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最新医療情報25

最新医療情報24

20110829~

タンパク質の糖鎖に違い 乳がん応用も、田中耕一氏

2011年9月9日 提供:共同通信社
 乳がんの悪性化に深く関与するタンパク質「HER2」に付く糖鎖の違いを、ノーベル化学賞受賞者の田中耕一(たなか・こういち)島津製作所フェローが京都大と共同で世界で初めて解析したと8日明らかにした。
 糖鎖は糖質が鎖のように結合し、細胞表面から生えている。田中さんによると、これまでHER2の糖鎖に違いがあるとは考えられていなかった。糖鎖自体もがんに関わっており、今後、人によって違う抗がん剤の効き目の確認や、治療に役立つ可能性がある。
 田中さんは、タンパク質の質量を測る手法の基礎原理を開発し2002年にノーベル賞を受賞。
 従来は、HER2を含むさまざまなタンパク質の試料を固体の状態で質量解析していたが、田中さんらは溶媒を使ってこれらの試料を液体化。一部しか確認できていなかったHER2の糖鎖の全容を確認した。
 また東京大との共同研究では、腫瘍の転移や浸潤の仕組みに関連するタンパク質の糖鎖などの解析にも成功したという。
 試料を液体化することで、がんなどさまざまな疾病との関連が指摘されるリン酸ペプチドの分析感度が千倍になった。

神経疾患患者のiPS作製 アルツハイマー病由来

2011年9月9日 提供:共同通信社
 アルツハイマー病患者の皮膚の細胞から、さまざまな組織の細胞になれる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製したと、慶応大などの研究チームが8日、英専門誌電子版に発表した。これを神経細胞に育てることにも成功。病気の原因解明や治療薬の開発に利用できると期待される。
 慶応大医学部の鈴木則宏(すずき・のりひろ)教授らは、遺伝的な要因でアルツハイマー病を発症した患者から採取した皮膚の細胞にウイルスを使って遺伝子を入れ、iPS細胞を作製した。
 さらに神経細胞に分化させて調べると、約2週間後に毒性の強いタンパク質「ベータアミロイド」が、通常の神経細胞より約2倍つくられたことが判明。このタンパク質が病気の原因とする説を裏付ける結果という。
 また、この神経細胞に治療薬の候補とされている物質を投与すると、ベータアミロイドの産出が大幅に減少したことが確認できた。今後、開発した薬剤の有効性や安全性を調べる有用な素材になりそうだ。
 アルツハイマー病は認知症全体の約半分を占めるとされる神経疾患で、主に記憶障害などから始まり、寝たきり状態へと進行。症状を改善する薬はあるが、根本的な治療法は開発されていない。
※専門誌はヒューマン・モレキュラー・ジェネティクス

目標達成2割満たず 厚労省の健康づくり計画

2011年9月9日 提供:共同通信社
 2000年に策定した厚生労働省の健康づくり計画「健康日本21」で、肥満者の減少など10年時点での数値目標を定めた57項目のうち、目標を達成できたのは2割弱の10項目にとどまることが8日、明らかになった。
 厚労省の作業チーム(座長・辻一郎(つじ・いちろう)東北大大学院教授)が最終的な評価を進めており、今秋中にまとめる方針。結果は13年度から始まる次期健康づくり計画に生かす。
 健康日本21は、食生活や運動、がんなど9分野で目標値を設定。分野間で重複する項目を除いた57項目のうち、目標達成は10項目、目標には届かなかったが計画策定時より改善したのは25項目、横ばいが11項目、悪化が11項目だった。
 目標達成したのは、75~84歳で歯が20本以上ある人の割合を20%以上にする(09年時点で26・8%)など、歯に関する項目が多かった。喫煙や飲酒をする未成年者の割合は、いずれも大きく減少したが、目標を「0%」と厳しく設定していたため達成できなかった。
 1日当たりの野菜摂取量は横ばい。悪化した項目のうち、眠るために睡眠薬や酒を使うことがある人の割合は、策定時から5・4ポイント増え19・5%に。1日の歩数も男女ともに千歩近く減り、悪化した。
 体重については、肥満の女性は減少したが、男性は増加。一方、肥満児と20代の痩せすぎ女性の割合は横ばいで、全体では悪化したと評価された。

通報から収容まで37分 救急車、過去最悪を更新

2011年9月9日 提供:共同通信社
 救急車が通報を受けてから患者を医療機関に運び込むまでの時間が、2010年は全国平均で37分24秒だったことが8日、総務省消防庁の集計で分かった。前年より1分18秒遅く1985年以降の最悪を更新した。救急車の現場到着時間も、前年より12秒遅い8分6秒だった。

写真  写真提供:共同通信社
 搬送された人のうち51%が65歳以上の高齢者。消防庁は「高齢化に伴って搬送患者が急増している」と分析、救急隊増強などに努める。
 東日本大震災で庁舎が被害に遭い、データが消失した2消防本部を除く全国のデータに基づき作成。救急車の出動件数は前年比7%増の546万2848件、搬送数は6%増の497万8701人と、いずれも2年連続で増加した。
 救急隊の救急救命士が、器具による気道確保や除細動、薬剤投与などの処置を実施したケースは9%増の10万5654件で、初めて10万の大台を突破した。また搬送の必要性が低い軽傷者は搬送人数の約半数に当たる250万7224人で、前年からわずかに比率が低下した。

安価な測定器、不正確 放射線量、9種類テスト

2011年9月9日 提供:共同通信社
 国民生活センターは8日、福島第1原発事故以降、放射線測定器に関する消費者からの相談が急増しているのを受け、比較的安価な市販の測定器9種類をテストした結果、いずれも正確な測定はできなかったと発表した。
 同センターは「こうした測定器で大気など環境中の放射線を測った数値を直ちに信頼するのは避け、行政が公表しているデータを参考にしてほしい」と注意を呼び掛けている。
 同センターは6~7月にかけ、インターネットを通じ1万~10万円の価格帯の測定器を購入。
 放射性セシウムについて正確に測定できるか調べるため、低線量の放射線を10回照射した結果、9種類全てで、実際の数値と測定値に30%以上の誤差が出た。
 9種類のうち2種類が中国製で、ほかの7種類も表示内容から中国製とみられるという。

体内セシウム、リンゴの食物繊維で除染へ…弘前大

2011年9月8日 提供:読売新聞
 弘前大学(青森県弘前市)は、東京電力福島第一原発の半径20キロ内の警戒区域にある福島県浪江町で、町内の放射性物質の汚染状況について長期的な調査に乗り出す。
 土壌や住宅の除染技術を確立し、避難住民の帰郷を助けるのが目標で、早ければ月内にも町と協定を結ぶ。
 同大は東日本大震災直後の3月中旬以降、政府の要請を受けて医師や看護師などで構成する調査チームを32回にわたって福島県内に派遣した。3月の浪江町での調査で、地元の区長から「土壌を調べてほしい」と要請を受けたのを機に同町との交流が広がったという。
 県内には多くの原子力施設が立地しているため、同大には、先端設備を備えた被ばく医療総合研究所がある。放射線医学を専門とする医師が多く、土壌や水質、住宅、動植物などの放射性物質の汚染状況を調べ、除染技術の確立を目指すことができると判断した。
 住民の健康調査も行い、体内の放射性セシウムが確認された場合、セシウムを除去するとされるリンゴの食物繊維を使った除染も試みる方針。旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の被災者にリンゴの食物繊維を与えることで、体内の放射性セシウムが減少したという研究者の論文があるという。
 同研究所の佐藤敬所長が8月30日、浪江町の仮役場がある福島県二本松市で馬場有町長と面談し、馬場町長から「ぜひ協力したい」との回答を得た。
 佐藤所長は「正確なデータをできるだけ集めて町の再生に役立ちたい」と意気込んでいる。

HIV発症が早期化…ウイルス変異大規模調査へ

2011年9月8日 提供:読売新聞
 エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)が変異することで、感染後短期間で発症するケースが増えていることが、国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センターの岡慎一センター長らの調査でわかった。
 HIV感染後でも、治療薬で発症を大幅に遅らせることができるようになっているが、短期で発症するケースが増えると、こうした治療は難しくなる。
 岡センター長らは、日韓のエイズ拠点病院などで、発症の経緯やウイルス変異の大規模調査を計画。8日夕、国際医療研究センターの倫理委員会の協議を経て正式決定される見通しだ。
 2011年度に日本国内の数施設、12年度は韓国も加えた10施設以上で調査する計画で、2000症例以上を集めることを目指す。

治癒B型肝炎、新薬治療で劇症化…18人死亡

2011年9月8日 提供:読売新聞
 いったん完治したと考えられていたB型肝炎が、リウマチや血液がんなどの治療薬で体の免疫が低下したことをきっかけに再発し、劇症肝炎を起こして死亡する例もあることが厚生労働省研究班(研究代表者・持田智埼玉医大教授)などの調査でわかった。
 近年、強い免疫抑制作用のある新薬や治療法が相次いで登場し、治療効果を上げているが、想定外の肝炎の再発の危険が明らかになり、ウイルス検査体制の整備が緊急の課題となっている。
 B型肝炎ウイルスの感染歴のある人は50歳以上では約2割、全国で1000万人以上とみられる。うち100万-130万人が血中にウイルス抗原が検出される持続感染者(キャリアー)とされる。問題なのは感染しても自然に治り、自分でも感染したことを知らない人も多いことだ。
 だが、治ってもウイルスの遺伝子は体内に潜み続ける。近年、免疫抑制効果の高い薬が相次いで登場し、治療をきっかけに再発する例が出てきた。
 研究班が2010年度から、全国約100施設で感染歴のある患者235人を調べたところ、リウマチや血液がんなどの治療中に14人(6%)でウイルスが再活性化していた。
 厚労省研究班の劇症肝炎の全国調査では、04年から09年にB型肝炎ウイルスの感染歴がある17人が、悪性リンパ腫や白血病、乳がんなどの治療をきっかけに劇症肝炎を発症していた。これとは別に09年、兵庫県内で感染歴のある70歳代の女性がリウマチの治療後に劇症肝炎を起こしたという報告がある。いずれも通常の劇症肝炎より治療が難しく、全員が死亡した。再活性化の実態調査は、これを受け、急きょ実施された。

目のかゆみ、2100人に イネ科花粉原因の診断も

2011年9月8日 提供:共同通信社
 岐阜県内で2日以降、目のかゆみやじんましんなどの症状を訴える児童や生徒が相次ぎ、7日午前までに12市町の幼稚園や小中学校などで2134人に上ったことが、県の調査で分かった。他に教職員も40人いるという。
 ほとんどが大垣市や海津市など県西部だが、岐阜市や羽島市などでも確認されている。いずれも症状は軽い。
 症状が出た児童らの一部は医療機関で「イネ科の花粉アレルギー」や「アレルギー性結膜炎」などと診断されたといい、県や保健所が原因特定を急いでいる。
 同県では2日に大垣市などで症状を訴える児童や生徒が相次いだ。2日午後1時すぎに大垣市内で台風の影響による突風が吹いたが、有害物質などの飛散の可能性は低いという。

脳腫瘍の再発防ぐ遺伝子 山形大チームが発見

2011年9月8日 提供:共同通信社
 悪性脳腫瘍の中でも悪性度の高い膠芽腫(こうがしゅ)の再発原因となる「がん幹細胞」を、再発しないがん細胞に変化させる遺伝子を発見したと、山形大と国立がん研究センターのチームが7日までに、米専門誌ステムセルズに発表した。
 膠芽腫は手術などで除去しても再発することが多い。がんの中には無限の増殖能力を持ち、放射線や抗がん剤も効きにくいごく少数の「がん幹細胞」と、増殖能力がなく治療しやすいその他大勢のがん細胞とがあることが最近の研究で分かってきており、根治にはがん幹細胞の根絶が必要と考えられている。
 チームはがん幹細胞とその他のがん細胞を比較し、がん幹細胞で働いてない「FoxO3a」という遺伝子に着目。がん幹細胞でこの遺伝子を活性化させると、増殖能力のないがん細胞に変化した。
 山形大の北中千史(きたなか・ちふみ)教授(脳腫瘍学)は「この発見で、脳腫瘍の根治が期待できる」と話す。山形大は遺伝子を活性化させる薬を開発しており、動物実験で効果を確認するなど実用化に向けた研究を進めている。

1万5千テラベクレルが海に流出 東電発表の約3倍

2011年9月8日 提供:共同通信社
 東京電力福島第1原発事故で、3月21日から4月30日までに海に流出した放射性物質の量は1万5千テラベクレル(テラは1兆)に達するとの試算を日本原子力研究開発機構などのグループが8日までにまとめた。
 東電は4月1~6日に2号機取水口付近から海に流出した高濃度汚染水に含まれる放射性物質(ヨウ素とセシウム)を4700テラベクレルと発表していた。もとになる期間が異なるが、今回の試算は約3倍に上り、原子力機構の小林卓也(こばやし・たくや)研究副主幹は「ほかのルートからも放射性物質が流れ出ていた可能性を示すものだ」と指摘している。
 グループは4月1~5日に第1原発周辺の海で実施したモニタリングの実測値が、2号機取水口付近からの高濃度汚染水によるものと仮定。その上で、3月21日~4月30日の海洋モニタリングの実測値をもとに、この期間に第1原発からどれだけの放射性物質が海に流れ出たか試算した。
 19日から北九州市で開かれる日本原子力学会で発表する。

鉄分摂取制御 九大チーム解明、肝がん予防に道

2011年9月7日 提供:読売新聞
 九州大生体防御医学研究所の中山敬一・主幹教授(分子生物学)らの研究チームが、人などの細胞で鉄分の過剰蓄積を防ぐメカニズムを解明した。過剰蓄積によって起こる肝がんの発症を防ぐ薬などの開発につながるという。米国科学誌「セル・メタボリズム」の電子速報版に6日付で公開された。
 鉄分は酸素を運ぶ働きを持ち、不足すると貧血になる。逆に増えすぎるとDNAやたんぱく質などを酸化し、肝障害や神経障害を引き起こす恐れもある。「IRP2」というたんぱく質が鉄分を細胞内に取り込む働きを持つことは知られていたが、抑制の仕組みは分かっていなかった。
 研究チームは、細胞質に存在し、IRP2に結合する性質を持つたんぱく質「FBXL5」に着目。FBXL5が欠損したマウスで実験したところ、鉄分の過剰蓄積で死んだ。こうした実験を繰り返し、鉄分が増えるとFBXL5が自動的に働き、IRP2を分解して鉄分の摂取を抑制することが確認できたという。

「全面禁煙か分煙」義務 厚労省、法案提出へ 職場の受動喫煙対策強化

2011年9月7日 提供:毎日新聞社
職場の受動喫煙:対策強化 「全面禁煙か分煙」義務 厚労省、法案提出へ
 厚生労働省は6日、職場の受動喫煙対策を強化するため、一般の事業所や工場では全面禁煙か、一定の条件を満たす喫煙室以外での喫煙を認めない「空間分煙」を事業者に義務付ける方針を固めた。客が喫煙する飲食店やホテルなどで対応が困難な場合は、換気設備の設置で浮遊粉じん濃度を基準(1立方メートルあたり0・15ミリグラム)以下にするなどの代替措置を認める。秋の臨時国会に労働安全衛生法の改正案を提案し、12年度中の施行を目指す。
 実施状況は各地の労働基準監督署が指導・監督し、国は喫煙室設置にかかる費用の一部を補助する。違反した場合の罰則規定は当面見送るが、施行後の実施状況を踏まえ、さらに検討するという。
 厚労省は10年2月、健康増進法に基づき、飲食店や遊技場など多数の人が利用する施設に建物内での原則全面禁煙を求める通知を出したが、努力規定にとどまっていた。同省の07年調査では、全面禁煙か空間分煙を実施していない事業所は全体の54%。【佐々木洋】

"人工細胞"の増殖成功 東大、化学物質で合成

2011年9月6日 提供:共同通信社
 化学物質を使って人工的に合成した"細胞"を、生きもののように自己増殖させることに、菅原正(すがわら・ただし)東大名誉教授らのチームが成功し、5日、英科学誌ネイチャーケミストリーに発表した。内部にはあらかじめDNAを入れており、DNAの入った"人工細胞"を増殖させたのは世界初という。
 チームは「無生物から生物が生まれたシナリオを再現したともいえ、生命の起源に迫る知見となる可能性がある」としている。
 チームは、有機化合物の分子を袋のように並べ、細胞膜にみたてた直径数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の球状の人工細胞を作製。内部に大腸菌由来のDNAと、DNAを増幅させる酵素を入れた。
 この細胞を、膜の材料と同じ化合物を溶かした水溶液に入れ、温度を上げ下げしたところ、細胞が化合物を取り込んで膨らみ、やがて分裂。内部のDNAも増えて、分裂した細胞に分配されたという。
 この細胞には、生命活動に必須であるタンパク質などの生体高分子は使われていないが、チームは「単純な分子でも、細胞のような増殖システムができることが証明できた」としている。

長期的利益を予測 ドーパミン関与、サル実験

2011年9月6日 提供:共同通信社
 目先ではなく、長期的に得られる利益を考える際、脳内で分泌される神経伝達物質ドーパミンが働いていることを、サルを使った実験で初めて解明したと、玉川大の木村実(きむら・みのる)脳科学研究所長らが6日付米アカデミー紀要電子版に発表した。
 人間の薬物やギャンブルへの依存には、ドーパミンの分泌異常が関係しているとされるが、詳細は不明。研究チームの榎本一紀(えのもと・かずき)研究員は「なぜ快楽に飛びつくのか、仕組みの一端が分かった。治療法の開発につなげたい」としている。
 チームはニホンザルで実験。3個のボタンのうち1個を当たりにし、それを押すとジュースが出るようにした。ジュースを3本当てると1回の実験は終了。最終的に得られるジュースは同じ量になる。
 最初に押したボタンが外れだと残り2個のいずれかが当たりになる。さらにそこで外した場合は、最後の1個を押すことでジュースが得られる。
 榎本さんらは、ジュースが得られる期待の高さは、押したボタンが外れで、次の回に進むにつれて高まるとみて、ドーパミンとの関係を調べた。すると期待の高さに応じてドーパミンは分泌されていた。将来得られると予測される報酬の価値をドーパミン細胞が計算していることを示す結果だという。

「難病患者治したい」iPS研究原点語る…京大・山中教授

2011年9月6日 提供:読売新聞
 iPS細胞(新型万能細胞)をつくり出すことに成功した、京都大教授の山中伸弥さん(49)が5日、下京区の京都市立下京中学校を訪れて講演した。
 生徒や保護者700人を前に山中さんは、医療の現場に立つ医師をやめて研究者の道を選んだ理由や、研究を世界的に注目されるまでに育て上げた道のりを語った。
 山中さんが目指すのは、iPS細胞を使って様々な組織や臓器を人工的につくり、難病に悩む人たちに移植する「再生医療」を確立すること。整形外科医として、発症すると悪くなるばかりの難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の患者、事故で脊髄を損傷し体が動かなくなった人たちのことを考え、「なんとか治してあげたい」と思い詰めた。その経験が、研究の道に自分を導いたと切り出した。
 iPS細胞と同様に様々な組織を作れる「ES細胞」があり、山中さんも、米国留学中にこの細胞の研究に打ち込んだという。
 ところが、ES細胞は受精卵をつぶして作る。口や心臓も見える、受精後25日目の胎児の写真を恩師に見せられた。そのことから、自分は赤ちゃんに育つ「生命の萌芽(ほうが)」を使わず、患者自身の皮膚などから、ES細胞と同じ性質を持つ万能細胞を作れないか考えたと語った。
 壇上から生徒と語り合う場面もあった。「僕たちが生きている間に、どんな病気が治るようになるのか」との男子生徒の質問に、「数年後にはiPS細胞から網膜の細胞をつくり、視力に障害がある人に実際に移植して、治療効果を確認する研究が始まるだろう」と解説。「今後10年で、私たちは医学を変えたい。あなたたちも、これから激しく動く10年を迎えるはず。一緒に頑張ろう」と生徒たちにエールを送った。
 3年の岩川礼奈さん(15)は「救えない命を救いたいという気持ちで生まれた研究だと知って、感動した。私も目標を持って、努力していきたい」と話していた。(西蔭義明)

夏風邪? アレルギーかも カビ原因の過敏性肺炎 放置で肺機能悪化も 「医療新世紀」

2011年9月6日 提供:共同通信社
 今夏、せきや発熱といった症状に苦しみながら「ただの夏風邪」と済ませてしまった人はいないだろうか。そんな人は、1年前、2年前の夏を思い出してほしい。もし、同様の症状が毎年のように出ていたら「夏型過敏性肺炎」というアレルギー性疾患かもしれない。原因は夏場に家屋の中などで繁殖するカビ。長年放っておくと、じわじわと肺の機能が悪化することもある。専門医は「症状が長引くなど気になることがあれば、一度医療機関を受診した方がいい」と呼び掛ける。
 ▽息苦しさ
 夏型過敏性肺炎の原因として知られているのがトリコスポロンというカビの一種。家の中のありふれたカビで、梅雨時から夏、さらに秋口にかけて、主に風呂場や台所など湿気の多い水回りで繁殖する。室内に漂う胞子に繰り返しさらされ、吸い込むことでアレルギーが引き起こされ、せきや熱が出る。涼しくなるにつれてカビが減ると、症状も収まる。
 「毎年、暑くなると『家に帰ると苦しくなる』という人が現れる。夏風邪だろうと放置していると、やがて肺の組織が線維化してしまう肺線維症になり、呼吸不全に陥ることもある」。この病気に詳しい御茶ノ水呼吸ケアクリニック(東京)の村田朗(むらた・あきら)院長は警告する。
 村田さんによると、夏風邪との症状の違いは息苦しさ。さらに(1)何年にもわたって夏になると症状が出る(2)外出したり、自宅の中でも風呂場などの特定の場所を離れたりすると症状が収まる―といった場合に夏型過敏性肺炎が疑われる。
 ▽職場でも
 その場合は、患者に家の中で6~8時間ごとに居場所を変えてもらい、移動の前後で症状が出るか、改善するかを観察する。症状がひどいときには、肺のエックス線撮影や気管支鏡検査、血液検査などで詳しく調べる。
 症状が軽ければ、掃除を徹底してカビを減らすか、カビの繁殖場所に近づかなければ問題ない。だが、中には適切な対応ができず、夏の間、肺の炎症を抑えるステロイド薬を飲み続けなければならないケースもある。
 8年ほど前に村田さんのクリニックを訪れた飲食業の50代女性は、6月ごろになるとせきや熱が出て息苦しくなることが続いた。2、3年は風邪薬でしのいでいたが、「何かおかしい」と受診した。エックス線で撮影すると、肺の組織に「肉芽」という小さな塊ができていることを示す白い粒々が写っていた。
 女性の症状は、水を扱うことが多い職場に原因があると考えられたが、職場を変わるまでの3年間、夏場になると薬での治療を続けた。職場を変わると症状は消えたが、その間、エックス線写真で見る肺の状態は徐々に悪化していたという。
 ▽9月以降も
 高温多湿の日本の夏はカビの繁殖に好都合だ。特に今年の夏は、節電でエアコンの使用を控える人が多く、室内はカビが繁殖しやすい環境だった可能性がある。
 「夏型過敏性肺炎は、長期間繰り返しカビにされされることが発症につながる。確かにカビは生育しやすかったかもしれないが、今年のことだけを過剰に心配する必要はない」と村田さん。
 一方で「カビは寒くなるまで家の中で生きている。残暑が続く9月以降も油断しないでほしい。特に、毎年繰り返している人は要注意だ」と話している。(共同)

ビールを初めて「酒類」に ロが法改正、効果は未知数

2011年9月6日 提供:共同通信社
 アルコールによる病気や依存症が「国家的惨事」(メドベージェフ大統領)とされる飲酒大国ロシアが、ビールをウオツカやワインと同じ「酒類」に初めて認定、販売場所や時間を制限する法改正を決めた。
 若年層でビール消費が拡大、アルコール依存症が増えているのに対応した。しかし、法改正は消費が減っているウオツカへの若者の回帰を狙う「業界のロビー活動の勝利」との見方もある。健康増進につながるかどうかは未知数だ。
 「この法律のため、長年戦ってきたのだ」。消費者権利保護・福祉監督庁のオニシェンコ長官は改正法が成立した7月20日、感慨深げに語った。
 当局はこれまでテレビコマーシャルの禁止や課税の強化でビール対策を進めたが、包括的な法改正は業界の抵抗などで難航。その間、10代前半の少年までビールを飲むようになった。
 保健当局によると、ロシア人は平均で世界保健機関(WHO)が定めた許容量の2倍のアルコールを摂取し、約200万人が依存症。うち6万人が14歳以下だ。未成年者が公園や路上で飲む姿も目立つ。
 法改正で2013年以降、ビールを含むアルコール分0・5%以上の飲料は、駅や街頭の売店での販売、公園など公共の場所で飲むことを原則禁止。18歳未満への販売には最長1年の懲役刑も導入する。
 ウオツカはこの10年、売り上げが30%近く減ったが、ビールは40%以上伸びたとされる。日本のキリン食生活文化研究所によると、09年のロシアのビール消費量は中国、米国、ブラジルに次ぐ世界4位、1人当たり消費量は年70リットル強と日本の1・5倍だ。
 7月下旬の世論調査では、65%がビールを飲む量は法改正後も変わらないと答えた。酒類市場調査機関の幹部ドロビス氏はロシア紙に「依存症は減らないが、夜間の犯罪や酔って暴れる連中は減るだろう」と話した。
 ゴルバチョフ元ソ連大統領が反飲酒政策を進めて人気を落としたように「飲酒との戦い」は政権にとって鬼門だ。ノーバヤ・ガゼータ紙は「改正法は(12月の)下院選と(来年の)大統領選の後で発効する」と強調。仲間と公園でビール、という楽しみを失う庶民の反発を政権が恐れていることを暗に指摘した。(モスクワ共同)

急性膵炎の原因遺伝子特定 秋田大、治療法開発に期待

2011年9月5日 提供:共同通信社
 重症化すると、治療が難しく、致死率が6割に達する急性膵炎(すいえん)の発症に関わる遺伝子を秋田大の真嶋浩聡(ましま・ひろさと)講師、大西洋英(おおにし・ひろひで)教授らの研究チームがマウスを使った実験で特定し、2日付の米医学誌に発表した。大西教授によると、この遺伝子が異常をきたすと急性膵炎を発症するという。原因遺伝子の特定は世界で初めて。
 急性膵炎は飲酒が主な原因とされ、重症化した場合、多臓器不全や敗血症を引き起こす。原因遺伝子の特定により、治療法や予防法の開発が期待できそうだ。
 研究チームは、免疫機能を調整する遺伝子「インターフェロン抑制因子2」に着目。この遺伝子が欠落したマウスをつくって解析したところ、本来膵臓(すいぞう)から外部に分泌される消化酵素が排出されずに膵臓を痛め、初期の急性膵炎と同じ症状になることを突き止めた。
 この遺伝子が膵臓だけに作用し、他の臓器に影響がないこともマウスを使った実験で判明。治療に活用した際に副作用の抑制が期待できるという。
 大西教授は「急性膵炎に対する効果的な治療法は確立されていない。異常をきたした遺伝子に作用する薬の開発など、新しい治療法が考えられると思う」と話した。
※米医学誌はGASTROENTEROLOGY9月号。

テロ救助でがん発症増加 19%、NYの消防士 「米同時テロ10年」

2011年9月2日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】2001年の米中枢同時テロで崩壊した世界貿易センタービル跡地で救助活動した消防士は、ほかの消防士に比べ、がんの発症率が19%高かったとの研究結果をニューヨーク市消防局などのチームが1日、英医学誌ランセットに発表した。
 アスベスト(石綿)やダイオキシンなど有害物質にさらされた影響とみられる。チームは「がんは発症までの期間がもっと長いことを考えると予期せぬ事態だ」としている。
 チームは、救助に当たった人を含む消防士約1万人を7年間にわたって追跡。救助した消防士は、しなかった消防士に比べ、がんを発症する危険性が19%高いことを突き止めた。がんの部位別では、胃がん、大腸がん、膵臓(すいぞう)がんなど10種類で通常よりも発症率が高かったが、肺がんは通常よりも58%低かった。
 オバマ大統領は今年初め、ビル跡地で救援や復旧に携わり、健康被害を受けた消防士や警察官らに医療費補償を支給する法案を成立させたが、がんは補償の対象になっていないという。

肺胞硬化の病気で初の移植 岡山大、脳死患者の両肺を

2011年9月2日 提供:共同通信社
 1997年の臓器移植法施行後145例目の脳死臓器移植で、岡山大病院は2日、肺胞の壁が硬くなり呼吸困難になる「エルドハイムチェスター病」の兵庫県の50代男性にドナーの両肺を移植したと発表した。同病院によると、同病の患者への肺移植は世界初。
 執刀した同病院呼吸器外科の大藤剛宏(おおとう・たかひろ)准教授によると、エルドハイムチェスター病は肺で発症した場合、肺胞の壁が炎症を起こして厚く硬くなり、呼吸をしても血液中の二酸化炭素(CO2)と酸素の交換が難しくなる。
 男性は病気の影響で肺に穴があく気胸を繰り返し、呼吸機能が低下していた。術後の経過は良好だという。

血液づくりに重要な役割 九大、特定タンパク質解明

2011年9月2日 提供:共同通信社
 血液のもとになる造血幹細胞の維持や増殖に、特定のタンパク質が不可欠であることを九州大の中山敬一(なかやま・けいいち)教授らのチームが突き止め、1日付の米科学誌セル・ステム・セル電子版に発表した。
 このタンパク質のメカニズム解明が進めば、試験管内で大量の血液をつくる輸血技術や、白血病治療などの再生医療への応用が期待できるという。
 タンパク質は、造血幹細胞に多い「p57」。細胞分裂を抑える機能があるが、詳しい役割は分かっていなかった。
 造血幹細胞は骨髄や臍帯血(さいたいけつ)中にある非常に少ない細胞。まれに細胞分裂することで、造血幹細胞自体を複製し、さらに血液細胞をつくる。
 チームの実験で、マウスの造血幹細胞からp57を取り除くと、異常な細胞分裂が起き自己を複製できなくなった。造血能力を失ったマウスにp57を除いたマウスの骨髄を移植した実験では、正常な造血幹細胞の約10分の1しか血液細胞をつくることができなかった。
 この結果、p57が細胞分裂を調節することで造血幹細胞が維持され、血液細胞づくりが保たれていると判明。中山教授は「p57はさまざまな幹細胞に存在しており、ほかの幹細胞の維持にも重要な働きをしている可能性がある」と話している。

子どもは色でヘビ判別 天敵防御に色覚発達か

2011年9月2日 提供:共同通信社
 人間の子どもがヘビを素早く見つけるのに、色の情報が極めて重要な手掛かりになっているとの実験結果を、京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の正高信男(まさたか・のぶお)教授らのグループが1日付の英科学誌サイエンティフィックレポーツ電子版に発表した。
 正高教授によると、生まれながらにヘビに恐怖感があるとみられるのは、色覚の発達した人間や類人猿などの高等霊長類。ヘビなどの天敵を少しでも早く見つけ、身を守るために色覚が発達したとも考えられるという。
 グループは、4~6歳の111人に、さまざまな花の写真8枚とヘビの写真1枚の計9枚を縦横3枚ずつ並べたタッチパネル式の画面を見せ、ヘビの画面に触れてもらうことでヘビを見つける速さを計測。
 すると、写真がカラーの方が、白黒の場合よりも0・1秒~0・2秒速く発見できた。
 大人ではカラーと白黒で発見速度に違いはなかった。正高教授は「幼児期には天敵の餌食になりやすく、大人に比べ視覚による探索に時間もかかるため、色を手掛かりにヘビを素早く見つけているとみられる」としている。

新ワクチン移行策を検討 ポリオで厚労省

2011年9月1日 提供:共同通信社
 早ければ来年度中に導入されるポリオ(小児まひ)の不活化ワクチンについて、現行の生ワクチンから円滑に移行させる対策を議論する厚生労働省の検討会(座長・岡部信彦(おかべ・のぶひこ)国立感染症研究所感染症情報センター長)が31日、初会合を開いた。
 生ワクチンより安全性が高いとされる不活化ワクチンは、海外で広く使われているが、国内では開発中のものも含め未承認。現在は予防接種法に基づき、多くの自治体で生後3カ月~18カ月の乳幼児に2回、春と秋に生ワクチンが集団接種されている。ただ不活化ワクチンの導入を見込んで集団接種を受けなかったり、個人輸入している医療機関で不活化ワクチンを自費接種したりする例が出るなど、混乱が生じている。
 メンバーの坂元昇(さかもと・のぼる)・川崎市医務監は、今年春の同市などの接種率が低下していると指摘。厚労省は、今年春の全国的な接種率や、個人輸入ワクチンの実態調査に着手したことを報告した。
 ウイルスの毒性を弱めた生ワクチンでは、ごくまれにワクチン自体に感染してまひを発症する人がおり、患者団体「ポリオの会」の小山万里子(こやま・まりこ)さんは「海外の不活化ワクチンを早急に特例承認してほしい」と訴えた。
 ポリオの不活化ワクチンは、ジフテリア、百日ぜき、破傷風との4種混合ワクチンと、単独のワクチンを導入の予定。検討会は今後、切り替えの方法や周知の仕方などについて意見をまとめる。

放射性物質を過剰投与 検査で子ども84人に 甲府市立甲府病院

2011年9月1日 提供:共同通信社
 甲府市立甲府病院が放射性物質「テクネチウム」を利用した検査の際、日本核医学会の推奨基準を超える量のテクネチウムが含まれた検査薬を子どもに投与していたことが1日、病院側への取材で分かった。
 検査は、テクネチウムの入った検査薬を静脈注射。放射線の動きを撮影し、腎臓など臓器の機能や病気の有無を調べる。
 病院総務課によると、1999年以降に検査を受けた15歳以下の145人のうち、84人に基準を超える検査薬を投与していた。基準の20倍以上を投与された患者もいた。
 検査は1時間程度かかるといい、過剰投与について放射線技師は「子どもは動き回るので、鮮明な画像を短時間で撮るため、多めに投与した」と説明しているという。
 総務課は「多くの患者はまだ通院しているが、被ばくの健康被害は出ていない」としている。
 病院内で「投与量が多いのではないか」と疑問視する声が上がり、内部調査していた。
 一方、山梨県は8月31日に病院を立ち入り検査し、放射性医薬品の使用量の記載が不正確だとして、口頭で是正を求める行政指導をした。実際の使用量より少なく記載されていたという。
 病院側は1日午後に会見を開き、過剰投与や内部被ばくについて説明する予定。
※テクネチウム
 初めて人工的につくられた元素。医療目的の検査薬として広く用いられる放射性同位体のテクネチウム99mは、ガンマ線を出す能力が2分の1になる半減期が約6時間と短く、静脈注射などで体内に投与しても被ばくを最小限にできるのが利点。検査装置でガンマ線の量を測定し、骨や腎臓、肺、肝臓など臓器の働きを知る目印とする。

ガストの食事で14人赤痢 120店舗の営業自粛 宮城の工場営業停止

2011年9月1日 提供:共同通信社
 宮城県は31日、外食大手すかいらーくが経営する東北4県のファミリーレストラン「ガスト」で食事をした14人が細菌性赤痢を発症したと発表した。県は各店舗に食材を提供している同県大衡村の同社工場で製造された食品が原因の食中毒と断定、工場を31日から3日間の営業停止処分にした。
 すかいらーくは、この工場の食材を使っていた北海道、東北6県、栃木県のガストなど120店舗の営業を31日から自粛。工場も30日に操業を停止した。
 宮城県によると、14人の内訳は青森2人、宮城2人、山形5人、福島5人で、2~40歳の男性3人と23~60歳の女性11人。いずれも8月18~20日に、各県のガスト11店舗で食事をした。福島県の2歳男児を含む8人が入院したが、現在は全員回復に向かっているという。
 14人に提供した食事は豚しょうが焼き定食やスパゲティミートソースなど10品。自粛店舗の内訳は北海道23、青森11、岩手10、秋田17、宮城18、山形13、福島22、栃木6。
 仙台市青葉区のガストでは31日夕、入り口に「安全確認が終了するまで、営業自粛させていただくこととしました」との説明書きが張られ、入店しようとして引き返すグループも見られた。
 このほか、宮城県で60代女性、秋田県で89歳の女性が細菌性赤痢と診断されたが、いずれもガストで食事はしておらず、原因は不明。
※細菌性赤痢 
 赤痢菌による消化管感染症で、発熱や腹痛、下痢、血便などの症状が出る。保菌者の便や手足から菌が水や食品に移り、それを口にすることで感染する。潜伏期間は2~4日程度。日本の患者数は年間数百人で、外国で感染するケースが7~8割を占める。

牛刺し、タタキも対象 新基準10月1日施行へ

2011年9月1日 提供:共同通信社
 厚生労働省は31日、「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受けて検討していた生食用牛肉の表面加熱を義務付ける新基準について、ユッケだけでなく、牛刺しや牛タタキ、生の牛肉を使うタルタルステーキも対象とすることを明らかにした。
 厚労省は新基準を10月1日に施行する方針。違反した場合は食品衛生法に基づき、営業停止処分や、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される。同省の審議会が31日、新基準を了承した。
 厚労省によると、牛タタキはもともと表面が加熱されているが、食中毒の原因となった事例があるため新基準に沿って処理された牛肉を使用することを求める。レアの焼き方で提供されることもあるビーフステーキは、食中毒の発生例がないとして新基準の対象外とする。
 新基準は生食用牛肉を密封包装し、湯につけるなどの方法で表面から1センチ以上深い部分を60度で2分以上加熱した後、冷却することを食肉処理業者に義務付ける。肉を仕入れた飲食店は表面を削り取る「トリミング」をして、火が通っていない部分をユッケなどに加工し、客に提供する。
 新基準は、審議会の部会が7月にまとめた案を、食品安全委員会が8月に了承した。

マニキュアが緊張を緩和 妊婦に化粧の効果

2011年9月1日 提供:共同通信社
 妊娠中の女性が自分の爪にマニキュアを塗った後、緊張や怒りの感情が低下したとする研究結果を31日、国際日本文化研究センター(京都市)研究員の平松隆円(ひらまつ・りゅうえん)さんらが発表した。化粧のリラックス効果を示すものと分析し、化粧品の開発に生かせるとしている。
 調査したのは平松さんと、京都大大学院医学研究科の院生の米盛由以子(よねもり・ゆいこ)さん。妊婦23人(平均年齢29・3歳)を対象に、両手の爪にマニキュアを塗る前と塗った後の感情を、それぞれ5段階で問う30項目の心理テストを実施した。
 その結果、「緊張、不安」の感情は、マニキュアを塗る前後で平均4・74から3・04に低下。「抑うつ、落ち込み」「怒り、敵意」「混乱」を示す数値も下がった。
 平松さんは「妊婦が化粧をすることに否定的な風潮があるが、調査結果は、化粧がもたらす肯定的な感情調整作用が健康状態を良好にすることを示唆している。メーカーと協力して妊婦向けの化粧品を開発したい」と話している。

うつ病を血液で診断 客観指標を発見 広島大が世界初

2011年8月31日 提供:共同通信社
 採血することで、うつ病を客観的に診断できる有力な指標を世界で初めて発見したと広島大大学院医歯薬学総合研究科の山脇成人(やまわき・しげと)教授や森信繁(もりのぶ・しげる)准教授のグループが30日、発表した。成果は米科学誌プロスワン電子版に掲載された。
 神経細胞を成長させるタンパク質の一つ、脳由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子に起きる「メチル化」という化学反応の程度を調べる。
 グループによると、うつ病は基準に沿って、気分の落ち込みや意欲低下の症状から問診などにより診断されており、糖尿病の血糖値や高血圧の血圧値のような明確な指標は未開発。
 今後さらにデータを集め精度を高めるのが課題だが、社会問題化している自殺の原因ともなっているうつ病の客観的な診断や抗うつ薬の効果予測に役立つと期待される。
 グループは北海道大や名古屋大、大分大などから、うつ病患者20人と、うつ病でない18人から血液の提供を受け、BDNFを作る遺伝子の三十数カ所のメチル化を解析した結果、患者特有のパターンが見つかった。
 費用は1人1万5千円程度と見込み、2日間で結果が出るという。今後、抗うつ薬投与や病状変化と、メチル化の程度の変化の関連性も調べる。
 BDNFは記憶や学習、神経発達など脳機能に深く関与し、主に中枢神経にある。ストレスにより量や働きが低下するため、うつ病の発症と密接に関わるとされる。
 淵上学(ふちかみ・まなぶ)研究員は「これほどきれいに結果が出る手法はないのでは。安価で正確な診断ができる方法として確立したい」と話している。
※うつ病
 ストレスや疲労などさまざまな原因でなるとされ、気持ちの落ち込み、イライラ、判断力の低下などの精神的症状や、睡眠障害、食欲低下、頭痛、倦怠(けんたい)感などの身体的症状が出る。国際的な診断基準により症状から診断される。抗うつ薬での治療が一般的だが、効かない場合もある。厚生労働省は「四大疾病」としているがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に、精神疾患を加えて「五大疾病」とする方針を決めている。

禁煙補助薬で意識障害か 車の事故3例、副作用追加

2011年8月31日 提供:共同通信社
 ニコチン依存症の喫煙者に対する国内唯一の経口禁煙補助薬「チャンピックス」を飲んだ3人が、自動車の運転中に因果関係の否定できない意識障害に陥り、接触事故を起こしたとして、厚生労働省は30日までに、販売する製薬大手ファイザー(東京)に対し、添付文書の重大な副作用に意識障害を追加するよう指示した。
 ファイザーは指示に従い、同日までに「自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること」などと、医師向けの添付文書を改訂した。
 厚労省やファイザーによると、チャンピックスは、脳の神経細胞のニコチン受容体と結合し、たばこを吸いたい気持ちを抑える効果がある。2008年5月から販売され、年間約41万4千人が使用している。昨年10月のたばこ増税で禁煙治療を受ける人が増え、一時、供給不足になった。
 厚労省によると、事故を起こした3人は40代女性と60代、70代の男性で、いずれもけがはなかった。このうち60代男性は服用8日目、朝食後に飲んで約20分後、運転中に意識を失い、気付くと道路の側溝に車が突っ込んでいたという。夕食後に服用して約20分後にも、運転中に気を失い、電柱にぶつかりそうになった。意識は自然に回復し、服用を中止した。
 ほかにも意識レベルが低下したとの報告が3例あったという。
 ファイザーは「症例の集積に基づき重大な副作用に追記した。今後も情報の収集と提供に努める」としている。

介護、嫁から娘へ 子育て中も兄弟頼れず 先のこと「考えたくない」 「ウーマン・アイ」

2011年8月30日 提供:共同通信社
 2000年の介護保険制度開始から10年以上が過ぎた。「介護は嫁が」という社会の意識は変わったが、介護から「逃げられない」存在としてクローズアップされてきたのが、高齢の親を持つ娘たちだ。子育て中でも、男の兄弟がいても、フルタイムの仕事があっても介護者として期待されてしまう現実。未婚のまま親をみるシングル介護も多い。親子ならではの葛藤も抱えつつ、娘たちのぎりぎりの介護が続く。
 「死んだら楽になるのかな」。ぼんやり考えながら、直美(なおみ)さん(42)=仮名=はJR中央線に乗り、東京から甲府まで来ていた。認知症の父と病身の母をシングル介護して1年近く、心身ともに疲れ果てていた。
 一人っ子の直美さんは「できる限りやろう」と頑張った。しかし、病院の付き添いや食事、夜中のトイレ介助に追われ、眠れない日が続くと仕事にしわ寄せが来た。遅刻、早退、休みが増え、ついに「派遣切り」に。新たな仕事も、病院やヘルパーからの電話でたびたび中断され、いたたまれなくなって辞めた。体調も悪くなり「うつ状態」(直美さん)になった。
 自殺を思いとどまったのは携帯に母のメールが届いたからだ。
 「しんぱいしていますゆるしてくださいもどつてください」
 目がよく見えない母が恐らく必死で打ったひらがなだけの文字。「面倒をみる人間は私しかいない」とわれに返った。
 介護はいつまで続くか分からない。今は両親の年金で生活しているが、どちらかが亡くなれば生活費は足りない。そのとき仕事はあるだろうか。結婚は...。つらくなるから、先のことは考えないようにしている。
 神奈川県の恵子(けいこ)さん(47)=仮名=は、重い認知症の母を介護して17年になる。兄夫婦がいるが、父の病死後、母を引き取ったのは恵子さんだった。フルタイムの看護師は退職。9年前に一人息子が生まれると、「右手に車いす、左手にベビーカー」の生活になった。
 突然大声を出す、車いすごと倒れるといった異常行動がある母。自分でぶつけてできた傷を「娘や婿に殴られた」とヘルパーに訴えているのを聞くと「こっちが虐待されている」気分になり、本人に「ババア死ね」と言ってしまうこともある。
 しかし、施設に入れる気にはなれない。以前預けた所で、母は他人の服を着せられ、ひどい便秘になった。「母は自分で自分を守れない。守ってやらなきゃ」。だが、気掛かりなのはわが子のことだ。「母が騒ぐたび、家の中は修羅場になるし、小さいのにいろいろ我慢させてきた。心理的な問題が起きないかと...」
 厚生労働省の調査では、介護を主に担う人は01年時点では嫁など同居する「子の配偶者」が23%で、娘など同居の「子」による介護より多かったが、10年にはその順序が逆転した。
※介護保険制度
 介護が必要な人を社会で支えることを目的に2000年4月に始まった社会保障制度。10年度の利用者は約493万人で、01年度(約287万人)の1・7倍に増えたが、介護保険だけでは必要なサービスを賄えないとして制度の拡充を望む声が強い。同居して介護を主に担うのは配偶者が最も多く、次いで「子」、「子の配偶者」の順(10年)。男性による介護も増加傾向にある。

視覚障害者の介助学んで 自主製作で実演DVD

2011年8月30日 提供:共同通信社
 階段の上り下りなど視覚障害者にとって負担が大きい場面での介助法をわかりやすく伝えようと、岡山市の福祉関係者らが実演ビデオを撮影し、DVDにまとめた。スタッフは「介助する側とされる側の双方にとって学べる教材になれば」と期待を寄せている。
 長年、福祉に携わってきた介護福祉士清田武司(きよた・たけし)さん(51)が中心となり、自らの経験を基に、日常生活に必要な項目を網羅し製作。きっかけは、市販のマニュアル通りでは「うまくいかないと感じることがあるから」という。
 ビデオは視覚障害者の岡トモ子(おか・ともこ)さん(69)が実演。付添人に手を引かれて飛び石を歩く場面から始まる。食事やトイレなど22項目について介助のポイントを紹介。階段を下りる際は、「階段であることを伝えてテンポよく下ります」と説明が入る。
 岡さんが病気で全盲になったのは約30年前。信号待ちしていると「手伝いましょうか」と声を掛けてもらえるなど、以前と比べ状況は良くなって来た。「介助は難しいことじゃない。『自分でもできるんだ』と思ってほしい」と、さらなる改善を願っている。
 DVDは1枚600円。問い合わせは「ヘルパーステーションあい」、電話086(234)1137。

iPS細胞発表から5年 再生医療に向けて安全性の研究着々

2011年8月30日 提供:毎日新聞社
iPS細胞:発表から5年 再生医療に向けて安全性の研究着々
 京都大の山中伸弥教授が、マウスの皮膚細胞に4種類の遺伝子を加え、あらゆる種類の細胞になる能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作成したと米科学誌「セル」に発表してから8月で5年。翌年にはヒトでの作成にも成功、その後多くの研究者がiPS細胞のさまざまな研究に取り組む起爆剤となった。この間の成果や課題をまとめた。【野田武、須田桃子】
 従来、受精卵が細胞になってしまうと、時間同様、元には戻せないと考えられていたが、山中教授の成果はその常識を覆した。
 ■がん化防止へ改良
 最初に山中教授が発表した作成方法は、皮膚細胞などの体細胞に、DNAに遺伝情報を書き込む能力を持つレトロウイルスを使って4種類の遺伝子(Oct3/4、Sox2、c―Myc、Klf4)を加え、細胞の核が持つ情報を、時計の針を巻き戻すように「初期化」するというもの。
 iPS細胞からさまざまな組織を作り出し、患部に移植すれば、従来は治らなかった難病の治療につながる可能性がある。これまでに神経や心筋、肝臓など多くの組織が作られ、こうした「再生医療」への期待が高まった。
 移植の前提として、欲しい組織の細胞だけを作り出すことが必要だ。だが最初の方法では、4遺伝子のうちc―Mycががん遺伝子であることから、移植後、体内でがんになる恐れがあった。
 さらに、遺伝子の「運び役」のレトロウイルスが遺伝子を傷つけてがん化を引き起こす恐れもあった。これを克服するため、遺伝子を傷つけない別のウイルスや「プラスミド」と呼ばれる物質、リボ核酸(RNA)などで置き換える改良もなされた。最近有望と考えられているのが、これらのやり方だ。
 安全性について山中教授は「元になる細胞や作成方法の異なるヒトのiPS細胞50種類を対象に、詳細な比較検討を進めている。今年度から来年度にかけて成果を公表していきたい」と話す。
 ■難病治療研究へ加速
 慶応大の岡野栄之教授は「どの方法が最もよいか、今後1~2年のうちに選ばれるのでは」という。
 岡野教授は、iPS細胞で脊髄(せきずい)損傷を治療することを目指している。安全性の高いiPS細胞から神経を作れる道筋がつけば「臨床研究を5年後には始めたい」(岡野教授)と意気込む。
 さらに臨床研究が早いと見られるのが、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代チームリーダーらによる、目の病気に関する研究だ。iPS細胞から網膜の一部「網膜色素上皮細胞」を作り、悪化すれば失明する「加齢黄斑変性症」の患者に移植して進行を遅らせるもので、今後2年ほどで臨床研究に移る予定。実現すればiPS細胞を使った初の臨床研究となる。
 ■新薬開発にも有望
 最近では、再生医療より新薬の開発にiPS細胞を活用する方法が注目されている。
 例えば、筋ジストロフィーなど難病患者の体細胞からiPS細胞を作り、治療薬の候補物質を加えて毒性や薬効を調べる。こうした手法で多数ある候補物質を絞り込み、開発期間やコスト削減につなげる。
 山中教授は「世界中でiPS細胞研究が盛んだが、大半は、患者の細胞から作った『疾患iPS細胞』による病態の研究や薬の探索だ。その現場では、4遺伝子をレトロウイルスで導入する最初の作成方法がかなり使われている。この状況は今後も続くだろう」と有用性を見込む。
 ■研究支援や特許も
 iPS細胞研究は、日本が世界をリードできる有望な分野として、国の研究費も右肩上がりに増えている。10年度には当初予算だけで60億円、補正予算も含めると年間100億円規模になった。
 今年度からは、文部科学省と厚生労働省が公募で選んだ研究計画に対し、最大年間3億円を15年間支給する新規事業を共同で開始。文科省の石井康彦ライフサイエンス課長は「1年でも2年でも早く医療現場に持っていく。基礎研究から有望なシーズ(種)を見つけることに重点を置いてきたが、今後は見つけた種を早く大きく育てる」と話す。
 京都大も10年4月、研究推進を狙って従来組織を格上げし、学部と同等の「iPS細胞研究所」(CiRA)を開設、山中教授が所長に就いた。「基礎から応用まで一つ屋根の下で研究して応用を目指す」(山中教授)のが狙いで、250人体制で研究に励む。
 日々の研究とは別に、iPS細胞作成技術の特許取得も重要な戦略だ。将来、応用が本格化した際、作成技術の特許を少数の民間企業などに押さえられていると、巨額の使用料を求められる恐れがある。
 今年7月から8月にかけ、京都大が申請していた山中教授の基本技術に関する特許が欧州と米国で相次いで成立した。京大は「高額の使用料は設定しない」と表明している。
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 ◇iPS細胞をめぐる主な出来事
06年 8月 山中教授がマウス細胞からの作成を発表
07年11月 山中教授と米チームがヒトでの作成を同時に発表
08年 9月 作成に関する京都大の基本特許が日本で成立
   10月 山中教授らが「プラスミド」による作成を発表
09年10月 遺伝子を傷つけないウイルスでの作成を日本企業が発表
10年 4月 京都大が「iPS細胞研究所」を開設
11年 6月 山中教授が、iPS細胞の作成効率を上げつつ不完全な細胞を増やさない新たな遺伝子「Glis1」を論文で報告
  7、8月 京大の基本特許が欧州と米国でも成立

土壌汚染、34地点がチェルノブイリ移住基準超

2011年8月30日 提供:読売新聞
 東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散した放射性物質による土壌汚染の状態を調べた地図がまとまり、29日に開かれた文部科学省の検討会で報告された。
 立ち入りが制限されている警戒区域や計画的避難区域で、チェルノブイリ原発事故での強制移住基準(1平方メートル当たりの放射性セシウム137が148万ベクレル)を超える汚染濃度が測定されたのは、6市町村34地点に上った。住民の被曝(ひばく)線量などを把握するのが狙い。菅首相が27日、「長期間にわたり住民の居住が困難になる地域が生じる」との見通しを示したが、それを裏付けた。
 測定結果によると、6月14日時点で、セシウム137の濃度が最も高かったのは、警戒区域内にある福島県大熊町の1平方メートル当たり約1545万ベクレル。セシウム134と合わせると、同約2946万ベクレルとなった。
 同300万ベクレル超となったのは、セシウム137で同町、双葉町、浪江町、富岡町の計16地点に上った。高い濃度の地点は、原発から北西方向に延びており、チェルノブイリ事故の強制移住基準を超える地点があった自治体は、飯舘村、南相馬市を加えた計6市町村だった。同省は約2200地点の土壌を測定した。

腰痛にストレスが関与 再発、慢性化の要因に 日常活動維持が大切  「医療新世紀」

2011年8月30日 提供:共同通信社
 大多数の人が経験する腰痛。再発や慢性化も多く、やっかいな症状だ。従来は背骨に問題があるとして、腰にできるだけ負担を掛けずに安静を保つことが大事だとされてきた。しかし最近は、痛みに対する不安や仕事上のストレスといった心理的な影響が注目され、ストレスを解消しながら、できるだけ日常活動を維持する方が良いとの考えに変わってきたという。
 ▽痛みの悪循環
 「欧米では、腰痛の再発や慢性化には心理的、社会的な要因が非常に重要だとされている」と、関東労災病院(川崎市)で勤労者筋・骨格系疾患研究センター長を務める松平浩(まつだいら・こう)医師。
 腰痛と言えば、骨の間の椎間板が飛び出して神経を刺激する椎間板ヘルニアなどを思い浮かべるが、松平さんによると、エックス線や磁気共鳴画像装置(MRI)による画像検査で異常があっても腰痛のない人や、逆に異常がないのに痛みが強い人もいて、画像所見で痛みの原因を説明できるとは限らない。
 腰痛で病院を受診する人のうち、診察や画像検査で原因が特定できるのは15%で、残り85%は原因が特定しきれない「非特異的腰痛」に分類される。いわゆる「ぎっくり腰」もこれに含まれる。
 このタイプの腰痛の多くは放っておいても痛みは消える。しかし、心理的な問題から腰を動かさずにいると筋肉が硬直、気がめいってうつ傾向が強まり、さらに体を動かさなくなる「痛みの悪循環」に陥ることがある。
 ▽再発3・65倍
 医師から「椎間板が減っている」「骨が変形している」などと言われて腰痛に対する不安や恐れが募るケースがある。松平さんの研究によると、ぎっくり腰で受診した患者のうち、治るまで安静にするよう指導された68人と、できるだけ普段の生活を続けるよう指導された32人を比較すると、翌年にぎっくり腰を再発するリスクは安静を指導された患者の方が3・65倍も高かった。
 心理的な問題が、より複雑に絡むこともある。東京都内の会社員の男性(37)は大学時代に歩けなくなるほどの腰痛を発症し、椎間板ヘルニアと診断された。手術でいったんは良くなったが、司法試験を目指しながら一般企業に就職する目前に腰痛を再発。キャリアアップのため法科大学院への入学や転職を繰り返す中で、腰痛は一進一退の経過をたどった。
 その後、人とぶつかって腰に衝撃を受けたのをきっかけに痛みは悪化。安静にしてもプールで運動しても一向に改善しないため松平さんの診察を受けた。
 ▽人生相談
 松平さんの勧めもあり、痛みの程度や一日の行動をノートに記録するようになった。すると、家族と口げんかをしたり、司法試験の受験について不安になったりすると、その当日か翌日に痛みが増すことに気付いた。「最初は懐疑的だったが、心の問題が腰に来ていることをだんだん受け入れるようになってきた」と男性は振り返る。
 松平さんの診察は週に1度。毎回1~2時間に及び「人生相談のようになってきた」という。そのうち腰痛も和らいできた。長時間座っていることもできるようになり、最近は2年ぶりに車の運転も楽しんだ。「今では、なるべくストレスをためないようにすれば、ひどい腰痛にならないという自信がついた」と話す。
 松平さんは「腰痛は腰が主要な問題ではあるが、怒りや不安から痛みが来ることもある。共感したり、分かってあげたり、少しずつ考えを変えてあげたりする療法が効果的な場合もある」と指摘している。(共同)

喫煙女性は心臓病の危険大 「医療新世紀」

2011年8月30日 提供:共同通信社
 女性の喫煙者は男性喫煙者に比べ、狭心症や心筋梗塞など、心臓に血液を供給する冠動脈の血流が悪くなって起こる心臓病のリスクが25%高いとの調査結果を、米ミネソタ大などの研究チームが英医学誌ランセット(電子版)に発表した。
 チームは、1966年以降に発表された75種類の大規模調査に参加した240万人を対象に、冠動脈性心臓病を発症した約4万4千人のリスク要因を分析した。
 ロイター通信によると、男女差が生じる原因としてチームの研究者は、女性喫煙者の方がより深く煙を吸い込んだり、有害な物質を吸収しやすかったりする可能性を挙げている。

概算医療費36・6兆円 10年度、8年連続最高

2011年8月29日 提供:共同通信社
 厚生労働省は26日、2010年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費が概算で前年度比1兆4千億円増(3・9%増)の36兆6千億円だったと発表した。8年連続で増加、過去最高も更新した。
 厚労省は「診療報酬改定の影響を除けば、ほぼ従来と同水準の伸び率で、高齢化や医療の高度化が要因」とみている。
 入院も含む受診延べ日数は0・1%増と6年ぶりに増加。通院と歯科はわずかに減少したが、入院が0・7%増となり、全体を押し上げた。10年度の診療報酬改定で、救急や産科、小児科など急性期の入院医療に手厚く配分したのが影響したとみられる。
 70歳以上の医療費は4・7%増の16兆2千億円で全体の40%を超えた。70歳未満は前年度比2・8%増の18兆6千億円だった。
 医療費の動向を迅速に把握するために集計している概算医療費は、労災分などを含まず、医療費全体を示す国民医療費の98%程度とされる。
 また厚労省は、岩手、宮城、福島3県の3月の医療費が診療報酬の請求ベースで前年同月比230億円減少したと明らかにした。

スキルス胃がん マウスで再現 発症解明に期待 東京医科歯科大

2011年8月29日 提供:毎日新聞社
スキルス胃がん:マウスで再現 発症解明に期待--東京医科歯科大
 悪性度が高いスキルス胃がんを再現したマウスを、湯浅保仁・東京医科歯科大教授(分子腫瘍医学)らのチームが世界で初めて作成し、国際科学誌ガット(26日付電子版)に発表した。発症の仕組みの解明、予防や治療法開発に役立つ可能性がある。
 チームは、スキルス胃がんの人に多くみられる遺伝子の異常に注目。「Eカドヘリン」と「p53」と呼ばれる、がん抑制にかかわる二つの遺伝子が胃壁で働かないマウスを作ると、生まれて1年後にはすべてのマウスが胃がんを発症した。がんは、人のスキルス胃がんとそっくりの胃壁が厚く、硬くなる特徴を持ち、遺伝子の働き方もよく似ていた。
 スキルス胃がんは、腫瘍を作らず胃壁に広がる。発見が難しいうえ、転移しやすいため治療が難しい。日本人の胃がんの約2割を占め、若い人の発症が多いといわれる。
 湯浅教授は「このマウスを使って、スキルス胃がんの仕組みを解明し、治療法の開発につなげたい」と話す。【永山悦子】

関節リウマチ起こす物質 治療薬開発に期待、大阪大

2011年8月29日 提供:共同通信社
 免疫機能が過剰に働いて手足の関節に炎症や骨の破壊などが起こる関節リウマチの発症に、細胞内の「Ahr」というタンパク質が関与することを大阪大や慶応大、国立環境研究所(茨城県)などのチームがマウスで解明、米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
 大阪大の岸本忠三(きしもと・ただみつ)教授(免疫学)は「Ahrの働きを抑える薬剤をつくれれば、関節リウマチの治療薬となるかもしれない」としている。
 関節リウマチでは、リンパ球の一種「Th17細胞」が増え、過剰に働いている。
 チームは、関節リウマチのような症状を強制的に発症させられる手法をマウスに使い、解析。
 Ahrを働かなくしたマウスではTh17細胞の数が減少し、関節リウマチを起こそうとしても発症しなかった。このためチームはAhrが多くつくられることで、Th17細胞が増えて発症するとみている。
 Ahrが多くつくられる原因としては、さまざまな免疫細胞が出す指令が過剰になることが考えられるという。Ahrは哺乳類や爬虫(はちゅう)類の細胞に存在するが、詳しい機能は分かっていなかった。

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