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最新医療情報19

最新医療情報18

20110620~

マウス皮膚から肝臓細胞 iPS経由せず、九大

2011年6月30日 提供:共同通信社
 事故や病気で失われた組織や細胞の機能を回復させる再生医療の分野で、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を経ず、マウスの皮膚細胞から肝臓細胞を直接作製することに九州大(福岡市)の鈴木淳史(すずき・あつし)准教授らが成功し、29日付で英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 未分化の細胞ががんになるリスクが指摘されているiPS細胞を経ず、特定の細胞から別の細胞を作製する手法は「ダイレクト・リプログラミング」と呼ばれ、これまで神経細胞や心筋細胞などの作製が報告されている。肝臓細胞は中国の研究チームが作製しているが、日本では初めて。
 鈴木准教授は「人間でも同様の細胞を作製できれば、移植や人工肝臓への応用が期待できる」と話した。
 鈴木准教授らは、マウスの皮膚細胞に、肝臓細胞特有の二つの遺伝子を導入。約1カ月培養したところ、0・3%が肝臓細胞とよく似た特徴を持つ細胞へ変化した。肝機能不全のマウスにこの細胞を移植すると、肝臓組織が再生し、致死率を大幅に低減できたという。
 皮膚細胞などに特定の遺伝子を導入して作られるiPS細胞は、神経や筋肉、血液などさまざまな組織や細胞になる能力を持つが、不完全な細胞ががんになる恐れが指摘されている。

ヤマブシタケ 成分寄与「抗認知症効果を確認」 信州大講師とホクトが研究発表

2011年6月30日 提供:毎日新聞社
ヤマブシタケ:成分寄与「抗認知症効果を確認」 信大講師とホクトが研究発表 /長野
 ◇「予防に役立てたい」
 「古くから認知症に効くと言われてきたヤマブシタケの成分に抗認知症効果が認められた」--。佐久市内のクリニック院長で信州大講師の水嶋丈雄医師と、キノコの生産・販売などを手がけるホクト(長野市南堀)は共同で、古くから認知症に効果があるとされていたヤマブシタケについて研究を進め、このほど、日本東洋医学会学術総会で結果を発表した。研究では10人の認知症患者がヤマブシタケの錠剤を2年間服用し、「記憶障害に改善がみられた」という。
 同社のきのこ総合研究所などによると、患者10人(平均73・2歳)に対し、認知症の度合いを調べるために、記憶力などを調べる「MMSE検査」を実施。同検査は30点満点で、投与前の平均19・2点から、2年後には23・1点に改善したという。水嶋医師は「かなりの改善と言える。食品由来であることから副作用がないことも利点だ」と述べた。一方で「重症の患者にはあまり効果がなく、予防として利用することも良い」と話した。研究結果は12日に行われた同学術総会で発表され、今後論文がまとめられる。
 古くから生薬として活用されてきたヤマブシタケには、神経成長因子の分泌を促進する成分「ヘリセノン」が多く含まれていることから抗認知症効果が高いという。同社はその点に着目し、販売を開始しようとしたが、生のままでは保存が利かないことから、錠剤に加工し、健康補助食品として06年から売り始めている。
 同研究所の稲冨聡・開発研究部長は「認知症が大きな社会問題になっているが、客観的な結果が出たことで、予防などで多くの人に役立てたい」と話している。【渡辺諒】

養子や配偶者間の生体移植、5年間制限…決定へ

2011年6月30日 提供:読売新聞
 生体腎移植を巡る臓器売買仲介事件を受けて、日本移植学会(寺岡慧理事長)は倫理指針を改定する方針を決めた。
 縁組から5年を経ていない養子との間では生体移植を認めず、5年以上経過している場合も、移植実施病院の倫理委員会での審査を義務付ける考え。配偶者間についても、同様の制限を検討している。来月15日の同学会の倫理委員会で協議し、同下旬の臨時理事会で正式決定する。
 臓器移植法は、脳死や心停止で死亡した人からの臓器提供を想定しており、生体移植の手続きについては規定がない。
 そのため同学会は現在、生体移植の範囲を原則として「6親等内の血族か、配偶者と3親等内の姻族」と倫理指針で定め、顔写真付きの公的証明書などで本人確認を徹底することを求めている。

副作用救済の議論始まる 抗がん剤、年内とりまとめ

2011年6月28日 提供:共同通信社
 抗がん剤の副作用で亡くなった患者を救済する新制度について、がん治療の専門家や患者、弁護士らで話し合う検討会の初会合が27日、厚生労働省で開かれた。メンバーからは「制度導入が抗がん剤使用のインセンティブ(動機づけ)にならないか」との懸念や「製薬会社の新薬開発の取り組みを少しでも進めるためにも、救済制度をつくる必要がある」との意見が出た。
 医薬品の副作用救済制度は1980年に始まったが、抗がん剤は「重い副作用が不可避で、患者もリスクを理解した上で服用するため制度になじまない」(厚労省)として対象外とされた。このため、肺がん治療薬「イレッサ」の訴訟の原告団が対象に入れるよう要望し、細川律夫厚労相が検討を表明していた。
 冒頭、あいさつした間杉純(ますぎ・じゅん )医薬食品局長は「除外医薬品でも救済されるべきケースがあるのではとか、死ぬ危険まで患者が引き受けたと考えるのかなどさまざまな論点が提起されている。制度について根本から議論してほしい」と述べた。
 検討会は今年中に意見を取りまとめ、早ければ来年の薬事法改正に併せた制度創設を目指す。

エコー検査も「出生前診断」…産科婦人科学会

2011年6月26日 提供:読売新聞
 日本産科婦人科学会は25日、妊婦や胎児の状態を調べる超音波(エコー)検査について、「出生前診断」に相当すると位置づけ、検査で胎児の異常を見つけようとする際は、インフォームド・コンセント(医師による十分な説明と妊婦の同意)が必要などとする指針を打ち出した。
 エコー検査は胎児の発育経過などを調べるため、妊婦健診ではほぼ全員に実施されている。近年は画像精度の向上により、ダウン症など一部の染色体異常の可能性もわかるようになった。しかし、医師や妊婦にエコー検査が出生前診断になるとの認識が薄く、検査後、医師から突如、異常の可能性を告げられ、妊婦が戸惑うケースが少なくない。
 ◆出生前診断=胎児の染色体や遺伝子の異常を調べる検査。ダウン症など一部の染色体異常を調べる羊水検査や絨毛(じゅうもう)検査、妊婦への血液検査で胎児に異常のある確率を割り出す母体血清マーカーなどがある。

「減災」で津波対策を 市町村主体に地域再生 臨時増税「速やかに」 首相、補正予算に反映 復興構想会議が提言

2011年6月27日 提供:共同通信社
 政府の東日本大震災「復興構想会議」は25日午後の会合で「復興への提言」を決定し、菅直人首相に答申した。大災害の発生を前提に被害の最小化を図る「減災」の理念を打ち出し、政策を総動員するよう要請。今回の津波被害を教訓に法整備を含めた恒久的な対策の必要性を訴えた。市町村主体の地域再生を掲げ、国は確実に支援する立場との考え方を明示。復興財源では、所得税などの「基幹税」を中心とする臨時増税を速やかに検討するよう強調した。
 政府は提言を基に7月にも復興指針を策定、2011年度第2次補正予算から順次反映させる方針だが、退陣意向を表明した菅首相がどこまで実現に指導力を発揮できるか疑問視される状況だ。
 提言の副題は「悲惨のなかの希望」。五百旗頭真(いおきべ・まこと)議長が官邸で首相に提出。首相は「最大限に生かして復興に当たりたい」と応じた。
 「減災」は、公共事業で「大災害を完全に封じる」ことを想定した従来の「防災」からの転換。これに沿って津波被災地と内陸部被害地のまちづくりを5類型で例示した。高台や内陸部への住宅移転を目標や基本とし、強固な防潮堤をはじめとするハード面の整備の一方、危険地域での建築規制の導入や「逃げる」ための防災教育といったソフト面の対策を求めた。
 復興の主体は「市町村が基本」とし、国が復興や住民の集団移転を支援する現行制度などを改善し恒久対策とするよう指摘。人材支援や育成の重要性に言及した。地元から要望のあった浸水地の公費買収は、住民の離散を招くなど「難点がある」と慎重姿勢を示した。
 復興のための土地規制の緩和や産業振興では、地域の特例を認める「復興特区」活用を提唱。漁協を優先する漁業権の取得規制を見直し、新規参入を促す宮城県の特区構想も盛り込んだ。
 福島第1原発事故は国が責任を持って収束し、被災地の復興策は「法整備を含め国が取り組む」と明記した。国、地元の協議の場を設けて(1)特区を活用した医療産業(2)放射性物質の除去、再生可能エネルギー研究-の拠点整備を図る。菅首相が強い意欲を示す再生エネルギー特別措置法案の早期成立や、原発の新たな安全基準策定も促した。
 このほか、集約化を柱とした農林水産業の再興や再生エネルギーの導入を促進し、東北を「環境先進地域」にすることを掲げた。増税は国債発行の償還財源とし、地方交付税の増額や自由度の高い交付金などで、被災自治体の財源を確実に確保するよう求めた。

2種交配し毒性強まる 欧州大腸菌で英チーム発表

2011年6月24日 提供:共同通信社
 【ロンドン共同】ドイツを中心に欧州で大量感染を引き起こした腸管出血性大腸菌「O104」について、英国などの研究チームは24日までに、問題の大腸菌は毒性を持つ種と体内吸収性が高い種が交配し毒性が強まった新種であることを突き止めたと発表した。AP通信が伝えた。
 英アバディーン大のヒュー・ペニントン教授らが大腸菌のDNAを調べた結果、2種の交配種であることが判明。うち1種が人間などの腸内に付着しやすい性質を持っており、大腸菌の毒素の体内吸収を速めたとみられる。
 これまでの研究では、今回感染した大腸菌は増殖スピードも速く、通常の大腸菌感染に比較して深刻な合併症を起こす確率が約3倍も高いことが分かっている。
 AP通信によると、これまでにドイツ国内で約3700人が感染し、計42人が死亡。他にスウェーデンで1人が亡くなっている。
 ドイツの保健当局は感染源を同国北部の農場で生産されたモヤシなどの発芽野菜と特定。感染は沈静化しているとしているが、ペニントン教授は新種が家畜の体内で確認されれば、その肉を食べることなどによって再び感染が広がる恐れがあると指摘した。

14倍以上の発症リスク 2型糖尿病の遺伝異常発見

2011年6月23日 提供:共同通信社
 東北大大学院医学系研究科の片桐秀樹(かたぎり・ひでき)教授(代謝学)の研究グループが23日、2型糖尿病の患者で高頻度に認められるゲノム(全遺伝情報)構造の異常を発見したと発表した。国際専門誌に掲載された。この異常により糖尿病の発症リスクは14倍以上になるという。
 グループは、35歳未満で2型糖尿病を発症した日本人100人と、60歳以上で糖尿病の診断歴がなく、家族にも患者がいない100人を比較。この結果、第4染色体の一部領域で、遺伝子コピー数が減少する異常が患者13人から発見された。糖尿病ではない人では1人しか見つからなかった。
 従来の研究で2型糖尿病に関連する遺伝子として20個以上が見つかっているが、糖尿病の発症リスクは高いもので1・4倍前後だった。グループは今後、簡易な検査で異常を見つける方法を開発し、発症していない人の予防などにつなげるとしている。
 片桐教授は「遺伝的な要因が強く存在すると言われながら、決め手がなかった2型糖尿病の解明に大きく貢献する発見」と話した。
※掲載誌は Experimental Diabetes Research

神経死なす物質の放出抑制 難病治療薬に応用期待

2011年6月22日 提供:共同通信社
 過剰になると神経細胞を死滅させる神経伝達物質「グルタミン酸」が細胞から放出されるのを抑制する化合物を作り出したと、名古屋大などの研究チームが21日発表。米科学誌プロスワン電子版に掲載された。
 チームの錫村明生(すずむら・あきお)教授(神経免疫学)は「筋萎縮性側索硬化症(ALS)やアルツハイマー病などの神経難病の進行を抑制する治療薬開発への応用が期待される」と話している。
 免疫機能を持つ細胞「ミクログリア」が活性化すると、細胞内でグルタミナーゼという酵素によってグルタミン酸が大量に発生。隣り合う細胞をつなぎ、水溶性の小さいイオンや分子を通過させる「ギャップ結合」という「出口」から細胞外に放出され、神経細胞を死滅させる。
 チームは出口の形成を妨げる作用を持つ「グリチルレチン酸」に着目。既存のグリチルレチン酸は、有害物質から脳を守る血液脳関門を通過しないため脳や脊髄に届かず、ALSなど神経変性疾患には使用しづらい難点があったが、チームはグリチルレチン酸と類似する複数の物質を合成し、脳や脊髄に直接作用する化合物を作り出した。
 この化合物をALSのモデルマウスに投与したところ、グルタミン酸の放出を顕著に抑え、神経細胞死が減少したという。

子どもの寝不足、脳に影響 自閉症緩和への応用も

2011年6月22日 提供:共同通信社
 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所(同県春日井市)は21日、乳幼児期の不規則な睡眠が原因で脳内の脳由来神経栄養因子(BDNF)というタンパク質の分泌リズムが崩れ、脳の発達に支障が出ることをラットの実験で証明したと発表した。
 仙波りつ子(せんば・りつこ)共同研究員は「ヒトでも乳幼児期に早寝早起きの規則正しい生活をしないと、脳に障害を起こす危険性がある」と指摘している。
 実験では、ヒトの乳幼児期にあたる生後6日のラットを9日間、眠っている時にかごを揺らすなどして睡眠不足にした場合、大脳皮質内のBDNFの分泌リズムが乱れることが判明。
 BDNFは、脳の神経細胞同士をつなげ、脳の発達を促進するタンパク質シナプトフィジンを形成する。睡眠環境の悪いラットではシナプトフィジンの量が減少しており、BDNFの量が一定しないと形成が阻害されることが分かった。
 また、自閉症の人にみられる遺伝子の異常を人工的に再現したマウス(ラットより小型)でも同様の現象を確認。自閉症は脳の発達障害の一種のため、自閉症の子どもの睡眠バランスを薬物で改善することなどで、症状を緩和できる可能性もあるという。
※5月28日付の米専門誌「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」に掲載

共通番号の大綱案判明 被災者に迅速な医療支援

2011年6月22日 提供:共同通信社
 社会保障と税の共通番号制度の法制化に向けた政府の大綱案が21日、明らかになった。東日本大震災の教訓を踏まえ、災害時に共通番号を被災者の救援や復興支援のインフラとして活用する方針を明記。被災者の病歴や使っている薬の種類、身体障害の等級などを把握し、迅速に治療の支援などができるようにする。
 ただ共通番号で扱う医療情報については、従来の個人情報保護法よりも厳格な対応が必要だとして、流出などを防ぐための特別法を制定する方針も盛り込んだ。
 政局の混乱で社会保障と税の一体改革の政府案は取りまとめ作業が難航しているが、与謝野馨経済財政担当相は21日の記者会見で「番号制度は一体改革の必要条件だ」と強調。予定通り番号制度の大綱を今月末に決定し、今秋に関連法案を国会提出する考えを示した。
 災害時には共通番号を本人確認などに活用し、被災した家屋の損傷度合いに応じて支払われる被災者生活再建支援金の審査を迅速化する。
 こうした活用策のほかにも、共通番号の運営を監視する第三者機関の許可を得れば、臨機応変に被災者の救助や支援に共通番号を使えるようにする。

子ども1500人に線量計 妊婦にも、福島県川俣町

2011年6月22日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で町の一部が計画的避難区域に指定された福島県川俣町で21日、保育園児から中学生までの子どもと教諭計約1500人に、近畿大から小型線量計「ガラスバッジ」が寄贈された。22日から各学校などで配布する。
 また町は、保育園に通っていない0-4歳児の保護者や妊婦計約400人には別途、7月1日からガラスバッジを配布する。保護者は日常生活で乳幼児と一緒にいることを想定している。
 この日、開かれた寄贈式では小中学生の代表8人が青いストラップの付いた線量計を受け取り、「出掛けるときは首にかけ、部屋に戻るときはかばんか机に置くように」などと説明を受けた。川俣中3年青山栞(あおやま・しおり)さん(14)は「線量計をもらったので、安心して生活できると思う」と話した。
 線量計は1年間の予定で使用。3カ月ごとに集めて積算放射線量をチェックし、結果は学校を通じて保護者に伝えるとともに、町の放射線対策にも活用される。近畿大は放射線量の測定や対策で町に協力している。
 7月から妊婦らに配る線量計は、4月に文部科学省から送付された。3カ月ごとに積算線量を調べて本人に知らせる。7月以降妊娠が判明した女性にも配布する。

「悲劇繰り返さず」と首相 ハンセン病で厚労省に石碑

2011年6月22日 提供:共同通信社
 国の隔離政策で差別や偏見にさらされながら亡くなったハンセン病患者や元患者を追悼する式典が22日、厚生労働省前で開かれ、らい予防法が廃止された1996年に厚生相だった菅直人首相が「二度とこのような悲劇を繰り返さないよう約束したい」と述べた。
 細川律夫厚生労働相や元患者らも出席。菅首相は法が廃止された当時を振り返り「患者や家族に筆舌に尽くしがたい苦しみを与えたことを陳謝し、深く反省した。その思いは今も全く薄れず、私の心に刻まれている」と強調した。
 式典では、患者への追悼や国の反省の言葉を刻んだ石碑も除幕された。碑には国策によって患者らが受けた苦痛や苦難について「深く反省し率直におわびする。無念の中で亡くなられた方々に哀悼の念をささげ、問題の解決に向けて全力を尽くす」と記されている。
 22日は2001年にハンセン病補償法が施行された日で、10周年に当たる。患者らの慰霊と名誉回復のため、厚労省が09年から毎年この日に式典を開催している。
 厚労省には薬害エイズを国が反省した「誓いの碑」も建立されている。

富士山:7、8合目に救護所 医師ら24時間体制、登山シーズン中

2011年6月22日 提供:毎日新聞社
富士山:7、8合目に救護所 登山シーズン、医師ら24時間体制 /山梨
 富士山登山シーズン中、富士吉田市と県は救護所を開設する。いずれも診療費は無料。
 同市は8合目(標高3100メートル)の太子館内で7月15日-8月22日と8月26日-28日、山梨大医学部付属病院と同市立病院などの医師1人と看護師ら補助員3人の4人体制。20班編成で、延べ人数は医師20人、補助員60人の24時間体制をとる。
 県は7月16日-8月26日、7合目(2700メートル)の鎌岩館下に救護所を設ける。千葉大医学部に委託し、24時間2-3人体制で救護に当たる。【小田切敏雄】

輸入食品の安全性監視を強化へ 米食品医薬品局、10年で輸入量が4倍

2011年6月22日 提供:共同通信社
 [ワシントンAP=共同]米食品医薬品局(FDA)は20日、この10年間で輸入量が4倍に急増している輸入食品に対する安全性の監視を強化するため、海外各国の監視機関とより密接な情報交換を行う方針を明らかにした。
 FDAは既に、欧州諸国およびオーストラリアとの間では医薬品検査の情報を共有しているが、米国に安全でない輸入品を阻止するためにはより包括的かつ地球規模の協力が必要だとしている。
 FDAの監視強化策は(1)外国の規制機関とのデータ共有の強化(2)高リスクの輸入品を見つけ、チェックするコンピューターシステム(3)工場検査を補助する第三者の請負業者--など。

8割が栄養バランス勘違い 園児の弁当、母親を調査

2011年6月22日 提供:共同通信社
 幼稚園児の弁当を作る母親の8割が、正しい栄養バランスを勘違いし、野菜や海藻類の割合が足りていない--。全国農業協同組合中央会(JA全中)のアンケートでこんな事情が浮かんだ。
 週3回以上、園児の弁当を作る全国の母親千人に3月下旬、ネット上で調査。東日本大震災の直後だったため東北6県と茨城県は除いた。
 ご飯や麺類などの「主食」と、肉や魚、卵などの「主菜」、野菜や海藻などの「副菜」の適切なバランスを尋ねたところ、半数以上の52・0%が「主食3、主菜2、副菜1」と答えた。正しくは「主食3、主菜1、副菜2」で、正解者は21・1%にとどまった。
 正しいバランスに近い弁当を作っていた母親は6・7%だった。
 また4割以上の母親が夫の弁当も一緒に用意しており、うち36・1%が夫には子どもとは違うおかずも作っていた。
 弁当作りの悩みは「おかずのレパートリーが少ない」が70・5%でトップだった。
 管理栄養士の太田百合子(おおた・ゆりこ)さんは「肥満の子が増える背景には主菜が多めの食生活があり、幼児には1食あたり野菜を80グラム程度入れてほしい。そして苦手なものを食べたときは大いにほめてあげて」と話している。

小児がん征圧キャンペーン 励ましの歌 チャリティーコンサート

2011年6月22日 提供:毎日新聞社
生きる:小児がん征圧キャンペーン 森山さん、励ましの歌 チャリティーコンサート
 チャリティーコンサート「生きる2011--小児がんなど病気と闘う子どもたちとともに--森山良子 with FRIENDS」(主催・毎日新聞社)が21日、東京都渋谷区のBunkamuraオーチャードホールで開かれた。皇后さまも鑑賞され、子供たちら約2000人が森山さんらのステージを楽しんだ。
 96年開始の小児がん征圧キャンペーン「生きる」の目玉イベントの一つ。今年は、趣旨に賛同したタレントの清水ミチコさん、ジャズバイオリニストの寺井尚子さん、歌手の藤澤ノリマサさんらも歌声や演奏で盛り上げた。【浅野翔太郎】
    ◇
 小児がん征圧募金への協力を呼びかけています。送り先は〒530-8251 大阪市北区梅田3の4の5、毎日新聞大阪社会事業団「小児がん征圧募金」係(郵便振替00970・9・12891)。お名前、金額などを紙面に掲載しますので、匿名希望の方は明記してください。

窮余の策 海外こぼれ話

2011年6月22日 提供:共同通信社
 刑務所に入れば医療保険が受けられると考えた米ノースカロライナ州の男(59)が、銀行から1ドル(約80円)を盗んだとして訴追された。
 男は窓口の行員に「銃がある。1ドルよこせ」と書いたメモを渡して"脅迫"。実際には何の武器も持たず、犯行後はいすに座って警官の到着を待っていた。
 胸部に腫瘍があり椎間板ヘルニアを患うこの男は記者らに「裁判所に保険を何とかしてもらうつもりだ」。(ガストニアUPI=共同)

iPS、1-2時間で精製…レーザーで不要細胞除去

2011年6月22日 提供:読売新聞
 様々な組織の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)などの精製時間を大幅に短縮する装置を、ちゅうごく産業創造センター(広島市)と近畿大などが開発し、21日発表した。大量の試料の中から100%の確率で細胞を選別、ほぼ無傷で取り出せるとしている。
 iPS細胞は、皮膚細胞に複数の遺伝子を組み込んで作る。一般に1000個に1個の割合でしかできないとされ、大量の細胞の中から成功分をより分ける、効率的な方法が課題となっていた。
 新装置は、1センチ四方のガラス板に、細胞を付着させる金製の点4900個を等間隔に配列。不要な細胞に反応する抗体と蛍光色素を入れて選別し、レーザー光で死滅させて除去する。
 これまで5時間はかかった作業を1-2時間に縮め、温度を下げると細胞が板からはがれるようにし、傷つきにくい工夫を施している。装置の価格も500万円と従来の半額以下になる見通しという。同大学工学部の山田康枝教授(細胞生物学)は「人体に使える安全なiPS細胞を効率よく取り出せ、再生医療の可能性が高まった」と話している。

泳ぐ内視鏡で胃と大腸撮影 小型カプセル、がん診断 全消化管を数時間、逆行も

2011年6月21日 提供:共同通信社
 遠隔操作で体内を"泳ぐ"小さなカプセル内視鏡を龍谷大理工学部(大津市)や大阪医科大(大阪府高槻市)などのチームが開発し、人間の胃と大腸の撮影に成功したと21日、発表した。
 チームによると、駆動力が強く、体を横にした状態で大腸内を肛門側から逆行させることに世界で初めて成功。自走式のカプセル内視鏡で大腸を撮影したのも初めて。従来の内視鏡では撮影が難しかった小腸を含む、食道から大腸までの全消化管を、数時間で検査できるようになる可能性がある。
 大塚尚武(おおつか・なおたけ)龍谷大名誉教授は「小型で容易にのめる。患者の負担を減らせる上、内視鏡の向きや場所を精密に制御でき、がんなどの正確な診断につながる」としている。
 この内視鏡は愛称「マーメード」(人魚)。従来のカプセル内視鏡に魚の尾びれのような駆動装置を付けたもので、直径約1センチ、長さ約4・5センチ。1秒間に2枚撮影でき、尾びれは体外装置の強力な電磁石で動かす。カメラのバッテリーは8~10時間持ち、体外では1秒間に数十センチ泳ぐことができる。
 大阪医科大で21日開かれた記者会見では、尾びれを素早く動かしたマーメードが勢いよく胃や大腸を進んでいく様子や、内側を鮮明に写した画像が公開された。胃では口からのみ、大腸では尻から挿入する。
 実際にマーメードをのんだことがある大塚名誉教授は「のみ込む時も苦しくない」と笑顔。
 自走できないカプセル内視鏡はすでに世界中で利用されているが、向きや移動の速さを制御できず、狙った場所を十分に撮影できなかった。
※カプセル内視鏡
 カプセル型の胴体に、カメラや、撮影した画像を送信する無線装置を内蔵する内視鏡。薬のようにのみ込んで使う。チューブにつながれていないため、のみ込む時の負担が少なく、通常の内視鏡では届きにくい小腸などの検査もできる。使用後は便のように排出される。

消化器がん採血で判定、検査キットを実用化へ 金沢大・金子教授ら開発

2011年6月21日 提供:毎日新聞社
消化器がん:採血で判定、検査キットを実用化へ 金沢大・金子教授ら開発 /石川
 ◇金沢の「キュービクス」、欧州販売目指す
 少量の採血で遺伝子を調べ、消化器がんの有無を判定する検査キットを金沢市の医療ベンチャー「キュービクス」が実用化した。近く、複数の医療機関で人間ドックなどに導入される見込み。来月からは提携するドイツのバイオ企業で臨床試験を行い、年末にはヨーロッパ全土での検診事業を目指している。【横田美晴】
 金沢大の金子周一教授(消化器内科)らのグループが開発、09年に特許を出願した技術を商品化した。キュービクスは、金子教授らと共同で開発を続け、4月に完成した。
 同社によると、検査では、採血した2・5CCからリボ核酸(RNA)を抽出し、蛍光試薬を加える。それを、特定の遺伝子を張り付けたプレートにたらすと、遺伝子同士が蛍光反応を起こす。反応の解析で、がんの有無を確認する。約3日で結果が判明し、国内の臨床試験では、がん患者で100%(37人中37人)を患者と判定し、健康な人で87%(15人中13人)ががん患者ではないと判定できたという。
 1枚のプレートで8人分の検査ができ、ドイツの提携企業には、1枚約3000ユーロ(約40万円)で販売する予定。キュービクスの丹野博社長は、「特別な薬剤投与は不要で、通常の採血で正確ながん検査ができる。今後、ニーズは高まるはず」と期待している。

肝再生の仕組み一部解明 転写因子の分解が鍵握る

2011年6月21日 提供:共同通信社
 肝臓の高度な再生メカニズムの一部を、九州大生体防御医学研究所の鈴木淳史(すずき・あつし)准教授らのグループが解明し、20日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。遺伝子の情報を読み取る「転写」の調節をしている特定のタンパク質(転写因子)を分解し減少させることで、肝細胞の増殖が活性化するという。
 鈴木准教授は「この転写因子を制御する方法を解明することで、肝硬変や肝がんの原因究明や、治療法の開発への貢献が期待できるだろう」と話している。
 肝臓は、マウスを使った実験で70%を切り取っても、1週間から10日で元に戻るという高い再生能力を持つ。
 鈴木准教授らは、肝細胞に存在する転写因子の一つで、細胞の増殖などに重要な役割を果たす「スネイル」に注目。
 マウスの肝臓の一部を切除すると、12時間後に肝細胞内のスネイルの劇的な減少が始まった後、肝臓の細胞が増殖し始めた。肝臓を切除しない場合でも、スネイルの働きを妨げる物質を肝臓に注入しただけで、細胞の増殖が起きたという。

経産婦悩ます骨盤臓器脱 メッシュ手術保険適用 負担少なく低再発率  「医療新世紀」

2011年6月21日 提供:共同通信社
 骨盤内の筋肉が緩み、子宮やぼうこうなどの一部が膣(ちつ)から出てきてしまう骨盤臓器脱。おなかの内臓が垂れ下がってくる感覚や排尿障害、膣の違和感が主な症状で、出産を経た中高年女性の4割に症状があるという海外のデータもある。身体への負担が少なく、再発率の低いメッシュ手術が2005年に国内に導入され、10年4月からは健康保険の適用になった。
 ▽ピンポン球
 3回の出産歴がある埼玉県の川上安子(かわかみ・やすこ)さん(65)=仮名=は10年ほど前からトイレが近くなり、尿漏れや残尿感に悩まされるようになった。そのうち、風呂に入ったり重いものを持ったりしたときに、膣からピンポン球のような丸いものが出てくるようになった。
 婦人科を受診したところ、子宮の摘出が必要だが、再発する可能性も高いと言われ、手術には踏み切れなかった。
 新聞の医療記事をきっかけに10年7月、亀田総合病院ウロギネコロジーセンター(千葉県鴨川市)を受診、ことし3月にメッシュ手術を受けた。
 3カ月後、検査で来院した川上さんは「症状はすっかりなくなり、快適だ。ずっと悩んでいたことがなくなってありがたい」と、晴れやかな表情を見せた。
 手術を担当した野村昌良(のむら・まさよし)同センター長は「骨盤臓器脱はありふれた病気なのに、医療関係者もあまり知らない」と話す。
 ▽44%に症状
 野村さんによると、子宮やぼうこう、直腸といった骨盤内の臓器は、骨盤底筋というハンモック状の筋肉で支えられている。出産で大きく引き伸ばされた骨盤底筋は徐々に元に戻っていくが、中高年になると、筋肉が緩んで臓器が下垂し、膣から一部がはみ出すことがある。
 骨盤臓器脱は古くからある病気で、以前は性器脱や子宮脱、ぼうこう脱などと呼ばれた。国内の統計はないが、スウェーデンでの調査では、出産経験者の44%に症状がみられ、米国では10人に1人が80歳までに骨盤臓器脱または尿失禁で治療が必要になったという。
 下がってくる臓器は、ぼうこうが64%、直腸が22%、子宮が14%と、子宮以外が実は多い。
 治療にはペッサリーと呼ばれるリングを膣内にはめる方法と、手術がある。リングをはめる方法では違和感や痛みを伴うことがあるほか、2、3カ月ごとにリングを交換する必要がある。
 手術では従来、子宮を取って、伸びた膣を縫い縮める手術が一般的だったが、30%以上の人で再発する難点があった。
 ▽高齢者でも大丈夫
 近年、フランスで開発された新しい手術法が広がってきた。手術の縫合に使う糸を編んだ布のようなメッシュを膣とぼうこうの間や、膣と直腸の間に挿入し、ハンモックとして機能させる。ほかの組織を傷つけず、しわが寄らないように正確にメッシュを固定するのに熟練を要する。
 野村さんは「子宮は温存され、痛みは少ない。病気の再発は1~3%と低い」と話す。手術後1年以内に再発しなければ、まず問題ない。手術時間は約1時間半で、メッシュが安定するまで1週間程度の入院が必要だ。
 同センターでは、正確にメッシュを挿入するため、手術時に超音波診断を併用している。
 1年前にメッシュ手術を受けた千葉県の後藤定子(ごとう・さだこ)さん(66)=仮名=は「痛くも苦しくもなかった。高齢者でも大丈夫だと聞いたが、その通りだと思った」と話す。
 昨年からは健康保険の対象になり、一定額を超えた分が払い戻される高額療養費制度を利用すると治療費は8万~16万円という。全国の女性泌尿器科や、泌尿器科と産婦人科の境界領域を意味するウロギネコロジーを掲げる診療科で受診できる。

ハードルを下げて 香山リカのココロの万華鏡

2011年6月21日 提供:毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:ハードルを下げて /東京
 ある日、大学で講義の最後に「はい、質問は?」と尋ねると、女子学生の手が挙がった。
 「先生は何をしているときがいちばん幸せですか?」
 その日の講義では、「幸せの形は人それぞれ。『勝ち』も『負け』もない」といった話をしたのだった。
 「寝るとき」という答えがすぐに浮かんだが、それでは学生に対してあまりに“教育的”でなさすぎる。ちょっと考えて、「一日の仕事が無事に終わったとき」と答えた。私は自分に課しているハードルが低いので、仕事の出来、不出来はともかく、「とにかく休まずに今日も働けた」と思うだけでなんともいえない満足感、幸福感がわき上がってくるのだ。
 診察室に来る患者さんの中には、「それではダメだ」という人も少なくない。「ただ仕事に行くなんて誰にでもできる。他人よりも実績を上げたりまわりの人にほめられたりしてこそ、やっと自分に合格点を出せる」と力説する人もいて、あまりの価値観の違いにめまいがしそうになる。
 しかし、そこでふと気がつくのだが、目の前で「あたりまえの毎日じゃダメ」と言っているその人は、それで心身のエネルギーを使い尽くして、うつ病などに陥っているのだ。そして、さらにそんな自分は情けない、と不幸せな気持ちになっている。
 だとすると、やっぱりもう少しハードルを下げてもよいのではないか。朝、目覚めて、起きて、「まだ眠い」と思いながらも家事をやったり会社に出かけたりして、目覚ましい活躍はできないけれど、致命的なミスもなく夜を迎える。それができたら、「ああ、今日も私はよくがんばった」とうなずいて、おいしいお茶やビールで自分をねぎらう。そんな毎日を無理なく続けていれば、ストレスはそれほどたまらないのではないだろうか。
 これはひとりひとりに限ったことではない。日本はついこのあいだ、あんなに大きな災害を経験した。原発事故に至ってはまだ収束もしていない。絶望したり投げやりになったりして国じたいが混乱状態に陥っても不思議ではないのに、みんな一丸となってがんばっている。
 「復興のスピードが遅い」とか「このままでは経済への打撃が避けられない」という声もあるが、このへんでもっと自分たちを自画自賛してもよいのではないか。
 「私たち、ずいぶんがんばっているじゃない」
 政治家の自画自賛は困ったものだが、私たちはもっと自分をほめてもよい。そう思うのだ。

[医療安全情報] アレルギー、禁忌薬剤欄にきちんと記載し投与ミス防止を

2011年6月20日 提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター)
 医療事故情報収集等事業 医療安全情報(6/15)《日本医療機能評価機構》
 日本医療機能評価機構は6月15日に、医療安全情報No.55を公表した。今回は、2006年から2009年に提供した医療安全情報のタイトルを列記(p1~p6参照)。そのうえで、2010年にも類似事例が発生しているとしている。たとえば、2010年に(1)アレルギーの既往がわかっている薬剤の投与:9件(p5参照)(2)小児の輸液の血管外漏出:8件(p2参照)(3)口頭指示による薬剤量間違い:6件(p5参照)― などが報告されている。(1)は、診療録の決められた場所に薬物アレルギー情報の記載がなかったため、禁忌薬剤を投与した事例だ。(2)は、薬剤添付文書上、輸液の血管外漏出に関する危険性の言及の有無にかかわらず、小児に対する点滴実施の際、輸液の血管外漏出により、治療を要した事例。(3)は、口頭指示の際、薬剤の単位や量、希釈の条件を明確に伝えなかったため、薬剤量を間違えた事例。
 このほか、インスリンについて含量の誤認や単位の誤解、処方入力の際の単位間違いなどの事例もおきている(p1~p6参照)。
資料1 P1~P6(その1:1.3M)
その他の記事はこちら
同日の記事
2011年6月20日号(WICレポート 6/20-6/24)
厚生政策情報センター
厚生政策情報センター(略称:WIC)は、国内最大級の医業経営コンサルティングファームである日本経営グループの事業部として、厚生行政(保健・医療・介護)や医業経営に関わる最新の情報を全国に提供しています。

"曖昧さ"で環境適応 遺伝子の働きに個体差

2011年6月20日 提供:共同通信社
 生物は同じ遺伝情報を持っていても働く遺伝子の量に個体差があるため、環境変化に柔軟に適応できることを大阪大や弘前大のチームが18日までに大腸菌で明らかにした。働く遺伝子の量で各個体の特性が変わり、予期せぬ状況でも種として残れたと考えられる。
 四方哲也(よも・てつや)大阪大教授は「気候変動があっても、生物が持つ曖昧さにより生き残ってきた仕組みの一端だ」としている。
 チームは、生物に必要なヒスチジンというアミノ酸の合成に関わる酵素hisCに着目。大腸菌で働いている量を調べると、平均を1として0・5~2倍のばらつきがあった。ヒスチジンがない環境で培養すると、hisC遺伝子が多く働いていてヒスチジンの合成能力が高い菌が優先的に増殖。14時間後には、働いている遺伝子の平均量が2倍以上になった。
 遺伝子の突然変異は起きておらず、四方教授は「曖昧さを利用した適応には進化に伴うエネルギーと時間が不要で、迅速に環境変化に対応できる」と話す。成果は国際科学誌電子版に発表した。
※国際科学誌はモレキュラー・システムズ・バイオロジー

がん細胞の立体培養に成功 治療薬開発への応用期待

2011年6月20日 提供:共同通信社
 福井大などの研究チームは18日までに、極小の格子状の突起があるプレートを使い、がん細胞の立体的な培養に成功したと発表した。簡単に均一な細胞を育てられる世界初の手法という。体内に近い状態で増殖可能なため、抗がん剤開発などへの応用が期待されている。2日付の英専門誌の電子版にも掲載された。
 従来は、底が平らな培養器でがん細胞を増殖させて研究に使っていたが、平面上で培養するため、体内にできるものと性質が違うと指摘されていた。寒天などを使って立体的に形成しようとしても、有機物の混入を防げないなどの問題があり、均一な大きさの細胞をつくるのは困難だった。
 チームは、底面に幅500ナノメートル(ナノは10億分の1)の立体的な格子構造を持つプレートを使ってがん細胞を培養。細胞が格子を足場にして上下左右に増殖することを確認した。がん細胞の体内での移動や増殖過程も再現できるという。
 元福井大助教で放射線医学総合研究所(千葉市)の吉井幸恵研究員は「成果を生かし、最適ながん治療の実現を目指したい」と話している。
※英専門誌は「バイオマテリアルズ」

ヒラメ、馬肉の食中毒増 寄生虫原因、予防を通知

2011年6月20日 提供:共同通信社
 厚生労働省は17日、ヒラメや馬肉の寄生虫が原因とみられる食中毒が増えているとして、飲食店や販売業者に予防徹底を指導するよう全国の自治体に通知した。集団食中毒が発生した場合は営業停止などの行政処分を行うことも求めている。
 厚労省によると2009年6月~11年3月、ヒラメの刺し身や馬刺しを食べた後、数時間で嘔吐(おうと)や下痢の症状が出る原因不明の事例が多数報告された。症状はいずれも軽く、死者はなかった。
 国立医薬品食品衛生研究所などの研究で、このうちヒラメ(135件)は「粘液胞子虫」と呼ばれる寄生虫の一種、馬刺し(33件)は別の寄生虫が原因とみられることが分かった。
 ヒラメはマイナス15~20度で4時間以上、馬刺しはマイナス20度で48時間以上、それぞれ冷凍すれば寄生虫は死滅するという。

##日本人は、刺身などの生食にもっと注意、関心を持ったほうがいい。あまりにも簡単に生食をし過ぎる。
私は、以前シンガポールで平気で錦えびを刺身にさせている社長に会いましたが、東南アジアでは、どこに細菌や寄生虫がいるかわからないので、生食は避けるべきです。

健康管理、ようやく本格化 後回しだった放射線対策

2011年6月20日 提供:共同通信社
 福島第1原発事故で、作業員が大量の放射線に被ばくしていることが次第に明確になり、東京電力の放射線管理が疑問視されていた。17日公表した工程表の見直しで、東電は「放射線管理と医療」という課題を新たに挙げ、作業員の健康問題に取り組むことをようやく打ち出したが、事故収束までの道のりは遠く、対策の徹底が欠かせない。
 今回の事故で設定された被ばく線量の上限250ミリシーベルトを超えた作業員が計8人と判明した翌日の6月14日、東電の担当者は、大量被ばくの背景について「事故当時は中央制御室も停電していて、作業員は原子炉を守るのに必死だった」と説明。健康管理が後回しになっていたことを認めた。
 当初は1人1個の線量計はなく、100ミリシーベルトを超えた作業員は既に100人以上になった。
 放射性物質を取り除くフィルターをマスクに付け忘れた作業員がいたことや、第1原発の敷地内で作業員がマスクを外して喫煙をしていたことも新たに判明。厚生労働省や経済産業省原子力安全・保安院は「極めて遺憾」と不快感を示した。
 被ばくの全容はまだ不明だ。東電は3月に作業に当たった約3700人のうち、検査をしていない約1360人の計測結果を6月20日までに厚労省に報告する予定。柏崎刈羽原発(新潟県)や東海第2原発(茨城県)で内部被ばくを測定するホールボディーカウンターで計測を進めている。
 見直した工程表で東電は、作業時間の厳密な管理やホールボディーカウンターの増設などの放射線管理や、第1原発にある免震重要棟に医師が24時間常駐することなどを盛り込んだ。夏に向け、作業環境はより過酷になっていく中、被ばく対策と健康管理はますます重要になる。

継続的な心のケアを 米から被災者診療の医師

2011年6月20日 提供:共同通信社
 【ニューヨーク共同】東日本大震災の被災地に医療ボランティアとして訪れた米国日本人医師会所属の医師3人が、18日までにニューヨーク市内で活動報告を行い、被災者の健康状態について説明、継続的な心のケアなどを訴えた。
 3人は、同市内の開業医でインド系米国人のカマール・ラマニ医師(内科)、マイモニデス医療センター小児病院の稲垣健悟(いながき・けんご)医師(小児科)、マウントサイナイ医科大の柳澤貴裕(やなぎさわ・たかひろ)准教授(内分泌科)。それぞれ異なる時期に徳洲会災害医療協力隊(TDMAT)のメンバーとして宮城県南三陸町を訪れ、被災者の診療に当たった。
 神戸で生まれ育ったラマニ医師は流ちょうな日本語で、避難所になった体育館「ベイサイドアリーナ」での診療活動を振り返り、被災者が主にウイルス性の下痢や吐き気、インフルエンザ、不眠症や高血圧などの症状を訴えていたと語った。
 同医師は米コーネル大生だった1995年の冬休み、神戸の実家に戻っている間に阪神大震災に遭い「将来は被災者を助けるようになりたい」と思ったという。
 稲垣医師はピースサインをする子どもたちの写真を示しながら「一見、元気そうだが、大震災の影響が出ないか見ていくことが必要」と述べ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)への対策を呼び掛けた。
 同医師会副会長の柳澤医師によると、医師会の呼び掛けで医師25人と看護師8人が被災地の医療ボランティアに参加。また同医師会は米中枢同時テロ後の経験を生かし、福島県立医科大によるメンタルヘルスケアの地域ネットワークづくりに協力するという。

特集 「わかろう医学 つくろう!健康EXPO2011」(その2止)

2011年6月18日 提供:毎日新聞社
特集:「わかろう医学 つくろう!健康EXPO2011」(その2止)
 ◇楽しんで、学んで体感、体のしくみ
 ◆とりくむ
 ◇模擬治療を体験
 「とりくむ」ゾーンは、自分の健康状態を調べたり、医師になったつもりで模擬治療するプログラムが提供される。
 内視鏡は先端にレンズがついた管を体の中に入れて、観察や治療をする医療機器。内視鏡手術はおなかや胸を大きく切らず、術後の回復も早いため、低侵襲手術と呼ばれる。福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長が、腹部の小さな穴から挿入した内視鏡で早期胃がんの手術を受けたことを覚えている人もいるかもしれない。
 手術には、(1)口や肛門から細長い内視鏡を入れて、腫瘍やポリープを切除する方法(2)腹部に数カ所の穴を開けて、小型カメラや電気メスなどを挿入し、モニター画面を見ながら腫瘍などを切除する腹腔(ふくくう)鏡手術――などがある。
 会場では、医師になったつもりで内視鏡を操作して、ポリープの代わりの消しゴムにワイヤをかけて切り取る操作やビー玉をうまくつかんで外に出す作業を体験できる。
 カテーテルは心臓や脳などの血管の検査や治療に使われる。カテーテル治療には、心臓の狭くなった血管にカテーテルを挿入し、先端についている風船を膨らませて血管を広げたり、血管内の動脈硬化部分を切り取る治療などがある。
 会場には、専門医のトレーニングのために開発されたカテーテルシミュレーターが展示されており、枝分かれし、細くなったり、湾曲している複雑な血管の状況を観察できる。カテーテル治療の模擬体験は、比較的容易にカテーテルを挿入できる装置で、心臓の血管まで届くかどうかを試すことができる。
 渡辺東大特任講師は「医学部の学生でも、心臓の血管にカテーテルをきちんと入れるには苦労する。日本ではすごい件数のカテーテル治療が行われているが、その技術が難しいということを体験してほしい」と話す。
 ◇リンゴ型?ナシ型?
 メタボリックシンドロームは、知らない間に動脈硬化を助長し、脳や心臓の血管に障害をもたらす。脂肪には内臓脂肪と皮下脂肪の2種類があり、筋肉の内側、内臓の周りや腸の間にたまるのが内臓脂肪で、皮膚と筋肉の間にたまるのが皮下脂肪だ。
 内臓脂肪が蓄積するとおなかの上部が張り出し、リンゴ型の体形になる。皮下脂肪が蓄積するとおなかの下部が張り出し、洋ナシ型の体形になる。会場にはリンゴ型と洋ナシ型の人形がそれぞれ展示してあり、おなかの部分からは断層写真も引き出せるので、その違いを確認できる。
 肥満は、古くから問題視されていたようだ。ポルトガルのアルコバッサにある修道院は17世紀、食堂の入り口に高さ180センチ、幅35センチの「ダイエットの門」を設置した。太った修道士が増えたためで、門を通り抜けられない修道士はパンと水だけでダイエットに励んだと言われている。同じ大きさの門が会場内に設置されており、修道士になった気分で通り抜けてみよう。
 健診体験コーナーは、「体組成測定」や動脈硬化の状況を調べる機器を設置。超音波で首の動脈の状態を調べ、血管の壁の厚さや詰まりなどを見る「頸(けい)動脈エコー検査」や、手首に脈派センサーを巻き、脈派を調べて心臓にかかる血圧を推定する「中心血圧測定」などを試すことができる。
 うつ病や神経症などの「こころの病気」も大きな社会問題になっている。日本人の5人に1人は一生のうちに精神疾患にかかると試算されており、こころの健康知識のクイズに答えながら、理解を深めることができる。
 がん治療の選択肢となる免疫細胞治療も注目されている。会場には解説があり、免疫細胞ががん細胞を攻撃する様子をミクロの世界で撮影した3D映像が上映される。
 日本製薬団体連合会と日本製薬工業協会が企画した「未来くすり館」では、最先端の創薬技術を映像で見せるほか、がんに対する新しい薬のアプローチを短編アニメーションで紹介する。
 例えば、がんに栄養を供給する血管形成を阻害する血管新生阻害薬の場合、アニメーションではがん細胞を敵とみたて、敵の背後にある橋を爆破することによって補給路を断ち、敵が弱っていくというストーリーで、子どもでも興味を持てるよう工夫されている。
 ◆つくる
 ◇医療の未来像を知る
 「つくる」ゾーンは高齢化社会の実態、再生医療、医療の未来像などが紹介されている。
 高齢化が進み、2030年には3人に1人が65歳以上になると予想される。理想的な超高齢化社会づくりのために、生活支援、住宅・住環境、移動、医療、介護、街づくりなどさまざまな視点から考える必要がある。高齢者にやさしい自動車開発をはじめ、使い勝手のいい次世代交通システム、新在宅ケアシステムの創造、セカンドライフの就労モデルなどのパネルが展示されており、今後の高齢化社会を考えるうえで新たな視点を得られるかもしれない。
 再生医療は、事故や病気によって失った体の組織や臓器を再び作る医療だ。再生医療で大きな役割を果たすと期待されているiPS細胞の特徴や作り方などを説明。iPS細胞研究が目指す分野は再生医療への利用だけでなく、創薬研究への利用、病気の原因解明などの分野でも期待されていることを紹介している。
 一方、人間の臓器の代わりをする人工臓器の開発も進められてきた。なかでも、心臓は全身に血液を送り込むポンプの役割を果たし、生命維持に不可欠な臓器だ。
 心筋梗塞(こうそく)や心不全などの心疾患で亡くなる方は多いが、臓器移植のためのドナーの数は少なく、心臓に代わる補助人工心臓の開発が進んできた。
 補助人工心臓は、患者が社会復帰できるように、小型埋め込み型で耐久性に優れ、制御装置、バッテリーもポータブルなものに進化している。
 バッテリーなども肩から下げることができ、外出も可能な最新型の補助人工心臓も展示されている。
 保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)が企画した「地域の絆を支える医療IT」は、江戸時代の赤ひげ先生が2030年にタイムスリップして未来の医療を見る「赤ひげ先生の未来見聞録」というアニメーションを放映。健康をテーマに、タレントの楽しんごさん、漫才コンビの麒麟などが出演するお笑いイベントも開催される。
 ◆イベントも実施
 第28回日本医学会総会は、「ウェブ&体験 博覧会」の開催中にイベントを実施する。
 ◇セミナー「東日本大震災にみる災害時医療」
 25日14時から、セミナー「東日本大震災にみる災害時医療」(日本医師会後援)をパレスサイドビル9階(東京都千代田区一ツ橋1の1の1)のマイナビホールで開く。東日本大震災の被災地で医療に携わった医師や取材記者らが、災害時の医療について考える。日本医師会の石川広己常任理事、同医師会災害医療チーム(JMAT)として被災地に派遣された妹尾栄治兵庫県医師会救急医療委員会担当理事、毎日新聞社会部記者が出席し、斗ケ沢秀俊編集編成局編集委員がコーディネーターを務める。
 定員は120人で、入場無料。はがき、電話、ファクス、インターネットによる事前申し込みが必要で、22日必着。郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号、参加人数、メールアドレス(お持ちの方のみ)を明記し、(はがき)〒100―8051毎日新聞社内毎日企画サービス「災害時医療セミナー」係、(電話)03・3212・2273、(ファクス)03・3212・0405、(インターネット)https://www.mainichi-ks.co.jp/form/iryou1106/まで。問い合わせは電話03・3212・2273(土・日・祝除く10~17時)。=毎日新聞社共催
 ◇健康づくりファミリーウオーク
 25日、日比谷公園健康広場(東京都千代田区)をスタートに、6~12キロを歩くイベント「健康づくりファミリーウオーク」を開く。参加無料だが、はがきで事前申し込みが必要(20日締め切り)。Aコース12キロ900人、Bコース6キロ600人で、先着1500人まで。はがきに住所、氏名、年齢、性別、電話番号、参加コース名を明記のうえ、〒113―8530東京都文京区湯島1の2の4 神田セントビル 日本ウオーキング協会へ。問い合わせは日本ウオーキング協会(電話03・5256・7855)まで。=動脈硬化予防啓発センター共催
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 ◆博覧会についての問い合わせ
 第28回日本医学会総会事務局(03・5800・9054)10~17時、土日を除く

事業所の4割が受動喫煙未対策 飲食店、宿泊施設で遅れ 京都府が調査

2011年6月18日 提供:毎日新聞社
受動喫煙:事業所の4割が未対策 飲食店、宿泊施設で遅れ--府が調査 /京都
 受動喫煙防止対策に関する府の事業所調査で、4割が対策を取っていないと回答。なかでも飲食店、宿泊施設では6~8割に上り、対策が遅れている実態が浮き彫りになった。対策を求める厚生労働省局長通知(10年2月)についても、8割強が「知らない」か「詳しく知らない」と答えた。【入江直樹】
 有識者でつくる府の京都健康長寿推進府民会議・受動喫煙防止対策部会が、実態調査を求める報告(10年2月)をしたことを受け、今年2~3月、京都市域を除く府内3000件の事業所に郵送か訪問の方法で、対策の有無などを尋ねた。回答率は60・4%(1924件)だった。
 対策の実施状況についての問いでは「制限なし(対策を取っていない)」が全体で41・6%。施設別では飲食店が最も高く79・9%、次いで宿泊施設の66・2%に上った。逆に保育園・幼稚園は90・6%が「全面禁煙」だった。対策を取らない主な理由は「客が減る恐れがある」「客の理解が得られない」だった。
 厚労省通知は「多数が利用する公共的な空間は原則禁煙とすべき」などと健康増進法25条に基づき、必要な措置を講じるよう求めているが29・8%が「知らない」、54・8%が「聞いた事はあるが、詳しくは知らない」と答えた。
 府健康対策課は「調査結果を踏まえ、健康被害や喫煙マナーについての情報発信・啓発、関係団体と連携したシンポジウム開催など具体的な取り組みを進める」と話している。

放射線とともに Dr.中川のがんの時代を暮らす/1

2011年6月19日 提供:毎日新聞社
Dr.中川のがんの時代を暮らす:/1 放射線とともに
 新連載「がんの時代を暮らす」の第1回です。東日本大震災のため、スタートが2カ月半遅れましたが、読者からの相談にも答えるなど、今までなかったスタイルも取り入れ、より生活に密着したものにしたいと思っています。
 震災前の3月初め、新連載のタイトルを決めるのに随分悩みました。しかし、皮肉なことに、今まさに「がんの時代」を迎えたような様相です。福島第1原発事故による被ばく問題で、日本中が「パニック状態」に陥っているように見えます。
 現実には、首都圏の空気中の放射線量は、ほぼ平時に近い数字に戻っています。マスクや長袖の服を着ける必要はなく、洗濯物を外に干してもよいレベルです。原発自体の「火消し」は予断を許さないようですが、今、新たに放出されている放射性物質はほとんどありません。福島県を含め、大気中にある放射性物質の量はゼロかほんのわずかになっています。
 しかし、福島第1原発から60キロも離れた福島市でも、毎時1マイクロシーベルトくらいの空間線量率が計測されています。この環境に1年間ずっといると、9ミリシーベルト弱の外部被ばくを受ける計算になります。この放射線は、事故発生から3月半ばまでに原発から放出された放射性セシウムが原因となっています。空気中に放出された放射性物質は、風に流されて遠くまで移動し、雨に溶けて土などの表面にしみ込みました。そして、ここから放射されるガンマ線が、住民に被ばくをもたらしているのです。
 当初注目されていた放射性ヨウ素は、8日ごとに半分に減りますから、すでにほとんど存在しません。しかし、放射性セシウムのうちセシウム137は半分に減る半減期が30年と長く、60年たっても今の4分の1も残ります。放射線とともに暮らしていかなければならない長い時代が始まりました。連載の最初は、このような環境で暮らすことについて考えていきます。(中川恵一・東京大病院放射線科准教授、緩和ケア診療部長)
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 ◇質問お寄せください
 読者からの質問を受け付けます。中川准教授が紙面上で随時回答します。質問は、ファクス(03・3215・3123)かメール(kenko@mainichi.co.jp)で。

なぜ起きるの? 熱中症/上 医療&健康ナビ

2011年6月19日 提供:毎日新聞社
医療&健康ナビ:熱中症/上 なぜ起きるの?
 ◆なぜ起きるの?
 ◇高温下、脱水進み体温上昇
 梅雨明けから夏の盛りにかけて、熱中症が多発する季節を迎える。厚生労働省によると毎年平均で約350人が死亡している。気象庁が5月末に発表した3カ月予報では、気温は九州から北陸、東海までは平年並みか高めで、東北と北海道は平年並みという。東京電力福島第1原発事故の影響で節電が求められるなか、専門家は「熱中症の症状やメカニズムを理解して予防につなげてほしい」と話す。
 ◇くらっと目まい
 10年8月18日、千葉県旭市。左官業の50代男性が仕事の手を休めると、突然くらっと目まいがして倒れた。この日の天気は曇りで日中の気温約28度、湿度約90%と蒸し暑かった。くらっとしたのはこの夏だけで3~4回目。市内の国保旭中央病院救急救命科に駆け込んだ。体温は36度7分で脈拍や血圧なども安定していたが、両腕につったような感じと脱水症状があった。熱中症と診断され、生理食塩水を点滴されると症状が消えた。
 ◇高齢者は要注意
 人は暑かったり、運動などで体温が上がると、汗を流すなどして体温を調節する。汗が皮膚から蒸発すると気化熱が奪われて体温を下げることができる。さらに、血液の流れが体内の熱を皮膚の下に運び出し、網目のように広がる毛細血管を流れる間に、外気へ放熱させる。
 しかし、発汗による脱水症状が進むと血液が減り、熱を運ぶ機能が下がる。心臓が血流をスムーズにするため心拍数を上げようとしても、高温にさらされて心臓を動かす筋肉に流れる血液も減り、心臓への負担が増す。その結果、体温調節が困難になり体温が上昇。熱中症になりやすくなる。このため、心臓の機能が弱っている心疾患や、血圧を下げる薬を服用している高血圧の人は危険性が高い。高齢者も発汗機能の低下や体内水分量の減少、暑さに対する感受性の悪化などで注意が必要だ。
 日本救急医学会「熱中症に関する委員会」委員長の三宅康史医師は「高齢者は熱帯夜や猛暑日が続くと徐々に脱水が進み、持病が悪化したり食欲が落ちたりする。複合的な要因が絡んで熱中症になる」と指摘する。
 熱中症の危険性は気温のほか、湿度や日差しの強さなどさまざまな気象条件が影響する。
 天気予報の気温は通常、直射日光が当たらない日陰で計測する。このため、「気温30度」と発表されていても、アスファルト上の体感温度はさらに4~5度高いという。財団法人「気象業務支援センター」の専任主任技師、村山貢司さんは「天気予報の気温が32度を超えると、路上での体感温度は体温を超えているので注意して」と呼び掛ける。また、梅雨明け直後や梅雨の晴れ間など急に暑くなった時や風が弱く湿度が高い時は、体が暑さに慣れていないうえ、汗が蒸発しないので、警戒が必要だという。
 ◇屋内でも重症化
 熱中症は重症度に応じて軽い方から1~3度に分類される。日本救急医学会の調査によると、10年の熱中症1780症例のうち約4割が1度で、2と3度はそれぞれ約3割だった。しかし年齢別では50歳以上で3度の割合が多く、高齢者ほど重症化の傾向がある。10代は運動中、20~50代は仕事中、60代以上は日常生活の中で発症するケースが目立ち、日常生活で発症した半数超は屋内にいる時だった。
 左官業の男性は「水分摂取を心がけていた」と言う。診察した国保旭中央病院の神田潤医師は「対策をしているつもりでも、水分や塩分などの補給不足で不十分なケースがある。症状が軽いうちに対処すれば重症化せずに済むので、目まいや筋肉痛など熱中症の症状があれば、早めに医療機関を受診して」と話す。次回(7月3日)は、熱中症対策を紹介する。【奥山智己】
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 ■日本神経救急学会による熱中症の症状と重症度の分類
分類 症状                           重症度
1度 目まい・失神・筋肉痛・筋肉のこむら返り・大量の発汗    軽
                                ↑
2度 頭痛・不快感・吐き気・だるさ・虚脱感・意識障害・けいれん
                                ↓
3度 手足の運動障害・高体温                  重

永久歯 多寡、どう治療? 乳歯温存、抜歯… 専門医少なく保険の適用外

2011年6月19日 提供:毎日新聞社
永久歯:多寡、どう治療? 乳歯温存、抜歯… 専門医少なく保険の適用外
 永久歯は上下14本ずつ、計28本あるのが一般的だ。とはいえ、生まれつき多かったり少なかったりする例は珍しくなく、学会の初の調査では1割の人に欠如が見つかった。先天性欠如や過剰は、歯並びやかみ合わせに大きな影響を与えることもあると専門医は言う。親はどう対応すればよいだろう。【田村佳子】
 横浜市の小学生、長尾亮太君(8)は永久歯が生まれつき1本多かった。母の靖絵さんによると、分かったのは7歳の時。歯科検診に行ったところ、上前歯が1本だけ生えかわらないのを不審に思った医師がX線写真で見つけた。乳歯の下に本来ない過剰歯と呼ばれる歯があり、永久歯が出るのを邪魔していた。上あごを切開して抜歯し、現在はほぼきれいに前歯が生えそろった。
 「本来の前歯は過剰歯をよけて出ようとするので、発見が遅ければ前歯がすきっ歯になり矯正が必要だったと聞いた。早く見つかってよかった」と靖絵さんは胸をなでおろす。
 日本小児歯科学会が07~08年度に7歳以上の約1万5500人に行った初の全国調査によると、先天性欠如は10%、過剰は5%に見つかった。欠如が多いのは第2小臼歯(6歳臼歯の隣)、側切歯(前歯の隣)だが、どの歯にも起こりうる。過剰歯は上の前歯にできることが多い。
 過剰歯の多くは他の歯より小さく、前歯が正しく生えるのを邪魔するので、抜歯するケースが大半だ。
 一方、欠如した場合に問題になるのは、かみ合わせだ。一般的に乳歯は、どの子にもすべて生えそろっている。乳歯があった所に永久歯が欠如し、隙間(すきま)ができると、前後や上下の歯が動いたり伸びたりして歯並びが崩れる。あごにかかる力が非対称になり、あごが変形することも。上の前歯が足りない場合は、目立つだけでなく、上の歯列のアーチ(弧)が小さくなるため、受け口になることがある。
 同学会副理事長の山崎要一・鹿児島大教授は「たった1本でも、大人が歯を失うのと違い、成長途中の子どもだからこそ問題は大きい」と説明する。
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 欠如や過剰の治療に詳しい「カノミ矯正・小児歯科クリニック」(兵庫県姫路市)の嘉ノ海龍三院長は「欠如の場合、乳歯を温存するのが第一」と話す。乳歯があればかみ合わせも崩れない。乳歯は幼児期に歯根がなくなると思われているが、永久歯が現れないと根は失われないという。一生使うのは困難だが、40代でも乳歯を使い続ける患者はいる。
 ただ象牙質が薄いので、虫歯になると持たない場合が多い。永久歯が欠如することが多い第2小臼歯の位置にある乳歯は、乳歯の中では一番奥にあり、最も虫歯になりやすい。
 乳歯を大人になっても使うことも考えると、早いうちのケアが望ましい。「3、4歳で虫歯になる人が多い。1割もの人に欠如が出ることを思えば、3歳ごろから小児歯科で虫歯を予防した方がいい」と嘉ノ海院長は勧める。
    ◇
 欠如や過剰の予防法はない。ただ、X線写真で早めに見つけることは可能だ。前歯なら1、2歳から、12歳臼歯でも7歳になれば多寡が分かるという。
 だが、せっかく欠如が分かっても「様子を見ましょう」と言われることは少なくない。山崎教授は「欠如はパターンが多様で、子どもはそれに応じた対処が必要。時間もかかり難しい。大学では教えておらず、問題をよく理解していない歯科医は多い」と治療できる医師の不足を指摘する。
 別の問題は、治療にほとんど健康保険がきかないことだ。欠如が3、4本以上など多数に及ぶと問題は大きい。カノミ歯科では12本欠如の女性に、歯列矯正、ブリッジ、インプラント(人工歯根)を施し、約300万円かかったという。嘉ノ海院長は「本人には何の落ち度もない。多数の歯が欠如している場合は保険の適用などを考えるべきだ」と問題提起している。
 ◇小児歯科医、受診を
 山崎教授は「子どものうちは子どものことがよく分かる医師に定期的にかかることが望ましい」と勧める。日本小児歯科学会は、5年以上の学会員としての臨床経験があり、指定された大学小児歯科学講座で研修するなどの基準を満たした「専門医」をホームページ(http://www.jspd.or.jp/contents/main/doctors_list/index.html)に掲載している。

脊髄小脳変性症 難病カルテ 患者たちのいま/1

2011年6月19日 提供:毎日新聞社
難病カルテ:患者たちのいま/1 脊髄小脳変性症 /佐賀
 ◇仲間と仕事、充実感 症状進行も自立目指す
 佐賀市八戸の難病患者向け作業所「ともしび」で、平古場純子さん(39)は、パソコンでチラシや名刺をテキパキと作製する。同僚たちと、好きな洋服の話題で盛り上がり、笑顔は絶えない。「こうしてみんなと一緒に仕事をしている時が、一番楽しいんです」
 いつ発症したのか、はっきりしない。階段から落ちたり、体がふらついたりすることは日常で、病気とは考えなかった。
 約10年前、父親が脊髄小脳変性症を発症したことが、自覚するきっかけだった。検査で遺伝性の脊髄小脳変性症、と聞いた時は「やっぱりそうか」と納得したような気持ちで、落胆はなかった。
 症状は進んでいた。階段の上り下りは難しくなり、平らな道でも転ぶようになった。手の震えで配膳が困難になり、調理師として勤務していた病院から「辞めてくれ」と迫られた。
 行き場を失った時、出会ったのが「ともしび」だった。偶然目にしたフリーペーパーで開設を知り、通うことを決めた。
 作業所ではパソコン作業に熱中した。しかし、症状が急激に進行。車いす生活を迫られ、以前はできていた車の運転も難しくなった。
 「私は何もできなくなってしまった」と、病気を知った時より、職を失った時より、喪失感は大きかった。父親が亡くなったことも重なり、母親に「こんなになったのはあんたたちのせいだ」と心にもないことを言い放ったりもした。
 生活は楽ではない。未納期間があったために障害者年金を受給できず、特定疾患患者として要件を満たす介護保険も40歳未満のため、受給できない。生活保護と「ともしび」の工賃計約10万円で暮らしている。
 えんげ力が低下し、一人で食事をするのも年々怖くなった。介助者が来ない夜は、食事を我慢することもある。それでも一人暮らしを続けるのは「母の負担を少しでも減らしたい」からだ。
 今も、あこがれる景色がある。窓を開けると、青い海が一面に広がっていた。福岡県宗像市で暮らしていたころ、毎日眺めていた。「もう一度、海のそばで暮らしたい」。平古場さんはゆっくり、はっきり、言葉にした。その目標は今も強く抱いている。
   ◇  ◇
 原因不明で、完治が難しい難病。国が難病と定義しているのは130疾患だが、枠組みから外れる病気は5000~7000あるとも言われる。外見では分からなかったり、人によって症状がさまざまなことなどから、周囲からの理解、支援が得られず、苦しみ、孤立する人も多い。今、患者たちに必要なのは何か。難病を患いながら、生きるその姿を通し、考えたい。【蒔田備憲】
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 ◇脊髄小脳変性症
 うまく歩けない、手をうまく使えない、舌がもつれるといった運動失調が起こる進行性の難病。発症率は10万人に5~10人の割合と推定されている。平古場さんは同症の「1型」と呼ばれるケースで、遺伝によりDNAに異常が生じて発症する。医療費助成の対象となる特定疾患に指定され、09年度に助成を受けているのは全国に約2万3000人。

「てんかん」隠す背景に差別・偏見

2011年6月20日 提供:読売新聞
 広島県福山市藤江町の県道で5月、児童の列に軽乗用車が突っ込み、4人が重軽傷を負った事故。
 自動車運転過失傷害罪に問われている同市沼隈町、村田真樹被告(38)について、地検福山支部は起訴状で、医師から車の運転を控えるよう指導されていたのに車を運転し、てんかんの発作で意識を喪失して事故を起こした、と指摘した。事故の背景にある実情と課題を、患者や家族の支援に取り組む日本てんかん協会県支部代表の精神科医岩崎学さん(63)に聞いた。
 てんかんの発作が起こるかもしれない状況で危険を顧みない運転があった点について、運転者は社会的な責任を免れることはできない。しかし、てんかんや障害のある人が、就労を含む社会生活から締め出されるようなことにつながらないかと危惧している。
 てんかんは、慢性の脳疾患だ。脳に傷などがあることで起こるもの、原因不明のものがある。80%は乳幼児期を中心に18歳未満で発症する。国内には約100万人の患者がおり、20%は薬を飲んでも発作のコントロールが難しい難治性とされている。
 患者は2002年に道路交通法が改正されるまで、運転免許を取得できなかった。てんかん協会や日本てんかん学会が求めた結果、「発作が再発するおそれがない」「意識障害が起こらない」などの医師の診断書があれば、取れるようになった。免許の取得、更新の際に申告が必要なことは、様々な形で患者に伝えられており、ほとんどの人は守っている。
 あってはならないことだが、病気の申告をせずに免許を取る人がいるのには理由がある。てんかんは、世界保健機関(WHO)の分類で脳疾患とされるが、国内では精神障害と扱われる。差別や偏見にさらされることが多く、一部の公共交通機関では割引もない。車がないと日常生活が著しく不便になる場合もある。
 協会に寄せられる相談は「てんかんと言った途端、不採用になった」など、就労に関するものが多い。不利に扱われた経験があると、病気を隠してしまいがち。診療する医師は、患者が自ら悩みをぶつけてくるような信頼関係を構築するようにしなければならない。
 新薬の開発で大きな発作が抑えられるようになったため、患者が発作を起こす場面を目にすることが少なくなり、てんかんについて認知されにくくなっている。偏見をなくすためにも、不幸な事故を減らし、病気の正しい理解につなげる必要がある。少しでも悩みがある患者は相談に来てほしい。日本てんかん協会県支部は、ファクス(082・421・0645)で相談を受け付けている。(河部啓介)

当事者の訴えに耳傾けて 精神科病院への入院契機に 心の病を抱える人たちに寄り添い支える広田和子さん

2011年6月20日 提供:共同通信社
 心の病が原因で感情のコントロールが難しい人々が、彼女の声を聞くと落ち着きを取り戻す。広田和子(ひろた・かずこ)さん(65)は、自らもかつて精神障害と診断され、今も睡眠薬なしでは眠れない。「彼らが感情を爆発させるときも、必ず何か理由がある。それを理解すればいいの」。自身の経験から、当事者の立場で考える大切さを強調する。
 「...実力行使だ」
 横浜市南区にある広田さんの自宅近くの居酒屋。精神科病院通いを何年も続ける40代女性が突然つぶやき、血走った目をして立ち上がった。多くの客でにぎわう店内の騒音にイライラを募らせていた。
 一緒に食事をしていた広田さんはすかさず背中をさすってなだめる。「はい、じゃあトイレ行くわよ」。"爆発"寸前での思わぬひと言。肩透かしを食らったのか、女性は素直に従った。
 食後、落ち着きを取り戻した女性をタクシーで見送ると、広田さんはほっとした様子で言った。「ぎりぎりだったわね。2週間も薬を飲んでいなかったから。会うのがもう少し遅れていたら、入院が必要だったかも」
 約20年前から、地域で暮らす精神障害者のケアを続ける。一人暮らしの自宅に泊めて相談に乗ることもしばしばだが、時に突き放してみせることも。「家に一人でいるのが不安」。当事者の訴えに「テレビを観とけばいいのよ」と軽く応じる。
 「心配して手を掛けすぎたらかえってよくない。植物と同じね」。自宅の植木鉢に水をやりながらそう言って笑う。
 震災後もスタンスは変わらない。被災者への心のケアを-。そんな声には少し違和感を感じる。「温かいご飯を食べられてよく寝られて、お風呂で『いい湯だな』って歌えるようにする。それが一番大事なのよ」
 活動のきっかけは自身の苦い体験だ。1988年、不眠で地元の精神科病院を受診した際、説明もなく強い向精神薬を注射された。副作用でじっと座っていられなくなり、4週間も入院。1日に20時間以上、病院の廊下を歩き続けた。不眠の症状は今も残っている。
 間違った医療から生還したという思いを込め「精神医療サバイバー」を自称。国の会議などで、当事者の立場から発言を続ける。
 昨年11月、記念すべき日がやってきた。「注射の前に話を聞くべきだった」。精神科病院の所長が、当時の医療は不適切だったと謝罪。面会後、広田さんは目を輝かせて言った。「当事者の主張を医師が受け入れた。画期的なことよ。私にとっても、日本の精神医療にとっても」
*    *    *  
※世話好きな町のおばちゃん
 精神医療の今後を考える国の会議を傍聴したとき、委員を務める広田さんに出会った。「世話好きでおしゃべりな町のおばちゃん」が重鎮の医師らを前に、「24時間いつでもかかれる精神科救急医療を整備して」と歯切れよく持論を展開する姿に圧倒された。
 気さくな人柄にひかれ、自宅にはさまざまな人がやってくる。精神疾患を抱える当事者はもちろん、医療従事者や官僚、警察官まで。誰であろうと態度は変えない。そこも慕われる理由だ。

真健康論 第1回 病気を考える前に=當瀬規嗣

2011年6月19日 提供:毎日新聞社
真健康論:第1回 病気を考える前に=當瀬規嗣
 「健康でありたい、できれば長生きしたい」とは、古今東西を問わず誰でも思う希望です。そこで人は健康のためと称してさまざまなことを始めます。体操やスポーツ、レクリエーション、バランスのよい食事、規則正しい生活、健康食品……。あたかもそれまでの生活が不健康であったと決めつけるように。もしこれが正しいとしたら、人は普段不健康に生活し、何か特別なことをしないと健康になれないということになります。
 これは何かおかしい。人ってそんなに不健康に暮らしているのでしょうか? あるいは人は不健康な状態が日常なのでしょうか? 現代人は病んでいると極論を述べる人までいて、あまりに自虐的だと思いませんか?
 それは現代人が「自分は健康ではないのではないか」という漠然とした不安を常に抱えているためだと思います。いつか訪れるかもしれない病気への不安の裏返しでもあります。病気への不安から逃れるため、自分の生活を制限したり、強制的に変えたりして無理を強いることになっています。
 なぜ不安になるのでしょう。もちろん社会情勢や家族の仕組みの変化とか、現代社会の抱えた病理が色濃く反映していますが、そもそも健康とはどういうことなのか、よく知らないことに起因しているためと思います。そして、ちょっとした体の変化やうわさで不安になってしまう。医者だって実は健康のことはよく分かっていないのです。だから、「健康セミナー」と銘打って病気の話ばかりします。さんざん不安をあおって最後に「健康に暮らしましょう!」。
 何か無責任ですね。といっても、健康とはこういうものだという正解は容易に見つかりそうもありません。ただ、「日常、問題なく体を使って生活できること」が健康の基本であることは明言できそうです。そこで、人の体の仕組みを見つめ直すことで、真の健康について考えようと思います。
 人の体は巧妙で結構面白いですよ。そして気が付きます。「大丈夫、みんな案外健康です」(とうせ・のりつぐ=札幌医科大教授)
   □  □
 當瀬教授の専門は体の仕組みを調べる生理学。特に心臓の鼓動がなぜ始まるのか、という謎の解明に挑んでいる。

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