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最新医療情報38

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20120301~

"休眠卵子"育て不妊治療 早発閉経の患者対象 組織培養、体外受精で 聖マリ大、臨床研究開始

共同通信社 3月16日(金) 配信
 卵巣の中にあり、卵子のもとになる細胞「原始卵胞」を活性化させ、発育した卵子を体外受精して妊娠を目指す新しい不妊治療を、聖マリアンナ医大(川崎市)が臨床研究として開始したことが15日、分かった。
 40歳未満で卵巣の萎縮が進み、卵胞が育たずに消えてしまう「早発閉経」の患者が当面の対象だが、従来の不妊治療が成功しない女性にも妊娠、出産の機会が広がる可能性がある。早発閉経は女性の約1%に発症、国内の患者は約10万人とみられる。
 石塚文平(いしづか・ぶんぺい)産婦人科教授らのチームは同大と日本産科婦人科学会の倫理委員会の承認を得ている。
 治療では、まず卵巣を腹腔(ふくくう)鏡手術で摘出し、組織を凍結保存する。患者の健康状態を見計らって組織を解凍し、原始卵胞の発育を抑制している細胞内のタンパク質を働かなくする物質を加えた培養液で2日間培養した後に卵管に移植。数カ月から1年後に成熟した卵子を採取、体外受精した上で子宮に戻す。
 チームは既に30代~40代の早発閉経の複数の女性から成熟させた卵子を採取する段階まで治療を進めている。
 女性は生まれた時点で卵巣に一生分の卵胞を持っているが、ほとんどが休眠状態で、時間とともに少数ずつ成熟を始めるとされる。今回の方法は、卵巣の組織にわずかでも卵胞が残っていれば、それらを人為的に目覚めさせ、多くの卵子が得られるのが特長という。
 同大の河村和弘(かわむら・かずひろ)准教授は2010年、人間の卵巣組織を活性化させ、成熟した卵子が得られることを確かめたと科学誌に発表。共同研究した米スタンフォード大の実験では、マウスから成熟した卵子をつくって受精させ、正常な生殖能力を持った子を誕生させていた。
※原始卵胞
 卵子と、それを包んでいる多数の細胞を合わせて「卵胞」と呼び、それの最も未熟な段階。人間の女性の場合、生まれた時の卵巣には、原始卵胞が一生分の約200万個あり、時間の経過とともに自然に減っていくとされる。男性の精子が多数つくられ続けるのとは対照的。卵胞は思春期まで休眠状態で、その後は約1カ月ごとに少数ずつ成熟を始めるが、大半は消え、原則1個だけが排卵に至る。卵胞の残りがごく少なくなると閉経となる。

安全iPSで脊髄損傷治療 マウスに神経幹細胞移植 奈良先端大、臨床に有用

共同通信社 3月16日(金) 配信
 ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、がん化の恐れがある未分化な細胞の混入を防ぐ手法で神経のもとになる神経幹細胞を作り、脊髄損傷のマウスに移植し下半身まひを回復させることに奈良先端科学技術大学院大と英ケンブリッジ大のグループが成功し、15日までに米科学誌ステムセルズ電子版に発表した。
 ヒトの皮膚細胞から作ったiPS細胞で、脊髄損傷の動物を機能回復させた例はあるが、神経幹細胞の作製過程で神経系の細胞だけを選ぶ今回の新手法での治療は世界初としている。
 安全な細胞の安定供給につながる技術で、再生医療の臨床応用に向け役立ちそうだ。
 奈良先端大の中島欽一(なかしま・きんいち)教授らによると、iPS細胞から必要な細胞を作る際、通常は細胞を液体に浮遊させて培養するが、球状の塊の中に未分化な細胞が混ざり不均一になる。未分化な細胞の割合も作製者により違うなどの問題があった。
 グループは細胞をシャーレに貼り付けて培養することで必要な細胞だけを選別しやすくする手法を使って培養した神経幹細胞の一種「神経上皮様幹細胞」を、脊髄を損傷させたマウス9匹の脊髄に移植。この細胞が神経細胞になって修復し、うち5匹が体重を支えて歩けるまでに回復した。
 移植後3カ月間にわたりがん化が見られなかったほか、もともと脊髄内にあった神経細胞の多くは損傷の影響で死滅するが、移植によりこれを防げることも判明。実施者に関係なく同じ細胞を均一に増殖させることもできた。
※人工多能性幹細胞(iPS細胞)
 神経や筋肉など、さまざまな組織や臓器になる能力を持つ新型万能細胞。皮膚などの体細胞に遺伝子を導入して作る。京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授が2006年にマウスで、07年にヒトでの作製に成功したと報告。事故や病気で失われた細胞や組織の機能を回復する再生医療や新薬の開発、病気の原因解明への応用が期待されているが、がん化の恐れなど安全面で課題もある。

地位高い男性 死亡率も高い

読売新聞 3月15日(木) 配信
国内「健康格差」逆転
 日本では管理職など社会経済的な地位の高い男性の方が、低い男性よりも、死亡率が高くなっていることが、和田耕治・北里大医学部講師(公衆衛生学)らの調査でわかった。
 一般には、地位の低い層ほど不健康な「健康格差」があることが知られているが、不況による労働環境の変化が、管理職の健康悪化という逆転現象を引き起こした格好だ。
 英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」のオンライン版に掲載された。
 和田講師らは、人口動態統計と国勢調査を用い、職業を持つ30-59歳の男性について、1980年から2005年までの職業別の死亡率を分析した。
 80-95年は、がん、脳卒中、心臓病、自殺、不慮の事故のいずれも、管理職や専門・技術職は、ブルーカラーを含むその他の職種より死亡率が低かった。
 しかし、00年以降は、すべての死亡原因で逆転。がんは95年以前、専門・技術職と管理職を合わせ2割程度低かったのが、00年以降は逆に5割高くなった。また、管理職の自殺死亡率は、95年以降の10年間で3・8倍増加した。
 管理職や専門職は、短期間で代わる非正規労働者の指導に追われる一方、自身のリストラの不安にもさらされてストレスが増大。多忙による受診の遅れなどが重なり、死亡率の上昇に影響したと、和田講師らはみている。
 共同研究者の近藤尚己・山梨大医学部講師(社会医学)は、「不景気は健康格差を拡大させるのが常識だが、逆転現象は世界でも類を見ない。リーダーの健康状態の悪化は、社会全体にとり望ましくない。原因を究明し労働や雇用のあり方を改善すべきだ」と話す。

PSAで死亡リスク低下 患者利益めぐり議論も

共同通信社 3月15日(木) 配信
 【ワシントン共同】血液中の物質を調べるPSA(前立腺特異抗原)検査で、前立腺がんによる死亡リスクを減らすことができるとの調査結果を、男性約16万人を平均11年間追跡した欧州チームが14日、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。
 ただ他の病気を含めた全体の死亡リスクを減らす効果は見られなかった。前立腺がんは高齢者に多く進行が遅いため、他の病気で死亡することがあるのが一因とみられる。PSA検査で陽性となった後の精密検査は肉体的負担が大きく、患者の利益や全体的な効果をめぐっては今後も議論が続きそうだ。
 調査対象はオランダやフランス、スウェーデンなど欧州8カ国の55~69歳。PSA検査を受けた人は受けない人に比べて、前立腺がんで死亡するリスクが21%低いが、全体の死亡リスクには差がなかった。専門家の間には、さらに長く調査を続ければ全体の死亡リスク低下が期待できるとの見方もある。

茶のしずく症例をHP調査 全国の医師に協力要請

共同通信社 3月15日(木) 配信
 福岡県のせっけん製造販売会社「悠香」が販売した「茶のしずく石鹸(せっけん)」の旧製品による小麦アレルギーを調べている厚生労働省研究班の研究チーム(代表・松永佳世子(まつなが・かよこ)藤田保健衛生大教授)は14日までに、専用ホームページ(HP)で全国の症例を集める調査を始めた。診察した医師に登録への協力を求めている。
 登録方法は日本アレルギー学会のHPに掲載されている。研究チームはHPで「正確な症例数を把握できていないが、千~1500例と推測する。日本のアレルギー史上極めて重大な事例で、問題解決のために症例の情報を迅速に収集、分析する必要がある」としている。
 調査では、地域や年齢、性別、症状、使用期間などを登録してもらう。
 これまでに、茶のしずく石鹸の旧製品中の小麦由来成分「グルパール19S」が原因となり、使用者の中に、小麦を含む食品を食べた後に運動すると、まぶたの腫れや息苦しさなどのアレルギー症状が現れる場合があることが分かっている。

大流行対策に重要 鳥インフル論文で河岡氏

共同通信社 3月15日(木) 配信
 米政府が生物テロ悪用への懸念を示した鳥インフルエンザ論文問題で、著者の東京大医科学研究所の河岡義裕(かわおか・よしひろ)教授が14日、都内で開かれた日本学術会議の会合に出席し、「パンデミック(世界的大流行)対策を決める上で重要な情報だ」と、研究成果を公開する意義を強調した。
 河岡教授は「自然界で流行中の鳥インフルエンザウイルスが(人でも)大流行を起こす可能性が分かった。生物テロに使われるかもしれないというリスクとどちらが高いかを、誰が判断するかが問題だ」と訴えた。
 また「米国では、研究の内容など詳細を知らない人が議論していることが、大きな混乱を招いている」と指摘した。
 河岡教授は、鳥インフルエンザウイルスが、わずかな遺伝子変異で哺乳類間でも感染する可能性を発見。米政府は論文の一部削除を求めたが、世界保健機関(WHO)は2月、論文を全文掲載すべきだとの勧告を決めた。

宇宙滞在、視覚に悪影響か NASAが実態調査へ

共同通信社 3月15日(木) 配信
 【ワシントン共同】宇宙に長期間滞在した宇宙飛行士は、無重力の影響で視覚などに問題が起きる可能性があるとの研究結果を、米テキサス大のチームがまとめ、米医学誌「放射線医学」に14日までに発表した。
 米航空宇宙局(NASA)は研究結果を重視、実態や原因を探るための調査を始めるという。
 英BBCによると、チームは国際宇宙ステーションやスペースシャトルに搭乗し、計30日を超えて宇宙に滞在した飛行士27人の頭部を磁気共鳴画像装置(MRI)で分析。
 9人に視神経の周辺で脳脊髄液の過剰な分泌が見つかった。また、6人には、通常は曲面の眼球の裏側が平らになる異常が見つかった。
 この異常は目が焦点を合わせる機能に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、NASAの担当者は「過度に心配する状況ではない」としている。
 宇宙滞在にはさまざまな健康リスクがあることが知られており、骨密度や筋力が低下するほか、通常より多い放射線を浴びることがこれまでに報告されている。

軽症なら自力受診 急患優先を徹底 救急車、4段階で判定 消防庁9月から試験運用

共同通信社 3月15日(木) 配信
 救急車の出動件数の増加により、病院に着くまでの時間が延びている問題を受け、総務省消防庁は14日、119番を受けた担当者が救急出動の必要性を判断するための緊急度判定基準をまとめた。症状に応じていくつかの質問に答えてもらい、4段階で判定。軽度の場合は、タクシーなどで病院に行くよう促し、重度の急患への対応を優先させる。
 消防庁の有識者検討会が同日、判定基準を盛り込んだ報告書を了承。消防庁は9~11月に、複数の地方自治体で試験運用し、改善を図った上で、全国で活用してもらう。
 報告書によると、搬送要請のうち、通報者が頭痛など19症状を訴えている場合について、質問の答えと年齢に応じて、救急車を派遣する「緊急」、状況に応じて派遣する「準緊急」、自力受診を求める「低緊急」、受診の必要性なしの4段階で判定する。例えば胸の痛みなら、嘔吐(おうと)したり、冷や汗が出たりしていれば「緊急」だが、これらの症状がない12~39歳の場合は「低緊急」となる。
 消防庁によると、救急出動件数は、2010年に546万3682件と過去最多を記録。搬送数の増加に伴い、通報から病院収容までの平均時間も01年の28分30秒が、10年は37分24秒と遅くなっている。
 高齢化によるお年寄りの搬送増加が主な要因だが、深爪や突き指といった軽症や「バスで病院に行くのが面倒」といった理由で救急車を呼ぶなど緊急性が低いケースも増えているとされ、本来の役割である重症患者の搬送の妨げになっているとの指摘が出ている。
 搬送の必要がないと判定された後、症状が悪化する懸念もあるが、消防庁は「判断が付きにくい場合は、これまで通り搬送する」としている。

「輸血療法の実施に関する指針」「血液製剤の使用指針」一部改正を通知--厚労省

薬事ニュース 3月15日(木) 配信
 厚生労働省は3月6日付で「「輸血療法の実施に関する指針」及び「血液製剤の使用指針」の一部改正について」を都道府県等に発出した。
 「輸血療法の実施に関する指針」では、「不適合輸血を防ぐための検査(適合試験)及びその他の留意点」において、頻回に輸血を行う患者については1週間に1回程度不規則抗体スクリーニング検査を行うことが望ましいこと、などを記載している。
 「血液製剤の使用指針」では「赤血球濃厚液の適正使用」の「使用上の注意点」において、非溶血性副作用、ABO血液型・Rh型と交差適合試験、サイトメガロウイルス抗体陰性赤血球濃厚液に関する記載の追加、などを行っている。

たばこ訴訟、二審も敗訴 健康影響は軽視できず

共同通信社 3月15日(木) 配信
 長年の喫煙で肺がんや肺気腫になったとして、横浜市の男性3人(うち2人死亡)が日本たばこ産業(JT)と国に1人1千万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は14日、請求を退けた一審横浜地裁判決を支持、原告側の控訴を棄却した。
 福田剛久(ふくだ・たかひさ)裁判長は、喫煙は肺がんの原因の一つで肺気腫のリスクを高めるものの個人差があるとした上で「健康への影響は軽視できないが、嗜好(しこう)品としてたばこの製造販売は社会的に許容されている」と指摘。
 「どのような条件で製造販売するかは、社会一般の意見を反映した立法に委ねられている」と述べ、JTの注意喚起や国の規制権限の不行使に違法はないと結論付けた。
 3人は20~37年間喫煙し、肺気腫になった2人は一審途中と二審結審後に死亡。肺がんを患った高橋是良(たかはし・これよし)さん(69)は「嗜好品で死んだ人はいない。絶対に許せない判決で上告したい」と話した。

家族の健康情報、冷蔵庫に 広がる「命のバトン」

共同通信社 3月15日(木) 配信
 急病で病院に搬送されるなど、いざという時に備えるため、自分や家族の健康情報を筒に入れて冷蔵庫に保管してもらう取り組みが、全国の自治体に広がっている。「命のバトン」ともいわれるこの事業は、希薄化しがちな家族や地域のつながりを取り戻すきっかけになることも期待されており、関係者は「町の活性化につながれば」と話している。
 ▽米国から日本へ
 「バトン」に当たる筒には、治療中の病気や服用薬のほか、かかりつけ医や緊急連絡先などを記入した用紙を入れる。冷蔵庫に保管するのは、災害時になくなる可能性が低い上、目立つため救急隊員らが見つけやすいという利点があるためだ。
 2008年5月に日本でいち早く開始したのが東京都港区。米ワシントン州の同様の制度を取り入れた。「救急医療情報キット」として、高齢者や障害者を対象に、10年度までに約3600本を配布。利用者からは「1人暮らしでも安心」との声が出ているという。
 港区の取り組みを知ったのが、財政破綻し高齢化が進む北海道夕張市の市民団体だった。09年1月に試験的に500世帯に配布し好評だったことから、事業を社会福祉協議会に移管し継続した。
 岡山県笠岡市では、夕張市の取り組みをもとに住民が提案して09年11月から一部地区で開始。北海道旭川市も、一部の町内会が自主的に始めたことから、75歳以上の1人暮らしの高齢者を対象に10年9月に事業化するなど、バトンの受け渡しのように自治体から自治体へと広がっている。
 08年末から救急医療情報キットとして販売する東亜販売(東京)は、これまで30前後の自治体に約10万本を販売。約2年前から販売するアイザック(秋田市)の上野正昭(うえの・まさあき)社長も「北海道から鹿児島県まで納入したが、今でも毎日のように全国から問い合わせがあり、製造が追いつかない状態だ」と話す。
 ▽各地でアレンジ
 各地で手法がアレンジされ、その土地ごとに工夫が加えられているのも特徴だ。
 旭川市は"安心感"に重点を置きたいとして、名称を「安心カード」とした。夕張市では、外出先で体調不良を起こした際にも対応できるよう、顔写真付きの携帯用カードも作成。担当者は「免許証など顔写真付きの身分証明書を持たないことが多い高齢の女性に好評」と話す。
 10年12月に始めた富山県射水市でも、主に1人暮らしのお年寄りを対象に実施しているが、寺塚原自治会では「家族間でも互いの健康について知らないことが多い」として、対象を全世帯の家族全員に拡大。これまでに240世帯、計約830人分を配り終えた。
 同自治会の小竹勲(おだけ・いさお)会長(68)は「結婚や出産など、家族のイベントごとに情報を更新してもらえれば、家庭内の会話のきっかけにもなる」と話す。
 用紙の配布を通じ各世帯の家族構成などが分かることから、地元主催の祭りなどの行事に若者らを呼び込んだりすることなどにもつなげたい考えだ。

微小立体視の脳部位特定 自然な3次元映像に期待

共同通信社 3月14日(水) 配信
 右目と左目に映る像のずれから奥行きを計算し、物を立体的に見ている人間やサルの脳内で、わずかな奥行きの違いを認識している部位を大阪大のチームが突き止め、14日付の米科学誌電子版に発表した。
 立体視には、微小な奥行きを見るものと粗い奥行きを見るものがある。霊長類は2メートル先の2本の針が前後に4ミリずれても分かるほど微小奥行き視の能力が高いが、これをつかさどる脳の部位は不明で、映画などの3次元映像は粗い奥行き視を中心に開発されていた。
 藤田一郎(ふじた・いちろう)教授は「現在の3次元映像は無理な立体視を強いており、頭痛や目の奥の痛み、吐き気など眼精疲労の原因だ。今回の部位の研究が進めば、より自然な立体映像を作れるかもしれない」としている。
 チームは、微小奥行き視で働く脳部位を探すため、専用の眼鏡をかけると中央部がわずかに浮かび上がって手前に見える画像と、へこんで見える画像をサルに見せた。
 手前に見えれば目を上に、へこんで見えれば目を下に動かすように訓練してあり、この際に神経細胞が活発に働いているところを調べ、耳の後ろ付近にある大脳の「V4野」と呼ばれる部位を特定した。ここに電気刺激を与えると、手前かへこんでいるかの判断を間違いやすくなった。
※米科学誌はジャーナル・オブ・ニューロサイエンス

109歳女性に虫垂炎手術 大阪の病院、最高齢か

共同通信社 3月13日(火) 配信
 重症の虫垂炎となった109歳の女性が、大阪府高槻市の第一東和会病院で手術を受け成功したことが13日、分かった。同病院は「報告がある限りでは国内最高齢での外科手術ではないか」としている。
 女性は同市在住で香川県出身の大西(おおにし)アイさんで、1902年10月生まれ。
 執刀した沖田充司(おきた・あつし)医師(外科)によると、大西さんは2月22日、腹痛や高熱、吐き気を訴え来院。急性虫垂炎と診断された。重症で腹膜炎を併発しており薬物治療では不十分で、虫垂を切除する緊急手術に踏み切った。
 高齢の患者は心肺機能が低下しており、麻酔や手術に耐えられるかが問題となる。このため、通常は30分~1時間かかる手術を25分で終えた。
 大西さんは術後「傷口が痛い」などと言っていたが、順調に回復し3月8日に退院。見送りに来た医師や看護師に「麻酔でなんも分からんかった。退院できて気持ちいい」と話し、笑いを振りまいた。
 沖田医師は「高齢化社会が進み終末期医療をどこまですべきなのか議論があるが、現場では『寿命』で片付けていいのか悩む場面にしばしば遭遇する。批判はあるかもしれないが最善を尽くしたい」と力を込めた。

川崎病、6年連続1万人超 罹患率は過去最高に 後遺症防止へ新治療法 「医療新世紀」

共同通信社 3月13日(火) 配信
 主に乳幼児がかかる原因不明の病気「川崎病」の2010年の国内患者数が約1万3千人に上り、05年から6年連続で1万人を超えた。4歳以下の人口10万人当たりの
罹患(りかん)率(患者の発生率)は239・6人と全国調査開始以来最高を記録。専門家は患者の継続的な増加に懸念を示す。一方、治療面では最近、重症患者の心臓に起こる後遺症を大幅に減らす新たな方法が注目されている。
 ▽冠動脈にこぶ 川崎病は全身の血管に炎症が起きる病気で、1967年に小児科医の川崎富作(かわさき・とみさく)さんが世界で初めて報告した。発熱や両目の充血、発疹、首のリンパ節の腫れ、イチゴのように真っ赤になる舌の腫れなどの症状が特徴で、重症化すると心臓の冠動脈にこぶ(冠動脈瘤(りゅう))が後遺症として残り、心筋梗塞などを引き起こすことがある。
 原因は分かっていないが、ウイルスや細菌などの感染が引き金となり、患者側の何らかの要因と絡んで発症するとの見方が有力だ。
 全国調査は1970年以来、2年に1度実施。今回は09~10年の結果がまとまった。全国の小児科のある病院2033施設を対象とし、1445施設から回答を得た。
 10年の患者数は1万2755人。これは、全国規模で流行した1982年(1万5519人)、86年(1万2847人)に次ぐ3番目の多さで、0~4歳の罹患率は2008年の219・9人を抜いて最も高くなった。
 ▽ステロイド併用 調査を担当した中村好一(なかむら・よしかず)・自治医大教授(公衆衛生学)は「過去の大流行では短期間に患者が増えたが、90年代半ば以降は(じわじわと)継続的に増加している。原因は分からないが、日本全国で長期的な流行が続いている」と話す。
 治療では、重症化による冠動脈瘤の発生をいかに防ぐかが最大の課題となる。これまで血液製剤の一種である「免疫グロブリン」を大量投与する治療が行われ、後遺症の発生頻度は以前に比べて低下してきた。しかし、患者の約20%には効果がなく、新たな治療法が求められていた。
 そこで厚生労働省研究班(主任研究者=佐地勉(さじ・つとむ)・東邦大教授)は、08年9月から10年12月にかけて、全国74の小児科専門医療機関が参加する臨床研究を実施した。
 小林徹(こばやし・とおる)・群馬大助教(小児科)らが作成した重症化の危険性を判定するスコアを用い、受診患者の中からリスクの高い242人を抽出。これを免疫グロブリン投与だけを行うグループと、炎症を抑える作用を持つ「ステロイド」を併用するグループに分け、治療効果を比較した。
 ▽原因解明をすると、免疫グロブリンだけを投与した患者では23%に冠動脈瘤ができたのに対し、免疫グロブリンに加えてステロイドも投与した患者では3%にとどまった。
 佐地教授は「冠動脈瘤の大半は、免疫グロブリンの投与に反応しない患者さんで発生している。効果を得られず投与を繰り返している間にこぶができてしまう」と指摘。「今回の研究でステロイド併用療法の有用性が確認できた。川崎病と診断したらできるだけ早くスコアで重症度を予測し、リスクの高い症例には最初から併用療法を行うことが望ましい」と話す。
 患者団体「川崎病の子供をもつ親の会」の浅井満(あさい・みつる)代表(63)は「治療の選択肢が増えることは大歓迎だ。ただ、親の立場から言えば、併用療法も完全ではない。後遺症の有無は人生の大きな分かれ目。一日も早く病気の原因を解明し、後遺症ゼロの治療法を確立してほしい」と話している。

うがいの風邪予防効果確認 保育園児を追跡調査 「医療新世紀」

共同通信社 3月13日(火) 配信
 「ガラガラ」と水をのどで鳴らすうがいは、風邪の予防策としておなじみだ。しかし実は、本当に効果があるのかどうかはほとんど研究されておらず、日本と韓国だけの習慣ともいわれる。そんな中、浜松医大と九州大の研究チームが保育園児約1万9千人の調査を基に、うがいをする子どもは発熱を伴う風邪をひきにくくなるとの分析結果をまとめた。
 チームの野田龍也(のだ・たつや)・浜松医大助教(公衆衛生学)は「うがいの効果について疑問を持つ専門家もいるが、やはり風邪の予防法として意義があると言えるのではないか」と話している。
 調査は2006年1~2月の約20日間、福岡市内の保育園145カ所に通う2~6歳児を対象に実施。最低1日1回のうがいをする子どもが、しない子どもと比べて37・5度以上の発熱を伴う風邪をひきにくくなるかどうかを追跡した。
 すると、うがいにより発熱の頻度が68%に抑えられることが判明。この効果は年長ほど大きい傾向があり、4歳児では46%、5歳児では41%まで頻度が低下した。
 また、うがいに使う液体の種類によって効果が大きく違うことも分かった。水道水では発熱の頻度が70%になったのに対し、食塩水では50%、アルカリイオンなどを含む機能水では46%、緑茶では32%まで下がった。
 どういう仕組みで風邪の予防になるのかは不明なままだが、子どもの発熱のほとんどはウイルスが原因のため、野田さんは「ウイルスを洗い流すのと同時に、水道水に含まれる塩素や緑茶のカテキンなどの物質が消毒効果を発揮しているのではないか」と話している。

免疫細胞を血管へ道案内 国循解明、難病治療にも

共同通信社 3月13日(火) 配信
 免疫の主体となるリンパ球は、血管の細胞が出す物質を道しるべに血管内に入り全身で働くようになることを国立循環器病研究センター(大阪府)や東北大、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)などのチームがマウスで突き止め、13日付の米医学誌電子版に発表した。
 この物質はスフィンゴシン1リン酸(S1P)。国循センター研究所の福原茂朋(ふくはら・しげとも)室長は「S1Pの分泌を抑える薬剤ができれば、免疫が自分の神経細胞を攻撃する難病の多発性硬化症や、免疫の関与が考えられる動脈硬化症、花粉症などのアレルギー疾患の治療のほか、臓器移植時の免疫抑制剤として使えるかもしれない」と話している。
 リンパ球は骨髄や胸腺などのリンパ組織で作られ、血管内に移動する。
 チームは血管の壁の細胞にあるタンパク質スピンスター2に着目。このタンパク質を作れないマウスでは、血中のS1Pの濃度が約半分に減少し、リンパ球もほとんど見られなくなった。
 血管壁の細胞で作られたS1Pをスピンスター2が骨髄や胸腺、血管内などに放出していた。リンパ球はS1Pの濃度が高い方へ移動し、血管壁の細胞の隙間を擦り抜けて血管内に入るとみられる。
※米科学誌はジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション

自立支援法改正を閣議決定 名称は障害者総合支援法に

共同通信社 3月13日(火) 配信
 政府は13日、障害福祉サービスの対象に、新たに政令で定める難病患者を加えるなどの障害者自立支援法の改正案を閣議決定した。法律の名称は「障害者総合支援法」とし、施行日は一部を除き2013年4月1日。
 改正案をめぐっては、自立支援法の違憲訴訟の元原告らが「国は訴訟の和解時に、自立支援法を廃止して新法をつくると約束したはずだ」と反発している。廃止と新法制定は民主党の09年衆院選マニフェスト(政権公約)でも明記していた。
 小宮山洋子厚生労働相は閣議後の記者会見で「名前も変え、基本理念もつくり直した」と述べ、改正案は事実上の自立支援法廃止に当たるとの姿勢を示した。
 改正案では、サービスを受ける前提となる支援の必要度を表す「障害程度区分」について、知的障害や精神障害の場合に正確に判定されないとの批判を受け、施行後3年をめどに見直す規定を設けた。
 これまで重度の身体障害者に限られていた「重度訪問介護」について、知的障害者、精神障害者にも拡大することも盛り込む。
 介護が必要な人向けのケアホームと、支援の必要度が比較的低い人向けのグループホームは統合。高齢などで介護が必要になった場合も同じ施設で住み続けられるようにし、外部の介護スタッフ導入も広げる。

体外で幹細胞増やし、大腸修復 東京医歯大、マウスで成功

毎日新聞社 3月12日(月) 配信
幹細胞:体外で増やし、大腸修復 東京医歯大、マウスで成功
 大腸のさまざまな細胞になる幹細胞を体外で増やし、傷ついた部分に移植して修復することに東京医科歯科大の渡辺守教授(消化器内科)らのチームがマウスで成功した。ヒトの大腸の難病治療につながる可能性がある。12日、米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)に掲載された。
 大腸の内壁表面にある「上皮細胞」は、傷つくと潰瘍や大腸がんにつながる。チームはマウスの上皮細胞を体外で大量に培養する技術を開発。この技術を使うと、上皮細胞に多く含まれ大腸のさまざまな細胞になる能力を持つ幹細胞も増やせることを確かめた。
 増やした幹細胞を、特殊なゼリー状の物質に混ぜ、人工的に潰瘍を作り出したマウスの患部に移植したところ、約4週間後には周囲の上皮細胞と変わらない正常な組織になり、潰瘍を修復できた。この状態を6カ月以上維持できたという。
 チームは、ヒトの大腸組織から上皮細胞を体外で大量に増やす技術も開発している。渡辺教授は「難病に指定されている潰瘍性大腸炎や、肛門付近に穴が開く痔(じ)ろうなどの治療に生かせる可能性がある」と話す。【久野華代】

無症状でも検査を 「消化器がん」をテーマに、第2回検診啓発セミナー

毎日新聞社 3月12日(月) 配信
がん:無症状でも検査を 「消化器がん」をテーマに、第2回検診啓発セミナー
 毎日放送(MBS)のがん検診啓発キャンペーン「もっと知ってほしい“がんのこと”2012」第2回セミナーが2月28日、「消化器がん」をテーマに大阪市北区の同社で開かれた。大阪赤十字病院の金澤旭宣・消化管外科副部長が約70人を前に講演し、「消化器がんは、早期は無症状で気付かないことが多い。定期的な検査が重要」と呼びかけた。
 講演で金澤副部長は、国内の部位別がん罹患(りかん)数(05年)で1位が胃、2位が大腸など、消化器が上位を占める現状を報告。パネルディスカッションでは、患者団体「日本オストミー協会」の池嶋貫二さん(46)が、大腸がんで肛門の全摘出をした経験を報告し、「自営業のため体調が悪くても検査を後回しにしていた」と振り返った。
 神戸市から来場した無職、中山進男さん(67)は「がんは最も身近な大病。知識を付けておきたい」と話していた。
 セミナーは毎月第4火曜日の午後7時~8時半。参加無料。申し込みは、ファクス06・6886・3387(氏名、年齢、電話番号、参加希望回を記入)か、ホームページ(http://www.cancernet.jp/mbscnj/)で。次回(3月27日)のテーマは「がんとお金・仕事」の予定。【関雄輔】

リスクを見る目を養う Dr.中川のがんの時代を暮らす/30

毎日新聞社 3月11日(日) 配信
Dr.中川のがんの時代を暮らす:/30 リスクを見る目を養う
 東日本大震災と東京電力福島第1原発の事故から1年を迎えましたが、「放射線パニック」は収まる気配がありません。放射線被ばくによる健康被害は「今のところゼロ」です。一方、震災による死者・行方不明者は約2万人、建築物の全壊・半壊は37万戸以上、ピーク時の避難者は40万人以上に達し、震災による被害額は16兆~25兆円と見積もられています。震災による被害と放射線による健康影響は、比較にならないと考えています。
 津波などの災害は現実の「損害」です。放射線被ばくは「ただちに健康に影響がない=将来がんが増えるかもしれない」という潜在的な「リスク」です。
 「リスク」は、現実に発生した災害などと違い、今は起きていないものの、将来、起きる可能性のある損害を指します。また、私たちの判断や選択に左右され、起きたり起きなかったりする「不確実性」を持つ点が特徴です。
 巨大津波は、人間の判断とは無関係に起きますから、リスクではありません。しかし、地震と津波による「全電源喪失」が起こる可能性がある立地で原発を稼働するのはリスクになります。
 天災とリスクの違いは、震災そのものと原発事故に対する日本人の態度にも顕著に表れました。津波の被害に対しては、どんなに深い悲しみに沈んでも、復興に向けた「絆」が発揮されました。ところが、原発事故については、がれきの受け入れも進まず、風評被害も収まりません。背景には、リスクに対する「漠然とした不安」があると感じます。
 戦後の日本は、「安全・安心」な社会を目指してきました。一方、放射線被ばくといったリスクでは、「安全」と「安心」が必ずしも両立しません。低線量被ばくの安全性は確立していませんが、少なくとも大きなリスクではありません。しかし、安心のため、わずかの被ばくを恐れて避難すれば、逆に安全が損なわれることもあります。日常生活を改悪すれば、放射線被ばくよりずっと巨大な発がんリスクを背負い込むこともあるからです。
 目の前のリスクに振り回されると、かえって損害を受けることがあります。リスクを見る「目」を養うことが何より大切です。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

月経前、嫌悪感高まる 京大、イライラや憂鬱実証

共同通信社 3月9日(金) 配信
 女性は月経前に、嫌悪するものに対する感受性が高まることを京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)のグループが突き止め、8日付の英科学誌電子版に発表した。
 イライラや憂鬱(ゆううつ)など月経前に心や体に現れる不快症状は「月経前症候群」として知られるが、その判断は本人への質問による主観的な気分の聞き取りにとどまっていた。
 チームの正高信男(まさたか・のぶお)京大教授(認知神経科学)は「自分に有害なものを排除する傾向が強くなり、さらにこれが進むとイライラしたりすると考えられる。客観的な実証は初めて」としている。
 チームは、29歳と30歳の健康な独身女性60人に花の白黒写真8枚とヘビの白黒写真1枚の計9枚が並んだタッチパネル式の画面から、できるだけ速くヘビを見つけてもらい、時間を計測。
 すると、月経が始まる3~4日前は、これ以外の時期と比べ、約0・2秒速く見つけられた。
 正高教授によると、これまでに米国のグループが、排卵後に増える黄体ホルモンが不安や怒りの感情に関わる脳の部位を活性化させることをマウスで解明。今回、ヘビを嫌う感受性が鋭くなったことから、ヒトでも黄体ホルモンが月経前の症状に影響している可能性がある、としている。
※英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ

がん患者、凍結卵子で妊娠 国内2例

毎日新聞社 3月9日(金) 配信
ファイル:がん患者、凍結卵子で妊娠 国内2例
 がんの未婚女性が治療前に卵子を凍結し、治癒後に結婚して体外受精を行い、妊娠したケースが国内で2例あったことが8日、分かった。うち1例は昨年出産していた。がん患者の卵子凍結による妊娠例は国内で初めてという。
 加藤レディスクリニック(東京)によると、07年3月に悪性リンパ腫の未婚女性(当時30歳)が、治療後の出産を希望し、卵子7個を採取して凍結保存した。半年後にがんが治り、10年5月に結婚したが、卵管の障害で自然妊娠しなかった。そのため11年8月、凍結していた卵子3個で体外受精。2個が受精し、うち一つを凍結させ、今年1月子宮に戻し、妊娠した。また、藤野婦人科クリニック(大阪)によると、白血病の未婚女性が治療後に、凍結卵子で妊娠、昨年出産したという。
 がん治療では抗がん剤や放射線の影響で精巣や卵巣がダメージを受け、不妊になることが多い。
 同日記者会見した加藤レディスクリニックの竹原祐志副院長は「がんの患者さんが、治療後に家族を持つことを治療の励みにしてくれればうれしい」と話している。【斎藤広子】

[医療情報] 無痛治療や絶対安全な手術など非科学的表現、医療機関HPで禁止

厚生政策情報センター 3月8日(木) 配信
医療情報の提供のあり方等に関する検討会報告書について(3/6)《厚生労働省》
  厚生労働省は3月6日に、医療情報の提供のあり方等に関する検討会の報告書を公表した。
  社会保障審議会医療部会での医療提供体制改革に関する議論の過程において、医療機関のホームページの取扱いを含む医療に関する広告のあり方や、国民・患者にとって分かりやすい情報提供の推進などに関する意見があったことを踏まえ、5回にわたり検討会が議論を重ねてきた(p5参照)。
  本報告書は、(1)医療に関する広告規制(2)医療機能情報の提供(3)その他―で構成されている。
(1)の「医療機関のホームページの医療法上の位置付け」では、誘因性、特定性、認知性の三要件を満たさない場合は、原則として広告とはみなさないことを確認(p2参照)(p6参照)。
  ただし、ホームページへの記載が禁止される事項や、記載しなければならない事項等を、「医療機関のホームページに関するガイドライン」としてまとめる予定。
  具体的な禁止事項として、(i)虚偽、客観的事実であることを証明することができない内容として、「無痛治療や絶対安全な手術といった非科学的な表現」「伝聞や科学的根拠に乏しい情報の引用」(ii)他との比較等により自らの優良性を示そうとするものとして、「日本一」「最高」「著名人も受診している」といった表現―などが例示されている(p18-p19参照)。
  (2)の医療機能情報の提供については、各都道府県のホームページ利便性向上(フリーワード検索機能など)、医療機関からの報告のオンライン化推進などについて技術的助言を行うとしている(p2参照)(p13-p15参照)。
資料1 P1~P23(0.6M)
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細胞内の「運び屋」解明 神経疾患や感染症と関連も

共同通信社 3月8日(木) 配信
 細胞内でさまざまな物質を輸送し、生物が生きる上で欠かせない"運び屋"タンパク質「ダイニン」の詳細な構造を大阪大蛋白質(たんぱくしつ)研究所と東京大、早稲田大のチームが突き止め、8日付英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 ダイニンの機能異常が、パーキンソン病など一部の神経変性疾患や不妊症と関連するとの指摘があるほか、ウイルスが感染過程でダイニンを乗っ取って細胞内に広がることもある。同研究所の栗栖源嗣(くりす・げんじ)教授は「病気発症の仕組みの解明につながる」としている。
 チームは、土などにいる微生物「細胞性粘菌」のダイニンの一部を結晶化。大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県)の強力なエックス線で構造を調べた。
 モーターに当たる部位一つに足が1本付き、細胞内に張り巡らされた微小管と呼ばれるレールを2本足で移動。モーター内部で、動力源となるアデノシン三リン酸(ATP)とくっつき、足を動かすとみられる。
 ダイニンはタンパク質などが入った小胞という袋やミトコンドリアを運ぶほか、精子の尾を波打たせる働きもある。サイズが大きいため結晶化が難しく、構造解析も困難だった。詳細構造が判明したタンパク質としては最大という。

血管の炎症抑制で老化防止 日本人、寿命108歳に?

共同通信社 3月7日(水) 配信
 東北大大学院医学系研究科のグループが、血管内皮細胞での炎症反応を抑えると老化を遅らせ、寿命を延ばせることをマウスによる実験で突き止めたと6日付の米学術誌に発表した。
 実験で生まれた「抗老化マウス」の平均寿命は約30%延びた。日本人に当てはめた場合、平均寿命が83歳から108歳になる。
 同研究科の片桐秀樹(かたぎり・ひでき)教授(代謝学)は「病気のマウスが悪くなるのを防ぐだけではなく、健康な状態でさらに寿命を延ばせた。アンチエイジング療法の開発につながる」と話している。
 研究グループは血管の炎症が動脈硬化発症に重要な役割を果たしているとの研究に着目。血管の中で最も内側にあり、血液と接する血管内皮細胞で炎症反応を起こりにくくしたマウスを作製した。具体的にはマウスの遺伝子を改変し、炎症反応の際に中心的な役割を果たすタンパク質複合体(NFκB)の経路を遮断した。
 その結果、血管全体の老化が抑えられたほか、マウスの活動性が上がり血の巡りが良くなった、また老化を進展させる活性酸素の量が最大3分の1程度減る効果もあった。
 血管内皮細胞以外では通常通りの炎症が起こるため、体内に侵入したばい菌の排除などには問題がないという。
※米学術誌は「サーキュレーション」

インフルエンザウイルス増殖たんぱく質、ヒト細胞で特定 全型対応薬に道 東大医科研

毎日新聞社 3月6日(火) 配信
インフルエンザウイルス:増殖たんぱく質、ヒト細胞で特定 全型対応薬に道--東大医科研
 インフルエンザウイルスが増殖する際に重要な役割を果たすたんぱく質を、東京大医科学研究所の河岡義裕教授(ウイルス学)のチームがヒトの細胞で発見した。ウイルスの型によらず有効で薬剤耐性ができにくい抗ウイルス薬開発につながる可能性があるという。5日付の米国科学アカデミー紀要に発表した。
 インフルエンザウイルスは自身では増殖できないため、宿主(ヒトなど)の細胞に侵入して増殖し、広がる。
 河岡教授と同研究所の大学院生、五来武郎(ごらいたけお)さんらは、感染したヒトの細胞を調べ、細胞表面にある「F1ベータ」と呼ばれるたんぱく質に着目。この量を減らすと、細胞から出てくるウイルスの量が減った。F1ベータを含むたんぱく質の複合体が、増殖したウイルスを細胞外に放出する手助けをしていると見ている。09年に大流行した新型(H1N1)など、どの型のウイルスでもF1ベータが増殖に重要な役割を担うことも確かめた。
 こうしたたんぱく質の存在は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)などでは特定されているが、インフルエンザウイルスで特定したのは世界で初めて。
 「タミフル」などの治療薬は、ウイルス表面のたんぱく質の働きを抑えるが、ウイルスが変異すると効きにくくなる。河岡教授は「ヒトの細胞にあるたんぱく質を標的にすることで、より有効な治療薬の開発が期待できる」と話す。【久野華代】

狭心症 「隠れ」患者の1割 胸の痛みなくて、腕や脚にだるさ 関西医大調査

毎日新聞社 3月6日(火) 配信
狭心症:「隠れ」患者の1割 胸の痛みなくて、腕や脚にだるさ--関西医大調査
 狭心症の患者のうち、胸の痛みなど典型的な症状がなく、手脚のだるさに突然襲われるなど、関係なさそうな症状が表れる患者が約1割いることが、関西医科大の岩坂壽二教授(循環器内科)らのチームの研究で分かった。通常の問診では気付きにくい「隠れ狭心症」の存在を示すデータ。チームは、典型的な症状がない場合があるという認識を患者と医師が共有し、早期発見・治療につなげるべきだと指摘している。福岡市である日本循環器学会で18日に発表する。【須田桃子】
 関西医大付属の滝井病院(大阪府守口市)と枚方病院(同府枚方市)で昨年3月末までの2年間、狭心症の治療を受けた572人を対象に、治療前後の症状を分析した。
 結果、全体の11%に当たる61人は、胸の痛みや苦しさ、動悸(どうき)、息切れなどの典型的な症状がなかったものの、代わりに▽脚のだるさ(24人)▽倦怠(けんたい)感(21人)▽めまい(19人)▽荷物が重く感じる(11人)▽腕のだるさ(同)――などの症状があった。これらの患者は健康診断の心電図などで狭心症の可能性を指摘され、検査の結果、いずれも狭心症と診断された。このうち50人は狭心症の治療をすると、症状は治まった。
 また典型的症状があった477人のうち、7割の340人にも狭心症とは関係なさそうな症状が起きていた。全体では▽脚のだるさ181人▽倦怠感175人▽めまい168人▽荷物が重く感じる113人▽腕のだるさ93人――など。首や顎(あご)、歯の痛みや吐き気などもあり、多くの人が複数の症状を挙げた。
 チームによると、冠動脈の血流が滞ると1~2分で心臓のポンプ機能が低下し、血流量が低下することで、手脚のだるさなどの症状が出ると考えられるという。ただし、いずれも数分から10分以内に治まるのが特徴で、長時間続く場合は別の病気が疑われると、注意を促している。
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 ■ことば
 ◇狭心症
 心臓の冠動脈が動脈硬化やけいれんによって狭くなり、血液の流れが悪くなって、心筋が血液不足になる病気。進行すると心筋梗塞(こうそく)となる。国内の患者は心筋梗塞と合わせて計80万人を超える。天皇陛下も狭心症と診断された。

皮膚で光感じるラット 東北大、脳機能解明に期待

共同通信社 3月7日(水) 配信
 東北大の八尾寛(やお・ひろむ)教授(光遺伝学)らの研究グループは、皮膚で光を感じるラットの育成に世界で初めて成功、6日付の米科学誌に発表した。皮膚には本来、目の網膜にあるような光を感じる機能はなく、ラットは触覚として光を感じているとみられるという。
 八尾教授は「脳が形や手触りなどをどう認識しているかの仕組みはほとんど分かっていない。このラットを使えばこの分野での脳の機能の解明が進むのではないか」と期待を示している。
 網膜の視細胞では光を感じるタンパク質があり、光のエネルギーを受け取り、脳に伝えることで視覚を生み出している。研究グループは単細胞緑藻類「クラミドモナス」が持つ、青い光を感じるタンパク質「チャネルロドプシン2」に着目し、このタンパク質を遺伝情報に組み込んだラットを育てた。目や体を黒い布で覆って足だけを出し、発光ダイオード(LED)青色光を当てたところ何かに触れたように足を動かす反応があった。赤色の光にはほとんど反応しなかった。
 体内を調べたところ、チャネルロドプシン2が触覚をつかさどる大型の神経節に多く集まり、痛覚に関わる小型の神経節には見つからなかった。このためラットに痛みはなく、触覚として光を感じているとみられる。
 研究グループは「将来的には指先で文字や画像をよみとる技術開発にも応用できる」としている。
※米科学誌は「PLoS ONE」

糖尿病の指標変更に注意を  HbA1c、4月から 日本独自から国際標準へ 「医療新世紀」

共同通信社 3月6日(火) 配信
 健康診断の結果を見ると「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という項目がある。糖尿病の診断や血糖のコントロール状態の把握に使われる指標で、血液検査で得られる。その数値の表記方法を4月から変更すると日本糖尿病学会が発表した。従来、国内の医療現場では日本独自の「JDS」という値を使ってきたが、国際標準の「NGSP」を正式な値とする。両者の間には0・4ポイントの差があるため、病状の誤解など混乱も起きかねない。患者と医療側双方に注意が必要だ。
 ▽グローバル化
 HbA1cは、赤血球の中にあって全身に酸素を運んでいるヘモグロビンの特定部位に、血液中の余分なブドウ糖が結合したもの。全ヘモグロビンに占める割合(%)で示される。
 血糖値は食事や運動によって短時間に変動するが、HbA1cは過去1~2カ月の平均的な血糖値を反映する。数値が高いと慢性的な高血糖を意味するため、血糖値と並んで糖尿病の有力な指標となっている。
 海外では1990年代に米国で使われ始めたNGSPが広がったが、国内では別の測定条件に基づくJDSが普及した。ただ、測定精度の違いから、JDSの方が数値が小さくなるずれが生じた。昨年、両者の間の換算式が確定。JDSに原則0・4ポイントを加えた値をNGSPとすることが決まった。
 日本糖尿病学会理事長の門脇孝(かどわき・たかし)・東京大教授は「ほとんどの国がNGSPを使っている。グローバル化に対応するためNGSPにそろえることにした」と説明する。
 ▽0・4ポイント上乗せ
 糖尿病の治療法や医薬品の研究開発は国際的な連携や競争が進む。学会は、日本だけ独自のHbA1cを使い続けると、海外からの不信や無視を招いたり、海外の情報を国内で誤って解釈したりしかねないと判断。既に論文や学会発表などの学術分野では事実上、NGSPを使ってきた。
 今回はさらに、病院や診療所など日常の診療でもNGSPを基本とすることを決めた。4月1日からHbA1cによる糖尿病の診断基準は、JDSで「6・1%以上」とされていたものが「6・5%以上」に変わる。また、優、良、可(不十分、不良)、不可の区分で設定されている血糖コントロールの評価指標も、それぞれ0・4ポイント上乗せした値に変更される。
 ただし実際の表記については当面、NGSPに加えてJDSも併記し、「HbA1c(NGSP)」「HbA1c(JDS)」のように、どちらの数値かを明示する。
 ▽混乱の種
 患者や医療関係者などで構成する日本糖尿病協会理事長の清野裕(せいの・ゆたか)・関西電力病院長は「患者が自分のHbA1cが悪くなったと勘違いしたり、血糖コントロールの指標が上がることで治療目標が甘くなったと誤解したりしては困る」と話す。
 医療側についても「患者の血糖コントロールが悪化したと間違えると薬の増量につながりかねない」(門脇さん)との懸念がある。
 さらに混乱の種になりそうなのが、中高年を対象とした国の特定健診・特定保健指導、いわゆるメタボ健診では、来年3月31日までJDSだけが使われることだ。情報処理システムに大掛かりな変更が必要なため、今年4月の同時改定が見送られた。
 学会はホームページで市民に対し「一番大切なのは、自分が見ているHbA1cがJDSかNGSPか確認すること」と訴えている。また、ポスターやパンフレットを配布して周知に努めるという。

今年の花粉 短期集中型…「症状悪化の恐れ」

読売新聞 3月6日(火) 配信
 花粉症の本格シーズンが到来した。冬の冷え込みが影響し、スギ花粉の飛散のピークは遅れ気味。飛散量は西日本の多くで平年より少ない見通しだが、「短期集中型の飛散により、症状が悪化する恐れがある」と指摘する声もある。
 環境省などによると、1月半ば以降の厳しい冷え込みで、西日本のスギ花粉の飛散ピークは例年より5-10日遅く、今月上旬-中旬までずれ込んでいる。
 スギとヒノキの花粉飛散量は昨年、大阪府で前年の8倍になるなど各地で増えたが、今年は近畿地方全体でも例年の50-60%と少なめ。中・四国も一部を除き、多くで70%以下になりそうという。
 ただ、3月は気温が上がる日が多いとみられ、乾燥が続くと飛散が激しくなる恐れもあるという。花粉症に詳しい大阪府済生会中津病院の末広豊医師は「量は減っても、飛散が短期に集中すると症状は一気に悪化する」と話す。

がん 禁煙・節酒・減塩・運動・適正体重でリスク4割減 がんセンター「一つでも実践を」

毎日新聞社 3月5日(月) 配信
がん:禁煙・節酒・減塩・運動・適正体重でリスク4割減 がんセンター「一つでも実践を」
 禁煙や塩分控えめの食事など五つの生活習慣を実践すると、がんのリスクが4割程度減少するという研究結果を国立がん研究センター(東京都中央区)がまとめ、5日発表した。五つの習慣のうち一つでも多く実践するほどリスクは減少していくという。オランダの医学誌に掲載された。
 90年代後半に45~74歳だった7万8548人(男性3万6964人、女性4万1584人)を06年まで追跡し、がんのリスクを下げると言われている五つの生活習慣とがんの発生率との関係を調べた。
 その結果、禁煙▽節酒(1日日本酒1合以下を週6日以内)▽塩分控えめの食事(タラコ4分の1腹を月1回程度)▽活発な活動(1日に男性でスポーツ1時間以上、女性で立ったり歩いたり3時間以上)▽適正な体重(体格指数=BMI=が男性で21~27、女性で19~25)の五つの生活習慣のうち、二つを実践しているグループは、ゼロまたは一つだけ実践しているグループに比べ、がんのリスクが男女とも14%低下した。さらに実践している生活習慣の数が多いほど、男女ともリスクが直線的に低下し、五つすべてを実践すると、男性で43%、女性で37%低下することが分かった。
 調査結果を分析した同センターの笹月静予防研究部室長は「今より一つでも生活習慣を変えられれば、がんのリスクは確実に低下する。生活を見直すきっかけにしてほしい」と話している。【斎藤広子】

ビタミンE 取りすぎ注意 骨粗しょう症リスク高まる 慶大チーム

毎日新聞社 3月5日(月) 配信
ビタミンE:取りすぎ注意 骨粗しょう症リスク高まる--慶大チーム
 ビタミンEを取り過ぎると骨粗しょう症を起こす危険があることを、竹田秀・慶応大特任准教授の研究チームが突き止めた。ビタミンEは、老化防止に有効とされる抗酸化作用があり、最も人気のあるサプリメント(栄養機能食品)の一つ。4日付の米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。
 健康な骨は、骨を作る細胞と壊す細胞「破骨細胞」がバランス良く働いて維持される。ビタミンは骨の強度に関わり、特にビタミンDは骨粗しょう症の治療に活用されている。しかし、ビタミンEの働きは謎だった。
 チームがビタミンEを取り込めないマウスを作って調べたところ、破骨細胞の働きが弱く全身の骨量が多いことに気づいた。そこで、破骨細胞を培養し、ビタミンEを加えると、破骨細胞が巨大化することを発見。解析すると、ビタミンEが破骨細胞の巨大化に必要なたんぱく質の合成を促していることを突き止めた。
 さらに、正常なラットに毎日10ミリグラムのビタミンEを含んだ餌を8週間与えると、骨を壊す細胞の活動が高まり、骨粗しょう症になった。10ミリグラムは、人が1000ミリグラム摂取するのに相当し、主に海外で同量程度を含んだサプリメントが流通しているという。
 厚生労働省が定めるビタミンEの摂取上限は年代、性別で異なるが、最大は30~49歳の男性で1日当たり900ミリグラム。食品では魚卵や植物油、ナッツ類に豊富だが、例えばアーモンドでも100グラム当たり約30ミリグラムで日常の食生活では問題ない。
 竹田さんは「サプリメントの量ならば、骨がもろくなる可能性はある」と話す。【久野華代】

嗅覚検査で認知症早期診断 パーキンソン病患者に

共同通信社 3月5日(月) 配信
 東北大の武田篤(たけだ・あつし)准教授(神経内科学)の研究グループが、パーキンソン病患者が発症しやすい認知症について、嗅覚検査で早期診断できることを突き止め、2日までに国際科学誌で発表した。研究グループは「パーキンソン病患者の認知症の早期治療が可能になる」としている。
 パーキンソン病は脳のドーパミン神経細胞が減ることで、震えや体のこわばりなどが起こる難病。高い確率で認知症も発症することが知られている。
 研究グループは2009年から、パーキンソン病患者で認知症を発症していない44人に、12の臭いを識別させる検査を実施。このうち重度の嗅覚障害だった10人に認知症が出た。嗅覚障害がなかった人は発症しなかった。
 パーキンソン病の震えなどの症状に対しては、すでに薬物療法が有効と判明しており、研究グループは「認知症の治療を速やかに始められれば、パーキンソン病の予後の改善につながる」としている。
※国際科学誌は「Brain」

十二指腸潰瘍できやすい「O型」…他の1・4倍

読売新聞 3月5日(月) 配信
 血液型がO型の人は、十二指腸潰瘍のできやすさが他の血液型に比べて1・4倍であることを、東京大学医科学研究所などのチームが明らかにした。
 科学誌ネイチャー・ジェネティクスに5日、発表する。
 研究チームが、十二指腸潰瘍患者と健常者計約3万3000人の遺伝子の違いを調べたところ、血液型を決める遺伝子がこの潰瘍のできやすさに関係していることがわかった。O型の遺伝子をもつ人は、日本人に最も多いA型に比べて1・43倍、この病気になりやすかった。B型やAB型は、A型とほぼ同程度だったという。
 血液型は、赤血球の表面にある物質で決まる。共通の遺伝子でつくられる同じ物質が腸の粘膜にもあり、潰瘍の原因となるピロリ菌が付着する目印になっている可能性があるという。

神経再生の仕組み解明 線虫モデル、人間に応用も

共同通信社 3月5日(月) 配信
 切断された神経の線(軸索)をタンパク質が再生させる仕組みを、名古屋大大学院の松本邦弘(まつもと・くにひろ)教授(分子遺伝学)らの研究グループが土の中にすむ線虫をモデルに解明し、4日付の米科学誌ネイチャーニューロサイエンス電子版に発表した。
 同様の仕組みが人間にもあるとみられ、研究グループは「さらに研究が進めば、神経を損傷し下半身不随などになった患者への治療に応用できる」としている。
 研究グループによると、神経は人間だと1ミリから1メートル以上の長さがある軸索と呼ばれる突起を通じ、電気信号を別の神経や筋肉などへ伝達するが、軸索が切断されると機能しなくなる。神経は軸索再生の潜在能力を持っているが、詳しい仕組みは分かっていなかった。
 研究グループは線虫内の約1万5千個のタンパク質を調べ、神経の外にあり、細胞の増殖を誘導する分泌タンパク質と、細胞の膜にある受容体タンパク質の存在に着目。二つが結合すると、軸索が再生することを突き止めた。老化が進んでも、遺伝子操作で二つのタンパク質を多くすると、再生することも分かった。
 線虫で判明した二つのタンパク質と類似するタンパク質は人間にもいくつかあり、今後の研究で同様の働きを持つタンパク質が特定できれば、神経を損傷した患者に注射して神経を再生できる可能性があるという。

病気原因の事故、どう防ぐ 運転の可否、線引き難しく

共同通信社 3月5日(月) 配信
 昨年8月、水戸市で3人が死亡した玉突き事故で、水戸地検は2月下旬に自動車運転過失致死傷罪で糖尿病患者の男を起訴した。てんかんや認知症など、運転者の持病が事故につながったとみられるケースは後を絶たない。専門家は「周囲や警察が情報を共有し、事故を未然に防ぐ努力が必要だ」と指摘する。
 ▽予兆
 水戸地検などによると、男は事故前にインスリン注射を打ち、医師の指示を無視して食事を取らなかったため、低血糖症で意識障害に陥ったとしている。2009年にも物損事故を起こし、家族が茨城県警の警察官に「糖尿病が原因」と伝えたが、この情報は県警内部では共有されず、男は10年に免許を更新した。
 こうした"予兆"は他のケースでも見られる。栃木県で児童6人がクレーン車にはねられ死亡した事故(11年4月)では、運転していた男が08年に別の人身事故を起こした際に、消防がてんかん発作の可能性を栃木県警に伝えていた。しかし県警は「居眠り運転」として処理した。
 認知症患者が13人を死傷させたとされる京都府の多重衝突事故(11年2月)では、持病を知りながら運転を止めなかったとして、同乗者が重過失致死傷容疑で書類送検された。
 ▽線引き
 02年施行の改正道交法では、持病や障害がある人にも社会参加の機会を確保するため、運転に支障がなければ免許を取得できるようになった。しかし、実際に安全運転が可能かどうかの線引きは難しい。
 茨城県警の担当者は「免許取得や更新の際、運転可能とする主治医の診断書があれば、従わざるを得ない」と明かす。水戸市の事故で起訴された男も10年の免許更新時に、医師の診断書とともに糖尿病を申告していた。
 日本糖尿病学会専門医の相沢徹(あいざわ・とおる)医師は「(患者に)運転しない方がいいと助言はできるが、強制力はない」と強調。「糖尿病患者が低血糖で意識を失うことはめったになく、医師の指示にきちんと従えば運転できる」と話す。
 一方で、茨城県公安委員会が11年に病気を理由に免許停止や取り消しの行政処分を出したのは21人で、10年の1人から激増。病気に関する相談も607人(10年)から783人(11年)に増えた。茨城県警は、栃木のクレーン事故などを受け、運転者らの安全意識が高まったとみている。
 交通事故に詳しい高山俊吉(たかやま・しゅんきち)弁護士は「より多くの人に運転の機会が与えられるようになったのは意味のあることだが、同時に安全管理も重要。警察や医師が連携し、危険の芽を見逃さない姿勢が必要だ」としている。

#自分で自覚があれば、殺人罪に等しい。

脂肪萎縮症 難病カルテ 患者たちのいま/34

毎日新聞社 3月4日(日) 配信
難病カルテ:患者たちのいま/34 脂肪萎縮症 /佐賀
 ◇「今、明日を大切に」 過去見ず目の前楽しむ
 武雄市の自宅で、松尾早苗さん(45)が座るこたつの周囲に、12匹の猫が体を丸くする。松尾さんは背中をなでながら「この子たちと戯れていると、癒やされますね」と笑顔になる。
 20代前半、風邪で注射を打った肩、腰にかゆみを感じた。次第に痛みを覚え、整形外科に通ったが、「異常なし」。通院先が見つからず、痛みを抱えながら洋服販売の仕事をこなしていた。
 25歳で結婚。夫隆浩さん(49)の協力を得て本格的な検査を受けるために入院した。生体組織診断、MRI(磁気共鳴画像化装置)、筋電図……。3カ月間、体の至る所を調べ、その後「脂肪萎縮症」と判明した。
 インターネットが普及した今と違い、情報を得る手段は少なかった。それでも「病名が分かったのだから、治療法が見つかるはず」と疑わなかった。
 投薬治療で症状を緩和したが、子供が欲しかったため、治療を一時中断。93年に長男を、98年に長女を出産した。
 顔、腕、腰などに痛みが広がっていた。「あと1人欲しい。子供のためだから」と我慢したが、限界だった。長女出産から4カ月後、入院した。
 この頃から、ぜんそくの発作も出るように。糖尿病、胃潰瘍、白内障、骨粗しょう症。次から次に症状が増えた。頬や手の甲、上腕部、腰など、皮下脂肪が部分的にへこんだような症状も広がる。筋力も低下。痛みが強い時は、字を書くことも、箸を持つこともできない状態になる。
 大きな負担になっていたのが医療費。通院・入院が多い月は、支払いの一部が還元される「高額療養費制度」を活用しても、1カ月当たり約8万円の自己負担があった。重度心身障害者向け医療費助成の対象になった現在、実質的な負担は1医療機関につき月500円で済む。ただ償還払いのため、入院時は一時的にしろ10万円近くの支払いが必要になることもあり、生活費の切り詰めが必要だ。
 精神的に追い込まれた時期もあった。糖尿病の食事制限や「あんたの持ってきた病気やろ」という親族の無理解。自分で髪を切って丸坊主にしたこともあった。「これからまだずっと生きないといけないのかな」。自己嫌悪にさいなまれた。将来の生活を描くことができないでいる。
 だからこそ「今、明日をどう過ごすか」を大切にする。買い物や中学に通う長女の車の送迎など、目の前にあることを楽しむ。過去の日記は見ない。前向きに「これからしよう」と思うことを考えるようにしている。【蒔田備憲】
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 ◇脂肪萎縮症
 脂肪組織が全身、もしくは部分的に減少・消失することを特徴にする病気。糖尿病や高脂血症などを合併することが多い。国内で約100人前後の患者がいると推定。先天的、あるいは後天的に発症する場合がある。現時点では脂肪組織を回復させる治療法は確立しておらず、糖尿病など合併症への治療が中心になる。

心疾患で腎臓病併発を解明 香川大、ラット実験で

共同通信社 3月2日(金) 配信
 香川大医学部の西山成(にしやま・あきら)教授(薬理学)らのグループが、心臓疾患によって交感神経の働きが活発化し、腎臓を刺激することで腎臓病を併発する仕組みを、ラットを使った実験で2日までに解明した。米医学誌に掲載される予定。
 心臓機能が低下した状態が続いたラットは、交感神経が活発に働き、脳を介して腎臓を刺激。それにより腎臓内でタンパク質「アンジオテンシノーゲン」が生成され、さらに血圧を上げる物質「アンジオテンシンII」が作られた。
 アンジオテンシンIIが増加すると、腎臓内で発生した活性酸素が細胞を攻撃し、タンパク尿や腎不全を引き起こす原因となることが分かった。
 心臓疾患のあるラットに、高血圧の薬のアンジオテンシンII阻害剤を投与したり、腎臓周辺の交感神経を切断したりすることで、腎臓病の併発を予防できることも確かめた。
 心不全患者の多くが腎臓病を併発するとのデータはあったが、原因は分かっていなかった。香川大では、アンジオテンシノーゲンを標的にした腎臓病の治療法の開発を進める。
※米医学誌はサーキュレーション

死亡率、最も低いのは男女とも長野県 「病気予防に熱心」が要因 厚労省が年齢調整し算出

毎日新聞社 3月2日(金) 配信
死亡率:最も低いのは男女とも長野県 「病気予防に熱心」が要因 厚労省が年齢調整し算出
 厚生労働省は1日、人口10万人当たりの年間死亡者数を表す都道府県別の年齢調整死亡率(10年)を算出し、男女とも長野が最も低かったと発表した。5年ごとに実施され、長野は男性が90年以降5回連続で最も低く、女性は前回05年調査で全国2番目に低かった。
 死亡率(単位は人)が低いのは、男性が長野477・3▽滋賀496・4▽福井499・9の順。女性は長野248・8▽新潟254・6▽島根254・7。逆に高いのは、男性が青森662・4▽秋田613・5▽岩手590・1。女性は青森304・3▽栃木295・7▽和歌山294・5――と続いた。
 年齢調整死亡率は、年齢構成の異なる地域間で病気などによる死亡状況を比較するため、統計上の処理を行い年齢構成をそろえた場合の死亡数を表す。
 長野の死亡率が低い理由を、同省は「保健師らによる食生活の改善運動や病気の予防対策に熱心に取り組んでいるためでは」と指摘。東北地方で高い地域が目立つのは「塩分摂取量などの食生活や喫煙といった生活習慣などの要因が考えられる」としている。【佐々木洋】

障害者が暴行...責任は? 施設を「使用者」と提訴 異例の裁判、波紋呼ぶ

共同通信社 3月2日(金) 配信
 施設に通う知的障害者が暴行で他人を傷つけた場合、施設側が「使用者」として賠償義務を負うかどうかを争点とする訴訟が、福祉関係者の間で「障害者福祉の根幹に関わる問題」と大きな波紋を呼んでいる。
 問題となっているのは、施設の事業の一環として野外で販売活動中に発生した殺人未遂事件をめぐるケース。利用者の死亡事故などで施設側が責任を問われるケースはあるが、厚生労働省は「こうした訴訟は聞いたことがない」。大阪地裁で今後始まる証拠調べでは「使用者責任」の解釈をめぐり激しい応酬がありそうだ。
 事件は2007年1月に発生。大阪府八尾市の歩道橋で当時3歳の男児が他の通所者とクッキーを販売中だった男(46)=服役中=に投げ落とされ、重傷を負った。男児の母親は10年7月、男と施設を運営する社会福祉法人に約5千万円の損害賠償を求めて提訴した。
 商品製造や販売などの事業をしている施設と、そこで活動する障害者の関係を、一般企業と労働者の「使用関係」と同様と見るかどうか-。法律上明確な規定はなく双方の主張は真っ向から対立。提訴から1年以上たったが、争点整理が済んでいない状態だ。
 男児側は「施設の方針でクッキーを販売していたのだから、施設は使用者として男を監督、指導する義務がある」と主張。「(男児は)事件後に視力が低下し、身長も伸びず、毎日ホルモン注射をしている」(母親)と将来の不安を訴える。
 だが、障害者自立支援法などに基づく現行制度では障害者施設と利用者が、対等な立場で福祉サービスの契約を結ぶことになっているため、被告の施設側は「あくまでサービスを提供し、利用者の主体的な活動を支援する立場」と反論。訴訟とは別に、男とともに約400万円を支払ったものの、監督責任は全面的に争っている。
 平田厚(ひらた・あつし)明治大教授(民法)は「近年は被害者救済などのため、実質的な指揮命令があれば、暴力団組員の不法行為で組長の責任を認めるなど、使用者責任は広く適用される傾向にある」と解説。一方で「この流れを当てはめれば、施設がリスクを恐れて問題行動のある障害者を受け入れなくなり、福祉的雇用が大変なダメージを受ける恐れもある」と懸念を示す。
 「今回のような訴訟が起きた背景には、犯罪被害者が十分な経済支援を受けられていない現状がある」と指摘するのは浜井浩一(はまい・こういち)龍谷大教授だ。「今の犯罪被害者給付金制度は一時的な『見舞金』の色合いが強い。障害者にとっては最後の受け皿になる施設を、被害者が訴えざるをえない構図は、弱者に冷たい日本社会をそのまま反映している」と嘆く。

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