くどころではなかった。そんな患者たちが保険適用を待ち望んでいる」と話した。

乳児はできる行為を理解 京大、メカニズム実証

2011年6月8日 提供:共同通信社
 乳児は自分がすることができない他者の行為を見ても理解できず、できる行為を見たときは理解できることを京都大の板倉昭二(いたくら・しょうじ)教授(発達科学)らが初めて実証し、8日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。
 人が他者をどう理解し始めるのかのメカニズムに迫る成果という。
 別グループのこれまでの研究で、成人では他者の行為を予測できるかが、その行為を理解しているかの指標になることが分かっている。
 板倉教授らは4~10カ月の乳児に、人が手を伸ばして人形をつかむ映像を見せ、人形に向かう視線の動きで、手の動きを予測したかを分析。乳児が実際に人形をつかめるかの運動能力も調べた。
 4カ月の乳児は人形をつかめず、映像の手の動きも予測できなかったが、6カ月以上の乳児では人形をつかめ、手の動きも予測できており、他者の行為の理解が運動能力と対応関係にあることが分かった。

厚労省が原発立ち入り調査 作業員の線量超過問題 東電に是正勧告も

2011年6月8日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故の作業に当たった東京電力社員2人が被ばく線量限度の250ミリシーベルトを超えた問題で、厚生労働省は7日、原発内で立ち入り調査を実施した。労働安全衛生法に違反する事実が確認されれば、東電への是正勧告も検討する。
 調査は、作業員の健康管理などに当たる厚労省の「対策推進室」の担当者4人が、防護服とマスク姿となり、線量計を着けて約2時間半にわたって実施。社員2人がいた中央制御室などに入ったほか、作業状況や線量管理について聞き取りを行った。
 社員2人は厚労省のこれまでの聴取に「屋外では3月11日からマスクを着けていたが、中央制御室内では12日の1号機爆発時にマスクを着けていたか記憶が定かではない」などと話しており、マスクの着用状況の確認も進める。
 労働安全衛生法は、緊急作業時の被ばく線量の上限を250ミリシーベルトとし、作業員にマスクを着用させるなど事業者が取るべき安全対策を規定。同省は調査結果を分析し、東電の安全管理に問題が認められれば是正勧告を行う方針。
 2人の被ばく線量は30代社員が約284~654ミリシーベルト、40代社員が約289~659ミリシーベルト。3月11日以降、3、4号機の中央制御室でデータを取る作業をしていたほか、屋外で行方不明者の捜索や燃料の補充をし、15日に免震重要棟に移った。
 3月11~31日に、2人と同様に中央制御室で作業した人はほかに130人。測定で250ミリシーベルトを超えた人はいなかったが、内部被ばくで20ミリシーベルトを超えた人が52人、100ミリシーベルト超が3人いた。
 緊急時作業の被ばく線量の上限は100ミリシーベルトだが、厚労省は今回の事故対応に限り上限を250ミリシーベルトに引き上げている。
※原発作業員の被ばく線量
 原発で働く放射線業務従事者の被ばく線量限度は通常、「5年間で100ミリシーベルト、かつ年間50ミリシーベルト」で、緊急時は年100ミリシーベルトとされているが、厚生労働省は福島第1原発事故の対応に限っては作業時間を確保するため、年250ミリシーベルトに引き上げた。東京電力は150ミリシーベルトに達した作業員を現場から外す措置を取っているが、作業員を派遣する下請け企業の中には、作業員の安全を考慮して従来の線量限度を適用し続けているケースも多い。一般人の年間被ばく線量限度は1ミリシーベルト。
##東電も働く人も放射能事故に対する危険性の認識が低いのでは。その人の将来に関する問題です。

利用者に中枢神経症状 ヒ素汚染井戸で環境省調査

2011年6月8日 提供:共同通信社
 茨城県神栖市で井戸水が有機ヒ素化合物に汚染された問題で、環境省は7日までに、周辺住民の健康に関する調査結果を公表、井戸の利用者の多くに目まいやふらつき、子どもの精神遅滞など中枢神経が影響を受けたとみられる症状が出ていることを明らかにした。
 環境省によると、ヒ素化合物による汚染が確認された市内の井戸について、問題が発覚した2003年以降、利用者の健康状態を調査。
 水を飲んでいた住民30人のうち、これまでに頭痛や立ちくらみ、歩行困難などの症状を訴えた人が半数以上に上った。
 12歳以下の子どもを対象にした03年の調査では、7人中4人に精神遅滞が認められ、その後も2人については改善が見られなかった。
 井戸水の汚染は旧日本軍の毒ガス兵器との因果関係が指摘されているが、国は「第三者によるコンクリート塊の不法投棄の可能性が高い」などとして法的責任を否定している。

経験者立ち会わずに執刀 患者死亡のロボット手術

2011年6月8日 提供:共同通信社
 名古屋大病院(名古屋市昭和区)で昨年9月、ロボットを使って内視鏡を操作する胃の切除手術を受けた男性患者=当時(76)=が術後に死亡した事故で、病院は7日記者会見し、指導管理する経験者の立ち会いがないまま手術が行われた結果、執刀医が別の臓器を傷つけ、多臓器不全を招いたことが原因とする調査結果を発表した。
 松尾清一(まつお・せいいち)病院長は「再発防止に取り組む」とし、今後、遺族への謝罪や補償手続きを進める意向を示した。
 病院によると、ロボットは「ダ・ヴィンチ」と呼ばれる手術支援システム。医師が装置に映し出された患部の立体画像を見ながら、内視鏡のメスやはさみを遠隔操作する仕組み。
 報告書などによると、昨年9月8日の男性の手術にはロボット手術経験者が立ち会わず、執刀医は力が強いロボットの特徴を十分に理解せずに操作していた。その結果、過度に押さえた膵臓(すいぞう)が裂け、消化力の強い膵液が漏れたため周辺臓器などを溶かしてしまったという。患者は多臓器不全で同13日に亡くなった。
 病院側によると、執刀医は手術翌日のCT検査で、膵臓断裂に気付いたが、専門医らとの詳細な検討はしなかった。「裂けた膵臓を摘出し、膵液漏れを抑えるなどの手術を実施すれば、助けられた可能性があった」としている。

実験や補修、医師の本業も 宇宙の暮らし大忙し

2011年6月8日 提供:共同通信社
 【バイコヌール共同】古川聡(ふるかわ・さとし)さんは宇宙滞在中、科学実験やステーションの補修作業、筋力トレーニングなど大忙しの日々を送り、ほかの乗組員が万が一けがや病気をしたときには、地上の医師の指示のもとで診察や手当てをすることになっている。
 宇宙での1日は地上との打ち合わせで始まる。平日の作業は休憩を挟んで8時間。予定通りに終わらなければ、休憩を削ってこなすこともある。
 古川さんならではの仕事として、医学実験では自らが被験者に。宇宙環境でのストレスの影響を調べるため毛髪を採取し、宇宙空間での作業効率の変化を分析するテストも受ける。キュウリを使って植物の育ち方への無重力の影響を調べたり、新たな医薬品開発に向けてタンパク質のきれいな結晶を作ったりする。ロボットアームの点検や水浄化システムのフィルター交換といったステーションのメンテナンスも重要な仕事だ。
 無重力による筋力低下を防ぐため、1日2時間のトレーニングが欠かせない。空き時間には打ち上げ前から続けているツイッターへの投稿や、メールのチェックもするという。

アポロに抱いたあこがれ 大人になって夢が再燃

2011年6月8日 提供:共同通信社
 医師から転身し、初めての宇宙に飛び立った古川聡(ふるかわ・さとし)さん。子どものころ、アポロ11号の月面着陸を見て抱いた宇宙へのあこがれは長い間、胸の奥にしまわれていたが、大人になって突然、再燃した。
 古川さんは1964年、3人兄弟の長男として、横浜市に生まれた。宇宙との出会いは、5歳だった1969年の夏。家族と伊豆へ旅行に行く予定だったが、アポロ11号の月面着陸の中継を見るため日程を1日延期した。母浩子(ひろこ)さん(74)によると、中継を食い入るように見つめた古川さんは「あれは本当に月か」「あんなに遠くまでいくのはすごい」と驚いていたという。
 しかし、小学校の卒業アルバムに書いた将来の夢は「名医」。親戚に医師が多く、おじの「患者さんがよくなって退院する時が一番うれしい」という言葉も決め手となって、東京大医学部に進学した。
 医師になって9年目、転機が訪れる。病院での当直中、夕食を食べながら見ていたニュースで報じられた、日本人宇宙飛行士の募集。「脳天に稲妻が落ちたような、とても強い衝撃を受けた。とにかく挑戦したかった。(機会を見送ると)後悔すると思った」と古川さん。その日一晩考えて、気持ちは固まっていた。
 「誰も受かると思っていなかった」(浩子さん)選考試験を次々と突破。飛行士に選抜され、以来12年余り、訓練を重ねて夢をつかんだ。
 浩子さんによると、幼稚園に入るころの古川さんには、ウルトラセブンが絶対的なヒーロー。登場する怪獣の名前や身長を本で調べ、「平仮名より片仮名と数字を覚える方が早かったと思う」(浩子さん)。
 古川さん自身、アポロ11号やウルトラセブンにひかれたことに「未知のものに挑戦する姿勢や考え方につながっているかも」。飛行士募集を知って受けた衝撃には「子どものころの思いがあった」と振り返った。

神奈川・受動喫煙防止条例 県民9割支持、喫煙者の6割も 「不快頻度減った」4割

2011年6月8日 提供:毎日新聞社
受動喫煙防止条例:県民9割支持、喫煙者の6割も 「不快頻度減った」4割 /神奈川
 ◇ファイザーがネットアンケ
 民間を含む屋内施設での喫煙を規制した県の受動喫煙防止条例について、製薬会社ファイザーがインターネットを通じて県民にアンケートを実施したところ、9割近くが支持していることが分かった。喫煙者の6割近くも賛成している。
 昨年4月に条例が施行され1年が経過するのを前に、県民の受け止め方などを調査するため、20歳以上の県民1000人(喫煙者、非喫煙者各500人)を対象に実施した。
 アンケートによると、87・3%が条例に「賛成」または「どちらかといえば賛成」と回答。喫煙者だけをみても、同様の回答が58・8%あった。規制のあり方については「規制や罰則を強化すべきだ」が43・8%、「現状のままでよい」が42・1%でほぼ並んだ。
 また、条例施行前と比べ、たばこで不快な思いをする頻度が「減った」または「やや減った」と回答した非喫煙者が39・4%。喫煙者の24・6%が「施行前より1日に吸うたばこの本数が減った」と回答し、県民生活にも一定の影響を与えていることを示した。
 産業医大の大和浩教授は「受動喫煙が他人の健康に与える悪影響についての認識や、公共の場での喫煙に一定のルールを設けることへの理解が浸透してきている」と分析している。【山下俊輔】

細胞生死の鍵はNO 濃度調節、脳障害軽減も

2011年6月7日 提供:共同通信社
 細胞内の一酸化窒素(NO)が特定のタンパク質と結合する際、NOの濃度によって細胞死を食い止めたり、促進したりすることを岡山大の上原孝(うえはら・たかし)教授(神経薬理学)のグループが突き止め、7日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。
 脳梗塞を起こした部分に濃度を調節したNOを送り込んで神経細胞が死滅するのを防げば、脳へのダメージや言語・運動障害を軽くできる可能性があるという。がんやアルツハイマー病治療への応用も目指す。
 上原教授によると、PTENと呼ばれるタンパク質は、細胞の生存のための情報を伝達する経路に働き掛けて、細胞の過剰な増殖を抑えている。
 低濃度のNOはPTENと結合してその活動を抑え、細胞の生存や増殖を促す信号が活発に出るようにする。NOが高濃度だと、PTENだけでなく情報伝達自体も抑制し、細胞死が進む。
 上原教授は脳梗塞を起こしたネズミの脳を観察。中心部はNOの濃度が高く、神経細胞の死ぬスピードが速いが、周辺部は低濃度で、死滅は緩やかだった。

不育症、85%は出産可能  年間3万人発症か 名古屋市立大研究 「医療新世紀」

2011年6月7日 提供:共同通信社
 妊娠はするが流産や死産を繰り返す不育症。これまで実態はよく分かっていなかったが、不育症の経験者は国内に140万人おり、年間3万人が新たに発症しているとみられることが名古屋市立大の研究チームの調査で分かった。不育症患者は離婚率が高いなど深刻な影響もあるが、9割は最終的に出産していたとの結果。同大病院の杉浦真弓(すぎうら・まゆみ)産婦人科教授は「不育症でも85%は出産可能だ」と話している。
 ▽流産経験38%
 調査は、同大医学部の鈴木貞夫(すずき・さだお)公衆衛生学教授らが愛知県岡崎市で、健康診断を受けた35~79歳の女性2733人を対象に実施した。妊娠経験のある2503人のうち、流産をしたことがある人は953人(38%)。不育症に相当する2回以上の連続流産は105人(4%)、習慣流産に当たる3回以上の連続流産は22人(1%)だった。
 2007年の人口統計に当てはめると、2回以上連続流産した女性は全国で約140万人、1年当たり約3万人と推定できるという。
 離婚経験は、流産をしたことがない人では3%なのに対し、流産経験者では5%、不育症患者では9%で、流産が夫婦関係に深刻な影響を及ぼしていることが分かった。しかし、現在の健康状態や幸福感に違いはなく、流産とは無関係、あるいは立ち直っている様子がうかがえた。
 不育症患者105人の90%に当たる94人は、最終的には無事に出産し、育児を経験していることも判明した。
 ▽胎盤の血流障害
 調査結果を分析した杉浦教授は「1980年代には3回流産したら百パーセント出産できないと考えられていたが、そうではないことが分かってきた」と話す。
 この疫学調査とは別に、杉浦教授は07年までの約20年間に名古屋市立大病院を受診した不育症の夫婦1676組の原因を分析した。すると、全体のほぼ半数の51%が偶発的な胎児の染色体異常と考えられた。
 それ以外では、異常な抗体ができて胎盤の血流が阻害される抗リン脂質抗体の陽性例が10%、夫婦どちらかの染色体の異常が6%、子宮奇形が3%、糖尿病や甲状腺機能異常などの内分泌異常が12%。本当に原因が不明なケースは18%だった。
 このうち、治療法が確立しているのは抗リン脂質抗体陽性。血が固まらないようにする飲み薬のアスピリン投与、または自己注射のヘパリンとの併用により約80%で出産が可能になるという。
 ▽半数は確率問題
 また、子宮奇形が原因の場合の78%、夫婦どちらかの染色体異常の68%は、その後、出産を果たした。およそ半数を占める胎児の染色体異常に関係する流産は、確率の問題のため、治療なしで次の妊娠時に出産できる可能性は相当程度あるという。内分泌異常が原因の場合は、まず糖尿病などの原疾患の治療を行う。
 こうした分析結果を総合すると、不育症の患者でも約85%は出産に至っていると判断され、岡崎市での調査と似た結果が得られた。
 杉浦教授は「流産を繰り返すと絶望的になりがちだが、85%は出産できるので、専門の医療機関に相談するなど、くじけずに取り組んでほしい。ただし、加齢に伴い出産の可能性が低くなることは忘れないで」と話している。

原因不明熱、画像で究明 PETで正確迅速な診断

2011年6月7日 提供:共同通信社
 38度以上の発熱が2週間以上続き原因が分からない「不明熱」の患者を陽電子放射断層撮影(PET)で検査すると、体内のがんや炎症の場所を画像で把握でき、原因究明につながりやすいとの研究結果を国立国際医療研究センターなどが7日までにまとめた。
 同センター放射線核医学科の窪田和雄(くぼた・かずお)医長によると、不明熱は日本で毎年5万人が発症。原因となるのは、がんや感染症、膠原(こうげん)病などの病気。正しく診断されるまでに複数の診療科でさまざまな検査を受ける患者も多かったが、PETの利用で、正確で迅速な診断が期待できるという。
 PET検査は、がんや炎症など代謝の盛んな部分に集まる放射性物質を付けた薬剤を体内に入れて撮影。体を透視したような画像の中で、薬剤が集まった場所は濃い色が付き、病巣がどこにあるかが分かる。
 窪田さんらは2006~07年、6病院で不明熱の患者76人をPETで検査。画像から、特定の部分にがんなどの病巣がある患者の81%を発見できた。一方、薬剤アレルギーなど特定の場所に異常が出ないタイプの患者は75%を正しく判別。適切な治療法の選択につながったという。

日本「友人、近所頼れず」 高齢者孤立進む、国際比較 11年版白書

2011年6月7日 提供:共同通信社
 政府は、7日午前の閣議で2011年版高齢社会白書を決定した。高齢者の社会的なつながりを国際比較した結果、日本は血縁以外に頼れる近所の人や友人がいる割合が最も低く、国際的にみて社会的孤立が進んでいる実態が明らかになった。
 昨年、住民基本台帳などに記載されていながら所在が分からない高齢者の問題がクローズアップされたが、白書は「日本の高齢者は血縁中心に人間関係を構築しており、近所や友人との関係が希薄」と分析している。
 内閣府は、日本と米国、ドイツ、スウェーデン、韓国の60歳以上の人を対象に意識調査。困った時に同居の家族以外で頼れる人を複数回答で尋ねたところ、日本で「友人」を挙げたのが17・2%、「近所の人」は18・5%で、5カ国中最低。逆に「いない」との回答は20・3%で最も多かった。最も少なかったのはドイツで5・4%。
 また、ボランティア活動などへの参加状況は、日本は31・3%で、韓国の17・6%を上回り4位。スウェーデンでは54%が参加していると答えた。
 別の調査では、日本の60歳以上で、ボランティア活動への参加を希望する男性が34・6%で、女性の23・9%を上回った。東日本大震災でボランティアへの関心も高まっており、内閣府は「孤立化しやすい男性高齢者の社会参加の有効な手段となりうる」と期待を示している。
 65歳以上の人口は10年10月時点で2958万人。総人口に占める割合を示す高齢化率は23・1%で、前年比0・4ポイント増加し、過去最高を更新した。

死亡証明書を統一 法務省

2011年6月7日 提供:共同通信社
 法務省は7日、東日本大震災の行方不明者の死亡届手続きを簡素化するため、市町村ごとに様式が違う死亡証明書を統一させると発表した。家族が遺産相続や死亡保険金受け取り手続きを早期にできるようにするのが狙い。書面は市町村の役所や法務局で7日から配布される。
 戸籍法は死亡届を提出する際、医師が発行する死亡診断書の添付を求める一方、診断書がない場合は死亡の事実を証明する書面を添付すれば認められる。

健康に悪影響、効果は疑問 検証のない省エネ神話 本間研一・北海道大特任教授  「サマータイム」

2011年6月7日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故などに伴う電力不足から、政府はこの夏15%の節電を国民に呼び掛けている。その方策として注目を浴びているのが、企業などによる出勤時間の繰り上げである。マスコミはこれをサマータイムと呼んでいるが、正確には企業別フレックスタイムであり、時計の針を1時間進める本来のサマータイム制とは異なる。
 2008年に国会でサマータイム導入の動きがあった時、私が委員長を務める日本睡眠学会「サマータイム制度に関する特別委員会」は睡眠時間の短縮に懸念を示した。既に睡眠時間が短く、生活パターンの夜型化が進行している日本での導入は、生体リズムを乱し、不眠など健康に悪影響を与える可能性があるとの理由で反対を表明した。
 今回のサマータイムは企業別であり、それによって生じる事態の責任はすべて企業にあるので、第三者がとやかく言うことではない。しかし、同じ問題が内在していることは指摘しておきたい。
 出勤を1時間早めるためには起床を1時間早くするか、起床時間は変えないで出勤までを1時間短縮するかのどちらかである。夜型化が進んでいる日本では、いずれにせよ早起きは難しい。
 退社が1時間早くなっても、普段通りの生活を維持して、就眠を1時間早くしなければ夜間の睡眠時間は減少する。早く床に就いても、昼間熱せられた家屋が冷えるまで、熟睡できないこともありうるだろう。
 一部のマスコミは、サマータイムで夕方に、あたかも時間の余裕が出るかのような誤解を国民に与えて、買い物やレジャーによる経済効果を唱えているが、これは全くの誤りである。「余暇」の幻想は睡眠不足を招く原因となりかねない。
 04~06年に経済活性化を目的として、札幌市を中心に企業別フレックスタイムの実験が実施されたが、参加した従業員の約40%が体調不良や睡眠不足を訴えた。また、労働時間の増加が26%にみられたが、減少したとの回答も19%あった。
 睡眠不足は日中の活動に影響し、作業能率を低下させ、業務ミスを増加させる。特にサマータイムで時計の針を1時間進めた直後は、交通事故が多発する恐れさえある。睡眠不足は、糖尿病などの生活習慣病、がん、うつ病のリスクを高めるとも報告されている。サマータイムにはこのようなマイナス面がある。
 期待されている節電効果については、限定的というよりも、全体としてむしろ増エネになるとの調査結果が複数出ている。照明の節約効果は照明器具の省エネ化で薄れる一方、家庭における冷房需要の増加がその理由である。サマータイムによって、冷房を必要とする時間帯が就業時間から在宅時間にシフトするためである。
 結局、サマータイムは、地域として節電効果があまり期待できないだけでなく、不眠による健康障害や産業事故の危険性を高め、全体としてみると、コストの増加は避けられない。
 サマータイムに代わるものとして、長期の夏季休暇や、一部の企業が既に提案している労働日のシフトが考えられる。平日の作業を土日に振り替えることで電力消費の分散化を図ることができる。多くの企業が参入して体系的に労働日を決めれば、それだけでかなりの節電になるだろう。
 検証されることなく数年ごとに登場してくるサマータイムの省エネ神話に、原発安全神話と同質のものを感じるのは私だけではないはずである。
   ×   ×   
 ほんま・けんいち 46年札幌市生まれ。北海道大医学部卒。専門は睡眠生理学。05年北海道大大学院医学研究科長、医学部長、10年から現職。日本睡眠学会副理事長。

[歯の衛生週間](上)乳幼児虫歯 ワースト常連

2011年6月6日 提供:読売新聞
「祖父母が菓子」一因か
 「鹿児島は虫歯のワースト常連」--。県内で配布される虫歯予防の啓発チラシや冊子には、こんな不名誉なフレーズが記されている。特に虫歯の乳幼児が多いのが鹿児島の特徴だ。
 県の統計によると、県内の虫歯になった乳幼児の割合を示す「有病者率」は2009年度、1歳6か月児が4・12%(全国平均2・52%)で、全国で低い方から46位、3歳児が29・85%(同22・95%)で同34位。1985年度以降、ずっと全国平均より悪く、歯の健康は県にとって長年の課題だ。
 なぜ虫歯が多いのか。県内の複数の歯科医は「孫に甘い祖父母」の影響を口にする。
 県内でも特に虫歯が多いのは郡部や離島。虫歯のある3歳児の割合が県平均より約8ポイント高い西之表保健所管内の西之表市健康保険課によると、「孫をかわいがる祖父母が菓子を多く与えてしまう」という母親からの相談が多く、県平均より約15ポイント高い屋久島町でも同様の相談があるという。
 社団法人かごしま口腔(こうくう)保健協会(鹿児島市)が03年度に実施したアンケート調査で、虫歯予防への祖父母の理解が不足している場合、孫に虫歯が多い傾向が出たこともあるという。
 「家族の絆が強く、祖父母が子育てに関わる頻度が高いことが、乳幼児の虫歯の一因ではないか」。歯科医らは推測する。
 鹿児島市歯科医師会で子どもの虫歯対策を担当する歯科医・浜坂卓郎さんは、「高齢者を含め県民の予防意識が長年低かったことが、現在まで響いているのではないか」と指摘する。
 そんな中、少しずつだが改善も進みつつある。かつて全国平均との差が20ポイント以上あった3歳児の数値も、09年度は約7ポイント差にまで縮小した。
 「各地で予防教育が進んだ成果」。浜坂さんが胸をはるように、汚名返上に向けた行政、医療機関などによる啓発活動が年々活発化している。
   ◇
 全国有数の「虫歯県」の鹿児島。歯の衛生週間(4-10日)に合わせて、虫歯予防など口内の“健口”について改めて考える。

[歯の衛生週間](中)虫歯の母子感染に注意

2011年6月6日 提供:読売新聞
関心今ひとつ、啓発活動に力
 「虫歯は母親の口から子どもに感染する」--。鹿児島市内の産婦人科で毎月開かれている妊婦や乳児の母親らを対象とした虫歯予防の勉強会で、歯科医の講義を聞いた母親の何人かは「知らなかった」と驚き、不安げな表情を浮かべる。
 かごしま口腔(こうくう)保健協会発行の「むし歯予防事典」によると、乳幼児の虫歯は母親から感染するケースがある。食べ物を母親が口移しで与えたり、母親の箸やスプーンで食べさせたりすることが原因という。
 県歯科医師会学校歯科運営委員会副委員長の坪水良平さん(鹿児島市)は「子どもに感染させないためにも、出産前に早い段階で自分の虫歯を治し、出産後も口の中は清潔にしておくことが大切」と説く。
 80歳までに20本以上の歯を残すことを目標にした「8020運動」も、妊産婦を含めた乳幼児期からの啓発が重要になる。県は、あらゆる機会を捉えて運動を推進している。県の依頼を受けた運動推進員が町内会など各地の様々な会合で虫歯予防法などを説明しており、その回数は年間800回にも上る。
 市町村も歯科医師会などと連携し、育児相談や妊婦健診などで地道な啓発活動をしている。
 5月下旬に鹿児島市保健所に育児相談に訪れた鈴木茉美さん(28)は、11か月の長女への食事の与え方や歯磨きの方法を学んだ。「参考になった。1人で子育てしていると分からないことばかりなので、相談してよかった」と喜ぶ。
 4人の子どもを持つ主婦(36)も、妊婦健診で虫歯予防教育を受けて意識が高まった。「虫歯が発育に悪影響を及ぼすと聞き心配になった。ほかの病気と同様に考え、子どもたちを定期的に診てもらっている」と話した。
 ただ、子どもの虫歯への親の関心は高いとは言えない。鹿児島市が独自に導入している1歳児から就学前の幼児までの4種類の歯科健診の受診率は60~70%台。坪水さんは「他の病気に比べ、虫歯への対応は遅れがち。乳児の虫歯を放置すれば永久歯の形成障害に結び付くこともあるので、定期健診などで予防を徹底してほしい」と呼びかけている。
 ■虫歯になるメカニズム 「むし歯予防事典」によると、食事をすると虫歯菌が作り出す酸によって歯の成分のカルシウムなどが溶けだす「脱灰」と、成分が元に戻る「再石灰化」を繰り返す。再石灰化には一定の時間がかかるため、間食を繰り返すと脱灰ばかりが進み、虫歯になる。県歯科医師会の坪水さんは「歯磨きに頼ってはいけない」と言う。就寝中は再石灰化を促す唾液の分泌が減るため、寝る直前の飲食を控えるよう助言している。

(東京)児童向けに医学教室

2011年6月7日 提供:読売新聞
内科医ママが指導
 「体の不思議や医学の面白さを子供たちにも知ってもらいたい」。そんな思いを込めて、武蔵野市吉祥寺南町の内科医沢田めぐみさん(47)が、「とうきょうキッズメディカルスクール」を始めた。授業では実験やクイズを交えてわかりやすく解説。子供たちは白衣に身を包み、熱心に学んでいる。(河村武志)
 「血圧って何?」
 「血液は心臓の中でどんなふうに動きますか?」
 武蔵野商工会議所(吉祥寺本町1)の会議室で先月開かれたスクールで、沢田さんは8人の小学生に語りかけた。
 この日の主な学習テーマは、心臓や血液の流れ。心臓の部位をクイズ形式で答えさせたり、血圧計を腕に巻いて実際に計測しあったり。参加した成蹊小3年の辻なつみさん(8)は、「静脈や動脈の働きなどを知ることができて面白かった」と笑顔で話していた。
 沢田さんは呼吸器内科が専門で、都内の大学病院などに13年間勤務したが、出産を機に2000年、臨床の現場を離れた。その後は非常勤の内科医として都内の検診センターで働くが、長男(11)と長女(7)の子育てを通じて、「子供の頃から医療に親しめる環境があれば、医療への理解が深まるのでは」と考える機会が増えたという。
 歯科医の夫(49)に相談し、知人から顕微鏡を借りて09年秋、自宅で教室を開講。長男の友達を集めて教えると、受講希望者が増えていった。
 手応えを感じた沢田さんは、子供向けの医学教室の事業計画を、三鷹市の「みたか社会的企業人財創出コンソーシアム」に提案。その選定会で第1位を獲得し、国から最大300万円の起業支援金が受けられることになった。
 顕微鏡や超音波検査装置などを購入して4月からスクールを開講し、同会議所と「三鷹ネットワーク大学」(三鷹市下連雀3)の2か所を教室にしてそれぞれ毎月1回、90分の授業を行っている。講師は沢田さんと知人の外科医、産婦人科医、薬剤師ら計6人が交代で務める。沢田さんは、「将来の医学部生を育成するためではなく、子供たちの『生きる力』を育むことを目的に続けたい」と話している。対象は小学3-6年生。授業料は月額5000円(別に機材費1000円)。問い合わせは、沢田さんのメール(info@kidsmed.jp)へ。

認知症がよく分かる  「医療新世紀」

2011年6月7日 提供:共同通信社
 これだけすんなりと読み進められる病気の本は珍しい。信濃毎日新聞の編集委員らが、同紙に36回にわたって連載した特集記事をまとめた「認知症の正体」(PHPサイエンス・ワールド新書、987円)だ。
 一口に認知症と言っても、背後にはさまざまな原因疾患が隠れている。平易に伝えることはなかなか難しいが、本書は多くの具体例を示し、病気の実像や受診の仕方、最新の治療法、予防方法などを丁寧に解説してくれる。「ですます調」の柔らかい語り口がいい。治療や介護に携わる人たちの知恵も随所で紹介。イラストや図表も豊富で分かりやすい。
 新聞協会賞をはじめ、数多くの賞を受けたことがうなずける内容。

被災地に配慮し調査実施へ 12年度診療報酬改定で

2011年6月6日 提供:共同通信社
 2012年度の診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会(中医協)は3日の総会で、改定の判断材料として医療機関の経営状況を調べる「医療経済実態調査」について、東日本大震災の被災実態に配慮した上で実施することを決めた。
 厚生労働省は、総務省の家計調査などを参考に、被災病院の経営状況を推計することを提案し、総会で了承された。
 調査をめぐっては、厚労省が、被災の被害が大きく調査票の郵送が難しい地域は除外すると提案したが、日本医師会は、被災病院の経営実態が正確に反映されないとして中止を要望していた。
 調査は来月まで実施し、10月の中医協総会で結果を報告。報酬改定の議論に反映させる。

放射性物質を体外に排出する薬剤、7月承認へ

2011年6月4日 提供:読売新聞
 プルトニウムなどの放射性物質を吸い込んだ患者に使う薬剤2種類を、厚生労働省が7月に承認する見通しとなった。
 「ジトリペンタートカル」と「アエントリペンタート」(いずれも商品名)で、点滴すると、プルトニウムやアメリシウムなどの放射性物質を吸着し、尿を通じて体外に排出させる。
 同省は昨年5月、原発事故や放射能テロが起きた場合に必要性が高い薬剤だとして、製薬会社の日本メジフィジックス社に開発を要請。今年1月には審査機関に対し、迅速審査を通知していた。

被爆国の経験生かせるか 広島、長崎60年超の蓄積 福島の県民健康調査

2011年6月6日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故による被ばくの影響を調べるため、福島県は約200万人の全県民を対象に健康調査に乗り出す。長期間にわたる見通しで、前例のない調査に、広島、長崎で被爆者の医療に携わってきた研究者も加えた委員会が発足。被爆国の経験を生かせるかが問われている。
 ▽血液や尿も
 「県民の健康が極めて気になる」。5月27日、被ばく医療や放射線の専門家らが顔をそろえた委員会の初会合。冒頭で福島県の佐藤雄平(さとう・ゆうへい)知事が切り出した。
 この日決まった全県民調査は、問診票を送り、事故当時どこにいたかや、その後の行動を記録してもらい、浴びた放射線量を推定。被ばく線量が高いとみられる地域では血液や尿の提供も受ける。6月末にも始め、内部被ばくの調査も順次実施する。
 南相馬市から郡山市に避難している会社員の男性(33)は「調査をするなら、病院できちんと診てもらいたい。何年後にどんなリスクがあるのか。それが分からないと安心できない」と打ち明ける。
 ▽世界が注目
 委員会で座長を務める山下俊一(やました・しゅんいち)長崎大教授(被ばく医療学)は「世界が注目する調査」と話す。長期間の低線量被ばくによる人体への影響のデータはないからだ。
 メンバーには広島、長崎両市で原爆被爆者を60年以上調べてきた放射線影響研究所(放影研)も含まれる。問診や分析などのノウハウを生かし、中心的役割を果たすとみられる。
 県や委員らは目的を「あくまでも健康管理のためだ」と強調する。「データ収集」が前面に出てしまっては、抵抗感を生みかねないからだ。背景には被爆者から「調査はしても治療はしない」「人体実験」と批判された放影研の苦い歴史がある。
 米国が自ら投下した原爆の放射線による影響を追跡調査するため、1947年に設置した「原爆傷害調査委員会」(ABCC)が前身。75年に日米共同運営の財団法人に改組され、今も年間予算の4割近くを米国が負担している。調査の方法や内容について「スポンサー(米国)との調整も必要になる」という声もささやかれる。
 ▽30年間
 放影研は、被ばくの影響を調べるためには「最短でも30年間が必要」と説明する。頭上で爆発した原爆と原発の違いはあるが、放影研や広島大などの研究では、被爆5年後に白血病、10年後に甲状腺がん、20年後に乳がんや肺がん、30年後に胃がんの発生率が上昇した。吐き気や下痢など直後に発症した「急性障害」に対し「後障害(こうしょうがい)」と呼ばれ、現在でも十分解明されてはいない。
 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は、原爆の被爆者に準じ、被災者に新たに「健康管理手帳」を交付することや、避難や転居した場合でも、全国どこでも健康診断や医療を受けられる態勢が必要と訴える。田中熙巳(たなか・てるみ)事務局長は「国が責任を持って進めるべきだ。苦しみを乗り越えてきた私たちの経験を生かしてほしい」と話している。(共同)
※被爆と被ばく
 放射線を体に浴びる被害のうち、広島、長崎の原爆は「被爆」と呼ぶ。原発事故など広く放射線を受けることを指す場合「被曝=被ばく」と言う。

震災関連死の認定基準示す 被災自治体の参考に 厚労省、異例の情報提供 問い合わせ相次ぎ

2011年6月6日 提供:共同通信社
 東日本大震災で、厚生労働省が2004年の新潟県中越地震で長岡市が作成した「震災関連死」の認定基準を各都道府県に示し、各市町村へ周知するよう求めていたことが6日、厚労省への取材で分かった。各市町村は、これを参考に災害弔慰金支給のための審査委員会設置要綱などを定め、認定基準づくりを進めるとみられる。
 避難生活でのストレスや体調悪化などで亡くなった関連死の基準は全国統一的なものはなく、被災地の市町村から厚労省に問い合わせが相次いでいた。
 これまでも「国がはっきりとした基準を示すべきだ」(森民夫(もり・たみお)長岡市長)との声があったが、各自治体の認定基準が詳細に明らかになった例はなく、厚労省の情報提供は極めて異例だ。同省の担当者は「あくまでも情報提供であり、(認定基準は)それぞれの自治体が独自に判断するものだ」と説明している。
 長岡市の基準によると、地震が発生した04年10月23日から10月末までの死亡は関連死と「推定」、1カ月以内は「可能性が高い」、1カ月以上は「可能性が低い」と明記。6カ月以上経過後の死亡は「震災関連死でないと推定」などとしている。
 また、関連死を認める要因としては「病院の機能停止や交通事情などによる初期治療の遅れ」や「地震のショック・余震への恐怖」などの環境の激変を挙げた。
 阪神大震災や中越地震の被災市町村によると、病歴などの個人情報が明らかになる恐れや、基準に沿うように診断書が偽造されかねないことなどから、関連死の判断過程や基準は公表していなかった。
 長岡市の担当者は「災害弔慰金の支給事務を経験したことがない被災市町村の一助になればと思い了承した」と話した。
 厚労省が各都道府県に示したのは、長岡市の弔慰金支給審査委員会設置要綱、委員構成、関連死認定基準、中越地震の死者68人の死亡状況などで、長岡市の名は伏せられている。
※震災関連死
 震災後、避難生活のストレスや持病の悪化などで体調を崩して亡くなるケース。津波や建物の倒壊などによる「直接死」と区別される。市町村が設置した医師や弁護士らによる専門家の委員会が震災との因果関係を判断し、認定されると災害弔慰金が支払われる。阪神大震災では兵庫県の死者6402人中、関連死と認められたのは919人。新潟県中越地震では死者68人中、52人が関連死と認められた。

健康禁煙 ニヤリとさせる川柳ズラリ 神奈川・相模原の健診センター

2011年6月4日 提供:毎日新聞社
健康禁煙:ニヤリとさせる川柳ズラリ--相模原の健診センター /神奈川
 ◇離婚危機 私とタバコ どっちとる?
 ◇受診者の作品で注意喚起
 「離婚危機 私とタバコ どっちとる?」。相模原総合健診センター(相模原市)で、人間ドックの受診者から募集した禁煙川柳をセンター内で張りだして「健康禁煙」を呼び掛けている。
 「一本で 元のもくあみ まっしぐら」
 「禁煙だ もう吸わないぞ 明日から」
 受診者が玄関に入ると、禁煙をテーマにした川柳25句が張りだされている。受診者に「来て、見て、おもわずニヤリ」と禁煙川柳の応募を呼び掛ける。
 発案した坂井初枝保健師は「難しい言葉で禁煙を説くより、五七五でユーモアまじりに呼び掛けるほうが効き目があるのでは」と説明する。
 「近ごろは 希望(ホープ)平和(ピース)も 片隅に」
 悩みを相談する「禁煙ポスト」も設置し、悩みを書いて投函(とうかん)してもらう。喫煙アンケートも実施している。
 「禁煙を ナースの笑顔に 後押され」
 吉武ひとみ保健看護部長は「受動喫煙の害を防止するのも狙い。本人と家族、病院でスクラムを組んで禁煙の輪を広げていきたい」と意欲を示した。【網谷利一郎】

東電の2人250ミリシーベルト超え 事故対応の上限線量突破 同様環境に130人

2011年6月6日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で作業した東京電力の男性社員2人が多量の内部被ばくをした問題で、同社は3日、2人の外部被ばくと内部被ばくを合わせた線量が、今回の事故で設定された上限の250ミリシーベルトを超えたと発表した。被ばく線量は30代社員が約284~654ミリシーベルト、40代社員が約289~659ミリシーベルト。
 診察した放射線医学総合研究所(千葉市)は「甲状腺の機能低下など人体への確定的影響は考えられず、治療や投薬の必要はない。今後は一般の人と同様に、がん検診を受けてもらう」としている。2人は現在、福島第2原発で働いている。
 東電の松本純一(まつもと・じゅんいち)原子力・立地本部長代理は「2人以外にも250ミリシーベルトを超えた可能性はある」と認め、事故対応の作業に伴う被ばくの深刻さが浮き彫りになった。同様の環境で作業した人は、1~4号機で計約130人いるという。
 内部被ばくの線量は、放射性物質を事故発生直後の3月11、12日に全量を体内に取り込んだ場合に最大となり、11~31日に平均的に取り込んだ場合に最小となる。来週中に放医研で再度、線量を測定するほか、2人の行動を調べて取り込んだ時期を絞り込み、線量を確定させる。
 2人は3、4号機の運転員で、3月11日から中央制御室や免震重要棟、屋外などで作業。13日に、甲状腺への放射性ヨウ素の取り込みを防ぐヨウ素剤を服用していた。東電はその後の服用やマスクの着用状況などを調べている。
 緊急時作業の被ばく線量の上限は100ミリシーベルトだが、厚生労働省は今回の事故対応に限り上限を250ミリシーベルトに引き上げた。
##東電の作業に対する放射能防御の考えが低すぎるし、作業員もこれだけ海外からも情報があるのに、危険回避のレベルが低すぎる。
放射能排出の点滴を早く使用すればいいのに。

緊急の避難に高いリスク 原発事故で、広島の研究者

2011年6月6日 提供:共同通信社
 広島・長崎の原爆に関わる研究者や医療関係者らが成果を発表する「原子爆弾後障害研究会」が5日、広島市で開かれた。福島第1原発の事故に関連して、専門家から「緊急の避難には高いリスクが伴う」といった意見が出た。
 原発事故直後の福島で緊急被ばく医療に関わった広島大の谷川攻一(たにがわ・こういち)教授(救急医学)は特別講演で、周辺住民の避難中に高齢者21人がバスの車内や避難所で長時間放置され、脱水や低体温症などで死亡したと指摘。「放射線のリスクより、緊急で短時間の避難に伴うリスクのほうが高い」と述べた。
 さらに福島県内の初期被ばく医療機関5施設のうち3施設が震災で損壊し、唯一の二次被ばく医療機関の福島県立医大に過度の負担がかかったことから「放射線医学は、原発事故は起こると想定して取り組むことが求められる」と強調した。
 シンポジウムでは、福島県が実施する住民の健康調査で検討委員会の座長を務める山下俊一(やました・しゅんいち)長崎大教授(被ばく医療学)が「100ミリシーベルト以下の発がんリスクは分かっていない。われわれは非常時のリスクを協議してこなかった」と説明。
 その上で「最終的には正しい情報を得た住民がどう理解し、(避難を)判断するか。福島県民は覚悟をしなければならない。研究者は手伝うことしかできない」と話した。

被災者より高い発症率 陸自は巡回チームがケア 「救援者の惨事ストレス」

2011年6月6日 提供:共同通信社
 「思い出すのは自転車に乗ったままの子どもの遺体。ヘルメットをかぶり学生服で...。顔を拭いてあげたからか、(記憶から)離れない」
 陸上自衛隊の第44普通科連隊は震災直後から、宮城県石巻市の捜索で625人の遺体と向き合ってきた。若手隊員らを取りまとめる安藤勝則(あんどう・かつのり)准陸尉(53)が伏し目がちに振り返る。「夜、眠れないと思い出す。つらかった。(ほかの隊員は)言わないだけなんだ」
 同連隊は5月初めから福島第1原発の10キロ圏内に移動。防護服やマスクを着けて捜索を続ける。原発が目前に迫りながら不安も口にしない隊員を、安藤准尉は気遣う。「放射線について十分教育は受けたが、後で『本当に大丈夫か』と不安になるのでは。ストレス症状は必ず出ると思う」
 救援者の精神的ショックを研究する重村淳(しげむら・じゅん)防衛医大講師は「トラウマ(心的外傷)に接する職種。現場から逃げるわけにはいかないし、社会的な責任も大きい。心の障害の発症率が、一般の被災者より高いというデータもある」と指摘する。
 惨事ストレスは「現場の光景がよみがえる」「感情がまひする」などの症状が典型。睡眠・摂食障害を訴えるケースも多い。自衛隊と同様、悲惨な現場に向き合う警官や消防隊員らも発症する。1カ月以上続くと心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、「うつ病や不安障害なども起こり得る」と重村講師。
 特に今回の震災は、原発事故も加わった複合災害。専門家らは「惨事ストレスを重症・長期化させる要因がそろっている。早く手を打つ必要がある」と懸念する。
 最大10万人態勢で9千人以上の遺体収容に当たり、原発事故にも対応した自衛隊では、現場へのケアに取り組んだ。
 「いろいろなシーンを思い出して、ちょっと眠りにくいんだよね」。夕闇が迫った陸自の宿営地の一角。10人ほどで輪になり、自分の体調や心境を語り合う隊員の姿があった。1人で抱え込まず、仲間で共有することが目的だ。陸自が惨事ストレス予防のために設けた「巡回指導チーム」の勧めで行っている。
 チームはストレスケアの研修を受けた幹部で構成。被災地にある宿営地を回って、個別カウンセリングにも応じた。「家が流されるなど、被災しながら任務に当たっている隊員もいる」と、部隊の指揮官が案じて相談を受けさせたケースが目立つという。
 一方、約10年前に惨事ストレス対策を始めた総務省消防庁も、あらためてケアの必要性を現場に周知し、消防隊員だけでなく消防団員も対象に加えた。警察庁も対策に乗り出すなど、組織的な取り組みが始まった。

原爆残留放射線 急性障害の記録、米報告書に

2011年6月6日 提供:毎日新聞社
原爆残留放射線:急性障害の記録、米報告書に
 原爆投下2日後に広島に入り、被爆者の救護などに当たった男性が、皮膚の出血斑、化膿(かのう)や高熱の持続など、高い線量の放射線を浴びた際に生じる急性障害と同じ症状を発した記録が残っていたことが、医療生協わたり病院(福島市)の斎藤紀(おさむ)医師らの調査で分かった。残留放射線の影響とみられる急性障害を、日を追って記録した医学的資料は希少という。
 広島市で5日開かれた原子爆弾後障害研究会で発表した。記録によると、男性は医学専門学校生で8月8日に広島に入った。同10~15日、爆心から約350メートルの本川国民学校や、約1・3キロの庭園で救護や遺体処理に従事した。
 男性は広島に調査に入った東京帝国大医学部の故都築(つづき)正男教授の指示で手記を作成。米陸軍病理学研究所の報告書(51年)に英訳が掲載されていた。手記などによると、頭痛(8月12日)、歯茎からの出血(14日)、唾液腺痛(16日)などを発症し、19日に体中に出血斑が出た。39~40度の高熱や化膿が続き、9月下旬に生命の危機を脱したという。米軍医は「投下2日後に入市し、残留放射線によるものではない」と記していた。
 しかし、斎藤医師らが国際機関の調査報告などを基に考慮すると、2000~4000ミリシーベルトの被ばく時に起こる症状に相当した。直接被ばくでは、3000ミリシーベルトで半数が死亡するとされる。
 残留放射線の人体への影響については、一連の原爆症認定集団訴訟の争点となり、国は主に土壌から放出される放射線量の推定値から、残留放射線の影響をほとんど認めなかった。斎藤医師は「放射能を帯びた崩壊建物からの放射や、粉じんを吸い込むことによる外部・内部の被ばくを総合的に考える必要がある」と話している。【加藤小夜】

市川団十郎さん 骨髄バンク推進協会長に

2011年6月5日 提供:毎日新聞社
市川団十郎さん:骨髄バンク推進協会長に
 白血病を克服した歌舞伎俳優の市川団十郎さん(64)が全国骨髄バンク推進連絡協議会の次期会長に就くことになった。全国骨髄バンクボランティア大会が開かれた岐阜県大垣市の市スイトピアセンターで4日、就任会見し「ドナーを一人でも増やしていきたい。身を引き締めて務めたい」と抱負を語った。
 協議会は全国41のボランティア団体で構成。団十郎さんは「ドナーの数がいかに大事かを痛感している。骨髄バンクを多くの人にご理解いただけるように努める」と話した。「大看板」としてドナー登録などのPR役を務める。

禁煙パレード 医師・学生ら、神戸の繁華街で呼びかけ

2011年6月5日 提供:毎日新聞社
禁煙パレード:医師・学生ら、神戸の繁華街で呼びかけ /兵庫
 禁煙を呼び掛けようと、医師や学生ら約50人が白衣姿にプラカードを掲げ、神戸市中央区の三宮センター街と元町商店街をパレードした。
 県タバコフリー協会(薗潤会長)などが企画。6日までの禁煙週間に合わせて行われ、薬学部の学生や医師らが参加した。市内では08年4月に歩きたばこ禁止条例が施行。先月31日には市役所、区役所の庁舎が全面禁煙になっている。パレードの参加者は「禁煙は愛です」「喫煙は毎年500万人の人殺し」などと、たばこの有毒性を訴えながら目抜き通りを練り歩いた。パレード前には、県の受動喫煙対策についてのシンポジウムも開かれた。【山口朋辰】
〔神戸版〕

慢性疲労症候群の論文に誤り

2011年6月3日 提供:毎日新聞社
ファイル:慢性疲労症候群の論文に誤り
 前立腺がんや慢性疲労症候群の患者からウイルス「XMRV」が高率で検出されたとの成果は誤りの可能性が高いとする解析を、米国立がん研究所などがまとめ、5月31日付の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。研究室で患者の試料に混入したのが原因とみている。06年に前立腺がん患者から検出されたとの論文が発表された。09年には、米国立がん研究所の別のチームが同誌に、米国の慢性疲労症候群の患者の67%が感染しているなどとする論文を発表した。

大腸菌は毒性強い新種か WHO、死者18人に

2011年6月3日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】ドイツを中心に欧州で感染が広がっている腸管出血性大腸菌「O104」について、世界保健機関(WHO)当局者は2日、この大腸菌がこれまで見つかっていない新種である可能性が高いと明らかにした。ロイター通信は専門家の解析の結果、この菌は感染性も毒性も強いと報じている。
 世界的にも最大規模の感染となる恐れがあり、WHOと欧州連合(EU)は共同で感染源特定や治療態勢確立などを急ぐ。AP通信によると、2日時点でドイツを中心に死者は18人、感染患者は1500人以上。
 ロシアがEU全加盟国からの生野菜の輸入を2日から停止するなど、感染拡大の影響も深刻化。WHOは「感染拡大に関連していかなる貿易規制も推奨していない」として、過剰反応を自制するよう呼び掛けている。
 感染拡大は5月下旬に明らかになった。ドイツ保健当局によると、これまで感染源と報じられていたスペイン産キュウリは検査の結果、感染源ではないことが判明している。WHOは一般的な大腸菌予防策として「少なくとも食材の中心の温度が70度に達するまで調理するように」と勧めている。

米国に欧州流行の大腸菌か ドイツから帰国の3人

2011年6月3日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】米CNNによると、米疾病対策センター(CDC)の当局者は2日、最近ドイツから米国に帰国した3人が、欧州で感染が広がっている腸管出血性大腸菌「O104」に感染した可能性があることを明らかにした。
 3人は溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症して入院。CDCが検体を調べて病原体を特定する予定だという。
 人から人へのO104感染が起きることはまれなため、CDCは米国内で大きな被害が起きる可能性は小さいとみている。
 O104は、2日時点でドイツを中心に死者18人、感染患者1500人以上が出るなど欧州で広がっている。

エイズ感染者3400万人 国連、2010年推計

2011年6月3日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は3日、世界のエイズ感染者総数が昨年末時点で推計3400万人以上だったと発表した。
 新規感染率は年々減っているが、過去10年間で感染者が700万人増加。昨年は約10年ぶりにエイズ対策基金への先進国などによる拠出が減少した。国連は対策強化を加盟国に求めるため、ニューヨークで8日からハイレベル会合を開く。
 UNAIDSは2015年までに、少なくとも年間220億ドル(約1兆7800億円)の拠出を要請。中低所得国への治療薬普及により、20年までに1200万人の新たな感染を防ぎたいとしている。

[医薬品] 後発医薬品の使用促進に先進的事例をとりまとめ 厚労省

2011年6月3日 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)
ジェネリック医薬品使用促進の先進事例に関する調査-報告書-(6/2)《厚労省》
  厚生労働省は6月2日に、ジェネリック医薬品使用促進の先進事例に関する調査の報告書を公表した。これは、厚労省が三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社に委託し、ジェネリック医薬品の使用促進に先進的に取り組んでいる都道府県、医療機関、薬局、関係団体および保険者を対象にインタビューしたもの。
  報告書では、都道府県をあげて積極的に取り組んでいる福岡県(p17-p70参照)、富山県(p71-p100参照)、北海道(p101-p126参照)、広島県(p127-p149参照)の状況が報告されている。福岡県からは、DPC制度導入をきっかけに、ジェネリック医薬品を積極的かつ慎重に採用した久留米大学病院(協議会モデル病院)の事例が掲載されている。福岡県は、医師会や薬剤師会との連携のもと、各種の啓発事業などジェネリック医薬品使用促進のための環境整備に取り組んだことにより、県民のジェネリック医薬品に対する認知度や普及率が上がった、としている。
  また、病院と周辺の薬局が連携してジェネリック医薬品の使用に取り組んでいる川崎市(p150-p177参照)からは、経済効果と薬剤師の職能向上を目的に、一般名処方により院外も含めてジェネリック医薬品の使用促進に取り組んだ聖マリアンナ医科大学病院などの事例が報告されている。医療機関が処方せんを出す際に、銘柄名ではなく一般名で記載することにより、近隣の保険薬局がジェネリック医薬品を調剤しやすくなったとしている。また、薬剤師と患者とのコミュニケーションがより深まる効果も見られたという。
  このほか、市町村(国民健康保険)がジェネリック医薬品の積極的な使用のための施策に取り組んでいる呉市(p178-p206参照)や、健康保険組合(p208-p229参照)にも調査を行っている。
(その1:4.4M)
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同日の記事
2011年6月3日号(WICレポート 5/30-6/3)
厚生政策情報センター
厚生政策情報センター(略称:WIC)は、国内最大級の医業経営コンサルティングファームである日本経営グループの事業部として、厚生行政(保健・医療・介護)や医業経営に関わる最新の情報を全国に提供しています。

焼く前の生肉に触れた箸が危ない…牛角食中毒

2011年6月3日 提供:読売新聞
 焼き肉チェーン「牛角高岡店」(富山県高岡市あわら町)で発生した腸管出血性大腸菌「O(オー)157」による集団食中毒。
 県によると、ユッケなど生食用肉は食べていなかったが、焼く前の生肉に触れた箸を通じて感染したとみられる。牛角側は、仕入れていた豪州産牛のハラミに疑いがあるとみて原因を究明するとした。死者を出した「焼肉酒家えびす」に続いて県内でまた汚染肉が被害を出した。
 県の発表によると、発症したのは18、19歳の男女20人のグループ客。うち15人からO157が検出された。20人のうち19人は富山高専射水キャンパス(同県射水市海老江練合)の学生で、残る1人は学生の友人。内訳は男性14人、女性6人。
 5月6日夕方に同店を訪れ、カルビやタン、ハラミ、ホルモン、トントロ、サラダなどを食べたところ、翌日から14日にかけて下痢や腹痛の症状を訴え、4人が医療機関を受診した。
 同店は「焼肉酒家えびす」の集団食中毒を受け、5月2日からユッケ提供を自粛していた。県は、肉を取り分けるトングが6人に1本と少なかったことなどから、「自分のはしでO157がついた肉に触れたり、焼き方が不十分だったりした可能性が高い」とみている。
 県は当初、牛角高岡店で食事をしなかった40、50歳代の感染者もいることから慎重に調べていたが、学生との接触による2次感染と判断し、店を特定した。
 同チェーンを運営するレインズインターナショナル(東京都)は、豪州産牛のハラミが原因だった可能性が高いと判断。仕入れ先を変更するとともに、ハラミの検査頻度を増やすという。同社は「今回の事故を厳粛に受け止め、引き続き原因特定を進める」としている。

出生率1・39、再び上昇 自然減は初の10万人超 人口動態統計

2011年6月2日 提供:共同通信社
 女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率が、2010年は1・39だったことが1日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。05年に過去最低の1・26となった後に上昇、08年と09年は1・37と横ばいだったが、今回0・02ポイント上がり再び上昇傾向となった。
 出生数から死亡数を引いた自然増減はマイナス12万5760人で、初めて10万人を超えた。
 出生率について厚労省は、30代後半や第2子以降の出産が増えたためと分析。「上昇に転じたものの、少子化傾向は今後も続くとみられる」としている。
 年齢別では、10代後半~20代前半は09年より下がったが、20代後半~40代後半は上昇した。第1子出産時の平均年齢は29・9歳で0・2歳高まった。
 都道府県別では沖縄が最高で1・83。次いで島根、宮崎が1・63、熊本1・61、鹿児島1・60の順。最低は東京の1・12。
 出生数は107万1306人で、1271人増加。死亡数は119万7066人で、5万5201人増えた。
 死因の最多はがんの35万3318人で30年連続。次いで心疾患18万9192人、脳血管疾患12万3393人。
 結婚は70万213組で7521組減少。離婚は25万1383組で1970組減った。
 自殺は1183人減の2万9524人で、3万人を下回った。警察庁の統計では昨年、13年連続で3万人を超えたが、厚労省は市区町村に提出される死亡届を基に集計している。

熱中症の死亡が最多

2011年6月2日 提供:共同通信社
 厚生労働省の人口動態統計によると、2010年に熱中症で亡くなった人は1718人で、統計を取り始めた1964年以降最多だった。これまで最も多かったのは07年の904人。
 同省は、昨年夏は平均気温が統計史上最高の猛暑だったためとみている。

宮城、岩手で破傷風9件、がれき撤去など注意必要

2011年6月2日 提供:読売新聞
 宮城県と岩手県で破傷風の感染が報告されている。両県とも例年数件にとどまっているが、震災で増えており、3月11日-5月19日の2か月余りで宮城県で7件、岩手県で2件あった。
 いずれも津波や地震によるケガが原因とみられるが、今後もがれき撤去や泥出しなどのボランティア活動中のケガで感染する可能性もあり注意が必要だ。
 宮城県気仙沼市災害ボランティアセンターは、活動中にクギを踏んだり、ガラス片や木片で切ったりするケガが多く発生しているとして、ボランティア希望者に事前に破傷風ワクチンを接種するよう勧めている。
 岩手県災害ボランティアセンターは、ケガ防止のための鉄板入りの長靴や厚手の手袋などの着用だけでなく、注意力が散漫にならないよう適度に休憩を取ることや、早めに作業を切り上げることなどを指導しているという。
 同センターの担当者は、「津波で土が起こされ、破傷風菌が表面に出ている。ケガをして病気になっては、手伝ってもらった方も申し訳ない気持ちになるので、服装も含めて慎重さが必要」と指摘する。
 国立感染症研究所感染症情報センターによると、宮城、岩手両県の破傷風の9件はいずれも50-80歳代で、うち7件は3月中に発症している(2件は不明)。同センターのホームページで、がれき撤去作業時の感染予防について、注意事項を掲載している。
 破傷風 主に土中に存在する破傷風菌が傷口から侵入して、筋肉が硬直したり、歩行困難になったりなどの症状を引き起こす。潜伏期間は3日-3週間程度。感染症法では、破傷風と診断された場合、医師は7日以内に保健所へ届け出なければならない。

仙台で結核集団感染

2011年6月2日 提供:共同通信社
 仙台市は1日、同市青葉区の30代の男性会社員が結核を発病したことが4月に判明し、仕事関係の男女56人を健診したところ15人が感染、うち30代の女性が発病したと発表した。
 市感染症対策課によると、男性会社員は昨年11月ごろからせきなどの症状があり入院。発病した女性は通院中。ほかの14人は服薬治療をしている。

幼子抱え心に負担 3人に1人「高リスク」 「日本の試練」被災で産後うつ

2011年6月2日 提供:共同通信社
 東日本大震災の被災地などで、乳児を抱える母親が過酷な避難生活を続けている。震災のショックに避難先での子育てストレスが加わり、「産後うつ」の症状を訴える女性が増加。行政支援は行き届いておらず、専門家は「育児放棄や児童虐待につながる可能性もあり、母親の不安を受け止める取り組みが必要」と警鐘を鳴らしている。
 ▽思考停止
 「子どもは無事生まれたけど、幸せだと思えない...」
 5月初めに東京都内で長男を出産した福島県浜通り地方の女性(38)はため息をつく。自宅は福島第1原発から約40キロ。震災発生後、出産する場所を求めて都内に避難し、産後も放射線の影響が心配で相模原市にある夫の実家に身を寄せている。地元で仕事を続けている夫とは離れ離れの生活だ。
 「避難所に比べれば恵まれているのは分かっているけど、今後のことを考えると...」女性はそう言うと、押し黙った。
 この女性を一時、都内の助産院で受け入れた「東京都助産師会」の宗祥子(そう・しょうこ)副会長は「被災した妊産婦の多くは前へ踏み出す気力もなく、思考停止のような状態ではないか」と懸念する。
 ▽支援の谷間
 母親たちの不安は、さまざまな症状として表れ始めている。
 宮城県石巻市が震災後に産後1カ月の女性64人を対象に行った「産後うつ」テストでは、精神的な落ち込みがうかがわれ、「ハイリスク」とされた母親の割合がほぼ3人に1人、28・1%に上った。2009年度の平均値と比べると5ポイント以上高い。同市の保健師伊藤慶子(いとう・けいこ)さんは「全員が産後うつとは言い切れないが、経過を見守ることは重要」と話す。
 4月から石巻市で妊産婦の支援に当たっている産婦人科医の吉田穂波(よしだ・ほなみ)医師も、多くの妊産婦が自分の気持ちを押し殺していると感じた。避難所には不眠や皮膚トラブルに悩む女性が多く、中には実父を亡くしたショックで母乳が出なくなったケースや、生後3カ月の乳児を抱え、向精神薬を服用している母親も。
 「本来、産後は医療機関と行政、両方からのサポートが必要なのに、いずれも震災の混乱で機能まひに陥り、母子が支援の谷間に落ちてしまった」と吉田医師。自身も4人の子どもを育てている経験から「母親の悩みに耳を傾ける取り組みが必要」と訴える。
 ▽つかめぬ所在
 「避難所から母親と赤ちゃんの姿が消えた」。岩手県釜石市などで妊産婦を支援する非政府組織(NGO)「ジョイセフ」のスタッフ小野美智代(おの・みちよ)さんは言う。子どもが泣くたび周囲に気を使い、授乳もままならない環境。安心して子育てができる環境を求め、避難所や地元を離れる母親が続出、親戚宅などに身を寄せ、避難所へはおむつやミルクを取りに立ち寄るだけだという。
 行政による支援の必要性が指摘されるものの、自治体は母子の所在すら把握しきれなくなっているのが実情だ。
 宮城県気仙沼市などで産後女性の支援をしている「誕生学協会」代表の大葉(おおば)ナナコさんは「産後うつへの社会の認識が足りない。みんな我慢しているんだから、という感情論や根性論では片付けられない問題。一方的な支援だけでなく、母親にセルフケア(自助)の技術を広めることも重要」と話している。(共同)

公園の芝生から放射線量減らす実験…福島市

2011年6月1日 提供:読売新聞
 芝生の公園から国が定める保育園や幼稚園、学校活動での安全基準(毎時3・8マイクロ・シーベルト)を超える放射線量が検出されたことを受け、福島市は1日、市内の公園で芝生から放射線量を低減させる実験を行った。
 実験は〈1〉芝を短く刈り込む〈2〉刈り込んで、表面に土を5センチ盛る〈3〉はぎ取った芝と表土をゴミ袋に入れ、深さ約80センチの土中に埋めて、表面に土を5センチ盛る--という3パターンで計測した。
 実験の結果、放射線量は軒並み低下し、芝と表土を埋めたケースでは毎時3・3マイクロ・シーベルトもの低下が確認された。市は実験結果をもとに、芝生がある公園約50か所で除染作業を進める。

魚のストロンチウム調査 水産庁、調査対象を拡大

2011年6月2日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故による放射性物質の放出で、水産庁が魚に含まれるストロンチウムの濃度の調査を始めたことが1日、分かった。これまでは放射性ヨウ素とセシウムが対象だったが、海水からストロンチウムが検出されたため、放射性物質の調査対象を広げた。
 調査しているのは、原発の沖合で取れたカタクチイワシやコウナゴ(イカナゴの稚魚)など、骨も含めて丸ごと食べることが多い魚。調査結果が分かるのは1~2カ月後の見通しだ。
 ストロンチウムは半減期が約30年と長く、魚の骨にたまりやすい。汚染された魚を人が食べると、ストロンチウムが骨などに蓄積し、骨のがんや白血病の原因になる恐れがあるとされる。
 食品衛生法のセシウムに関する基準値はストロンチウムが人体に与える影響も考慮して設定されているため、セシウムの基準値を超えた魚の出荷を規制すれば、消費者の安全は確保できると厚生労働省は説明している。
 ただ、水産庁は安全確保に万全を期すため、魚に含まれるストロンチウムの調査に着手した。

"つぶやいて"見守る 高齢者がツイッター活用

2011年6月2日 提供:共同通信社
 「インフルエンザでした」「大丈夫ですか」「水分補給して寝とったらいいですよ」-。見えない相手を気遣う言葉が次々につぶやかれる。ツイッターを活用した高齢者の見守り事業が、徳島県で軌道に乗り始めた。「しばらくつぶやきがないと心配になる」と参加者。東日本大震災でも安否確認などに力を発揮したツールが活躍している。
 NPO法人「徳島インターネット市民塾」(徳島市)が主催。参加者は徳島県内の19~79歳の約100人で、見守る側と高齢者を中心とした見守られる側に分かれる。
 NPOが無料でiPhone(アイフォーン)を貸し出し、徳島大の学生が開発した専用ソフト「とくったー」を使用。高齢者らが「体調が良いです」など26の項目から選んで現状を報告する。自由につぶやくことも可能で、参加者同士がやりとりをするほか、NPOがつぶやきの頻度や中身をチェックする。
 1人暮らしの同県松茂町の栢本利明(かやもと・としあき)さん(76)は「つぶやきにすぐ返事が来るのでみんなが見ていてくれる気がする」と話す。iPhone自体が面白くなり、フェイスブックを使い始めたり、参加者が独自に勉強会を開催したりすることも。年齢を問わず誘い合って出掛けるようになり、高齢者は「外出の機会が増えた」と歓迎する。
 資金面など課題もあるが、NPO法人副理事長の吉田敦也(よしだ・あつや)徳島大教授は「シニアこそITを使って社会とのつながりを広げるべきだ。『家族よりも家族らしく』を目指したい」と目標を語った。

携帯電話、がん危険性も 限定的とWHO組織初指摘 長時間の本体接触避けて

2011年6月1日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】携帯電話の電磁波とがん発症の関連性について、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)は31日、「聴神経腫瘍や(脳腫瘍の一種である)神経膠腫(こうしゅ)の危険性が限定的ながら認められる」との調査結果を発表した。WHOの組織が携帯電話に関して発がん性を指摘したのは初めて。
 国際がん研究機関は危険性の数値化はしておらず、「(最終的な結果を得るためには)今後、携帯電話の長時間使用について調査を続ける必要がある」としている。同機関の分類では、電磁波による発がんの危険性について得られている証拠の確実性は、鉛やコーヒーと同じ部類に入るという。
 当面の対策としては「(耳に触れずに)携帯電話のメールを使うなど直接電磁波に触れないような使用方法が重要だ」と指摘。なるべく携帯電話本体に触れる時間を短くするよう提案した。
 国際がん研究機関は、1日30分間、10年以上使用を続けている場合、神経膠腫の発症危険性が1・4倍になるとした過去の研究結果を紹介。
 発がん性の評価については(1)臨床的に十分な実証がある(2)臨床的には限定的な実証しかないが、動物実験では十分な実証がある(3)動物実験でも実証が十分とはいえない-といった段階分けをしており、今回は(3)に分類されるという。
 国際がん研究機関は昨年5月にも、日米欧など世界13カ国で脳腫瘍患者と健康な人、計約1万3千人を対象とした最大規模の調査結果を発表。この時点では「携帯電話の使用が脳腫瘍の発生の危険を増やすとは認められない」としていた。
 今回の調査は、過去の欧米での研究、動物実験などを14カ国、31人の研究グループが検証した結果をまとめた。近く医学専門誌に掲載される。
 

契約50億人、被害を懸念 イヤホン利用でリスク減

2011年6月1日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】携帯電話から出る電磁波が健康に悪影響を及ぼすかどうかの結論は出ていないのが実情で、悪影響があるとする説も因果関係を立証した研究はない。国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)ががんの危険性を指摘したのは、携帯の契約者が世界で50億人に上り、確定的な研究結果が判明してから警告するのでは被害が大きくなる恐れがあると判断したためだ。
 体から離して携帯を利用することで、人体が浴びる電磁波は非常に小さくなることから、同機関は、結論が出るまでの予防的措置として、イヤホンとマイクが一体となったヘッドセットを利用することを勧めている。
 さまざまな物質の発がん性を評価している国際がん研究機関の分類では、電磁波による発がんの危険性について得られている証拠の確実性は、鉛やクロロホルム、コーヒーと同じ部類に入るという。
 同機関のクリストファー・ワイルド博士は、因果関係をめぐる結論を出すために「携帯を毎日長時間利用する人の健康状態を長期間かけて調べていくことが重要だ」と訴えている。

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