町田の鍼灸(ハリキュウ)マッサージの治療院です。肩こり、腰痛からギックリ腰寝違いなど痛みの改善あらゆる体の不調和、歪みの改善に努力しています。

最新医療情報27

最新医療情報26

20111003~

値上げの禁煙効果は男性だけ?…名古屋市大調査

2011年10月17日 提供:読売新聞
 昨年10月のたばこ大幅値上げによる禁煙効果は、女性より男性で大きかったことが、名古屋市立大の鈴木貞夫教授らが愛知県の約7000人に対して行った調査で分かった。
 日本公衆衛生学会(秋田市)で20日発表される。
 厚生労働省研究班が昨年末に行った全国調査では喫煙率は変わらず喫煙本数が減ったという結果が出ており、微妙な違いが出た。
 鈴木教授らは、愛知県岡崎市医師会公衆衛生センターでの人間ドック受診者7151人(男性3933人、女性3218人)を対象に、値上げの前後での喫煙率の変化を調べた。
 値上げ後の喫煙率は、男性で19%と値上げ前より7・6ポイント下がったが、女性はほぼ変わらない6・2%(0・5ポイント減)だった。
 男性喫煙者に対する「ひと箱いくらになったら禁煙するか」の質問で、400円と答えたのは4・9%だったのに対し、500円は35・6%と大きく増え、1000円は51・9%だった。鈴木教授は「500円が(値上げの)一つの目安と考えられる」としている。

髄液漏れ診断基準まとまる 厚労省研究班、学会で発表

2011年10月14日 提供:共同通信社
 脳や脊髄を覆う硬膜に事故などの衝撃で穴があき、内部を満たす髄液が漏れ出て頭痛などが起きる「脳脊髄液減少症」の診断基準を厚生労働省研究班(代表・嘉山孝正(かやま・たかまさ)国立がん研究センター理事長)がまとめ、日本脳神経外科学会で13日、発表した。関係学会の承認を得たとしている。
 従来、漏れの確認には、髄液に放射性同位体を注射する検査法などが用いられていたが、今回作成した基準では、注射の必要がない磁気共鳴画像装置(MRI)による脊髄の観察を中心にするほか、体を起こした際の頭痛などを参考にする。
 今回は研究期間中に集まった100症例のうち、診断基準では16人の髄液漏れが確実とされ、この状態を「脳脊髄液漏出症」と呼ぶことにした。
 研究班は今後、硬膜の外側に自分の血液を注入し、かさぶたのようにして漏れを止める「ブラッドパッチ」の有効性の検証など、治療法の研究を進めることも表明した。
 脳脊髄液減少症は国内患者が数千~数十万人との説があるが、病気の定義や診断法が未確立で、診断基準の策定が求められていた。

[結核] 結核蔓延防止のため、外来での抗結核薬服用確認を推進

2011年10月14日 提供:WIC REPORT (厚生政策情報センター)
[結核] 結核蔓延防止のため、外来での抗結核薬服用確認を推進
   厚生労働省は10月12日に、「結核患者に対するDOTS(直接服薬確認療法) の推進について」の一部改正に関する通知を発出した。
 結核菌は感染力が非常に強いため、個々の結核患者を確実に治療することが必要である。結核治療にあたっては、主に抗結核薬が処方されるが、治療が長期にわたり、かつ症状が出なくなることもあるため、患者が勝手に服薬を中止してしまうケースが少なくない。
この場合、結核菌が薬剤耐性を持つ危険性もあり、新たな蔓延が生じる可能性もある。
 そこで厚労省は、「処方された抗結核薬を確実に服薬させる」ことが重要と考え、医師等が服薬の確認を行う方策を進めている(DOTS:直接服薬確認療法)。
このたび、「結核に関する特定感染症予防指針」が見直されたことを踏まえ、DOTSの推進方策についても「外来でのDOTS推進」などを内容とする見直しが行われ、本通知が発出されている(p1参照)。資料には、見直し内容を踏まえた、DOTS推進指針(p2-p7参照)が示されている。
資料1 P1~P7(その1:0.3M)
その他の記事はこちら
同日の記事
2011年10月14日号(WICレポート 10/10-10/14)
厚生政策情報センター
厚生政策情報センター(略称:WIC)は、国内最大級の医業経営コンサルティングファームである日本経営グループの事業部として、厚生行政(保健・医療・介護)や医業経営に関わる最新の情報を全国に提供しています。

父の遺伝子、食べられ消滅 ミトコンドリアで群馬大

2011年10月14日 提供:共同通信社
 父親のミトコンドリアは食べられて消滅し、遺伝子は次世代には伝わらない-。細胞の中でエネルギーをつくる小器官「ミトコンドリア」で、母親のミトコンドリアの遺伝子のみが子に伝わる母性遺伝をするのは、受精卵の中で「自食」と呼ばれる作用が起き、父親のミトコンドリアを分解するためだとする研究結果を、群馬大の佐藤健(さとう・けん)教授と妻の美由紀(みゆき)助教(細胞生物学)が14日、米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
 ただ、なぜ父親のミトコンドリアが排除されるのかは分からず、佐藤教授は「父親のミトコンドリアをもたらす精子は運動量が多く、受精するときには疲れている。その遺伝子を次世代につなげると良くないのかもしれない」と話している。
 自食は細胞が飢餓状態になったときに自らの一部を分解して栄養源に使う場合などに起こる。
 佐藤教授らは、実験用生物である線虫のミトコンドリアを着色し、受精卵を調べた。すると精子由来のミトコンドリアのみが受精直後に特殊な膜に包まれて、酵素によって徐々に分解される様子が観察された。卵子のミトコンドリアは残っていた。
 ミトコンドリアは、人間や魚類などの生物の細胞内に存在し、細胞の本体とは別の遺伝子を持つ。母親の遺伝子のみが子に伝わるため、この遺伝子をもとに人類の祖先をたどっていくと、数十万年前のアフリカの女性に行き着くという説「ミトコンドリア・イブ」が知られている。

パンデミック想定したワクチン流通の検討に着手--厚労省・検討会

2011年10月13日 提供:薬事ニュース
 厚生労働省は9月29日、2009年の新型インフルエンザ発生の際に生じたワクチン流通体制に関する諸問題を見直し、将来起こりうるパンデミックへの対応について検討する「新型インフルエンザワクチンの流通改善に関する検討会」の初会合を開催した。座長には庵原俊昭・国立病院機構三重病院院長が選出され、委員らは今後の検討方法について、発生した新型インフルエンザの病原性やワクチンの接種方法などを想定し、複数のパターンに対応した流通のあり方を検討していく考えで一致した。同省の事務局によれば、同検討会では今後1か月に1回程度の頻度で会合を開き、今年度末を目途に報告書を取りまとめる予定。

iPS細胞の遺伝子修復 肝細胞に成長させ移植も

2011年10月13日 提供:共同通信社
 遺伝子の中の1個の塩基配列の異常が原因となり、肝硬変などを引き起こす病気「α1アンチトリプシン欠損症」の患者の細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)をつくり、異常を効率的に修復する方法を、英サンガー研究所などのチームが開発、英科学誌ネイチャーに13日、発表した。
 修復したiPS細胞からつくった肝細胞は、マウスに移植すると人間の肝臓がつくるタンパク質を分泌するなど、正常な細胞であることも確かめた。患者の細胞の遺伝子異常を修復し、正常な細胞にして移植する治療につながると期待される。
 同研究所のアラン・ブラッドリー教授らは患者の皮膚の細胞からiPS細胞を作製。このiPS細胞は病気特有の遺伝子異常があるが、特殊な酵素を使って遺伝子の狙った場所に切れ込みを入れ、正しい塩基配列を入れると、この酵素を使わない場合よりはるかに高効率となる1万個に1個の割合で遺伝子異常が修復できた。
 修復が成功すると抗生物質への耐性ができるような遺伝子も同時に組み込むため、抗生物質を与えれば修復に成功した細胞が生き残る。最後に耐性遺伝子を取り除けば、正常なiPS細胞が出来上がるという仕組みだ。チームはこのiPS細胞を肝細胞に成長させた。
 チームの遊佐宏介(ゆさ・こうすけ)博士研究員は「血友病や鎌型赤血球貧血症など、1個の塩基配列の異常で起きる他の病気への治療法にもつながるのではないか」と話している。

若さ保つ驚異的な能力、ハダカデバネズミで解明

2011年10月13日 提供:読売新聞
 体毛がなく、長寿でがんができないなどのユニークな性質を持つ「ハダカデバネズミ」の全遺伝情報(ゲノム)解読に、韓国と中国、米国、デンマークの共同研究チームが成功した。
 細胞の老化を防ぐ遺伝子が活発に働き続けるなど、人や他のネズミとは違う特徴が見つかった。仕組みを調べ人で再現する薬を開発すれば、抗加齢やがん治療に役立ちそうだ。13日付の英科学誌ネイチャーに発表する。
 ハダカデバネズミは、アフリカ東部のサバンナに80匹程度の集団で生息。大きさはマウスとほぼ同じだが、平均寿命は28年とマウス(2-3年)の約10倍。運動能力も20年以上衰えないなど、若さを保つ驚異的な能力が注目を集めている。
 解析の結果、遺伝子の数は人や他のネズミとほぼ同じ2万2561個だが、固有の遺伝子グループが96種類あった。細胞の老化に伴って短くなる「テロメア」を保護する遺伝子や、DNAの傷を補修してがん化を防ぐ遺伝子などが活発に働いていた。

日本の食品基準は甘すぎ ベラルーシ専門家が批判

2011年10月13日 提供:共同通信社
 チェルノブイリ原発事故後の住民対策に取り組んできたベラルーシの民間の研究機関、ベルラド放射能安全研究所のウラジーミル・バベンコ副所長が12日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。東京電力福島第1原発事故を受け、日本政府が設定した食品や飲料水の放射性物質の基準値が甘すぎ、「まったく理解できない」と批判、早急に「現実的」な値に見直すべきだと述べた。
 例えば、日本では飲料水1キログラム当たりの放射性セシウムの暫定基準値は200ベクレル。一方、ベラルーシの基準値は10ベクレルで、20倍の差があるという。
 また、ベラルーシでは内部被ばくの影響を受けやすい子どもが摂取する食品は37ベクレルと厳しい基準値が定められているが、日本では乳製品を除く食品の暫定基準値は500ベクレルで、子どもに対する特別措置がないことも問題視。
 「37ベクレルでも子どもに与えるには高すぎる。ゼロに近づけるべきだ」と指摘した。
 さらに、人口密度が高い日本では広域の移住は困難だとし「対策を講じるには、まず土壌の汚染を測定する必要がある」と訴えた。
 副所長は著書「自分と子どもを放射能から守るには」の邦訳出版を機に来日。14日には福島市で講演する予定。(共同)

経験あれば死亡率差なし 心臓や肺手術で学会

2011年10月12日 提供:共同通信社
 日本胸部外科学会は11日、2000~09年に会員の病院など医療施設が実施した心臓、肺がん、食道がんの3領域の手術に伴う死亡率を分析し、「手術件数と死亡率に相関関係はなく、一定数の手術を経験した施設間では死亡率に大差がない」とする調査結果をまとめた。
 学会は、心臓、肺がん、食道がんの手術について、それぞれ約500~600の施設が実施した手術の死亡率を統計的に分析。冠動脈バイパス手術の場合、30~40症例以上を経験した施設間では死亡率に大差がなく、肺がんや食道がんの手術でも同様の傾向がみられたという。
 また、学会は今年から、施設名は匿名にした上で施設ごとの死亡率を公開することを決めた。年内に09年分の結果を公開する。「患者に手術リスクを説明する際に日本のスタンダードを示し、手術の情報を広く提供したい」としている。
 ただ、手術数が少ない病院の死亡率は統計的に信頼性が低いほか、「リスクの高い患者を手術する病院は死亡率が高くなる」という事情をデータで補正する必要もあり、学会は「公開データの質をさらに高めるよう努める」としている。

花粉、今年の3割程度か 気象会社が来春の飛散予測

2011年10月12日 提供:共同通信社
 気象情報会社「ウェザーニューズ」(東京)は11日、来春のスギとヒノキ(北海道はシラカバ)の花粉飛散量予測を発表した。昨年の猛暑で記録的に多かった今年より大幅に減り、全国平均で今年の3割程度とみている。
 同社は「早めに事前の対策を進めれば、今年ほど苦しまなくても済みそうだ」と話している。
 各地域の予測は、北海道と関東甲信、北陸、東海、山陰、四国、九州は今年の3割程度、東北と近畿、山陽が同4割程度。
 同社によると、今年の夏は厳しい暑さの時期もあったが、統計史上最高の猛暑だった昨年夏と比べれば西日本は曇りや雨の時期が多く、東日本も雲が多く気温が上がらなかったことから、花粉を飛散させる雄花が少なくなると予想した。
 北海道は晴れて暑い日が多かったが、シラカバは1年ごとに増減を繰り返す傾向があり、今年の大量飛散の影響で来春は少ないとみている。

出っ腹、ビールのせいじゃない…過食と運動不足

2011年10月12日 提供:読売新聞
 中高年男性にみられるぽっこりと出た「ビール腹」は、ビールを飲む量とは関係ないことが、滋賀医科大の上島弘嗣・特任教授らの調査でわかった。
 ビールをよく飲む中高年の男性と、そうでない人を比べても、腹囲に差はみられなかった。13日から名古屋市で開かれるアルコール・薬物依存関連学会合同学術総会で発表する。
 同大学などのグループは2005-08年、無作為で抽出した滋賀県草津市内の40-70歳代の男性1095人に面談し、飲酒量や腹囲などを調べた。アルコールの総摂取量のうち、ビールが30%を超える「ビール党」(166人)の腹囲は平均85・3センチだったのに対し、日本酒などほかの酒を主に飲んだり、飲酒しなかったりする「非ビール党」(924人)は85・5センチで、0・2センチ大きかった。腹囲85センチ以上は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の基準に該当する。
 年代別に見ると、50-60歳代ではビール党の腹囲が上回ったが、差は0・3-0・8センチしかなく、40歳代と70歳代では非ビール党が0・3-1・8センチ大きかった。日本酒などを含む飲酒の総量も、統計的に計算すると、腹囲とはあまり関係なかった。同グループでは、食べ過ぎと運動不足が「ビール腹」の原因とみる。

前立腺がんの危険性増加か ビタミンE多量摂取で

2011年10月12日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】健康補助食品のビタミンEを多量に摂取する人は、そうでない人に比べて前立腺がんになる危険性が17%高いとする研究結果を米クリーブランド病院のチームがまとめ、11日、米医学会誌に発表した。
 チームの医師はAP通信に対し「ビタミンの取り過ぎは健康を害することになる」と指摘。一方、米国の健康食品業界がつくる団体は、逆にビタミンEが前立腺がんを減らす効果や、病気に対する有用性を示す別の研究があることを示した上で、「この研究結果だけで急いでビタミンEに対する判断を下すべきでない」との声明を発表した。
 研究グループは米国やカナダなどの50歳以上の男性、約3万5千人を対象に、ビタミンEを1日に268ミリグラム以上摂取するグループと健康食品の偽薬を摂取するグループなどに分け、最大で約10年間、健康状態を追跡。ビタミンE摂取グループは偽薬グループに比べて発症リスクが17%高いことが分かった。
 日本の厚生労働省はビタミンEに関して、健康維持のために必要な摂取の目安量を50~69歳の男性で1日7ミリグラム、耐容上限量を850ミリグラムと定めている。

結核患者、初の減少 2010年のWHO統計

2011年10月12日 提供:共同通信社
 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は11日、2010年の世界中の新規結核患者が推定880万人となり、統計を取り始めた1990年以来初めて前年を下回ったと発表した。10年の結核による死者も過去10年間で最も少ない140万人だった。
 中国での対策が大きな効果を挙げ、1990年に比べ2010年は患者がほぼ半減、死亡率も8割近く減少したことなどが要因。ただ、アフリカではエイズウイルス(HIV)との二重感染が深刻なほか、WHOは多剤耐性の結核感染にも注意が必要としている。
 これまで患者数が最も多かったのは05年の推定900万人で、死者が最も多かったのは03年の180万人。

農業問題に最大の関心 医療、人の移動で懸念「環太平洋連携協定(TPP)」

2011年10月12日 提供:共同通信社
 米国など9カ国で進められている環太平洋連携協定(TPP)参加交渉で、日本国内でもっとも関心が高いのが「物品市場アクセス」分野と深く関連する農業問題だ。
 同分野の交渉では、関税撤廃対象の「除外品目」をもうけたり、交渉を先送りしたりすることを認めず、長期間にわたって徐々に関税を撤廃していくべきだとする国が多数を占めている。
 このため、農業生産額の多い北海道の高橋はるみ知事は7日の記者会見で「政府が議論している強い農業政策の形が見えない中での(交渉)参加は、オール北海道として反対だ」とけん制するなど、関係者の反対は根強い。
 ただ、9カ国中には、各国の状況を考慮して一部除外品目を認めるべきだとの声もある。交渉を主導する米国ですら砂糖を関税撤廃の対象から外すよう主張しているが、現時点では合意できていない模様だ。
 「サービス」分野では、商用関係者の移動などが話し合われている。日本国内では外国人労働者の大量流入への懸念が今も消えていないが、単純労働者の移動の自由については議論対象になっていないとされる。
 医療面での規制緩和や看護師や医師らの移動が自由になると人材の流出が起こるなどの不安もある。日本医師会などは、TPP参加が公的医療保険制度の崩壊につながると警戒。農業団体と連携して参加反対論が強まりかねない。
 TPP交渉への参加で旗振り役の外務省は「参加9カ国の協議は、日本国内で懸念するような方向に進んでいないことは明らかだ」(幹部)と説明、広がるTPP脅威論の火消しに躍起となっている。
 「金融サービス」分野では「米国の制度を押しつけられる」との見方があるが、日本政府は「既に高い水準の自由化を達成済みで、大きな影響はない」としている。

子どもの甲状腺検査始まる 福島、世界に例ない規模 36万人を生涯チェック

2011年10月11日 提供:共同通信社
 福島県は9日、東京電力福島第1原発事故に伴う県民健康管理調査の一環として、今年4月1日時点で18歳以下の子ども全員を対象とする甲状腺検査を県立医大病院(福島市)で始めた。約36万人を生涯にわたってチェックする世界的に例のない規模の調査となる。
 甲状腺はのどの付近にあり、昆虫のチョウが羽を広げたような形の組織で、体の代謝を支えるホルモンなどを分泌。放射性ヨウ素がたまりやすく、1986年のチェルノブイリ原発事故では子どもの甲状腺がんが多発した。保護者の間に不安が広がっているのを受け、全ての子どもを対象とした。
 検査は1人当たり5分程度で、超音波を使い、首の断面画像や甲状腺の大きさを記録。異常がないか複数の医師で診断し、結果は約1カ月後に郵送で通知する。病変の恐れがあれば後日、採血や尿検査のほか、細胞を採取する詳細検査を行う。
 初日に受けたのは、計画的避難区域などに指定された飯舘村と浪江町、川俣町山木屋地区の子ども144人。0~5歳が24人、6~10歳が48人、11~18歳が72人で、22人は県外の避難先から訪れた。
 3町村の計4908人を検査した後、他の地域にも広げ、2014年3月までに県内を一巡。その後は2年ごと、20歳を超えると5年ごとに生涯にわたり検査する。
 県外に避難した子どもも数多くいて所在が分かっている世帯には案内を郵送しているが、転居先を把握できないケースもあり、各自治体やホームページを通じて受診を呼びかけている。
 診断には専門知識が必要だが、規模が大きく県内の専門医では不足するため、県立医大は学会などを通じて全国の医療機関に応援を要請。将来は住民が地元の病院で検査を受けられるよう、医師の育成も進める。
※県民健康管理調査
 約200万人の全福島県民を対象に、県が原発事故後の健康状態の把握や、不安解消を目的に進めている調査。2段階あり、基本調査では自己記入式の問診票を送付、3月11日以後の行動を記録し、滞在場所などから個人の被ばく線量を推計する。詳細調査では、18歳以下の子どもの甲状腺検査のほか、全ての妊産婦に問診票調査を実施。避難区域に指定された地域の住民には健康診断を行うほか、避難生活が精神面や生活習慣に与えた影響も調べる。

前立腺がん検査は推奨せず 米政府の作業部会

2011年10月11日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】前立腺がんを見つけるためのPSA(前立腺特異抗原)検査が死亡率減少に役立つかどうかの検証を進めていた米政府の独立機関、予防医学作業部会は7日、健康な人が検査を受けることを推奨しないとする報告書案を発表した。
 同検査は、日本でも多くの市町村ががん検診として実施している一方で、専門家の間でも推進するかどうか賛否が分かれており今後の議論に影響を与えそうだ。
 PSA検査は前立腺の異常を示すタンパク質を血液で調べる検査法。作業部会は、PSA検査を受けた人の健康状態を長期間追跡した欧米の5種類の大規模疫学調査を分析。検査を受けた人と受けなかった人を比較した場合、死亡率を減らす効果はないか、あってもごくわずかであることが分かった。
 一方で、検査後に手術などの治療を受けて、死亡したり、尿失禁などの副作用を患うなど不利益を被る人の数が無視できないほど多いことも判明した。
 国内では、日本泌尿器科学会がPSA検査を推奨。一方、厚生労働省の研究班は、効果を判断する根拠が不十分などとして、集団検診には勧めないとの報告をまとめている。

血糖値 自分の幹細胞で低下 鼻の奥から採取、膵臓に移植

2011年10月8日 提供:毎日新聞社
血糖値:自分の幹細胞で低下 鼻の奥から採取、膵臓に移植 /茨城
 ◇安全な糖尿病治療に期待
 糖尿病のラット自身の鼻の神経幹細胞を膵臓(すいぞう)に移植し、血糖値を大幅に下げる技術を、産業技術総合研究所(つくば市)などが開発した。遺伝子を導入せず、自身の幹細胞を利用するため、より安全な糖尿病治療につながる可能性がある。7日、英学術誌「エンボ・モレキュラー・メディシン」(電子版)に掲載された。
 産総研の浅島誠・幹細胞工学研究センター長らと米ソーク研究所のチームは、ラットの鼻の奥にある嗅球(においを感じる神経組織)の粘膜から、神経幹細胞を採取。培養後、膵臓に移植した。
 インスリンを分泌する細胞が死滅する1型糖尿病の実験ラット(血糖値約600)では、神経幹細胞を移植しないラットは8週間後に死んだが、移植したラットは15週間後に血糖値が3分の1の約200まで下がった。
 このラットの膵臓からは、幹細胞に由来するインスリンが分泌されていた。膵臓の中に点在し、インスリンを出す膵島の機能を代替したことが分かった。
 生活習慣病によるインスリン分泌低下など日本人に最も多い2型糖尿病の実験ラットでは、血糖値は神経幹細胞の移植7週間後に、当初の230から約100に半減。その後も3カ月間は効果が持続した。産総研の桑原知子・主任研究員は「今後、大型動物で実験し、新たな治療法につなげたい」と話す。【安味伸一】=一部地域既報

体力・運動能力調査 部活経験者は若い!? 実年齢マイナス20歳 文科省

2011年10月10日 提供:毎日新聞社
体力・運動能力調査:部活経験者は若い!? 実年齢マイナス20歳--文科省
 文部科学省が体育の日に合わせて公表した「体力・運動能力調査」では、20~64歳の成年について、学校時代の運動部での活動経験と体力・運動能力との関連も分析した。中学・高校で運動部での活動を経験した人は、経験しなかった人に比べて最大で20歳ほど若い人と同じ程度の体力があることが分かった。
 体力テストの合計点(60点満点)の平均値は、男子は40~44歳の中学・高校の運動部経験者(35・85)が、25~29歳の未経験者(35・43)を上回った。また、女子も45~49歳の中学・高校の運動部経験者(36・17)が20~24歳の未経験者(34・67)より高かった。
 文科省は「継続的な学校時代の運動部での経験が、その後の運動・スポーツ習慣につながり、生涯にわたって高い水準の体力を維持するためには重要だ」と分析している。【木村健二】

臨床用ES細胞作製に指針 厚労省、専門委で議論へ

2011年10月11日 提供:共同通信社
 さまざまな細胞に成長できる万能細胞の一つ「ヒト胚性幹細胞(ES細胞)」について厚生労働省は8日までに、患者の治療に向けた臨床研究で使うために作製する際の指針づくりに乗り出すことを決めた。万能細胞を使った治療実現に向けたステップとなる。
 細胞の特性を調べるなどの基礎研究に使うヒトES細胞をつくる際の指針はあるが、臨床研究用の指針はこれまでなかった。厚労省は昨年11月、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」を改正し、ES細胞や人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った臨床研究の手続きを定めたものの、使用するES細胞をつくるためのルールがないため研究自体が行えない状態が続いていた。
 海外では、ES細胞を使った脊髄損傷治療の臨床試験が既に始まるなど、医療応用への動きが加速しており、国内の研究者らからは早期のルール整備を求める声が上がっていたという。
 厚労省は11日に医学や法学などの専門家でつくる委員会を開き、課題の洗い出しなどから議論を開始。受精卵を壊してつくるES細胞特有の倫理面の問題も検討し、年度内には考え方を示したいとしている。
 指針には、臨床研究に使うiPS細胞づくりなどに関するルールも盛り込まれる見通し。人体に対する安全性の確保や、遺伝子という「個人情報」をどう守るかなどが論点になるとみられる。

育メン増えても母子手帳 "親子"への変更見送り

2011年10月11日 提供:共同通信社
 妊婦が自治体から受け取る「母子手帳」(母子健康手帳)の名称を「親子手帳」に変えるべきか議論していた厚生労働省の検討会は7日、現行のままとすることを決めた。
 母子健康手帳の名称は母子保健法に明記されているが、「育メン」と呼ばれる育児に積極的な父親が増え、子育てをめぐる環境が変化。厚労省によると、茨城県常陸大宮市、愛知県小牧市、宮崎市など通称として親子手帳にしている自治体もある。
 委員の一部から変更の提案が出ていたが「母親と子どもの健康を守るためのもの」「現実に育児参加する父親が増えているなら、あえて変えなくても」との結論に落ち着いた。
 手帳は、健康診断の記録や病気についての情報など厚労省が定めた内容と、自治体の裁量で追加できる読み物などで構成されている。検討会は本年度中の内容の見直しに向け議論している。

うつ病の発症解明へ、5000人の遺伝子使用、藤田保健大が研究に着手

2011年10月7日 提供:毎日新聞社
うつ病:発症解明へ 藤田保健大が研究に着手、5000人の遺伝子使い /愛知
 発症のメカニズムがほとんど解明されていない、そううつ病やうつ病について、藤田保健衛生大(豊明市)は、約5000人の遺伝子サンプルを使って発症の原因を探る研究を始める。サンプル数は同種の研究として世界最大規模といい、原因解明や治療薬開発につなげたいとしている。
 担当の医学部の岩田仲生教授によると、そう状態とうつ状態を繰り返すそううつ病は遺伝、うつ病は遺伝と周囲の環境要因が発症に強く影響していると考えられているという。うつ病については、遺伝子のサンプル解析に加え、協力者のストレスの具体的内容や酒量、喫煙量、勤務時間なども定期的に調べる。
 岩田教授は「成果主義の導入や雇用の不安定化など、近年の患者の増加についてさまざまな要因が指摘されているが、科学的根拠がなかった。発症に影響する遺伝子的要因やストレス内容が解明されれば、予防や治療も進む。より暮らしやすい社会になるように研究を役立てたい」と話している。
 厚生労働省や警察庁によると、うつ病などを含む気分障害の患者数は増加を続け、08年に初めて100万人を突破した。気分障害は年間3万人を超す自殺者数の約4割に関連しているとみられている。対策が急がれているが、科学的な原因究明は進んでいなかった。
 広島大などとの共同研究で、複数の企業や団体の協力を得て実施する。【安達一正】

鼻の細胞移植で糖尿病改善 神経細胞からインスリン

2011年10月7日 提供:共同通信社
 糖尿病のラットを使った実験で、鼻の奥にある神経幹細胞を採取して膵臓(すいぞう)に移植するとインスリンが生成し、血糖値が下がったと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが7日、発表した。
 人間の糖尿病の治療につながる可能性があり、チームは「他人の膵臓の組織を移植した際に起きるような拒絶反応がなく、臓器提供者不足の問題も解消できるのではないか」としている。
 脳などにあり、神経のもとになる神経幹細胞が神経細胞へと成長する過程で働く遺伝子が、膵臓にある別の細胞ではインスリンの生成に関わっていることがすでに分かっている。チームは、ラットの脳と、嗅覚にかかわる鼻の細胞からそれぞれ神経幹細胞を取り出し、2週間培養。ラットの膵臓に移植したところ、いずれも神経細胞に成長し、インスリンを生成していることが分かった。
 生活習慣病とされる2型の糖尿病を発症する実験用ラットは、細胞を移植すると2カ月後には血糖値がほぼ正常値まで低下。その後、移植した細胞を除去すると血糖値は急に上がり状態が悪くなった。
 鼻の細胞は内視鏡などを使って採取が比較的簡単なため、医療に応用しやすいという。チームは今後、豚や猿など人間に近い動物で実験する。

引きこもり、「発達障害の出現率高い」…支援団体の調査で指摘

2011年10月7日 提供:読売新聞
 長期にわたり自宅などに閉じこもり、学校や仕事に行かない「引きこもり」の人は、広汎性発達障害の出現率が通常より高い可能性を、支援団体のNPO法人「全国引きこもりKHJ親の会」が調査で指摘した。
 「障害という視点で、早期の専門的な診断とケアを施すことが必要だ」としている。
 同会は引きこもりの子を持つ家族有志らにより、埼玉県で1999年に発足。現在は東京を拠点とし、全国の約8000家族が参加している。
 調査は昨年7~9月、学識経験者が考案した、障害の傾向を調べる質問式テストで実施。同会の引きこもり経験者82人と、家族332人が回答した。
 その結果、回答した引きこもり経験者の約4分の1が、広汎性発達障害の傾向を示した。男女別では男性26・3%、女性15・8%。調査協力した徳島大大学院の境泉洋准教授(臨床心理学)は「広汎性発達障害の出現率は全人口の1%前後とされることから見て、極めて高い割合。専門的診断や支援の必要性が改めて明確になった」と語る。
 テストの質問は「一度に二つ以上のことをするのは簡単か」「他人の意図を分かるのが難しいか」「長々と同じ事を話し続けると言われるか」など16項目。項目ごとに点数を設定し、一定の点数を超えると、アスペルガー症候群や自閉症などの可能性があるといい、広汎性発達障害が疑われるという。
 引きこもりの30歳代の次男にアスペルガー症候群の可能性があることを周囲に明かしたさいたま市の母親は、「適切な就労支援が得られ、社会復帰への一歩を踏めた。家族で障害の特性を受け止めることも大事」と話す。同会事務局は「引きこもりを防ぐためにも、学齢期からの専門家による早期発見と支援が重要」と訴える。

小沢氏は尿管結石 1週間程度入院 病院が会見

2011年10月7日 提供:共同通信社
 腰の痛みを訴え、かかりつけの日本医科大病院(東京都文京区)に緊急入院した民主党の小沢一郎元代表について、同病院は7日記者会見し、小沢氏は左尿管結石で1週間程度の入院を見込んでいると説明した。自然に石を出すため投薬治療を行うとした。これに先立ち、小沢氏本人も輿石東幹事長に電話で「お騒がせしてしまった。調べてもらったら尿管結石だった」と伝えた。
 小沢氏は痛みも取れ落ち着いているという。小沢氏の主任弁護人は「小沢氏の公判への影響はない」として第2回公判は予定通り14日に開かれるとした。ただ、野党が要求している小沢氏の証人喚問を含め、今後の政局に影響を与える可能性はありそうだ。
 尿管結石は腎臓でできた石が尿管に入り込む病気で激しい痛みを伴う。中年以降の男性に多い。
 小沢氏は6日、自らの初公判を終えたばかりだった。党副幹事長の一人は「裁判で緊張を強いられ精神的、体力的に厳しかったのではないか」と指摘。民主党関係者は「小沢氏は10年に1度ぐらい、大きい病気をしているので心配だ」と語った。
 民主党参院議員は「入院が数日程度で済むなら、党内や政局に与える影響は小さい。入院が長引くことになれば、支持議員に動揺が走り、小沢氏の影響力は低下するだろう」との見方を示した。
若手議員は「政治の流れが着実に変わりつつある。長年活躍した小沢氏が、政治の世界から少しずつ退きつつあるのかなと感じている」と述べた。
##小沢氏に自民党が証人喚問を要求していますが、過去の自民党議員に対する証人喚問で、公判中なので、答えられませんと逃げまくった議員がいたのを忘れているのですかね。だから、証人喚問しても無理なのです。

主な症状は激しい痛み 小沢氏入院の尿管結石

2011年10月7日 提供:共同通信社
 緊急入院した民主党の小沢一郎元代表がかかったとされる「尿管結石」は、腎臓でできた石のような塊「結石」が尿管に移動して詰まってしまう病気。主な症状は横腹から下腹部などにかけての鈍痛や激しい痛みで、激しい痛みのあるときには嘔吐(おうと)やショック状態になることもあるという。
 予防には水分を十分に取ったり、食塩や動物性タンパク質を過剰に摂取しないことが大切で、欧米型の食生活を改善することで、結石の再発率を下げることができたとの研究もある。
 結石には何種類かあるが、ほとんどがカルシウムを含む。現在は開腹手術をすることはほとんどなく、内視鏡や体外衝撃波を使って結石を砕く治療が主流。
 記者会見した医師によると、小沢氏の場合、直径2ミリの尿管に対して結石は同4ミリ。かなり圧迫された状態で、投薬と点滴で自然に結石を排出させる方針という。
 つくばセントラル病院(茨城県牛久市)の佐藤健(さとう・けん)泌尿器科部長は「夜食の回数が多かったりストレスがあることも原因になり得る。バランスのとれた食事のほか、適度な水分補給と運動が大事だ」と話している。

移植認定医を来年度導入、2000人登録へ、日本移植学会

2011年10月7日 提供:毎日新聞社
移植認定医:来年度導入 実施数増で2000人登録へ--学会
 改正臓器移植法の全面施行(10年7月)に伴う移植実施数の増加を受け、日本移植学会(理事長・高原史郎大阪大教授)は、脳死した臓器提供者(ドナー)に敬意を払う倫理観や、移植に関する知識を身につけた医師を「移植認定医」とする制度を12年度から導入することを決め、6日、資格取得の要件となる教育セミナーを仙台市で開いた。初年度は約2000人の登録を目指す。
 認定医制度規則によると、認定医は3年以上の臨床経験や学会主催の教育セミナーに5年以内に1回以上参加することなどが求められ、学会の認定医制度委員会の審査を経て登録される。5年ごとの更新も必要。12年度から3年間は移行措置として、外科や救急医などの関連学会の専門医の資格や一定以上の移植手術の経験などがあれば認定される。
 制度は、改正法施行で家族承諾などによる臓器提供が増えて移植実施数が伸び、移植医療に携わる医師が不足する事態を防ぐ措置。厚生労働省によると、脳死での臓器提供者は施行前の09年は7人だったが、10年は32人、今年は10月1日までに33人に達した。このため、従来は移植手術をする外科医が兼務していた術後の診察や薬の処方を、今後はこれまであまり移植医療に携わってこなかった内科や小児科の医師に依頼するケースが増えるとみられる。
 ◇初セミナー実施
 6日のセミナーで講演した福嶌教偉(のりひで)阪大教授は「臓器提供への理解を得るためには、医師の倫理性が重要になる」と指摘。受講した山形大病院の医師、西田隼人さん(35)は「移植を受ける患者のことばかりを考え、ドナーのことを忘れてしまう危険性は常にある。(認定医制度の導入を通じて医師への)啓蒙(けいもう)を続けていくことが重要だ」と述べた。【比嘉洋】

卵子と皮膚から万能細胞 米チーム、人間で成功 臨床応用には課題

2011年10月6日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】人間の卵子に皮膚細胞の核を移植し、さまざまな臓器や組織に成長できる「万能細胞」を作るのに成功したと、米ニューヨーク幹細胞財団研究所とコロンビア大の研究チームが、6日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 作った細胞には染色体が通常より1組多い3組あり、そのままでは臨床応用は難しい。だが、同様に万能性を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)や胚性幹細胞(ES細胞)の性質を詳しく知る手掛かりとなり、将来の再生医療に役立つ可能性がある。
 チームは、人の卵子に別の人の皮膚細胞の核を入れて培養。この細胞は分裂を繰り返し「胚盤胞」という状態まで成長した。胚盤胞の細胞をマウスに移植したところ、皮膚や骨などさまざまな細胞に育つ能力があることを確認できた。
 卵子の核を取り去った後に皮膚細胞の核を移植するクローン技術を用いて、クローンES細胞を作ることも試みたが、失敗に終わったという。
 クローンES細胞は、2004年に韓国ソウル大のチームが作製に成功したと発表したが、捏造(ねつぞう)と判明。現在まで成功例は報告されていない。

福山型筋ジス、治療に道 神戸大、発症の仕組み解明 数年で臨床試験目指す

2011年10月6日 提供:共同通信社
 体の筋肉が徐々に萎縮する遺伝性疾患の筋ジストロフィーのうち、日本人に多い「福山型」の発症メカニズムと治療の手掛かりを神戸大医学部の戸田達史(とだ・たつし)教授(神経内科)らのチームが見つけ、6日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 リボ核酸(RNA)の配列が異なるため正常なタンパク質を合成できないのが原因。チームはDNAを投与して治療することを検討しており、「数年をめどに臨床試験を始めたい」としている。
 戸田教授によると、福山型は日本人の約90人に1人が持つ特定の遺伝子の異常を両親から受け継ぐことで起きる。乳児期に発症し、ほとんどの患者は歩けないほど重症化。脳障害を伴い、有効な治療法はない。
 これまでの研究で、この遺伝子に別の遺伝子が紛れ込んでいるため、合成されたタンパク質「フクチン」に異常が出て、筋線維が変性したり、筋力が低下したりすることが分かっていた。
 チームは、患者の細胞内ではアミノ酸からフクチンを合成するRNAの配列が異なっていることを発見。
 遺伝子から「転写」と呼ばれる仕組みでRNAが作られた後、タンパク質の合成に必要な部分だけが切り取られるが、患者では紛れ込んだ遺伝子の作用で余計な部分まで切り取られてしまうことを突き止めた。
 DNAを投与して余計な部分の切り取りを止めれば、正常なフクチンを合成できることを患者の細胞やマウスの実験で確認した。
 福山型は成人する前に死亡する人も多く、患者数は千~2千人という。

脊髄小脳変性症 酵素、情報伝達を妨害 群大大学院グループ解明、治療に道

2011年10月6日 提供:毎日新聞社
脊髄小脳変性症:酵素、情報伝達を妨害 群大大学院グループ解明、治療に道 /群馬
 ◇難病・脊髄小脳変性症
 歩行障害などの運動失調をもたらす難病「脊髄(せきずい)小脳変性症(SCA)」の一種、SCA14型の原因となる酵素が、生物内で細胞内部への情報伝達を担う「たんぱく質リン酸化酵素C(プロテインキナーゼC=PKC)」の機能を妨害していることを、群馬大大学院の平井宏和教授(神経生理学)らの共同研究グループが突き止めた。
 病気が発症する原因の一端が解明されたことで、治療に道を開く可能性があるという。米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」(電子版)に発表した。
 平井教授によると、SCAは国内で約2万3500人の患者が登録されており、14型は約30種類あるSCAの一種。SCA14型を引き起こす酵素を持つよう遺伝子操作したマウスと正常なマウスを比較したところ、遺伝子操作されたマウスは運動学習能力が約4割低下し、細胞内の神経細胞からPKCの機能を妨害する酵素(変異型PKCγ)の固まりが発見された。【鳥井真平】=一部地域既報

たばこ税の大幅引き上げを 18学会が厚労省に要請

2011年10月6日 提供:共同通信社
 日本呼吸器学会や日本循環器学会など医科・歯科の18学会は5日、たばこ税の大幅引き上げを求める要望書を厚生労働省に提出した。
 「喫煙は趣味や好みではなく、ニコチン依存症という病気ととらえるべきだ」と指摘。命と健康を守るためには、欧米諸国に比べ低いとされるたばこ税を引き上げて禁煙を促進するべきだとした。「1箱が750円になっても税収は減らない」と強調した。
 厚労省で記者会見した禁煙推進学術ネットワークの藤原久義(ふじわら・ひさよし)委員長は「喫煙による死者は日本で年に13万人に上る。たばこの消費を減らすために増税が必要だ」と訴えた。
 たばこの値段をめぐっては、小宮山洋子厚労相が「1箱700円を目指す」と発言した。
##タバコによる損失は、5兆円を超えるでしょう。医療だけでなく、家事や駅や町の汚れなど。

「内容がめちゃめちゃ」 体験談の女性患者が証言

2011年10月6日 提供:共同通信社
 「がん細胞が死滅する」などと健康食品「キトサンコーワ」の効能をうたった本を出版した「現代書林」(東京)の元社長武谷紘之(たけたに・ひろゆき)容疑者(72)ら5人が6日、神奈川県警に薬事法違反容疑で逮捕された。本に「病気が治った」と体験談を掲載された女性患者の一人は「取材時に話した内容と違う。内容がめちゃめちゃ」と証言する。
 女性によると、記者から数十分間の電話取材を受けたが、体験談の内容は一度も確認しないまま、出版された。深刻な病状ではなかったのに、生命にかかわるような内容にされ、送られた本を読んで驚いたという。
 女性は「がんの人は、わらにもすがる思い。こんないいかげんな本を読んで事実だと思ったら申し訳ない。だましてまで商品を売らなければいけないのか...」と憤った。
 捜査関係者によると、この本は健康食品販売会社「キトサンコーワ」側が印刷代などの費用を全額負担する「タイアップ(提携)出版」で、商品に添えてセット販売するなどされていた。県警はこの本が販売に大きな役割を果たしたと判断し、異例の薬事法違反(無許可販売のほう助)容疑を適用した。
 現代書林は武谷容疑者が逮捕される前の取材に「セット販売されるとは知らなかった。当時の責任者は会社を辞めており、詳しいことは分からない」と説明。キトサンコーワ社長の国安春子(くにやす・はるこ)容疑者(65)は逮捕前に「『病気が治ります』とは絶対に言っていない」と話していた。

感染症週報で注意喚起‐RSウイルス感染症が増加

2011年10月5日 提供:薬事日報
4年以降、同時期では最多
 乳幼児期の肺炎や気管支炎の大きな原因の一つで、その重篤性や合併症から非常に重要といわれているRSウイルス感染症が、今年は例年より多く報告されている。国立感染症研究所の「感染症週報」(第37週:9月12-18日)で紹介されており、流行のピークを迎える12月から翌1月までの動向が注視されている。
 全国約3000の小児科定点医療機関からの報告は、例年冬期にピークが見られ、夏期は報告数が少ない状態が継続しているが、今年は第25週(6月20-26日)から増加傾向が続いている。第37週の患者報告数は1414例で、2004年以降の同時期の報告数としては、これまでで最も多い状態が第16週以降継続している。
 第37週の都道府県別の報告数を見ると、大阪府(205)、宮崎県(160)、東京都(126)、福岡県(100)、香川県(69)、愛知県(50)の順で、26都道府県で前週よりも増加している。
 今年の第1-37週の累積報告数は3万4900で、その年齢群別割合を見ると、0歳児42・3%(0-5カ月19・6%、6-11カ月22・7%)、1歳児32・4%、2歳児13・5%、3歳児6・4%、4歳児3・0%の順で、1歳以下で全報告数の約70%以上を、3歳以下で全報告数の90%以上を占めているのは、04年以降変わっていない。
 RSウイルス感染症は冬季に最も流行する感染症で、例年12月から翌年の1月にそのピークを迎えている。感染症週報では「第37週の報告数は、例年であれば10月中旬から11月下旬に認められる水準であり、今後冬期に向け、さらに報告数が増加してくるものと予想される。RSウイルス感染症は、その重篤性や合併症から特に乳幼児において極めて重要な感染症であり、今後の報告数の推移にはより一層の注意が必要」としている。
 RSウイルス感染症は、病原体であるRSウイルスが伝播することによって発生する呼吸器感染症。年齢を問わず、生涯にわたり顕性感染を繰り返し、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の子どもが初感染するとされているが、乳幼児期では非常に重要な疾患であり、特に生後数週間-数カ月間の時期には、母体からの移行抗体が存在するにもかかわらず、下気道の炎症を中心とした重篤な症状を引き起こす。
 また、乳幼児の肺炎の原因の約50%、細気管支炎の50-90%を占めるとの報告もある。さらに、低出生体重児や、心肺系に基礎疾患があったり、免疫不全が存在する場合には重症化のリスクは高く、臨床上、公衆衛生上のインパクトは大きい。合併症として注意すべきものには無呼吸、ADH分泌異常症候群、急性脳症などがあるという。
 飛沫感染や接触感染が主な感染経路で、週報では小児集団生活施設で流行している場合は、「RSウイルス感染症と診断された有症状者の欠席などの措置に加え、▽マスクを着用するなどして咳エチケットに努める▽手洗いや速乾性刷式アルコール製剤による手指消毒剤による手指衛生を励行する--などを、職員も含めて全員が実行すべき」と注意喚起している。

脊髄小脳変性症 酵素、情報伝達妨げ 難病、群馬大大学院グループが解明

2011年10月5日 提供:毎日新聞社
脊髄小脳変性症:酵素、情報伝達妨げ 難病、群馬大大学院グループが解明
 歩行障害などの運動失調をもたらす難病「脊髄(せきずい)小脳変性症(SCA)」の一種、SCA14型の原因となる酵素が、生物内で細胞内部への情報伝達を担う「たんぱく質リン酸化酵素C(プロテインキナーゼC=PKC)」の機能を妨害していることを、群馬大大学院の平井宏和教授(神経生理学)らの共同研究グループが突き止めた。米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」(電子版)に発表した。
 平井教授によると、SCAは国内で約2万3500人の患者が登録されている。SCA14型を引き起こす酵素を持つよう遺伝子操作したマウスと正常なマウスを比較したところ、遺伝子操作されたマウスは運動学習能力が約4割低下し、細胞内の神経細胞からPKCの機能を妨害する酵素(変異型PKCγ)の固まりが発見された。【鳥井真平】

細胞組織を自動的に形成 佐賀大、再生医療に応用も

2011年10月5日 提供:共同通信社
 佐賀大大学院の中山功一(なかやま・こういち)教授らの研究グループは4日、細胞を自動的に組み立てて臓器や器官などの細胞組織を形成することができるシステムの開発に成功したと発表した。ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)と組み合わせることで、将来的には再生医療への応用が期待される。
 中山教授らによると、システムに臓器や器官の3次元データを入力すると、データを基に直径0・3~0・6ミリの生きた細胞の塊が、スポイトで培養液が入った容器に排出される。その後、容器の中で臓器などの機能を持った細胞組織が自動的に形成されるという。
 研究グループはこれまで、血管、軟骨、心臓、肝臓の一部となる組織の作成に成功。添加物を使用しないため、人体に用いる場合はアレルギーや感染症のリスクが減るとしている。
 中山教授は「細胞が持つ本来の能力を利用したもの。近い将来、患者自身の細胞で作った臓器を用いて、より安全に移植が実現できればと期待している」と話した。

水溶性マグネシウムが抑制 炎症性の大腸がん、岐阜大

2011年10月5日 提供:共同通信社
 大腸に炎症を起こさせ、がんを発症しやすくしたマウスに水溶性マグネシウムを与えると、大腸がんの発症が抑制されたと岐阜大大学院の久野寿也(くの・としや)准教授と東海細胞研究所(岐阜市)の田中卓二(たなか・たくじ)所長の研究チームが突き止め、名古屋市で開かれた日本癌学会学術総会で4日、発表した。
 久野准教授らは「潰瘍性大腸炎などに由来する大腸がんの抑制に有効であり、人でも検証したい」としている。
 実験では、大腸に炎症を起こす薬と発がん物質を与えたマウスに、有機物と合成して水に溶けやすくしたマグネシウムを一定期間投与。その結果、マグネシウムを与えたマウスは、与えなかったマウスと比べて、がん細胞の増殖を最大で4分の1に抑えられたという。
 大腸内で炎症を繰り返すと、不安定な細胞分裂が起こってがん化しやすく、研究チームは「水溶性マグネシウムが、不安定な細胞分裂や、遺伝子異常に何らかの効果があるのではないか」と分析。詳しいメカニズムを調べるという。

震災発生直後に携帯不通、救急に支障 医師と話せず救命断念 消防庁調査

2011年10月5日 提供:毎日新聞社
東日本大震災:発生直後に携帯不通、救急に支障 医師と話せず救命断念--消防庁調査
 東日本大震災発生直後の被災地で、携帯電話がつながらないために救急車と病院の間で必要な連絡ができない事例が相次いでいたことが、総務省消防庁の調査で分かった。救急救命士の隊員が心肺停止状態の患者に対し、医師の指示を受けて特別に実施できる点滴などの「特定行為」を断念したケースも報告されている。同庁は「患者の命に関わる」として、災害時の通信体制のあり方について検討を急いでいる。
 調査は9月、全国から派遣されて青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の6県で救急活動を行った383消防本部(被災3県36本部を含む)に実施し、331本部から回答を得た。その結果、275本部(83%)が活動中に電話が通じない状態があったと回答。うち79本部(29%)が「全ての事例で連絡ができなかった」、77本部(28%)が「連絡ができない事例があった」と答えた。
 このため、受け入れの可否が分からないまま最寄りの病院に搬送し、その場で病院と交渉する事例が発生。消防職員が消防無線の無線機を持って病院に向かい、消防本部を介して無線でやり取りすることで対応したケースもあったという。
 気道確保や点滴など特定行為については、9本部が「医師の指示が受けられないため実施を断念した事例がある」と回答した。「救急車に収容した患者が心肺停止状態となり、特定行為の指示要請を行ったが連絡が取れなかった」など、いずれも電話がつながらないことが原因だった。同庁によると、患者の生死は不明という。
 被災地では停電や津波被害などにより、使用不能となる携帯電話の基地局が続出。災害時に有効な連絡手段を聞いたところ、消防無線や衛星携帯などを挙げる声が目立った。ただ、消防無線は電波法で消防機関にしか利用が認められていないなどの課題があるという。同庁は専門家による検討会で議論を進めており、来春には結論をまとめる方針で、「災害時に強い通信体制を早急に整備したい」と説明している。【合田月美】

ポリオ予防接種「生ワクチンで」 自治体に厚労省

2011年10月5日 提供:毎日新聞社
ポリオ:予防接種「生ワクチンで」 自治体に厚労省
 厚生労働省は4日、ポリオ(小児まひ)の予防接種で安全性が高い「不活化ワクチン」の導入を待ち、現在使われている「生ワクチン」の接種を控える動きがあることから、決められた時期に生ワクチンの接種を勧めるよう依頼する通知を都道府県に出した。
 同省によると、国内ではポリオウイルスの病原性を弱めた生ワクチンを使っている。強い免疫がつく半面、まれに接種したウイルスが脳や脊髄(せきずい)に達し、まひを起こすことがあり、ここ10年間で15例(100万人あたり約1・4人)が認定されている。海外ではウイルスを殺して有効成分を残した不活化ワクチンが一般的に使われているため、保護者の中には不活化ワクチンの国内導入を待ち、接種を控える動きがあるという。海外から独自に不活化ワクチンを輸入している医療機関もある。【佐々木洋】

(滋賀)わさび臭で「イグ・ノーベル賞」“つーん”と涙の受賞秘話

2011年10月5日 提供:読売新聞
 わさびのにおいで火災を知らせる臭気発生装置で、真面目なのに少し笑ってしまう科学研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の化学賞を受賞した開発チームの今井真・滋賀医大講師(49)と村上純一・琵琶湖病院医師(34)が帰国し、4日、同医大で記者会見。今井講師は「涙とせきにむせびながら実験に協力してくれた皆さんからの贈り物」と喜び、会見場でもわさび成分を噴霧して、その効力を披露した。
 今井講師らは3年間、約50人の臨床実験で、浅い眠りから熟睡まで様々な段階に対応する濃度を発見し、装置開発に貢献した。
 会見で、全員が授賞式にわさび色のネクタイで臨んだエピソードなどを披露。同医大OBでもある村上医師は「わさびというだけで大ウケだった」と話した。
 今井講師は「すし屋で火事が起きたらどうするか」と質問され、「(唐辛子の成分の)カプサイシンを使えば良いだろう」と応じた一幕を紹介した。

免疫解明3氏にノーベル賞 米教授、発表後に死去判明 がんや感染症治療に道

2011年10月4日 提供:共同通信社
 【ストックホルム共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2011年のノーベル医学生理学賞を、体内に病原体などの異物が侵入したときに働く免疫に関わる重要な発見をした米仏の3人に授与すると発表した。
 うち「樹状細胞」を発見し、機能を突き止めた米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授について、発表後に同大が「9月30日に68歳で死去した」と明らかにしたのを受け、受賞を取り消した。新たに受賞者の選定はしないとしている。4年前に膵臓(すいぞう)がんと診断され、樹状細胞を使った免疫療法により延命していたという。
 受賞者の発表後に、死亡が判明したのは極めて異例。通常、死者の業績は賞の対象にならないため、カロリンスカ研究所は近く対応を明らかにする。
 ほかの2人は、体内でいち早く感染を食い止めようとする「自然免疫」が活性化する仕組みを解明したフランス・分子細胞生物学研究所のジュール・ホフマン教授(70)と米スクリプス研究所のブルース・ボイトラー教授(53)。2人は、大阪大の審良静男(あきら・しずお)教授(58)とともに04年のロベルト・コッホ賞を受賞している。
 これらの業績をもとに、感染症や炎症性疾患だけでなく、がんなどの予防や治療に向けた新しい研究が世界中で進められている。
 ホフマン氏は、ショウジョウバエの「トル」というタンパク質が、カビの感染から身を守る働きをしていることを発見。ボイトラー氏は、これとよく似た「トル様受容体」が、哺乳類の自然免疫で重要な働きをすることを突き止め、原始的な仕組みと思われていた自然免疫の概念を覆した。
 スタインマン氏は、樹状細胞が侵入した病原体の特徴を検知し、獲得免疫のシステムで働く細胞に知らせる働きをしていることを発見。獲得免疫は、感染した細胞を殺したり、病原体を記憶して二度とかからなくする働きをする。
 授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、賞金計1千万クローナ(約1億1千万円)が贈られる。
▽自然免疫
 細菌やウイルスなどの病原体に対する防御システムである免疫は、生まれつき持っている「自然免疫」と、病原体に感染することで身に付く「獲得免疫」とに分けられる。自然免疫が働き出すには、細胞膜にあり、病原体の一部を認識してスイッチの役割を果たすタンパク質「トル様受容体」が存在することが判明した。自然免疫では、免疫細胞の中でもマクロファージや樹状細胞などが重要な役割を果たしており、特に樹状細胞は、病原体を取り込んで、獲得免疫で働くリンパ球などに攻撃すべき病原体を伝える橋渡しの働きをする。
  *    *    *
※ノーベル賞受賞者の略歴
 ブルース・ボイトラー氏 米国生まれ、53歳。1981年に米シカゴ大で博士号を取得。米スクリプス研究所教授。
 ジュール・ホフマン氏 ルクセンブルク生まれ、70歳。69年にフランス・ストラスブール大で博士号取得。フランスの分子細胞生物学研究所教授。2010年に慶応医学賞受賞。
 ラルフ・スタインマン氏 カナダ生まれ。9月30日死去、68歳。68年に米ハーバード大で博士号取得。米ロックフェラー大教授を務めた。

受賞者と並ぶ大きな貢献 大阪大の審良教授

2011年10月4日 提供:共同通信社
 今年のノーベル医学生理学賞の対象となった「自然免疫」は、人の健康を守ったり、病気の治療法を探る上で手掛かりとなる研究分野だ。今回の受賞者と並ぶ大きな貢献を果たしたのが大阪大の審良静男(あきら・しずお)教授で、国内の研究者からは「受賞者に加わっていてもよかったのに残念だ」との声が上がった。
 受賞者のジュール・ホフマン教授は、自然免疫で重要な役割を果たす遺伝子の働きをショウジョウバエで発見。ブルース・ボイトラー教授は哺乳類にもこれとそっくりな仕組みがあり、トル様受容体というタンパク質の働きで、免疫が異物を認識する仕組みを解明した。審良氏も同様な研究成果を挙げたが、報告はわずかに遅れた。
 大阪大の改正恒康(かいしょう・つねやす)教授(自然免疫)は「審良先生の業績もまったく遜色がない」と指摘。審良氏はさらに、別のトル様受容体が細菌やウイルスのDNAを認識することも解明し、2006、07年には論文引用が世界一多い研究者となった。特に有名なものは「モンスター」論文とも称された。
 審良氏は昨年、ホフマン氏とともに慶応医学賞を受賞。04年には、ボイトラー氏とも一緒に医学分野のコッホ賞を受賞し、この分野への貢献が広く認められている。

関係者談話 尊敬すべきライバル

2011年10月4日 提供:共同通信社
 審良静男(あきら・しずお)大阪大教授のコメント ノーベル賞受賞を心よりお祝いする。免疫学の分野で偉大な業績をあげた尊敬すべき科学者であり、同時に長年この分野でしのぎを削ってきた(私の)ライバルでもある。一方で、いずれ劣らぬ親日家で、来日するたびにお互いの研究成果を報告しあってきた。私自身は公私ともに親しく交わっており、先ほどお祝いのメールをした。今回の受賞で免疫学の重要性が評価され、関心が少しでも高まれば、これに勝る喜びはない。免疫学は大変奥が深い学問なので、この先も自らの研究分野を深めていこうと思う。

規定できた74年以降で初か 死去後のノーベル賞授与で

2011年10月4日 提供:共同通信社
 【ストックホルム共同】ノーベル医学生理学賞の授与が3日に決まった米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授が死去していたことが判明した。こうした事例は「死去した人物には授与しない」との趣旨の新たな規定を同賞の運営団体であるノーベル財団が1974年に定めてからは初めてとみられる。同教授の死亡日がことし9月30日と極めて近接していたことから、こうしたミスが生じたようだ。
 ノーベル財団によると、74年以前は、死者が受賞した例が2件ある。31年に文学賞を受賞したスウェーデンの詩人、エリク・アクセル・カールフェルト氏(同年4月死去)と、61年に平和賞を受賞した同国の元国連事務総長、ダグ・ハマーショルド氏(同年9月死去)だ。
 ただ74年以降も、授与決定後に死亡した場合は、そのまま12月の授賞式で賞は贈られることになっている。こうした例では、96年の経済学賞で米コロンビア大名誉教授、ウィリアム・ビクリー氏が授与決定の3日後に死亡したケースが1件ある。

自らの成果で「延命」 結論早い、との声も

2011年10月4日 提供:共同通信社
 【ワシントン共同】ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった後に、死去が判明した米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授は4年前に膵臓(すいぞう)がんと診断され、その後、自らの研究成果の「樹状細胞」を使った免疫治療を受けていた。
 ロックフェラー大は「教授は治療によって延命された」と発表、しかし、こうした免疫治療はまだ研究段階で、専門家の中には「治療の効果を結論づけるのは早すぎる」との指摘もある。
 AP通信によると、スタインマン教授は、樹状細胞により、がん細胞を攻撃するための強力な免疫反応を引き出す8~10種類の治療を行い、抗がん剤も併用。しかし受賞直前の9月30日に68歳で死去した。
 免疫作用を利用するがん治療研究は最近世界的に活発化しており、「受賞によって、同分野の研究が加速する」との期待は大きい。
 一方で「延命した」との大学側の見解に対し、カリフォルニア大の研究者は「がんの種類やどれだけ早くがんを発見したかによって大きく変わる」と指摘。免疫療法が延命に結び付いたと結論づけるのは、逆にこの分野の研究への害になるだろうと話している。

山中氏が最有力と地元紙 ノーベル賞、中村氏の名も

2011年10月3日 提供:共同通信社
 【ロンドン共同】2日付のスウェーデン紙、ダーゲンス・ニュヘテルは、3日に発表される今年のノーベル医学生理学賞について、新型万能細胞「iPS細胞」を作製した山中伸弥(やまなか・しんや)京都大教授が最有力だと同教授の写真付きで報じた。
 また、4日発表の物理学賞の候補として、青色発光ダイオード(LED)の開発で知られる米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二(なかむら・しゅうじ)教授を挙げた。
 同紙によると、山中教授は、英国のジョン・ガードン氏やカナダのジェームズ・ティル氏との共同受賞の可能性があるという。
 同紙はノーベル賞の予測記事を毎年掲載。記事を執筆したのは科学担当のカリン・ボイス記者で、昨年、物理学賞で有力候補と指摘したロシア出身の物理学者2人が実際に受賞したほか、これまでも受賞者を的中させたことがある。同記者は昨年も、医学生理学賞について山中氏が最有力と予想していた。

安くて長持ち、外付け人工心臓…子供も使用可能

2011年10月3日 提供:読売新聞
 東京医科歯科大学と東京工業大学は、安価で耐久性に優れ、子供から大人まで使える使い捨て式の補助人工心臓を開発した。
 救急時の応急処置や手術までの一時使用など、1か月程度の使用を想定しているが、心臓移植までの「つなぎ」として長期使用も可能という。
 開発した人工心臓は、直径8センチ、重さ数百グラムのポリカーボネート製で、羽根車を回転させて全身に血液を送る。羽根車は回転軸がなく、磁石で浮上して回るため血液の塊ができにくい。体の外側に装着するため、交換も容易という。
 牛を使った実験で、5頭を60日間生存させることに成功した。8月には研究開発を行う会社を設立。大手の医療機器メーカーと組んで、来年にも国に製造販売の申請をする予定だ。

過去最大の99兆円規模 震災復興3・5兆円 特別枠に再生エネ、高速道 12年度予算概算要求

2011年10月3日 提供:共同通信社
 政府は30日、2012年度一般会計予算の概算要求を締め切った。各省庁の要求総額は99兆円規模となり、過去最大だった11年度の96兆7465億円を更新。上限を設けなかった東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の復旧・復興関連は3兆5千億円程度に膨らんだ。日本再生を担う予算編成がスタートする。
 経済成長や地域活性化につながる事業などを計上する特別枠「日本再生重点化措置」は7千億円の枠に対し、2兆円程度を要求。太陽光など再生可能エネルギーの導入促進費として経済産業省の150億円、高速道路整備費は国土交通省の1450億円などが盛り込まれた。
 国債費などを除く要求額は11年度当初予算の71兆円を大幅に上回った。政府が決定した財政健全化への道筋から大きく逸脱しており、査定を通じた圧縮を迫られる。
 復旧・復興対策では、文部科学省が公立学校の耐震化で1419億円を要求。環境省は放射性物質に汚染された土壌などの除染で3744億円を計上した。農林水産省は、放射性物質による農畜産物への影響調査費用を求めた。
 国債費は11年度当初予算に比べ4・9%増の22兆6千億円。地方交付税は、特別会計に繰り入れる「入り口ベース」で4・6%増の17兆1581億円とした。
 政府が概算要求基準で求めた人件費などを除く政策経費の一律10%削減は、多くの省庁が達成した。年金、医療などの社会保障費は削減の対象外で、省庁別では厚生労働省の要求額が29兆8千億円と最大だった。
##なにを考えているんですかね。どうせ削られるからと考えているんでしょうけど、どこからこんなお金が出てくるんですかね。

健康増進で初の「脂肪税」 デンマーク、バターなど

2011年10月3日 提供:共同通信社
 【ロンドン共同】デンマーク政府は国民の平均寿命を延ばすため、バターなどの動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸を一定以上含む食品に対する課税を1日から開始した。英メディアなどが2日までに伝えた。英BBC放送は、脂肪への課税は世界で初とみられると伝えた。
 飽和脂肪酸を多く摂取すると、動脈硬化などを引き起こす悪玉コレステロールが増加するとされている。課税によって肥満の原因となる食品の消費を減らすことで、国民の健康を守る狙いがある。
 英メディアなどによると、2・3%以上の飽和脂肪を含むバター、チーズ、加工食品などが課税対象で、飽和脂肪1キロあたり16クローネ(約220円)の税金がかかる。
 課税によって、約22億クローネの税収が見込まれており、バターの消費量は約15%減少するとみられている。
 欧州ではハンガリー政府が先月、肥満防止のため、スナック菓子や清涼飲料水など塩分や糖分が特に高い食品に対する課税策を導入した。

医療&健康ナビ BOT インスリン補給と経口薬併用。糖尿病の新しい治療法。

2011年10月2日 提供:毎日新聞社
医療&健康ナビ:BOT インスリン補給と経口薬併用。糖尿病の新しい治療法。
 ◆BOT インスリン補給と経口薬併用。糖尿病の新しい治療法。
 ◇注射1日1回で効果
 インスリンの注射と聞くと、一生薬から離れられないとの印象を持つ人もいるが、そうではない。1日1回の注射で済む、BOT(インスリンの補給と経口薬の併用療法)といわれる新しい治療法が広がり始めた。
 ◇不摂生続け、発症
 「まさか自分が糖尿病とは」。東京都内在住の大学教授、上野勝久さん(50)は3年前の夏を思い出す。鳥取県の山に学生たちと登ったが、息切れとめまいが激しく、汗がどくどく出て、いまにも倒れそうだった。その後も毎日、口が渇き、就寝中もトイレに頻繁に行く日々が続いた。体重は84キロから72キロに激減した。
 たまたま受けた健診で空腹時の血糖値が1デシリットルあたり244ミリグラム(正常値は110ミリグラム未満)、食後は400ミリグラムを超え、「重い糖尿病」と言われた。毎日酒を飲み、夜遅くにラーメンを食べる不摂生を続けていた。上野さんを診た「しんクリニック」(東京都大田区)の辛浩基院長は「すぐ入院して治療が必要な状態だった」と振り返る。しかし上野さんは勤務の都合で入院できず、辛さんがBOT治療を勧めた。
 糖尿病になると、まず血糖値を下げる飲み薬が処方され、うまく下がらないと、インスリン注射を始めるのが通常のパターンだ。これに対し、BOTは、インスリンの補給と血糖値を下げる経口血糖降下薬を併用する。
 インスリンと聞いて、上野さんは目の前が暗くなった。体がぼろぼろになるイメージを抱いていたからだ。しかし、辛さんは、注射がインスリンを分泌する膵臓(すいぞう)の働きを補い、その機能を高めることを説明した。
 ◇1カ月後に正常値
 上野さんは08年12月から毎日、朝1回の自己注射と経口薬の服用を始めた。酒もやめ毎食のご飯は1杯にとどめ、野菜を多めにカロリー摂取を抑える食生活を続けた。1カ月後に空腹時の血糖値は105ミリグラムになった。血糖値の1~2カ月間の平均的な目安となるHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー、正常値は5・8%未満)は、3カ月間で11・9%から5・8%に下がった。今も6%前後と安定している。
 上野さんは「1日1回の注射なので、慣れれば苦労はない」とほほ笑む。辛さんは「膵臓の働きが回復しており、数カ月たてば注射なしで済むかも」と話す。
 ◇早めの投与がカギ
 糖尿病治療に詳しい鈴木大輔・東海大医学部准教授によると、過去のデータから、飲み薬だけで血糖値を厳格にコントロールすることは難しいという。
 そこで広がり始めたのが、インスリンの効果が24時間続くBOTだ。朝か夜寝る前の注射ですむ持効型インスリンが3年前に登場してこの治療が可能になった。従来は1日に3~4回の注射が必要だった。患者の負担が少なく、血糖値の管理が楽になった。
 鈴木さんによると、患者にとってつらい食事制限を徹底させるため、医師が患者を「インスリン漬けになる」と脅すケースもあるという。だが、「インスリンの補給は膵臓の負担を軽くするもの。怖がる必要はない」と認識を改める必要性を強調する。
 持効型インスリンと薬の併用によって、半年間でHbA1c値が8・6%から6%に下がった67歳の女性患者を例に挙げながら、鈴木さんは「HbA1c値が7%を超えている場合は、最初からBOTを始めた方が効果的」と話す。薬でうまくいかない場合でも、BOTを試みる価値はあるという。
 心臓病で6年前、心臓の血管にステント(血管を広げる金属製の網状チューブ)を挿入した東京都内の取次敏夫さん(76)は、重い糖尿病ながら、1日の食事を1800キロカロリー以内に抑えながら、2年前からBOTを実践。いまも不動産の仕事をこなす。HbA1c値は9%から7%に下がり、安定している。取次さんを診る辛さんは「76歳で7%ならよい状態だ。受診する糖尿病の患者の約8割はBOTで対処できている。早めのインスリン補給が効果的だ」と話す。【小島正美】
………………………………………………………………………………………………………
 ◇BOT
 Basal Supported Oral Therapyの略。主に食前に服用する血糖降下薬(主にスルフォニル尿素薬)とともに、インスリンを朝か夜に1回、皮下注射する。インスリン治療の初期段階での適用が一般的。ノック式ペン形注射器で必要な量を注入でき、操作は簡単。注射は主に腹に打ち、痛みを感じない。運動と食事療法は必要だ。

広がる遠隔医療 IT医療の普及へ 香川の挑戦/1

2011年10月1日 提供:毎日新聞社
広がる遠隔医療:香川の挑戦/1 IT医療の普及へ /香川
 ◇K-MIX、大きな利点と残る課題
 7月下旬のある日、病床数251床、19診療科(うち4科休診)を有する中讃地域の中核病院、国立病院機構善通寺病院。診察の患者が途切れたのを見計らって、放射線科の須井修医師が、フロアの一角にあるインターネットにつながったパソコンに向かい、「かがわ遠隔医療ネットワーク」(K―MIX)のホームページを開いた。「読影診断機能患者紹介」のアイコンをクリックしてIDとパスワードを入力すると、「読影依頼が届いています 1件」の表示があった。
 この日診たのは、丸亀市の病院で定期検査を受けた女性人工透析患者のCT(コンピューター断層撮影)画像147枚。須井医師は、体を輪切りにした連続画像を念入りに見た後、昨年11月に送られてきた画像と比較するとともに、読影レポートを参照。がんなどの異状が無いことを確認し、報告書を作成、返送した。その間の診察にかかったのはわずか約15分だった。
 現在、善通寺病院には、善通寺市や丸亀市など4市町で契約を結んでいる開業医を中心とした6医療機関からCTやMRI(磁気共鳴画像化装置)画像の読影依頼が、多いと1日30件以上来る。
 須井医師はK―MIXを使った読影で、大腸がんや肺がんを見つけたこともある。患者は、近くの病院でCTを撮っても、大病院の放射線科専門医にすぐ読影してもらえる。開業医など小規模な医療機関に常勤の放射線科専門医がいるのはまれだが、契約している6医療機関なら、善通寺病院で受診するのと同じで、医療格差は大きく埋まる。患者にも、近所の医療機関で診てもらう利点は大きい。
 医師にとっても、外科などに患者が転院した際、紹介状に「画像はK―MIXで診てもらっている」と書かれていることで、すぐに他科と連携が取れる。善通寺病院で手術し、自宅近くの病院で経過を見ている患者も多く、がんの再発などの確認ができ、「地域連携しやすい」という。
 さらに、CTやMRI画像を診察医と須井医師が二重にチェックすることになり、精度の向上も期待できるなど、K―MIXの利点は数多い。
 だが、すべてがバラ色ではない。寄せられる依頼は「できる限りその日のうちに読影します」(須井医師)との方針で、放射線科の医師3人が、空いた時間に読影する。だが、夜に会議などがあれば、「すぐに診てほしい」と依頼元の医師から電話があっても、午後10時を過ぎることもある。
 土曜日に診療をしている開業医が多く、休日も読影せざるを得ないのも悩みだ。
 さらに、現行の制度では、診療報酬は読影を依頼した側にのみ支払われる。須井医師は、「医師の努力に支えられているのが実情。国が、こうした読影の報酬体系を決めてほしい。システムを普及させるには欠かせないことだ」と強調した。
 善通寺病院では、約2年前から依頼する病院から一定額の支払いを受けられるよう契約を結んでいる。
 ◇  ◇  ◇
 国のIT戦略本部は、昨年5月、「新たな情報通信技術戦略」を発表した。医療分野では、全国どこでも自らの医療・健康情報を電子的管理・活用できる「どこでもMY病院」構想、ITを活用した継ぎ目の無い地域連携医療の実現などを掲げた。だが、県内では、CTやMRIの画像データの医療機関同士のやり取りなどが可能なK―MIXの運用が03年6月に始まり、課題も明らかになりつつある。更に、医療機関と調剤薬局を結ぶ「電子処方箋(せん)システム」の研究開発、「電子カルテ機能統合型TV会議システム」(ドクターコム)の研究なども進む。香川のITを使った遠隔医療の現場を取材した。【吉田卓矢】
………………………………………………………………………………………………………
 ■ことば
 ◇K―MIX
 県医師会が運営する医療連携システム。インターネット回線があれば、データセンターのサーバーを介し、医療機関同士が、患者の診療情報をやり取りすることなどができる。CTやMRIの画像データや紹介状の伝送、脳卒中などでの急性期と回復期、維持期の各医療機関同士で、患者の診療計画やリハビリの到達状況などを共有できる地域連携クリティカルパス(診療計画書)機能などを備える。県内医療機関は月額6500円(クリティカルパスも使用する場合は8000円~1万円)、県外医療機関は同1万円(同1万2000円~1万5000円)の使用料を払えば利用可能で、現在、県内外の約108医療機関が参加する。

線維筋痛症 難病カルテ 患者たちのいま/14

2011年10月2日 提供:毎日新聞社
難病カルテ:患者たちのいま/14 線維筋痛症 /佐賀
 ◇子供の成長、活力に 周囲の理解求めたい
 笑顔ではしゃぐ孫そらちゃん(1)を抱き、浦塚善江さん(49)=佐賀市大和町=の顔がほころぶ。その瞬間、腕、足、背中、全身に「カチン」とたたかれたような激痛が走る。「線維筋痛症」が招く痛みと30年以上付き合ってきた。
 高校生だった18歳の頃、肩や首にだるさや痛みを感じた。整形外科や整体院を訪ねたが「異常はない」。湿布やマッサージで和らぐこともあったから、一時的な症状だと思っていた。
 卒業後、「人の助けになりたい」と、病院に勤めながら看護学校へ通った。しかし授業が40、50分たつと、背中の痛みと強い吐き気に襲われる。病院でも、担架を運んだり、力を使う作業をすると痛みが広がった。
 「きっと良くなる」と思ったが、痛みはやまなかった。病院を渡り歩くがレントゲンを撮って「異常なし」。懸命に訴えても、理解してくれなかった。夢だった仕事が十分にできない無力感にも悩み、自殺を図ろうとしたこともあった。
 「患者の命を守る身として、これ以上は危ない」と自覚し、1年半後、離職した。外見からは分からず、周囲からは「なんで辞めると?」「もうちょっと頑張ったらいいやん」などと言われた。悪気がないとは言え、つらかった。
 20歳で結婚し、4人の子供に恵まれた。布団を畳む、片付けをする「普通」の家事も難儀だった。気候にも左右され、雨が降る前になると、激しい頭痛で「寝たきりのように」体が動かなかった。
 痛みと苦しみを紛らわせてくれたのは、子供の成長だった。「お母さん、休んでいいよ」。そんな心遣いに救われた。「この子たちは私が守る」と生きる活力になった。
 原因を知るきっかけは、病気を紹介する新聞記事。今年5月、インターネットで県内唯一の専門医(武雄市)を見つけ、正式に診断された。
 痛みが足にも広がった現在、一時的に借りた車いすを使う。購入補助などの福祉サービスを受けるためにも、障害者手帳を申請したが、医師から「難病として指定されていないし、前例もない」と断られた。紹介された大学病院も「半年様子を見てから」。「何十年も痛みと付き合ってきたのに」と、悲しくなった。
 痛みの範囲は広がり、夜中に痛みで目が覚める。睡眠障害もある。でも今、同じ病気を持つ人の力になりたいと強く思う。「なぜ痛いのか分からず、周りからも理解されず、つらい思いをしている人が、きっといる」。だからこそ「私が声を出すことで、今度は私が誰かの『きっかけ』になりたい」と考えている。【蒔田備憲】
………………………………………………………………………………………………………
 ◇線維筋痛症
 全身の関節や筋肉に、強い痛み、こわばりが慢性的に続く病気。直接、死に至る病ではないが、痛みに伴い睡眠障害や抑うつ気分になることもある。原因は不明。03年に厚生労働省の研究班が設置され、治療法などの研究が進められている。全国に約200万人の患者がいると推計されており、30~60歳代の女性が多い。

難病新聞 患者が季刊紙発行 横浜・都筑の小川さん、温かさ届けたい

2011年10月3日 提供:毎日新聞社
難病新聞:患者が季刊紙発行 横浜・都筑の小川さん、温かさ届けたい /神奈川
 ◇病院や知人あて、支援や生活情報
 膠原病(こうげんびょう)の一種の難病「全身性エリテマトーデス(SLE)」を患う小川ゆう子さん(40)=横浜市都筑区=が難病患者の支援制度や生活上の工夫などを患者の視点でつづる季刊紙「ゆうこ新聞」を発行している。昨秋の創刊から今夏までに4号を出し全国の友人、知人や病院などに約500部を届ける。小川さんは「患者の皆さんに役立ち、ホッと一息、楽しめる情報を届けたい」と話す。【蒔田備憲】
 小川さんは34歳のころ、腕が硬直したり、顔がむくんだりする症状が表れ、SLEと診断されて入退院を繰り返した。未知の病気と向き合うために頼ったのはインターネット。症状、薬、保険の手続き。知りたいことは「ネットで調べれば分かる」と思っていた。
 だがある時、病院で同室の膠原病患者の女性が「私はネットはできない」と声を落とした。「病気で仕事も解雇されて、パソコンも買えないし……」。薬の副作用で指がむくみ、ボタン操作が難しい人、白内障で画面がまぶしくて見えない人もいた。「みんながネットを使えるわけじゃない」と気づいた。
 退院し、症状が安定した時に思いついたのが新聞発行だった。「紙一枚に命の重さ、温かさが伝わるような新聞を届けたい」
 小川さんは病気や薬の影響で一時的に記憶障害になった。親の名前も思い出せず、命を絶つことも考えた。だからこそ、病気を抱え孤独にさいなまれる患者の不安が分かる。
 新聞は白黒でA4判4ページ。取材はほとんど一人でこなし、パソコンで編集する。家事などの傍ら、空いた時間に3~4カ月で作り上げる。これまで難病患者の雇用支援制度▽インフルエンザなどのウイルス感染を防ぐ方法▽食事制限をしている人向けの調理や患者の要望に対応してくれるレストランの情報――などを取り上げた。
 東日本大震災後に出した第3号では「薬の予備」を特集し、読者から緊急時の不安の声も集めた。第4号では雇用や医療費など患者支援策に取り組む難病の国会議員のインタビュー記事も掲載した。
 「もっと早くこの新聞に出合いたかった」と好評で、小川さんは「家で一人、しょんぼりしている患者も多いと思う。そんな人たちを励ます『友達からの手紙』のような新聞にしたい」と話す。
 患者やその家族の購読料は無料。問い合わせは小川さんのメール(yuko-news@hotmail.co.jp)へ。

受動喫煙被害認定求め、岩手県職員が災害基金を提訴

2011年10月1日 提供:毎日新聞社
受動喫煙:被害認定求め、県職員が災害基金を提訴 /岩手
 公務中の受動喫煙による健康被害が公務災害と認められないのは不服だとして県遠野土木センターに勤務する男性(40)が30日、地方公務員災害補償基金県支部に処分の取り消しなどを求めた訴訟を盛岡地裁に起こした。
 訴えによると男性は08年1月、県の公用車内での受動喫煙が原因で化学物質過敏症を発症。その後、症状が悪化し香水などにも反応して頭痛や吐き気を感じるようになり1年間、休職を余儀なくされたとしている。
 今回の訴えは08年5月、同基金に公務災害認定を申請したのに、09年4月に公務外と判断されたことを不服として処分の取り消しを求めたもの。合わせて公務災害として認定するよう求めている。男性は、これとは別に県に対し健康被害に対する損害賠償と職場の環境改善を求める訴訟も起こしており、係争中。
 男性の代理人、亀山元弁護士は「公務中の受動喫煙により発症したことは医師の診断などにより明らか」と主張。同基金は「まだコメントできない」と話した。【浅野孝仁】

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional

「町田の鍼灸治療は成瀬鞍掛治療院 腰痛 ぎっくり腰 マッサージ 花粉症」更年期